発酵デザイナー(はじめて聞く肩書、)で、下北沢にある発酵食品の専門店「発酵デパートメント」店主の小倉ヒラクさんと、「一般漬物学」について雑談したところ、たしかに、漬物に関する研究所は、技術論や菌体に関わる論文はあるものの、その文化的側面に着目し、「漬物」という存在の全体像を把握するような著述は、そこまでたくさんはないのではないかとの見解でした。やっぱりそうなのか……。

 

また、この会話の途中で、「漬物は一般的に『塩漬け(塩蔵)』の技術体系だとおもわれているようなフシがありますが、自分としては、がんらい漬物とは、無塩乳酸発酵に起源があり、次に、そこに塩を投入することで菌の生育環境や呈味が整う技術が育っていったのでは?」というアイディアをお話したところ、「それは面白い説。ぼくの師匠を紹介してあげるよ!」とご提案をいただいたのでした。ありがたや。

 

無塩乳酸発酵の専門家、農大名誉教授の岡田早苗先生。木曽地方の無塩乳酸発酵漬物「すんき」の研究や、「植物性乳酸菌」の名付け親として知られています。現在は群馬県高崎市の大学で教鞭を執られているということで、ちかぢか会ってお話を伺えたらと思っています。
しかし、なぜ自分が「無塩乳酸発酵」に漬物の起源があると確信したのか。それは学生時代の酪農体験でのことまでさかのぼります。