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お買い物かご

清閑 PERSONAL DIARY

2025年6月の日記30本

2025.6.30(月) DEAL

上澤梅太郎商店が運営する朝食の専門店「汁飯香の店 隠居うわさわ」の、夜のあいだにインターネットを介して戴いたご予約を家内へ渡すメモにし、事務室の壁から持ち来た表に記入し、個々のお客様へはそれを承った旨のメールをお送りする。それから既にして完成しているおとといの日記を公開し、続いてきのうの日記を完成させる。ここまでしても時刻はいまだ5時5分。外では鳥が盛んに啼いている。

今秋のタイ行きの航空券については今月26日の日記に書いた。5時5分からはホテルの予約サイトを開き、ウドンタニーの宿、続いてバンコクの宿を確定させる。

タイのホテル代は、1982年を最後として途絶えさせていたタイ行き再開した2009年のそれからすれば3倍、コロナ前のそれからすれば2倍に上がっている。しかし東京のビジネスホテルにくらべれば、まだまだ安い。

ウドンタニーの宿は、2020年3月に泊まったホテルとおなじ中心部にある、しかし前回よりすこし高級なところにした。バンコクでは数年前まではチャオプラヤ川に面した場所に滞在することが多かったものの、このところは高架鉄道”BTS”のスクムヴィット線、それもサイアムからトンローのあいだが何をするにも便利と気づいて、今回はその駅からちかいところに決めた。

タイのタクシーは、いつのころからかメーターを備えるようになったものの、ここ数年はそれを使わず交渉を持ちかけてくる運転手が増えた。僕はドナルド・トランプとは異なって、いわゆる”DEAL”は好まない。だから特に首都の宿は、鉄道の駅にできるだけ近いことを条件のひとつとしている。

“DEAL”を好まないといえば、値段の定まっていない商品を、交渉により値引きさせることを楽しむ人がいる。それが僕には理解できない。面倒だし、第一、時間が勿体ないではないか。南の国での時間はできるだけ「何もしないこと」に充てたいのだ。


朝飯 焼売、生玉子、切り昆布の炒り煮、なめこのたまり炊、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、大根と若布の味噌汁
昼飯 納豆と玉葱のつゆで食べる素麺
晩飯 ピザ其の一ピザ其の二ピザ其の三Chablis Billaud Simon 2018

2025.6.29(日) いまだ風鈴は提げず

瓶詰めの「なめこのたまり炊」をはじめ調味料や料理用の日本酒など、今朝は「汁飯香の店 隠居うわさわ」へ運ぶものが多い。よって家内を助けつつ隠居の柴折り戸を押す。

空はどこまでも晴れている。庭の木々は緑に溢れている。「夏は夜」と清少納言は主張をした。「いや、夏は朝でしょう」と、個人としては感じる。もっとも僕が春夏秋冬の愛で方、感じ方を書けば、すべての季節において「朝こそ最高」になってしまうかも知れない。

払暁や早朝にくらべれれば、昼はうすぼけている。夕刻はその日が崩落していくころであり、夜は先が限られている。「だったらこれから朝を迎えようとする午前3時のころが一日の中では最高ではないか」と言う人がいれば「なるほど」と、否定はできない。

道の駅「日光街道ニコニコ本陣」への本日1回目の納品を済ませ、パートタイムの販売係が出社をしたところで如来寺のお墓へ行く。そして今月20日に供えた花を片づけ、花立てを洗い、線香立てのまわりを水で流す。おばあちゃんの祥月命日は6月20日と記憶をしていたものの、あらためて位牌を確かめてみれば、正しくは6月23日だった。来年は、気をつけることにしよう。


朝飯 鮭の昆布巻、厚揚げ豆腐の淡味炊き、生玉子、なめこのたまり炊、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、三つ葉の味噌汁
昼飯 大根おろしのつゆで食べる素麺
晩飯 豚薄切り肉と厚揚げ豆腐と水菜と椎茸の鍋、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、麦焼酎「こいむぎやわらか」(ソーダ割り)

2025.6.28(土) 夏太郎

日光の畑で採れたらっきょうを塩とお酢のみで漬けた「夏太郎」への問い合わせが引きも切らない。今月5日に「蔵出しはお盆のころ」とお伝えしたお客様には再びメールでお問い合わせをいただいた。よって前回と内容の重複するところはあるものの、またまたメールでお答えをさせていただいた。

……
いつもお世話になります。
上澤梅太郎商店・上澤卓哉です。

当店謹醸「夏太郎」につきお問い合わせをくださいまして、まことに有り難うございます。今月5日にお送りしたお答えと同じになってしまいますが、改めて以下に記します。

らっきょうは夏のはじめに収穫をされます。酷暑の今となっては忘れがちになりますが、今年は春先から梅雨の前半までは寒い日々が続きました。よって「夏太郎」のためのらっきょうは、いまだ栃木県日光市の畑で育っている最中です。収穫の時期は、その年の気候により前後いたします。よって漬け上がりの日程も、いまだ定まっていません。

「夏太郎」の蔵出しは、例年はお盆のころより始まります。いつまで販売が続けられるかは、その年の収穫量によります。通常は9月で売り切れになることが多いように存じます。

以下よりメールマガジンに登録をしていただければ「夏太郎」の販売開始をお知らせすることができます。https://www.tamarizuke.co.jp/p/newsletter/subscribe

以上、ご不明の点がおありになれば、またメールにてお問い合わせください。
どうぞよろしく、お願い申し上げます。
……

「夏太郎」は、特に酒飲みには「堪えられない」季節の味だ。ビールに、そして個人としては焼酎やウォッカのソーダ割りにとても似合いの肴と確信をしている。「夏太郎」が蔵出しをされたら、昨年の6月4日にサワンカロークの林の中で拾った陶片に載せて楽しみたいと思う。


朝飯 揚げ玉、塩鮭、擂り胡麻、納豆、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、なめこのたまり炊によるお茶漬け
昼飯 梅干と玉葱のつゆで食べる素麺
晩飯 冷や奴、切り昆布の炒り煮、カツ煮、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、麦焼酎「こいむぎやわらか」(ソーダ割り)

2025.6.27(金) 「梅雨明けですね」

「2025年 関東 梅雨」と検索エンジンに入れてみたのは先月の31日と今月の7日。先月末の予報は関東の梅雨入りを6月8日とし、梅雨明けには触れていなかった。今月7日の予報では、関東の梅雨明けを「平年は7月19日」として、しかし今年のそれについては言及していなかった。

僕からすれば「いきなり」という感じをきのうは受けた。「明日以降、続々と梅雨明け。九州から近畿は6月下旬、関東甲信を含む東日本から北日本は7月上旬」の文字がウェブ上に現れたからだ。

この時期には毎年、農産物の出来が心配になる。昨年は雨が多すぎたことにより、雨を好む生姜さえ不作になった。梅も不作、栗も不作だった。梅は今年も不作と、2年続きの凶作を業界紙は伝えている。九州では収穫を終え、栃木県ではこれから収穫に入る畑もあるらっきょうの、品質の良いことを祈るばかりだ。

「梅雨明けですね」の言葉が今日は事務室を訪れた人の口から聞かれた。早い梅雨明けは、夏が好きな僕にとっては大いに嬉しい。しかし農産物のことを考えれば「諸手を挙げて」というわけにはいかない。胡瓜と茄子についても、日々、情報を得ていくことになるだろう。


