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清閑 PERSONAL DIARY

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2020.6.16(火) 「どう思いますか伊藤さん」

きのう夕食の後も食堂に居残っていたら、テレビのチャンネルがいきなり切り替わって「吉田類の酒場放浪記」が始まった。ビデオの設定が「毎週録画」とでもなっているのだろうか。とはいえこの番組がビデオに録画をされることはない。

電気にも機械にも詳しくはない。また「分からないことをいつまで放っておいて平気」というところが僕にはある。よってこの「いきなり酒場放浪記現象」も、何年も前から放置をしたままだ。

「放置をしたまま」とはいえ、この番組を好まない家内により大抵、チャンネルは直前まで観ていたものへとすぐに戻される。僕も特に抗議はせず、それを潮に風呂へ向かったりする。しかしきのうの家内は珍しくリモートコントローラーには手を伸ばさず、だから僕も、そのままこの「吟遊詩人」を見続けることにした。

今日の「詩人」は酒場ではなく家にいた。そして驚くことに、かつて訪ねた酒場のあるじとリモートで会話を始めた。どこもかしこものリモートばやりである。

「詩人」にはいつもの調子で酒場にいて欲しかった。そして「冬はハワイで遊んでいるキリギリス」のように、呑気に笑っていて欲しかった。

「異形を見せる」とはテレビの役割のひとつではなかったか。まして酒場で酒を飲むなどは「異形」の範疇にさえ入らない。テレビはいつの間にか、隨分と行儀の良いものになってしまった。「どう思いますか伊藤さん」と、テリー伊藤に訊いてみたい気分である。もっともそのテリーも、今ではご意見番になってしまったが。


朝飯 トマトのすり流し、だし巻き玉子、菠薐草の胡麻和え、牛蒡と人参のきんぴら、茄子と獅子唐のソテー、胡瓜のぬか漬け、らっきょうのたまり漬「ピリ太郎」、「ごぼうのたまり漬」、メシ、オクラと若布と茗荷の味噌汁
昼飯 「ふじや」の冷やし味噌ラーメン
晩飯 レタスと鶏胸肉と「らっきょうのたまり漬」のサラダ、バンブー、茹でたグリーンアスパラガスと「寧楽共働学舎」の生ハムトマトとベイジルとモッツァレラチーズの冷たいスパゲティ3種の茸と鹿肉のソテー、San Pedro Castillo de Molina Merlot D.O.Valle del Rapel 2017、マドレーヌ「共働学舎新得農場」のチーズ「レラ・ヘ・ミンタル」、Old Parr(生)


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2020.6.15(月) 家で食べる駅弁

伊豆修善寺駅の名物駅弁「舞寿し」の「あじ寿司」は、とても美味い。美味いものの、僕は川端康成でないから、修善寺まではなかなか行けない。否、実は修善寺の地は、この数年のあいだに2度ほど踏んでいる。しかしいずれもバス会社による団体旅行であれば時間の制約があり、駅弁は買えなかった。

店主のタケシトーセーさんには以前より、この「あじ寿司」が通信販売で買えれば有り難いと、言い続けてきた。そして遂に、その試作品ができたらしい。

駅弁は、車窓からの景色を楽しみつつ食べるのが常道だ。しかし家の、整った食卓の上で、好きな酒を選び、ゆっくり食べられれば、それも佳である。また通常、駅弁は、旅行に行った人しか食べられない。しかし通信販売が可能になれば、家で、みなで食べられる。嫁のモモ君はこれをお代わりしながら「あー、修善寺、また行きたくなった」と嘆じた。次男は酢飯に生山葵をのせ鰹節を振り「これを食べるためだけに修善寺へ行きたいくらいだよ」と、声を大きくした。

「舞寿し」の「あじ寿司」は、家で食べても美味い。この寿司は、酢締めにされた鯵と酢飯を共に口へ運ぶのが通常の食べ方だろう。しかし僕は内田百閒式に、先ずは鯵を肴に日本酒を飲み、白胡麻と桜葉の香りの利いた酢飯で更に酒を飲む、それが好きだ。

