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お買い物かご

清閑 PERSONAL DIARY

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2020.9.15(火) なかなかに慌ただしい

銭湯や下足を脱いで上がる式の居酒屋で、下駄箱のどこに靴を入れるか。僕の場合は言わずと知れた、「3番サード長島」の背番号「3」が随一だ。3番は上の端の方にあって手を伸ばすのが面倒なサウナ風呂では256番を使うことが多い。デジタル小僧にはおなじみの「ニゴロ」である。今朝の目覚めは2時46分だった。「246」とくればお堀端の三宅坂から西へ延びる国道であり、あるいはエンツォ・フェラーリの、若くして亡くなった長男の案から生まれたという、2400cc6気筒のエンジンを積んだクルマの呼称である。

と、こうしてどうでもよいことを並べ立てて文章を長くする癖が僕にはある。とにかく2時台に目を覚まし、3時台に食堂のテーブルに着くことができれば、朝の時間は大余裕だ。

毎年、2月には日本橋の、そして9月には新宿の髙島屋で、各々1週間の出張販売を行う。ところが今年は諸般の事情、その諸般とは「コロナ」であるけれど、8月にまた日本橋、そして9月の新宿は会期を2週間に延ばしてのものと決まった。そしてその、今月17日からの新宿での販売に備えて、お盆以降は疎らになっていた、製造現場での早朝の仕事を今日より再開する。

日中は「〇日に行くから、これこれの品を自分用に取り置いて欲しい」と、新宿の髙島屋に来て下さるお客様からの電話が相次ぐ。蔵では、きのうまで使った、しその実を洗って塩漬けにするための道具が片付けられた。その空間に午後は、日光と新宿を往復するトヨタハイエースが、用度品を積み込むため後退で入ってきた。なかなかに慌ただしい9月である。


朝飯 おから、蓮根の梅肉和え、オクラのおひたし、茄子とパプリカの揚げびたし、大根と人参のぬか漬け、メシ、2種の天麩羅と長葱の味噌汁
昼飯 「大貫屋」のタンメン
晩飯 夏太郎らっきょう、たまり漬「刻みザクザクしょうが」と同「鬼おろしにんにく」を薬味にした鰹のたたき、牛肉のすき焼き、おから、「渡邊佐平商店」の「日光誉純米吟醸雄町ひやおろし」( 冷や)、メロン


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2020.9.14(月) 美学なのか性分なのか

むかし、それは40年ほども前のことになるが、世話になっているお宅が本郷にあった。あるときそちらにおじゃまをしていて、天神下のシンスケに行こうということになった。「だったら予約をするわ」と席を立とうとされた奥様を「予約なんてするなよ」と、ご亭主は眉間に皺を寄せるようにしてお止めになった。「居酒屋や蕎麦屋や鮨屋にはフラリと入るもの」という美学のようなものが、その、恐らくは大正生まれと思われる先生にはあったのかも知れない。

10年ほど前に、町内の役員有志でソウルに旅した。夕食はホルモンが美味いと評判の店と決めていた。安いツアーとはいえ、空港からホテルまでは現地の添乗員が付き添ってくれた。

「予約をしてもらおう」と、ホテルのロビーで僕は口を開いた。「ヘーキじゃない、予約なんかしなくても」と、ユザワ歯科医院のユザワ先生はこともなげに答えた。「どーして。ここに添乗員がいるんだぜ」と、僕はいささかムキになった。

店の1階は、現地の若い人で満席だった。朝鮮語の飛び交う店内は、うなるように賑やかだった。2階へ案内をされると、空いているのは添乗員が予約をしてくれた1卓のみだった。「牛肉は日本が一番」と信じていた僕は、極太の大腸をひとくち噛むなり、その新鮮な歯ごたえに仰天した。そして洗面器より大きな器のマッコリを、湯波屋のタシロさんとふたりで飲み干した。

