しもつかりの展示
栃木県立博物館にて、郷土料理「しもつかり」の展示がありました。
もともと「酢憤(すむつかり」という名前で近江地方で食べられていたものが、めぐりめぐってしもつかりになった、というような変遷が、古文書の解説とともに展示されていました。
熟鮓の一種であるという可能性
現在は長く長く煮込んで鮭の頭の骨がほろほろと崩れるまで加熱することで魚のうまみを食べきる料理ではありますが、今回の研究で、もともとは加熱工程が存在しなかった可能性が示唆されました。
すなわち、そもそもの起源において、「すむつかり」は熟鮓(なれずし)のいちバリエーションだったのではないかという可能性です。
そういわれてみれば、魚のアラと大根・にんじんという香味野菜、そして大豆に酒粕という現在のレシピにおいて、煮込み工程を塩蔵工程に置き換えれば、これは素晴らしい熟鮓になりそうです。
しもつかり=漬物の一種?
近江地方での記述が現在見つかっている最古の例、というのも、フナズシの産地であるという点と符合します。
ということは、もともとしもつかりは漬物の一種だったということになります。
これが即席化・非発酵化することで現在の形になってきたという歴史は、なれずし→押しずし→にぎりずしへの変化という、すしの歴史変遷とも一致します。
なお、栃木県内の那須烏山・馬頭などの那珂川流域では、鮎の熟鮓を造る習慣がありますが、多く、ここに大根を加えるレシピが現存しています。




