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清閑 PERSONAL DIARY

2026年4月の日記30本

2026.4.30(木) 普段着は仕事着

今週の月曜日からは、上半身はユナイテッドアスレの半袖のポロシャツに、今月7日に2着を買ったユニクロのウォッシャブルクルーネックセーターを重ね、下半身には今月10日に3本を買ったユニクロのスリムフィットチノを穿いている。上から下までユニクロではあるけれど、ポロシャツだけは十数年を着てもすり切れないユナイテッドアスレの5090-01が一番と、マックス・ローチのアルバムではないけれど、声を大にして”INSIST!”したい。もっともこの型番は、既にして作られていないかも知れない。しかしとにかくこの組み合わせは最高である。

冬のあいだから今も着続けている、むかしの言葉でいえば「上っ張り」は、数年前に銀座の無印良品で買った撥水性のスモックだ。これのお陰でこの冬は嵩張るダウンベストを着ることなく乗り越えることができた。しかし換えが無いため、途中で洗うことができなかった。そして無印良品のオンラインショップには、現在、この品は見あたらない。だから来冬に備えては、似たものを探す必要があるだろう。

きのうは黄金週間の初日であったものの、店の忙しさは、それほどでもなかった。本格的な繁忙は、土曜日から始まるのだろうか。本日は配達係のイザワコーイチさんが休みのため、道の駅「日光街道ニコニコ本陣」には僕がひとりで行き、冷蔵ショーケースや棚、また裏手の冷蔵庫を汗牛充棟の状態にする。

昼食のにゅうめんは、いまだ飽きない。そして夜は、またまた燗酒を飲む。


朝飯 スペイン風目玉焼き、大根おろしを薬味にした納豆、ズッキーニのソテー、なめこのたまり炊、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「ピリ太郎」、ごぼうのたまり漬、メシ、豆腐と小松菜の味噌汁
昼飯 にゅうめん
晩飯 若竹煮、蕪と胡瓜の塩もみ、「なめこのたまり炊」のなめこおろし天ぷらあれこれ、「天寿酒造」の「鳥海山生酛純米」(燗)

2026.4.29(水) 黄金週間

今日から黄金週間が始まる。「腕が鳴る」とまでは言わないものの、ワクワクする気持ちはある。人が遊んでいるときに仕事をすることが好きなのだ。この自分の性向をバンコクの、チャオプラヤ川の向こう岸の某所で語ったところ「私もそうです」と、話しかけた相手は同意をしてくれた。

店舗の商品は、長男と販売係の数名により、既にしてこの連休の仕様に並べ替えられた。道の駅「日光街道ニコニコ本陣」の売場もしかり。あとは売り切れの無いよう注意を払い、且つ、丁寧な接客を心がけるのみだ。釣銭は充分に用意をしたつもりだったが、来月の1日には、追加の分を銀行で作ってもらう必要があるだろう。

ところで上澤梅太郎商店はここしばらくのあいだ、TikTokショップの準備を進めてきた。今朝はその、ようやく完成した商品ページをスマートフォンで確かめてみた。その結果、商品説明に、より理解されやすい文章、より見やすい改行のあることに気づき、それを会社の電子会議室に上げる。午前3時、4時から朝食の準備を始める6時30分までは、遊びの時間であると共に、また仕事の時間でもある。

夜の卓上に並べられつつあるものは、パン、チーズ、カプレーゼ、そして鍋にはポトフが煮えているにもかかわらず、今月27日の日記に書いたと同じく、日本酒に燗をつける。「寒さにより冷えたワインは飲む気がしないと書きながら、今とは比較にならないくらい寒かった冬にはワインを飲んでいたではないか」と問われれば、確かにその通りだ。ということは、ここへきて酒の好みが変わってしまったのだろうか。

ところで日中には事務机の左の引き出しから稲畑汀子編「ほとどぎす季寄せ」を取り出し調べてみたものの、花冷えと梅雨寒のあいだに寒さを表す季語は見あたらなかった。


朝飯 大根おろしを役に魅した納豆、厚揚げ豆腐と小松菜の炊き合わせ、生のトマト、目玉焼き、なめこのたまり炊、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、ズッキーニの味噌汁
昼飯 にゅうめん
晩飯 アボカドを添えたカプレーゼパンチーズポトフ、「天寿酒造」の「鳥海山生酛純米」(燗)

2026.4.28(火) はやおき

3時台の起床。

応接間の仏壇に花と水とお茶と線香を供えてから食堂の丸テーブルにコンピュータを開き、メーラーを巡回させる。すると今朝は「汁飯香の店 隠居うわさわ」へのご予約がいつになく多く、それは手書きのメモで家内に伝えるには、いささか躊躇われる数だった。よって事務室へ降りてそれら1件ずつを紙に出力し、壁の予約表と共に四階へ持ち来る。

「汁飯香の店 隠居うわさわ」へのご予約は「ぐるなび」を介していただく他、電話や直のご来店によりいただくこともある。だからそれを記した予約表と照合をするまでは、軽々には承れないのだ。

「汁飯香の店 隠居うわさわ」の、壁の予約表への記入は、銀座の伊東屋で「いちばん細いもの」と指定して手に入れたボールペンで行い、黄色い蛍光ペンでなぞって見やすくする。来月の2日から4日までの三日間は、既にして満席になった。特に3日の正午からは超満席にて、その時間帯には長男が手伝いに入る必要があるだろう。

と、ここまで書いて、することが無くなって、階段室に積み上がった本の中からある一冊を掘り出そうとして見つけることができず、代わりに別の本を手に食堂へ戻る。そしてそれを拾い読みしつつ、二杯目のお茶を淹れる。日記の在庫は6日分が溜まった。それでも時刻はいまだ5時45分。早起きによって得られるものは、三文どころではない。


朝飯 揚げ玉、大根と胡瓜のぬか漬け、鮭の日光味噌と地酒酒粕漬け焼き、鱈子、なめこのたまり炊、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬のお茶漬け
昼飯 にゅうめん
晩飯 胡瓜とかに蒲鉾の酢の物、牛蒡と人参のきんぴら、鰆の味噌漬けとカマスの干物、菠薐草の胡麻和え、茄子と厚揚げ豆腐の揚げだし、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、ごぼうのたまり漬、二種のおむすび、「天寿酒造」の「鳥海山生酛純米」(燗)、薩摩芋の焼き菓子、Old Parr(生)

2026.4.27(月) はやく五月を

自分の日記を振り返ってみれば、書いていることは朝の風景、食べもの、本、そして旅に限られるような気がする。興味の範囲が異常に狭いのかも知れない。狭いにもかかわらず、深さはそれほどでもない。つまりは「いいかげん」である。

「花冷え」や「梅雨寒」など、寒さをあらわす言葉は少なくない。桜が終わり、しかし梅雨まではいまだふた月ほどもある今の寒さは何と呼ぶべきか。雨に関する言葉を集めた辞書は、持ってはいないけれど、かつてはあった、あるいは今もあるだろうことは知っている。しかし寒さについてのそれはどうか。もっとも、事務机の左の引き出しに置いている「季寄せ」をひもといてみれば、ある程度は知ることができるかも知れない。

なぜこのようなことを書くかといえば、冷えたワインには食指が伸びず、燗酒ばかりを飲んでいるからだ。エンツォ・フェラーリが愛したという微発泡性の赤ワインが、冷蔵庫にはいまだ5本ある。このワインは半袖のシャツ1枚で飲みたい。月が改まれば、その機会も訪れるだろうか。「われに五月を」である。


朝飯 めかぶの酢の物、生玉子、納豆、山芋のすりおろし、なめこのたまり炊、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、豆腐と若布と長葱の味噌汁
昼飯 にゅうめん
晩飯 牛蒡と人参のきんぴら、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、なめこのたまり炊、あんかけ焼きそば、「秋田清酒」の「刈穂山廃純米超辛口」(燗)、杏仁豆腐、Old Parr(生)

2026.4.26(日) 文章読本

辛うじて4時台の起床。起床が5時台にずれ込むと、いかにも「損した感」が募る。今朝はまぁまぁ良かった。窓の外は小雨。

東北地方の複数の地域で山が燃えている。数千人が避難を強いられている。「雨さえ降ってくれれば」という、間近に迫った煙を見つつの地元の人の言葉をテレビのニュースが伝えている。とすれば、いま降っている雨は、やはり慈雨と呼ぶべきものなのだろう。

