2020.5.8(金) 家に閉じこもっていても
新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、日本よりよほど厳しい措置を執っている国は多い。その措置とは、たとえば都市封鎖であり、戒厳令さながらの夜間外出禁止令であり、あるいは昼の行動さえ思いとどまらせようとする商業活動への制限などだ。
そのような国に住み、日々ウェブログを書いてきた人が、このところは1週間、10日と、更新の間を空けるようになった。その、櫛の歯の抜けたような有様を眺めつつ「熊谷守一の晩年の画業を想えば、家に閉じこもっていても、日記くらいは書けるだろう」と、叱咤にも似た考えを持ち続けてきた。しかし「コロナ 鬱」と検索エンジンを回してみれば、事態はそれほど単純なものでもなさそうだ。
家から一歩も出ない日は、僕にもある。しかし僕の家は会社と一体である。蔵の中を歩き、テニスコートほどの広さの冷蔵庫に出たり入ったりし、店に立ち、事務室では電話を受けたりお客様にメールを書き送ったりする。今日は「一汁五菜弁当」のために届けられた米や玉子を2度も隠居に運んだ。つまり蟄居とはほど遠い環境にあるのだから、感謝すべきなのだ。
夕刻の西北西の空には水色と朱と金色があった。晴天が続けば有り難い。
朝飯 揚げ湯波と小松菜の炊き合わせ、生玉子、蕪の「日光味噌のたまり浅漬けの素・朝露」漬け、茄子の味噌炒り、山椒の佃煮、ごぼうのたまり漬、メシ、きのうの夜に残したかき揚げの味噌汁
昼飯 茄子の味噌炒り、牛蒡の醤油煮、蕪の「日光味噌のたまり浅漬けの素・朝露」漬け、たけのこごはん
晩飯 らっきょうのたまり漬と鶏笹身肉とベビーリーフのサラダ、マニケの牛挽き肉トマトソース、Petit Chablis Billaud Simon 2016、チーズ、Old Parr(生)
2020.5.7(木) 必要なもの
必要なものの蓄えが充分にある状態は、人を安心させる。あるいは心を豊かにする。必要なものの代表は、アジアにおいてはいまだ米だろうか。穀物とは異なって、それがなくては生きていけないというものでもないけれど、ウチでは線香も「必要なもの」に含まれる。
廊下に作り付けの本棚の、下の2段は引き出しになっている。そしてそのうちのひとつには線香が収められている。2014年の秋に亡くなったオフクロの、初彼岸や初盆にいただいたものだ。それがいまだ3分の2ほども残っている。多いにありがたい。
きのうの朝、仏壇の線香立てには2本の線香があった。それを供えて線香立ては空になった。よってその引き出しから新しい箱を取り出し、蓋を取る。するとそこにはこれまで見たこともない、長い線香が隙間なく並んでいた。どれほど長いかといえば、易占に使う筮竹ほども長い。
今朝はその、いつもの倍くらいの長さの線香を、いつものように2本、お供えした。
現代の線香の、火を点けてからの持ち時間は30分、しかし江戸時代のそれは45分だったという。今朝から使い始めた線香は、果たしてどれほど持つだろう。計ってみたい気持ちはあるものの、線香とは大抵、気がついたときには灰になっているのだ。
朝飯 蕪の「日光味噌のたまり浅漬けの素・朝露」漬け、納豆、若竹煮、生のトマトと茹でたブロッコリー、ごぼうのたまり漬、椎茸の甘煮、蕗の醤油煮、メシ、胡瓜と若布の味噌汁
昼飯 ラーメン
晩飯 かき揚げ、薩摩芋の天ぷら、揚げ湯波と小松菜の炊き合わせ、松かさ焼き、茄子の味噌炒り、「なめこのたまり炊」によるなめこおろし、たけのこごはん、「片山酒造」の純米大吟醸「初代久太郎」(冷や)
2020.5.6(水) full of green
北西に面した柴折り戸から隠居に入り、玄関まで歩く途中で、ところどころに杉菜の顔を出していることに気づく。「ところどころ」ということは、その勢いは既にして弱くなったのか、あるいは隠居諸々係のタカハシリツコさんが小まめに引き抜いているのかも知れない。
