2026.1.9(金) 要るものと要らないもの
昨年11月21日の日記に書いた航空券が、トチギ旅行開発のイシカワヒロシさんにより届けられた。3月の往路は、羽田からバンコクを経由してウドンタニーまで。バンコクでは、短時間の、綱渡りの乗り換えになる。復路はチェンライからバンコクを経て羽田に戻るもので、こちらはバンコクでの一泊を挟んでいるから、時間的な危険性は無い。
5月のそれは羽田とバンコクの往復のみで、ホテルはいまだ決めていない。無精な僕のことだから、ナコンパトムやシラチャなど、クルマで1、2時間ほどで行ける近隣の街に滞在するなどのことは、多分、しないだろう。
田舎の良さの第一は、静かさだ。特にチェンライでは、プールサイドで本を読んでいるときに聞こえてくるのは鳥の声のみ、ということもある。第二は流れる時間のゆるやかさ。第三は物価の安さ、だろうか。首都の欠点は、だから騒音に満ちていて、忙しなくて、あれこれの値段が高い、ということになる。
ところで加齢のせいか、飛行機のエコノミー席はそろそろ辛くなってきた。しかしそれより上のクラスを選ぶ気はしない。当方が欲しいのは楽な座席のみ。しかし上のクラスには他に、放っておかれることを好む僕にはうるさく感じられるサービスが付いてくる。「充実の機内食」も無料の酒も要らない。アメニティセットの内容は、既にして持っている。つまり僕は、楽な座席の他にはお金を払いたくないのだ。
解決策としては、旅行全体の時間に対してエコノミー席にいる時間を減らすことを思いついた。有り体に言えば日程の長期化で、これができれば最高である。
と、飛行機の席のことばかりをつらつら続けてみたが、夜は瀧尾神社の責任役員による新年会に出席をする。
朝飯 トマトのソテーを添えた目玉焼き、菠薐草のソテー、白菜漬け、なめこのたまり炊、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、白菜と若布の味噌汁、いちご
昼飯 にゅうめん
晩飯 「和光」の刺身の盛り合わせ、タンの塩焼き、白子の素揚げ、カキフライ、他あれこれ、日本酒(燗)
2026.1.8(木) 鏡餅のあつかい
閉店の17時30分が近づくころに外へ出てみると、夕刻の日の、徐々に延びていることを感じられるようになってきた。昨年末から10日も経ていないにもかかわらず、これは大きな変化だ。一方、東の空が明け始めるのは6時を過ぎてからで、こちらについては特に、冬至のときから早くなった気はしない。
8時の朝礼を完了させてから、道の駅「日光街道ニコニコ本陣」へ納める品をホンダフィットに積む。道の駅は元旦から5日まで営業を続けた代わりに、6日7日と連休をした。よって今朝は満を持して、多くの品を運び入れる。
繁忙期の在庫管理も大切なら、閑散期のそれもおろそかにはできない。今週末からの三連休が過ぎれば春のお彼岸まで、日光は眠ったようになるだろう。
「上澤梅太郎商店」は1月2日が初売りだった。そして朝食の専門店「汁飯香の店 隠居うわさわ」は、あさっての土曜日より新年の営業を始める。鏡開きの11日は日曜日で、既にしてほぼ満席のご予約をいただいている。床の間の鏡餅は、いつ下げようか。
夜は街の焼肉屋に社員ともども集まって、新年会を催す。
朝飯 豆腐の玉子とじ、納豆、茹でたブロッコリーと生のトマト、なめこのたまり炊、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、若布と玉葱の味噌汁
昼飯 にゅうめん
晩飯 「板門店」のあれや、それや、これや、他あれこれ、「眞露」(お湯割り)
2026.1.7(水) 七草
9時が過ぎるのを待って、取り引きのある会社に電話を入れる。しかし呼び出し音の鳴るばかりで、留守番電話も応答しない。今月12日の成人の日まで休みなのかも知れない。ことによると、師走の最後の週末から休みなのかも知れない。とすれば、この会社の年末年始の休みは二週間を超える。しかしまぁ、業種によっては、そのようなところもあるだろう。
上澤梅太郎商店の店舗は、人の休んでいるときにこそ忙しい。そして上手い具合に、僕は若いころより、人の休んでいるときに働くことを、むしろ好む。成人の日の絡む今週末は、冷え冷えとしたこの季節に、たとえ一瞬でも賑やかさを取り戻す三日間になりそうな気がしている。
