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清閑 PERSONAL DIARY

2025.7.9 (水) 悩んでいるうちに

必要があって、この日記を大きく遡って読み返すことがある。今朝もおなじことをしていて気づいたのは、20年、あるいはそれ以前の日記は今よりよほど、あれこれについて具体的に書いている、ということだ。その具体性がなぜ徐々に失われていったかと考えてみれば、情報をウェブに上げるに当たっては、以前よりよほど注意を要する時代になったからではないか、そして自分も薄々とそのことに気づき、いつの間にか、意識するしないにかかわらず、書くことに規制をかけるようになったからではないか、という結論に達した。

「物いへば唇寒し穐の風」の昨今「沈黙は金」ではあるけれど、沈黙をしていてはウェブログにならないから、よほど注意をしながら、たとえばどこかへ行くにしても「○○をするため」ではなく「所用にて」という書き方になる。そして上記の世の傾向がますます強くなれば、この日記もますます具体性から離れ、しまいには花鳥風月を愛でるのみ、あるいは永井荷風による大正10年1月10日の日記の「晴」のようなひと文字のみ、になってしまう可能性も皆無とは言えない。

と、ここまで書いて、昨年から出始めた岩波の「断腸亭日常」は全冊を揃えたい気持ちがあるものの、ルビが振られていない。1987年に出た摘録にはルビが振られている。しかし摘録は好まない。買おうか買うまいか悩んでいるうち活字を追えない視力になるか、あるいは頭が呆けてしまうかも知れない。


朝飯 温泉玉子、冷や奴、鮭の焼きほぐし、切り昆布の炒り煮、なめこのたまり炊、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、若布とズッキーニと揚げ湯波の味噌汁
昼飯 納豆と万能葱のつゆで食べる素麺
晩飯 水茄子のサラダ焼き鳥其の一焼き鳥其の二、鰻の蒲焼き、メシ、「出羽桜酒造」の「つや姫純米吟醸」(冷や)わらび餅


美味しいおうちごはんのウェブログ集はこちら。

  

上澤卓哉

上澤梅太郎商店・上澤卓哉

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