そういえば「陣地を主張しないという点において、予約をしない人は、すなわち奥ゆかしい人だ」という意見を耳にしたことがある。「予約をしない」という行いには、他にも種々の理由が関係していることと思われる。僕も、ホテルの予約を電話でするのは苦手だ。しかしこと食事において、座れる保証の無い店に出かけるときには必ず予約を入れる。予約とは、安心の確保に他ならない。

上澤梅太郎商店が運営する朝食専門店「汁飯香の店 隠居うわさわ」は毎週、土、日、月の営業。開店は8時30分、オーダーストップは12時30分、閉店は14時。電話番号は0288-25-5844(日光ごはん良し)。本店の電話番号0288-21-0002であれば、毎日ご予約を承れます。


朝飯 舞茸と獅子唐の天麩羅、細切り人参の炒り煮、ベーコンエッグ、茄子とパプリカの揚げびたし、夏太郎らっきょう、メシ、オクラの味噌汁
昼飯 「ふじや」の広東麺
晩飯 「コスモス」のトマトとモッツァレラチーズのサラダドリアドライマーティニ、TIO PEPE


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2020.9.13(日) 来るなら言ってよ

地元の青年会議所が「にこっぺパンproject・コッペパンで日光を笑顔に」というものを企画した。様々なお店がそれぞれに工夫を凝らしたコッペパンを売る。3ヶ所を回ってパンを買い、各々の包装紙に貼られた「ニコッペシール」を主催者に持ち込むと、抽選で記念品がもらえるという催しだ。「そばのまち日光」とか「餃子のまち宇都宮」というものを目指してのものかも知れない。

それへの参加を促す知らせはウチにも届いた。長男はそれを受けて、すべてを社員に任せた。当方のしたことといえば、試作品の味を見て感想を述べたのみだ。

催しの開始は本日11時。タカハシカナエさんとサイトーミホコさんは、9時より調理室に籠もった。

それにしても、肉味噌とらっきょうのたまり漬を具にしたパンなど売れるものだろうかと、僕は危惧した。ところがふたを開けてみれば、というか、ふたを開ける前に、予定数のほとんどは予約で埋まった。

10時55分にお見えになったお客様に「何個あるの」と訊かれて「2個です」とお答えをする。「えっ」とお客様は絶句をされて、その2個はその場で売れた。そういう次第にて、上澤梅太郎商店のコッペパンは「にこっぺパンproject」の始まる前に売り切れてしまった。

一方「昼どきは個室にのみ空きあり」と朝礼で周知した「汁飯香の店 隠居うわさわ」にフリのお客様2名をご案内しようとして、11時に家内に電話を入れる。するとこれが、直前にお入りになった別のお客様により満席。隠居に向かわれつつあったお客様を駆け足で追いかけ、その旨をお伝えして頭を下げる。

そこに今度は「予約なんかして気を遣わせるといけないと思って」と、次男の同級生のお父さんとお母さんがいきなり見える。しかし隠居の満席はいかんともしがたい。庭のベンチへお連れして、冷たいお茶のみ差し上げる。それと前後して、ふた組のお客様を蔵見学にご案内する。文字通りの右往左往である。

蔵見学のふた組目のお客様は、子供のころから40年もウチに通い続けてくださっているとのことだった。そしてあろうことか「最後の晩餐は、大根のたまり漬の麦茶漬けと決めている」とおっしゃった。「ハハー」と頭を下げる他はない。

そのお客様と店に戻ってきたところで、僕に声をかけた人がいる。すこし前にこの日記に書いた、そして2006年には「サイトー君のメルセデス」という文章にしたサイトーさんだった

「いま隠居で食べてきた、いやー、美味しかった、京都の美山より感動したよ」と、サイトーさんは嬉しいことを言ってくれた。「で、料理、誰が作ってるの」と訊かれて「僕の女房」と、僕は右手の握り拳から親指のみを立てて自分の顔を差した。「エッ、あれ、凄いよ」と、サイトーさんはランドローバーディスカバリーの運転席で目を丸くした。それよりも「来るならオレに言ってよ」である。


