2023.3.3(金) 眠っても気になっている
住所は東京都文京区湯島でも、最寄り駅は千代田線の湯島ではなく丸ノ内線の本郷三丁目。そういう場所にある甘木庵の、1976年から使い続けている給湯器を交換したい。それは東京ガスの製品と思うが定かではない。先ずは商品名や製造番号を確認すべきだ。そう考えて床に膝をつき、奥を覗き込もうとするけれど、給湯器の前に作り付けられた小さなテーブルが何としても動かない。そういう夢を見ながら目を覚ます。
店の、1996年に設置した床置き型の空気調整器が先日、息を止めた。4台ある冷蔵ショーケースのうち2003年に購入した1台も、寿命を迎えつつある。同じく店の、この秋に移動を考えている、2平方メートルの面積を持つふたつの作業台は床にボルトで固定されていて、本職を頼まなければ動かせない。これらの現実が、今朝の夢には反映されていたに違いない。
ここ数日の気温はほとんど春のそれになってきた。空気調整器は天井から吊った別の機械も稼働中であり、とすれば壊れた床置き型は、冷房が必要になるまで交換を待てる。問題はサーモスタットが作動するたび大きな音を立てる冷蔵ショーケースで、こちらについては午後、長いつきあいのある業者に新品を発注した。
終業後はいそいそと4階へ上がり、台所に立つ。冷蔵庫の常備菜は随分と少なくなってきた。それらを各々の保存容器から皿に盛る。大鍋の煮込みは日曜日の夜、あるいは月曜日の朝に食べ尽くす計算である。
朝飯 鰤大根の大根だけ、納豆、しもつかり、揚げ湯波と小松菜と椎茸の炊き合わせ、白菜漬け、カリフラワーの酢漬け、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、トマトと小松菜の味噌汁
昼飯 トースト、ホットミルク
晩飯 鰤大根の大根だけ、揚げ湯波と小松菜と椎茸の炊き合わせ、しもつかり、牡蠣のアヒージョ、白菜漬け、カリフラワーの酢漬け、あれこれによる鍋、「末廣酒造」の「末廣」(燗)
2023.3.2(木) 春一番
夕刻、店に立っていると、男性ふたり、女性ひとりのお客様が入っていらっしゃった。よってほとんどすべてのお客様にそうしているように、お盆に載せたらっきょうのたまり漬の試食をお勧めし、奥の、給茶器のある場所でお召し上がりいただくよう、ご案内をした。
そのお客様が試食を終えて冷蔵ショーケースの前にお戻りになったところではじめて、使われている言葉が広東語らしいことに気づく。英語が通じないこともないだろうけれど、隣の事務室まで長男を呼びに行く。お客様は少なくない買い物をしてくださって後、鬼怒川方面へと向かわれた。長男によれば、お客様は香港からの旅の途中、とのことだった。
直後にいらっしゃった男性ばかりの3名様にも、やはり試食とお茶をお勧めした。3名様は先ず、奥へお進みになり、上澤梅太郎商店の歴史を年代順に並べた掲示物を熱心にご覧になり始めた。あるいはそれらをスマートフォンのカメラに納めたりもしていらっしゃる。多分、食品関係の本職でいらっしゃるのだろう。
やがて3名様は奥からお戻りになり、あれこれ商品をお選びになり始めた。そこでようやく、このお客様も中国語をお話しになっていることに気づく。僕はまたまた事務室から長男を呼ぶ。こちらのお客様も、まとまった買い物をしてくださった。また「どちらからいらっしゃましたか」との長男の問いかけには「トーキョーから」とお答えになったという。
海外からのお客様の買い物のしかたには特徴がある。第一に意思決定が早い。第二は、たとえば味噌、たとえばらっきょうのたまり漬なら、その中でもっとも高いものをお取りになる。第三は客単価が高い。つまりバブル期の日本人に似ている。多いにありがたい。
もっとも僕としては、いつもひと袋だけ、いつもほんの少しだけお買い上げくださるお客様も、とても有り難く感じている。なぜならそのお客様は確実にご自分でお召し上がりになっているし、今後も何十年とお付き合いくださる可能性が高いからだ。
16時を過ぎてより、一段と風が強くなる。春一番、だろうか。