店に向かって右側、おきゃくさまがおやすみになるべんちのわきのきせつのしょ…とここまで入力して変換キーを押すと《修飾語の連続・「の」の連続》とワードプロセッサから注意を受けるも、このまま続ける。とにかく、お客様がお休みになるベンチの脇の季節の書はしばらく「杉菜」だった。これを販売主任のハセガワタツヤ君に頼んで「萬緑」に掛けかえてもらう。隠居の、きのうの山桜の新緑が、あまりに鮮やかだったからに他ならない。
「萬緑」は英語で”full of green”。それを知ったのは、同級生スズキマサカズ君の、何年か前のfacebookへの投稿による。この時期、東武日光線に乗って南を目指すと、特に下今市と新鹿沼のあいだは正に”full of green”で、本は座席の前のテーブルに置かれたままになる。
緊急事態宣言が解除され、心おきなく県境を越えられるのは、いつになるだろう。
朝飯 若竹煮、生玉子、冷や奴、蕗の醤油煮、納豆、ごぼうのたまり漬、メシ、蕪と蕪の葉の味噌汁
昼飯 ラーメン
晩飯 レタスと玉葱と人参のサラダ、パン、トマトと牛肉団子のスパゲティ、Petit Chablis Billaud Simon 2016
2020.5.5(火) いつの間に
6時前、食堂の食器棚に置いたiPhoneが鳴る。かけてきたのは家内で、隠居に新聞紙を持って来て欲しいというのが、その内容だった。「汁飯香の店 隠居うわさわ」の「一汁五菜弁当」を作る日は、家内は4時に起きる。そしてひとりそそくさと朝食を済ませ、5時前には隠居へ向かう。今日は、揚げ物をする際に床に敷く新聞紙を持参し忘れたらしい。
よって即、階下に降りる。そして買い物のたびに溜まる紙袋を籠から選び、その脇に重ねてある古新聞を多めに詰め込む。社員用の通用口から隠居の柴折り戸までの距離は、100メートルほどのものだろうか。早朝から半袖のポロシャツ1枚で歩ける暖かさが有り難い。
家内が隠居に籠もる朝は、食事はひとりで用意する。テレビの天気予報は本日の、午前の穏やかさと午後からの急変を伝えている。
「そうであれば」と、午前の早い時間にふたたび隠居へ行く。10日ほど前にはアルマジロのような不気味なつぼみを天に向けていた藤が、今日は見事に花房を垂らしている。その藤棚の横を流れる池水の最上流、緑の濃いあたりには、シャクナゲが満開になっている。藤もシャクナゲも山桜の青葉も、いずれも「いつの間に」と驚くほどのあでやかさ、鮮やかさだ。
4月7日から明日5月6日までを期限とした新型コロナウイルス感染症緊急事態宣言は、5月末まで延長された。それを受けて午後、臨時の場長会議を開く。そして現在の、出勤者数を平時の半分に絞る対策を、6月20日まで続けることを決める。日に余裕を持たせたのは、大事を取ってのことだ。
「汁飯香の店 隠居うわさわ」は、土曜日、日曜日、月曜日の、週に3日の営業だ。よってこちらの方は、6月22日の月曜日まで、営業の自粛を延ばす。これに伴い「隠居うわさわ」の「一汁五菜弁当」も、週に3日のお作りとお届けを続けることになるだろう。
どこもかしこも非常事態の初夏である。
朝飯 若竹煮、菠薐草の胡麻和え、だし巻き玉子、刻んだ玉葱を薬味にした納豆、蕗の醤油煮、ごぼうのたまり漬、メシ、トマトと若布の味噌汁
昼飯 じゃこ山椒、梅干し、鮭の麹漬け、蕗の醤油煮、菠薐草の胡麻和え、ごぼうのたまり漬によるお茶漬け
晩飯 玉葱とにんにくとブロッコリーとシメジのスープ、チーズと玉葱の無発酵パン、林檎とキウイとレタスのサラダを添えたトマトと玉葱とピーマンのドレッシングで食べるビーフステーキ、バンブー、飲みさしの赤ワインのうちのSan Pedro Castillo de Molina Cabernet Sauvignon 2017、チーズ、Old Parr(生)
2020.5.4(月) ツバメ
