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お買い物かご

清閑 PERSONAL DIARY

2022年12月の日記31本

2022.12.31(土) 大つごもり

遂に12月の最終日までこぎ着けた。とはいえそれは家の若い人や社員によるもので、僕はなにをした、というほどのこともない。余力のあるときにしておくべきは、ひとえに次代の人を作ること。それさえ怠らなければ、次第に楽になるのだ。

今朝の、道の駅「日光街道ニコニコ本陣」への納品は、結構な量になった。一部は拭き清めた売場へ並べ、一部は裏手の冷蔵庫へ収める。そうするうち時刻は8時30分を過ぎる。会社に戻ると8時40分。予約したすき焼き肉の、霧降高原の「グルマンズ和牛」での受け取りは、引換券には9時までとなっている。

エンジンを切ったばかりのホンダフィットにふたたび火を入れ、大谷川河畔の道を西北西に辿る。空はどこまでも晴れている。みるみる大きくなる山々は、いよいよ白い。24日の雪は、路上のどこにも残っていない。

心づくしのメンチカツのホットドッグをいただき、戸外のポットに用意されたコーヒーを飲む。それからおもむろに、肉の他あれこれの詰められた大袋を受け取る。そして下界へ降りていくような気分で来た道を戻る。

店のそこここに鏡餅が飾られていることに、あらためて気づく。その店で日中は販売に当たる。

「タカハシさんが来たら何を頼むんだったっけ」と長男がつぶやく。「喜者開扉じゃねぇか」と、数日来、気になっていたことを口に出す。「そうだった」と長男はどこかへ行き、掛け軸の箱を手に戻ってきた。隠居の室礼を、新年用のそれに整えるのだ。

17時30分の閉店と共に、外の、全紙大の「新らっきょう」を「賀正」に替える。18時が近づいたところでスピーカーのボタンを押し、帰り際には事務室へ寄るよう社内に伝える。大晦日の終業時まで残った社員は10名。大机の上にはおなじ数の、新年に食べることのできるあれこれ。それらをじゃんけん大会にて皆で分け、今年の仕事を納める。


朝飯 ホウレンソウのソテーと生のトマトを添えた目玉焼き、納豆、ひじきと梅干のふりかけ、白菜キムチ、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬、ごぼうのたまり漬、メシ、ズッキーニと長葱の味噌汁
昼飯 なめこのたまり炊、揚げ玉、塩鰹のふりかけ、ひじきと梅干のふりかけのお茶漬け
晩飯 刺身湯波、松前漬け、鴨鍋、「長畑庵」の盛り蕎麦、麦焼酎「こいむびやわらか」(お湯割り)

2022.12.30(金) 通常の3日分

「日光の美味七選」は、普段より僕が「これは美味いよ」と歎賞しつつ食べている地元の品を集めた商品で、限定数は40。年末年始をお楽しみいただく内容は、上澤梅太郎商店の商品をはじめ、湯波、蕎麦、山葵、栗きんとん、チョコレート、お酒と、年末と正月を存分にお楽しみいただける構成になっている。

この詰め合わせの販売ページを公開するのは毎年、12月1日の朝9時。そのページのURLをお客様にお知らせするメールマガジンの配信も、また同じ時間。今年は61分で完売した。

その「日光の美味七選」の、今日は出荷日である。むかしは僕と製造係のフクダナオブミさんが、長男が修業先から戻って以降は僕と長男が荷作りに当たってきた。しかし今年の僕はお役御免。今日は長男と出荷係のアオキユミさんが、その仕事を担ってくれる。一気に楽になった僕は、朝の時間の一部を銀行でのお金の出し入れに費やした。

店は昼前からいかにも年の瀬らしい活況を呈しはじめた。昼食を終えて仕事場へ降りると、事務係のマスブチサヤカさんが店に呼ばれている。即、彼女に代わって数時間ほども売場に立つ。

夕刻、製造係のタカハシアキヒコ君には、道の駅「日光街道ニコニコ本陣」の元日分として、通常の3日分の納品数を伝えた。品切れ、避けるべし、である。


朝飯 ひじきと梅干のふりかけ、納豆、白菜キムチ、胡瓜のぬか漬け、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬、ごぼうのたまり漬、メシ、トマトとズッキーニの味噌汁
昼飯 「カルフールキッチン」のサンドイッチ、ホットミルク
晩飯 砂糖と「日光味噌のたまり浅漬けの素・朝露」によるすき焼き、「日光味噌のたまり浅漬けの素・朝露」による松前漬け、麦焼酎「こいむぎやわらか」(お湯割り)

2022.12.29(木) 阪納誠一メモリアル走行会

真冬のツインリンクもてぎを借り切って行われる「阪納誠一メモリアル走行会」は、今年で何回目になるだろう。日程に都合のつかなかった2017年と2018年、新型コロナウイルスへの感染を恐れて中止された2020年を除けば、僕は2006年から指折り数えて14回目の出場である。今回、出走するクルマは65台。参加者の顔ぶれの多くは変わらず、平均年齢は年々、上がる。それでは先細りは免れない。よって昨年からは、30歳未満に限っては現代のクルマを走らせられることになった。

8時20分からのドライバーズミーティングでは、阪納誠一の人となりを、そのような若い人たちに、最年長者のハツシカ先生が説明してくださった。今回のミーティングは、それが良かった。

1970年代。はじめは東京から日光の古典車修復工房ブガティックに通い、後にその代表となった阪納さんの思い出は尽きない。「名人なんて囃されているけれど、名人は目立たないところにいくらでもいる」という阪納さんの静かな独白は、忘れられないひとつだ。

オヤジの遺した”BUGATTI 35T”は1926年製。阪納さん亡きあと、2006年からは”EB Engineering”のタシロジュンイチさんが面倒を見ている。毎年の走行会で気になったところに手を入れ続けた結果、今では阪納さんの時代より調子は良い。

本日のエンジンの最高回転数は3速4,700回転。第1と第2の複合コーナーへの最高進入速度は3速3,200回転、脱出時のそれは同3,300回転。毎回、お茶を用意してくれるモモイシンタローさんの計測によれば、1,490.361メートルの周回時間は1分03秒で平均時速85.14Kmとのことだから、記録は昨年とまったく変わらない。

その西コースは、第1、第2、シケイン、最終の各コーナーが右回りで、左回りはシケインを過ぎた1個所のみ、という設計により、タイヤは左の後輪のみが極端に減る。来年はタイヤを新品にし、クランクケースのガスケットを交換しよう。

2026年は、このクルマが世に出て100年目。そのとき僕は70歳。サーキットにクルマを走らせることは、それを以て引退の予定である。


朝飯 「ホテルルートイン宇都宮ゆいの杜」内「和み」の朝食ブッフェ其の一、其の二
昼飯 「ツインリンクもてぎ」内「グランツーリズモカフェ」のカレーライス
晩飯 「コスモス」のトマトとモッツァレラチーズのサラダ、海老マカロニグラタン、ドライマーティニ、TIO PEPE

2022.12.28(水) 食堂のモンステラ

家々には、その家に特有の言葉づかいや呼び名がある。通常はダイニングキッチンと呼ばれる場所を、ウチでは食堂と言い習わしている。食堂という言葉について考えてみると、たとえば大衆食堂といえば、それは飲食業のひとつの形態をあらわす。社員食堂、学生食堂なら、特定の組織に属する人が集って食事をする場所、ということになる。ウチの食堂はもちろん後者に当たる。

