2025.9.3 (水) 得意分野
目を覚まして数秒のあいだは、自分がどこにいるか分からなかった。開けたけたままの障子の、その先の白いレースのカーテンに朝日が差している。それを見てようやく、道の駅「うつのみやろまんちっく村」に、きのうから泊まっていたことに気づく。枕元のiPhoneによれば、時刻は5時49分だった。同室の、神戸から「日光MG」に来て下さったアカギタケノリさんは、どうやら僕より早く目覚めていたらしい。
いまだ6時前とはいえ、ゆっくりはしていられない。浴衣を服に着替え、洗面を済ませるなりアカギさんに挨拶をして部屋を出る。駐車場のホンダフィットには、夜露が降りていた。
そういえば昨夜は交流会場の「麦の楽園」を出るころに雨が降りだし、露天風呂ではその、まるで夕立のような雨を嬉しさと共に浴びた。雲の中では雷が盛んに光っていた。その、きのうの夜の雨をすっかり忘れさせるような、今朝の晴天である。
徳次郎の入口から日光宇都宮道路の下り線に乗ると、間もなく右手に見えてくる篠井の里山にはその裾に霧がたなびいて、たいそう美しい。しかし当方はハンドルを握っていることもあって、その景色を心ゆくまで眺めるわけにはいかない。
朝食はコンビニエンスストアで買ったおむすび。味噌汁の出汁は、きのうから引いておいた。いつものように7時40分に事務室のシャッターを上げる。8時の朝礼を済ませて後は配達係のイザワコーイチさんと共に道の駅「日光街道ニコニコ本陣」へ本日1回目の配達。8時20分に会社に戻ったら開店の準備。開店時間は8時30分でも、準備が整えば僕は店を開けてしまう。販売係の面々は8時50分には出社をする。彼女たちに店を引き継いで後は事務室にてあれやこれやする。
上澤梅太郎商店は10月29日より11月4日まで、日本橋新宿高島屋の8階で開かれる「グルメのための味百選」に参加をさせていただく。そのご案内のお送り先の特定を、11時より4階の食堂にて始める。この仕事は複雑かつ精密さを求められるもので、だから電話が鳴ったり人が来たりする事務室ではできないのだ。
顧客名簿からその時々の条件式を以て特定のお客様を抽出することを僕は得意としている。年に何度か巡ってくるこの仕事においては、そのたびごとに気づくことがあり、だからそのたびごとに正確性は増し、作業性も向上していく。以前は2、3時間を要していたものだが、今日は1時間で終えることができた。
午後はまた事務室にてあれやこれやし、15時30分に道の駅「日光街道ニコニコ本陣」に本日最後の配達をする。今日の販売係は17時の退社。以降は閉店の17時30分までひとりで店に立つ。なお、閉店は17時30分でも18時までは扉を開け放ったまま掃除をするから、お客様がいらっしゃれば勿論、ご対応をさせていただく。社員は、残業がなければ18時10分までには全員が帰宅の途に就く。
本来であれば「日光MG」の行われている道の駅「うつのみやろまんちっく村」に顔を出し、交流会につきあい、泊まるべきではあろう。しかし体力の温存を考えて、今夜の移動はしないこととする。
朝飯 「セブンイレブン」の2種のおむすび、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、若布と三つ葉の味噌汁
昼飯 揚げ湯波の甘辛煮と長葱のつゆで食べる素麺
晩飯 「食堂ニジコ」のキュウリのカラシ和え、ピータン、油淋鶏、エビ塩焼きそば、麦焼酎「二階堂」(ソーダ割り)