朝飯 ブロッコリーのソテーを添えたスクランブルドエッグ、納豆、めかぶの酢の物、なめこのたまり炊、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、椎茸と若布とベビーコーンの味噌汁
昼飯 納豆のつゆで食べる素麺
晩飯 キャベツとパプリカとエリンギと豚薄切り肉の鉄板焼きソース焼きそば、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、麦焼酎「こいむぎやわらか」(ソーダ割り)アイスバー、Old Parr(生)

2025.6.26(木) 支払いは迅速に

早朝、食堂の丸テーブルにコンピュータを開き、メーラーを巡回させると、3日前の23日の日記に書いた、旅行社からの返信が届いていた。羽田からバンコクのスワンナプーム乗り換えでウドンタニー、そこからバンコクを経由して羽田に戻るタイ航空の予約確認書には、以下の明細があった。

エコノミークラス運賃 88,200円
燃油サーチャージ 17,630円
外国諸税 5,540円
羽田空港施設利用料 3,180円
海外航空券発券手数料 5,700円
計 120,250円

席は、羽田とスワンナプームの往復は、最後尾または最後尾の直前の通路側、スワンナプームとウドンタニーの往復は、最後尾の窓側が確保できた。6時間30分を飛ぶ国際線で通路側を選ぶのは、席の立ちやすさによる。1時間10分を飛ぶ国内線で窓側を選ぶのは、熱帯の空と雲を眺めたいからだ。

メールに請求書は添付されていなかったものの、スマートフォンを手元に引き寄せ、120,250円を、登録済みの、旅行社の口座に振り込む。支払いは迅速に、そして現地では何もせず、が僕の旅のスタイルである。

なお今日の仕事について記せば、9時30分より昼食を挟んで16時50分までは、隠居にて会議に徹した。


朝飯 鮭の昆布巻、目玉焼き、納豆、揚げ湯波の甘辛煮、なめこのたまり炊、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、椎茸と玉葱と若布の味噌汁
昼飯 おむすび弁当、蕗と豚肉の炊き合わせ、胡瓜と蕪の塩漬け
晩飯 キャベツと菠薐草の胡麻和え、細切り大根のポン酢和え、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、蒸し焼売、メシ、麦焼酎「こいむぎやわらか」(ソーダ割り)

2025.6.25(水) 伊豆治療紀行(37回目の2日目)

「伊豆高原痛みの専門整体院」での治療はいつも、治療台にうつぶせの状態でかかとを両側に倒され「響きませんか」と訊かれることから始まる。次に足首、ふくらはぎ、膝の直下を両手で押され、膝の両側をやはり両手で掴まれ、更に首の両側を指でグリグリと押される。

次は治療台に座り、頭を垂れた姿勢で第二頸椎のズレを直される。きのう補正したはずの頸椎がずれているのは、ホテルの枕が僕のからだに合っていないことが原因と先生は言い、安くて有名なホテルの名を挙げて、そちらに泊まった方が良いのではないかと笑った。

大きな荷物を嫌う僕は、このところ、携帯用の枕を持参しなかった。「きのう治したからだが元に戻ったら勿体ないよ」と先生は言う。おっしゃる通りにて、次回はその枕をトートバッグに入れることにしよう。

僕の次の治療はひと月後。しかし今年のはじめから右膝に異常を来している家内は、それをかばって歩くうち今度は左膝の具合が悪くなり、2週間後の来院を先生には促された。

電子ペンによる治療さえ終えれば気分は楽だ。伊東駅前にレンタカーを返し、熱海駅には11時58分の着。時間が短すぎるため乗り換え案内のアプリケーションには表示されない4分間の乗り換えを僕のみこなして新幹線の上りプラットフォームに上がると、12時02分発のこだま712号が、ちょうど入線してくるところだった。

新橋からアップルショップまではもちろん歩いて行く。現在のiPhoneは、昨年の6月2日にこの店で手に入れたものだ。そのとき液晶に貼ってもらった分厚いガラスの保護フィルムに、つい先日、ひびが入った。そのフィルムを剥がし、新しいフィルムを貼ってもらう。料金は1年前と変わらない6,800円だった。

17時に待ち合わせた家内は、既にして居酒屋のカウンターに着いていた。そこであれやこれやと飲酒活動をし、浅草19:19発の下り特急にて帰宅の途に就く。


朝飯 「伊東小涌園」の朝の其の一其の二其の三、ごはん、漬物
晩飯 「シンスケ」のあれや、これや、それや、他あれこれ、「両関」の本醸造(冷や)、純米大吟醸(冷や)

2025.6.24(火) 伊豆治療紀行(37回目の1日目)

「伊豆高原痛みの専門整体院」については、これまでもこの日記にあれこれと書いてきた。「寒いのはイヤ」と、宇都宮から伊東市八幡野に仕事場を移した先生は先月、更に、おなじ伊東市の中でも吉田に転居をした。新しい治療院へ行くには伊豆急行線の伊東駅前からレンタカーを借りるのがもっとも合理的と判断をして、昨月よりこの方法で通うこととした。

1日目は16時の予約にて、治療院が八幡野にあったときより遅い出発で間に合う。家内と乗った特急リバティきぬ122号が下今市を発車したのは10時53分。伊東に着いたのは14時41分。15時に予約しておいたレンタカーで伊東駅から8キロメートルの治療院に着くと、いまだ直前の患者が治療中だった。

家内に先んじて治療台にうつぶせになった僕の両足首、ふくらはぎ、膝の直下と両手で触れていき、次は頭の方へ回って首の両側を押した先生が「大丈夫ですね」と言ってくれると安心をする。その安心とは「今日の治療はそれほど痛まないだろう」という気持ちによる。しかしシャツを脱ぎ、ふたたび治療台にうつぶせになった僕を見おろして「若干、張りが」などとつぶやかれれば、安心は小さな不安に変わる。

背中のツボに押し当てられる、9,000ボルトを発する電子ペンによる痛みは、しかし直前に「あわやギックリ腰」という瞬間を経験した先月のそれよりは、よほど弱かった。とはいえそれを皮膚に押し当てられたときの、まるでお灸のような熱さには、いつまでも慣れない。

一方、膝については昨月のそれより治療に於ける痛みは強かった。もっともそれも、2022年の1月から夏までの、背中はエビのように丸まり、声を発することもできず、額には脂汗が浮かび、脇からは汗がしたたり、吐き気さえ覚える拷問まがいの激痛にくらべれば、いかほどのものでもない。

治療を終え、伊東の市街に戻る途中の18時02分に電話が入る。未知の番号ではあったものの、静岡県から発せられていると思われるその呼び出しに応じると、相手はホテルの人だった。予約時に指定した18時30分の夕食が迫っているため、心配になったのだろう。よって右手の海に目を遣り、これから10分ほどで着く旨を説明して、その会話を終える。


朝飯 菠薐草のおひたし、ベーコンエッグ、納豆、切り昆布の炒り煮、なめこのたまり炊、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、椎茸と若布の味噌汁
昼飯 「紀伊國屋」の「国産鶏のやきとり弁当」、国産有機黒烏龍茶
晩飯 「伊東小涌園」の夜の其の一其の二其の三其の四其の五其の六、日本酒(燗)

2025.6.23(月) 電話予約

メシ屋やホテルの予約を電話で行う、ということが極端に苦手だ。それは「当日は生憎と満席(満室)を戴いていまして…」と相手に言わせるのが忍びないということと、満席(満室)により断られた自分を惨めに感じるという、ふたつの理由による。苦手だから先へと延ばし、メシ屋なりホテルなりを使う日が迫ってから仕方なく電話を入れ、すると当然のことながら満席や満室で断られる確率は高まる。そのことにより、それを苦手とする意識がますます強くなる。悪循環に他ならない。

