2018.12.3(月) なめこのたまり炊
ウチの店に入ると正面に3基、左手に1基の冷蔵ショーケースが目に入る。そのうちの真ん中に位置するショーケースは「らっきょうのたまり漬」のみで満たされている。このことからも分かるように、ウチで最も数多く売れる商品は「らっきょうのたまり漬」である。一方、僕がウチの商品中、最も好んで食べるのは「なめこのたまり炊」で、これは子供のころから今に至るまで一貫して変わらない。
その「なめこのたまり炊」が先月あたりから急速に在庫を減らし、今日は残り数十本のところまで来てしまった。このようなときに気をつけるべきは、受注をしながら在庫切れ、という事態である。
なめこのたまり炊は少し前より、店頭、電話、ファクシミリ、ウェブショップなどで地方発送のご注文をいただくたび、その分を決められた場所に確保してきた。伝票の数字と実在庫を目の届くところで一致させておかないと、心配でならないのだ。
本日、長男はウェブショップの「なめこのたまり炊」を「在庫切れ」に設定した。「なめこのたまり炊」の最新のロットは、来週の土曜日に蔵出しの予定です。
朝飯 ピーマンと人参のきんぴら、納豆、焼きトマトを添えたニラの卵とじ、切り昆布の炒り煮、11月の「伝統家屋でいただく、なんでもない日の食卓」に使って残った「なめこのたまり炊」、ごぼうのたまり漬、メシ、シジミと三つ葉の味噌汁
昼飯 カレーライス、ごぼうのたまり漬
晩飯 ニース風サラダ、パン、ビーフシチュー、イチゴを添えたチーズケーキ、”Petit Chablis Billaud Simon 2015″、“Almaviva 1997”
2018.12.2(日) どこへ行くか
個人でタイ以外の国を訪ねたのは2013年8月のカンボジアが最後で、以降はタイにしか行っていない。タイばかりに行く理由を問われれば「気分が楽」のひとことに尽きる。
このところ、タイには年に3回ほどは行く。ホテルは大抵、agodaから予約をする。するとagodaにポイントが貯まる。僕はポイントにはほとんど興味の無い人間で、そのポイントが年をまたぐと失効することは昨年、ようやく知った。
本日しらべたところによれば、ポイントは現在、50米ドルほどが貯まっていた。地方でなら何泊もできる金額である。
この50米ドルを無駄にしないためには「いつ、どこへ行くか」を大晦日までに決めなければならない。タイへは行きたい。しかしタイのどこへ行きたいかが決まらない。2016年にナラティワート、2017年にはプレーを、鉄道や乗り合いトラックを足にして訪れた。そのような旅は移動に丸一日もしくは一昼夜を要するところから、1週間ほどの旅程では、どうも時間の惜しい気がする。
僕は都会より田舎を好む。とすれば到着したばかりのスワンナプーム空港からひと飛びできる街が候補に挙がるだろうか。明日の未明には久しぶりにタイの地図を取り出して、机に広げてみようと思う。
朝飯 揚げ湯波と小松菜の炊き合わせ、納豆、グリーンピースの卵とじ、炒り豆腐、生のトマト、ごぼうのたまり漬、なめこのたまり炊、メシ、ほうれん草の味噌汁
昼飯 「ふじや」の広東麺
晩飯 「日光味噌のたまり浅漬けの素・朝露」による6種のたまり浅漬け、マカロニサラダ、聖護院蕪の千枚漬け風、鯛とほうれん草の味噌汁、鶏の唐揚げ、麦焼酎「いいちこ」(お湯割り)
2018.12.1(土) 日光の美味七選
「日光の美味七選」は、僕が普段から口にして「それにしても美味いよなぁ」と感じている品々の作り手にお願いをし、これを集めて大晦日にお届けする限定40セットの商品だ。各々のお店や農家が1年の最後の力を振り絞って作るものだけに、多くの数をお願いすることはできない。ゆえの限定40セットである。
長男が修業先から戻った2013年1月以降、それまで僕がしてきた仕事のかなりの部分を長男に引き継いできた。この「日光の美味七選」を形づくる品々を、各々のお店や農家に「今年もお願いできるでしょうか」と、数ヶ月前に挨拶に行くのも、今は長男が受け持っているから僕はとても楽だ。