「舞寿し」の「あじ寿司」が、家にいていつでも食べられるようになることを、僕は望んでいる。


朝飯 昆布の佃煮、生玉子、納豆、ごぼうのたまり漬、らっきょうのたまり漬「ピリ太郎」、メシ、キャベツと若布と揚げ玉の味噌汁
昼飯 「らっきょうのたまり漬」と「しょうがのたまり漬」を薬味にした冷やし中華
晩飯 トマトのすり流し、山芋の酢の物梅肉添え、茗荷の酢漬けを添えた刺身湯波、椎茸と菠薐草のおひたし、胡瓜のぬか漬け、「舞寿し」の「あじ寿司」、「片山酒造」の「原酒」(冷や)


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2020.6.14(日) むかし書いた人がいた

「チョイト一杯のつもりで飲んで」の青島幸男による歌の文句ではないけれど、夕食の後、入浴の前後に「チョイト一瞬のつもり」で気を抜くと後悔をする羽目になる。たとえば、風呂の前にベッドカバーの上に横になって休もうとする。すると明るい部屋でそのまま寝入り、気づいたときには0時を過ぎている。あるいは風呂から出てパジャマを着る前に、やはりベッドカバーの上でひと休みをしようとし、しかし気づけば素っ裸で暗闇の中にいる。中途半端な睡眠は、断じて避けなければいけない。

圧力を以て民衆を統制しようとする国には勇ましい標語が目立つ。みずからを律するには、おなじようなものを枕元に貼る必要があるだろうか。「素っ裸は敵だ」と「横になりません、パジャマを着るまでは」の2枚を貼っておけば、いくらかは効きそうだ。

きのうの夜に粗相はなかった。それが功を奏して今朝は3時13分に目が覚めた。空には早くも明るみがあって、雲が明瞭に見えている。「それは流石に東の方のみだろう」と考えつつ視線を北へ移していく。上下に薄く、横に長いその雲は、女峰山の際までたなびいていた。「夏は夜」とむかし書いた人がいた。「夏は朝でしょう」と、僕は思う。


朝飯 だし巻き玉子、細切り人参の炒り煮、ハムとキャベツのソテー、らっきょうのたまり漬、ごぼうのたまり漬、しその実のたまり漬と和えた胡瓜の「日光味噌のたまり浅漬けの素・朝露」漬け、メシ、若布と茗荷の味噌汁
昼飯 「大貫屋」の味噌ラーメン
晩飯 スパゲティナポリタン、「共働学舎新得農場」のチーズ「レラ・ヘ・ミンタル」、Petit Chablis Billaud Simon 2016、San Pedro Castillo de Molina Merlot D.O.Valle del Rapel 2017、「紅谷」の大福、Old Parr(生)


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2020.6.13(土) 雨もまた

「汁飯香の店 隠居うわさわ」の営業日である土曜日から月曜日にかけては、家内は4時に起きる。そしてそそくさと朝食を済ませて5時前に隠居へと去る。その、4時から5時にかけてのあいだには、家内はまた、テレビで天気予報などを見る。テレビが音声を発している限り、僕は日記は書けない。よって今朝は日記より先に製造現場へ降りて、朝の仕事に従った。

家内がいなくなる朝はまた、一汁一菜による朝食を作る絶好の機会になる。おかずの多い朝食を好まない、というわけではない。ただ、自分であれこれしたいだけのことだ。今朝の一汁一菜は色味に乏しく、失敗作だった。

コロナ騒ぎによりお客様の数は少なくても、社員には出勤を調整してもらっている。そのことにより、土曜日は平日の倍は忙しく、日曜日は3倍、忙しいことに変わりはない。今年の春からは、そこに朝食の事業が加わった。今日は11時に、その「隠居うわさわ」に後輩のミタシュージ君がご家族でいらっしゃる。挨拶に出向かなければいけないところ、その時間にはまた西研究所の、Zoomによる講義が重なっている。

