2020.6.6(土) 夜くらいは
早朝に製造現場へ降りての仕事は、自分ひとりによるものであり、しごく気楽なものだ。問題は今日の、7時40分からの時間の配分である。家内は5時から「汁飯香の店 隠居うわさわ」へ詰めている。長男は、今日は所用により会社にいない。社員はいわゆる「三密」を避けるため、いまだ出勤の調整を続けている。
7時40分に道の駅「日光街道ニコニコ」へ出かけ、検品と売場の掃除を済ませる。会社に戻れば時刻は8時直前。8時から朝礼。その朝礼で、人手の足りない中で、僕は西研究所の、オンラインによる講義を10時から受ける旨を皆に伝える。
春の発売以来、いまだに人気の続いている「おうち料理応援!味噌汁セット」の、本日分の湯波を届けに来てくれた松葉屋さんに、5月分の支払いをする。それを済ませてから森友地区にある農業協同組合の直売所までホンダフィットを走らせ、上記セットのための野菜を仕入れる。その帰りにユミテマサミさんの畑を訪ね、トマトも仕入れる。帰社すると、時刻は事務係のカワタユキさんに約束した9時の、僅々1分前だった。
本日、3人いる事務係のうち、出勤をしているのはカワタさんひとり。出勤調整に、ダイレクトメールをお送りした直後の需要が重なって、事務室ではきのうはおろか、おとといの受注伝票も処理し終えていない。
9時40分、事務室にカワタさんひとりを残し、先ずは店に顔を出す。そして複数の電話が鳴ったときには販売係が受注を助けるよう、販売主任のハセガワタツヤ君に伝える。そしてコンピュータを手提げに入れて、4階の食堂に上がる。世に新型コロナウイルスが蔓延してからにわかにその名を知られるようになったZoomには、帰省している次男に、今日の講義のIDをパスワードを打ち込んでもらった。
午後は少し落ちついて、普段の仕事に戻る。
ところでこのところ、Zoom、あるいはそれに似た仕組みを使った飲み会やおしゃべりが流行っている。僕は「会えねぇなら、別に顔など合わせることもねぇじゃねぇか」派である。夜くらいは家族と、あるいはひとりで静かに過ごしたい。
朝飯 油揚げとカキ菜の炊き合わせ、納豆、揚げ玉と長葱を薬味にした冷や奴、切り昆布と人参と豚三枚肉の炒り煮、蓮根の天ぷら、ごぼうのたまり漬、メシ、カキ菜の味噌汁
昼飯 焼きそば
晩飯 「食堂ニジコ」のお通しの冷やしトマト、皮蛋、海老と春雨の酸っぱ辛いため、胡瓜の辛子和え、油淋鶏、あんかけ焼きそば、海老炒飯、麦焼酎「二階堂」(ソーダ割り)、家に帰ってからのバームクーヘン、Old Parr(生)
2020.6.5(金) 2ヶ月遅れ
年に一度、パンフレットを改版する。これを作る会社は南青山の、高樹町のちかくにある。関わる人は、カメラマンを除けばふたり。そのふたりとは、今年は4月9日に打合せをする予定だった。しかし「どこもかしこも」のコロナ騒ぎである。この、僕の好きな仕事は後日に延期せざるを得なくなった。
その「後日」が今日に決まったのは2週間ほども前のことだ。金曜日は「汁飯香の店 隠居うわさわ」の営業日ではないけれど、僕はこの場所の雰囲気がより伝わるよう、辰巳に面した門にノレンを垂らした。
ふたりは店を経由して9時30分に隠居に来た。営業の自粛を解く今月27日より再開する一汁五菜膳を、先ずはふたりに食べてもらう。2合のごはんを炊き上げた土鍋は、20分ほどで空になった。「隠居うわさわ」へいらっしゃれば、ほとんどどなたでも、ごはん1合はお召し上がりになる。これまでの最高記録は、おひとりで2合。日光の、標高の高いところにある棚田で収穫された「ゆうだい21」、たまり漬、そして日光味噌による味噌汁の、それは魔法である。
話し合いは、別方面の担当者をウェブ上に呼び出しての会議を経て、15時に完了した。パンフレットの完成は例年と変わらず、9月上旬に予定をされている。
朝飯 蓮根のきんぴら、納豆、スペイン風目玉焼き、油揚げとカキ菜の炊き合わせ、切り昆布と人参と豚三枚肉の炒り煮、ごぼうのたまり漬、メシ、きのうの夜の玉葱のスープにトマトと長葱を加えた味噌汁