朝飯 しもつかり、蕪のぬか漬け、カリフラワーの酢漬け、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、ベーコンと白菜の味噌汁
昼飯 トースト、ホットミルク
晩飯 人参とカリフラワーの酢漬け、めかぶの酢の物、鰤大根の大根だけ、揚げ湯波と小松菜と椎茸の炊き合わせ、白菜漬け、昆布の佃煮、あれこれによる鍋、「末廣酒造」の「末廣」(燗j)
2023.3.1(水) 初午
初午には神社から宮司が来て、坪庭の稲荷社に祝詞を奏上してくれる。初午には新暦と旧暦のそれがあり、更には神社の都合も関係して、今年、瀧尾神社からのハガキで知らされたその日は2月28日だった。そういう次第にて、きのうはいつもの若い宮司の後ろに立ち、神妙に祝詞を聞いた。
宮司の訪問は2月28日でも、お供えは3月1日に上げるべしと、家内には言われていた。供え物のうち、清酒は数日前に用意した。しもつかりはきのうの早朝に家内が完成させた。今朝は道の駅「日光街道ニコニコ本陣」への配達を開店直前の9時前とし、開店と同時に赤飯を売る場所へ行ってみた。
赤飯は2種類があった。僕は歯ごたえのあるものを好むにもかかわらず、餅米によるごはんは、普通のそれより噛む力を要する点において、これをあまり好まない。それでもどちらが美味そうかと、目で吟味をする。片方は黒胡麻を用いている。もう片方は白胡麻を散らしている。数秒を迷って結局のところ、見た目の綺麗な白胡麻の方を選んだ。
会社へ戻り、4階の台所へ上がり、冷蔵庫からしもつかりの保存容器を出す。しもつかりと赤飯の器はおなじものとした。そしてそれらをお盆に載せ、事務室へ降りる。今度は神棚からワンカップ型の清酒をおろし、フタを外す。
きのう宮司が去ってから閉じた稲荷社の扉を開く。そして赤飯、しもつかり、清酒を供え、それが必要か否かは知らないけれど、二礼二拍手一礼をする。世にお稲荷さんを信仰する人は少なくない。僕は信じるより畏れる気持ちが強い。
お供えは、数時間を経て下げた。清酒は石造りの狐にかけた。赤飯としもつかりはお盆に載せ、処分するつもりで4階へ運んだものの、台所に入ったところで気が変わり、赤飯を食べてみた。意外やとても美味い。その勢いを駆って、器の中味すべてを食べ尽くす。これまた捨てるつもりだったしもつかりも捨てるには惜しい気持ちになって、こちらは夜の肴とすることを決める。
朝飯 白菜漬け、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、カリフラワーの酢漬け、メシ、きのうの夜の鍋を流用した味噌汁
昼飯 昆布の佃煮、揚げ玉、梅干、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、なめこのたまり炊のお茶漬け
晩飯 人参とカリフラワーの酢の物、クーブイリチー、鰤大根の大根だけ、しもつかり、白菜漬け、あれこれによる鍋、「末廣酒造」の「末廣」(燗)
2023.2.28(火) 馬々虎々
奥さんが隣にいないと眠れない、という人がいる。
奥さんが付き添ってくれない限り、病院の診察室には入れない、という人がいる。
奥さんと3日以上、離ればなれになると寂しい、という人がいる。
朝、家内を東武日光線の下今市駅へ送る。今日は横浜、明日は東京、そして帰りは来週の月曜日になるという。家内は、いればそれでよろしいし、いなければ、それもまたよろしい。そしてこの日を指折り数えていた、というところもまた、僕にはあった。
午後、市内の2ヶ所を回って買い物をする。その内容は、1週間は無理としても、4、5日は食べ続けることのできる鍋の材料である。ただし白花豆だけはきのうのうちに買って水に浸け、茹でこぼしておいた。
終業後はいそいそと4階へ戻り、台所に立つ。そして先ずは巻湯波を煮て茹でこぼし、5分ほど流水にさらす。次は大鍋に、白花豆とその煮汁、豚の腸、トマトの水煮、コンニャク、セロリ、長葱、そして巻湯波を入れ、水を足す。煮立ったら日本酒を加え、灰汁を取る。塩、醤油、味噌などは加えない。その都度、小さな鍋に移して異なる味で食べるためだ。