だから、ホテルをインターネットで予約できる時代の到来は、僕にとっては大いなる福音だった。しかしメシ屋については、いまだ「すべての店が」ということにはなっていない。

メシ屋の電話による予約が苦手、とはいえひと月に幾度となく訪れる店や、電話への対応がしごく良好と分かっている店については、僕も例外的に、楽な気持ちで電話をすることができる。

今朝は、秋にタイへ行く際の航空券を、馴染みの旅行社にメールで注文した。「馴染み」に加えて「メール」であれば、心理的な重圧は皆無だ。席は最後尾の通路側を指定した。その場所を他よりマシと感じる理由は以下の三点。

後ろの席の人に気兼ねすることなく背もたれを最大に倒せる。
機内食のトレーを自らギャレーに下げられることにより食後すぐに歯が磨ける。
左右に乗客が少なく、後方の乗客は皆無だから圧迫感が少ない。

「だったらビジネスクラスに乗ればいいじゃねぇか」と言われれば「着く時間が変わらねぇのに高けぇ金を払うのはバカバカしいじゃねぇか」というのが僕の答えだ。もうひとつ、僕はあれこれ世話を焼かれるのが好きでない性格である。

さて、席を予約した深夜便が羽田を発つまでに三ヶ月。「長いなぁ」とは思うものの、その日は意外に早く来るかも知れない。


朝飯 なめこのたまり炊、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、豆腐と椎茸と玉葱とベーコンの味噌汁
昼飯 納豆と玉葱のつゆで食べる素麺
晩飯 “THE FLYING-GARDEN”のマッシュルームサラダ「若鶏のガツンとにんにく焼き」デカンタの白ワイン家に帰ってからのエクレア、Old Parr(生)

2025.6.22(日) 新しい天体

事務机の左手に提げたカレンダーの今日の余白には、11時より6名様の蔵見学、15時40分よりバスのご予約が記してある。よって普段のあれこれの予定を、それらふたつに合わせて組み替える。

お客様を蔵へご案内する日が晴れていれば、写真を紙芝居のようにしてご覧に入れつつご説明する「たまり漬」の歴史は「汁飯香の店 隠居うわさわ」の庭で行う。薄暗い蔵の中でそれをするよりは、お客様も、よほどお気持ちが宜しかろうと想像するからだ。

そして今日もそのようにして隠居の門をくぐり、池泉に渡された石の橋を渡る。座敷は「汁飯香」の朝食をお召し上がりになるお客様で満席。その中には、海外からと思われるお二人様もいらっしゃった。

今日は9時30分より、英語のファーストネームによるお二人のご予約をいただいていた。11時過ぎという現在の時刻からすれば、今いらっしゃるお二人は別の方で、混み合うはざまに運良く席を確保されたのだろう。

隠居の庭から出て蔵の中をひととおりご案内した6名様は満足をされ、蔵から店にお戻りになると、少なくない買い物をしてくださった。

さて3時40分にご予約くださったバスは、30分ちかく遅れて鬼怒川方面から到着をした。ちょうど混雑の去った直後だったため、店に最もちかい駐車場には空きがあって助かった。こちらのお客様もみな様あれこれと買い物をしてくださって、とても有り難く感じた。

夕刻、家内から聞いたところによれば、隠居の、本日ふた組目の海外からのお客様は「汁飯香」のお決まりの他に2種のおかずを注文され、それをお持ちすると、その食べ方をお訊ねになったという。つまりお二人は、どのようなものか分からないままそれをご注文になった、ということだ。「好きですねー、そういう方」と、僕は思わず声を発した。そういう方のみが「新しい天体」には出会えるのだ。


朝飯 白胡麻、塩鮭、なめこのたまり炊、刻み茗荷、梅干のお茶漬け
昼飯 茗荷と大葉のつゆで食べる素麺
晩飯 スパゲティプッタネスカChablis Billaud Simon 2018

2025.6.21(土) 水の取りかえ

夏至の朝は晴れた。

「夏至って、一年で一番、昼が長くなるんですよね」などと天文に詳しい人に訊けば、彼または彼女は微に入り細を穿って一時間ほども熱弁し、しかし当方は最初の一分ほどで聞き飽きて、以降は生返事をくりかえすばかりになることが分かっているから、そのような迂闊なことは決してしない。

夏至の日のSNSにはかならず、明日からは昼の短くなることを嘆く人が現れる。その気持ちは分からないでもないけれど「夏はこれからではないですか」と、僕は言いたい。梅雨が去れば、光輝燦然とした夏が、どこまでも青い空、どこまでも白い積乱雲と共にやってくるのだ。

深夜便は時間を節約するには便利でも、本来であれば横になって眠っている時間に椅子に座り、更にはジェットエンジンの轟音にさらされているから、どうしても疲れる。昼の便のテーブルに本を開き、時にページを繰る手を休めて機窓から巨大な積乱雲を眺める、そんな飛行機にいつまでも乗っていたい気持ちも最近は起きてきた。

夏を追いかけるようにして行く秋のタイでは、滞在すべき田舎を決めた。ちかくに絶景や旧跡はあっても、時間が勿体ないから出かけることはしない。ほぼ丸一日を、本を読んで過ごすことになるだろう。

梅雨の最中とはいえ気温の高い日が続いている。よって午後は如来寺のお墓を訪ね、きのう供えたばかりの花の水を取りかえる。


朝飯 納豆、冷や奴、生玉子、、なめこのたまり炊、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、大根と若布の味噌汁
昼飯 納豆のつゆで食べる素麺
晩飯 めかぶの酢の物、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、なめこのたまり炊、豚肉と菠薐草のしゃぶしゃぶうどん、麦焼酎「こいむぎやわらか」(お湯割り)

2025.6.20(金) 麺つゆの作成

グズグズすれば5時になる。5時台の起床は著しい「損した感」を僕に与える。それでも特にふくらはぎのあたりがだるい。自分の中の怠惰な部分が、横になっている時間を先へ延ばそうとしている。しかし「そうだ、麺つゆだ」と、いきなり思い出して飛び起きる。

最高記録はひと晩に3杯、それを除いても週に複数回を食べるほど好きだったラーメンだが、2022年の初冬を境として、これを欲しいという気持ちが消えた。食べものの好みがこれほど急に変わるとは信じがたいことではあるけれど、事実は事実。原因は加齢にあると思う。

僕の昼食は「これ」と決めたらしばらくはそれの続くことがここ数年は多かった。そして2023年の8月からは、夏は素麺、それ以外の季節はにゅうめんが専らとなった。「飽きませんか」と訊かれたときには「朝食はトースとコーヒー、という人のことを考えれば、汁や具の調整ができるだけ、変化に富んでいるとは思います」と答えることにしてる。質問をしたすべての人は「確かに」と納得をしてくれる。

きのうおとといの最高気温は日光でも30℃を記録した。しかし昼食は熱いにゅうめんだった。それはとりもなおさず「つゆ」が無かったからだ。材料は4月のうちに整えてあったものの、今年は5月の半ばを過ぎても気温が上がらず、素麺のためのつゆを作る気は起きなかった。それに加えて麺つゆの作成には「寝かし」も含めて十数時間を要するため、億劫な気持ちが常につきまとうのだ。しかしとにかく最高気温は30℃、である。

麺つゆ作りは2023年から始めて、昨年は6回を重ねた。その6回目に一応の決定版ができたから、今回はそのレシピに従い、しかし今回は水の量を昨年のそれの1.4倍とした。すぐに使い終えては面倒だからだ。