朝飯 牛肉のすき焼き風、細切り人参の炒り煮、おから、納豆、夏太郎らっきょう、メシ、若布と大根の味噌汁
昼飯 牛丼、生姜漬け
晩飯 豆腐とキャベツの味噌汁南瓜の煮付け、すぐき、スパゲティサラダ豚肉と蓮根のいため葡萄TIO PEPE


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2020.9.12(土) 確保

四半世紀ちかく前のこと、ある家で昼にうどんを振る舞われた。そのうどんは炒めた茄子とピーマンを投入した熱い味噌汁をつけ汁とするもので、初見の僕は大いに驚いた。あるいは不気味さを感じたと言った方が適当かも知れない。恐る恐る口にしたそれは、しかし案に相違してとても美味かった。

何年か前には農家の娘、その、僕も知る綺麗な人が「うどんは味噌だ」とfacebookに上げていた。「やはりこのあたりのうどんは味噌だったのか」と、再度、僕は認識をした。認識をしても、それは僕だけの経験だから、いくら言って聞かせても、家内がそれを作ることはなかった。

恐らくは北関東、東関東、それに東北南部で食べられているだろう、その味噌のつけ汁によるうどんを、あるとき長男が痺れを切らせたようにして作った。「なにこれ、美味しい」というのが、それを口に入れた瞬間の、家内の感想だった。「だから作れってしつこく言ったじゃねぇか」である。

この「なすPうどん」を各ご家庭でお作りいただける、茄子、ピーマン、生うどん、日光味噌のあれこれ、それに市場には出回らない、樹上で完熟した梨を同梱した商品が明日、ウェブショップでご予約をくださったお客様に宛てて出荷をされる。

ピーマンについては、前々から目を付けていた人がいる。そのタナカシンさんに今朝は道の駅「日光街道ニコニコ本陣」で声をかけ、必要な量を、あらかじめ確保する。茄子、生うどん、梨についてももちろん、準備は万端である。


朝飯 牛蒡と人参のきんぴら、大根おろしを薬味にした納豆、焼き鮭、細切り人参の炒りつけ、しょうがの昆布漬け、らっきょうのたまり漬、メシ、キャベツの味噌汁
昼飯 「大貫屋」の塩チャンポン麺
晩飯 筑前煮、若布とオクラの酢の物「しいたけのたまり炊」を具にした厚焼き玉子なめこの味噌汁、トマトとキャベツのサラダ、豚肉の味噌漬け焼き(試作品其の一)同(其の二)同(其の三)、ABSOLUT VODKA(ソーダ割り)


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2020.9.11(金) 熱風

前夜21時から夢も見ずに眠り続け、1時50分に目を覚ます。起床をしたのは2時台。以降、朝まで何をするかといえば、大したことはしない。

食堂にある3枚の窓のうち、2枚を開け放って風を通す。BOSEの小さなプレイヤーにきのう届いたばかりの、朝倉さやの「日本漬け」を差し込み、8拍子に譜面を書き換えた「新庄節」を聴く。ふと気になって席を立ち、1階まで降りて外へ出る。西裏用水の水と虫の音がかまびすしくて、窓からの音はまったく届かなかった。

きのうの日記に書いた記者は、11時すこし前にいらっしゃった。この取材は、長男が書いたものを、その記者がたまたまたお読みになったことがきっかけだという。よって対応はすべて、長男に任せる。

午後、所用にて街を歩く。巨大な入道雲が、南東の空に沸き上がっている。「暑いですねー」と、人に声をかけられる。僕も子供ではないから「いつまでもねー」などと調子を合わせるものの、実のところは涼しさを感じている。

それにしても素晴らしい空と雲だ。その青と純白に誘われるようにして、屋上に上がる。熱風が吹いている。しかしそれにはいささかの湿気も含まれてはいない。いくら暑くても、皮膚はとうに秋を認めているのだ。