昼飯 たまり漬を使った3種のおむすび、たまり漬「おばあちゃんのふわふわ大根」
晩飯 茗荷の酢漬けを添えた刺身湯波、茄子とオクラとパプリカの煮びたし、菠薐草と榎茸のおひたし、鮭のカマ焼き、豚の生姜焼き、胡瓜とキウイの酢の物、薩摩芋の甘煮、「天鷹酒造」の「天鷹心生酛純米大吟醸」(冷や)、“Chez Akabane”のチーズケーキ、Old Parr(生)
2020.6.4(木) ツバメ
「おうい雲よ」と呼びかけ「磐城平の方までゆくんか」と話しかけたのは山村暮鳥だ。僕はツバメを見るたび、秋が近づいてきたらどこへ去るのか、それが訊きたくてしかたがない。しかし僕とツバメのあいだには意思を通じさせる手段が無いから、いつまでも確かめられないままである。
空にもっとも多くのツバメを目にしたのは、マレーシアとの国境にほど近い、タイ深南部の街ナラティワートでのことだ。一方、タイ最北部の街チェンライのタナライ通りの街路樹からは、夕刻になると、とんでもない量の、鳥の声が聞こえてくる。既にして薄暗いこと、そして南の国の葉陰の濃さにより、その声の主を目で確かめることはできない。しかしこれもまたツバメの大群ではないかと、僕は考えている。
コロナ騒動のあおりを受けて、ご来店になるお客様は少ない。しかし地方発送をご依頼になるお客様からの電話は、逆にとても多い。9時から10時までは、販売係のオバタタキコさん、サイトーミホコさん、ササキユータ君に、この電話の受け方とメモのとり方を教える。小休止から戻った彼らは、自分たちでおさらいを始めた。以降、僕は終業の17時30分まで、電話による受注作業に当たる。
朝飯 納豆、蓮根のきんぴら、油揚げとカキ菜の炊き合わせ、大根おろしを添えた油揚げの網焼き、切り昆布と人参と豚三枚肉の炒り煮、カキ菜のおひたし、ごぼうのたまり漬、メシ、きのうの夜に残った浅蜊のバター蒸しによる味噌汁
昼飯 「食堂ニジコ」の冷やし中華(大盛り)
晩飯 バンブー、らっきょうのたまり漬、らっきょうのたまり漬を使ったミックスサラダ、玉葱のスープ、田舎風パテ、「進々堂」の2種のパン、「共働学舎」のチーズを乗せて焼いた3種目のパン、Petit Chablis Billaud Simon 2016
2020.6.3(水) 日付
むかしの人は、何にでも日付を入れた。何にでも、と言っては語弊があるかも知れない。ウチでは店に置いたタンスの裏に「明治三拾七年九月 上澤商店 建具師尾谷幸次郎」という墨書が残っている。むかしの人はなぜ、家の中のあれこれに日付を入れたか。
大量生産、大量消費の時代を経て、現在の道具はほとんど消耗品として扱われている。そしてそれらのうちのかなりは、石油を原材料として作られている。しかし昭和の中ごろまで、日常の道具は大抵、木か金属でできていた。耐用年数は現在のものより格段に長かった。ほとんどすべてのものは修理を繰り返しながら使った。ある一定以上の大きさの、主に道具に記された日付は、あるいはそれが「いつ誂えたものか」とか「いつ直したものか」を後に確かめるためのものだったのかも知れない。
きのういわゆる「アベノマスク」が届いた。布でできたアベノマスクは、現在、市場のほとんどを占める使い捨てとは異なって、洗えば何度でも使える。しかしウチでは社員用のものも含めて、マスクは1,800枚ほどを既に備蓄している。
アベノマスクはプラスティックの袋に収められている。墨ははじかれてしまうからマジックインキで日付を入れ、倉庫に置いた古箪笥の奥底にでも仕舞おうか。何十年かを経てそれを発見した誰かは、その日付を見て何を思うだろう。
朝飯 牛蒡と人参のきんぴら、揚げ湯波と小松菜の炊き合わせ、目玉焼き、蕗の醤油煮、切り昆布と人参と豚三枚肉の炒り煮、納豆、たまり漬「おばあちゃんのふわふわ大根」、メシ、若布と玉葱の味噌汁
昼飯 若布と長葱の汁で食べるざるうどん
