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お買い物かご

清閑 PERSONAL DIARY

2025.10.3 (金) タイ日記(9日目)

目を覚ましてしばらくしてから枕頭のiPhoneを引き寄せる。時刻は5時20分。きのうの日記によれば、19時43分に寝台に上がっている。とすれば睡眠時間は10時間弱。これまでが寝不足気味であったなら、それをからだが一気に取り戻そうとしたのかも知れない。

雷鳴と共に、とてつもない勢いで雨が降っている。僕の知る限りにおいて、日本の鳥は、雨の中では啼かない。しかし部屋の南の方では、例の鳥が「ホーイッ、ホーイッ」あるいは「キヨイッ、キヨイッ」と、いつもと変わらない声を発している。

部屋のWIFIが途切れている。天井の空気調整機は動いているから、停電ではないだろう。灯りを点けて顔を洗い、歯を磨く。きのうの日記は二行目で止まっているにも関わらず、5時50分より今日の日記にとりかかる。

ふと気づくと外が静かになっている。ベランダに出てナナ駅の方に目を遣る。空は明るさを取り戻し、日さえ差しはじめそうな塩梅だ。「良かった」とは思うものの、今のバンコクの天気には要注意だ。今日の外出に際しては、レセプションで傘を借りることを決める。

きのうの日記は何とか8時までには書き上げようと、ときどき寝台に仰向けになって休む回数を、意識して少なくする。きのうの日記は8時に書き終えても、TikTokのアカウント「梅太郎」へのアクセスが、ここ数日はなぜか多い。寄せられたコメントも少なくないため、それに返信をつけているうち、たちまち30分ほどが過ぎる。

9時を回ったところで外へ出て、毎日、特に昼どきには客を集めている”RED HOG BAR”の前の汁麺屋へ行く。そしてバーのスツールに上がりながらバミーナムを頼む。ふと屋台の調理台に目を遣ると、餃子がある。よってそれも入れるよう頼む。するとオバサンは「ギアオ、ドゥアイ、ムー、ドゥアイ」と、機嫌良さそうに軽口を発した。食べてみたところ、この店の人気は味よりも、量の多さと具の多さにあるのではないかと感じた。

プールサイドに降りたのは10時。エレベータの中には”27 September-29 September(3 days) During this time, the poolside area will not be accessible”と張り紙があるものの、僕がこのホテルに入った10月1日には大きな音と共に石の床がカッターで切られているところであり、その工事はいまだ終わっていない。そしてプールサイドの寝椅子にいても、別段、叱られることもないし、レセプションは笑顔と共にタオルを手渡してくれる

さて明後日の深夜便でタイを離れなければいけない今朝は、今日すべきことの、一応の予定を立て、手帳に箇条書きをした。
1.サイアムワンで買い物。
2.バンコクでの初日に豪雨に阻まれて行けなかったマッサージ屋への訪問。
3.ゲートウェイエカマイでのラオカーオの購入。
4.トンローで買い物。

12時2分に部屋を出て、きのう”Tommorow same time”と言われたマッサージ屋兼クリーニング屋で洗濯物を受け取る。それを、部屋に戻って引き出しに仕舞う。水を飲むなどして、次は12時33分に部屋を出る。外は晴れているものの、バンコクでの初日に参ったため、レセプションで傘を借りる

はじめて訪ねるショッピングモール「サイアムワン」は、サイアム駅に直結なのは有り難いものの、フロアが卵形のため、目的の店を探すことに苦労をする。買い物は12時52分に終了。僕は買い物に時間をかけることを好まない。

サイアムからプルンチットまではBTSで移動。駅の北側に広がる広大な空き地は、一万坪、ことによると一万五千坪くらいはあるのではないか空中歩道を伝ってエラワン廟を左手に見おろし、ラチャダムリの通りを横断したら、右手のアップル・セントラルワールドの螺旋階段を下って地上に降りる

ここからプラトゥーナムまでの炎天下500メートルを歩く気はしない。飲み物を飲んでひと休みをしようとしていたモタサイの運転手に声をかけ、プラトーナムまで走ってもらう。センセーブ運河を超えたところで100バーツ札1枚を出すと、運転手は20バーツ札3枚を返してよこした。このモタサイがすこし行きすぎたため、大規模な建設中の建物の脇の歩道橋でラチャダムリの通りを西から東へと渡り、しかし階段は降りずに古色蒼然とした商業ビルに入る。ビルの二階はシャッターを降ろされた店と、営業中のマッサージ屋が多数。しかしこの状況では、このビルも、息を長らえることはできないだろう

目指すマッサージ屋のメニュには、評判だという角質削りはなぜか無くなっていた。よってフットマッサージを1時間だけ頼む。料金は300バーツ。担当の29番Maiさんの施術は強烈。痛みに耐えていたからか、1時間が異常に長く難じられた。Maiさんには100バーツのチップ。

プラトゥーナムからは、またモタサイの運転手に声をかける。
「プルンチットの駅まで」
「BTSのプルンチット?」
「そう」

スクーター型ではなくスポーツタイプのオートバイを、オジサンは前傾姿勢で操縦しつつ、裏道のゲンソンロードに入った。「なるほど、この経路は合理的だ」。オジサンはプルンチットの駅へ上がるエレベータの前にピタリとオートバイを着ける。20バーツ札2枚を手渡すと、オジサンは混み合うスクムビット通りを無理やりUターンして去った。

さて手帳に記した今日の予定のうち「ゲートウェイエカマイでのラオカーオの購入」は、この時間からではもう無理だ。タイで日中に酒類を買うことができるのは、11時から14時までに限られる。よってその手前のトンローまでBTSを乗り「いちばん好きなお菓子はマンゴーのカリカリのやつ」と言う孫のリコのためにそれを買う。彼女の弟や妹はいまだ幼いから、姉と同じものを食べればこと足りるだろう。

ナナまで引き返して、サイアムとトンローで買ったものをホテルの部屋へ置く。タイでは何かをするたびに浴びるシャワーを浴びないまま15時52分に部屋を出る。そしてナナから乗ったBTSをサイアムで、スクムビット線からシーロム線に乗り換える。

サパーンタクシンをコモトリ君の住まいの舟が出るのは16時10分。そのサパーンタクシンには16時8分の着。「2分あれば」と駅のエスカレータを降りたら即、走り出す。それにしても、キーンのワイメアは優れたサンダルでも、走りやすいというわけではない。桟橋には16時10分に駆け込む。舟は桟橋のすこし下流で方向を変え、夕刻の逆光の中を近づいてきた

雨季、連日の豪雨、4日後は満月、という様々な要因が重なって、チャオプラヤ川の水位は異常に高い。4日後の満潮時には、首都のあちらこちらに水害が発生するのではないか。

コモトリ君の家で心づくしの夕食をいただいて後は、19時の舟でサパーンタクシンに戻る。きのうコモトリ君が「まるでパタヤのホテルみてぇだな」と評した古ぼけたホテルには、19時47分の着。シャワーを浴びて空気調整器は動かさず、20時すこし過ぎに就寝する。


朝飯 “RED HOG BAR”の前の屋台のバミーナム
晩飯 コモトリケー君の家の其の一其の二其の三其の四、他あれこれ、ラオカーオ”TAWANDANG”(ソーダ割り)


美味しいおうちごはんのウェブログ集はこちら。

  

上澤卓哉

上澤梅太郎商店・上澤卓哉

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