「日光の美味七選」の販売をお知らせするメールマガジンは、きのうまでにその文章を整え、本日の午前9時に配信する設定も、おなじくきのうの夜には済ませておいた。
午前9時12分に調べてみると、既にして21セットが売れていた。受注システムは順調に機能しているようだ。最後の1セットが10時24分に売れて予定数終了。商品ページを見に行くと「買い物カゴへ入れる」のボタンには「申し訳ございません。ただいま在庫がございません」の文字が表示されていた。
それを確かめてから、このセットを注文してくださったお客様各位のご希望を記した一覧表、およびそれらの大晦日における着荷を確認するための追跡表を作成する。
朝飯 ほうれん草のソテー、納豆、揚げ湯波と小松菜の炊き合わせ、炒り豆腐、なめこのたまり炊のフワトロ玉子、じゃこと大根の葉の乾煎り、ふきのとうのたまり漬、メシ、けんちん汁の具を具にした味噌汁
昼飯 おとといの朝のハムエッグと今朝のおかずを流用した弁当
晩飯 「和光」のお通しの煮物、生牡蠣、こんにゃくの日光唐辛子煮、河豚の唐揚げ、梅胡瓜、サービスの柚ヨーグルト、麦焼酎「吉四六」(お湯割り)
2018.11.30(金) 伝説の検証
「おじちゃんが肩をスッ、スッと2回、撫でたら、上がらなかった腕がその場で上がるようになった」という話は「本酒会」のイチモトケンイチ会長から、これまで何度も聞かされていた。それは10年か20年ほども前のことで、近隣の知り合いたちと1台のクルマに乗り合わせ、群馬県の整体院を訪ねたときのことだという。
そのイチモトケンイチ会長の話を聞くたび「へー」とは思ったが「へー」以上の感想は特段、浮かばなかった。「人ごと」だったからに他ならない。
今月の「本酒会」は16日の金曜日に鰻の「魚登久」で開かれた。そのときイチモト会長は久しぶりに「ふた撫で」の話を持ち出した。そして今度こそは、僕はその話に食いついた。10月の下旬以来、日光市内で3回、栃木市で3回の、計6回の鍼灸治療を受けても、頸椎と右肩胛骨のあいだの痛みは変わらず続いていたからだ。イチモト会長の薄れつつある記憶を元にiPhoneのgoogleで探した結果、その治療院は今も存在していた。僕の背中の痛みも「ふた撫で」で治るだろうか。
07:35 ホンダフィットを日光宇都宮道路の今市I.C.へと向ける。
07:52 日光宇都宮道路を徳次郎I.C.で降りて宇都宮I.C.から東北道に乗る。
08:17 岩舟JCT.で北関東自動車道に乗り換える。
08:47 高崎I.C.で関越自動車道に乗り換える。
08:55 関越自動車道を前橋I.C.で降りる。
09:24 伝説の治療院に着く。自宅からの距離は136.8Km。
待合室に先客は3名。そのうち増えて、僕も含めて7名の待ち客。
「すぐに効くということでもないので、3日は様子を見てください。続けての治療は却ってよくありませんのでね。3日経って症状が残るようでしたら、またいらっしゃってみてください」と、受付の女の人が電話で話している。僕とおなじく「ふた撫でで治る」とか「ギックリ腰で来た人が小走りで帰った」というようなことを伝え聞いて施術を受けた人からの電話だろう。
予約の際に「治療に要する時間は2、3分」と念を押されていた。何しろ「ふた撫で」なのだから、そのようなことは承知の上だ。僕が呼ばれたのは10時20分のころだった。先客が3名にもかかわらず1時間ちかく待たされたのは、先生が「気」を溜め込むための休憩を取っていたからかも知れない。
施術室に入ると、代替わりをしたらしく、先生は僕よりだいぶ若い人だった。先生は僕にうつぶせになるよう促した。先生の片手が僕の右肩の下に、もう一方の手は右肩の上に置かれた。間を置かず、まるで懐炉でも押し当てられたように、その部分が暖かくなる。続いて左の肩にもおなじ術が施される。治療は5分ほどで終わった。治療費は、イチモト会長に聞いていたそれよりほんのすこし上がっているだけだった。