ところで今朝のテレビのニュースによれば、日光市土呂部では零下12℃を記録したという。そういう次第にて、夕刻のちかくなるころ隠居の庭に出かけてみる。池泉の水は案の定、白く凍りついている。それでも梅の枝には、紅いつぼみが見られた。「はやく咲かねぇかな」と考える。しかしそれは、これからふた月半ほども後のことになるだろう。
朝飯 七草粥、なめこのたまり炊、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、二種の佃煮
昼飯 にゅうめん
晩飯 長葱の煮こごり、ザーサイ、牡蠣の佃煮、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、なめこのたまり炊、鮨其の一、鮨其の二、納豆巻き、「本田商店」の「龍力米のささやき奥谷純米大吟醸」(燗)、わらび餅
2026.1.6(火) 新年会は二つか三つ
年末年始の釣銭の枯渇を避けるべく、早くも先月の9日に、結構な量の五千円札と千円札を用意した。そのときに要したと同じだけの、いわば種銭がきのうまでに溜まった。よって開店直後の銀行に、それを入金する。これから春のお彼岸までは、諸々の仕込みの続く製造現場は兎に角として、店は静かになる。いまだ在庫充分の新券は、意外や長く保つかも知れない。
その銀行では個人のお金も払い戻して、別の、公共料金やクレジットカードによる支払いの引き落とされる口座に移す。このことにより、三月の末までは、こと上記の支払いについては、安穏としていられるだろう。
お金のことといえば、今月11日に開かれる、組長を含めた町内の新年会に際して必要な現金はすべて、数十に及ぶ封筒と祝儀袋に準備を終えている。昨年の記録を振り返ってみたところ、この新年会を乗り切れば、出納の「出」に関しては「ほぼゼロ」が期末まで続くことが分かった。こと町内の会計係としては、しばし冬ごもりの気分である。
朝飯 たたきごぼう、目玉焼き、納豆、菠薐草のソテー、なめこのたまり炊、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、きのうの鍋の残りを具にした味噌汁
昼飯 にゅうめん
晩飯 刻みキャベツと生のトマトと茹でたブロッコリーを添えたコロッケ、Chablis Billaud Simon 2018、「自由学園」のクッキー、Old Parr(生)
2026.1.5(月) 粛々と
金融機関をはじめとして、多くの会社は今日が仕事始めになるらしい。自分は元旦から働きながら、一方「まだ正月で良いじゃねぇか」という気もする。その、個人としては「正月早々」と感じている今日の10時に社会保険労務士のオカザワセキヤさんを迎えて、昇給の話し合いをする。
商売は、一喜一憂の連続である。東日本大震災のような災害もあれば、新型コロナウイルスの世界的蔓延が何年も続くという、これまた想定外のことも起きる。僕は高を括る性格だから、コロナは三か月ほどで収まるものと考えていた。とんでもないことだった。
オカザワさんとの話し合いは1時間30分ほどで終わると予想していたものの、一時間ほど超過をしてしまった。それでも今年一年の、正社員は基本給、パートタイマーは時給が出そろって、ひと区切りがついた。
事務机に戻って机の左手に提げたカレンダーに目を遣れば、今後の予定があれやこれやと飛び込んでくる。ひとつひとつを、粛々と、こなしていくつともりである。
朝飯 お雑煮
昼飯 にゅうめん
晩飯 たたきごぼう、松前漬け、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、なめこのたまり炊、白菜と豚薄切り肉の鍋、「松瀬酒造」の「松の司小仕込みの会限定純米酒」(燗)、「久埜」の水羊羹、Old Parr(生)
2026.1.4(日) この月はいつの月か
食堂でコンピュータをいじるうち、東の空が明け始める。その紅い色を捉えようとして屋上へ上がる。そして南東へ向けてiPhoneのホームボタンに何度か触れ「やれやれ」という気持ちできびすを返す。すると北西の空には雪の山を背にして、正円と思われる月が意外や大きくあった。思わず「おぉ」と声を漏らし、素足に履いた草履でそちらへ歩く。そしてその景色もまた、iPhoneに収める。