晩飯 浅蜊のバター蒸し、レタスと茹でたブロッコリーを添えた鯛のトマトソースと田舎風パテ、「進々堂」のパン其の一、其の二、「共働学舎」のラクレットを乗せて焼いた其の三、林檎の砂糖煮、Petit Chablis Billaud Simon 2016、Old Parr(生)
2020.6.2(火) 端境期
「今は端境期なんせ」と、トマトの育つ温室の中で、ユミテマサミさんは言った。兼業農家のユミテさんがウチの蔵で働いていた昭和30年代には、胡瓜、茄子、トマトなどの野菜は、夏以外には食べられなかった。今、それらは年間を通じて食卓に上る。そういう時代になっても野菜には厳然として端境期というものが存在する、そんなことに先日は気づかされた。
一方、葉物の端境期については、僕も明確に意識をしている。カキ菜や菜花といった、大根のそれと似た花を付ける葉物が、農協の直売所や道の駅から一斉に姿を消しつつあるからだ。
なぜそれほど葉物のことを気にするかといえば、味噌や漬物や「たまり」と共に地元の産品を詰め合わせた「おうち料理応援!味噌汁セット」という、今春からはじめてすぐに人気となった商品に、青菜が含まれているからだ。味噌汁と謳っている以上、その青菜は味噌汁に使えるものが望ましい。しかしこれから盛んに出てくるだろう、たとえばモロヘイヤなどは、味噌汁には合わせづらい。
現在、大手の青果店が流通させている葉物には菠薐草や小松菜がある。ピンと張ったセロファンに包まれたそれらの根元には一粒の砂も見あたらず、とても綺麗だ。しかしそのような野菜は、どうもウチの「噌汁セット」には、そぐわない気がする。
中々に悩ましい、今の端境期である。
朝飯 切り昆布と人参と豚三枚肉の炒り煮、牛蒡と人参のきんぴら、蛸と里芋の炊き合わせ、揚げ湯波と小松菜の炊き合わせ、生のトマト、たまり漬「おばあちゃんのふわふわ大根」、白粥
昼飯 ソース焼きそば、ごぼうのたまり漬
晩飯 トマトとキウイとレタスのサラダ、鶏肉とマカロニのグラタン、San Pedro Castillo de Molina Sauvignon Blanc 2018、メロン、「共働学舎」のチーズ「笹ゆき」、Old Parr(生)
2020.6.1(月) 同型同色
暗闇の中に目を覚ます。手の届くところにiPhoneは無い。だから現在の時刻を確かめることはできない。たとえ目をつぶっていたとしても服装を整えることができるのは、タンスの整頓が行き届いているからだ。タンスの引き出しにはおなじ白いシャツ、おなじ黒い靴下ばかりが納めてあるから、いちいち選ぶ必要がない、ということもある。持ち物の数が少ない、あるいは持ち物の種類が少ないことは、快適さと便利さを生む。
おなじシャツといえば、失敗を重ねながら、いまだ治らない癖がある。それは、おなじ服を色違いで揃える、という癖だ。色違いを揃えても、結局はもっとも気に入った色のものしか身につけない。それ以外は無駄な出費、空間の無駄な占有となる。そのことに薄々気づいていながら、またまたおなじことを繰り返す。この悪癖からは、そろそろ抜け出さなくてはならない。
「要所においては、シャツの色は白に限るべし」と高城剛が書いたのは「サバイバル時代の海外旅行術」の中で、だっただろうか。この本は次男に譲ってしまったため、いまは手元に無い。
朝飯 トマトと玉葱とズッキーニの雑炊、ごぼうのたまり漬、山椒の佃煮
昼飯 ラーメン
晩飯 油揚げと茗荷の炊き合わせ、胡瓜のぬか漬け、らっきょうのたまり漬、大根おろしを添えた焼き茄子、鯖の味噌煮、鶏肉団子と絹さやの味噌汁、「山本合名」の山廃純米「天杉」(冷や)、「久埜」の栗羊羹、Old Parr(生)
2020.5.31(日) 足跡
戦後の、ある疑獄事件について、その糸口を最初に掴んだのは検察庁ではなく国税庁だったと、近しい税務関係者に聞かされたことがある。お金の出入りとは、人がいつ、どこで、何をしたか、つまり人間の営為の足跡に他ならない。
