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お買い物かご

清閑 PERSONAL DIARY

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2021.10.31(日) 日光ごはん良し

道の駅「日光街道ニコニコ本陣」に本日2度目の納品をした、その足で今市小学校にホンダフィットを乗り入れる。そして第49回衆議院議員総選挙の投票を済ませる。投票所に、投票をしようとしている市民は僕ひとりだった。いずれにしても、今夜のテレビは賑やかになるに違いない。

道向こうの駐車場に白いドイツ車を駐めたお客様が、横断歩道を渡ってご来店になる。あたりを見まわしてからやおら「たまり漬を使った料理を食べられるところは…」と、お声がけをくださった。即、ポケットからiPhoneを取りだして0288-25-5844(日光ごはん良し)と、覚えやすい番号をタップする。昼にちかい時間とあって、椅子席の8畳と6畳、和室の「杉の間」とも、生憎と満席だった。お客様には隠居の名刺をお渡しし、次の機会には是非ご予約をくださるよう、お願いをする。

初売り、5月の黄金週間、お盆、紅葉時期と、店が忙しくなる時期は決まっている。このうちもっとも長く続くのは、日光、鬼怒川、川治の木々が色づく今だ。GoToトラベルキャンペーンのあった昨年ほどではないものの、今秋は10月10日の日曜日から忙しさが増してきた。僕は機関車の釜に石炭をくべ続ける機関士のように、といえば針小棒大、白髪三千丈ではあるけれど、釣り銭をキャッシュレジスターに補給する。

秋の繁忙は明日より漸減するも、来月下旬の飛び石連休までは続くだろう。


朝飯 焼き鮭、千枚漬け、「夏太郎」らっきょう、ごぼうのたまり漬のお茶漬け
昼飯 うどん
晩飯 キウイを添えた蛸の刺身、明太子、千枚漬け、菠薐草のおひたしカマスの干物ごぼうのたまり漬、ごはん、「木村酒造店」の「角右衛門純米大吟醸」(燗)、栗餡を小豆餡で包んだ菓子、Old Parr(生)


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2021.10.30(土) オセオセ

いつもより30分はやく社内に入れてくれと、きのう包装係のヤマダカオリさんに乞われた。それにより今朝は7時10分に事務室のシャッターを上げた。「有り難うございます」とヤマダさんは礼を口にした。「こちらこそ」と僕は応えた。仕事量が多いことによる早出である。

道の駅「日光街道ニコニコ本陣」に本日2回目の納品を終えると時刻は8時40分。業者用の駐車場に戻ったところで日本橋タカシマヤに出張中の長男から電話が入る。「お客様が予想以上に多い。本日の出荷数を、予定より増やすことはできないだろうか」という内容の連絡だった。

そうは言われても、上澤梅太郎商店は毎日、厳密な生産計画を立てている。今日の今日に品物を増やせと言われても、それは乾いた布を絞るようなものだ。それでも「どうにかしてみる」と答えて電話を切る。

「汁飯香の店 隠居うわさわ」では、渋滞に阻まれてご予約いただいた時間に辿り着けないお客様が複数、いらっしゃった。一方、きのうの撮影隊が、今日は店舗の内外と料理の映像を撮るべく午後の早い時間に到着した。隠居のお客様がお帰りになるまでは、撮影はできない。紅葉時期の日光では、ほとんどすべてが「押せ押せ」である。

現場監督は完璧な映像をカメラに納めようとして、試行を繰り返す。家内は求められるまま「なめこのたまり炊のフワトロ玉子」を3回、作った。

19時より町内の役員会に出席をする。夕食の時宜を逸したため、公民館から帰宅後は自分でスパゲティを茹でて、これを白ワインの肴とする。


朝飯 トマトとマカロニのサラダ、ウインナーソーセージと菠薐草のソテー、納豆、「夏太郎」らっきょう、ごぼうのたまり漬、メシ、油揚げと長葱の味噌汁
昼飯 「大貫屋」のタンメン
晩飯 トマトと長葱のスパゲティ、スパゲティの皿に残ったソースをかけたトーストChablis Billaud Simon 2015