10:33 施術院の駐車場を出発。
10:55 前橋I.C.から関越自動車道に乗る。
10:59 高崎I.C.で北関東自動車道に乗り換える。
11:35 岩舟JKT.で東北自動車道に乗り換える。
11:25 宇都宮I.C.で東北自動車道を降り、日光宇都宮道路に乗る。
12:10 帰社。帰りの距離計は134.2Km。
とりあえず、3日は様子を見てみよう。
朝飯 ほうれん草の胡麻和え、納豆、揚げ湯波と小松菜の炊き合わせ、秋刀魚の梅生姜煮、ふきのとうのたまり漬、炒り豆腐、メシ、けんちん汁の具を具にした味噌汁
昼飯 ラーメン
晩飯 ソーセージの中身とアスパラ菜のソテー、パン、無花果とベビーリーフのサラダとふかし薩摩芋を添えた羊のロースト、林檎のクランブル、“CHATEAU DUCRU BEAUCAILLOU 1982”
2018.11.29(木) 断然、味噌
「うどんは断然、味噌だ」とfacebookで言っている人がいた。「うどんのつゆの味付けは醤油より味噌が勝る」という意味だ。まぁ、人の好みはそれぞれである。そういう僕は「朝の汁は断然、味噌だ」と断言したい。
おとといの恵比須講に際して、家内は大量のけんちん汁を作った。その流れからして、朝の汁にはそのけんちん汁の充てられることが順当だろう。しかしウチのけんちん汁は醤油で味付けをされている。それを朝食の一部にすることを僕は好まない。
よってきのうの朝に引き続いて今朝も、出汁を引いたミルクパンにけんちん汁の具だけを移し、それが温まったところで味噌を溶き入れた。いと美味し、である。
「11月29日の今日は良い肉の日だから、夕食はお肉だ」と家内が言うので洋食とばかり考えていた。ところが用意されたのは意外や和食だった。お膳の真ん中にはサイコロ状に刻まれた牛肉。その牛肉は、鉄板で軽く炒めたところに「日光味噌梅太郎赤味噌」を酒と味醂で軟らかくしたソースをまぶされたものだ。「たったそれだけのことで、この美味さ」と驚くほど、肉と味噌の親和性は高い。日本酒が捗ったことは、言うまでもない。
朝飯 すぐきを薬味にした納豆、ほうれん草の胡麻和え、ハムエッグ、秋刀魚の梅生姜煮、紅白なます、ふきのとうのたまり漬、メシ、けんちん汁の具を具にした味噌汁
昼飯 「大貫屋」のオムライス(ケチャップはかけないでね特注)
晩飯 揚げ湯波と小松菜の炊き合わせ、エノキダケの酢の物、炒り豆腐、鮭の昆布巻き、牛肉の「日光味噌梅太郎赤味噌」炒め、ふきのとうのたまり漬、「八海醸造」の「八海山特別本醸造」(冷や)、チョコレートケーキ、銘柄不明のコニャック
2018.11.28(水) 庭の椿
10時30分より社会保険労務士のオカザワセキヤさんが来る。そして今年の暮の賞与について、あれこれと助言を受けつつ、その金額を決めていく。この仕事を終えると、ひと息を入れたくなって「さて、どこへ行こうか」と考える。向かったのは、すぐそこに見えている隠居の庭である。
アルミニウム製の柴折り戸を開けて、先ず驚いたのは、いかにも柔らかそうに地面を覆っている、モミジの葉の多さだった。そこから塀と玄関のあいだの細い径を伝って広いところに出てみる。
庭の真ん中に大きく育った枝垂れ桜は、その葉の量があまりに多かったため、先月、植木屋に剪定をしてもらった。11月の上旬にひとつだけ残っていた紫陽花の花は、それから20日を経た今も、薄紫色を保ったまま茎の先端に上を向いている。藤棚の藤豆も、いまだ枯れ落ちてはいない。
それはさておき、今日、はじめて気づいたことだが、この庭には椿が異常に多い。それほどの面積とも思われないところに、数えてみると十数本があった。これほどの数を植木屋が植えることは考えられない。とすれば、実生から育ったのだろうか。
椿の木は、いまだたくさんの花を咲かせている。それらの紅色を視界の内側に置いてあたりを眺めてみれば「冬ざれた」という印象は湧きづらい。ただし水道の元栓は、霜の降りる前に閉めた方が良いだろう。そしてそのことを忘れないよう頭の中に反芻しつつ店へと戻る。
