2018.11.4(日) 朝と夜は静か
例幣使街道の、小倉町5丁目か、その先の土沢あたりの杉並木の向こうに朝日が見えたのは6時10分だった。冬至まではいまだ7週間ほどあるにもかかわらず、隨分と遅い日の出である。しかしまぁ、11月の最初の連休が好天に恵まれたのは有り難い。
本日は、日中のかなりの時間を店舗での販売に割いた。道の駅「日光街道ニコニコ本陣」の売り場にも欠品を発生させてはいけない。事務室、店舗、製造現場、道の駅と、1日に何度も、あちらこちらを回る。
閉店時間が近づいてきて、ふと店の駐車場に目を遣ると、地面が濡れ始めている。この時間からの雨であれば、お客様にご不便をおかけすることもない。
終業後は、その弱い雨の中、傘を差して街へ出る。そして徒歩で行けるもっとも近いコンビニエンスストアにて少々の買い物をし、戻ってからは、簡単な夕食の支度にかかる。今夜はひとりメシである。
食後は薬を売るウェブショップにアクセスをし、冬の間に必要なバンドエイドやビタミン類を注文する。
朝飯 細切り人参の炒り煮、蓮根のきんぴら、茄子とピーマンの「日光味噌梅太郎赤味噌」炒め、油揚げと小松菜の炊き合わせ、ヤーコンの「日光味噌のたまり浅漬けの素・朝露」漬け、メシ、トマトと揚げ湯波とピーマンの味噌汁
昼飯 「大貫屋」のオムライス(ケチャップはかけないでね特注)
晩飯 トースト、生のプチトマト、セロリと2種のピーマンのピクルス、チーズ、“Old Parr”(お湯割り)
2018.11.3(土) 3日連続の、あるいは7回も
4時50分に製造現場に降りて、早朝の仕事に従う。前にも書いたと思うけれど、体育の日がらみの連休から年末にかけては、ウチにとっては年間を通して最も忙しい時期だ。その繁忙期にもかかわらず、今日で3日連続の栃木詣でである。
頸骨と右の肩胛骨とのあいだの、ごく狭い部分の痛みに対する治療は、10月に地元で4回、受けている。今日も含めて7回も鍼や低周波による治療を受けて、なお症状が好転しないとなれば、これはギックリ腰以上の重症である。
今日は紅葉狩りの行楽客のため、新栃木10:53発の臨時急行が編成されていた。これに乗れば新鹿沼、下今市、日光へは10:48発の各駅停車より早く着くとのアナウンスがプラットフォームに流れた。しかしそのアナウンスには従わず、きのうおとといと同じく、新栃木始発の各駅停車にて下今市に戻る。
昼食後、頸椎と右の肩胛骨のあいだにビー玉を埋め込まれたような、先月20日から続く痛みがまた現れた。よって食後は背中の下に治療具を置き、しばらく仰向けになっている。一体全体、この痛みはいつまで続くのか。数日しても快方に向かないようであれば、次は整形外科を訪ねてみることにしよう。
朝飯 茄子とピーマンの「日光味噌梅太郎赤味噌」炒め、蓮根のきんぴら、油揚げと小松菜の炊き合わせ、鮭の昆布巻き、納豆、細切り人参の炒り煮、大根のたまり漬、メシ、揚げ湯波とほうれん草の味噌汁
昼飯 「ふじや」のタンメン
晩飯 トマトとアンチョビのスパゲティ、鶏もも肉のソテー、“Petit Chablis Billaud Simon 2015”
2018.11.2(金) プリックナムプラー
家庭菜園で収穫したという唐辛子を、今年の夏にフクダナオブミ製造顧問からもらった。青々と輝くその唐辛子は乾燥を防ぐため、即、瓶に入れ、その唐辛子がようやく隠れるほどの、少量の醤油に沈めた。
先月の5日、バンラックのスーパーマーケットで、棚に並ぶうちの、単位容量あたり最高値のナムプラーを買った。そしてこれを家に持ち帰り、夏から冷蔵庫に保管してきた前述の瓶に満たしてふたたび冷蔵庫に戻した。
先般、この瓶の蓋を開けて匂いを嗅いでみたところ、唐辛子の香りは充分に引き出されていた。よって早速にこれを使うべく、今夜のおかずは水餃子にしてもらった。
タイの魚醤ナムプラーは、ベトナムのニョクマムやカンボジアのトゥックトレイとは異なって、それほど強い香りを持たない。よって日本の台所に置いても違和感は無い。