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2021.10.29(金) 数え切れない諸々に

今日はテレビのバラエティ番組の撮影がある。その打合せにはこれまで長男が当たってきた。しかしその長男は日本橋タカシマヤS.C.で開催中の「グルメのための味百選」の売場に立つべく、販売係のササキユータ君と共に昨夜、東京へと発った。

旅番組などで、本当に、いきなり芸能人と撮影隊の現れることがある。しかし今日のそれは、これまでに何度も取材を受けている。今回の主題は日光街道の古い家による新しい取り組みと、伝えられていた。

長男は僕に、詳しい説明書を残していた。撮影隊は先ず、春日町の交差点はす向かいでガソリンスタンドを経営するオーハシタダオ君の家で何ごとかを撮る。上澤梅太郎商店に来るのはその後、という段取りである。

撮影開始は13時45分と知らされていた。しかしどうも、オーハシ君の家での撮影が延びているらしい。そのうち若い人が走ってきて15分ほど遅れる旨が伝えられた。その人は更にもう一度来て、更に遅れそうだと詫びた。当方に特段の問題は無い。

僕とやり取りをする芸能人の名は知らされていなかった。やがて道の向こうにカメラやマイクを手にした一団が見えてくる。時代劇のような扮装をした人もいる。遠目が利くのか、その人の名を、販売係のサイトーミホコさんは教えてくれた。

店舗と隠居での撮影は上手く運んだ、と思う。数え切れない諸々に感謝をしたい。放映は新春の予定だという。


朝飯 トマトとじゃがいもとハムのサラダ、明太子、焼き鮭、千枚漬け、「夏太郎」らっきょう、ごぼうのたまり漬、メシ、トマトと玉葱と若布の味噌汁
昼飯 「やぶ定」の「大もり」
晩飯 「コスモス」のトマトとモッツァレラチーズのサラダ牡蠣フライドライマーティニ、TIO PEPE、家に帰ってからのアップルパイ、Old Parr(生)


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2021.10.28(木) 朝めし

家内はおととい、きのう、そして今日まで日光と日本橋のあいだを往復する。上りに使うのは始発の特急で、それは7時3分に出る。朝食については、家内はひとりで早々に済ませる。僕はその後に、自分の分を用意する。お盆に5品を揃えたところで家内を下今市駅まで送る。

戻ってそそくさと、小鍋にきのうから引いておいただしを火にかける。そこに日光味噌「梅太郎赤味噌」を溶き入れる。あらかじめボウルに整えておいた具をそこに投入する。ごはんは炊きたてを茶碗に盛る。おかずのすべてが冷たくても、飯が温かく汁が熱ければ、何の痛痒も無い。

その飯と汁を食卓のお盆に運びながら「おかずのすべてが冷たくても… は西洋の朝食にも通じることだろうか」と考える。野菜やハムや果物が冷たくても、パンが温かく、コーヒーが熱ければ、彼らは満足するはずだ。

スタインベックの「朝めし」の人たちは、貧しくても朝食は温かい、あるいは熱いものばかりを口にしていた。あの小説によれば、サリナス渓谷の朝はいかにも美しい。僕がそこへ行くことは、生涯、無いだろう。しかし鉄のオーブンで焼いたパンにベーコンの肉汁をかけたものは、ひと月に1度くらいは食べても良いと思う。そして「こいつはうめえや」と嘆息するのだ。


朝飯 揚げ湯波と蕪の葉の炒り煮、納豆、トマトとレタスとキャベツのサラダ、蕪と胡瓜のぬか漬け、「夏太郎」らっきょう、ごぼうのたまり漬、メシ、若布と長葱の味噌汁
昼飯 「食堂ニジコ」のスーラーメン
晩飯 「和光」のお通しの里芋と大根のそぼろ餡かけ生牡蠣鰹の刺身のたたき風酢蛸モツ煮、麦焼酎「吉四六」(お湯割り)


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2021.10.27(水) 大人しく

白いシャツに、ほとんど黒に見える灰色のネクタイを締める。汗をかくのはいやだから、スーツは夏用を着る。しかし風邪をひくのも困るから、LとVの字を、織りを変えて浮き立たせた黒いスカーフを首に巻く。スカーフは絹製である。一方、僕の手や指は、特に秋以降は荒れてささくれ立っている。そのため長く使ってきたスカーフは、いまや襤褸にちかい。