日記を完成させると、その朝食の内容をfacebookの商用アカウントに載せる。facebookには個人のアカウントも持っている。facebookでは、いつの間にか、自分がフォローしていないコレクションも、まるでTikTokのように、頼んでいないにもかかわらず現れるようになった。これは著しく迷惑だ。

おすすめの本を紹介するコレクション、読んだ本の感想を集めたコレクションなどが流れてくれば、つい見入り、ウェブ上で検索し、しまいにはamazonで注文の一歩手前まで行ってしまったりする。本棚には未読の本が積み上がっている。そこに更に本が増えては困るのだ。今朝も「あわや」というところで引き返すこと数回に及んだ。僕は遅読派であるし、本はほとんど外出時にしか読まないため、それほどの数はこなせないのだ。

このところはアメリカ人の書いた「文章読本」のようなものを読んでいる。おおむね面白いのだが、特に目が吸い寄せられたのは「副詞は使うな」というところだった。副詞を使わずに済むようなくどくどしい動詞もまた使うなと、そこにはあった。これを忠実に守ると、文章は勢い、ハードボイルドになる。

くどくどしい動詞、これ見よがしの動詞といえば、僕は「鮨をつまむ」とか「蕎麦をたぐる」の「つまむ」とか「たぐる」という動詞は、なぜか恥ずかしくて使えない。「食べる」や「食う」で良いではないか、と感じてしまうのだ。

アメリカ人による「文章読本」のようなものには、これからも、刺激的な示唆が現れるだろうか。


朝飯 生玉子、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、たけのこごはん、もつ煮の味噌汁
昼飯 にゅうめん
晩飯 めかぶの酢の物、ビーツと玉葱のサラダ、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、なめこのたまり炊、豚肉と厚揚げ豆腐と椎茸と小松菜の鍋、「秋田清酒」の「刈穂山廃純米超辛口」(燗)

2026.4.25(土) あさつゆ

「バカに早えぇな」と、東の空の、既にして充分に明るくなりつつある空を見て感じた。時刻は4時20分だった。空の最も美しくなる時刻は、すこし前までは4時50分のころではなかったか。それが今朝は4時20分なのだから、驚くばかりだ。

この数十年のあいだに何度も読み返した本を廊下の棚から食堂に持ち来て開く。そしてその中にあるあれこれを、インターネットに繋いだコンピュータで調べてみる。まぁ、そのようなことも、僕の朝の遊びのひとつである。

しばらく後にメールを巡回させると「汁飯香の店 隠居うわさわ」に予約が入っていた。このお客様にて本日は満席。即、ご予約を承った旨の返信をお送りする。

その「汁飯香の店 隠居うわさわ」へは、今日は母屋から運び込むものが多いとのことにて、家内を助けて蔵沿いの道を南へ歩く。戻る途中で上を見れば、晴れた空には綿をちぎったような雲があり、その空を瓦屋根の下端が斜めに切り取っている。そのギザギザの線もまた、何だか良かった。

それはさておき「日光市食料品等物価高騰対策商品券」なるものが数日前に日光市から届いた。日光市民であれば、たとえ赤ん坊でもひとりあたり5,000円の買い物のできる金券である。僕は早速、この1,000円券4枚と500円玉1枚を持って店へ行き「日光味噌のたまり浅漬けの素・朝露」を10本、買った。これがなくては、僕は夜も昼も明けないのだ。野菜の浅漬けは勿論のこと、豆腐や玉子、蒲鉾、刺身、鮨など淡い味のものには特に合う計1リットルの「朝露」は、梅雨明けのころまでは、保ってくれるだろう。

夜は19時前に町内の公民館へ赴き、令和7年度の総会に会計係として臨む。僕の報告した令和7年度の決算報告と令和8年度の予算案は、無事に審議を通過した。昨年は公民館の屋根の修理に少なくない費用を投じ、4年後には総鎮守瀧尾神社の当番町が回ってくる。町内の財務内容は、より強くしていくつもりである。


朝飯 生玉子、なめこのたまり炊、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、もつ煮の味噌汁
昼飯 にゅうめん
晩飯 玉子焼き、小松菜のおひたしを添えた鶏肉と椎茸とエリンギの炊き合わせ、大根と胡瓜のぬか漬け、たけのこごはん、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、「秋田清酒」の「刈穂山廃純米超辛口」(燗)、チョコレート、Old Parr(生)

2026.4.24(金) 個人的な感想ながら

きのう夕食のため四階の食堂に来た長男が、焙じ茶を淹れようとして、茶葉が切れていることに気づいた。だったら煎茶にすれば良いと言ったものの、長男は三階にある自分たちの台所へ降りて、茶葉を持ってきたらしい。「らしい」というのは、僕は夜は酒に限るから、人のお茶のことなどは覚えていないのだ。

しかしとにかく焙じ茶の茶葉が切れたことは、気にかかっていた。そして午前のうちに、かつては「今市銀座」と呼ばれていた、しかし今はシャッターの目立つ相の道の「とりや茶舗」まで出かけた。焙じ茶は、たびたび来る手間を省くため、100g入りをふたつ買った。

自宅へ戻り、すぐには使わない余分のひと袋を備蓄庫へ収めるべくその場へ行くと、何と、おなじ焙じ茶ひと袋が、そこにはあった。「あるのに買ってしまう」とは、会社の用度品などにもよくあることだ。

それはさておき先ほどは、買ったばかりの茶葉を提げて相の道を戻りつつ、自然と日陰を選んで歩いていることに気づいた。日中の日差しは充分に強く、気温も充分に上がってきているのだろう。

ところがその気温も日の落ちるころには急に下がって、夜は温かいものが飲みたくなった。よっておかずは洋風ではあるものの、日本酒に燗を付ける。個人的な感想ながら、生のチーズには、ビールよりよほど、日本酒の方が合うと思う。


朝飯 生のトマト、豚挽き肉と春雨の中華風炒め、スクランブルドエッグ、なめこのたまり炊、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、キャベツと三つ葉の味噌汁
昼飯 にゅうめん
晩飯 ベビーリーフとビーツと玉葱のサラダを添えた生ハムパンチーズ、「秋田清酒」の「刈穂山廃純米超辛口」(燗)、いちごのババロア、Old Parr(生)

2026.4.23(木) 花見

留守をしてるあいだに長男が置いたものか、4月の終わりに銀行から引き落とされる、税金の計算書が事務机にあった。よって当該の口座をiPhoneで確かめる。すると税はしかし、本日既に、引き落とされていた。ここから更に計算書の金額が引かれるとすれば、とてもではないけれど、残高は足りない。

「あちらこちらからかき集めれば、どうにか間に合うだろうか」と、その計算書をいまいちど見る。すると果たしてそれは個人のものではなく、会社が払うべきものだった。升田幸三の「高野山の決戦」における頓死でないけれど「錯覚いけない、よく見るよろし」である。

終業後は都合のつく限りの社員が四階の応接間に集まって、花見を行う。花見とはいえ、今年の桜は既にして葉ばかりになっている。また、夜の四階からは、何も見えない。要は花より団子、である。

皆が酒を飲んでいるわけではないから座が乱れることはないものの、卓上の料理の少なくなる前に、永年勤続表彰を行う。包装主任のヤマダカオリさんは、1996年3月の入社で勤続30年。事務係のツブクユキさんは、2016年3月の入社で勤続10年。それぞれに額装した表彰状を副賞を手渡し、感謝の意を表する。


朝飯 3種のキノコの餡かけ煮、スペイン風目玉焼き、菠薐草のソテー、なめこのたまり炊、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、豆腐と若布と長葱の味噌汁
昼飯 にゅうめん
晩飯 枝豆豚挽き肉と春雨の中華風炒めビーツと玉葱のサラダトマトとレタスのサラダホワイト餃子たまり漬「鬼おろしにんにく」と同「刻みザクザクしょうが」を薬味にした鰹のたたき東坡肉、塩おむすび、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」のおむすび五目おこわ、もつ煮込み、麦焼酎「むぎっちょ」(お湯割り)、「くらむぼん」の白ワイン、同ロゼワイン、いちごのババロア

2026.4.22(水) ラリグラス

本日は月に一度の店休日。いつも書いていることだが、店は休みでも、ほとんどの社員は出勤をする。そして日常の業務に従いつつ、時により全社的な会議、部門ごとの会議、大がかりな掃除、あるいは業者を入れての設備の修理などを行っている。

