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清閑 PERSONAL DIARY

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2023.7.11(火) 忙しくて面白いとは

人員の都合上、今日はひとりで店を開ける必要がある。8時からの朝礼は数分間。ホンダフィットに商品と濡れ布巾などを積んで道の駅「日光街道ニコニコ本陣」へ。今朝は「日光味噌のたまり浅漬けの素・朝露」の納品があるから、普段よりは時間がかかる。それを終え、日光街道を遡上して春日町の交差点を左折すると、植木屋のカシワギさんが事務室の扉を開けて案内を請う姿が見える。店の駐車場にフィットを乗り入れるなり窓を開け、すぐに隠居へ案内する旨を伝える。

カシワギさんを柴折り戸から隠居の庭へ導き、十数本の椿を植える場所について説明を受ける。辰巳に面した門はカシワギさんに開けてもらうこととして店に戻ると、蔵の作業場の直上、平面部分をきのうに引き続いて補修する人が、やはり事務所の扉を開けようとしていた。僕も続いて事務室へ入り、当該の場所へ上がるための鍵を引き出しから取りだし、その人を先導して外へ出る。ここで時刻は8時25分。開店の8時30分までは残すところ5分。

販売係のタカハシカナエさんの姿が社員用駐車場のある道向こうに見えたときには、上半身は既にして汗みずくになっていた。しかし南の国を旅しているときの、朝食を摂った後の汗とは異なって、即シャワー、というわけにはいかない。日光や鬼怒川に配達するものをホンダフィットに積み終えたタカクコータロー君を助手席に座らせ、昨年末より備蓄したままのガソリンでタンクを満たすべく、EBエンジニアリングへ向かう

日本の高度成長期からバブル期にかけて在職したコイズミヨシオさんが晩年のおばあちゃんを見舞ったとき、おばあちゃんは「昔は忙しくて面白かったね」と、コイズミさんに笑いかけたという。「忙しくて面白い」とは一体全体、どういうことなのか。僕などは、小学生の頃から引退したくてたまらないのである。


朝飯 胡瓜の塩もみ、トマトのスクランブルドエッグ、キャベツのソテー、納豆、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬、ごぼうのたまり漬、メシ、揚げ湯波とズッキーニの味噌汁
昼飯 オレンジマーマレードのトースト、牛乳
晩飯 枝豆人参とナッツとルッコラのサラダたまり漬によるソースとブロッコリーのバターソテーを添えたステークフリット「共働学舎新得農場」のラクレットCHATEAU LAGRANGE 1989カステラ


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2023.7.10(月) 元に戻るか戻らないか

4時を過ぎたところで屋上へ上がる。旧暦5月23日の月が天頂のちかくに出ている。街のあちらこちらに、まるで島のように残った林からは、鳥の鳴き交わす声が聞こえてくる。ときおり蝉の声も混じる。視線を転ずれば、里山の向こうには山があり、その奥にもまた山がある。その山と山のあいだ、つまり谷にはことごとく霧が降りている。

屋上からひとつ下の階の食堂に戻って「夏は夜と、清少納言は言ったけどなぁ」と考える。「夏はやっぱり朝じゃねぇのか」と思う。そして枕草子についてすこしばかり検索エンジンに頼り、興味を惹かれた本に行き当たるも「棚には未読があふれているじゃねぇか」と、それを注文しようとする気持ちを抑え込む。

3時台に起きれば時間は使い切れないほどにある。一時、これを「いちじ」ではなく「いっとき」と読んでいただくにはどう表記すべきか、とにかく一時、コンピュータを離れて本棚の前へ行く。読みさしの本は、今週の後半に予定している移動の、往路の途中で読み終えるだろう。とすれば、予備の1冊には何を選ぶべきか。「オレを読め」と呼びかけてくる本がハードカバーだと、荷物が重くなる点において、ちと辛い。

社員の親族の告別式に参列すべく、午後一番で黒いスーツを着る。昨年あたりまではベルトを必要としなかったスラックスが、今やベルトを欠いては腰まで落ちる。胴囲はここ1年で、6センチくらいは細くなったのではないか。食生活を振り返ってみれば、昨年と変わったのは、昼食が外食や、自家製のラーメン、カレーライス、お茶漬けなどから食パン2枚と牛乳になったのみだ。それだけで、これほど痩せるものだろうか。

コロナ以降のお通夜や告別式は、簡略を極めている。スペイン風邪のときと同様、コロナも、これが収まれば世界は元に戻るとの意見は多くあった。しかし葬式だけは、元には戻らないような気がする。

