梅太郎(久二郎)とその兄の久一郎との間にどのような感情があったか、いまとなっては知る由もないが、本来は養子に入った筈の梅太郎は、しかし、サイドビジネスに専心するようになる。

たとえば、ウサギの養殖。当時、ロシアや満州などの寒冷地域の兵士のために毛皮の増産が奨励されており、それに乗った形となった。

早速、庭にウサギを放ち飼育を開始したが、まもなく飽き、すべて地域の小学校に寄付してしまった。地元今市小学校には今でもウサギ小屋の跡が残っている。