下今市08:32発の上り特急きぬがわ号に乗る。桜新町で地上に出ると、時刻は11時をすこし過ぎていた。叔父すなわちオヤジの弟が24日の日曜日に没した。その告別式に、11時30分より臨む。代々幡の斎場から葬儀場に戻ると14時50分。それから精進落としの食事をいただき、15時50分に会場を去る。

桜新町のプラットフォームに入ってきたのは、南栗橋までの直通だった。これで北千住まで行けば早く帰れるものの、表参道で銀座線に乗り換え、日本橋で降りる。そして今日が初日の「第42回グルメのための味百選」を視察するため、日本橋タカシマヤS.C.の8階へ上がる。売場に立つ家内ふたことみことを交わし、会場を3周して下りのエレベータに乗る。

銀座線で浅草まで行けば下り特急の始発に乗れる。しかし上野で日比谷線に乗り換え北千住に至る。飲酒活動の場としては、僕は浅草より北千住の方が好きなのだ。浅草に「うまいち」のあった時代が懐かしい

北千住には17時18分に着いた。次の下り特急は18時13分発。1時間に満たない持ち時間では飲酒は難しい。それよりもなによりも、つい先ほどの食事により腹は満ちている。この状態で酒を飲んでも美味くないことは、酒飲みなら誰でも分かることだ。

そういう次第にて大人しく18時13分発の特急に乗り、20時前に帰宅を果たす。


朝飯 納豆、揚げ湯波と蕪の葉の炒り煮、冷や奴、胡瓜と蕪のぬか漬け、「夏太郎」らっきょう、ごぼうのたまり漬、メシ、トマトと若布と玉葱の味噌汁
昼飯 「くらしの友桜新町式場」のお膳
晩飯 チーズ、SMIRNOFF VODKA(生にTIO PEPEを少々)


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2021.10.26(火) 第42回グルメのための味百選

上澤梅太郎商店は日本橋タカシマヤS.C.で明日より開かれる「味百選」に出店をさせていただく。今回は必要に迫られて、この出張に関わる人員をきのう入れ替えた。先ずは長男に代わって販売主任のハセガワタツヤ君がトラックを運転し、助手席には家内が収まって、会場準備のため、昼前に会社を出発する。

このことにより、パートタイマーの販売係であるサイトーミホコさんとタカハシカナエさんが16時30分に退社をした後は、僕がひとりで店に立つ。17時30分の閉店後は外に飾った花を片づけ種々の看板を片づけ、キャッシュレジスターを締める。明日の釣り銭を整えると、時刻は18時25分になっていた。

明朝の仕事に備えて白衣を蔵へ運ぶ。19時前に自宅へ戻り、風呂に湯を溜める。19時20分に家を出て、月に一度の、本酒会の例会に出る。20時40分に帰宅すると、間もなく家内も戻ってきた。家内は明日より2日間、通いでタカシマヤに出張をする。

明日から6日間の東京の天気は、予報によれば概ね良好のようで、嬉しい。お客様には「いま食べごろの品」を毎日、日光から東京へ直送させていただきます。


朝飯 榎茸と菠薐草のおひたし、納豆、2種の茸とパプリカの味噌炒り、揚げ湯波と蕪の葉の炒り煮、「夏太郎」らっきょう、ごぼうのたまり漬、蕪と胡瓜のぬか漬け、メシ、若布と玉葱の味噌汁
昼飯 きのうの夜のおかずを流用した弁当
晩飯 「魚登久」の酒肴あれやこれやそれや、鰻丼、6種の日本酒(冷や)


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2021.10.25(月) 鮎並と豆腐

財界を引退したMさんと、ある集まりを終えた後で立ち話になった。話題は、行きつけの店についてである。互いの好みには通じるところがあった。我々はいつの間にか、連れだって歩いていた。行き先は、先ほどMさんが口にしたうちのいずれかと思われた。しかし違った。