午後の中ごろより、降ったり晴れたり激しい雷雨になったりと、天気がめまぐるしく変わる。梅雨は雷に始まり雷に終わるという。九州北部から北陸沖にかけて延びる梅雨前線は、いつ去るだろう。


朝飯 「なめこのたまり炊」のなめこおろし、昆布の佃煮、鮭の「日光味噌のたまり浅漬けの素・朝露」漬け焼き、納豆、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬、ごぼうのたまり漬、メシ、トマトとズッキーニと若布の味噌汁
昼飯 ミックスベリージャムのトースト、牛乳
晩飯 菠薐草と海苔のおひたし、豚の薄切り肉とズッキーニのソテー、茄子の揚げびたし、細切り人参とミックスナッツの酢漬け、蕪のぬか漬け、刺身湯波の吸い物、麦焼酎「こいむぎやわらか」(生)


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2023.7.9(日) むなぎ

いきなり花火の音がして、食器棚の時計を見る。時刻は6時ちょうど。「そうか、今日は八坂祭か」と、遅まきながら気づく。

総鎮守瀧尾神社の宮司が当番町の人たちと旧市街の各町内を巡行する、その会所の準備や町内に注連縄を張ることはしても、今やみこしを担ぐなどはしないため、また神社の責任役員を務めていても、お祭の簡略化に伴って祭礼のたび神社へ上がることも少なくなったため、いまひとつ、お祭に対しての実感が湧かないのだ。とにかく、雨の予報が覆ったことはめでたい。食堂の窓際のモンステラには朝日が差している。

社内外の撮影において、今日は悪天候などで予定が進まなかったときの予備日として設定をされていた。カメラマンとデザイナーによれば、写真はきのうまでにほぼすべてを撮り終えたという。しかし更に念を押したいとのことにて、撮影は今日も行われることとなった。そしてそれは開店の8時30分より前から始まった

一方、前述の、お祭の渡御が我が春日町1丁目に立ち寄ってくれるのは9時30分。10時からは片づけのため、役員は公民館に集合を求められていた。しかしその時間には蔵見学の予約が入っていて、今日の担当には僕が振り当てられている。昼食の時間として知らされた11時30分にようやく蕎麦のやぶ定へ行く。そこで皆と食事をし、会計係として支払いを済ます。

最後の撮影は13時30分より隠居で始まり、十数分で完了した。最後は拍手。撮影隊が3日も滞在するとは、異例中の異例、である。

おみこしの笛の音が聞こえてきたのは15時過ぎ。朝に用意した祝儀袋を手に外へ出る。今夏は青年みこしはお休みで、子供みこし2基が町内を巡行している。僕が小学生だったころ、町内にはおみこしに触れないほどの数の子供がいた。今、おみこしを担ぐのは、ベトナムから日光へ仕事で来ている人たち。町内は国の縮図、である。

夜は鰻を食べて、体力の維持を図る。


朝飯 トマトのサラダ、生玉子、鮭の「日光味噌のたまり浅漬けの素・朝露」漬け焼き、菠薐草と海苔のおひたし、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬、ごぼうのたまり漬、メシ、ワカメと油揚げとズッキーニの味噌汁
昼飯 「やぶ定」の冷やしたぬき蕎麦
晩飯 「魚登久」の胆焼き鰻重、肝吸い、「片山酒造」の酒粕焼酎「粕華」(生)


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2023.7.8(土) ここへ来るのは十数年ぶり

きのうから始まった撮影の、今日は社内を撮る予定にて、撮影隊と長男は朝から蔵に入った。僕もときおり現場へ行き、折にふれて注文を出したり懸念を伝えたりはするものの、最終的には彼らの判断に任せることとしている。本職には従うタチなのだ

昼は人員の薄くなる店に2時間は立とうと考えていたところ、パートタイマーのカワカミナオさんが出社をしてきたから安心をする。そうして事務室へ戻ると、新たな仕事が発生する。その仕事に区切りがつくと、また新たな事態が出来する。まったく忙しい。

その忙しさにより昼食は抜き、午後は所用にて湯元へ行く。今市I.C.から乗った日光宇都宮道路を清滝I.C.で降りる。ときおり降る雨に濡れたいろは坂を上がり、中善寺湖畔から竜頭の滝を経て戦場ヶ原へ。光徳を右手にうかがいつつ走れば間もなく左手に湯の湖が見えてくる。西園寺公望や孫の公一ともゆかりの深い湯元に滞在したのはごく短い時間のみ。帰路に見上げる戦場ヶ原の空は曇っているものの明るく、緑は深い。