本日の全体会議は9時から隠居で、と伝えられていたため、その5分前に裏手の柴折り戸からその敷地に入る。「汁飯香の店 隠居うわさわ」の玄関前を抜けて庭へ出てみれば、遠くに濃い紅色が見える。「さて、あんなところに花を咲かせる木があっただろうか」と近づけば、それはシャクナゲだった。

シャクナゲはネパールの国花。2013年7月、泊まっていたホテルのオネーサンに訊くと、ネパールでの呼び名はラリグラスと教えられた。カトマンドゥで男の国民帽「トピ」を買うなら、ラリグラスの模様を選びたい。僕はそれを1991年に、彼の地の雑踏で手に入れた。しかし2013年になると、いくらバザールを歩きまわっても、いくら商人たちに訊きまわっても、その柄に遭遇することはできなかった。

最後の会議は18時のすこし前に完了した。来月の店休日の夜には、僕は羽田空港にいるはずである。

と、ここまで書くために費やした時間は20分。「15分くらいで書いちゃうんですか」とむかし新聞記者に訊かれた時間の、今日は5分増しだった。


朝飯 ピーマンとウインナーソーセージのソテー、目玉焼き、納豆、菠薐草の胡麻和え、なめこのたまり炊、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、タラの芽の天ぷらと筍の味噌汁
昼飯 にゅうめん
晩飯 たまり漬によるステーキソースを添えた鰹の刺身、蛸の柚胡椒オリーブオイル和え、鶏と鶏モツのすき焼き、「秋田清酒」の「刈穂山廃純米超辛口」(燗)

2026.4.21(火) 駿河台を南へ下って

珍しく、下今市07:45発という、早い時間の上り特急に乗る。それを北千住で地下鉄千代田線に乗り換えて表参道まで行く。「光琳派 国宝燕子花図と尾形光琳のフォロワーたち」が開かれている根津美術館には10時すぎに着いた。印象に残ったのは、深江芦舟による「蔦の細道図屏風」の向かって右上の山肌の赤。「それより光琳のカキツバタはどうなんだ」と問われれば、それは国宝なのだから、悪くないのは当たり前、である。

表参道に戻って今度は地下鉄銀座線で東へ戻り、京橋のモンベルにて、今月15日に取り置きを頼んだ小さなランプを受け取る。

来るときの特急スペーシアの車窓から見た限り、埼玉の南部から東京の北部には曇天の下に風が強かった。しかし昼もちかい東京の中心部は穏やかに晴れ、気温も上がってきた。僕の上半身は、半袖のTシャツ1枚である。

森山大道が1971年にニューヨークで撮った”Another Country in New York”を”Akio Nagasawa Gallery Ginza”で観たら、今度は地下鉄丸ノ内線で御茶ノ水まで北上する。今日のジグザグの移動については、その順番を間違えないよう、紙に書いてポーチに収めた程である。

30年ほど前より漠然と、漢詩を習いたい気持ちがあった。その、いわばゲル状だった希望を昨春はようよう現実に近づけて、湯島の斯文会館を訪ねた。そしてパンフレットを受け取り、しかしその年度の講座は既にして始まっていたから、講義はこの4月から受けることとして、後藤淳一先生による「漢詩のイロハ」に狙いを定めた。

そうして先月25日の日記にも書いたように斯文会館で申込みをしようとすると、その第一回目は見学とし、そこで気持ちが固まったら、改めて申し込みを受けつける旨を知らされた。

丸ノ内線の御茶ノ水駅から外堀通りを東に下って左手の階段を上がり、本郷通りに出る。横断歩道の関係から、すこし遠回りをして国道17号線を秋葉原方面に下る。そこから右へ折れて昌平坂を下っていくと、ポニーをペットにした人が歩いていた。

飼い主は驚くべきことに、そのポニーの鼻先に結びつけた紐を引きつつ湯島聖堂の敷地に入って行く。その後を追うようにして、斯文会館の入口に近づく。案内された講堂は漢学の殿堂にふさわしく、いかにも古めかしかった。また、職員の女性が席に届けてくれた教科書のコピーには「4/21 ご見學者用」と、旧字による但し書きがあった。講堂の設えに続いての「流石ですね」である。

定時に入っていらっしゃった後藤先生は開口一番、この講座は2年でひとくくりであり、昨年がその前半に当たっていたから、今年は「漢詩のイロハ」というより「漢詩のホヘト」くらいの感じであることを宣言された。僕としては「聞いてないよー」である。

「イロハというようりもホヘト」には驚愕をしたものの、僕は子供のころから旧仮名遣いに親しんでいたお陰で古文の成績は良かった。漢文の知識も皆無、ということはない。だから講義には何とか着いていくことができた。それにしても、先生による板書きをノートに写すあいだに先生の解説はその先へ進んでしまう、さぁどうしよう、という焦燥は、久しく忘れていたものだった。

さて今日の講義は後藤淳一編著「はじめての漢詩作り入門」の20ページから始められた。だからそれより前のところは、次の教室までに自習をしておかなければならない。これもまた、久しぶりに味わう義務感である。

勉強の後は駿河台を南へ下って連雀町へ到る。僕の、燗酒を飲む速度は高い。そして神田から地下鉄銀座線にて浅草へと向かう。


朝飯 鮭の日光味噌漬け焼き、牛蒡と人参のきんぴら、タラの芽の天ぷら、蕪と胡瓜のぬか漬け、なめこのたまり炊、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、ズッキーニの味噌汁
昼飯 「エクセルシオールカフェ」のチェダーチーズモルタデッラサンド、アイスカフェラテ
晩飯 「まつや」のわざびかまぼこ焼き鳥(塩)盛り蕎麦(大盛り)、日本酒(燗)

2026.4.20(月) 何だか忙しい

夜明けの時間は驚くべき早さで前に倒れていく。今朝は、4時35分には、東の空は既にしてもっとも美しくなるであろう直前まで明けてきた。よって屋上へ上がり、その、いつもよりは地味な薄紅色にiPhoneを向ける。住吉町か小倉町三丁目のあたりでキュロロ、キュロロとしきりに啼く鳥はツバメだろうか。

釣銭として準備してあるうちの5,000円札がきのう金庫に枯渇した。今日にも追加を求める必要がある。電子決済の時代に釣銭を作るとはいかにも非生産的な仕事ではあるけれど、僕はその一連の作業が嫌いではない。

金庫の種銭を数える前に、アカギレの切れかけている左の中指に、バンドエイドのキズパワーパッド3枚を巻き付ける。これを怠れば半日後には血が滲んで仕事ができなくなるから、面倒でも仕方がない。種銭は、思ったり多く溜まっていた。

その種銭や通帳や印鑑をトートバッグに入れて、9時に銀行へ行く。ここ数週のあいだ町内に立て替え、きのう精算した現金を自分の口座へ戻すこともする。

予約の11時より20分はやく到着したバスのお客様は、人数は少なかったもののお得意様にて、少なくないお買い上げをいただいた。その混み合った店内で、長男の同級生のお母さんに声をかけられる。お元気そうで何より。更には社員だったアオキマチコさんも醤油を買いに来て、賑やかなことになる。

一方、製造現場では35年のあいだ使い続けた機械に不具合があり、それは遠くの小さな会社の製品だから、治しに来てはもらえない。よって普段は古いクルマの修復をしているタシロジュンイチさんを呼び、問題のありそうな個所に手を入れてもらう。タシロさんは複雑な接合部を難なく取り外し、発見された劣化部分を換えて復旧させることとなった。

そうするあいだに今度は、空気調整器の、夏が来る前の掃除を頼んでおいた業者が事前の連絡なしに顔を出し、ブレーカーの場所を教えて欲しいという。息つく暇もない右往左往である。

午後に銀行で釣銭を受け取って会社に戻ると今度は… と書けば日記が長くなるからこのあたりで止めておく。とにかく、元気に経済活動ができることは有り難い。


朝飯 牛肉とグリーンアスパラガスのバターソテー、なめこのたまり炊、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、豆腐とトマトと大根と玉葱と菠薐草の味噌汁
昼飯 にゅうめん
晩飯 “THE FLYING-GARDEN”のフレッシュマッシュルームサラダ爆ハンきのこデミソースデカンタの赤ワイン

2026.4.19(日) これからの値段

「山﨑豊子の『不毛地帯』を読んだことのある人」と採用試験の担当者が問うと、周囲からパラパラと手が上がった。そのようなものは見たことも聞いたことも無いにもかかわらず「遅れてはいけない」と、周囲に倣った。すると係はこともあろうに自分を指した。そこで苦し紛れに「砂漠に木を植える話と記憶しています」と答えた人がいる。「一巻の終わり」である。