と、大きく構えて始めた今日の日記ではあるけれど、ここから先は大したものでもない。2015年8月から今日までの小遣い帳を、誤って消してしまったのだ。
僕が会計係を務める町内の入金と出金は、紙とコンピュータに記録をしている。支出証拠書つまり領収書も保管している。だからコンピュータの金銭出納帳を毀損しても、復旧は可能だ。しかし個人の小遣い帳は、コンピュータ上でのみ動かしている。消してしまえばそれでオシマイ、である。
「大のオトナが小遣い帳なんて、小学生じゃあるめぇし」という意見もあるだろう。しかしたとえば「あれ、あの本、買ったつもりだったけど、まだ買ってなかったかな」というようなとき、あるいは「一体全体、オレはクルマ関係に、今年はいくら使っただろう」というようなときには、やはりデジタルの小遣い帳は便利だ。
失った部分は仕方ない。そして2015年7月のすぐ後ろに2020年6月の小遣い帳を、取りあえずは作る。
朝飯 納豆、生玉子、蕗の醤油煮、菠薐草の胡麻和え、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、メシ、ズッキーニと茗荷の味噌汁
昼飯 「ふじや」の冷やし味噌ラーメン
晩飯 らっきょうのたまり漬と鶏笹身肉とパセリのサラダ、2種のピーマンとセロリのサラダ、たまり漬「鬼おろしにんにく」によるガーリックライス、薩摩芋とスナップエンドウとにんにくのソテーを添えたビーフステーキ、San Pedro Castillo de Molina Merlot D.O.Valle del Rapel 2017、プリン、「共働学舎」のチーズ「笹ゆき」、Old Parr(生)
2020.5.30(土) 迂闊だった
半袖のポロシャツ1枚で自転車に乗れる日が、ふたたび戻ってきた。きのう今日と二日つづけて、空には入道雲が立ちのぼっている。空気は二の腕に心地よく、青みを帯びた光は目に眩しい。
紫外線を避けるメガネをかけるべしと、おととし白内障の手術を受けたオーミヤナナサト眼科で言われた。メガネはすぐに作った。しかし南の国で外にいるときにしか、僕はこれを使わない。視力に恵まれていた僕には、メガネがひどく鬱陶しく感じられるからだ。
「庭で食事ができたら、さぞかし気持ちが良かろう」というお客様の声にお応えをして、日除けの傘と机と椅子を、きのう長男が手に入れてきた。暑くない限り、寒くない限り、雨に濡れない限り、机と椅子がある限り、僕は外で飲み食いすることを好む。その僕が、庭での食事に思いを致さなかったのは迂闊だった。
朝の仕事を終わらせて、10時30分に隠居へ行く。隠居は今、魅力的な緑陰にあふれている。その光と緑を、ニコンの大きなカメラに記録する。
真新しい傘と机と椅子は、夏の終わりまで使うことができるだろう。
朝飯 牛丼、生玉子、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」と「おばあちゃんのふわふわ大根」、豆腐と長葱の味噌汁
昼飯 切り昆布と人参と豚三枚肉の炒り煮、揚げ湯波とカキ菜の炊き合わせ、梅干し、たまり漬「おばあちゃんのふわふわ大根」、ごぼうのたまり漬によるお茶漬け
晩飯 ユミテマサミさんの畑のトマトによる冷やしトマト、「あづま」から持ち帰ったチキンカツ、ABSOLUT VODKAとNOILLY PRAT DRYのソーダ割り、「久埜」の栗饅頭、Old Parr(生)
2020.5.29(金) 徐々に
新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐための緊急事態宣言は、4月16日に、その範囲をそれまでの1都6府県から全国に広められた。土日月と、週に3日の営業をしてきた「汁飯香の店 隠居うわさわ」はそれを受けて、4月25日からお客様の受け入れを止めた。そして代わりに「一汁五菜弁当」のお届けと店頭でのお渡しを始めた。