きのうの夜はその水に、昆布と干し椎茸を、やはり昨年のそれの1.4倍の量を計って沈めた。今朝は5時すぎよりその続きに着手し、おばあちゃんの祥月命日の墓参り、そして朝食を挟んで7時25分に麺つゆは完成した。今日の昼の麺つゆには、何も加えず素麺を食べてみようと思う。


朝飯 切り昆布の炒り煮、厚揚げ豆腐と小松菜の炊き合わせ、スクランブルドエッグ、なめこのたまり炊、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、メシ、豆腐と若布と玉葱の味噌汁
昼飯 素麺
晩飯 大根おろしとポン酢で食べる牛肉と野菜の鉄板焼き麦焼酎「こいむぎやわらか」(ソーダ割り)

2025.6.19(木) 安逸と再挑戦

きのうの店休日に出勤をした社員は、通常の業務に加えて2階の倉庫の片づけをしたという。その際に何やら古いお金が出てきたとのことで、それが今朝は食卓に載せられていた。

スリランカ航空に名を変える前の、エアランカのエチケット袋には、インドとスリランカとネパールの、それぞれ小額紙幣と硬貨が入っていた。エアランカを使ったのは1982年のいまだ寒いころ。タイのバンコクからスリランカのコロンボ、コロンボとモルジブの首都マーレの往復、そしてコロンボからインドのマドラスへの移動が、そのすべてはなかったか。

この旅ではタイ、スリランカ、モルジブ、インド、ネパールと巡ってふたたびバンコク。そこから香港へ渡り、何日かすごしてから帰国をした。エアランカの袋にモルジブの通貨が無いのは、当時の日記をひもといてみれば、使ったのは米ドルのみだったからと判明した。タイバーツと香港ドルが残っていない理由は分からない。

興味をそそられたのは、マドラスの”INDIA OVERSEAS BANK”の、1982年2月2日の日付けのある換金証明書。そこには40米ドルを363.2インドルピーに換えたことが手書きの数字で残っていた。当時の相場に照らせば1ルピーは27.5円。「まぁ、そんなところだったな」と、古い記憶が甦る。

今のインドは、当時とくらべてどのように変わっているのだろう。コーチンの小さなホテルのプールサイドで本が読めるなら、行ってみたい気もする。それとはまったく別の理由から、カルカッタに雪辱を果たしたい気持ちも、また無いわけでは無い。


朝飯 生のトマト、厚揚げ豆腐と小松菜の炊き合わせ、ハムエッグ、納豆、なめこのたまり炊、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、玉葱と若布の味噌汁
昼飯 にゅうめん
晩飯 ベビーリーフのサラダパン其の一パン其の二マッシュドポテトとズッキーニのソテーを添えた鶏のトマト煮Chablis Billaud Simon 2018

2025.6.18(水) 第1回マイツール全国フォーラム

上澤梅太郎商店は、月のなかばに1日だけお休みをいただいている。その水曜日は、店は休みでも、どうしても都合のつかない者を除くすべての社員が出社をして、話し合いや摺り合わせ、また社内の整備を行う。6月のその日は今日に当たり、僕も出社をしなければならないところではあった。しかし同じ日に「マイツール全国フォーラム」という催しの開かれることを、既にして向こう半年の店休日が確定していた春に知った。

マイツールとは、古くはLOTUS1-2-3、今ならEXCELのような知られた存在ではない。しかしとてつもなく強力な稀代のデータベースソフトにて、ひとたび身につければ鬼に金棒、もっともそのためには当方が鬼になる必要があるものの、とにかく強力な道具に他ならない。その黎明期から現在に到るまでが縦横無尽に語られる集まりであれば、これに参加をしないわけにはいかない。

千代田区の会場には8時40分に入った。開会は9時30分に設定をされていたものの、受付の手順の良さにより、また参加者も早くに集まったため、9時25分には始まることができた。以降は昼食を挟んで6名の方々がマイツールを様々な断面から論じ、あるいは事例の発表をしてくれた。僕にとっては至福の一日だった。

マイツールは、使い手が未熟であれば鈍刀。しかしひとたび名人上手の手に渡れば快刀乱麻の切れ味を見せる。僕は、1992年の春にこのソフトに出会うことができて本当に幸いだった。

というわけで会のお開きになった後は地下鉄でふた駅の日本橋へ移動し、しばしカウンター活動をしてから家路を辿る。


朝飯 「よもだそば」の「とろろ朝定食」
昼飯 「崎陽軒」のシウマイ御弁当
晩飯 「一平」の空豆2種の串焼きおでんの盛り合わせ「齋彌酒造店」の「雪の茅舎山廃純米」(冷や)

2025.6.17(火) 鳥の声

キキキキーキョロロ、キーキョロロ、キーキョロロと啼く鳥の名は何だろう。角部屋になる食堂の、南東と南西に開け放った窓からは、その鳥の声が今朝は際だって聞こえる。鳥は、雨の朝には啼かない。今日は日光でも、最高気温は30℃に達すると、スマートフォンの天気予報は伝えている。

鳥の啼く、特に夏の、晴れた朝の気分は良い。南の国へ出かけると、とにかく気温は日本の夏とおなじだから、空が晴れてくれさえすれば、いつでも気持ちの良い朝が迎えられる、というわけだ。

秋のタイ行きの日程が大体、決まった。普段は田舎に居続けて、首都には帰りに一泊をするのみだ。しかし今回は、首都に割く日程をいつもより長くしようと考えている。旅程の前半3分の2ほどを占める田舎をどこにするかは、いまだ決めていない。田舎も度が過ぎれば、2017年9月のチェンコーンで経験をしたように、夜に開いているメシ屋は皆無、ということになるから、よく考える必要がある。

楽しみは、昼はプールサイドでの本読み。夕刻から夜にかけては気楽な店で飲酒喫飯をしながらの本読みで、いつもと変わらない。タイのホテル代は、コロナ後に大きく値上がりをしている。安いところを選ぶと部屋の椅子に背もたれがなく、何時間もコンピュータに向かうと腰を痛める恐れがある。事実、昨年の秋には危うい一瞬があった。歳も歳であれば、少々の出費は惜しまない方が、これからは良いような気がしている。


朝飯 切り昆布の炒り煮、スクランブルドエッグ、菠薐草のおひたし、胡瓜と蕪のぬか漬け、なめこのたまり炊、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、ズッキーニの「日光味噌のたまり浅漬けの素・朝露」漬け、メシ、豆腐と若布と万能葱の味噌汁
昼飯 「食堂ニジコ」の冷やし中華
晩飯 “Dela”のいちごのカプレーゼガーリックパントリッパと豆の煮込み、ピエモンテの高くない白ワイン

2025.6.16(月) 簡素かどうかは不明ながら

きのうは19時より町内の各部役員を横断した会議があった。日曜日の繁忙を乗り越え、1週間分の売上金をまとめて銀行へ預けるばかりにし、自宅へ戻って「さて、次は会議」では、いかにも悲しい。

4階の、天井からの冷風で涼しい食堂のテーブルにチーズを用意する。ウイスキーは、僕としては薄いお湯割りにした。会議へは、その組み合わせでひと息をついてから出かけた。

先ほどのチーズとお湯割りで腹は充分に満足していることを感じたのは、会議から家に歩いて戻る途中でのこと。よって夕食は摂らず、入浴をして20時すぎに寝室に入った。

子供のころは、年に何度かは高熱を伴う風邪をひいた。そうして何日かを経た朝に、光輝燦然とした爽快さと共に目を覚ますと、それが、快復の合図だった。その感覚はいつしか完全に失われたけれど、今朝はその何分の一かを得た。きのうの簡素な三食が、いわゆるデトックス効果を生んだのだろうか。