その食堂には冬になると足温器が出される。これはもっぱら僕だけが使う。邪魔にならないよう部屋の隅に置かているそれを、使うときのみ食卓の下に移すのだ。この電源を入れると、まるで炬燵に足を突っ込んでいるような暖かさが得られてまことに有り難い。今朝もそのようにしておとといの日記を「公開」し、またきのうの日記のほとんどを書く。

今月24日の日記のモンステラは家内の手により大きな鉢に植え替えられ、食堂の床の窓際に移された。南洋の観葉植物の移植は高温多湿期にするのが常識らしい。しかしいただいて2か月で巨大化してしまったものを、これから更に半年も放置をすることはできない。植え替え後は刺激を避けるため、2、3週間は風通しの良い日陰に置くべしと、園芸関係のウェブページにはあった。しかし冬に風通しの良いところへ置けば凍ってしまうだろうから、それもできない。何とか生きながらえて欲しいと思う。


朝飯 揚げ湯波と蕪の葉の炒り煮、菠薐草の胡麻和え、納豆、ハムエッグ、白菜キムチ、胡瓜と蕪のぬか漬け、ごぼうのたまり漬、メシ、大根の味噌汁
昼飯 「サイゼリア」のガーデンサラダ、ラムのラグーソーススパゲティ、エスプレッソ
晩飯 「フライングガーデン」のひらひらマッシュルームサラダ、ガーデンステーキ、デキャンタの赤ワイン

2022.12.27(火) 地味な仕事

「汁飯香の店 隠居うわさわ」の今年の営業は昨日で終了した。最後のお客様は、市内のお得意様だった。新年の営業は7日の土曜日。室礼を替えるのは、床の間に鏡餅を飾る日、あるいは新年の開店前日に予定をしている。

店舗の犬走りの鉢は、きのう「花一」のヤマサキジュンイチさんが紅白の萬両を届けてくれて、新年らしくなった。鳥に実を食べ尽くされるころには、寒さも和らいでいて欲しい。

今週の土曜日は大晦日。それが信じられなくて、カレンダー見る。いくら見ても、大晦日は今週の土曜日で変わりない。上澤梅太郎商店の年末年始の休みは元日のみ。その1月1日にも、僕には仕事がある。幾人かの社員とは、大晦日から1月2日までの3日間のことについて、これから打ち合わせをする必要があるだろう。

17時30分の閉店直後より、製造係の応援を得つつ、店の冷蔵ショーケースの掃除が始まる。すべての商品を取り出し、底板を外し、その奥底まで拭き清めるのだ。地味な仕事ではあるけれど、お客様の目の届かないところこそ綺麗に、である。


朝飯 菠薐草の胡麻和え、揚げ湯波と蕪の葉の炒り煮、納豆、蓮根の梅肉和え、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬、白菜キムチ、胡瓜と蕪のぬか漬け、メシ、芋がらと玉葱の味噌汁
昼飯 2種のパン、ホットミルク
晩飯 トマトとルッコラとベビーリーフのサラダ、「進々堂」のパン、ブロッコリーを添えた鶏とマッシュルームのクリーム煮、Chablis Billaud Simon 2018

2022.12.26(月) 年末の掃除

今月7日の日記に書いた咳が、なかなか治らない。発熱は最初から無い。喉の痛みも今は無い。ただ、気管が普段より狭くなった感じがすることと、咳が出始めると中々しつこい、という症状が、収まってはふたたびぶり返すのだ。今朝はセキネ耳鼻科で診察を受け、薬を処方してもらった。今月に入って3度目のことである。

日常においては勿論、年末年始は特に、機敏に働く必要がある。「オレに代わってやってくれ」と言えないことが増えてくる。経営者は常人よりも、肉体も神経も強くあるべきだ。体調には重々、気をつけて行きたい。

入社以来、稲荷社と神棚の年末の掃除は僕がしてきた。長男が戻って以降は、ふたりでするようになった。いつもは9時ころから始めるその仕事だが、今日は都合により16時から取りかかった。

稲荷社は、濡れ布巾で拭くなどしても、埃をなすりつけるばかりで能率が悪い。いつしかホースの水で丸洗いをするようになったが、今日はバケツのお湯を盛んにかけ、最後は真新しいタオルで拭いた。神棚には長男が、今朝とどいたばかりの注連縄を飾った。

年末の仕事はひとつを完了するたび、心が落ち着いていく。神棚の幣束は、明日、僕が整えることにしよう。


朝飯 メシ、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬、ごぼうのたまり漬、冷蔵庫のあれこれを思いつくまま投入した味噌汁
昼飯 2種のパン、ホットミルク
晩飯 生のトマト、マカロニサラダ、胡瓜のぬか漬け、らっきょうのたまり漬、キムチ鍋、「菊水酒造」の「無冠帝吟醸生」(冷や)

2022.12.25(日) パリ、サイゴン、香港

文庫本1冊を携えシャム湾の砂浜でのんびりしていると、同級生のコモトリケー君が画像をLINEで送ってきた。文庫本は開高健の「開口閉口」だった。

いまだ朝日の差し込む前の食堂を出て応接間を横断し、本棚のある廊下へ行く。そして自分の「開口閉口」を引きだし食卓へ戻る。紐状のしおりをつまんで静かに開くと、そこは「男の収入の三分法」のページだった。

開高健が文章の舞台に選ぶ場所はパリとサイゴンと香港がもっぱらで、タイで書かれたものはさっぱり見あたらないと、たまたま数日前に考えていた。「男の収入の三分法」は、僕もその核心のところは覚えていたものの、読み直してみると、そこには「ふとしたことからチェンマイ王朝の外戚の一人である殿下と知り合いになり」とあった。

その「男の収入の三分法」を読み終え、次の短文の題名はといえば「バンコックの金言は万国共通だぞ」だから、これまたタイで書かれた、あるいはタイでのことを思い出しつつ書いたものだろう。「タイで書かれたものはさっぱり見あたらない」とは、とんだ記憶ちがいだったのだ。

それにしても開口の文章は古びない。あるいは僕の頭が開口の文章と共に古びつつあるのだろうか。今の若い人は、開高健は読むのだろうか。


朝飯 メシ、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬、ごぼうのたまり漬、冷蔵庫のあれこれを思いつくまま投入した味噌汁
昼飯 ラーメン
晩飯 レタスとルッコラのサラダ、マカロニサラダ、カレーライス、らっきょうのたまり漬、Old Parr(お湯割り)、「松之助」のハミングバードケーキ、Old Parr(生)

2022.12.24(土) 越冬

洗面所で音がする。一体全体、家内はいつまで起きているつもりか、そう考えるうち、もう朝の6時30分を過ぎていることを知らされる。きのうの帰宅は0時前だった。それから入浴したことを考えれば、6時30分まで眠り続けたことも不思議ではない。おまけに雪だという。即、寝台から降りて窓に近づき、カーテンをずらして外の様子をうかがう。

「汁飯香の店 隠居うわさわ」の床脇には、今月19日の日記に書いたクリスマスカードを飾った。これにお気づきになる、あるいは見入られるお客様は、いらっしゃらないかも知れない。しかしまぁ、この手のことは自己満足に属することだから、どうということはない。

そういえば先般「隠居へ行ったら飲むしかない」と言ってくださった方がいる。「酒が好きなだけ」という気もするけれど、一方、朝食のおかずが酒に合うことも確かだ。隠居でお酒をご注文になるお客様は少数派でいらっしゃるけれど、今日明日にそれをなされば、文字通りの雪見酒である。