今朝の日本経済新聞の「春秋」はその、瀬島龍三をモデルにしたこと明かな小説を入口にして、現在の石油の危機について述べている。一方、文化面では平松洋子が別の方面から山﨑豊子に触れていた。我々はしばしば、このような偶然に出会う。もっとも、よほど珍しい「偶然」を除いては、そのまま忘れてしまうことが常だろう。

ところで「不毛地帯」といえば、深田祐介の「炎熱商人」も面白い。フィリピンへ行くとしたら、持参するべきはそれだろうか。最近、agodaがフィリピンの宿をメールでしきりに紹介してくるのだ。しかし今からタガログ語を覚えるのは面倒だ。

タイへ行くための航空券は、来春の分まで確保をした。その先の値段は、どうなることか。もっとも東京から新大阪までの東海道新幹線「のぞみ」の運賃が13,870円ということを考えれば、国際線の航空券は、いまだ安いと思う。


朝飯 カレーライス、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」
昼飯 にゅうめん
晩飯 スモークトサーモンとベビーリーフのサラダ筍とベーコンとグリーンアスパラガスのスパゲティChablis Billaud Simon 2018エクレア、Old Parr(生)

2026.4.18(土) 大変ではない

きのうの日記を書こうとしてWordPressを開く。するとそれはきのうのうちに、ほぼ書き上げられていた。よって軽く推敲を加えて保存し、食事の画像をはめ込むと時刻は4時30分。東の空は既にして紅味を帯び始めている。秋の夕べの「つるべ落とし」に対する、春の朝の急に明けゆく様をあらわす言葉はあるだろうか。知る人がいれば、ぜひ教えていただきたい。

ところで18日の販売係は9時から10時までのあいだが手薄になるため店に入って欲しいと、今週のはじめより販売主任のサイトーミホコさんに頼まれていた。それに従って、9時前より店頭に立つ。10時を過ぎて人員が充実すると、しかしお客様の数も増えて忙しさは変わらないため、そのまま店に居続ける。

15時まで7分というところで、15時より町内の2025年度の会計監査が公民館で行われることを思い出す。事務机の目立つところに忘備のポストイットを貼っておいても、この始末である。もっとも銀行の複数の通帳や、2025年度の支出証拠書は、朝のうちからトートバッグに準備が済んでいる。そういう次第にて、それを提げて公民館へ急ぐ。自治会長、ふたりの監査役、それに会計係の僕を加えた4名による会計監査は30分で完了した。

終業後に3台のキャッシュレジスターを締め、明後日の釣銭を整えたところで、19時より町内役員の会議がある旨を長男に伝える。「大変だね」と長男は笑ったものの、夜の会合については、僕は長男より数十倍も楽をしている。心の負担になるたぐいの団体には、ハナから加わらないようにしているのだ。

そして四階へ戻って簡単な夕食をそそくさと摂り、19時5分前に公民館へと向かう。


朝飯 沢庵、擂り胡麻、明太子、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、なめこのたまり炊のお茶漬け
昼飯 にゅうめん
晩飯 人参とブロッコリーとマッシュルームとベーコンのオムレツパンチーズ、TIO PEPE、公民館から帰ってからのSMIRNOFF VODKA(ソーダ割り)

2026.4.17(金) 乾物の在庫

目と鼻に花粉によるものと思われる異変を感じたのは、この日記によれば今月4日のことだった。その時期に飛ぶ花粉は檜のものらしい。以降は過去に皮膚科で処方された抗アレルギー薬を服用し、また8日には抗アレルギーの目薬を買って、差しはじめた。ところが今朝、起きてあれこれのことをしながらふと気づくと、目と鼻には特段の違和感を覚えていないことに気づいた。あるいは、檜の花粉の飛散する最盛期が去ったのかも知れない。

さてこの日記を今月の6日に遡ってみれば「ユニクロの超極暖ヒートテックタートルTを、先月の25日からは普通のヒートテックタートルTに替えた」とある。その「普通のヒートテックタートルT」も、今はユナイテッドアスレの、何年着てもすり切れない半袖のポロシャツに変わっている。その上に重ねているのは、やはり今月6日の日記に書いた、ユニクロのセーターである。そして今朝は、そのセーターを脱いで、半袖一枚で朝食の準備をした。

こうなれば、昼のにゅうめんが冷たい素麺になる日も、それほど遠くはないだろう。そう考えて、またまたこの日記を遡る。すると先月31日の日記に「(昨年は)6月20日からタイへ行く直前の9月24日までは、ざる素麺を食べていた」という書き込みが見つかった。

そういう次第にて、素麺のつゆに必要な、昆布や鰹節や干し椎茸の在庫を調べてみた。その結果、昆布はいまだ保つものの、二種の鰹節と干し椎茸は、買い足さなければならないことが分かった。しかし昨年のざる素麺の食べ初めが6月20日であれば、それほど急ぐこともないだろう。よって注文すべき乾物とそのグラム数を、事務机の左手に提げたカレンダーの、6月はじめの空白に書き入れる。


朝飯 生のトマト、玉子焼き、納豆、沢庵、なめこのたまり炊、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、大根と若布の味噌汁
昼飯 にゅうめん
晩飯 鰤の燻製とトマトとベビーリーフと筍のサラダパン2種のチーズTIO PEPECono Sur Bicicleta Reserva Cabernet Sauvignon 2018

2026.4.16(木) 綺麗サッパリ

薄明にTikTokを開き、イタリア協奏曲の第三楽章を、先ずはワンダ・ランドフスカ、次はラファウ・ブレハッチで聴いてから起床する。

きのうおとといと留守にしていたため、 7時40分に降りた事務室の机の上には、郵便物と共に複数のメモが重なっていた。そのうちの1枚には、数週間前に土地を売ることを頼んだ会社の、宅地建物取引士からの「木曜日に改めて連絡をする」旨のものもあった。そしてその電話は10時24分に鳴った。ひとつは会社、ひとつは僕の名義になっている隣りあった土地が、一括で売れたという知らせだった。

店や住まいから南へ数百メートル離れたところに、その土地はあった。芝のような短い草の生えた窪地で、しかし日当たりは良く、まるでおとぎ話に出てくるようなところだった。ところがいつしか開発の手が伸びて、窪地には土が盛られ、道が通り、持ち主には代替地が与えられた。思い出の風景が失われてから流れた年月は、60年ちかくに及ぶかも知れない。

その、かつての代替地を売る仲介を頼んだ会社の社長と資格を持つ連れの人は、11時に来社をした。僕は差し出された複数の契約書に複数の署名と捺印をした。事務室の大テーブルでその反復行為のような仕事を終えると、何やら「綺麗サッパリ」という気分になった。

そうしてその二人を見送り、何気なく左手をズボンの後ろに回すと、すり切れて開いた穴を指先に感じた。

2022年10月にユニクロで3本をまとめて買ったズボンは、昨月の21日に、太腿の部分の擦り切れがひどくなった1本を捨てた。いま穿いているズボンは、今週の月曜日に、尻のすり切れに気づいた。仕事用のズボンは月曜日から日曜日までの7日間を穿いて、洗濯をすることにしている。よって尻に穴の開いた現在のズボンは、日曜日まで穿いてから捨てようと思う。


朝飯 牛蒡と人参のきんぴら、カマスの干物、穂運連想のソテーを添えた目玉焼き、納豆、なめこのたまり炊、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、大根と若布の味噌汁
昼飯 にゅうめん
晩飯 茹でた人参とブロッコリーマッシュルームのソテー刻みキャベツと生のトマトを添えたスコッチエッグ、メシ、Cono Sur Bicicleta Reserva Cabernet Sauvignon 2018

2026.4.15(水) 伊豆治療紀行(44回目の2日目)

早朝、来月にお客様へお送りするお知らせの、文章を確かめるよう促す長男からのメッセンジャーに気づく。

加齢により荷物はできるだけ軽くしたくなったこと、また日記を書くことに習熟したこと、そのふたつの理由から、一泊程度の外泊にはコンピュータを持たなくなった。よってスマートフォンに人差し指を滑らせつつ、キーボードを使うときより格段に長い時間をかけて、返信を送る。キーボードを備えたデジタルメモ「ポメラ」には、この数年のあいだ、大いに興味をそそられている。しかしそれを持てばそれだけ荷物が増えるから、結局のところは手に入れないままに終わるだろう。