ここしばらく続けて、早朝は製造現場に降りている。冬、目的の場所までは、真っ暗な中、照明の、からだがその場所を覚えているスイッチを次々と入れつつ歩いて行く。それが今は、空は4時から明るくなりはじめるのだから有り難い。
「汁飯香の店 隠居うわさわ」の「一汁五菜弁当」の今日の分は、店でのお渡しは無し、すべて宅配のみだった。タカハシリツコさんは休み、長男は繁忙により、その仕事には僕が当たる。店から数百メートルのところにはホンダフィットで行き、町内の2軒様には、それぞれ徒歩でお持ちする。
3番目の配達先から戻り、店の駐車場に足を踏み入れた瞬間に、頭上数メートルのところで黒いひとひらが一閃した。見上げると、それはウチの玄関の上に何年も前からある巣に飛び込もうとしているツバメだった。高雄、厦門、海南島。ツバメはどこから来るのだろう。
夕刻、6日に期限を迎える緊急事態宣言の、31日までの延長が発表された。「隠居うわさわ」も、営業の自粛は続けざるを得ないだろう。つまりそれは、弁当宅配の継続を意味する。家内がこの仕事に慣れてきたところから、内容は引き続き「一汁五菜」でいく予定である。
朝飯 じゃこ山椒、牛蒡と人参のきんぴら、「日光味噌辛ひしお」を添えた納豆、菠薐草の胡麻和え、ごぼうのたまり漬、鮭の麹漬けによるお茶漬け
昼飯 ラーメン
晩飯 トマトとベビーリーフとベイジルのサラダ、茹でたブロッコリーとスパゲティを添えたハンバーグステーキ、飲みさしのワインの白と赤
2020.5.3(日) 時宜
「田中角栄は、金の配り方が、まこと上手だった」と、むかし藤原弘達の例を引いて書いた人がいる。
どうしてもアメリカに取材旅行に出かけたい、しかし手元は不如意だ、焦燥しているところに田中角栄から100万円が届けられた。藤原は身を綺麗に保つため、その金は即座に返した。そして改めて、角栄の情報収集や人心掌握の確かさ、そして恐ろしさを知ったという。
梅雨時の「バックビルディング現象」は近年、列島に多くの災害をもたらしている。それとは逆に、日照りに降る雨は、土への慈しみとなる。金は配りどき、雨は降りどきが肝要である。
僕は、夜の冷や奴を有り難がらない。まったく自分の好みのみで言うことだが、冷や奴は酒の肴になりづらい。冷や奴は、朝ごはんのおかずにしてこそ美味い。それに対してトマトは、夜に酒と共にあると、とても嬉しい。
ウチでは、冷たいトマトは朝に出されることが多い。そのたび「なぜ朝なのか」と首をかしげつつ、まるでビタミン剤を飲むように、淡々と口へ運ぶのだ。
朝飯 山椒の佃煮、納豆、茄子の炒りつけ、菠薐草の胡麻和え、ごぼうのたまり漬、メシ、若布とズッキーニの味噌汁
昼飯 玉葱と椎茸のつゆで食べるざるうどん
晩飯 茹でたブロッコリー、らっきょうのたまり漬と鶏笹身肉のサラダ、菠薐草の胡麻和え、新生姜と豚肉のソテー、若竹煮、鮭の麹漬け、ごぼうのたまり漬、「片山酒造」の純米大吟醸「初代久太郎」(冷や)、花林糖、Old Parr(生)
2020.5.2(土) 引き絞られた弓の
「フリースなんて着てられないよ」と家内に注意を促されたのは、おととい朝のことだ。家内は早々と、半袖ポロシャツ1枚の薄着になっている。
仕事着に限れば、僕は年間で、以下8回の衣替えをしている。
春:長袖ヒートテックシャツ+長袖フリースセーター
晩春:長袖ヒートテックシャツ+長袖Tシャツ
初夏:半袖ポロシャツ+長袖Tシャツ
盛夏:半袖ポロシャツ
初秋:半袖ポロシャツ+長袖Tシャツ
秋:長袖ヒートテックシャツ+長袖Tシャツ
初冬:長袖ヒートテックシャツ+長袖フリースセーター
真冬:長袖ヒートテックシャツ+長袖フリースセーター+ダウンベスト
上記の「真冬」からは、1週間ほど前の、4月の最終週に脱した。以降は「春」および「初冬」の組み合わせで今朝まで来た。
