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清閑 PERSONAL DIARY

2025.7.29 (火) 伊豆治療紀行(38回目の1日目)

きのうに引き続いて今日は、今月17日の日記に書いた、ローリスク・ローリターンの提案をしてきた賃貸業者による改装の下調べを受けるため、10時前に甘木庵に入る。きのうの業者とは異なって、今日の業者は足立区にある工務店の二人を同伴していた。

二人の本職は3LDK、見方によっては2LDKプラス1の室内をくまなく調べ、採寸をし、賃貸業者もみずからの知見により様々な提案を彼らに投げかけ、小1時間で大方の結論に達した。改装に要する経費の見積もりは、これから10日のあいだには出るという。その後、賃貸業者にはひとりで残ってもらい、きのうの業者にしたとおなじく、甘木庵の賃貸は、ふたつの会社がこれから出してくる数字を比較検討した上で、どちらに任せるかを決めることを伝える。なお、今日から帰宅をするあさってまでは鍵を使うことはなく、家にはスペアキーもあるところから、今日の業者には甘木庵の鍵を手渡す。

炎天の下を歩いて本郷三丁目の駅ちかくまで来ると時刻は11時10分。乗る予定のこだま729号が東京駅を発つのは13時27分。涼を得るための冷たいものは、どこで飲むべきか。東京駅の中には様々な店があるだろうけれど、そこは広すぎで不案内だ。よって本郷三丁目駅前のドトールコーヒーショップに入ろうとして、充電中のiPhoneを甘木庵に置き忘れたことに気づく。

以前、夜間にタンスと壁の隙間にスマートフォンを落とし、しかしそのタンスはひとりで動かせる構造にはない。よってスマートフォンを拾い上げることはできず、つまりどこにも連絡ができずに難渋した人のウェブログを読んだことがある。現代人はかくのごとく、スマートフォンを欠いては多くのことに手も足も出なくなる。そして現在、僕はその人とおなじ苦境に立っている。つい先ほどまでは自由自在に動けていたにも関わらず、だ。

先ず考えたのは、来た道を戻ってアパートの管理人に鍵を預かっているか否かを訊ねる手、だった。しかしオフクロが甘木庵を別宅として使っていた2014年以降は、管理室の鍵は撤収したような気がする。財布には500円硬貨1枚と100円硬貨3枚があった。よってちかくの電話ボックスに入り、100円玉硬貨ひとつを入れて会社に電話を入れる。

長男は幸いにも事務室にいた。長男によれば、鍵の預けについては不明ながら、管理室にはマスターキーがあるのではないかと言う。しかし炎天下を戻ってそれが管理室に無ければ無駄足になる。長男には管理室に電話を入れ、マスターキーの有無について訊くよう頼んで一旦、受話器を置く。

3分を待って会社に電話を入れると、管理人は外に出ているのか、電話には応答しないという。次に長男が提案をしたのは、合い鍵を宅急便で伊豆の整体院に送る手だった。しかし明日の午前中指定配達で送っても、ヤマトに不手際が生じれば、鍵は午前中に届かない。

今日の賃貸業者の会社は麹町にある。麹町なら本郷まではそれほど遠くない。よって今月17日には長男も受け取ったはずの名刺の番号に電話をし、貸したばかりの鍵を甘木庵まで持ってきてくれることは可能か、可能であれば何時ごろに来られるかを訊いて欲しいと長男に頼んで、またまた公衆電話の受話器を置く。

またまた3分を待って、3枚目の、最後の100円硬貨を公衆電話に入れる。長男によれば、既にして麹町の会社に戻っていた業者は、これから甘木庵まで引き返してくれるという。また、甘木庵には11時30分には着ける見通しとのことだった。

本郷三丁目の交差点と甘木庵の距離は500メートルほどのものだろうか。それを戻ってアパートの前の日陰に立つ。ここで時刻は11時22分。スコッチグレインの磨き抜いた靴を履いた、いまだ若い賃貸業者は、これまた泥のはねひとつ無い白いアルファードを運転しながら11時32分に姿を現した。「助かった」である。

部屋で充電中だったiPhoneと電源コードを回収し、鍵を業者に返す。ふたたび本郷三丁目の駅ちかくまで戻ったときのTシャツは汗まみれ。ハンカチは絞れば水が滴るほどに濡れていた。今度は迷わず普通のそれよりは随分と高級かつ随分と広いドトールコーヒーショップに入り、880円の「珈琲ゼリーinカフェオレ」を注文して小一時間を休む。Tシャツの前身頃は乾いたものの、背中側はいまだ濡れたままだ。

東京駅の東海道新幹線14番プラットフォームには13時すぎに上がった。4号車の後方昇降口の位置で待つうち、遠くから家内の歩いてくる姿が見える。

伊東駅には14時51分の着。いつものレンタカー屋でクルマを借り、先ずは宿に荷物を置く。「伊豆高原痛みの専門整体院」までの距離はおよそ6キロメートルで、予約の時間は16時。

今日の僕の治療は、主に腰に集中して行われた。皮膚に押し当てられる電子ペンによる痛みは、患部の状態が悪いほど強くなる。しかしてまた腰には肉があるため、肉のほとんど無い膝への治療ほどは痛くない。そして今日の膝への電子ペンは、昨月とは異なって、痛みはほとんど感じなかった。

さて今回の宿は素泊まりにて、夕食は治療院にほどちかい店で摂った。宿へ戻って後は入浴をして即、就寝する。


朝飯 「小諸蕎麦」のたぬき蕎麦、ライス
昼飯 「笹八」の爆弾おむすび、JAVA TEA
晩飯 “RAM PADDLE”のラムタン厚切り肩ロース野菜の盛り合わせラムチョップ「おたる醸造」の「おたる赤辛口」


美味しいおうちごはんのウェブログ集はこちら。

  

上澤卓哉

上澤梅太郎商店・上澤卓哉

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