別途、肴を整え、酒を温める。そして本棚から持ち来た開高健の「ロマネ・コンティ・1935年」の最初の短編「玉、砕ける」を読みつつ飲酒活動を始める。なぜ「玉、砕ける」かといえば、家内が数日をj不在にするときにはかならず作る鍋が、この小説の中で、老舎によって語られる田舎料理を思い出させるからだ。
朝飯 鰤大根、人参の酢の物、揚げ湯波と小松菜と椎茸の炊き合わせ、納豆、胡瓜と蕪のぬか漬け、白菜漬け、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、白菜と万能葱の味噌汁
昼飯 揚げ玉、塩鰹のふりかけ、梅干のしその葉、胡瓜のぬか漬け、白菜漬け、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」のお茶漬け
晩飯 人参の酢の物、なめこのたまり炊とめかぶの合わせ、白菜漬け、あれこれによる鍋、「末廣酒造」の「末廣」(燗)
2023.2.27(月) 春ちかし
先週土曜日の日記は書けたものの、その最上部に置く画像が無い。内容は春季小祭についてのものだったから、午前、郵便局へ行く途中で瀧尾神社に寄り、使えそうな風景を撮る。文章はできていても画像が間に合わずに更新できない、ということが僕の日記ではしばしば起きる。
「素材としての画像を豊富に持っている人とは、常に何かしら撮っている人」という話が先週、デザイナーと打ち合わせをする中で出た。当たり前といえば当たり前のことながら、それのできる人は希、ということなのだろう。また日記用となれば、あまりに時を隔てたものも、特殊な場合を除いては使いづらい。
午後一番で商談。普段よりすこし遅れて昼食。午後は法務局へ出かけて、ここひと月ほどかけて整えつつあった書類のすべてが揃う。ただしある一ヶ所に疑問が生じたため、明日にも詳しい人に確かめてから関係先へ提出することとする。
天気は今日から10日間ほど晴れが続き、気温も随分と上がっていくとの予報が出る。当たってくれれば有り難い。
朝飯 牡蠣の醤油煮、納豆、揚げ湯波と小松菜と椎茸の炊き合わせ、鰤大根、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、菠薐草の味噌汁
昼飯 昆布の佃煮、揚げ玉、梅干、なめこのたまり炊、塩鰹のふりかけのお茶漬け
晩飯 大葉の天ぷら、鰤大根、刺身湯波の玉子とじ、人参とカリフラワーの酢の物、白菜漬け、蕪と胡瓜のぬか漬け、湯豆腐、「秋田醸造」の「ゆきの美人純米吟醸生」(冷や)、チョコレート、Old Parr(生)
2023.2.26(日) 生産性
小学校に上がると国語の時間に作文を書かされた。僕のそれは2行で終わってしまった。2枚目の原稿用紙を先生にもらいにいく優等生を、僕は信じがたい思いで見ていた。小学3年生のときだったか、津田梅子の伝記の感想文が課題として出された。そしてこれも2行で終わってしまった。エダタダシ先生はその2行をお読みになって「まぁ、内容としてはその通りですが、もうすこし長く…」とおっしゃった。そう言われても、それ以上、何を書けというのか。
僕が作文に開眼をしたのはそれから数年後。いまでも名前は覚えているが、ここには記さない。教室でちかくに座っていたその同級生の作文を読んで「なるほど文字の数は、無駄なことを書けば増やせるんだな」と理解した。
おとといの日記は「無駄なことを連ねれば文章は長くできる」の典型だろう。無駄なことを書かなければ日記は2行で足りる。更に「未明に白菜を漬く。夜月佳し」なら半行。生産性は爆上げである。と、ここかまで書いて文字数は396。教壇に2枚目の原稿用紙を取りにいった優等生の名は覚えていない。
朝飯 菠薐草のおひたし、揚げ湯波と蕪の葉の炒り煮、鰤大根、揚げ湯波と小松菜と椎茸の炊き合わせ、納豆、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、豆腐とトマトと焼き葱の味噌汁
昼飯 生ハムのムースのトースト、ホットミルク
晩飯 めかぶの酢の物、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、なめこのたまり炊、牡蠣とマッシュルームのアヒージョ、豚薄切り肉と生若布の鍋、「秋田醸造」の「ゆきの美人純米吟醸生」(燗)