枕頭のiPhoneはいまだ早すぎる時刻を示していたものの、もはや睡眠は充分と、起きてしまう。屋上から眺める3時台の空には、美しい青があった。


朝飯 刻み野菜とマカロニサラダを添えた目玉焼き、なめこのたまり炊、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、ズッキーニの「日光味噌のたまり浅漬けの素・朝露」漬け、メシ、揚げ茄子の味噌汁
昼飯 にゅうめん
晩飯 「コスモス」のトマトとモッツァレラチーズのサラダカツレツ、ドライマーティニ、TIO PEPE

2025.6.15(日) 湿熱

「こら大変ダー」というセリフと共に終わるアメリカ製のテレビアニメーションがあった。主人公は犬だったか猫だったか、とにかく動物だった。子供のころは、その番組を好んで観ていた。

今朝の起床は3時。仏壇のことを済ませてからコンピュータを起動し、メールを取り込む。その最中に上記の「こら大変ダー」を思い出した。今日の「汁飯香の店 隠居うわさわ」に、3件の予約が入っていたからだ。「3件でなぜ大変なのか」と問われれば、この3件にて、すべての時間帯に於けるすべての席が埋まったからだ。ご予約をくださったすべてのお客様に返信をお送りしたところで、今度は長男に、そのことをメッセンジャーで知らせる。

今朝の道の駅「日光街道ニコニコ本陣」への最初と2回目の配達は、係のイザワコーイチさんに任せた。しかし3回目と4回目の配達には僕が行った。空は晴れて、しかし湿度はいかにも高い。

「湿熱は得意分野」と、きのうの日記に書いた。

僕は、アンコールワットのような超弩級を除いては、いわゆる観光はしない。アンコールワットは、2010年6月に業界の親睦旅行で訪ねた。しかし日本の団体旅行の日程はおしなべて短すぎる。よって2013年8月に裏を返し、シエムリアップには6日のあいだ留まった。

アンコールワットでは、気温35℃、湿度90パーセントの炎天下に、1日あたり15キロメートルほどを歩いた。そんなことをこなせた僕でさえ、先月のアソークの駅では、その温度と湿度に「とてもではないけれど、息もできない」という瞬間があった。それでもインドシナの湿熱は、大好物である。


朝飯 納豆、塩鮭、なめこのたまり炊、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、ごぼうのたまり漬、白胡麻のお茶漬け
昼飯 玉葱と白胡麻の熱いつゆで食べる素麺
晩飯 2種のチーズ、Old Parr(お湯割り)

2025.6.14(土) ジャングル

8時からの朝礼を済ませるとすぐに、あらかじめ台車に準備しておいた商品をホンダフィットに積み、道の駅「日光街道ニコニコ本陣」に本日最初の納品をする。そこからきびすを返して、しかし店の駐車場ではなく、蔵の裏手に乗りつける。そして降りて目と鼻の先にある隠居の柴折り戸を押す。

「汁飯香の店 隠居うわさわ」が開店する8時30分にご予約をくださっていた5名様は、先週日曜日の6名様とおなじく、ノレンを出すか出さないかのうちにいらっしゃった。庭の緑は夜来の雨に濡れて鮮やかだ。このような天気の続くあいだは、床の間の絵は今井アレクサンドルの「ガーベラ」でよろしかろうと思う。来週はおしなべて晴れるようではあるけれど、とにかく来月のなかばと予報されている梅雨明けの直前までは、絵の掛け替えはしないこととする。

配達係のイザワコーイチさんが出勤をするのは週のうち4日のみだから、それ以外の日には、僕がその任を担うことになる。今日は珍しく、そう遠くないゴルフ場へも配達をした。会社へ戻る道に、のしかかるようにして繁る木々の質量は圧倒的だ。

人口が減れば税収も減る。税収が減れば道路にはみ出す枝葉の剪定も、行政はしづらくなる。手入れが大変だからとその木を伐ろうとすれば、それはそれで反対をする人が出てくる。「相反する矛盾をできるだけ高い次元で妥協させる」とは、しばしば発生する仕事のひとつだ。しかしこと人口問題においては、その難易度はいかにも高い。

まるでジャングルの中の一本道、というようなその直線を往くうち雨が激しくなる。明日も雨ではあるけれど、気温は今日より大幅に上がるという。湿熱は得意分野、である。


朝飯 なめこのたまり炊、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、焼きズッキーニの日光みそのたまり漬の元「朝露」漬け、メシ、蕪とキャベツと揚げ湯波とベーコンの味噌汁
昼飯 にゅうめん
晩飯 トマトとポテトとベビーリーフのサラダ煮込みハンバーグ、メシ、CHATEAU PRIEURE D’APPELLES 2019エクレア、Old Parr(生)

2025.6.13(金) どちらの説が正しいか

体温が平熱よりかなり高くなっている気がする。ベッドに横になったままそれを計ると37.7℃。時刻は3時32分だった。前回、風邪をひいたときに処方された、熱冷ましの薬があるにはある。しかし寝室から出て廊下の引き出しまで、それを取りに行くのは億劫だ。更に37.7℃であれば、頓服の必要まではないのではないか。そんなことを考えるうち、ふたたび眠りに落ちる。

起きて食堂に来て、ふたたび体温を計る。今度は37.0℃。時刻は5時47分だった。

8時の朝礼では自分の体調について皆に話し、9時より耳鼻咽喉科のセキネクリニックへ行く。ひととおり診察をしたセキネケーイチ先生は「大したことはないから葛根湯を出しておきます」と言った。一瞬で効く強い薬の欲しいところではあったけれど、本職には従うたちである。

会社に戻るなり資料、コンピュータ、10キー、ボールペンを手提げ袋に入れて4階の食堂へ上がる。そしてきのうの日記にも書いた「案内のハガキを会場に持参し忘れた」というリピータ様、また「次の機会から案内のハガキが欲しい」という新規のお客様をデータベース化する。これにて今回の、新宿高島屋での催しに関する名簿はすべて整った。その旨をメモにして事務室へ降り、長男の机に置く。

「ステーキは食べられるか」と、今日は昼のうちに家内に訊かれていた。「弱っているときに重いものを食べると、却ってからだに負担がかかる」という説もあれば「体調の悪いときに粥などすすっていては、体力の余計に落ちるばかりだ」という説もある。僕は強気に出て「食べられる」と答えた。ただし酒は、ウイスキーのお湯割りでからだを温めることとした。しかし社員の去った会社から4階へ戻るときに気が変わり、結局は、フランスの安いワインの栓を抜く。


朝飯 揚げ茄子、スペイン風目玉焼き、切り昆布の炒り煮、なめこのたまり炊、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、揚げ湯波と若布の味噌汁
昼飯 玉葱と白胡麻の熱いつゆで食べる素麺
晩飯 グリーンアスパラガスとエリンギのソテーを添えたビーフステーキ、メシ、CHATEAU PRIEURE D’APPELLES 2019

2025.6.12(木) コツコツ

おとといの水曜日から、気管支の狭まったような、軽い息苦しさを感じるようになった。「気圧の低いせいだろうか」と考えるうち、今朝は発熱の予感がした。

幸いにも今日は事務室、店舗とも社員は揃っている。事務室の大机には、新宿高島屋への1週間の出張からきのう戻った長男が持ち帰った、お得意様が会場までお持ちくださったダイレクトメールが袋に入れられている。よってそのハガキの束とコンピュータと10キーを持って静かな4階へ上がり、食堂のテーブルにて、それらのリピータ様をデータベースに登録する。そしてその数の多さに改めて、感謝の念が湧く。