朝飯 ほうれん草の胡麻和え、納豆、紅白なます、秋刀魚の梅生姜煮、じゃこと大根の葉の乾煎り、ふきのとうのたまり漬、メシ、けんちん汁の具を具にした味噌汁
昼飯 ふきのとうのたまり漬の溶かしバターを添えた焼き餅、焼き海苔
晩飯 コーンビーフとベビーリーフのサラダ、パン、ほうれん草とジャガイモのマッシュとエリンギのソテーを添えた鯛の網焼きトマトソース、“Petit Chablis Billaud Simon 2015”
2018.11.27(火) 恵比須講
ウチは諸々のお祭を、旧暦に従って行う。床の間に恵比須大黒の像と軸を飾り、お膳を供えて五穀豊穣や商売繁盛を祈るお祭「恵比須講」の日は、いつも11月の下旬に巡ってくる。この時期は年末ギフトの立ち上がりに重なるため、毎年、何とはなしに忙しない。そして昨年はその繁忙に紛れて尾頭付きの鯛の予約をせず、仕事を終えた夜になってようやく、これを求めて市内のスーパーマーケットを訪ね歩くこととなった。
「恵比須講の鏡餅、鯛の予約は忘れないこと」というカレンダーへの書き込みは「来年はそのようなことのないように」と、昨年のうちに記しておいたものだ。そして今年の準備は万端である。
18時30分に自宅へ戻る。そして先ずは和室の床の間に、恵比須大黒の軸を掛ける。また、事務室の神棚から下ろした恵比須大黒の像を飾る。
家内が本日の午後に作った紅白なます、ほうれん草のおひたし、カジキマグロの煮付け、けんちん汁、ごはんによりお膳一対を整え、それを床の間へと運ぶ。三方に載せた鏡餅もお供えする。仕上げにやはり一対の蝋燭に火を点し、その場に正座した家族が次々と手を合わせて各自、何ごとかをお祈りする。
朝飯 納豆、生玉子、秋刀魚の梅生姜煮、ふきのとうのたまり漬、じゃこと大根の葉の乾煎り、すぐき、南瓜の煮物、メシ、豆腐と若布とズッキーニの味噌汁
昼飯 「ふじや」のタンメン(バター載せてね特注)
晩飯 ほうれん草のおひたし、紅白なます、カジキマグロの煮付け、けんちん汁、「秋田醸造」の「ゆきの美人愛山麹ひやおろし純米吟醸」(冷や)
2018.11.26(月) いつまでも治らない癖
目を覚ましてしばらくは、先ほどまで見ていた夢の余韻にひたっていた。それからしばらくして枕頭のiPhoneに手を触れ、時刻を確かめると、いまだ2時57分だった。起床するには早すぎる。しかしこのまま横になっているのも危険だ。3時とはいえ、自分の経験に照らせば明け方は目と鼻の先に迫っている。案の定、着替えて洗面をし、花と水とお茶と線香を仏壇に供えると5時がちかくなっていた。正に、光陰は矢のごとし、である。
8時に電話をしなくてはならないところがあって、しかし自分は物事を忘れやすい。iPhoneに8時のアラームを設定した上で道の駅「日光街道ニコニコ本陣」へ、掃除と検品のためおもむく。会社に戻ると事務机の上で、iPhoneが音を発していた。ディスプレイには”8:02″の現在時刻が示されている。忘備としてのアラームを設定しても、肝心の携帯電話を携帯しなければ、電話はかけられない。携帯電話を携帯しないのは、僕の、いつまでも治らない癖である。
11月20日はオヤジの祥月命日で、墓参りをした。そのときの花が枯れていては見苦しいと考え、夕刻に如来寺の墓前に自転車を乗り付ける。花は6日を経てもなお元気だった。よって花立てに水を足すのみにて家に戻る。
朝飯 じゃこと大根の葉の乾煎り、ほうれん草のソテー、納豆、切り昆布の炒り煮、秋刀魚の梅生姜煮、南瓜の煮物、すぐき、ふきのとうのたまり漬、メシ、椎茸と若布とトマトとサラダ菜の味噌汁
昼飯 ラーメン
晩飯 生ハムと2種のテリーヌのサラダ、パン、ソーセジのトマトスープ、チーズ、梨、“Petit Chablis Billaud Simon 2015”、“TIO PEPE”
2018.11.25(日) 秋季小祭