その講義が正午前に終わると同時にミタ君に電話を入れる。ミタ君とは隠居ではなく、店で会うことができた。庭の緑を愛でるなら、雨もまた、そう悪いものではない。


朝飯 冷や奴、納豆、大根のぬか漬け、たまり漬「おばあちゃんのふわふわ大根」、メシ、トマトとオクラの味噌汁
昼飯 冷やし中華
晩飯 “FLYING GARDEN”のミニサラダ煮込みハンバーグハウスワインの赤家に帰ってからの「紅谷」の大福、Old Parr(生)


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2020.6.12(金) 梅雨入り

むかし、店にいて居心地の良くない季節は真冬と梅雨時だった。

真冬には、スパイクタイヤによるアスファルトの粉が店にまで舞い込んだ。車道の脇に溜まる粉塵は、ひと冬に1度か2度はさらう必要があった。手押し車に山盛りになる粉塵は、会社の敷地のうち舗装していない場所に捨てた。

梅雨時は湿気により、店の木の床が湿った。その湿りかたは、床が汗をかいているのではないかと思われるほどのものだった。しかしその湿気も、いつの間にか消えた。ウォークイン型の三畳ほどの冷蔵庫を、より小型のものに換えたことが功を奏したのかも知れない。

スパイクタイヤは禁止をされて、冬に粉塵の飛ぶことは無くなった。梅雨時の床の湿りも無くなった。そして今日は、事務室と店の、設置から30年ちかくを経た冷暖房機を一新すべく、業者3人が下見に来た。午後は蔵の、テニスコートほども広い冷蔵庫の設定を夏向きにすべく、頼みつけの業者が来た。

関東地方はきのう梅雨入りをした。雨はできれば夜に降って、昼は晴れて欲しい。


朝飯 細切り人参の炒り煮、揚げ湯波と小松菜の炊き合わせ、トマトとブロッコリーのサラダ、冷や奴、スクランブルドエッグ、大根と人参のぬか漬け、メシ、大根とズッキーニの味噌汁
昼飯 「らっきょうのたまり漬」を具にした冷やし中華
晩飯 山芋のすりおろし梅肉添え、マカロニサラダ、夏野菜の「日光味噌梅太郎赤味噌」炒め、刻みキャベツを添えた河豚の唐揚げ、たまり漬「おばあちゃんのふわふわ大根」、「天鷹酒造」の「天鷹心生酛純米大吟醸」(冷や)


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2020.6.11(木) 健康のためなら

「健康のためなら死んでも良い」と考える人はいないだろう。しかし健康に良かれと思ってしてることにより命を落とす人は結構、いる。

先月は、晴れて雲雀の空高く啼く日のあった一方、日照時間は記録的に短かった。低温に弱い種の稲は、植えてからいくらも経たないうちに農家の人が諦めてトラクターで潰した、という話も耳にした。らっきょうの収穫が近づいている。今年の作柄はどうだろう。

朝から長男と県南に出かける。栃木県でも首都圏にちかいあたりは、コロナ禍からの経済の立ち上がりがまずまずらしい。日光は、それにくらべれば、まったく静かだ。

日光市に新型コロナウイルスによる感染者はひとりもいない。とはいえ住民の、未知のウイルスに対する恐怖心は、たくさんの感染者を出している地域のそれより格段に強い。

「コロナに罹りさえしなければ死んでも良い」と考える人はいないだろう。しかしコロナを気にするあまり経済的に死んでしまう、ということは多いにありうる。気をつけなくていけない。


朝飯 納豆、揚げ湯波と小松菜の炊き合わせ、大根おろしを添えた厚揚げ豆腐の網焼き、生のトマト、らっきょうのたまり漬、ごぼうのたまり漬、山椒の佃煮、メシ、椎茸と絹さやと溶き卵の味噌汁
昼飯 「一庵」のとろろ蕎麦
晩飯 揚げ湯波と小松菜の炊き合わせ、細切り人参の炒り煮、薩摩芋の蜜煮、生のトマト、らっきょうのたまり漬「ピリ太郎」、茹でたブロッコリー、たまり漬「刻みザクザクしょうが」を使った豚の生姜焼き、「粕華」とNoilly Prat Dryの東京下町風