「ハガキを持参し忘れた」というリピータ様、また「次の機会から案内のハガキが欲しい」という新規のお客様については、明日にその入力をすることとしよう。コツコツと努力を積み重ねることの苦手な僕ではあるけれど、このような仕事は嫌いではない。その勢いを駆って、直近の土日月に「汁飯香の店 隠居うわさわ」で感想カードを書いてくださったお客様も、またデータベースに加える。

夜はひとりにて、台所にあったものを肴にして、気楽に過ごす。


朝飯 菠薐草とハムのソテーを添えたスクランブルドエッグ、納豆、切り昆布の炒り煮、なめこのたまり炊、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、蕪とズッキーニの味噌汁
昼飯 にゅうめん
晩飯 トマトサラダ刻みキャベツを添えたコロッケ焼きおむすび、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、TIO PEPE

2025.6.11(水) 在来種と外来種

おとといの日記の最上部にその画像を置き、きのうの日記の最後の段落に「隠居の池泉に咲く花がショウブなのか、はたまたカキツバタなのかが、僕にはあやふやなままだ」と書いた花のことを朝、facebookに上げる。すると間もなく「最近困ったちゃんと言われる外来種の黄菖蒲でしょうかね?」というコメントが返された。「道理で」と、僕は得心をした。

ショウブなのか、はたまたカキツバタなのか不明だった花は、以前はすべて紫色だった。それにいつの間にか黄色が混じり、今は黄色のみになっている。ウィキペディアによれば「既に野生化している湖沼等があり、在来種との競合・駆逐等のおそれがある場所については、積極的な防除または分布拡大の抑制策の検討が望まれる」と、環境省が注意を喚起しているという。「在来種との競合・駆逐」は正に、隠居の庭にも発生していたのだ。

店舗駐車場の一角には、秋になると百合が盛んに咲く。それは調べたところによれば高砂百合だから、これまた外来種、である。

いくらでも繁殖する、更には在来種を駆逐する種となれば、有難味は限りなく減る。しかし黄菖蒲も高砂百合も、見た目は悪くない。当面は、成り行きに任せることになるだろう。


朝飯 目玉焼き、菠薐草の胡麻和え、納豆、胡瓜と蕪のぬか漬け、なめこのたまり炊、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、揚げ湯波とズッキーニの味噌汁
昼飯 にゅうめん
晩飯 生のトマトと刻みキャベツを添えたコロッケ2種のチーズMoet et Chandon Brut ImperialChablis Billaud Simon 2018和三盆の砂糖菓子、Old Parr(生)

2025.6.10(火) 勉強

4階の窓のすぐ下には3階の窓のひさしがあって、それは4階の食堂のテーブルに着いていても、視覚の範囲内にある。そのコンクリート製のひさしの上を、ツバメよりすこし小さな鳥が歩いている。腹は黄色みを帯び、背中と羽根は炭色に見える。そしてその鳥の名を僕は知らない。

知らないことがあると悔しさのあまり、それについて一から十まで知ろうとする人がいる。「名も無い草花などと無責任なことが言えるか」と、世に存在するすべての植物の名を覚えようとした人もいた。恐るべき情熱、恐るべき無鉄砲さ、である。

シリアの首都はダマスカス、ベネズエラの首都はカラカスと、そういうことなら僕も知っている。この知識は地理を学んで得たものではない。遠い記憶を辿ってみれば、神保町の岩波ビルの上の方にあった英会話学校の、授業ではなく、英語を教えながら旅をしていた英国人との、雑談の中で覚えたような気がする。

地理の勉強は苦手だ。自由学園男子部高等科の国語教師だったヤマグチヒカル先生は勉強を「勉め強いるもの」と、おっしゃった。みずから勉める気力は無い。他者から強いられることには耐えられない。「シリアの首都はダマスカス、ベネズエラの首都はカラカス」は、それを覚えることが勉強でなかったからこそ一瞬で頭に刻まれたのだ。

そういえば、きのうの日記の最上部に置いた、隠居の池泉に咲く花がショウブなのか、はたまたカキツバタなのかが、僕にはあやふやなままだ。今度、専門家に訊いてみようと思う。


朝飯 切り昆布の炒り煮、揚げ湯波の甘辛煮、塩鮭、なめこのたまり炊、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」のお茶漬け
昼飯 にゅうめん
晩飯 鮨あれやこれや焼き鳥あれこれ、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、麦焼酎「こいむぎやわらか」(お湯割り)

2025.6.9(月) 便利と簡素の関係

「パスポートはここに入れることに決めてるんですよー」と、左の内ポケットのあたりを軽く手で叩いてみせた人と海外へ行ったことがある。

目的の国に着いて入国審査場の列に並んだところでその人は左の内ポケットに手を差し入れ「アレッ」と小さな声を上げた。続いて上着のあちらこちらのポケットを次々と探りつつ「アレッ」「アレッ」を連発した。仕舞う場所が複数あると、どこへ仕舞ったか分からなくなる。よくあることだ。

T-TECHの、外側にも内側にも収納のための場所が複数あるバックパックを機内持込用としたことがある。業界の親睦旅行だったから、席は、普段は使わないANAのビジネスクラスだった。席の周囲には持ち物の置き場所が複数あった。そして僕はそこでメガネを失くした。

先月のタイ行きの初日には、現地に着いた早朝からチェックインの14時までホテルの部屋に入れないことが想定された。とすればそのあいだは貴重品を持ち歩く必要がある。いつも使っているsolo-touristのパスポートポーチは華奢な作りで、首から提げて街を歩くには適していない。よってデザインに無駄が見られるため100パーセントは気に入っていないtomocのチェストポーチを今回は選び、パスポート、現金、クレジットカード、iPhoneはこれにて管理をすることとした。

貴重品を一個所に集めることは危険とする意見がある。おっしゃる通りではあるけれど、あちらこちらに分散をさせると得てして冒頭の「アレッ」「アレッ」から更には紛失に到ることもあるのだ。

ところで外側と内側にたくさんのポケットを備えた旅行用の上着がある。最近、僕の物欲をいかにもそそるそれをウェブ上に見つけた。安くはない。しかし買えない値段でもない。しかしてそれを手に入れても使わないことは明白である。それでも欲しい。こういう物欲は、何とかなだめて霧消させるしかない。

物欲は、しばらく放っておけば綺麗さっぱり無くなる。そのことも、僕はよく知っている。よほど気をつけないと、モノは増えるばかりになって始末に困る。そして結局のところ、道具は簡素なものがいちばん使いやすい。たくさんのポケットは不要である。


朝飯 肉じゃが、生玉子、切り昆布の炒り煮、なめこのたまり炊、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、若布と菠薐草の味噌汁
昼飯 玉葱と擂り胡麻の熱いつゆで食べる素麺
晩飯 「食堂ニジコ」のキュウリのからし和えピータン油淋鶏塩焼きそば餡かけチャーハン麦焼酎「二階堂」(お湯割り)「ニルバーナ」のチーズケーキ、Old Parr(生)

2025.6.8(日) フラリでサッ

上澤梅太郎商店が運営する朝食の専門店「汁飯香の店 隠居うわさわ」の開店は8時30分。その15分前にノレンを出そうとしているところに8時30分にご予約をいただいている6名様がいらっしゃった。よって取りあえずはノレンをいつもの位置に落ち着かせてから玄関までご案内をする。

そこから庭の飛び石を辿って門へ戻り、遅ればせながら水を打つ。すると今度は男性の3名様がいらっしゃり「ご予約にて満席」の張り紙をご覧になって「満席なんですね」とおっしゃる。僕は水を撒く手を休めてお詫びを述べる。