食卓の鍋で煮上がった水餃子を、その自家製のプリックナムプラーに軽くひたして食べてみる。風味は驚くほど普通だった。ただしその「普通」が日本人の最大公約数に照らしても普通かどうかは分からない。とにかくこれからしばらくは、この唐辛子醤油をあれこれの料理に使っていこうと思う。
朝飯 鮭の昆布巻き、細切り人参の炒り煮、ニラ玉、油揚げと小松菜の炊き合わせ、納豆、メシ、豆腐と三つ葉の味噌汁
昼飯 「カルフールキッチン」の山菜おこわのおむすび、大根のたまり漬、他社製のフリーズドライ味噌汁、「鶴屋」の利休饅頭
晩飯 皮蛋豆腐、ジャガイモと人参とピーマンのサラダ、水餃子、油淋鱈、らっきょうのたまり漬、白酒(生)、胡麻と薩摩芋の汁粉
2018.11.1(木) 治療あるいは小旅行
下今市07:56発の上り区間急行に乗ると、新栃木には8時41分に着く。目指す鍼灸院のドアを右手で押しつつ左手首の腕時計を見ると、時刻は8時53分だった。先月の20日ごろから続く背中の痛みがいまだ去らないため、遂に小旅行ほどの移動をすることになってしまった。
僕にこの鍼灸院を教えてくれたのは、たしか栃木市に住む人だった。初めて訪ねたのは何度目かのギックリ腰に見舞われたときで、診療券には「H8年8月31日」と記されている。とすれば僕は年に数回とはいえ、ここに22年ものあいだ通い続けていることになる。
背中や肩に鍼を打ち、そこに電線を繋げて電気を流す。それが済むと、今度は背中に清涼感のある軟膏が塗り広げられ、延々とマッサージが続く。最後は背中や腕にテーピングが施される。これらの施術には、いつも1時間ほどを要する。
往きとおなじく徒歩で戻った新栃木の駅の時計は10時13分を指している。改札口の真正面に見える電光掲示板によれば、次の下りは10:48発。田舎のことであれば、35分の待ち時間も仕方ない。
その、新栃木10:48発の下りには、外国人の観光客が目立った。鉄道ヲタクなのか、車窓にiPhoneを立てかけ、沿線風景を動画に収めている人もいる。旅費を安く上げるため、あるいは僕にもその癖があるけれど、ローカル線を好む外国人は少なくない。この列車の終点が日光であることを、日本語の達者なインド人が、日本人の乗客に訊ねている。英語による案内放送は特急にしか流れない。それ以外に乗った外国人は、日光と鬼怒川の分岐駅である下今市が近づくと、大抵、落ち着かなくなるのだ。
列車は11時32分に下今市に着いた。駅ちかくの駐輪場から自転車を引き出し、途中、道の駅「日光街道ニコニコ本陣」で在庫の状況を確かめてから会社に戻る。
朝飯 小松菜のおひたし、納豆、「なめこのたまりだき」のフワトロ玉子、冷や奴、ごぼうのたまり漬、メシ、浅蜊と万能葱の味噌汁
昼飯 ラーメン
晩飯 ほうれん草の胡麻和え、細切り人参の炒り煮、豆腐の豚挽き肉あんかけ、厚焼き玉子、小鯛のちらし鮨、「齊籐酒造」の「英勲純米しぼりたて生原酒」(冷や)、オレンジケーキ、”Old Parr”(生)
2018.10.31(水) 来年のカレンダー
「来年のカレンダーお分けします」という表題のメールマガジンを、昨年は11月27日に発行した。そうしたところお陰様にて少なくない反響をいただいて、折しも、お歳暮の荷造りに奮闘していた製造現場に、いささかの混乱をもたらした。そういう次第にて、おなじメールマガジンを、今年は11月初日に発行することを決めていた。
文章は、昨年のものの一部を書き換えれば使える。しかし文中からリンクさせる画像は新たに用意をする必要がある。よって事務机の左手に来年のカレンダーを提げ、それを先ずは”RICOH GRD”で撮る。次に”NIKON D610″で撮る。双方をコンピュータのディスプレイで見くらべて、ニコンによる方を採用する。
そうして修正した文章をを所定の場所に収め、画像はウェブ上に上げた。発行日は11月1日、発行時間は午前9時に設定をした。
ウチのカレンダーは昔ながらのありきたりのものだが、洒落たカレンダーばかりの今は、それゆえ稀少になっているらしい。僕も在庫が無くなる前に1部を確保し、そろそろ来年の予定を書き込んでいこうと思う。