緊急事態宣言はその後、当初に期限とされた5月6日から、先延ばしをされた。よって「隠居うわさわ」も、営業の自粛と「一汁五菜弁当」のお作りを、6月22日まで続けることにした。「6月22日まで」とその期間を長くしたのは、大事を取ってのことだ。
いつまで続くかと思われた緊急事態宣言だったが、4月16日から数えれば5週間と少々を経て、今月の25日に解除をされた。そのあいだ上澤梅太郎商店は、お客様および社員の密閉、密集、密接を避けながら、従来の「ほぼ年中無休」を守ってきた。「隠居うわさわ」も、徐々に元の形に戻していく必要がある。そして以下を決めた。
・5月30日(土)、5月31日(日)、6月01日(月)は、10時30分開店、12時30分オーダーストップにて、お飲み物、茶菓、たまり漬の盛り合わせ、一汁五菜弁当のご提供。
・6月06日(土)から6月22日(月)までの土、日、月は、10時30分開店、12時30分オーダーストップにて、上記に加えて汁飯香(土鍋炊きごはん、たまり漬の盛り合わせ、味噌汁、甘味)のご提供。
・6月27日(土)からは、8時30分開店、12時30分オーダーストップ、14時閉店による、本来の営業を再開。
「一汁五菜弁当」は、6月22日までは、隠居でのお召し上がりのほか、店頭でのお渡し、お近くへの宅配も、引き続き承っています。前日の15時までに、電話0288-21-0002(08:30~17:30)にてご予約ください。医療に従事される方からのご注文で、病院様までお届けをする場合には、代金は無料とさせていただきます。どうぞよろしく、お願い申し上げます。
朝飯 納豆、揚げ湯波とカキ菜の炊き合わせ、茹でたブロッコリー、切り昆布とジン人と豚三枚肉の炒り煮、牛肉と玉葱のすき焼き風、胡瓜のぬか漬け、たまり漬「おばあちゃんのふわふわ大根」、メシ、若布とズッキーニの味噌汁
昼飯 「やぶ定」のカレー南蛮蕎麦
晩飯 天ぷらの盛り合わせ(其の一)、天ぷらの盛り合わせ(其の二)、ざるうどん、うずら豆、胡瓜のぬか漬け、麦焼酎「むぎっちょ」(お湯割り)
2020.5.28(木) 祈るばかり
夏のいつごろだったかは覚えていない、とにかく「今って、5時台から明るいんですね」とfacebookに上げた人がいる。「3時台から明るくなりますよ」と僕はコメントを付けた。今、太陽は、冬至のころにくらべれば驚くほど北東に寄ったところから昇る。そしてその頂点は、これから3週間ほど後に巡ってくる。晴れて鳥の啼く朝であってほしいけれど、さて、どうなるだろう。
らっきょうの収穫は、その夏至のころに重なる。むかし、台風は秋に襲来するものだった。ところがこのところは梅雨に集中豪雨の重なることが少なくない。「過去最大級」と気象予報士の言う豪雨が、毎年のように来襲するのだ。らっきょうの原材料の価格は高騰を続けるばかりだ。そんなことよりも、コロナ禍の収まる前に、市民が集団で避難せざるを得ないような災害が発生したらどうするか。すべての行政は、そのことに神経を尖らせていると思う。
有史以前より、ヒトはできることを増やしてきた。そのことによって、できないこともまた増やしてきた。洞窟から外をうかがいつつ雨水で喉を潤し、昆虫を食べて飢えを凌ぐ、などということは、もはやヒトにはできない。世の安寧を祈るばかりだ。
朝飯 納豆、たまり漬「おばあちゃんのふわふわ大根」、切り昆布と人参と豚三枚肉の炒り煮、揚げ湯波とカキ菜の炊き合わせ、鰯の丸干し、山椒の佃煮、山芋のすりおろし、メシ、若布と茗荷の味噌汁
昼飯 「金谷ホテルベーカリー」の2種のパン、コーヒー
晩飯 バジルと茹でたブロコリーを添えた鶏の網焼きトマトソース、パン、ミネストローネで煮込んだ2種のソーセージ、San Pedro Castillo de Molina Sauvignon Blanc 2018








