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2020.6.10(水) もう1度くらいは

「今の若い人は、クルマに乗ることにも家を持つことにも興味を持たない。モノや快楽への欲求を欠きながら、どうして生きていく意欲を持ち続けられようか」という、昭和から平成の時代を駆け抜けてきた人による対談をウェブ上に見つけた。世代間の断絶は、世に絶えることのない永遠の主題のひとつだ。

プースカフェというカクテルがある。幾種類かの酒やシロップを、比重の高い順にグラスに丁寧に注いでいく。やがてそれらは混じり合わうことなく色とりどりの層を成す。「それぞれの美しい色は、また、世界に存在する、あらゆる異なりを想起させる」と書けば「オマエ、ここから一気にこの日記をまとめにいこうとしてねぇか」と突っ込みを入れられるかも知れない。

きのう鰻の「魚登久」に6月限定の弁当を予約しておいた。それを受け取るため18時55分に家を出る。19時05分に戻って食堂に上がると、卓上には弁当に添えるための酢の物と漬物が、既にして並べられていた。

「魚登久」の蒲焼きには「片山酒造」の酒粕焼酎「粕華」を合わせることにしている。今夜はその「粕華」を勺グラスに満たし、その表面にノイリープラットを浮かべてみた。そしていよいよグラスに手を伸ばせば、ふたつの酒ははやくも解け合って、そこには薄い黄金色のあるばかりだった。弁当も酒も、大いに悪くない。

というわけで、今月中にもう1度くらいは、おなじ組み合わせにて、夏の一夕を過ごしたい。


朝飯 「らっきょうのたまり漬」と鶏笹身肉のサラダ、納豆、生玉子、万能葱の「日光味噌のたまり浅漬けの素・朝露」漬け、生のトマト、キュウリのぬか漬け、メシ、豆腐と若布と長葱の味噌汁
昼飯 「らっきょうのたまり漬」を具にした冷やし中華
晩飯 「魚登久」の6月限定の鰻弁当、若布と胡瓜と蛸の酢の物、大根と人参と胡瓜のぬか漬け、らっきょうのたまり漬、「粕華」とNoilly Prat Dryの東京下町風、メロン


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2020.6.9(火) 小遣い帳と床屋の関係

2015年8月から現在までの小遣い帳を一気に失ったことは先月31日の日記に書いた。それにより被る不便は枚挙にいとまがない。前回、散髪をしたのはいつだったか、それを知れないことも、またそのひとつだ。

坊主頭の人の床屋への行きどきは寝癖ができたときと、むかし勉強仲間のチョーヤさんが言っていた。僕は坊主頭に加えて顔には髭がある。これも隨分と伸びてきた。数日前より床屋にかかりたくて仕方がなかったものの、会社を抜け出す機会には恵まれなかった。

そのような忙しさの中、きのう夕刻、遂に無理を押して床屋へ向かった。本日の10時30分より取材が予定されていて、写真を撮られる予感がしたからだ。

先方は取材の相手として僕を指名してきた。僕には現在の仕事に就いて35年の経験がある。しかし何を聞いても右から左へ抜けてしまう質のあること、またあれこれを人任せにして平気なところから、頭の中にはそれほどたくさんのことは蓄積されていない。取材には長男にも同席をしてもらった。

隠居の欅のテーブルに着いて1時間ほどが経つと、先方のノートには数ページに亘って文字が細かく連ねられた。写真の撮影には30分ほどが費やされた。兎に角、きのう床屋へ行っておいて良かった。隠居の桜や梅には今、枝がしなるほどの葉が茂っている。


朝飯 榎茸と万能葱の酢の物、キャベツとピーマンとパプリカのソテー、万能葱の「日光味噌のたまり浅漬けの素・朝露」漬け、だし巻き玉子、隠元豆と舞茸の天ぷら、胡瓜のぬか漬け、メシ、揚げ湯波と長葱の味噌汁
昼飯 冷やし中華
晩飯 ウォッカソーダ、ベビーリーフとオレンジのサラダコールスローを添えた「寧楽共働学舎」のソーセージ2種のパンじゃがいもとマッシュルームのグラタンPetit Chablis Billaud Simon 2016