夕刻に時間ができたため、ホームセンターの「カンセキ」に出かける。そして観葉植物用の土30リットルを買って戻る。以前は何が植わっていたのか、玄関の外の目立たないところに大きな鉢がある。それを水とタワシで洗い、土と共に4階のベランダへ上げる。

秋に家内がモンステラの鉢をいただいた。それがいよいよ育って気根を延ばし始めた。現在の鉢は直径12センチ、高さ15センチの小さなもので、気根はその鉢には収まりそうもない。僕がひと働きをしたのは、その南洋の植物を植え替えるためだ。果たしてモンステラは、枯れることなく冬を越してくれるだろうか。


朝飯 「なめこのたまり炊」の大根おろし和え、揚げ湯波と蕪の葉の炒り煮、納豆、生玉子、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬、ごぼうのたまり漬、メシ、豆腐と長葱の味噌汁
昼飯 揚げ玉、塩鰹のふりかけ、梅干、しその実のたまり漬のお茶漬け
晩飯 日光産キャビア、あれこれのサラダ、海老のビスク、2種のパン、シュトーレン、“Girouette”のおかずあれこれ、鶏手羽の唐揚げ、TIO PEPE、Chablis Billaud Simon 2018、アイスクリーム、Old Parr(生)

2022.12.23(金) ことし最後の

きのうは残業する事務係につきあいつつ種銭を数え、金種による個数を両替表に記入した。今朝はそれを袋に入れて銀行へ行った。釣銭のための紙幣や硬貨の両替は、今日が今年の最後になるかも知れない。

ところで先日テレビの天気予報で、初雪は何月に降ることががいちばん多いか、というクイズをしていた。三者択一の問題は、11月、12月、1月。範囲は日本全国とされていたため、僕は1月と考えた。正解は12月だった。

現在、列島の各地に大雪の警報が出ている。雪下ろし中の事故、停電、クルマの一昼夜に及ぶ立ち往生が、間断なく伝えられている。更には「不急不要の外出は避けてください」というアナウンサーの声さえ聞こえ始めた。せめて年末年始くらいは、穏やかであって欲しい。

午後は、朝に頼んでおいた釣銭を受け取るため、ふたたび銀行へ行く。2023年の元旦は日曜日だから、商売上の並びは良くない。しかし5月の連休は、なかなか良さそうだ。

夜は、ことし最後の忘年会へ臨むべく、18時40分に家を出る。


朝飯 里芋の柚味噌和え、菠薐草のおひたし、納豆、生玉子、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬、ごぼうのたまり漬、メシ、大根と万能葱の味噌汁
昼飯 きのう「食堂ニジコ」から持ち帰った焼きそば
晩飯 「大しま」のあれや、これや、それや、鮟鱇鍋、盛り蕎麦、2種の日本酒(冷や)

2022.12.22(木) その日ぐらし

むかしはきのうの日記を昼すぎに公開することが多かった。現在は緩衝期間を設け、おとといの日記を早朝に公開することを、ほぼ常としている。

今夏、僕のWordPressには、もっとも多いときで6日分の日記の在庫があった。そのうちの4日分は使い、2日分は季節感に齟齬が生じたため、来夏に使うべく場所を移して保存した。現在、日記の在庫は無い。在庫を持たないとは自転車操業、あるいは「その日ぐらし」に他ならない。

文化人類学者小川さやかによる「その日暮らしの人類学」という本がある。その日ぐらしに最も重視されるべきは「考え方」だろう。代々その日ぐらしで生きてきた人たちには、その「考え方」というか思想が身についている。在庫や貯金を持つ人が「その日ぐらし」に転向するには、考え方を大きく変える必要がある。更には技術も身につけなくてはならない。いわゆる「普通人」なら「そんな手間をかけるより、これまでどおり担保や保証や保険を身にまとって生きていった方がよほど楽だ」となるに違いない。

と、ここまで書いて「よし、いいぞ」と思う。日記の在庫とは、こういう「どーでもよいこと」を書きつつ増やしていくのだ。

19時30分に始まる集まりに参加をするため、19時45分に会社の通用口を出る。なぜ遅刻をするかといえば、残業する事務係につき合っていたからだ。

雨はいつの間にか上がっている。気温はそれほど低くなく、風も無い。僕の好きな、冬の夜である。


朝飯 巻湯波の淡味炊き、大根おろしを薬味にした納豆、煮奴の「なめこのたまり炊」のせ、里芋の柚味噌和え、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬、ごぼうのたまり漬、メシ、若布と菠薐草の味噌汁
昼飯 2種のパン、ホットミルク
晩飯 「食堂ニジコ」の酒肴あれや、これや、それや、6種の日本酒(冷や)、家に帰ってからの”Chez Akabane”のチョコレートケーキ、Old Parr(生)

2022.12.21(水) なぜそれを積まないか

樹木の、1年の頂点は葉が紅く染まるとき、と言った人がいる。芽吹きでも新緑でもなく紅葉と聞いて、一瞬、虚を突かれた気持ちになった。

太陽を周回する地球の、1年の頂点は夏至に違いないと、僕は考えている。とすれば、その対極にある冬至は何だろう。冬至は冬至で、これまたひとつの頂点には違いない。

夏至と冬至をくらべれば、気温が高いだけ、そして晴れている限り、夏至の日の方が心地は良い。しかし両者のうちどちらが嬉しいかといえば、それは明らかに後者だ。

この日記を「クリスマスはなぜめでたいか」で検索すると、ある日の日記が出てくる。キリスト教が発生する以前から、この季節に人々は有り難さ、めでたさを感じていただろう、という話である。

その冬至の前日の朝の空を、窓を全開にして撮る。一眼レフの大きなレンズより、iPhoneの小さなレンズの方が、綺麗に撮れるのはなぜだろう。画像処理エンジンが優れているというなら、デジタルカメラはなぜ、そのようなエンジンを積まないのだろう。


朝飯 牛蒡と人参のきんぴら、蓮根の梅肉和え、納豆、菠薐草の玉子とじ、里芋の柚味噌和え、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬、メシ、舞茸とブロッコリーの天ぷらの味噌汁
昼飯 2種のパン、ホットミルク
晩飯 蓮根の梅肉和え、なすのたまり漬の辛子和え、らっきょうのたまり漬、ナッツとドライフルーツのたまり漬「山のにぎわい」とルッコラのサラダ、あれこれのフリット、胡麻焼酎「紅乙女)お湯割り

2022.12.20(火) 円高の基準

師走も3分の2が過ぎて、手指に巻くバンドエイドの数が増えてきた。むかしのバンドエイドより今のキズパワーパッドの方が諸々において優れるものの、やはり不便は不便である。先ずはiPadなど、タッチ式のパネルの反応が鈍くなる。スマートフォンへの、文字のフリック入力も正確性を欠くようになる。だから特に冬は、旧式のキーボードやボタン式のスイッチが有り難くなる。

テスラの運転席には、巨大なタッチ式の操作盤がある。あの盤も、バンドエイドを巻いた指では、さぞかし扱いにくいことだろう。

オートバイを運転しながら水たまりに差しかかったため、ステップから足を上げたところ、警察官に停止を命じられ、安全運転義務違反で反則切符を切られた同級生がいる。運転をしながらタッチ式の操作盤を操るなどは、オートバイのステップから足を上げるより1,000倍もの危うさではないか。法は、それを執行する側や時代により変わるのだ。