「伊豆痛みの専門整体院」にはいつも、前の月のうちに予約を入れる。今回もそうしたものの、今日は我々より早く予約を入れた人があって、だから来るよう言われた時間は朝一番ではなく10時になった。

今日の治療は、左膝の上の一点のみ、きのうより痛みを感じた。腰に斜め横から打ち込まれた電子ペンにはそれほどの苦痛を感じず助かった。先月の訪タイ中より腫れはじめた右中指の第二関節は、この二日間の治療で随分と良くなった気がする。

伊東からは、予想したより早い12:15発の上りに乗れた。東京まで行く家内とは、新幹線こだまが品川に着いたときに別れた。そして新橋には14時5分に着いた。熱海駅の新幹線プラットフォームからいつもの床屋に入れた予約は14時10分。絶妙の時間はこびである。

散髪は30分で終わった。家内との待ち合わせは日本橋で6時55分。僕は、時間の調整には山の道具屋と本屋を使う。

京橋のモンベルでは、旅行中に便利そうな小さなランプを見つけるも品切れ。スマートフォンで調べたところ、東京の別の店には在庫があったため、係のオネーサンに取り寄せを頼む。黒と緑のふたつを持っていたメッシュのポーチは黒い方が破れて捨て、緑の方も内側の防水幕がほころんできたため、おなじ品の赤い色を買おうとしたところ、廃番になっていた。

そこから日本橋までは徒歩で丸善に到り、三階の喫茶店でアイスクリームを食べつつ1時間ほども本を読む。するとすこし寒くなって、半袖のTシャツに木綿のセーターを重ねる。

目の前の高島屋で落ち合った家内と夕食を済ませると、時刻は18時10分。高島屋に戻って少々の買い物をし、銀座線で浅草に出て19:19発の下り特急に乗る。帰宅は21時30分ちかく。即、入浴をして即、就寝する。


朝飯 「セブンイレブン」のサンドイッチ、牛乳
昼飯 2種のおむすび、綾鷹黒豆ほうじ茶
晩飯 「吉野鮨本店」の鮨あれやこれやそれや、他あれこれ、「櫻正宗」の「特撰本醸造」(燗)

2026.4.14(火) 伊豆治療紀行(44回目の1日目)

夜の明ける2時間ほども前よりコンピュータに向かい、きのうの日記の他に、いつでも使うことのできる、いわば「日記の在庫」とでも呼ぶべきものも、ひとつ書く。きのうも別の半日分を書いた。他に、何年も前に書いていまだ日の目を見ないものも保存してあり、だから現在の日記の在庫は二日半分、ということになる。

それはさておき下今市10:52発の上り特急リバティに家内と乗り、北千住、東京、熱海と列車を乗り継いで伊東には14時51分に着く。空は晴れているものの雲も多く、車窓から眺める伊豆の海は、それほど鮮やかではない。

駅前のレンタカーは15時に予約をしておいた。それを使って先ずはいつもの温泉旅館に荷物を置く。我が人生最強の治し屋「伊豆痛みの専門整体院」のワタナベマサヤス先生には16時に来るよう言われていたから、ゆっくりしているヒマは無い。伊東市広野の旅館から伊東市吉田の治療院までは、僕が運転をする限り、バスも通らない、急坂と急カーブの続く裏道を往く。

「これまでで一番、良いんじゃない?」と先生に言われた先月ほど楽ではなかったものの、9,000ボルトを発する電子ペンを押し当てられる背中や腰や膝や手指には、それほどの苦痛を感じず助かった。

夕食は、昨月はじめて入ったフランス料理屋が存外に当たりだったため、帰り際に今日の予約をしておいた。前回はワイン1本を干したものの、今日は自重をしてグラスでの注文に留めておく。

宿へ戻ったら地下の大風呂へ行く。伊東の温泉はおしなべて温度が低い。よってこの旅館では一段高いところにある「熱めの湯」と札のある浴槽に浸かる。今日の湯温計には43.4℃の数字があった。また脱衣所で計った体重は54.1キログラムだった。昨年50.0キログラム台まで落ちたそれが、ここまで増えた理由は不明。そして部屋へ戻って即、就寝する。


朝飯 牛蒡と人参のきんぴら、納豆、ハムエッグ、菠薐草の胡麻和え、胡瓜と蕪のぬか漬け、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、メシ、豆腐と若布と玉葱の味噌汁
昼飯 やまやのうまだしおにぎりせっと、JAVA TEA
晩飯 “Brasserie ChouChou”のグリーンサラダ帆立貝とからすみのカルパッチョパン牛ホホ肉の煮込み、白と赤のグラスワイン、クレームブリュレ、サントリー「角」(オンザロックス)

2026.4.13(月) 桜いろいろ

寝室から洗面所、そこから南東に面した短い廊下を経て食堂に入る。食器棚の電波時計は3時台の最後の1分を指していた。このようなときにはいつも、ギャビン・ライアルの「深夜プラスワン」を思い出す。この小説をハードボイルドの最高峰と評する人もいるけれど、そしてその評判に惹かれて僕も読んではみたものの、物語に引き込まれることはまったくなかった。

ここ数十年のあいだ、小説からは、ほとんど遠ざかっている。食指の伸びなくなった理由は不明。本棚には、小説以外のものが増えるばかりだ。

それはさておき今日は月曜日。週末には店の忙しくなる楽しさがあり、週の初めには、またそれなりの張り合いがある。5時台より取引先にメッセンジャーを送ると即、返事があって、気を良くする。曜日や時間を問わず連絡のつく仕事相手は有り難い。

9時を過ぎたところで和菓子の「久埜」に電話を入れ、最中の詰め合わせを予約する。用意はすぐにできるとのことにて、即、ホンダフィットの運転席に着く。そして購ったばかりのをれを、今般のお祭に際して、町内の祭壇に御神酒を上げてくださった方々にお届けする。これもまた、会計係の仕事である。

ホンダフィットは事務室の前の本来の場所へ戻す前に、蔵の裏手に駐める。そして柴折り戸から隠居の庭に入り、桜の具合を確かめる。山桜はほとんど新緑に変わった。枝垂れ桜は満開のすこし手前、というところだろうか。「汁飯香の店 隠居うわさわ」の次の営業日すなわち今月の18日から20日までは、何とか保ってくれるだろう。


朝飯 なめこのたまり炊、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、トマトとキャベツと豆腐と玉子の味噌汁
昼飯 にゅうめん
晩飯 納豆、牛蒡と人参のきんぴら、蕪と胡瓜のぬか漬け、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、なめこのたまり炊、五目焼きそば、「齋彌酒造」の「雪の茅舎山廃純米」(冷や)、「秋田清酒」の「刈穂山廃純米超辛口」(冷や)

2026.4.12(日) なりゆき

きのう瀧尾神社の春の大祭の始まる前に、参道に集まった面々の中から我が春日町一丁目の自治会長ウカジシンイチさんを見つけ出し、今日の縄外しは何時から始めるかを質した。ウカジさんの答えは「成り行きで」というものだった。僕は几帳面な性格ではないものの、予定は早くから決めておきたい性分らしい。「成り行きではマズイでしょ」とは思ったものの、そのまま引き下がった。

四町内の合同による当番町の屋台は、午前のいまだ早いころに日光街道を遡上してきた。それを間近に見ようとして春日町の交差点に近づくと、そこに三名の町内役員がいた。そして何となく、お祭の縄は、この行列が春日町一丁目と二丁目の境界を越えところで外そうということになった。僕は「なるほどこれが成り行きというものか」と得心して会社へ戻り、外した縄を入れるための90リットルのプラスティック袋と脚立を手に、ふたたび春日町の交差点へ戻った。

各戸の前に出された赤い柱に張り渡された縄が外されるあいだに、町内の公民館では他の役員たちにより祭壇が片づけられ、また公民館の入口を邪魔するように育った低木の伐採も行われた。僕はウカジシンイチさんと相談の上、蕎麦の「やぶ定」に、昼の予約の電話を入れた。

上澤梅太郎商店の前に立てられた二本の赤い柱は、夕刻に社員のマキシマトモカズ君とタカクコータロー君が片づけてくれた。柱を立てるためのコンクリート製の台は重く、これを屋内に仕舞う仕事は容易ではない。