朝飯 鮭の粕漬け、菠薐草のおひたし、牛蒡と人参のきんぴら、おから、胡瓜のぬか漬け、ごぼうのたまり漬、メシ、茄子の油炒めと茗荷の味噌汁
昼飯 「ふじや」の冷やし味噌ラーメン
晩飯 夏太郎らっきょう、おから、煮奴、豚三枚肉と水菜のしゃぶしゃぶ、麦焼酎「二階堂」(お湯割り)、南瓜の葛まんじゅう


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2020.9.10(木) 今の絵

今月の1日以来、しその実の買い入れが続いている。その記録は帳面、まぁ、現代の帳面とはコンピュータだが、そこに付けている。きのう納められた量はかなりの確率で、今年の最高になるだろう。そして最終日の14日を待つことなく、今年の買い入れ量は、昨年のそれを超えるような気がしている。

子供のころから今に至るまで、ウチの商品の中で僕がもっとも好んで口にするのが「なめこのたまり炊」だ。「しその実のたまり漬」は、ことによるとその次くらいに好きかも知れない。作り手の好みは、いわゆる「売れ筋」とは一致しない。この傾向はウチだけのものだろうか、あるいは他のお店、他の業種にも観られることだろうか。

きのうから「汁飯香の店 隠居うわさわ」への予約が増えてきた。地元の方もいらっしゃれば、遠方から裏を返してくださる方もいらっしゃる。更に明日は、この「隠居うわさわ」に取材が入る。それに先立ち床の間の絵を掛けかえたいと、長男が言う。秋の気配が濃くなってきた、というのがその理由らしい。替えるのは寒くなってからでも遅くないと、僕は答える。それほど今の絵は、隠居の床の間に合っているように思う。


朝飯 鮭の粕漬け、獅子唐の炒りつけ、牛蒡と人参のきんぴら、トマトとキウィのサラダ、厚焼き玉子、塩もみ胡瓜の「しその実のたまり漬」和え、ごぼうのたまり漬、メシ、揚げ湯波と菠薐草の味噌汁
昼飯 「食堂ニジコ」の冷やし中華(大盛り)
晩飯 あれこれのサラダ鶏とマカロニのグラタンPetit Chablis Billaud Simon 2016肉だんごのトマト煮冷蔵庫にあった赤ワインチーズケーキ、Old Parr(生)


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2020.9.9(水) そのような嗜好

昼に冷や麦を食べ終え、新聞を読んでいるところにウェブ担当コンサルタントのカネヒラケンジさんから電話が入る。それはこの日記の、今朝サーバに上げた9月7日の分を読んで心配してのことだった。

そのカネヒラさんの助言を受けて、午後、Gmailのアドレスを使ってamazonに新しいアカウントを作る。既存のアカウントは、いわばロックされた状態なので、誰かに悪さをされる可能性は少ないだろう、というのがカネヒラさんの意見だった。それに先立ち僕は、そのアカウントのパスワードを、より複雑なものに変えておいた。とにかくログインができないため、アカウントを消し去ることもできないのだ。

ところで僕が書記を務める、日本酒に特化した飲み会「本酒会」の月例会は、四半世紀のあいだ休むことなく開かれてきた。それを中断させたのがコロナ騒ぎである。緊急事態宣言を受けて、4月の例会は中止をされた。5月の例会は「店内を密にしたくない」との理由から、その月に使うことにしていた飲食店に、予約を断られた。

「受けてくれる店を他に探しますか」と僕はイチモトケンイチ本酒会長に諮った。「いや、やっぱりやめとくべ」と会長は判断をした。以降、本酒会は8月まで、5回も例会を流した。きのうの日記に照らせば、イチモト会長は「コロナを割と怖がる派」である。

毎年9月の例会は、街の飲食店ではなくウチで開くことになっていた。これまでは多く、4階の応接間で家内の料理を肴にしてきた。しかしイチモト会長は、今回は三密を避けて隠居の庭で開こうと言ってきた。僕はそれに応じたものの、今日になって天気予報を見てみれば、夜は雨と出ている。