本日の日本銀行の金融政策決定会合で、10年のあいだ続いた金融緩和策の修正が示唆された。10月21日に151円をつけたドル円の、今日の値は一時、132円台。識者は9月の下旬から「いずれ円高になります」とTikTokで言っていた。その円高とは、どれくらいの値を指すのだろう。


朝飯 牛蒡と人参のきんぴら、蓮根の梅肉和え、納豆、菠薐草の胡麻和え、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬、ごぼうのたまり漬、メシ、芋がらと長葱の味噌汁
昼飯 牛蒡と人参のきんぴら、ブロッコリーと舞茸の天ぷら、塩鰹のふりかけ、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」のお茶漬け
晩飯 ナッツとドライフルーツのたまり漬「山のにぎわい」、TIO PEPE、スパゲティナポリタン、Chablis Billaud Simon 2018、「メルシー」のフィナンシェ、Old Parr(生)

2022.12.19(月) 何でもやっちゃえ

年内お届けの地方発送はいつまで承れるか。それを数日前に事務室で口にした。すると、お得意様へ向けて10月下旬に投函したダイレクトメールには「12月24日受注分まで」と明記している旨を事務係に知らされた。ダイレクトメールは、すべてのお客様には送られていない。そういう次第にて、今日は午前のうちに、それをお知らせするメールマガジンを配信することにした。

専用のフォルダを調べてみると、昨年も同様のメールマガジンをお送りしていた。よって文章のほとんどは、昨年のものを流用した。それを事務係に見せ、意見を聞き、2ヶ所ほどを修正して、10時30分の配信を予約する。

「24日はクリスマスイブか」と考えているところに、自由学園からクリスマスカードが届く。「何もしていないのになぁ」と恐縮しつつ封を切る。そして「へー、いいじゃん」と、今年の意匠に見入る。それは、生徒の作品によるものだった。

「汁飯香の店 隠居うわさわ」は土日月の営業。今年の最終は24、25、26日の3日間。25日の午前中は、既にして満席にちかい。24日と25日には、香炉の代わりにこのクリスマスカードを床脇へ飾ろうか。隠居の室礼は、花を除いては僕の趣味による。「何でもやっちゃえ」である。


朝飯 かやくごはん、巻湯波の淡味炊き、生玉子、揚げ湯波と蕪の葉の炒り煮、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬、ごぼうのたまり漬、舞茸とブロッコリーの天ぷらの味噌汁
昼飯 2種のパン、ホットミルク
晩飯 刺身湯波、「なめこのたまり炊」の大根おろし和え、豆乳鍋、麦焼酎「こいむぎやわらか」(お湯割り)

2022.12.18(日) 目的のほとんどは

きのう数ヶ月後の、以下の航空券を馴染みの旅行社にメールで注文した。

羽田→スワンナプーム
スワンナプーム→ハジャイ
ハジャイ→スワンナプーム
スワンナプーム→羽田

それに対する返信は、今早朝に読んだ。発券期限は明日19日。料金はコロナ前、あるいはウクライナ戦争前の倍。それでも1980年に銀座の旅行社で買った、成田とコルカタを往復するエアインディアの航空券よりは安い。むかしの飛行機代は高かったのだ。

今、何かを調べるにはGoogleの他、TikTokに検索をかけても面白い。ハジャイの情報は多く、マレー語による。その動画の中に、幾人もが上げているホテルが複数あった。「なるほど洒落ているな」と感じるものの、それらは大抵、街から離れている。時と場合によるけれど、僕はどちらかといえば賑やかなところに滞在したい。ハジャイの宿は、もう決めているのだ。

一方、バンコクのそれは、いまだ決めていない。スイミングプールは必須として、第2は公共交通機関の駅にちかいこと。第3は周囲の雰囲気や利便性が自分の好みに合っていること。東京のビジネスホテルより高いところには泊まらない。

旅の目的のほとんどは、プールサイドでの本読みだ。持参する本はニール・シーハンの「輝ける嘘」。これを読み終えてしまったときのために、なにか文庫本もスーツケースに入れようか。3年ぶりの、タイ行き、である。


朝飯 揚げ湯波と蕪の葉の炒り煮、「なめこのたまり炊」の大根おろし和え、ソーセージと菠薐草とトマトの油蒸し、納豆、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬、ごぼうのたまり漬、メシ、豆腐と若布と長葱の味噌汁
昼飯 ラーメン
晩飯 「コスモス」のトマトとモッツァレラチーズのサラダ、海老マカロニグラタン、ドライマーティニ、TIO PEPE、家に帰ってからの「メルシー」のフィナンシェ、Old Parr(生)

2022.12.17(土) 大晦日ちかくに

朝、事務机に着きながら何気なく外に目を遣ると、お得意様の姿が見えた。即、外へ出てご挨拶をする。お客様は「汁飯香の店 隠居うわさわ」で食事をなさりたいとのことだった。突然のご来店ではあったものの、今日は幸い、席に余裕がある。厨房へ電話を入れるよう事務室の長男に言い、僕はおふたりを隠居までご案内する。

午前のうちに瀧尾神社へ出向く。そして年末に一新する幣束、および初詣の申込みをする。幣束は間もなく、僕が不在にしているあいだに届けられた。神事といえば、水神祭の日取りも決めておく必要がある。新年最初の「みず」の日は5日の「みずのとい」。この日が早すぎるということであれば、14日の「みずのえさる」または15日の「みずのととり」になるだろう。

気温は随分と下がってきた。外から帰ってくると「あぁ、寒かった」と、思わず腹の中でつぶやいてしまう。それもむべなるかなで、面倒さが先に立って、外へ出るときにも服を重ねることをしないからだ。また普段着も、いまだ「極暖」というようなものには袖を通していない。

今年最後の衣替えは、大晦日ちかくになると思う。


朝飯 揚げ湯波と蕪の葉の炒り煮、焼き鮭、納豆、生玉子、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬、ごぼうのたまり漬、メシ、豆腐と長葱の味噌汁
昼飯 2種のパン、ホットミルク
晩飯 “Finbec Naoto”の其の一、其の二、其の三、其の四、其の五、其の六、其の七、其の八、Bourgogne Aligote Jean Fournier 2018、コーヒー

2022.12.16(金) 門松

きのうの夜、駅から店の前まで戻ってくると、犬走りの軒下に門松が見えた。「そうか、届けは15日に頼んであったか」と思い出した。この門松をいつまで置くかは、いまだ決めていない。

今朝は、日の差し込む明るい大衆食堂で、料理を頼むも、いつまでも出てこない、という夢を繰り返し見た。目的の品はいつまでも出てこない一方で、お通しの小皿や小鉢は際限なく運ばれ続ける。その不思議な店の席にいて「これはこれで悪くないな」と、僕は感じている。

午前、普段づかいの煮干しと共に、お雑煮のためのどんこ椎茸と焼きあご、厚削り節を馴染みの店に発注する。僕の、製造現場での仕事は元旦から始まる。初売りは2日。となれば、重箱のおせち料理はもはや必要ないのではないか。季節を感じるためだけの「おせち風」がすこしばかりあれば、それで充分のような気がする。