赤い柱に取り付けられる四張の提灯の中には、破れの目立ち始めたものもある。夏の八坂祭が終わったら、張り直しに出そうと思う。


朝飯 納豆、干し海老を薬味にした冷や奴、生玉子、なめこのたまり炊、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、菠薐草と若布の味噌汁
昼飯 「やぶ定」の冷やしたぬき蕎麦(大盛り)
晩飯 「なめこのたまり炊」の大根おろし和え豚丼、「齋彌酒造」の「雪の茅舎山廃純米」(燗)、エクレア、牛乳

2026.4.11(土) 春の大祭

きのうの終業後は、事務室を離れる際に、電子卓上計算機に貼った「4/11土8:45神社」のポストイットを、事務机の真ん真ん中に貼り直した。絶対に忘れないために、だ。

今朝は8時28分に店を離れて四階へ上がり、今月7日とおなじスーツを身につける。このところは、風が吹くと寒い。今日もそのような空模様ならコートが必要と考えていたものの、大げさに言えば、まるで初夏のような陽気になった。そして黒い革靴を履いて日光街道を西北西へ向かう。

一年のあいだに何度か巡ってくる瀧尾神社のお祭りは、何年にも亘る会議の末に、随分と簡素になった。それでも春の大祭は、当番町の金棒引きや稚児、各町内の自治会長、神社総代、神社世話人、また我々責任役員が拝殿に上がるから、人の密度は初詣のときより高くなる。

控える神主は四名。雅楽を奏する令人は三名。神事は祭主一拝から開扉、献饌、祝詞奏上、玉串奉奠と滞りなく進み、小倉町三丁目、同四丁目、二宮町、桜木町の連合による渡御の行列は、10時に神社を出発した。

東日本大震災の際に復興が早かったのは、お祭を維持していた地域だったという。ある政治家からは、お祭を維持している地域は犯罪が少ないとも聞いた。時代の移り変わりにより形は変わっても、地域のお祭は維持されていくべきと、強く思う。

なお僕は来賓と責任役員との直会において猪口一杯よりも多い日本酒をきこしめしたため、午後の、道の駅「日光街道ニコニコ本陣」への見まわりは、いつものホンダフィットではなく徒歩で行った。

次のお祭は八坂祭。そのころには、夏もたけなわになっているだろう。


朝飯 鱈子、揚げ玉、梅干、納豆、なめこのたまり炊、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬のお茶漬け
昼飯 にゅうめん
晩飯 “Finbec Naoto”の其の一其の二パン其の三パン其の四其の五白と赤のグラスワイン、コーヒー

2026.4.10(金) 弥生の空は花ぐもり

上澤梅太郎商店が運営する朝食の専門店「汁飯香の店 隠居うわさわ」は、過去の写真から推定するに築150年の伝統家屋にあり、南東と南西に面した八畳と六畳に計10席と、それほど大きくない。その空間において、お客様が稠密にならないような、落ち着いてお過ごしになれるような予約の受付方法は長男が思いつき、後に僕が修正を加えた。

インターネットによるご予約は「ぐるなび」を通じて承っている。ご予約の可能な期間は三ヶ月先までで、現在は7月までが可能になっている。当方はその月のご予約をいただく前に、長男の考えた設定を「ぐるなび」に施す必要がある。この作業は中々に根気を要するもので、7月のそれについてはきのう僕が行った。

毎週の土日月が営業日である隠居の今週末の状況は、土曜日が満席。日曜日と月曜日の空席は、それぞれ一卓のみになっている。ご予約をなさらないままいらっしゃったお客様が門前の「満席」の表示に驚かれて「予約制なんですか」と、お訊きになることがある。隠居は予約制ではないものの、ご予約をいただけば席は次々と埋まり、その結果として満席になってしまうことが少なからずある、ということだ。

それにしても今年の桜は早い。空高く育った山桜には、新緑が目立ってきた。染井吉野は、花びらを盛んに散らしつつある。例年は4月の後半から見ごろになる枝垂れ桜は、既にして満開が近い。

今日は午前と午後に、街にホンダフィットを走らせた。郊外に出ると、普段は気づかない桜が大谷川の土手にたくさん目立った。

とここまで書いて、高橋義孝によるある文章を、今年はいまだ読んでいなかったことに気づく。現在の時刻は4月11日の3時44分。東の空が明るみを帯びてきたら、それを収めた本を開いてみよう。ちなみにその文章の題名は、番町書房刊「酒飲みの詭弁」の昭和49年12月25日の初版では「春の弥生の」、講談社学芸文庫刊「私の人生頑固作法」の2001年11月10日の第一刷では「春の弥生は」となっている。


朝飯 トマトとブロッコリーのオムレツ、鮭の昆布巻、納豆、なめこのたまり炊、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、キャベツと若布の味噌汁
昼飯 にゅうめん
晩飯 たまり漬によるソースと生野菜を添えたビーフステーキパンCono Sur Bicicleta Reserva Cabernet Sauvignon 2018、チョコレート、Old Parr(生)

2026.4.9(木) 航空券の購入

中東情勢混迷の折から、ことし9月のタイ行きの航空券を、先月20日に購入した。その航路は先月前半のそれとおなじく以下の通り。

羽田→スワンナプーム
スワンナプーム→ウドンタニー
チェンライ→スワンナプーム
スワンナプーム→羽田

そして今日は、おなじ航路の、来年2月の分も購入した。ことし9月の航空券代金91,500円に対して来年2月のそれは121,500円で、33パーセントの値上がり。燃油サーチャージは、ことし9月の17,520円に対して来年2月のそれは17,560円で、ほとんど変わらず。

「なぜそれほどの頻度でタイの最北部ばかりに行くのか」と問われれば、隠遁している気分になれるから。「そこで何をしているのか」とたたみかけられれば、ほとんど本を読んでいる。「本など日本にいても読めるではないか」と不思議そうな顔をされれば、本は、電話も鳴らず人も訪ねて来ない、南の国のプールサイドで読みたいのだ。

しかし取りあえずは、来月のバンコクである。研修以外の6日間は、ほとんど本ばかりを読んで過ごすことになるだろう。田舎にいるときほどは、落ち着けないだろうけれど。


朝飯 鮭の昆布巻、目玉焼き、納豆、菠薐草のソテー、なめこのたまり炊、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、大根と若布の味噌汁
昼飯 にゅうめん
晩飯 レタスとベビーリーフのサラダピラフ茹でた人参とブロッコリー鶏とマカロニのグラタンChablis Billaud Simon 2018チョコレート、Old Parr(生)

2026.4.8(水) 本の注文

きのうの日記を完成させても時刻はいまだ4時30分。「余裕のよっちゃん」と言いたいところではあるけれど、今となっては、それは死語に違いない。

と、ここでふと思いついて「死語辞典」と検索エンジンに入れてみる。すると別冊宝島編集部による「難解死語辞典」という本がamazonに見つかった。しかし2013年の刊行であれば、死語はそれ以降も続々と、というか、死屍累々と蓄積されているに違いない。世に出た瞬間から古び始めるのは、印刷物の宿命である。と書いた筆の先も乾かないまま、成島柳北の「航西日乗」と「柳橋新誌」をウェブ上の古書店に注文する。

柳北の「航西日乗」には、ドナルド・キーンの「百代の過客」で初めて触れた。その日は昨年の3月4日。僕はタイの最北部にいた。ドナルド・キーンは柳北について「(旅先の)いやなことはすべて忘れて、その美しいところ、面白いところだけをたっぷりと味わうという、珍しくもまた重宝な能力に恵まれていたのである」と記している。

未知の土地を訪ねるに当たっては、旅行記の集積である”4travel”に検索をかけることがある。すると中には、徹頭徹尾、旅を恨み節と愚痴で塗りつぶしている人がいる。そのような人を「可哀想な人」と評する人もいるけれど、僕は「マイナス評価を趣味にしている人」なのだと思う。

成島柳北は、そのような人の対極に位置する人物で、僕はできれば、そのような人の文章を読みたい。注文した二冊はいずれ、南の国でひもとくことになるだろう。

さて現実に戻れば、町内の会計係として、2025年度の決算書を午前中に仕上げた。昨年は公民館の修理に数百万円を使い、市から借金をした。そのお金は再来年からの5年間で返す。そのための資金として、営繕積立金の通帳には予算の倍の金額を入れた。諸物価高騰の折であれば、引き締められるところはより、引き締めていきたい。