結局のところ、会は隠居の庭から座敷に場所を移して開くこととした。そして全員が席に着き、庭で食べるはずだった弁当が全員に行き渡ったところで「今年の本酒会、ずっと隠居じゃまずいかな」と会長は口を開いた。僕は笑った。

地元の蕎麦屋を思い浮かべてみれば、蕎麦ヲタクが勤め人を辞めて開いた店や、農家の主婦が採れたての野菜で天麩羅を揚げるような店にお客の集まる傾向がある。「ずっと隠居じゃまずいかな」も、あるいはそのような嗜好によるものかも知れない。


朝飯 ポテトサラダ、納豆、茄子の揚げ浸し、獅子唐の炒りつけ、揚げ湯波と小松菜の炊き合わせ、ごぼうのたまり漬、メシ、トマトとキャベツと若布の味噌汁
昼飯 獅子唐の炒りつけで食べる冷や麦
晩飯 「汁飯香の店 隠居うわさわ」の特製弁当鰹のたたき、メシ、揚げ湯波と小松菜の味噌汁葛まんじゅう、6種の日本酒(冷や)


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2020.9.8(火) 硬いものは避けてください

下今市から07:45発の上り特急に乗る。大井町には10時02分に着いた。右下奥から2番目の大臼歯の神経は、大森のウィステリアデンタルクリニックに2度かかって完璧に取り去った。今日からはその大臼歯に冠をかぶせるための治療が、かかりつけの歯科医院で始まる。

大井町の駅ビルで本などを物色して時間を調整する。11時02分にソーマ歯科室に入る。3日かかる治療の1日目である今日は、レジンによる仮歯を入れるまでして12時57分に外へ出る。

京浜東北線の快速は、なぜ新橋を飛ばして浜松町から東京まで直行してしまうのだろう。それでいて神田のような小さな駅には停まるのだ。

所用により小川町を経由して室町三丁目に至る。「こんな時期に、わざわざ申し訳ありません」と、取引先が頭を下げる。「コロナって、怖がる人と、そうでもない人の差が極端ですよね。僕は、そうでもない派です」と、特に相手を気遣うつもりでもなく応じる。「私も同じです」と、先方はマスクの上にあるふたつの目で僕を直視した。

午後のおそい時間には銀座にいた。「仮歯ですので、チューインガムのようなくっつきやすいもの、それからバゲットのような硬いものは避けてください」とソーマ先生は僕に注意を促した。それを思い出しつつ4丁目から7丁目まで歩き、おでんを肴に小酌を為す。


朝飯 獅子唐の炒りつけ、揚げ湯波と小松菜の炊き合わせ、「なめこのたまり炊」のフワトロ玉子、納豆、胡瓜のぬか漬け、ごぼうのたまり漬、メシ、豆腐となめことレタスの味噌汁
昼飯 「アラカンパーニュ」の無花果のタルト、コーヒー
晩飯 「やす幸」のあれやこれやそれや、他あれこれ。「黒松白鹿」の「山田錦」(冷や)


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2020.9.7(月) ベゾスでもかまわない

あるとき團伊玖磨は、息子の部屋から流れ聞こえてきた荒井由実のアルバム「ひこうき雲」に好感を覚え、これを褒めた。日本の流行歌を嫌った團伊玖磨の書いたことだから、その随筆「パイプのけむり」の数百文字は僕の目を引いた。その「ひこうき雲」の中の一曲を、山形の民謡歌手が歌う動画にyoutubeで偶然、行き当たった。そして一聴して「これは、ただ者ではない」と感じた。

その朝倉さやの2枚組のアルバムを、今朝は6時までに2度、繰り返し聴いた。その結果、他のものも聴いてみたくなった。「こうなったら大人買いをしてしまえ」だ。

ところが数日前より具合の悪かったamazonは、今朝になって更に頑固になっていた。ログインをしようとして、先ずは所定の場所にメールアドレスを入れる。次にパスワードを要求されるからそれを入れると