閉店後に3台のキャッシュレジスターを締めると、その数字は今月の平日の最高となった。それはとりもなおさず、地方発送のお申し込みが多かったことによる。

夜は、役を引き受けている集まりの忘年会により、しばし歓談の時を持つ。


朝飯 冷や奴、菠薐草のソテー、納豆、なめこのたまり炊のフワトロ玉子、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬、ごぼうのたまり漬、メシ、白菜と若布の味噌汁
昼飯 2種のパン、ホットミルク
晩飯 「やまだ宴楽」のあれや、これや、それや、他あれこれ。「清開」の2種の日本酒(燗)

2022.12.15(木) 伊豆治療紀行(10回目の2日目)

家内は4時前に起きて、FIFAワールドカップの準決勝、フランス対モロッコ戦を、隣の部屋で観はじめた。先に目を覚ましていた僕は、ベッドで本を読み続けた。サッカーの結果は2対0でフランスの勝ち。

電子ペンによる治療の痛みは通常、1日目より2日目の方が軽い。それは初日の治療により幾分か快方へ向かうためだ。しかし今日に限っては、きのうより辛い。「宿の枕が悪かったんじゃないの、勿体ないよ、2日がかりで来てるのに」と先生は言う。枕が膝に影響を及ぼすなど、あるのだろうか。あっても当方は大谷翔平でもなければ、枕まではなかなか持ち運びはできない。

電子ペンを膝に打たれるとき、もっとも痛い部位は膝の皿の真ん中である。今日はそれよりも、膝の両脇、特に左膝の内側が泣きどころだった。痛いだけでなく、神経に障ってひどく気持ちが悪いのだ。当方は尻のポケットから手拭いを出し、それで額の脂汗を拭う。吐き気にも襲われるから、口を押さえたりもする。

1時間の拷問からようよう解放されて帰路に着く。空は晴れ。きのうの、大寒波の襲来による強風は、いつの間にか去ったらしい。

新幹線は、品川駅での安全確認により、その手前で9分間の停車。新橋の大衆床屋で今年最後の散髪。数ヶ月前に動かなくなったセイコーの時計を尾張町の和光に持ち込む時間は捻出できなかった。

夕食は17時から。白木のカウンターで日本酒を飲むと、心がほどけるのはなぜだろう。そして浅草19:59発の下り特急に乗り、22時前に帰宅する。


朝飯 「ガスト伊豆高原店」の目玉焼き&ベーコンセット、ライス(大盛り)、ドリンクバーのスープ、エスプレッソ
晩飯 「鮨竹」のあれや、これや、それや、他あれこれ、「石鎚」のなにか(冷や)

2022.12.14(水) 伊豆治療紀行(10回目の1日目)

「明日は4時からサッカーを観る」と家内は言っていた。僕の愛する無音の時間は4時で終了、ということだ。

今日から1泊で出かけることを考えれば、きのうの日記は今朝のうちに書いておく必要がある。家内は案に相違して、5時20分にようやく食堂に現れた。そのときには、きのうの日記は既に仕上がっていた。FIFAワールドカップのアルゼンチン対クロアチア戦は、3対0でアルゼンチンが決勝に進んだ。

12月に入って気温はいよいよ冬らしくなってきた。大型の寒波襲来を、今朝の天気予報は伝えている。しかし東京の今日の最高気温は14℃とも、テレビの画面には見える。僕は汗をかくことばかりを心配している。そして今日の服装を念入りに考える。

下今市07:45発の上り特急スペーシアに、家内と共に乗る。日光から埼玉県東部、千葉県北部までを覆っている濃霧により、北千住着は10分ちかく遅れた。それでもいつもの、東京10:27発の下り新幹線には充分に間に合った。襟の高い下着に、今はもう無くなってしまったブランド”MESCALITO”の薄い中綿パーカの組み合わせは、プラットフォームではすこし寒いくらいで、つまりちょうど良い。

「伊豆高原痛みの専門整体院」での膝の治療は、先月よりは随分と傷みが弱くて助かった。電子ペンを押し当てられているときの痛みは、患部の状態が悪いほど強くなるのだ。

夜はいつもの焼鳥屋にて、2時間ほども飲酒活動をする。宿はコテージだが風呂の湯は温泉である。それに浸かった即、就寝する。


朝飯 目玉焼き、菠薐草のソテー、納豆、揚げ湯波と蕪の葉の甘辛煮、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬、ごぼうのたまり漬、メシ、長葱の味噌汁
昼飯 「笹八」の爆弾おむすび、ジャワティー
晩飯 「和居」のあれや、これや、それや、他あれこれ、麦焼酎「和居」(お湯割り)

2022.12.13(火) いもがら

道の駅「日光街道ニコニコ本陣」へ行くたび、買おうか買うまいか迷っていたものがある。芋がらである。子供のころは芋がらの味噌汁がよく朝食に出された。僕は食感の面白いものを好むから、芋がらの味噌汁も当然、好きだった。芋がらの味噌汁は、普段よりも汁が黒みを帯びていた。いま考えればそれはアクによるものだったのだろう。

きのうは遂に、その芋がらを買った。価格は200円。調理の仕方は不明にて、インターネットで調べた。

今朝は4時に、その芋がらを鋏で切り、ボウルのぬるま湯に浸けた。そのまま6時20分まで置いて水を切り、今度はそのボウルに熱湯を注いだ。

子供のころの芋がらの味噌汁には、具は芋がらのみが入れられていた。きのう見たレシピには、長葱と若布が加えられていた。今朝はそれを真似してみることにする。

ぶつ切りの長葱を半生の状態で食べることを、僕は好まない。よって長葱はだしの中で長めに煮た。そこに味噌を溶き、芋がらを入れる。若布も加える。

汁の色は、僕が子供のころのそれとは異なって、まったく黒ずまなかった。アク抜きが完璧だったのだろう。食感は、懐かしい、覚えのあるものだった。

200円の芋がらは、延ばせば何メートルになるだろう。これから週に1度くらいは、これを汁の具にしようと思う。


朝飯 「なめこのたまり炊」のフワトロ玉子、揚げ湯波と蕪の葉の甘辛煮、納豆、菠薐草の胡麻和え、らっきょうのたまり漬、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、3種のぬか漬け、メシ、若布と長葱と芋がらの味噌汁
昼飯 2種のパン、ホットミルク
晩飯 春雨サラダ、3種のぬか漬け、「551HORAI」の肉まん、焼売、餃子、麦焼酎「こいむぎやわらか」(お湯割り)、バナナケーキ、Old Parr(生)

2022.12.12(月) 復興と醸成

朝食の動画をTikTokに載せている。頻度は週に、食べるだけの短いものは3本、作る場面を含む長いものは1本と決めている。この在庫がきのう切れた。よって今朝は、長いものをひとつ撮ろうとして棚に本を探す。

「汁飯香や一汁一菜、一汁三菜については分かった。そろそろ目先を変えたものが観たい」という意見をひと月ほど前にいただいた。それに従って、2週間前からは、朝食を整えつつ本を紹介する、ということを始めた。棚から引き出したのは池波正太郎の「食卓の情景」である。

昭和47年1月から48年5月まで、池波は週刊朝日に食べものについてのことを連載する。「食卓の情景」は、これをまとめて昭和48年6月に初版第一刷が出された。昭和48年は1973年。僕は高等学校の2年生だった。以来、僕はこれを多分、3回、読んだ。記憶に残る諸々の中から、今日の動画では朝食に関する部分を選んだ。

