2025.8.30 (土) 行水
上澤梅太郎商店が運営する朝食の専門店「汁飯香の店 隠居うわさわ」の営業日は毎週の土日月曜日。その厨房に早朝より入る家内の荷物を今朝は僕が提げて、隠居の柴折り戸を押す。そしてきのう床の間に掛けた柏木弘の”UNTITLED 08-III”の、周囲との調和を確かめる。おなじ床の花の籠は、19年前に書いた「サイトー君のメルセデス」のサイトー君からの拝領品である。
今日は長男も配達係のイザワコーイチさんも休みにより、朝は道の駅「日光街道ニコニコ本陣」への配達と開店業務をひとりで行う必要がある。こういうときに限って道の駅に納品すべき品が多い。「配達の途中で一旦、店に戻る必要があるだろうか」と考えていたところ、普段は11時より出勤の販売係タカヤマソラさんが早番として8時前に来てくれたから助かった。
開店の8時30分からしばらくは、店番はひとりでもこなせるだろう。そう考えて、道の駅から戻るなり蔵の最深部の冷蔵庫に保管してあるお米「ゆうだい21」の30キロ袋を事務室まで運び、それをホンダフィットに載せる。そしてホームセンター「カンセキ」の精米機で精米をする。帰る途中で、今日は仕事が休みのため隠居の食器洗いを手伝うことになっている次男と家内のための弁当を、既にして開店した道の駅で買う。そこから目と鼻の先の如来寺に立ち寄り、施餓鬼供養のお布施と塔婆の代金を置く。
ホンダフィットは店の駐車場ではなく、蔵の裏口に乗りつける。そして精米済みの「ゆうだい21」とふたり分の弁当を隠居の勝手口から入れる。
ここまですると、下着もシャツも汗で濡れたため、4階の自宅へ戻ってシャワーを浴び、下着とシャツを替える。
タイへ行けば、朝食を食べに出ただけで汗まみれ、昼食を食べに出ただけで汗まみれ、ちかくのコンビニエンスストアへ出かければ、またまた汗まみれになる。そしてこれは本当のことだが、夕刻には、その日に浴びたシャワーの回数が思い出せなくなっている。このところの日本の夏は、最暑期のタイより暑い。だから人によっては、タイでの僕と同じほど水浴びをしていることだろう。
夕食の前の20分ほどは、食卓で本を読む。この新書の残りのページも少なければ、あさっての東京行きには、もう1冊を携える必要がある。その1冊を選ぶために席を立って、応接間に続く、盲腸のような廊下の本棚へと向かう。
朝飯 甘唐辛子の炒り煮、モロヘイヤのたたき、生玉子、納豆、なめこのたまり炊、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、若布と夏葱の味噌汁
昼飯 茄子の揚げびたしと大根おろしのつゆで食べる素麺
晩飯 マッシュルームと夏野菜のスパゲティ、飲みさしの白ワインと赤ワイン、焼き菓子