朝飯 納豆、グリーンアスパラガスとハムのソテーを添えたスクランブルドエッグ、胡瓜のぬか漬け、なめこのたまり炊、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、豆腐と春菊の味噌汁
昼飯 にゅうめん
晩飯 鮨其の一鮨其の二、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、「齋彌酒造」の「雪の茅舎山廃純米」(燗)揚げ饅頭、Old Parr(生)

2026.4.7(火) 記念写真

寝室から洗面所を経由して食堂に来た時刻は5時30分。今朝の起床は遅きに失した感がある。しかしおとといの日記は勿論のこと、きのうの日記も昨日のうちに書けているから、焦るほどのこともない。

ところで今日は、昨秋に七五三のお参りを済ませた孫のシンとカコの、遅ればせながらその記念写真を撮る日だ。よって8時50分に会社から自宅へ戻り、2019年に誂えた、しかし以降は体重が減り続け、昨年は緩くて着ることのできなかったスーツを、クローゼットから試しに取り出す。そしてそのパンツを身につけてみれば、昨年より胴回りが7センチメートルも太くなったため、いまだ緩いながらも何とか履くことができた。それを幸いとして白いシャツを羽織り、オヤジの遺した”Dominique France”の銀色のネクタイを締め、上着を着る。そして先に出た皆を追いかけるようにして写真館を目指す。

撮影は嫁のモモ君のご両親も交えたものではあったけれど、そして今日の催しは祝い事のひとつではあっただろうけれど、会社は動いているため、僕と家内だけは先に戻り、仕事に復帰する。

昼には、長男が用意してくれた上出来の弁当を家内と摂る。僕は弁当を肴に日本酒を飲むことを好む。しかし仕事中であれば、緑茶で我慢をした。

夕食は、昼のそれとは打って変わって簡素なものだった。しかし、それはそれで悪くない。そしていつものように、いまだ遊んでいる孫たちを横目にしつつ寝室に入る。


朝飯 牛蒡と人参のきんぴら、目玉焼き、納豆、春菊の胡麻和え、なめこのたまり炊、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、豆腐と小松菜の味噌汁
昼飯 「高井家」の弁当
晩飯 レタスとベビーリーフのサラダミートソースのペンネChablis Billaud Simon 2018、チョコレートケーキ、Old Parr(生)

2026.4.6(月) AIの言うことは話半分に聞いておけ

ユニクロの超極暖ヒートテックタートルTを、先月の25日からは普通のヒートテックタートルTに替えた。しかしその上にPatagoniaの優れた発明品であるR1エアクルーを重ねることは、きのうまで続けていた。こちらもそろそろ薄手のものにすべしと考えても、ベッドの下の衣裳ケースには長袖のTシャツしかなく、それはいかにも早すぎる。

「インフラは、寄らば大樹の陰」とは、ウェブショップ黎明期の外注SEマエザワマコトさんの言葉だ。まったく卓見と思う。だから普段着は、ユニクロの品に限るのだ。そうして夜の明ける前に「ユニクロ セーター メンズ」と、検索エンジンに入れる。そしてその結果からひとつの品に目星をつけ、ページのURLをエディタに保存する。ここでひと息をついて屋上へ上がれば、旧暦2日19日の月が、鶏鳴山の真上にいまだ残っていた。

ところで、そんなことをしながら、この日記の、多分AIによるものだろう、要約をウェブ上に見つけた。その内容は以下。
……
日々のささやかな出来事や風物詩を、静かに温かく紡ぎ出しています。季節の移り変わりや日常の風景を丁寧に観察し、平凡な中に潜む美しさや味わいを繊細に表現。淡々とした語り口に、そこに暮らす人や場所の息遣いが感じられます。
……
個人の感想としては「AIは、口が上手いね」だ。

朝礼の後は開店前の「汁飯香の店 隠居うわさわ」へ行き、昨年より一週間ほどはやく咲き始めた枝垂れ桜の画像を撮る。


朝飯 鰈の煮付け、納豆、なめこのたまり炊、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、菠薐草と若布の味噌汁
昼飯 にゅうめん
晩飯 「コスモス」のトマトとモッツァレラチーズのサラダカツレツカラフの白ワイン

2026.4.5(日) 「温め酒」は春の季語ではないけれど

枕の下にiPhoneを手探りし、デイスプレーを明るくすると時刻は3時49分だった。ここでTikTokを開いたりすれば、一日の初動を誤る。即、起床して、洗面所を経由して食堂に来る。時刻は3時54分。仏壇にお茶と水と花と線香を供えて食堂に戻れば時刻は4時8分。つまり朝の仏事には10分ほどの時間がかかる、ということだ。

ところでこの時期に涙とくしゃみが出るのは、檜の花粉によるらしい。僕の花粉症はそれほどのこともないけれど、きのうは目と鼻にそれなりの違和感を覚え、今朝も立て続けにくしゃみが出た。そういう次第にて、皮膚科で処方され、しかし今は湿疹が治まっているから使わずに溜まっている抗アレルギー薬ビラノア錠をひとつ服用する。これは僕の場合、花粉症にも効くのだ。

さてきのうの日記に書いた、町内の日光街道沿いにお祭のための注連縄を張る仕事は、予定通り15時から始められた。集まった役員は8名で、必要にして充分な数である。小一時間ほどの奉仕にて、作業は滞りなく完了した。

夕刻に店へ行くと、生活の道具を展示している壁から割烹着が消えて、大きな空間ができていた。販売係のワタナベサクラさんに訊くと、お買い上げいただけたのだという。その空間は、明日の朝にも長男が他の品で満たすだろう。

夜のおかずは回鍋肉と訊いて食器棚から白酒の瓶を食卓へ運ぶも、思い直して冷蔵庫から日本酒を取り出す。晩秋よりも燗酒の欲しくなる、今日このごろである。


朝飯 納豆、揚げ玉、梅干、鱈子、なめこのたまり炊、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬のお茶漬け
昼飯 にゅうめん
晩飯 冷やしトマトとゆで玉子、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、回鍋肉、「齋彌酒造」の「雪の茅舎山廃純米」(燗)、エクレア、Old Parr(生)

2026.4.4(土) 祭の準備

仏壇にお茶と水と花と線香を供えて時刻は4時59分。知らないオニーチャンの弾くイタリア協奏曲の第三楽章をTikTokで聴きつつコンピュータを起動する。このオニーチャンはときどきテンポをずらし、音の強弱を極端に変え、「そんな音、元からあったか?」という装飾を入れるから、僕はその都度「オイッ」と声を上げる。しかしこのオニーチャンの演奏は、それはそれで、悪いものでもない。

ところできのうの日記に書いた来年3月の航空券は、きのうの終業後に、なじみの旅行社の馴染みの係にメールで注文をしておいた。検索エンジンによれば、タイ航空の航空券は出発の340日前から買えるらしいから、多分、大丈夫だろう。その「AIによる概要」にはまた「最もお得に購入できる目安は、出発の2〜3か月前が一般的です」の説明もあったものの、現在の乱世を考えれば、その公式は当てはまらないと思う。

それはさておき今日は、総鎮守瀧尾神社の春の大祭を一週間後に控えての準備日に当たる。よってあらかじめ定められた10時のすこし前に春日町一丁目の公民館へ行く。そこには既にして役員の数名が集まっていた。そのうちのアイザワヒロシさんが、町内に注連縄を張り渡すべく定められた時間は13時でも、雨の予報が出ていれば、今からしてしまった方がよろしいのではないかと提案をした。僕に異論は無い。アイザワさんは、町内の西地区に住むクロスカオルさんおよびヨシダカツノリさんと共にその場を去った。

僕はおなじ中央地区に住むタノベタカオさんと二人で中央地区に縄を張ろうとするものの、回覧板では13時からと周知をされていたため、いまだ縄を張るための赤柱を外へ出していないお宅もある。よって縄のことは取りあえず諦めて、公民館の倉庫から提灯台を引き出し、それを組み立てる。公民館の中の掃除は、東地区のイケダツトムさんがひとりで仕上げてくれた。

会計係の仕事としては、労力を提供してくれる役員に昼食の場を設定する、ということもある。こういうときの昼食は大抵、蕎麦の「やぶ定」にて、11時30分より皆と蕎麦を食べ、お店の人には、後から来る役員もいることを伝えて会社に戻る。このころより予報の通りに、雨が降り始める。