池波には片岡(仮名)という、半年前に結婚したばかりの若い友人がいる。池波はこの片岡君を伴って、京都鷹ヶ峰の「雲月」で4時間におよぶ昼食を摂る。帰りぎわ「どうだ、うまかったかい?」と池波は水を向ける。「ええ。ですけど…ですけど、ぼく、納豆と味噌汁が食べたかった。でも、いいんです。明日の朝は、宿で食べられるから…」と片岡君は、はにかんだようにうつ向く。片岡君の奥さんは和食による朝食を「そんなものは下等だ」と、作ってくれないのだ。

当時の男の結婚年齢を28歳とする。昭和48年の28歳は昭和20年生まれ。日本はアメリカに負けて社会は大混乱。日本人の価値観も大混乱。日本のすべてはバツ。戦勝国アメリカのそれはすべてマル。そのような世に子を成した親、そのような世に育った子供の中には、片岡君の奥さんのような人もたくさん存在したはずだ。

さて2022年の現在はどうだろう。昭和48年つまり1973年から数十年をかけて、日本の文化は復興を繰り返し、また醸成を続けてきたのではないか。そんなことを考えながら味噌汁を吸い、めかぶの酢の物をすすり込み、青葱を薬味にした納豆をかき混ぜる。


朝飯 めかぶの酢の物、焼き鮭、納豆、里芋の柚味噌和え、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬、ごぼうのたまり漬、メシ、舞茸の天ぷらと長葱の味噌汁
昼飯 ラーメン
晩飯 トマトとレタスと胡瓜のサラダ、2種のグラタンを添えた猪の赤ワイン煮、Grand Vin de Leoville 1985、2種のケーキ、Old Parr(生)

2022.12.11(日) サンタカ

朝食を終えてテレビの電源を入れると、番組は「遠くへ行きたい」だった。観るうち大阪の唐辛子屋「やまつ辻田」が紹介されはじめた。上澤梅太郎商店の「らっきょうのたまり漬ピリ太郎」や「辛ひしお」に用いているのは、この名店の唐辛子「三鷹」である。しかし僕は、そのようなことをパンフレットや包材にことさら書かない。その性向は、商売上手な人からすれば「怠慢」ということになるだろうか。

先月の日記にも書いたことだが、週末は普段の日よりも張り合いがある。それは、平日にくらべて格段にお客様が多くなるからだ。一方「汁飯香の店 隠居うわさわ」は不思議なことに、きのうは朝からすべての席がご予約により埋まっていたにもかかわらず、今日のご予約はひと組様のみだ。

それを心配して、昼ちかくに隠居へ行く。案に相違して、直前のご予約が相次いだことにより、結局は満席にちかい入りになったという。多いに有り難い。

閉店後、この1週間の売上金をひとまとめにする。当たり前のことだが、コンピュータの日計表と現金の残高は0円の違いもなく一致した。週初の銀行への入金は、今年は今日を含めて残すところ3回になった。3週間後は、もう新春である。


朝飯 舞茸の天ぷら、里芋の柚味噌和え、納豆、生玉子、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬、ごぼうのたまり漬、メシ、トマトと白菜と若布の味噌汁
昼飯 「カルフールキッチン」のサンドイッチ、ホットミルク
晩飯 「コスモス」のトマトとモッツァレラチーズのサラダ、牡蠣フライ、ライス、ドライマーティニ、TIO PEPE

2022.12.10(土) だんだんずれていく

服を仕立てる、髪型を変える、ものを買う、家を建てる、会社を作る。およそすべての行いには「最初に決めたことが、気づいてみれば大きくずれていた」ということがしばしば起きる。

おとといの日記「ハジャイ」では、タイの深南部へ降りる理由として、2月の北部の寒さを挙げた。しかしその日記も最後に差しかかるあたりでは「とすれば4月の下旬か」などと言い始めている。4月はタイの最暑期。だったら行き先は北部でも良いではないか。

2016年2月8日、僕の乗る第171列車は、定刻の13時にすこし遅れてバンコクのフアランポーン駅を離れた。ハジャイに着いたのは、翌朝の7時47分だった。僕はプラットフォームで鶏の唐揚げガイトードと餅米カオニャオを買って、これを朝食とした。

停車中に8時を迎えると、国王賛歌が流れ始めた。この時間には、タイ国民は仕事などで手を離せない場合を除いては、起立をしていなくてはならない。しかしハジャイ駅の物陰には、ブラブラと勝手に歩く男もいた。自分に気づく者など誰もいまいと、高を括っていたのかも知れない。

列車はハジャイを発って、終点のスンガイコーロクには11時37分に着いた。つまり僕は、ハジャイの街を知らない。だったら4月になっても5月になっても、行き先はやはりハジャイのままにしておこうか、というようなことを考える。


朝飯 焼き鮭、焼き葱の「日光味噌のたまり浅漬けの素・朝露」漬け、煮奴、納豆、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬、ごぼうのたまり漬、メシ、トマトと菠薐草の味噌汁
昼飯 2種のパン、ホットミルク
晩飯 夏太郎らっきょう、豚と厚揚げ豆腐と野菜の鍋、麦焼酎「こいむぎやわらか」(お湯割り)、“WEST”のヴィクトリア、Old Parr(生)

2022.12.9(金) 花を見に行く

先月20日の、オヤジの祥月命日に供えたお墓の花は、翌21日と30日に様子を見に行った。そのあいだは曇りのことが多く、また雨の降る日もあった。それゆえのことだろう、花はいまだ鮮やかさを保っていた。よって処分はせず、水を換えたのみにて戻ってきた。

次に行ったのは、アラレと雪が相次いで降った後の今月7日。花は流石に凍てつき、頭を垂れるか枯れるかしているに違いない、そう考えて、道の駅へ商品を届けるついでに寄ってみた。大きな白菊にのみ、凍ってふたたび解けた透明感が花弁にあった。しかし他については驚くべきことに、いまだ鮮やか、いまだ元気そうだった。「もうすこし置こうか、それとも、もう決まりをつけようか」と迷って結局、そのまま帰社した。

夏の花はまめに水を換えてもすぐに傷む。それに比して今回の花の強さはどうだろう。そして供えて19日目の今朝、またまた如来寺に自転車を乗り入れる。

花の様子はおとといといくらも変わっていなかった。特に黄色いマーガレットコスモス、白い浜菊、赤いカーネーションは捨ててしまうことが惜しいほどだ。とはいえいつまで仕事の合間を縫ってお墓に来続けるのもいかがなものか。というわけですべての花を処分し、花立ては入念に洗った。

さて次の墓参りは元旦になる。現場の水道は凍結している可能性があるから、花や線香と共に水も持参することにしよう。


朝飯 焼き葱の「日光味噌のたまり浅漬けの素・朝露」漬け、スパゲティとホウレンソウのソテーを添えた目玉焼き、生のトマト、納豆、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬、ごぼうのたまり漬、メシ、豆腐と若布と玉葱の味噌汁
昼飯 あんかけ焼きそば
晩飯 なすのたまり漬の辛子和え、らっきょうのたまり漬、ごぼうのたまり漬、豚薄切り肉と厚揚げ豆腐と春菊の鍋、胡麻焼酎「紅乙女」(お湯割り)

2022.12.8(木) ハジャイ

ハジャイで5日間、バンコクで5日間ほどの旅を来年の2月に行うことを考えた。なぜマレーシアとの国境に近いハジャイかといえば、直近とはいえもう3年前のこととなってしまった、2020年3月のウドンタニーでの経験による。インドシナの最暑期は4月。その前月、また乾季にもかかわらず、ウドンタニーには雨が降り続き、裸では肌寒く、プールサイドに降りることの躊躇われる日もあったからだ。