夜はきのうに引き続いて撮影隊と食事。就寝は多分、23時ころのことだったと思う。


朝飯 獅子唐の天ぷら、トマトとブロッコリーのサラダ、ウインナーソーセージとピーマンのソテー、納豆、大根のなますの梅肉和え、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、油揚げと若布の味噌汁
晩飯 「和光」のポテトサラダタン焼き茄子の生姜焼き、他あれこれ、麦焼酎「二階堂」(ソーダ割り)


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2023.7.7(金) うっすらとは

7月7日、8日の金曜日と土曜日は写真の撮影で、9日の日曜日は予備日と、長男からは聞いていた。何を撮るかといえば、山や川や畑や田んぼ、会社の外観、内観、社員の集合写真、仕事中の社員、隠居の料理など、つまり会社の、周辺を含めて目で見えるほとんどと思われる。何のために撮るかについても、うっすらとは理解をしている。なぜ「うっすら」かといえば、今や会社のことはほとんど長男に任せているからだ。

今回の日程は、数ヶ月前には決まっていたように思う。梅雨の時期に重なるため天気を心配していたものの、幸い、晴れた。カメラマンふたりとデザイナーふたりはきのうの深夜より現地に入っていた。今朝は5時台からの写真撮りとのことで、家内は普段よりはやく朝食を摂った。

その家内と共に隠居へ行く。家内は食材を収めた大きな袋を提げている。僕はきのうのうちに玄関に降ろしておいた「緑の絵」を携えている。「掛け軸の方がいいかな」ときのう長男に訊いたところ、長男は首を横に振って「それより今のサラニヨシの方が良いし、緑の絵ならもっと良い」と答えたことによる。ちなみに「サラニヨシ」とは「佳更」という墨書のまわりにツクシや桔梗を金彩で散らした、いま隠居の床にかかっているものであり、「緑の絵」とは毎年、庭の万緑に合わせるようにして掛ける油彩の抽象画を指す。

「サラニヨシ」を外して「緑の絵」を床の間に掛けたところで僕は隠居を去る。数時間の後、社員の集合写真を撮るため店の前まで戻ってきた長男によれば、素晴らしい写真が続々と撮れているという。

次は社内で仕事中の社員を撮る予定だったものの、明日の天気は雨の予報にて、撮影隊は予定を変更し、明日に撮ることとしていた畑に午後は向かった。

彼らが炎天の戸外から戻ってきたのは19時ちかく。驚くべき体力である。夕食は彼らと共に摂り、22時40分に帰宅する。


朝飯 鮭の「日光味噌のたまり浅漬けの素・朝露」漬け焼き、若布と玉葱の酢の物、納豆、きのうの残りの天ぷら、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、大根とズッキーニの味噌汁
昼飯 オレンジマーマレードのトースト、牛乳
晩飯 「やまだ宴楽」のあれやこれやそれや、他あれこれ、芋焼酎「三岳」(ソーダ割り)


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2023.7.6(木) ひとりの時間

タイでひとり遊びしていたことを上司に嗅ぎつけられた人がいる。上司は若いころからハワイ一辺倒で、東南アジアは知らない。「今度はオレも連れていけ」と言われて不承不承、頷いた。そしていざ現地で出迎えてみれば、上司には異常に細かいところがあり、朝食のためホテルのロビーで待ち合わせる時間を8時5分などと指定する。また常に助けを必要とし、10分でも離れれば電話をよこす。典型的な内弁慶。

ようやく最終日までこぎ着けて帰国した翌朝「次はいつだ」と上司は嬉しそうに近づいて来た。「私」は「勘弁してくれよ」と腹の中で叫び、更に「自分はひとりの時間がないと耐えられない性格だ」と、やはり腹の中でひとりごちた。

上記は、ある人のウェブログの数日分の要約だが、はやく起きるほど、僕にとってのひとりの時間は増える。ひとりの時間とは、いわば空白である。空白とは余裕であり、また緩衝装置でもある。空白とはつくずく、大切なものと思う。

先日、日曜日の朝は疲れにより、目は覚ましていても、なかなか起きられなかった。翌月曜日は3時30分から食堂に出て、静かな時間を存分に過ごして元気になった。そして今朝も3時台に起き、4時を過ぎると一斉に啼き始める鳥の声を聞いている。まったく悪くない朝である。