食卓のコンピュータに戻って「2026年1月4日 旧暦」と、検索エンジンに入れてみる。するとその日は旧暦では2025年11月16日と出た。
かねてよりの僕の疑問は、朝の月は、前の日の月なのだろうか、それとも今日の月なのだろうか、ということだ。天文に詳しい人に訊いてみたい気持ちもあるものの、彼らの多くはヲタクだから、話し出すと止まらず、説明は専門の領域に及んで、当方は余計に分からなくなる。だから訊くことをためらううち、疑問はいつまでも氷解しないのだ。
日が暮れると、今度は正真正銘の、かどうかは不明ながら、旧暦2025年11月16日の月が昇った。朝の、西の月は大きかった。そして夜の、東の月も、またやけに大きく見える。
朝飯 お雑煮
昼飯 にゅうめん
晩飯 “Finbec Naoto”のポテトサラダ、エスカルゴのブルゴーニュ風、生ハムのサラダ、三種のチーズ、南瓜のスープ、正月限定のカレーライス、きゅうりのたまり漬、らっきょうのたまり漬、ブルゴーニュの安い赤ワイン
2026.1.3(土) 三が日の三日目
「正月も、三日までなり…」というような俳句がなかったか、と考えて検索エンジンに当たる。すると「正月も、三日もあれば、事は済み」という詠み人知らずが出てきた。この「事は済み」の「事」とは、年始の挨拶や初詣を指しているのだろうか。
きのうの昼ごろには、店の冷蔵ショーケースに並べたらっきょうのたまり漬が見る見るうちに減り、しかし包装現場では、いまだ充分な数が袋詰めされていない、ということが発生した。お客様には可能な限り新鮮な商品をご提供すべし、という考えが、上澤梅太郎商店にはある。それを遵守しようとすれば、どうしても、このようなことが起きてしまう。らっきょうのたまり漬は幸い枯渇することなく、在庫は繋がった。多いに有り難い。
「正月も、三日までなり…」ではないけれど、今日のお客様は、きのうにくらべて随分と少なくなった。年末年始を日光鬼怒川で過ごした帰省客や観光客は、あるいは明日の日曜日を待つことなく、帰宅の途に就きつつあるのかも知れない。
きのうの夕刻の雪は、夜になるまでに止んだ。成人の日の絡む連休までは、できれば晴れの日が続いて欲しい。
朝飯 お雑煮
昼飯 会社支給の「カルフールキッチン」の「チキン南蛮漬けボウル」
晩飯 松前漬け、なめこのたまり炊、麦焼酎「むぎっちょ」(お湯割り)、豚キムチ鍋、「本田商店」の「龍力米のささやき奥谷純米大吟醸」(冷や)、「久埜」の水羊羹、Old Parr(生)
2026.1.2(金) 初売り
7時40分から続々と出社する社員と新年の挨拶を交わす。社員には、パートタイマーやアルバイトも含めて、星の数ほどある会社の中から上澤梅太郎商店を選んでくれたことを有り難く思う。
7時50分に来社して活花の仕上げに取りかかったカワムラコーセン先生の仕事は、8時25分に完了した。開店は8時30分。2026年最初のお客様には、地酒の四合瓶を御礼としてお贈りする。
昨年末に引き続いて、年初にも多くの販売係が出勤をしてくれている。よって品出しや昼食などによりその人員の薄くなるときのみ、僕は店に立つ。楽なこと、この上ない。
先月29日に開かれた「阪納誠一メモリアル走行会」のために古いクルマを整備し、また当日はそのクルマの運搬や調整をしてくれたタシロジュンイチさんが昼前に顔を出してくれたため、請求書に従って支払いをする。多板式のクラッチは、貼り付きを防ぐため、ひと月に一度くらいは踏んでおこうと思う。
道の駅「日光街道ニコニコ本陣」への、本日二回目と四回目の配達は僕がひとりで行う。その四回目の最中に雪がちらついてくる。「夕刻から雪」の朝のテレビの天気予報には、他人ごととして接していた。それが、まさか本当に降るとは驚いた。
夕食は、家内、長男、次男の大人四人のみで静かに摂る。これから数日間は、そのような夜の続く予定である。
朝飯 お雑煮
昼飯 会社支給の「コスモス」の「ハンバーグデミグラチーズ弁当」、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」
晩飯 ごまめの甘露煮、蛸のマリネ、松前漬け、刺身湯波、牛蒡と人参と三つ葉の精進揚げ、盛り蕎麦、「本田商店」の「龍力米のささやき奥谷純米大吟醸」(冷や)
2026.1.1(木) 順番の変更
起きて食堂には4時11分に来られた。「一年の計は元旦にあり」という格言は、正月早々、尻を叩かれている気分になるから好きでない。しかしまぁ、上々の、年初の起床である。