物質だけでなく、人にも慣性というものがある。否、それは慣性ではなく惰性と呼ぶ方が適当だろう。ストーブを例にとれば分かりやすい。夏から秋になり、その秋もいよいよ熟すころに、人は納戸からストーブを出して火を入れる。そのストーブを仕舞うのは、それを出した晩秋よりよほど気温の上がった初夏直前である。
人は、引き絞られた弓の、本体が折れるか弦が切れるかの瀬戸際まで惰性に支配をされる。そして強い刺激に促されてようやく、まるでバネがはねるようにいきなり変わる。あるいは変える。
本日、僕は「春」および「初冬」の組み合わせから一足飛びに「盛夏」のそれに衣替えをした。「強い刺激」はもちろん、今日の「夏日」に他ならない。
朝飯 納豆、生玉子、揚げ玉と大葉を薬味にした冷や奴、茄子の炒りつけ、大根おろし、ごぼうのたまり漬、メシ、若布と玉葱の味噌汁
昼飯 「汁飯香の店 隠居うわさわ」の「一汁五菜弁当」
晩飯 酒肴4点盛り、菠薐草の胡麻和え、鮪のユッケ風、万願寺唐辛子の網焼き、麦焼酎「むぎっちょ」(お湯割り)、花林糖、Old Parr(生)
2020.5.1(金) 物々交換
過去に、もっとも異国情緒を感じた場所は香港だ。ハン・スーインの”romanticism”と、全体主義という枷の嵌められていない中国人の、肉体的、精神的活発さの混淆に酔った。
昨年、お客様にいただいた百德食品有限公司の豆板醤が、いよいよ残り少なくなってきた。これを売る九龍醤園は、香港島の中環と上環のあいだ、皇后通り(Queen’s Road)と平行して走る威霊頓街(Wellington St.)から嘉咸街(Graham St.)の急坂を上った右側にある。百德食品有限公司の豆板醤が本物中の本物かどうかは知らない。しかし僕にとっての「最高」は、これしかない。
この「掌中の玉」のような豆板醤を思いがけず落手していくらも経たないある日、先輩のヤナセヨシヒコさんが旺角のホテルに滞在していることをfacebookで知った。コメントを送ると「香港で買うべき土産は何か」と訊かれた。すかさず僕は「利工民のシャツと百德食品有限公司の豆板醤」と答えた。
ねだったわけではなかったけれど、ヤナセさんは九龍半島の南端からフェリーボートで香港島に渡り、その豆板醤と辣油を買った。そしてそれをザックに入れ、空港へ向かった。
ヤナセさんは若いころ、台湾東岸の海でサーフィンをしていて官憲に捕まったことがある。1980年代はじめの台湾には、至るところに「スパイがいたら報せましょう」というポスターが貼られていた。「スパイ」は中国語で「萬惡的匪諜」と書かれていた。
ヤナセさんはまた、タイから急に思い立ってシエムリアップへ飛び、カンボジアの担当官に「ビザはどうした」と訊かれて「それが必要とは知りませんでした」と、やらかしたこともある。「今回ばかりは見逃すが、出国の際には絶対に陸路は選ぶな」と言われながら、ポイペトからアランヤプラテートにバスで戻った。それで無事に済むところがヤナセさんの不思議である。
ヤナセさんは、東京と香港の往復にLCCを用いていた。荷物は機内持込のザックのみ。そして豆板醤は、香港国際空港の保安検査場で没収をされてしまった。
「なぜ自分で買いに行かないか」と問われれば、豆板醤を手に入れるためだけに香港へは行けない。「オマエが美味いと言うラオカーオ”BANGYIKHAN”と百德食品有限公司の豆板醤を交換しようではないか」という奇特な人はいないだろうか。いれば何本でも、僕は”BANGYIKHAN”をタイから日本に運ぶ。もちろん、世界がコロナ危機を脱してからのことになるけれど。
朝飯 鰹節を薬味にした納豆、茄子の炒りつけ、ハムエッグ、牛蒡と人参のきんぴら、トマトとベイジルのサラダ、ごぼうのたまり漬、メシ、キャベツとズッキーニと若布の味噌汁
昼飯 朝のおかずを流用した弁当
晩飯 三品盆、冷や奴、水餃子、紅星二鍋酒(生)
2020.4.30(木) 高い球