僕の旅の楽しみは、一にプールサイドでの本読み、二にメシと酒、三に「何もしない時間」というもので、とにかく寒くては話にならない。更に2月であれば、気温は更に低いだろう。だったら南を目指せば良いではないか、という意思決定である。

もうひとつ、ハジャイから更に下ったナラティワートはメシの不味い街だった。ロンリープラネットの情報はともかくとして、街の人に教えてもらったおすすめの店さえ不味かった。対してハジャイはタイ屈指の海鮮の都である。

そうして家族とあれこれ話してみると、どうも2月は具合が悪い。3月もおなじく。4月には瀧尾神社の大祭があって、責任役員としての務めがある。次の週末には隠居の桜が満開になって、あれこれの催しが発生しそうだ。とすればハジャイ行きは4月の下旬か。しかしそうすると、日程が5月の連休に重なる恐れがある。「航空券はなるべくはやく手配された方がよろしいです」と、馴染みの旅行社の社長には言われている。悩ましい問題である。


朝飯 菠薐草のソテーの「なめこのたまり炊」のせ、おでん、納豆、揚げ湯波と小松菜の炊き合わせ、らっきょうのたまり漬、ごぼうのたまり漬、メシ、トマトと白菜と若布の味噌汁
昼飯 2種のパン、ホットミルク
晩飯 冷や奴、らっきょうのたまり漬とツナとパセリのサラダ、菠薐草のナムル、「たつはん」の餃子、らっきょうのたまり漬、ごぼうのたまり漬、麦焼酎「こいむぎやわらか」(お湯割り)

2022.12.7(水) 閑居独酌

先週金曜日に端を発した体調の悪さは、いまだ元に戻っていない。熱は出ず、声のみがおかしくなる今回の風邪には、生まれて初めて罹った。発熱がないから病院にも行かずにいたものの、今の状態がいつまで続くのも困る。そう考えてきのうはセキネ耳鼻科クリニックで診察を受け、薬を処方してもらった。

ここ数日とおなじく今朝も、咳が止まらない。寝室は寒く、着替えには億劫さが伴う。それでも5時前に起きて一昨日の日記の文章部分、そしてきのうの日記のすべてを完成させる。ここで時刻は6時。味噌汁づくりまではいまだ30分ほどの余裕があるため、今日の日記に取りかかる。

咳は前述のとおりでも、声は随分と出るようになった。仕事においては、それが随分と助けになっている。終業後は残業をする事務係につき合って、19時30分まで事務室にいる。

咳を主な理由として、きのう予定した、今夜の外食は控えることとした。また諸般の事情により留守番をすることとなって、ひとりで小酌を為す。


朝飯 「なめこのたまり炊」のフワトロ玉子、揚げ湯波とひじきの甘辛煮、菠薐草のソテー、納豆、らっきょうのたまり漬、ごぼうのたまり漬、メシ、トマトと大根と万能葱の味噌汁
昼飯 焼き鮭、塩鰹のふりかけ、梅干、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、ごぼうのたまり漬のお茶漬け
晩飯 “Girouette”の生ハムとローストビーフとサラダあれこれの盛り合わせ、スパゲティ、Chablis Billaud Simon 2018、Grand Vin de Leoville 1984

2022.12.6(火) 初雪ではないものの

食堂からの、家内の声に目を覚ます。しばらくするうち「よし」とか「やった」という声と共に拍手も聞こえてきた。FIFAワールドカップの決勝トーナメント初戦において、日本の誰かが点を入れたらしい。枕の下からiPhoneを取り出す。同級生の同報ラインにより、ゴールに成功したのは前田大然と知る。時刻は0時46分。ということは現在は、前半戦の終了間際と思われる。

そのまま闇の中に仰向けになっている。しばらくすると、家内の落胆の声が聞こえてきた。後半戦の開始からいくらも経たないうちに、クロアチアが同点弾を打ち込んだに違いない。

眠ったのか、覚めていたのか、あるいは「浅き夢みし」の状態だったのか。あたりは静まりかえっている。

遂に服を着て顔を洗い、食堂へ行く。時刻は2時16分。テレビの画面は延長戦のハーフタイム。ほどなくして後半戦が始まる。しかしここでも決着は付かず、勝負はPK戦に委ねられることとなった。

元日本代表監督イビチャ・オシムは試合がPK戦にもつれ込むと「ここから先はサッカーではない」とベンチを去ったという。そのオシムに倣うわけではないけれど、僕も寝室へと引き上げる。そして結局のところ、一睡もしないまま6時30分に起床する。

外を往くクルマのタイヤの、水を切って進む音が聞こえる。「雨か」とカーテンを巻き上げると、家々の屋根の上には薄く雪があった。数日前のアラレは積もらなかった。よって今朝の雪の方が初雪の実感がある。

それはさておき日本はクロアチアに対してPK戦で負けたという。「まぁ、よくやったではないか、4年後は、もうすこし上に行けるよ」と、寂しさを愛おしむ気持ちになる。


朝飯 揚げ湯波とひじきの甘辛煮、揚げ芋の味噌和え、納豆、菠薐草の胡麻和え、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、蕪戸胡瓜のぬか漬け、メシ、白菜と若布の味噌汁
昼飯 ラーメン
晩飯 トマトと刻みキャベツを添えたあれこれのフライ、らっきょうのたまり漬を刻み込んだタルタルソース、胡瓜と蕪と人参のぬか漬け、千枚漬け、メシ、麦焼酎「こいむぎやわらか」(お湯割り)

2022.12.5(月) 持っている服のすべてを

ユニクロのヒートテックは経年劣化をするから数年おきに買い換えていると、SNSで言う人がいた。それを読んで我がヒートテックタートルネックTを顧みれば、襟は伸びきり、袖はすり切れている。「なるほど」と傷みのひどいものから捨て続けること2年。最後の1着が遂に、きのうゴミ箱に去った。その2年のあいだにヒートテックタートルネックTは、袖の仕様が9分になった。7分だの9分の袖は、僕は好きでない。

このところユニクロで2着ずつ買い進めてきた2種の代替品は普通の長袖ではあるけれど、ヒートテックよりも生地が厚いため、箪笥に収まりづらい。保温性についてはよく分からない。とにかく現在の4着がすり切れるまでは、こと初冬においては、これで凌いでいくしかないだろう。

11月の末までは、襟の高い下着の上に木綿のTシャツを重ねていた。そして12月からは、そのTシャツを仕舞い、代わりに襟の高いフリースのセーターを着ている。その、秋物と冬物との入れ替えの際に、普段着以外のセーターの増えていることに気づく。既にして充分な数のあることを忘れて買ってしまったのだ。重々、気をつけなければならない。あるいはきのうの掛け軸と同様に、持っている服のすべてをコンピュータにデータベース化すると良いかも知れない。


朝飯 揚げ湯波と小松菜の炊き合わせ、揚げ湯波とひじきの甘辛煮、生玉子、焼き鮭、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬、ごぼうのたまり漬、メシ、豆腐と菠薐草の味噌汁
昼飯 似たような2種のパン、ホットミルク
晩飯 ぼたん鍋、麦焼酎「こいむぎやわらか」(お湯割り)

2022.12.4(日) ひとつの頂点

年末の、贈答需要による繁忙は、11月下旬からクリスマスのころまで続く。12月最初の日曜日は、その頂点のひとつだ。今日の特に昼どきなどは、3人の販売係すべてが地方発送の受付に忙殺され、お持ち帰りのお客様は商品を手に所在なくされている、という状況が発生した。

