度量衡の違和感についての仮説

前回記したような度量衡についての違和感について、次のような仮説を立ててみた。

前段に記されている野菜名+容量は完成した漬物製品としての量、後段に記されている塩および副原料名+容量は、原材料としての量を表しているのではないか。

そうに考えると、茄子や瓜のように容積で示すのが適当と思われないような野菜についても、漬物としての完成品としての出来高を示しているのであれば、まだしも理解できる。

このような観点から、レシピとしての『延喜式』を読み解いていき、再現につなげてみたい。

今回ためしに取り上げてみたいのは、「菁根須須保利」である。『延喜式』には、以下のように書かれてある。

菁根須須保利 一石 料 塩六升 米五升

菁根とススホリ

菁根は「あをなね」と読み、現在のカブに相当する野菜である。

「須須保利」は、米などの穀類を副原料に加えた漬物である。

カブのススホリの出来高が一石ということは、脱水による歩留まりを考えると、カブの生原料としては、ざっくりとその2倍は必要になると思われるので、2石は必要である。

1升の10倍が1斗、1斗の10倍が1石なので、生のカブと塩と米の容積比は、200:6:5となる。

これを実測値において重量比に換算することで、再現レシピとしての精度を高めていきたい。