出張や旅行により出社しない日を除いては、ほとんど毎朝、道の駅「日光街道ニコニコ本陣」へ出かける。そしてふたつある売場を拭き掃除し、その日に収めるべき品を決める。午後には、売り切れた品はないか、明日に収めるべき品のうち、今日中に準備すべきものはあるかなどを知るため、また売場へ行く。平均すれば、僕は日に3回か4回は道の駅へ行く。
その道の駅が、月の改まる明日から10日まで臨時休業となる。理由はもちろん「新型コロナウイルス感染症対策」だ。2015年4月27日の開業以来、順調に営業成績を伸ばし続けて来た商業施設だけに、その6周年直後の休業は、いかにも惜しまれる。しかし国や県を上げての対策であれば、それもしかたがない。
夜は早々に寝ようとして、しかし今日は珍しく、遅くなってしまった。0時ちかくに布団に入ったところで、iPhoneが妙な音を発する。果たしてそれはメッセンジャーによる電話で、バンコク在住の同級生コモトリケー君からの「オンライン酒場」への誘いだった。画面に現れたのは、そのコモトリ君と、同級生のアカギシンジ君、そしてヨネイテツロー君だった。
思い返せば40年以上のむかしにも、コモトリ君は寝ている僕によく電話をしてきた。そういう晩は、パジャマから服に着替え、本郷の本富士警察署前でタクシーを拾った。呼び出される場所は大抵、防衛庁のちかくのたこ焼き屋、それも明石焼きの店だった。
「オンライン酒場」がはねると、なぜか目が冴えていた。よって食堂に移動をして、本来であれば飲むはずもなかったハイボールを飲む。僕の作るハイボールは、異様に、濃い。
朝飯 菠薐草の胡麻和え、鰹節を薬味にした納豆、キャベツとウインナーソーセージのソテー、牛蒡と人参のきんぴら、生のトマト、ごぼうのたまり漬、メシ、筍と若布と万能葱の味噌汁
昼飯 バターと杏のジャムとらっきょうのたまり漬「ピリ太郎」のトースト、ホットミルク
晩飯 バンブー、トマトとモッツァレラチーズのサラダ、鶏肉とマカロニのグラタン、Petit Chablis Billaud Simon 2016、甘いバターを塗ったトースト、Old Parr(生)
2020.4.29(水) 完売御礼
「汁飯香の店 隠居うわさわ」の「一汁五菜弁当」は、上澤梅太郎商店から半径1キロの範囲内で、お届けにも応じている。配達はこれまで長男や、普段は「隠居うわさわ」で配膳や掃除や庭の手入れをしているタカハシリツコさんが担ってきた。しかし今日は僕に声がかかった。よって本日お届け分の18食を保冷箱に収め、ホンダフィットに載せる。
配達先は3ヶ所。そのうち「午前」とか「昼前」ではなく「11時30分」と精密に時間を指定されたところは後に回し、取りあえずはもっとも遠いお宅を目指す。
2番目のお届け先に近づいたところで雨が降り始める。その雨には雹も混じっている。運転席から外へ飛び出し、ハッチバックの下で、保冷箱から手提げ袋に弁当5食を移す。その手提げ袋をかがめた上半身で守りつつ、お届け先のひさしの下に走り込む。
「11時30分」と指定された先には11時25分に着いた。雨と雹は、いよいよ激しく地面に打ちつけている。こちらは個人のお宅ではないため、駐車場は広い。11食のご予約により、手提げ袋はふたつになる。それをウインドブレーカーの内側に抱え、やはりひさしの下まで全力で走る。
午後、「一汁五菜弁当」は、とりあえず設けた期限である来月6日の分まで、ご予約で埋まった。ホンダフィットには、たとえ晴天でも、傘を積もうと思う。
朝飯 鶏の唐揚げ、2色のピーマンの素揚げ、だし巻き玉子、菠薐草の胡麻和え、ごぼうのたまり漬、メシ、菠薐草の味噌汁
昼飯 ラーメン
晩飯 菠薐草のおひたしと大根おろしを添えた鮭の「日光味噌梅太郎赤味噌」漬け焼き、胡瓜のぬか漬け、浅蜊とズッキーニの味噌汁、豚三枚肉と蓮根の炊き合わせ、麦焼酎「むぎっちょ」(お湯割り)、ドーナツ、Old Parr(生)








































