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清閑 PERSONAL DIARY

2019.9.25 (水) タイ日記(7日目)

窓の外でイモリが鳴いている。イモリが泣き止んでしばらくすると、鳩が啼き始める。夜の明ける知らせである

この街での滞在中に土曜日を迎えると、夜はほとんどサタデーマーケットに出かけていた。ウッタラキット通りに並ぶ露店は数え切れないほど多く、公園に集まった市民たちは、その露店で買ったあれこれを食べ、飲み、舞台ではいつものオジサンが達者な歌を聴かせ、その歌に合わせて市民たちは輪になって踊る。それはそれは壮観な眺めで、日本全国の観光協会は、この、毎週末に開かれる庶民の宴を、通訳を仕立てて見学に行くべきと思う。しかし今年はその場所へ行かなかった。多分、体力の衰えによるものと思う。”Diamond Park Inn Chiang Rai Resort & Hotel”から往復3キロの道を歩く気力が湧かなかったのだ。

いま泊まっている”THE RIVERIE BY KATATHANI”はコック川の中洲に建つ立地により風景は絶佳ながら、街の中心部まではやはり1キロ半はある。昨年までは、昼食を摂るためだけに往復3キロを歩いていた。しかしサタデーマーケットについてとおなじく、今やそれだけの距離を歩く気はしない。

きのうに引き続いて今日も、朝は多めに食べておく。ドゥシットからカタタニになって消えたとばかり思っていたネルドリップ式のコーヒーは、食堂の奥に健在だった。10時35分から16時10分までプールサイドにいる。そして本を読み、泳ぎ、今年いただいた年賀状に返事を書く。先方は印刷だから楽でも、こちらは手書きだから大変に苦しい。ようようの思いで15通を書き上げたところで遂に根を上げる。多分、数千文字は書いただろう。右手の指は、棒のようになっている。

きのうより1時間はやい5時のシャトルバスで街に出る。運転手に帰りの時間を訊かれて「今日は自分で帰ります」と答える。そして先ずは、目抜き通りの床屋に入る。バリカンで髪と髭を短くし、洗髪と耳掃除を含めて料金は260バーツ

そこから、バンパプラカン通りとイスラム寺のある道の角にある、先週の土曜日にも来たぶっかけメシ屋まで歩き、おかず2品を選ぶ。ソーダの用意は無いというので、隣のセブンイレブンで買って戻る。席に着いて間もなく、西側のシャッターが降ろされる。驚いて訊くと「どうぞごゆっくり」と、サモア人のように大きなあるじはにこやかに答えてくれた。若い店員たちは奥のテーブルに、まかないによる夕食の準備を始めつつある。できればこののんびりとした空気の中に、3ヶ月ほどはひたっていたい気分だ

時計塔から北に延びる道の、例の酒屋”PHORN STORE”で、先日とおなじラオカーオを買う。そしてその袋を提げて、ナイトバザールの先のマッサージ屋”PAI”で2時間のオイルマッサージを受ける。日焼けによりひどく乾燥した肌には、いくらかでも油を染み込ませた方がよろしいのではないか。マッサージ代は600バーツ、オバサンへのチップは100バーツ。最後にナイトバザールに立ち寄って、社員への土産を買う。

ホテルまでのトゥクトゥク代は、ここ数年かわらない100バーツ。ホテルの名は、旧名の「ドゥシッ」の方が通じやすいと街では聞いていたものの、運転手はタイ風に語尾を上げて最後に下げる英語で「リバリー?」と僕に確かめた。次回からは、僕もそのように言うことにしよう。

トゥクトゥクの切る風には、涼しさを通り越して寒ささえ感じた。部屋には21時35分に戻った。折角のオイルの膜をぬぐい去らないよう、更には夕刻からの涼しさにより汗をかいていないこともあって、シャワーは浴びず、すぐに就寝する。


朝飯 “THE RIVERIE BY KATATHANI”の朝のブッフェ其の一其の二其の三其の四
晩飯 「シートラン」の2種のおかず、ラオカーオ”BANGYIKHAN”(ソーダ割り)


美味しい朝食のウェブログ集は、こちら。

  

上澤卓哉

上澤梅太郎商店・上澤卓哉

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