2023.2.25(土) 春季小祭
事務机の左に掛けたカレンダーの、今日のところには「9:45 神社」との、数週間ほど前に貼ったポストイットが目立っている。別途、総鎮守瀧尾神社からの春季小祭を伝えるハガキ、また今年度の当番町である小倉1、2丁目の自治会長からの、おなじ内容を伝えるハガキもホッチキスで留めてある。更にはきのうの夕刻「2/25(土)9:45神社」と書いた紙を事務机の表にセロファンテープで貼った。計4点の忘備はひとえに、物忘れのひどい自分への対策である。
今日の販売係はふたり。事務係は滅多にないことだがひとりきり。家内は「汁飯香の店 隠居うわさわ」で仕事、長男は不在にて、社員が昼休憩に入り始める11時30分までにはかならず会社に戻る必要がある。そしてその時間には余裕で間に合う旨を事務係のツブクユキさんに伝え、9時40分に徒歩で神社へと向かう。
責任役員として臨んだ春季小祭は例年どおり、それほどの時間を要さず完了した。しかし拝殿から社務所に席を移しての初会議は長引いた。お開きになったのは11時37分。直ちに会社へ電話を入れ、速歩で日光街道を下る。
1階から4階へ上がるエレベータは、気が急いていても早く動くわけではない。上着を脱ぎ、ネクタイを外し、白いシャツを仕事着に着替えて1階へ降りる。ツブクさんには午前の休憩と合わせて1時間30分の昼休みを取るよう伝え、ようよう普段の仕事に復帰する。
朝飯 牡蠣の醤油煮、揚げ湯波と蕪の葉の炒り煮、椎茸と揚げ湯波と小松菜の炊き合わせ、鰤大根、納豆、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、トマトと焼き葱と豆腐の味噌汁
昼飯 トースト、ホットミルク
晩飯 牡蠣の醤油煮、オールドイングランド、トマトとルッコラとモッツアレラチーズのサラダ、パン、生ハムのムース、ベーコンと菜花のスパゲティ、Chablis Billaud Simon 2018
2023.2.24(金) 白菜漬け
「ひとりでは食べきれないから」と、近所の奥さんから白菜をいただいた。白菜は米袋に入れられていた。3人目の子供を14日に産んだモモ君は現在、子供たちと実家にいる。長男はそこから通勤をしている。家内とふたりで丸ごとの白菜は、なかなか食べきれない。よって白菜漬けを作ることにした。
先ずは既にして完成している一昨日の日記の「公開」ボタンをクリックする。次にきのうの日記を完成させて保存する。ここまでしても時刻は4時50分。時間の余裕は充分である。
道具は揃っている。漬け方も知っている。それでも別の漬け方もあるはずと、検索エンジンに当たる。そして今回は、これまでとは異なる方法を試すこととする。下漬けは20分で完了した。
いま市場で売られている白菜漬けの中には「これではすぐに酸っぱくなってしまうだろう」を通り越して「これではすぐに変質してしまうだろう」と思われるほど塩分濃度の低いものがある。塩や昆布や唐辛子だけでなく調味液を用いて味に変化を持たせているものもある。そして僕の好みは「むかしながら」のそれである。
さて、今朝の白菜漬けが食べられるまでになるには、どれほどの日数がかかるだろう。早ければ来週の月曜日。遅くも火曜日にはいけそうな気がしている。
朝飯 スクランブルドエッグ、納豆、牛肉と椎茸のすき焼き風、椎茸と小松菜の炊き合わせ、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、トマトと白菜の味噌汁
昼飯 トースト、ホットミルク
晩飯 「やぶ定」の酒肴あれこれ、乳茸蕎麦、8種の日本酒(冷や)
2023.2.23(木) 納豆おじさんの会
2時台に目を覚まして3時10分に食堂へ出る。夜の深々と更けていく時間が大好きと言った人がいる。僕は夜の明けていく時間が1日の中でもっとも好きだ。もうひとつ、極端に早く起きると、日記をひとつふたつ仕上げても「まだ4時か」と意外に感じるほど時間に余裕がある。それがまた良いのだ。