13時にふたたび公民館へ行く。そこに集まった面々は、ウインドブレーカーをポケットに入れた僕とは異なって、おしなべて完璧な雨具を身につけている。しかし雨の中で縄を張ろうとすれば、地面を引きずったそれは、どうしても汚れるだろう。そこで僕は、縄を張る仕事は明日に延期すべきではないかと皆に諮る。それが受け入れられて、日光街道に沿ったところの縄貼りは、明日の15時から再開ということになった。

午後は事務室にいたり、あるいは店に手伝いに入ったりして夕刻を迎える。雨では、お祭の赤い柱に提灯を出すこともできない。明日には止んで欲しい、春の雨である。


朝飯 納豆、生玉子、大根おろし、なめこのたまり炊、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、大根と若布の味噌汁
昼飯 「やぶ定」のカレー南蛮蕎麦
晩飯 納豆、鱈子、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、なめこのたまり炊鶏とシメジと厚揚げ豆腐と水菜の鍋、「齋彌酒造」の「雪の茅舎山廃純米」(燗)

2026.4.3(金) 週末を目前にすると

今朝も5時より前に屋上へ上がり、東の空の黎明と、西の空の、満月の次の日の月を愛でる。その屋上から降りて、食堂の丸テーブルできのうの日記を完成させ、食器棚の電波時計に目を遣ると、長針と短針がもっとも下のところで重なっている。「もう6時半か、メシの準備を始める時間だ」と、やや残念に思う。しかしいまいちどその針を注意しつつ見れば、時刻はいまだ5時30分を過ぎたばかりで「やった、5時半だ」の言葉が自然に漏れる。

きのうの日記には、諸物価、殊に原油関係の高騰により、来春のタイ行きの航空券は今のうちに買ってしまおうか、という考えを書いた。日程としては、南の国とはいえ1月では僕ごのみの暑さが得られないため、3月のお彼岸の直後が狙い目か、と遅らせてみた。

即、それをコンピュータ上に、目に見える形にしてみる。すると最後のあたりは瀧尾神社のお祭りの準備日に重なった。町内の会計係を務めている関係上、その時期には日本を留守にしたくない。だったら旅程は1月と3月のあいだに定めようか。

そしていまいちど、日程表の日付けの部分を変えてみる。すると2月17日の夜に羽田空港へ行き、18日になったばかりの00:20発の深夜便に乗る。バンコクで飛行機を乗り換えてウドンタニーに着くのはその日の午前。ウドンタニーには24日まで滞在し、先月も使った、快適ではないけれど時間の合理性は抜群の夜行バスでチェンライに移動。チェンライには25日の朝から3月3日の朝まで滞在してバンコクに戻る。バンコクでは1泊のみして4日の深夜便で5日の朝に羽田着、という案が出た。

ところで本日は金曜日にて、9時になると同時に銀行へ入り、種銭を5,000円札と1,000円札、それと100円硬貨にしてもらう手続きを取る。ついでに町内の複数の預金通帳をATMに入れて、新たな出納を記録する。

そこから帰社したら、今度は如来寺のお墓へ行って、先月17日に花を供えた計9対の花立てを洗い、雨水の入らないように伏せて置く他、隠居の床の間から野村素軒の「筑後途上後絶」を降ろし、堂本印象の「更佳」を掛ける。

午後は長男と共に会計事務所を訪ね、諸々の報告と相談を行う。夕刻には体制入替のため臨時休業中の道の駅「日光街道ニコニコ本陣」へ赴き、明朝の大量の納品に備えて売場に拭き掃除を施す。

さて一般の人は、週末を目前にすると「さぁ、ようやく休みだ」と喜ぶのだろうか。僕は「一週間ぶりに忙しくなるぞ」と、嬉しく感じるのだ。


朝飯 茹でたブロッコリーと生のトマト、ハムエッグ、納豆、鮭の焼き漬け、なめこのたまり炊、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、豆腐と三つ葉の味噌汁
昼飯 にゅうめん
晩飯 らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、なめこのたまり炊、すき焼き「齋彌酒造」の「雪の茅舎山廃純米」(燗)

2026.4.2(木) 諸物価高騰の折

「日本航空と全日本空輸は、6月から燃油サーチャージを大幅値上げの予定」と、きのう何気なく見ていたテレビのニュースが伝えていた。とすれば、今年5月と9月のそれに続いて来春の航空券も、早めに確保をしておきたい。

むかしは、正月の賑わいは1月15日の成人の日まで続いた。しかし今の人の出は、せいぜい最初の週末までだ。そこでコンピュータの、使い慣れたデータベースソフトを開いてC、A、L、E、とキーボードを打ち、最後にエンターキーを叩く。すると来年1月の最初の週末は2日、3日と出た。それではいかにも早すぎるから、繁忙は仮に10日までとする。

上澤梅太郎商店は、月の半ばあたりの水曜日を多く店休日としている。この日には設備の修理や会議などが行われるため、僕も在社をしている必要がある。とすればその、13日の水曜日の夜に羽田へ行って、翌00:20発の深夜便に乗る、という手が考えられる。帰りは29日のバンコク発の深夜便。とすればタイにいられる日数は16日。まぁまぁ、である。

しかしいくらタイとはいえ、僕の行く最北部の1月は、結構、気温が下がる。”chiang rai temperature january”と検索エンジンに入れてみると「日中は心地よい暖かさで、通常は22℃から28℃。夜はしばしば10℃から16℃まで冷え込みます」と出た。この気温では、プールサイドで本を開いても気勢は上がらない。とすれば3月のお彼岸の直後が狙い目か。いましばらく考えてみることにしよう。

一方、いまだ決めていなかった9月のバンコクの宿については「5月にアソークの周辺を歩いて、いろいろと検証をしてから決めるつもりでいる」と昨月20日の日記に書いたものの、諸物価の高騰を恐れてきのう、予約を完了した。youtubeに上がっていたagodaでの予約の裏技、つまりGoogleを経由してagodaに入るという方法を使ったら、その動画の通り、2割以上も価格が下がって驚いた。忘備録に残したことは言うまでもない。


朝飯 スクランブルドエッグ、トマトとレタスのサラダ、鮭の焼き漬け、なめこのたまり炊、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、豆腐と若布と長葱の味噌汁
昼飯 にゅうめん
晩飯 茹でたブロッコリーと刻みキャベツと生のトマトを添えたコロッケ、沢庵、「齋彌酒造店」の「雪の茅舎山廃純米」(燗)

2026.4.1(水) むなぎ

きのうの日記を書きつつ「腹、減ったー」と独り言が漏れる。食器棚の電波時計は4時44分を指している。それから10分ほどが経つと、いよいよ東の空が明けようとしてくる。「まだ早いかな」とは思うものの、朝の美しさの逃げ足の速さには油断がならない。即、屋上へ上がり、その黎明へiPhoneを向ける。

おとといの日記はその最上部へ置く画像が定まらないから公開はできず、きのうの日記を書き上げても時刻はいまだ5時30分。盲腸のような行き止まりの廊下の本棚から岩波文庫の「摘録断腸亭日常」の上巻を取り出し、それを食堂のテーブルに持ち来て開けば、意外やページが捗る。しかしこの本は南の国で読むために購ったものであれば、先へ進みたい気持ちを抑えて閉じ、元の場所へと戻す。

きのうの朝は光が弱く、TikTokのアカウント「梅太郎」に上げるべき動画の撮影はできなかった。今朝の食卓は一変して、日が差して明るすぎる。よって朝食の様子は遮光カーテンを降ろして撮る

その、ひさかたの朝の光を喜んだにもかかわらず、好天は長くは続かなかった。そしてしばらくすると、大きめの地震があった。上澤梅太郎商店の店舗と事務室のある棟は、東日本大震災までは、ほとんど揺れなかった。しかし以降はどういうわけか、揺れるようになった。高いところは更に揺れただろうと、しばらくしてから四階へ行ってみる。棚から落ちているものは幸い無く、仏壇のお茶と水が、それらを載せた小さなお盆にこぼれているのみだった。

夜は孫3人の進級のお祝いという名目にて、家族8人が揃って鰻を食べに行く。


朝飯 スペイン風目玉焼き、納豆、菠薐草のソテー、なめこのたまり炊、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、ズッキーニの味噌汁
昼飯 にゅうめん
晩飯 「魚登久」の胆焼きお吸い物鰻重、漬物、片山酒造の酒粕焼酎「粕華」(生)

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上澤卓哉

上澤梅太郎商店・上澤卓哉

蔵見学