場所は銀座の2丁目だった。中央通りと外堀通りのあいだの一角である。その店の玄関は、傷むたび分厚い木っ端を釘で打ち付けたらしく、でこぼこしている。そのでこぼこには砂埃が溜まっている。馴染みのMさんはさっさと座敷に上がった。僕はかまちに腰をかけたまま、しばし躊躇っている。その逡巡は、まるであばら屋のようなその店の様子によるものではない。ここまで着いてきてしまって何ではあるけれど、僕はひとり飲みを好む。しかし遂に心を決めて、靴を脱ぐ。

床には左手の壁から5尺ほども間を開けて、一枚板がカウンターのように奥まで延びている。店主は壁を背にして仕事をする。客は煎餅布団に座る。畳はなくて板敷きで、その板と板の隙間から縁の下の砂が見えている。

できる料理は渋団扇のような紙に墨で書かた3品のみ。先ずはアイナメと豆腐の炊いたもの、3ミリ角ほどの刺身を10種ほど細長い皿に並べたものは4万5百円、そして炙った魚の干物。

特に注文もしないうちに、とりあえずは燗酒が出る。もっとも安いひと品と銚子1本で中座をしようと考えていたものの、この酒がやたらに美味い。

店の名は以前は「ささき」だったという。それなら現在の名は何だろう。しかし店主は気むずかしそうな男だから、何も訊かずに黙っている。店主によれば、漱石の三四郎の家とこのあばら屋とは、梁と煙突を共有しているという。また先の天皇の養育係が引退後に開いた居酒屋が、すぐ裏手にあるという。

ふと、自分はいま眠りの最中にあることに気づく。しかしこの夢は面白いから、いましばらく見ていられるよう、努めてみる。


朝飯 椎茸とシメジの味噌炒り、納豆、生玉子、「夏太郎」らっきょう、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、ごぼうのたまり漬、メシ、舞茸の天ぷらとパプリカの味噌汁
昼飯 「大貫屋」のチャーハン
晩飯 柿と菠薐草の白和え、刺身湯波、マカロニサラダ、豆腐と大根の味噌汁豆苗の玉子とじ鶏肉の味噌酒粕漬け、麦焼酎「こいむぎやわらか」(お湯割り)


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2021.10.24(日) 話はまた別

このところ、朝、目を覚ますと同時に勢いよく布団から抜け出すことができない。枕の下からiPhoneを取りだし、ついTikTokのアイコンをタップしたりする。するとこのSNSは時間泥棒のようなものだから、20分や30分はまたたく間に経ってしまう。すべての原因は、寝室の気温の低さにある。

ようよう起きて、半袖ポロシャツに長袖のTシャツを重ねる。仏壇に花と水とお茶と線香を供えたら、製造現場へ降りて、いつもの仕事に従う。蔵の中は、いまだそれほどは冷え込まない。

朝食を済ませてから西側の洗面所へ行く。窓を開けると日光の山々はその上の方に、粉をはたいたような雪を乗せていた。それを目にしてあらためて、ここ数日の寒さに得心する。

僕は厚着を嫌う。身動きの邪魔になるからだ。すこしの寒さなら、それに耐えて薄着を選ぶ。しかし半袖のポロシャツは、流石に仕舞いどきではないか。

そういう次第にて夕食の前に、しばし寝室へ籠もる。そして箪笥の半袖シャツと、押入の箱に仕舞っておいたヒートテックの長袖シャツを入れ替える。半袖のポロシャツが次に日の目を見えるのは、来年の初夏になるだろう。それ以前に海外への渡航が可能になれば、話はまた別である。


朝飯 納豆、春雨サラダ、トマトとキャベツとウインナーソーセージのソテー、めかぶの酢の物、「夏太郎」らっきょう、ごぼうのたまり漬、メシ、菠薐草の味噌汁
昼飯 うどん
晩飯 もやしナムル、里芋と鶏そぼろの炊き合わせ、らっきょうのたまり漬、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、揚げ春巻き刻みキャベツとトマトを添えたハムカツ、麦焼酎「こいむぎやわらか」(お湯割り)、バナナクリームチーズ春巻き、Old Parr(生)