よって即、僕は事務室から店に応援に入った。その僕が、またまた地方発送をご希望のお客様に声をかけられる。それではますますお持ち帰りのお客様に手が回らない。事務室へ戻り、書類仕事をしていた長男に声をかけて、店の人員を更に増やす。

そんな最中、蔵見学の予約を13時に入れてくださっていたお客様が早めにいらっしゃり、長男はお客様と共に店を離れた。「汁飯香の店 隠居うわさわ」は、きのうに引き続き満席。いずれにしても、忙しいことは有り難い。

混雑の落ち着いた15時すぎに隠居へ行く。そして高森碎巌の「巌松之図」を床の間から外す。はじめて見たときには中々のものと見えた軸だが、時を経るごとにつまらなく感じられてきた。ひとことで言えば力が無いのだ。

家にある軸のうち、まぁまぁと思われたものはコンピュータにデータベース化している。それらは季節ごとに分けられ、ABCと順位が振られている。そこにある高森碎巌の「巌松之図」を、AからCに格下げする。すると冬に飾るべき軸にAは皆無になった。そういう次第にて、床の間には柏木弘の”UNTITLED 08-III”をふたたび掛けた。ことしは年末まで、これで行こうと思う。


朝飯 揚げ湯波と小松菜の炊き合わせ、焼き葱の「日光味噌のたまり浅漬けの素・朝露」漬け、おでん鍋の玉子と鶏肉、揚げ湯波とひじきの甘辛煮、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬、ごぼうのたまり漬、メシ、豆腐と若布と玉葱の味噌汁
昼飯 ピザ風フォカッチャ、ホットミルク
晩飯 ポテトサラダ、トマトとパプリカのピクルス、らっきょうのたまり漬、カレーライス、Old Parr(お湯割り)、「赤福」の「雪餅」、Old Parr(生)

2022.12.3(土) ホイクレーンルアック

きのうは午前から背中に寒さを覚えはじめた。それが、気温が低いゆえのものでないことには、薄々と感じていた。

今朝は喉が少し痛かった。億劫さを振り払うようにして起きた。服を着るなりイソジンでうがいをした。声がおかしい。発熱はないものの、声が枯れている。このような風邪をひくのは生まれてはじめてのことだ。

寝ているところから起きるときもそうだったように、座っているところから立ち上がることにも気分の重さが伴う。しかし仕事を休むほどのことでもない。「とにかく蛋白質だ」と、朝食を整える。普段は旅行中にしか摂らないビタミンCを、食後にひと粒、口に入れる。

アール・ミンデルの「ビタミンバイブル」が丸元淑生により翻訳されるまで、体調の悪化をビタミンで快復させようとする考えは、一般には無かったように思う。それ以前から「具合が悪いときにはビタミン」と言っていたのは僕の知る限り、コロンボの路上で、次はバンコクの楽宮旅社で顔を合わせたタムラショードー君のみだ。旅社の廊下で痴話げんかを繰り返す、イタリア語を話す男女に「静かにしろ」と怒鳴りつけるような、タムラ君は武闘派だった。もっともそのタムラ君も、赤貝に似た貝を半茹でにした、血の滴るホイクレーンルアックをふた皿食べた翌朝は、全身に紫色の斑文を浮かべた。

まぁ、それはどうでもよい。焦眉の急は、体調を復旧させるところにある。とにかく蛋白質とビタミン、である。


朝飯 牛キムチ丼、焼き葱の「日光味噌のたまり浅漬けの素・朝露」漬け、生玉子、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬、ごぼうのたまり漬、豆腐と万能葱の味噌汁
昼飯 「カルフールキッチン」のサンドイッチ、ホットミルク
晩飯 山芋と牛蒡の「朝露」漬け、鶏と厚揚げ豆腐と水菜の鍋、麦焼酎「こいむぎやわらか」(お湯割り)、苺のショートケーキ、Old Parr(生)

2022.12.2(金) ほぼ十割の確率で

「そういえば」と気づいて枕の下からiPhoneを取り出す。同級生のグループラインには、スポーツカメラマンのアカギシンジ君による「メインスタンドから見て左のゴール裏に自分はいます」との書き込みがあった。時刻は3時48分。即、家内の体を揺らして声をかける。

FIFAワールドカップの予選、日本とスペインの試合は日本時間で4時の開始。

手洗いに立っているあいだにスペインが先取点を入れる。しばらくしたところで小さな用事を思い出し、事務室へ降りるべく席を立つ。

「オレがいなくなると、また点が入るよ」
「どっちに」
「それは分からない」

事務室から戻ったところでハーフタイム。後半の3分に堂安律が、ペナルティエリアの外から強烈なミドルシュートを打ち込んで同点。6分に三苫薫の際どいアシストを田中碧が押し込んで逆点。日本はその1点差を守りきって勝ち。ドイツ、スペイン、コスタリカとの「死の組」を、日本は信じがたいことに1位で通過した。

この大会が終わるまで、未明に日本の試合が中継される日には、僕は静かな時間が持てないに違いない。そう考えつつ決勝トーナメントの日程を調べると、日本の初戦は対クロアチアで、開始は日本時間の6日0時。家内はほぼ十割の確率で、この中継を観るだろう。僕はほぼ十割の確率で、睡眠中のはずである。


朝飯 揚げ湯波とひじきの甘辛煮、「なめこのたまり炊」のフワトロ玉子、納豆、揚げ湯波と小松菜の炊き合わせ、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、メシ、豆腐と長葱の味噌汁
昼飯 ラーメン
晩飯 めかぶの酢の物、千枚漬け、「なすのたまり漬」の辛子和え、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、おでん、麦焼酎「こいむぎやわらか」(お湯割り)

2022.12.1(木) 66分

さて今日からいよいよ師走に突入である。勤労感謝の日までは、主に紅葉狩りのお客様で忙しかった。これからは年末年始の需要にお応えするための忙しさが始まる。今朝の起床は3時すぎ。しかしこれは、繁忙によるものではない、ただの習慣である。そして先月28日の日記にも書いたメールマガジンを配信装置に実装する。

9時すこし前に、すこし緊張しながら事務机に着く。「日光の美味七選」の予約受付のメールマガジンが僕に届いたのは9時01分。一方、その販売ページには、9時ちょうどより機能するよう設定が施してあった。

「ご注文が入り始めました」と事務係のツブクユキさんが振り向いて告げる。僕はただ座っているだけだ。日光の美味しいものをお詰め合わせして大晦日にお届けする限定40組は、10時06分に売り切れた。ご注文くださったお客様には、厚く御礼を申し上げます。

終業後は週に一度のミーティング。本日出社し、定時まで残った社員たちと、12月1日という象徴的な日が無事に完了しようとしていることを伝える。しかし今年最後の繁忙期は、いまだ始まったばかりだ。大晦日の18時までは、気を引き締めていかなければならない。


朝飯 焼き葱の「日光味噌のたまり浅漬けの素・朝露」漬け、揚げ湯波とひじきの甘辛煮、納豆、揚げ湯波と小松菜の炊き合わせ、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、けんちん汁
昼飯 「幸楽苑」の味噌タンメン
晩飯 「なめこのたまり炊」のなめこおろし、キムチ鍋、麦焼酎「こいむぎやわらか」(お湯割り)

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上澤卓哉

上澤梅太郎商店・上澤卓哉

蔵見学