朝飯 刺身湯波、ウインナーソーセージとズッキーニのソテー、納豆、菠薐草のおひたし、大根のなますの梅肉和え、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、トマトと大根と若布の味噌汁
昼飯 オレンジマーマレードのトースト、牛乳
晩飯 3種の天ぷら、ざる素麺、麦焼酎「こいむぎやわらか」(生)、「鶴屋安藝」の利休饅頭、Old Parr(生)


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2023.7.5(水) 新型特急スペーシアX見学記

事務机の上の電子卓上計算機には「9:30スティング、11:49下今市」と、ポストイットが貼ってある。

散髪は大抵、東京へ出た際に、新橋の大衆床屋でする。それまで待てないときにはオフクロが晩年に世話になっていた、隣の町内にあるヘアースタジオスティングへ行く。オヤジさんが引退するまで通っていたカトー理容所では、鋏による散髪に90分を要していた。今はバリカンで一気に丸刈りにしてもらい、50分で完了する。

帰社して家内、長男との3人で6つの議題につき60分の話し合いを持ち、各々に結論を出す。ここで時刻は11時30分。即、サコッシュに財布、iPhone、ボールペン、傘、必要な書類を入れて駅へ向かう。

下今市11:49発の下りワンマンカーは、12時05分に東武日光に着く。今月15日から浅草と日光、鬼怒川温泉のあいだに運行される新型特急スペーシアXの見学会は、案内によれば12時21分に開始とのことだったから、取りあえずは改札口を抜けてベンチで12時15分まで休む。

5月に出された案内には、見学は6番線ホームとあった。しかし白い新車両が入ってきたのは4番線だった。車両が停車するなり1号車から、その6両編成の外観を見ていく。運転席のある1号車と6号車のX型の窓脇は車両名を象徴するものだろうけれど詳細は東武鉄道のウェブページに譲りたい

車両に入れるのは12時40分より。「効率的なオペレーション実施のため、写真撮影はご遠慮ください」と案内にはあったものの、写真を撮る人が少なくないため、僕も右へ倣う。目を見張ったのは座席の種類の多さだ。先頭の車両から並べてみれば、1号車はコックピットラウンジ2号車は新幹線のグリーン車にあたるプレミアムシート、3号車と4号車はスタンダードシート、5号車の約半分は手洗い関係で、もう半分はスタンダードシート16席と車椅子専用席が2つ、飛行機のファーストクラスのような2人がけのボックスシートが2つ。6号車はコンパートメントが4室と、最後尾はコックピットスイーツ

東武日光線の下今市は、浅草と日光あるいは鬼怒川を結ぶ分岐駅だから、スペーシアXのすべてが発着する。僕が乗るとすればもっとも安価なスタンダードシートだろうけれど、その数は現行のスペーシアの260席から約半分の128席になる。座席指定券を兼ねる特急券は、これまで以上に早く確保する必要がありそうだ。

待合室の東武日光売店で弁当を買いながら、オネーサンふたりの丁寧な接客に驚く。そして12:58発のやはりワンマンカーに乗り、下今市には13:07分着。見学と内覧に要した時間は往復の移動を含めても1時間18分。非常に効率の良い行動だった。

午後は社会保険労務士の先生を迎え、夏の賞与について話し合う。


朝飯 ラタトゥイユ、菠薐草のソテー、納豆、大根のなますの梅肉和え、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、ワカメとズッキーニと揚げ玉の味噌汁
昼飯 「四季彩」のおむすび弁当
晩飯 「共働学舎新得農場」のラクレット、豆もやしのナムル風、レタスとベビーリーフのサラダカレーライス、Old Parr(ソーダ割り)、西瓜


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2023.7.4(火) 夏、早朝、空

目を覚ましたのは2時30分。その時間から寝に就こうとしている家内によれば、真夜中に盛大な雷雨があったという。

3時37分、北東に面した洗面所のカーテンをずらして外の様子をうかがう。空は既に明るんできている。「夏ってのは有り難てぇな」と感じる。きのうの日記の文章部分を完成させると時刻は3時57分。今度は応接間から延びる細い廊下の先の、と、ここまでを一気に変換すると《修飾語の連続》とワードプロセッサに叱られる。とにかくそこにある、やはり北東に面した窓のカーテンを巻き上げる。そして「そろそろだな」と、階段を伝って屋上へ上がる。