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2021.10.23(土) 陽光礼賛

空は晴れた。よってきのうの日記に書いた大黒の掛け軸を小脇に抱え、隠居へ行く。そして数週のあいだ床の間にあった柏木弘の絵を、大黒の軸にかけ替える。さてこの軸は、恵比寿講を旧暦でおこなう直前の、来月22日までの期間限定である。それ以降は何を掛けようか。あるいはまた、柏木の朱色の絵に戻すかも知れない。

「床の間になぜ現代の抽象画を掛けるか」と以前、「汁飯香の店 隠居うわさわ」のお客様にご指摘をいただいたことがある。

新しい建物の、日当たりの良い床の間に、新しい軸が掛けられている、それなら僕も平気である。しかし隠居は幕末のころの建物であり、大黒の軸も、描かれたのは多分、同じころだろう。古いもの同士の組み合わせはまるで森の中に人知れず存在する底なし沼のようで、僕には不気味に感じられるのだ。しかし隠居の座敷には、晴れれば南からの日が燦々と差す。それがあるから、そんな僕にも古い軸が掛けられるのだと思う。

隠居には午後、インターネット経由でふたつのご予約が立て続けに入った。電話によるご予約もあって、明日は開店時から閉店時まで満席になった。「汁飯香の店 隠居うわさわ」にご来店をご希望のお客様は、どうぞ前日の15時までに、以下までご予約ください。どうぞよろしく、お願い申し上げます。
・上澤梅太郎商店 TEL.0288-21-0002(08:30~17:30)
ぐるなび予約フォーム


朝飯 焼売、納豆、トマトとマカロニのサラダ、菠薐草のおひたし、「夏太郎」らっきょう、ごぼうのたまり漬、メシ、キャベツの味噌汁
昼飯 うどん、おむすび、「夏太郎」らっきょう
晩飯 4種のらっきょうの食べくらべ菠薐草のおひたしキムチ鍋、麦焼酎「こいむぎやわらか」(お湯割り)、自由学園のクッキー、Old Parr(生)


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2021.10.22(金) 恵比寿と大黒

「恵比寿講」という家の中のお祭がある。これを旧暦で行おうとすれば師走に近い、心が忙しなくなってくるころがその日に当たるから、油断はならない。

事務机の左手に提げたカレンダーの、10月22日のところには「大黒の軸 隠居」の文字がある。この日が来たら、大黒の軸を隠居の床の間に掛けるべし、という忘備である。しかし今朝は生憎の雨にて、箱に収められているとはいえ、古い掛け軸を外へ持ち出す気はしない。朝の時間が密にはなるものの、この仕事は明日に回すこととする。

「恵比寿講の時期になぜ大黒か」と問われれば、家にある恵比寿の軸は、まるで夜店にぶら下げられているようなつまらさであり、一方、それと対の大黒の方は、保存こそ良くないものの嫌いではない、それが理由である。

閑散期には、いつ両替をしたか忘れてしまうほど、釣り銭は長く保つ。逆に繁忙期、特に紅葉の時期などは、週に1度はそれを整える必要がある。今日は久しぶりにその両替のため銀行へ行く。

店の売上金額は、今月初より漸増を続けている。きのうの数字はすこし異常だった。普段であればそれほどお客さまのいらっしゃらない木曜日にもかかわらず、日曜日のそれとほぼ同じ額を記録したのだ。理由についてはわからない。

明日は土曜日にて、道の駅「日光街道ニコニコ本陣」への納品分は普段の倍を作るよう、包装係には伝えた。お客さまには「いま食べごろの品」を、途切らせることなくお届けしたい。


朝飯 菠薐草のおひたし、納豆、キャベツのソテー、温泉玉子、「夏太郎」らっきょう、ごぼうのたまり漬、メシ、揚げ湯波と若布の味噌汁
昼飯 「やぶ定」の魚天ぷら蕎麦
晩飯 春雨サラダ、菠薐草のナムル風、「夏太郎」らっきょう、うずら豆、焼売、麦焼酎「こいむぎやわらか」(お湯割り)、葡萄、チーズケーキ、Old Parr(生)


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上澤卓哉

上澤梅太郎商店・上澤卓哉

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