100メートルほど離れた上澤梅太郎商店に戻ると間もなく「朝ごはんのお店の駐車場はどちらですか」と女性のお客様に声をかけられた。ご予約の有無を確かめると、特にされていないとのことだった。よって隠居のショップカードをお渡しし、朝食をご希望の際には、できるだけ早くご予約をお入れくださるよう、お願いをする。

男性の3名様および、何名様かは不明ながら女性は開店の8時30分を目指して「汁飯香の店 隠居うわさわ」にいらっしゃった。しかし満席に阻まれてお入りになることはできなかった。この時間にちかくで食事ができるところといえば、コンビニエンスストアのイートインスペースくらいではないか。誠に申し訳ない限りである。

朝食の店であれば、フラリといらっしゃってサッとお召し上がりになれる、それが理想とは僕も思う。しかし「汁飯香の店 隠居うわさわ」はいつの間にか、予約なしでは席の確保しづらい店になってしまった。隠居は明日も、満席をいただいている


朝飯 塩鮭、切り昆布の炒り煮、揚げ玉、なめこのたまり炊、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」によるお茶漬け
昼飯 玉葱と擂り胡麻の熱いつゆで食べる素麺
晩飯 茄子とトマトのスパゲティ、Chablis Billaud Simon 2018、Ca’ Berti Lambrusco Grasparossa di Castelvetro Leone d’Oroシュークリーム、Old Parr(生)

2025.6.7(土) つゆまぢか

3日つづいての晴れとなった。先月の31日とおなじく検索エンジンに「2025年 梅雨 関東」と入れてみる。先月末のウェザーニュースは関東甲信の梅雨入りを6月8日と伝えていた。それが今日は「6月9~10日頃」と更新をされていた。とすれば安穏として傘を持たずに外へ出られるのはこの土日が最後、ということになる。

そのウェザーニュースのページを更に見ていくと、昨年の関東甲信の梅雨入りは6月21日。梅雨明けは平年の7月19日に対して7月18日。つまり短い梅雨だったことが分かった。それに対してそのあいだの降水量は例年比で113パーセントとなっているから、短いあいだに沢山の雨が降った、ということになる。

心配されるのは、農地の上空に発生する線状降水帯だ。梅雨の前までは豊作を伝えられていた作物がいきなり不作になる、ということが近年は珍しくない。「それだけは避けて欲しいよなぁ」と考えても、現在の科学では、雨を制御することはできない。

上澤梅太郎商店では、日光市内の畑で収穫されたらっきょうを塩と酢だけで漬けた「夏太郎」が、お陰様で人気を呼んでいる。その蔵出しを待ちきれないお客様からは、いわゆる季節外れにも、お問い合わせが絶えない。

らっきょうの収穫は、九州では6月が最盛期、しかし栃木県では7月の収穫が多い。それから洗浄、下ごしらえ、塩による下漬け、お酢による仕上げを経れば、蔵出しはいくら早くてもお盆のころになる。在庫がいつまで保つかは、その年の収穫量による。蔵出しをされたら僕も、個人用としてすこしは確保しようと考えている。

ところで今日は、昼前の数十分のあいだに道の駅「日光街道ニコニコ本陣」に3回も納品に行った。「あれを入れればこれが売り切れ寸前」、「それを入れれば今度はあちらが売り切れ」ということが続いたからだ。このような忙しさは、とても有り難い。


朝飯 なめこのたまり炊、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、豆腐と玉葱とズッキーニとウインナーソーセージの味噌汁
昼飯 玉葱の熱いつゆで食べる素麺
晩飯 焼きトマトとハムのソテーを添えたズッキーニのバター焼きパルミジャーノレッジャーノかけパン2種のチーズCa’ Berti Lambrusco Grasparossa di Castelvetro Leone d’Oro

2025.6.6(金) full of green.

僕の体感からすれば、今年の5月から6月はじめにかけての気温は昨年にくらべて低い。今月3日の日記にもあるように「汁飯香の店 隠居うわさわ」の畳にはお客様の足を冷やさないための暖房絨毯がいまだ敷いてある。しかしきのうは晴れ、今日も晴れて気温はようよう上がってきた。

今日の隠居には樹木の手入れも入るため、頃合いを見計らって柴折り戸を押す。座敷ではちょうど家内と係のタカハシリツコさんがテーブルを動かし、暖房絨毯を片づけているところだった。よって僕も即、その仕事に加わる。剥がした計4枚の絨毯は僕ひとりで抱えられるほど軽かった。間を置くことなくそれを蔵の裏に駐めた家内のクルマに載せ、クリーニングの紅葉屋へと運ぶ。

隠居へは徒歩で戻り、庭の様子を見る。「今年も咲いてくれるだろうか」と心配したカキツバタは今が全盛、という開き方で池水にあった。ただし、以前はいろいろな色があったと記憶をするそれが、今年は黄色のみになっていた。この黄色が最も強い種、なのだろうか。

隠居の庭は今が正に万緑。「やっぱり夏はいいな」と、つくづく思う。


朝飯 ミズの煮物、揚げ湯波と小松菜の炊き合わせ、ハムエッグ、切り昆布の炒り煮、なめこのたまり炊、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、なめこと若布の味噌汁
昼飯 にゅうめん
晩飯「コスモス」のトマトとモッツァレラチーズのサラダカツレツドライマーティニ、TIO PEPE、家に帰ってからのロールケーキ、Old Parr(生)

2025.6.5(木) 配分

食堂の席に着き、コンピュータを開いてあれやこれやし、ふと気づくと東の空が明るみを帯び始めている。時刻は3時47分。「3時台から明るくなる季節がようよう来たか」と嬉しくなる。

南の国で面白くないのは、気温は日本の夏と等しいにもかかわらず、赤道が近いため夜明けは早くない、ということだ。そしてそれは先月13日の日記にも書いた。日本の夏は3時台から明けはじめ、夕刻は「晡下」と断腸亭が書いた時刻から2時間を過ぎてもいまだ昼のように明るい。それが何より有り難い。心が浮き立つのだ。

今年の夏至は6月21日。そのころから昼が短くなり始めるのは寂しい。しかし夏は8月まで続く。現在の暦からすれば9月は初秋。秋という季節は身体には心地が良いものの、夏が去ってしまったことによる喪失感は拭えない。だからその月の末には南の国へ行きたくなる。

コンピュータの”TR”というフォルダには2007年から近未来までの、海外への旅程が収められている。ことし9月の日程は既にしてできている。ただし田舎と首都に配分する日数は、いまだ決めていない。


朝飯 納豆、菠薐草のソテー、切り昆布の炒り煮、マッシュドポテトのスクランブルドエッグ、なめこのたまり炊、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、揚げ湯波と若布とズッキーニの味噌汁
昼飯 にゅうめん
晩飯 じゃこ山椒、揚げ湯波と小松菜の炊き合わせ、肉じゃが、玉子焼き、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、麦焼酎「こいむぎやわらか」(お湯割り)

2025.6.4(水) 熱風

単純なことこそ難しい、ということがある。お茶を淹れる、という行いは、複雑な手順を必要とするものではない。しかし毎朝、その味は異なる。美味いお茶を淹れる方法を知らないわけではないものの、毎朝、美味いお茶を飲むことができる、ということは僕の場合、絶対に無い。そして今朝のお茶は美味かった。