「サインインを完了するには、次の宛先に送信された通知を「承認」します:Eメールアドレスt******@tamarizuke.co.jp」

と画面に出る。だからメーラーを開くと、当該のメールには

「サインイン試行が検出されました アカウントサービスに異常なサインインが試みられたことを検出しました。」

とあって「承認」どろこではない。いくら試しても結果はおなじ。つまりは無限ループである。

この現象を検索エンジンに入れてみると、どうも、おなじ目に遭っている人は少なくないようだ。現在、amazonは電話による対応は受けつけていない。所定の方法で助けてもらおうにも、それには先ずログインが必要になる。当方は、そのログインができずに困っているのだ。

「こうなったら現在のアカウントを捨てて、新しいアカウントを作るまでだ」と操作に入ると、アカウントを捨てるには、先ずはログインが必要と出た。だったら新しいアカウントを作ろうと、指定されるままメールアドレスを入力すると「そのメールアドレスは既に使われています」とエラーが出る。それなら死蔵しているメールアドレスを使おうか。しかし使いづらいそれを日常用とはしたくない。

ジェフ・ベゾスでも誰でも構わない、このウェブロブを読む中に、amazonに勤める人はいないか。いれば解決の方法を教えて欲しい。このままでは僕は永遠に、amazonで買い物ができないのだ。


朝飯 揚げ湯波と小松菜の炊き合わせ、納豆、獅子唐の炒りつけ、生玉子、らっきょうのたまり漬、ごぼうのたまり漬、メシ、揚げ湯波とキャベツの味噌汁
昼飯 揚げ玉と獅子唐の炒りつけで食べる冷や麦
晩飯 牡蠣の燻製イタリア風の酒肴盛り合わせ舞茸のピッツァPetit Chablis Billaud Simon 2016


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2020.9.6(日) 200ミリと40米

中学生のとき、百葉箱の管理を任されていた同級生がいた。あるとき前日の降水量を訊かれて「200ミリです」と答えたその同級生は「そんなに降ったら街が流されちまう」と、理科のカネダマコト先生から大目玉を食らった。以降、僕の脳には「200ミリの雨は街を流す」と、深く刻まれた。

いま天気予報を見ていると、200ミリの雨などは、列島のそこここで普通に降る。今朝の新聞には500ミリとか800ミリという数字さえある。200ミリで街が流されるなら、800ミリの雨とは一体全体、どれほどのものだろう。

「風速40米」は、昭和33年製作の、石原裕次郎主演の映画だ。これについて日活のウェブページは「大暴風雨の中でのアクション・シーンは圧巻」と書いている。風速40メートルが大暴風なら、台風10号の瞬間風速60m/sとは、どれほどのものだろう。

NHKの大河ドラマは、今年は「麒麟がくる」という戦国時代の劇だという。そして今夜のそれは、台風10号に関するニュースに徹するため休止をされると、午後のウェブニュースが伝えている。

ひとつの家も流されることなく、ひとりの人も死ぬことなく、一反の畑もつぶれることなく、何とかこの台風よ去ってくれないか。とてもではないけれど、人ごととは思われない。


朝飯 焼き鮭、納豆、「なめこのたまり炊」をのせた冷や奴、揚げ湯波と小松菜の炊き合わせ、柴漬け、胡瓜のぬか漬け、メシ、若布と韮の味噌汁
昼飯 「ふじや」の冷やし味噌ラーメン
晩飯 豆腐と大根の味噌汁、人参とキャベツの塩もみ、胡瓜のぬか漬け、すぐき、筑前煮、厚焼き玉子鯖の塩焼き、「渡邊佐平商店」の「日光誉純米吟醸夢ささら」(冷や)、


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上澤卓哉

上澤梅太郎商店・上澤卓哉

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