実業で成功しているにも関わらず、TikTokのフォロワーはさっぱり増えない例が、このところは目立つ。原因はひとえに参入の遅さにある。そのTikTokで12万3千800人のフォロワーを持つ「けんじ納豆おじさん」が11時に来社をされる。アカウントが@kenjicampなのは、始めたときには一人キャンプや狩猟の動画をもっぱらとしていたからだ。それが納豆に変わったのは、キャンプをしながらの納豆食が視聴者に受けたからだろう。
納豆おじさんを隠居へご案内して店に戻り、しばらくすると、旅姿のお客様が入っていらして隠居の場所を訊ねられた。その、横浜からのお客様と共にふたたび隠居へ行くと、奥の間は随分と賑やかになっていた。そのうち最後のおふたりがお見えになって、皆様がお揃いになったことを家内に知らされる。
厨房の、人数分のお盆には、菠薐草と海苔のおひたし、山芋とめかぶのあわせ、揚げ湯波と蕪の葉の炒り煮、鮭の焼きほぐし、牛肉のしぐれ煮、「なめこのたまり炊」の大根おろし和え、漬物の盛り合わせ、そして納豆が整っていた。土鍋のごはんは、家内と係のタカハシリツコさんがそれらのお膳を座敷へ運ぶあいだに蒸れた。僕はその様子を横目にしつつ、トマトのバターソテーを添えた目玉焼きと味噌汁の火の番をする。
今日のすべての料理、またお客様それぞれがご注文になった飲物すべてが座敷へ運ばれた頃合いを見計らって、ふたたび店に戻る。昼どきの店には事務係のカワタユキさんが応援に入っていた。
夕刻、今日の参加者ふたりを伴って、納豆おじさんが街から戻っていらっしゃる。ファン・ミーティングの開始から最後まで残られた方のお見送りまで、5時間以上の「つきっきり」である。「随分と頑張られたなー」と感心をする。参加者の皆様の、街歩きも含めての満足度はいかがだったろう。感想を承ることを、とても楽しみにしている。
朝飯 スクランブルドエッグ、揚げ湯波と小松菜と椎茸の炊き合わせ、納豆、「なめこのたまり炊」の大根おろし和え、胡瓜のぬか漬け、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、ごぼうのたまり漬、メシ、ブナシメジと万能葱の味噌汁
昼飯 トースト、ホットミルク
晩飯 巻湯波と菜花の炊き合わせ、山芋とめかぶの合わせ、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、なめこのたまり炊、キムチ鍋、「原酒造」の「穂耀純米大吟醸」(燗)、杏仁豆腐
2023.2.22(水) 隠居のうちそと
デザイナーのうちひとりは、きのうの夜にクルマで帰京した。残ったひとりは今朝、様々な資料を長男から手に入れて、東武日光線の下今市駅へ向かった。ウェブ担当者は残り、9時より隠居に上がる。
隠居の建屋の裏手では、たまり漬を熟成させる冷蔵室の室外機を置く台が、きのうから造られている。座敷まで騒音の届くことはない。工事は今日までの2日間で一旦、中断され、金曜日に引き渡しと、責任者からは伝えられた。
ウェブ関係の話し合いは、昼食をはさんで13時30分に完了した。次は来月末に、今度はリモートによる会議が予定をされている。この担当者を採用してから伸びたインターネット経由の売上げは、以前のそれにくらべて3倍になるだろうか。
午後、その担当者が事務係のカワタユキさんと話をするあいだに「汁飯香の店 隠居うわさわ」のための食材が届く。僕はそれを台車に載せて隠居へ運ぶ。明日は営業日ではないものの、Tik Tokのインフルエンサーによるファンミーティングが控えている。主催者も参加者の皆さんも、日光での食事と街歩きを楽しんで戴ければとても嬉しい。
朝飯 酢蓮、鰤大根、揚げ湯波と椎茸と小松菜の炊き合わせ、納豆、胡瓜と蕪のぬか漬け、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、豆腐と菜花の味噌汁
昼飯 「日光鱒鮨本舗」の「鶏めし」、「上澤梅太郎商店」のフリーズドライ味噌汁”with LOVE”
晩飯 「食堂ニジコ」の胡瓜の辛子和え、皮蛋、豆腐サラダ、豆腐と海老の塩煮、海老春雨丼の頭だけ、麦焼酎「二階堂」(お湯割り)