そのお茶をためのお湯の沸く前に、今朝は屋上へ上がった。時刻は4時26分。風はなかったものの、なぜか「凱風」ということばが浮かんだ。熱風の吹く季節は有り難い。梅雨の始まる前から梅雨の明ける日を待ち望んでいるのだ。

ところで熱風といえばギブリ、ギブリといえばマセラティ。そのクルマが好きかと問われれば、僕の許容できる排気量はせいぜい1,600ccまでだから、4リットルちかいそれは興味の対象外だ。

午前、ふと思い立ってふたたび屋上へ上がる。先月の23日に東京から日光まで泊まりがけで来てくれ、夜は一緒に飲酒活動をしたセキネヒサタケさんが、自宅屋上の掃除をする様子をfacebookに上げていた。それを見たからだ。

箒、ちり取り、シャベル、ゴミ袋を手に4階の階段室から屋上へ上がる。屋上の6ヶ所にある雨水の受け口のひとつに砂が溜まり、更には苔さえ生えていることは知っていた。シャベルで掬ってみれば砂の量は意外に多く、それを受けたちり取りはずっしりと重くなった。その砂が落ちないよう、ちり取りを丸ごとゴミ袋に収めて4階への階段を降りる。

それにしても、地上からかなり離れたところに、なぜ砂が溜まるのだろう。網を外して覗き込んだ受け口の奧には幸い、詰まりはなかった


朝飯 スペイン風目玉焼き、切り昆布の炒り煮、納豆、胡瓜のぬか漬け、なめこのたまり炊、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、若布とズッキーニと揚げ湯波の味噌汁
昼飯 にゅうめん
晩飯 ミートボールのトマトソース煮、ブロッコリーのソテー、マッシュドポテト、Chablis Billaud Simon 2018、飲みさしの赤ワイン

2025.6.3(火) ガーベラ

上澤梅太郎商店が運営する朝食の専門店「汁飯香の店 隠居うわさわ」のインターネットを介してのご予約は「ぐるなび」で承っている。この管理者は、現在の月を含めて4ヶ月分のカレンダーを操作できる。今いただいているもっとも先のご予約は9月末のもので、しかしこれは電話によるものだったため「ぐるなび」における当該の日の当該の席は、管理者が手動で塗りつぶす必要がある。これを怠ると発生するのが、いわゆるダブルブッキングである。

「汁飯香の店 隠居うわさわ」は数ヶ月も前からご予約のいただける店だけに、当日いきなりいらっしゃったお客様は、満席によりお断りせざるを得ないことが多い。

と、ここまで書いたところで現在、隠居の床の間に飾っている、東日本大震災に際して今井アレクサンドルが進呈してくれた「ガーベラ」は、いつまで置くべきかと考える。ウチに、僕の目に叶う掛け軸はほどんど無い。よって洋画に頼らざるを得ない月がしばしばある。コンピュータにデータベース化した掛け軸の一覧を見ても、これから7月の末までは、洋画のみになるだろう。


朝飯 ソーセージエッグ、からし菜のおひたし、めかぶの酢の物、ミズの煮物、なめこのたまり炊、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、揚げ湯波とズッキーニの味噌汁
昼飯 にゅうめん
晩飯 めかぶの酢の物、ミズの煮物、冷やしトマト、胡瓜と蕪のぬか漬け、焼き鳥、麦焼酎「こいむぎやわらか」(お湯割り)

2025.6.2(月) 時間貧乏

月のはじめには複数の預貯金通帳を持って複数の金融機関をまわり、通帳記入をする。この、長男がすることもあれば事務係がすることもある仕事を、今日は人員の都合により僕が行うことになった。その最中に、先週月曜日からの一週間分の売上を集金に来る銀行の人に頼むべきことのあったことを思い出す。僕が銀行をまわっているあいだにその人が来てしまっては、それを頼むことができない。すると僕の仕事が増える。心配しつつ会社に戻ると、しかしその人はいまだ来ていなかったため、小さな安心を得る。

「経営者は時間貧乏だ、ということが独立をしてはじめて分かった」とは、勉強仲間の社会保険労務士の言ったことだ。時間貧乏から抜け出すには、時間を節約するか、時間を作り出すかのふたつの方法がある。そしてこの両者が時に連動するところはお金に似ている。

6月10日の夕刻より東京で開かれる勉強会の案内が、先月の23日にメールで届いた。おなじ報せを、今日はfacebookで目にした。参加をしたいと考えたものの、その日、長男は6月4日から新宿高島屋で開かれる「味百選ウィークリーステージ」に出張をしていて不在。更には家内も不在ということが分かって参加は見送った。自営業者にはこのようなことがたびたび起きるけれど、まぁ、仕方のないことだ。

夕刻、店の犬走りに置いた6鉢のマーガレットに水を遣る。この花は水を異常に必要とするため、日に3度の水遣りが欠かせない。それが分かるまでは萎れさせることもあったものの、このところは10日に1度の施肥も効いて、たくさんの花を咲かせている。秋のはじめまで保ってくれれば幸いと思う。


朝飯 胡瓜のぬか漬け、なめこのたまり炊、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、じゃがいもと玉葱と菠薐草とウインナーソーセージの味噌汁
昼飯 にゅうめん
晩飯 「大昌園」のあれやこれやそれや他あれこれ「田苑酒造」の麦焼酎「田苑シルバー」(オンザロックス)

2025.6.1(日) 二宮デー

タイから戻ると「留守中、二宮デーのための軍手3ダースを用意するよう、ウカジシンイチ自治会長が頼みに来た」と、長男に言われた。よって即、シバタ荒物屋に注文をして、それは現在、僕の事務机の脇にある。市民が朝に集って街を掃除する、その二宮デーは現在、クリーン大作戦と名を変えているものの、旧名の方がなにかと通りが良い。行われるのは6月の第一日曜日。しかし何時に始められるかを記した回覧板は、僕は見ていない。

早朝、この日記に検索をかけてみれば、過去の二宮デーにおいては6時55分に公民館へ行った記述があった。よって自ら整えた朝食は、6時30分から食べることを始めた。その食事の最中に携帯電話が鳴る。相手は自治会長。既にして人が集まり始めているため、できるたけ早く軍手を持ってきてもらいたいという。

町内役員の親睦旅行で温泉旅館へ行ったりすると「明日の朝食は大食堂で7時から」などと、チェックインの際にレセプションで教えられたりする。「7時から」と言われたにもかかわらず、老人はその何時間も前から目を覚ましている。また気も短いため、6時45分に大食堂へ出かけ、しかしやはり入ることはできず、苦笑いと共に部屋へ戻ってきたりする。今朝の「既にして人が集まり始めている」も、また同じことだろう。

とはいえまぁ、町内の人たちがひとところに集まり、軍手とゴミ袋を受け取って三々五々、町内のゴミを拾う、という行いは、悪いものではない。僕は箒とちり取りを持って参加をしたから軍手もゴミ袋ももらうことはせず、歩道や車道のちいさなゴミを集めつつ家に戻った。

ちなみに「二宮デー」とは報徳の思想を以て600の地域の復興に尽くした二宮金次郎の名をいただいたもの。お墓は日光市今市の二宮神社に現存している。


朝飯 生玉子、揚げ玉を薬味にした冷や奴、納豆、なめこのたまり炊、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、菠薐草と若布の味噌汁
昼飯 「カルフールキッチン」のおこわ弁当、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、「日光味噌」のフリーズドライ味噌汁”with LOVE”
晩飯 からし菜のおひたしカツ煮、胡瓜と蕪のぬか漬け、ごはん、SMIRNOFF VODKA(ソーダ割り)

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上澤卓哉

上澤梅太郎商店・上澤卓哉

蔵見学