事務机の左手に提げたカレンダーには様々な「すべきこと」が書かれている。その中でも特に失念するわけにはいかないことはカレンダーにではなく、ポストイットに太字で記して、当該の日のところに貼ることにしている。本日11月25日には「9:30 神社」と書いたそれが貼ってある。総鎮守瀧尾神社の秋季小祭である。
このお祭には毎年、神社の責任役員として出席をしている。その際には定刻の15分前に神社に着くよう心がけている。しかし今年は我が春日町1丁目が当番町を務めている関係から30分前の集合となった。
先ずは社務所の中に直会用の机と座布団を並べる。外に置く机と椅子は大膳係のシバザキトシカズさんが、きのうのうちに運び込んでくれていた。9時50分よりオノグチショーイチ頭が名簿をその机に広げ、受付を始める。
秋季小祭と、このお祭には「小」の字が付くものの、それは春の大祭や夏の八坂祭にくらべての規模をあらわすもので、しかし実際には新嘗祭だから、おろそかにするわけにはいかない。
本殿での祝詞の奏上や玉串奉奠を終え、各町内の自治会長、神社総代、神社世話人が直会の席に着いて先ずは、タナカノリフミ宮司が挨拶をする。次は責任役員を代表して僕が挨拶をする。昨年までこの直会には里芋とこんにゃくの田楽、およびけんちん汁が供された。しかし今年からは、既にして突入している人口減や高齢化に沿うかたちでお祭は大幅に簡略化され、直会は杯に一杯の日本酒を干すのみで完了した。
お祭は、一度絶やすと再興は難しい。ある程度は形を変えても続けていかなくてはならないと思う。
朝飯 人参のきんぴら、切り昆布の炒り煮、温泉玉子、揚げ湯波と小松菜の炊き合わせ、じゃこと大根の葉の乾煎り、ふきのとうのたまり漬、秋刀魚の梅生姜煮、メシ、蕪と万能葱の味噌汁
昼飯 梅干し、切り昆布の炒り煮、納豆、じゃこと大根の葉の乾煎り、めんたいこ、ふきのとうのたまり漬によるお茶漬け
晩飯 チャナ豆と何種類かの茸のスープ、チーズ入りフォカッチャ、紅白なますとマッシュドポテトとベビーリーフとトマトのサラダを添えたチキンステーキ、“Petit Chablis Billaud Simon 2015”、“Chez Akabane”の2種のケーキ、“Grappa Ducale Stravecchia”
2018.11.24(土) 冬耕
このところ気温が急に下がってきた気がする。その気温はしかし、冬のものではない。からだで感じる季節はいまだ晩秋である。とはいえやはり、暦に従わなければならないことは、いくつもある。
店の入口に掲げた季節の書は「秋惜」で、立冬を過ぎた今にはいかにもそぐわない。これを冬のものに換えなくてはと考えつつ、いつの間にか数週間が経ってしまった。「今日こそは」である。
鉄製の広い階段を昇って2階の倉庫に入る。高いところにある窓からは、空の色を映しているのか、青みを帯びた光が差し込んでいる。奥の左手の棚には巻いて袋に収めた書がいくつも納められている。そこから「冬耕」という札の貼られた1本を抜き出し、これを「秋惜」と交代させる。
店の入口から下ろされた「秋惜」をゆるく巻いて袋に入れ、2階の倉庫へ運ぶ。そうして事務室に戻って「冬耕 季語」と検索エンジンに入れてみる。「冬耕や峡に日の差す三時間」という、杉良介による句が目に留まる。盆過ぎから初秋にかけて「みょうがのたまり漬」の原料が採れた日光の畑にも、今はそのような日が差しているのだろう、多分。
朝飯 切り昆布の炒り煮、納豆、揚げ湯波と小松菜の炊き合わせ、人参のきんぴら、じゃこと大根の葉の乾煎り、蕗のとうのたまり漬、メシ、揚げ湯波と白菜の味噌汁
昼飯 「麺屋ききょう」の塩麹ラーメン
晩飯 山芋の摺りおろしを添えた鯛と鮪の刺身、油揚げと小松菜の炊き合わせ、きのこと万能葱の味噌汁、厚焼き玉子、紅白なますを添えたにんにくの芽の豚三枚肉巻き、「山本合名」の純米吟醸「潤黒」(冷や)、自由学園のクッキー、”Old Parr”(生)