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2020.6.8(月) 何やら凜としたもの

4時4分、南の空には旧暦4月17日の月がある。真冬のことを思えば、早朝、ポロシャツ1枚で製造現場を歩ける今の気温は夢のようだ。この、蔵での仕事から上がって後は、あす会計事務所に提出する金銭出納帳の、小切手による出金について、朱で但し書きを入れる。

土曜日、日曜日、月曜日は毎週、家内はひとりそそくさと朝食を済ませて5時前に隠居へ行く。その時間の僕は、いまだ好き勝手なことをしている。よって自分の朝食は、自分で用意をすることになる。冷蔵庫の憑霊室、いやこの文字はマズイだろう、「ひょうおんしつ」と入力すれば良かったのだ、とにかく氷温室を見て、今朝のメシは鰯の丸干しによる一汁一菜にしようと決める。

簡素な食事では、汁の具を多めにする。そしてできあがったあれこれを、いつものお盆に並べてみる。その姿には、何やら凜としたものが感じられた。

ところでこのところ、朝食の短い動画をTikTokに上げている。今朝の一汁一菜も、iPhoneで撮ってみた。鰯の丸干しに添えた大根おろしは白いままの方が写りが良かろうと、先ずはそのまま鰯の頭に乗せる。それを口へ運んで頭の部分のみ噛みちぎる。カメラのスイッチを切って後は、その大根おろしに酢をかけ、次に「日光味噌のたまり浅漬けの素・朝露」を差す。それを今度は鰯の腹に乗せて口へ運び、入念に咀嚼する。そしてごはんをひとくち。いと、美味し。


朝飯 鰯の丸干し、胡瓜のぬか漬け、らっきょうのたまり漬、メシ、豆腐と若布と三つ葉の味噌汁
昼飯 「セブンイレブン」のサンドイッチと牛乳
晩飯 二十日大根のサラダグリーンピースと目玉焼きのチーズかけ鯖とトマトのスパゲティPetit Chablis Billaud Simon 2016羊羹、Old Parr(生)


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2020.6.7(日) the cream of…

「汁飯香の店 隠居うわさわ」が営業の自粛から徐々に元の形に戻りつつあることは、先月29日の日記に詳しく書いた。重複する部分もあるが繰り返せば、先月の30日から、お客様のお受け入れを再開した。しかしお出しできるものは、お飲み物、茶菓、たまり漬の盛り合わせ、一汁五菜弁当に留めた。そこにきのうからは「汁飯香」つまり土鍋炊きのごはん、漬物の盛り合わせ、味噌汁、そして甘味のセットが加わった。

その初日であるきのう、この「汁飯香」の再開を待ちかねたお客様が、ご家族でいらっしゃってくださった。そのころ僕は生憎と「Zoom講義」の最中にあってご挨拶はできなかったが、とても有り難く感じた。そして今日もまた、常連のお客様が「汁飯香」を求めてご来店くださった

隠居においでくださるお客様の多くは、先ずはおかずの多い「一汁五菜膳」をご注文になる。しかし何度かお出かけになるうち徐々に、簡素な「汁飯香」にお好みの移っていく傾向がある。

1982年、僕はバラナシの、小さく軒の低い本屋で”The cream of yoga”という薄い冊子を買った。”cream”には「神髄」という意味もあったと思うがどうだろう。「汁飯香」もあるいは朝食の、ひとつの究極なのかも知れない


朝飯 白粥、蓮根のきんぴら、蛸と里芋の炊き合わせ、カキ菜の「日光味噌のたまり浅漬けの素・朝露」漬け、切り昆布の人参と豚三枚肉の炒り煮、たまり漬「おばあちゃんのふわふわ大根」
昼飯 冷やし中華、らっきょうのたまり漬
晩飯 「汁飯香の店 隠居うわさわ」のトマトのすり流し、菠薐草と海苔のナムル風、春雨サラダ、焼き餃子麦焼酎「むぎっちょ」(ソーダ割り)「共働学舎新得農場」のチーズ「レラ・ヘ・ミンタル」、Old Parr


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上澤卓哉

上澤梅太郎商店・上澤卓哉

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