朝飯 小松菜のおひたし、納豆、きのうの朝に残したベーコンエッグ、冷や奴の「なめこのたまり炊」がけ、ごぼうのたまり漬、メシ、小松菜と若布の味噌汁
昼飯 ラーメン
晩飯 2種のピーマンとセロリのピクルス、じゃがいものグラタン、トマトとレタスと玉葱のサラダ、たまり漬「鬼おろしにんにく」と同「刻みザクザク生姜」によるソースおよび2種の温野菜を添えたビーフステーキ、チーズ、“CHATEAU DUCRU BEAUCAILLOU 1975”、オレンジケーキ、”Old Parr”(生)
2018.10.30(火) 紅葉の情報
ここ数日、隠居の木の葉が徐々に色づいてきた。4階の応接間から眺めてもっとも目立つのは、昨年、大胆に枝を落としたものの、いつの間にかまた枝を伸ばした山桜だ。高いところに大きな鞠のように繁った葉は、明るく黄金色に光っている。一方、国道121号線に沿った塀沿いの紅葉は、いまだ緑と赤が半々くらいのところだ。いずれ1週間か10日のあいだには、すべて真っ赤になるだろう。
今の時期にはしばしば、店頭で、あるいは電話で、具体的な地名を挙げた上で、紅葉の状態をお客様から訊かれる。そのようなときには、下野新聞の第1面やとちぎテレビのニュース、あるいはインターネットで知り得た情報から、適宜、お答えをしている。
本日、街で耳にしたところによれば、ウチのある春日町の交差点から日光宇都宮道路の今市I.C.に向かい、途中で左に折れて平ヶ崎の琴平山の脇を抜け、小来川郵便局、古峰神社、内の籠集会所を経て足尾に抜ける道の紅葉が、現在は最高だという。
なるほどこの経路を辿る限り渋滞はゼロ、というか、すれ違うクルマも疎らだろう。しかしこのような情報があっても「だったらそこ、行ってみよう」と考える人は希だと思う。行列のできる料理屋が更に客を集めるように、大抵のクルマは渋滞に吸い寄せられてしまうのだ、不思議なことに。
朝飯 蓮根のきんぴら、ベーコンエッグ、レタスとツナのサラダ、巻湯波と人参と絹さやの炊き合わせ、ごぼうのたまり漬、メシ、豆腐と蕪の葉の味噌汁、トマトとキウィの味噌汁
昼飯 「大貫屋」のタンメン
晩飯 刺身湯波、セロリと2種のピーマンのピクルス、ししゃもの網焼き、巻湯波と小松菜の炊き合わせ、大根おろしを添えた牛肉の「日光味噌梅太郎赤味噌」炒め、胡麻焼酎「紅乙女」(お湯割り)、2種の葡萄、西洋梨のタルト、”Old Parr”(生)
2018.10.29(月) 降りたところ
先週末の日本経済新聞を片付けようとして、ある旅行雑誌の広告に目が吸い寄せられる。
その惹句のひとつは「一歩先行く通ハワイ」だ。もうひとつは「ヒトと差がつく定番ハワイ」だ。自分の旅を振り返ってみれば、それは「人に先んずる」とか「人に差をつける」という”stage”から降りたところにあるような気がする。
暖かくて、視界が広く開けていて、大きな川がゆっくりと流れていて、宿は山の中にあっても、すこし歩けば賑やかな屋台の集合があって、そこで売られている食べ物は安くて美味くて、まわりに知っている人は誰もいなくて、日本語はどこからも聞こえてこない。そういうところで特に何をすることもなく、ゆっくりと過ごせれば、僕としては最高だ。
昼は来客により、普段とは異なる、品数の多い昼食を摂る。夜は近隣の有志が集まっての、稀代のデータベースソフト”My Tool”の勉強会に参加をする。
朝飯 ほうれん草のおひたし、蓮根のきんぴら、人参の出汁煮、ハムエッグ、ごぼうのたまり漬、メシ、シジミと蕪の葉の味噌汁
昼飯 蓮根のきんぴら、巻湯波と人参と絹さやの炊き合わせ、ほうれん草の胡麻和え、刺身湯波、「なめこのたまりだき」のフワトロ玉子、牛肉の「日光味噌梅太郎赤味噌」炒め、ごぼうのたまり漬、メシ、蕪と蕪の葉の味噌汁、トマトとキウィの蜜煮
晩飯 「コスモス」のトマトとモッツァレラチーズのサラダ、マカロニグラタン、ドライマーティニ、“Cono Sur RESERVA ESPECIAL CHARDONNAY”
2018.10.28(日) 写真と文章
僕の知る限り、写真に添えられた文章は大抵、静かだ。過半のことは写真が表現をしている。それを受けて、文章は自然と静かになるのかも知れない。文章は、静かになればなるほど、その格調は高まるような気がする。