北東の空ばかりに気を取られていたが、南西の空の低いところには赤い、旧暦5月17日の月があった。カッコウの声が聞こえる。その、西の方から徐々にからだを南へ向けていく。斜め45度に見上げる空は桔梗の色だ。そのままからだを東、そして北東へと向ける。寒さはまったく感じない。「夏ってのは有り難てぇな」と、ふたたび嬉しさを覚える。


朝飯 トマトジュースの絞りかすを添えた目玉焼き、茄子とピーマンのソテー、納豆、大根のなますの梅肉和え、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、若布とトマトとズッキーニの味噌汁
昼飯 オレンジマーマレードとブルーベリージャムのトースト、牛乳
晩飯 玉蜀黍のバターソテーラタトゥイユ茹でたブロッコリーを添えたハンバーグステーキ、「共働学舎新得農場」のラクレット、Robert Mondavi Twin Oaks Cabernet Sauvignon


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2023.7.3(月) STICKY

旅をするときの英語には特に不自由は感じないものの、商売のそれにはしばしば難渋をすると、先月28日の日記に書いた。きのうは常温で落ち歩ける商品でおすすめはあるかと、カナダからのお客様にご質問をいただいた。

上澤梅太郎商店の売れ筋は「らっきょうのたまり漬」で、全商品に占める割合は圧倒的である。しかし僕が子供のころから今に至るまでもっとも好きな商品は「なめこのたまり炊」で、しかも包装形態は瓶詰めのため、冷蔵を必要としない。よってこれを推そうとしながら「なめこ」は英語でどう説明すべきかが出てこない。

お客様には日本人のお連れ様がいらっしゃって、その方の英語は僕のそれよりかなり確かだ。よって「ヌルヌルという英語が分からなくて」と助けを求めると「それは”STICKY”でしょう」と、お答えをいただいた。

“STICKY”という言葉はタイのレストランでは”STICKY RICE”として、しばしば目にする。「ヌルヌル」ならむしろ”SLIMY”ではないか。しかし”SLIMY MUSHROOM”などと口にすれば、いかにも気味悪げに聞こえそうだ。カナダからのお客様は結局のところ「なめこのたまり炊」を3本、お買い上げくださった。

「そういう次第にて」でもないけれど、夜は「なめこのたまり炊」のなめこおろしから夕食を始める。


朝飯 豆モヤシのナムル風、生のトマト、ソーセージエッグ、大根のなますの梅肉和え、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、若布とズッキーニと万能葱の味噌汁
昼飯 ブルーベリージャムのトースト、牛乳
晩飯 菠薐草と海苔のおひたし、玉子と刺身湯波の和風スープ、「なめこのたまり炊」のなめこおろし、鮭のバター焼き、水茄子のぬか漬け、メシ、麦焼酎「こいむぎやわらか」(生)


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2023.7.2(日) どのあたりが狡猾なのか

起きて食堂に来て、東と南に面した窓を開ける。カッコウの声が聞こえ始めたのは4時3分。蒸し暑さを覚えて窓を閉めたのは4時17分。天井の空気調整器を除湿にして電源を入れる。

僕の通った学校では中等科、高等科、最高学部のすべてで、2学期の始まりに夏休み報告書というものを読みあった。最高学部1年の夏休みには、三重県海山町の演習林で労働をした。夏休みも終わるころに書いた報告書のほとんどは演習林でのことに終始し、それ以外のことは数行で済ませた。その書き方について「狡猾」と評した外部講師がいた。

おとといの日記はツバメの巣についてのことに463文字を費やし、それ以外のことは56文字にまとめた。これもまた「狡猾」な書き方なのだろうか。子供のころから今に至るまで、納得がいかなかったことは、いつまでも覚えているものだ。

朝食を終え、食器を洗い終えると時刻は7時20分。社員が出社するまでにはいまだ間があるため、毎日読みに行くウェブログの、保存してあるURLをクリックしようとして「そんな場合じゃねぇよ」と気づく。そしてきのう店で溜めた千円札の並券と、金庫からの新券を互い違いにまとめて釣銭を作る。

千円札の釣銭は、日中にも作った。ことしの3月から続く、千円札のみ大量に出ていく現象は、一体全体、どのような社会現象によるものなのだろう。


朝飯 納豆、大根のなますの梅肉和え、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、トマトと玉葱とズッキーニとピーマンとウインナーソーセージと玉子の味噌汁
昼飯 オレンジマーマレードとゴルゴンゾーラチーズのトースト、牛乳
晩飯 冷やし素麺麦焼酎「こいむぎやわらか」(生)


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上澤卓哉

上澤梅太郎商店・上澤卓哉

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