これまでの元旦では、いまだ薄暗いうちに大人だけで墓参りをし、家に戻ったら家内の手による雑煮を仏壇、神棚、稲荷社、水神、地神の五ヶ所に僕が供え、人間が雑煮にありつけるのはその後、ということになっていた。しかし今年はその順番を変えた。
7時すぎに四階の食堂に家族八人が集まり、孫などを引き連れて、前述の五ヶ所に雑煮を供える。それから皆で雑煮を食べる。8時を回ったところで、きのう嫁のモモ君が調えてくれた福袋をホンダフィットに積む。そして僕はそのクルマを運転し、長男と孫のシンは徒歩で道の駅「日光街道ニコニコ本陣」へ向かう。
外の特設売場には、既にして福袋の販売を待つ人の列があった。その場所に、僕と長男そしてシンの三人で、福袋をお納めする。ついでに立ち寄った商業棟では、奥の冷蔵庫の、上澤梅太郎商店に割り当てられた場所に空間があった。よって僕は会社に戻り、一部の商品をホンダフィットに積み込んで、早くも本日二回目の納品をする。
家族八人で墓参りを済ませたところで時刻は9時38分。初詣の昇殿は一時間ごとに行われる。その10時の回に間に合わせるべく、瀧尾神社へ行く。そこから今度は追分地蔵尊へまわり、何やらひと仕事を終えた気持ちで家へ戻る。
昼はおせち料理をすこしばかりつまみ、13時すぎに補充できそうな商品をホンダフィットに積む。朝に充分の納品をしたつもりだったが、らっきょうのたまり漬は売場に3袋が残るだけだった。危ないところだった。来年は昼前にも、いちど検品に来ることにしよう。
午後は寝室に入り、横になって休む。
16時30分に、真新しい白衣、不織布の帽子、マスクを身につけ製造現場へ降りる。そしてきのう製造係のイトーカズナリ君に教えられた手順に従って、これからの仕事の準備にかかる。それを済ませると白衣を脱ぎ、道の駅に本日四回目の納品をする。そこから戻ったらふたたび白衣を着て、先ほどの続きをする。水を使う仕事は17時40分に完了した。
長男とモモ君と孫たちは、夕刻よりモモ君の実家へ行った。よって今夜は家内と次男との三人で、静かに夕食を摂る。
朝飯 お雑煮、黒豆、「久埜」の純栗きんとん
昼飯 「大しま」のおせち其の一、其の二、其の三
晩飯 「大しま」のおせちあれこれ、イクラの「日光味噌のたまり浅漬けの素・朝露」漬け、蛸のマリネ、すき焼き、「本田商店」の「龍力米のささやき奥谷純米大吟醸」(冷や)、すき焼きの長葱、Old Parr(ソーダ割り)、ホイップクリームを添えた「自由学園」のパウンドケーキ
2025.12.31(水) おおつごもり
起きて食堂に来ると、食器棚の電波時計はみずから時刻合わせをしているのか、3本の針はグルグルと回り続けて、今が何時なのか分からない。よってテーブルに置いたiPhoneに触れると”4:00″の数字が太く白く現れた。上々の起床時間である。
毎日の例に従ってきのうの日記を書いたり、あるいはあれこれと空想をめぐらせたりするうち、南東の空には今日の好天を約束するような、紅い色が見えはじめる。ことし最後のあけぼのを画像に残そうかどうしようかと考えて、しかし屋上へは上がらない。
ことし最後の営業日に、社員はむかしから伝えられてきた仕事を、あるいはみずから身につけた仕事をこなしてくれている。僕は自分の領分を粛々と進めていく。上澤梅太郎商店の年末年始の休みは1月1日のみ。出勤する社員は皆無のため、その日に僕がすべき仕事については、製造係のイトーカズナリ君が教えてくれる。
社員がいて、家内がいて、長男がいて、嫁のモモ君もいるから、とにかく僕はとても楽だ。各々の時間に従って退社をするパートタイマーとは、それぞれの時間に、終業時まで仕事をしてくれる正社員とは、18時を過ぎたところで年末の挨拶を交わす。
日本に於ける聖夜は大晦日のそれ、という気がする。ことし最後の酒は、冷えた日本酒だった。「日本人ですもの」である。
朝飯 梅干、糸切昆布の佃煮、鮭の焼きほぐし、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、なめこのたまり炊のお茶漬け
昼飯 にゅうめん
晩飯 鴨鍋、盛り蕎麦、「本田商店」の「龍力米のささやき奥谷純米大吟醸」(冷や)、洋梨といちご








