きのう古書店から届き、夜、洋食屋に持ち込んだ田中長徳の写真集”LEICA, My Life”も、文章を伴う写真集だ。ページを繰る手をできるだけ遅くして、できるだけ長い時間をかけて味わいたい佳品であることは、最初のページを読んだだけで分かった。
家に帰って食堂の食器棚に置いたこの”LEICA, My Life”を、今朝は本棚の、写真に関係する本ばかりを置いた一角に深く差し込んだ。次は、昼の光の強く差し込む列車の席で愉しみたい。それは多分、来月に入ってからのことになるだろう。
朝飯 胡瓜の「日光味噌のたまり浅漬けの素・朝露」漬け、納豆、コーンビーフとほうれん草のソテー、冷や奴、ごぼうのたまり漬、メシ、大根と蕪の葉と梅干しの味噌汁
昼飯 「ふじや」の雷ラーメン
晩飯 牛蒡と人参のきんぴら、トマトと水菜のサラダ、巻湯波のきのこ餡かけ、鶏肉団子の鍋、胡麻焼酎「紅乙女」(お湯割り)、栗きんとん、栗饅頭、”Old Parr”(生)
2018.10.27(土) 顔を洗う
右目に白内障の手術を受けた今月16日以来、11日ぶりに顔を洗う。オーミヤナナサト眼科で手渡された「白内障手術後の生活について」と題された注意書きには、洗顔と洗髪は「手術後6日目から可能」と書いてある。洗髪は、左目に手術を受けてから7日後にあたるおとといから始めた。洗顔を今日まで遅らせたのは、何とはなしの不安があったからだ。
蓬頭垢面という四文字熟語がある。10日ものあいだ顔を洗わなくても顔に垢が浮かばなかったのは、アルコールを染ませた紙で顔を拭いていたことによる。いずれにしても、明日からも、しばらくのあいだは目に気をつけながら顔を洗おうと思う。
一方、飲酒喫煙については、おなじ注意書きに「手術後1週間は控えてください」とあった。左目に手術を受けた先週の金曜日から数えて本日は8日目にあたる。そういう次第にて夜は日光街道を徒歩で下って小倉町の洋食屋に至り、先ずはドライマーティニから飲酒活動を再開する。
…と、ここまで書いて文字数は400字ちょうど。僕の考える日記としては理想の長さ、ではある。
朝飯 切り昆布の炒り煮、納豆、塩鮭、ごぼうのたまり漬、メシ、ベーコンとほうれん草の味噌汁
昼飯 「大貫屋」のチャーハン
晩飯 「コスモス」のトマトとモッツァレラチーズのサラダ、ドリア、ドライマーティニ、”TIO PEPE”
2018.10.26(金) 会津の紅葉
下今市07:45発の上り特急スペーシアを春日部で東武アーバンクラインに乗り換えると、09:16七里着と、乗り換え案内には出る。今日のように、そのスマートフォンの表示と寸分たがわない時間に列車が目的地に着くと、しごく気持ちが良い。オーミヤナナサト眼科には9時20分に入った。
今日は、右目、左目、両目の、それぞれ3つの距離における視力、および近いところでは、左右それぞれ、目からどれくらいの距離が最も見えやすいか、ということを検査された。この眼科の手術日は火曜日と金曜日。よって今日は、執刀に当たる院長ではなく、荒木経惟が「遠野物語」に採用した女優にすこし似た女の先生が診察をしてくれた。結果は今週の月曜日と変わらず「良好」とのことだった。
次の診察日を伝えられる前に、帰りの特急を検索する。直近の、春日部11:33発のリバティは満席。よって次の、12:03発のスペーシアに席を確保する。春日部を11時33分に発車する浅草11:00発のリバティは、終点の会津田島には14時18分に着く。これが満席ということは、会津の紅葉も、なかなかの人気なのかも知れない。
春日部12:03発のスペーシアは、下今市に13時9分に着いた。腹の減り具合を冷静に観察してみれば、昼食の必要は無さそうだ。よって羊羹を充分に咀嚼しつつ緑茶をゆっくりと飲み、仕事場へと降りる。
朝飯 おむすび、ごぼうのたまり漬、他社製のフリーズドライ味噌汁
晩飯 葱油で食べる冷や奴、白片肉、ニラ玉、ジャガイモとピーマンと人参のサラダ、はんぺんのフライ、胡瓜の塩もみ、メシ、豚肉の茹で汁による吸い物