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清閑 PERSONAL DIARY

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2026.4.8(水) 本の注文

きのうの日記を完成させても時刻はいまだ4時30分。「余裕のよっちゃん」と言いたいところではあるけれど、今となっては、それは死語に違いない。

と、ここでふと思いついて「死語辞典」と検索エンジンに入れてみる。すると別冊宝島編集部による「難解死語辞典」という本がamazonに見つかった。しかし2013年の刊行であれば、死語はそれ以降も続々と、というか、死屍累々と蓄積されているに違いない。世に出た瞬間から古び始めるのは、印刷物の宿命である。と書いた筆の先も乾かないまま、成島柳北の「航西日乗」と「柳橋新誌」をウェブ上の古書店に注文する。

柳北の「航西日乗」には、ドナルド・キーンの「百代の過客」で初めて触れた。その日は昨年の3月4日。僕はタイの最北部にいた。ドナルド・キーンは柳北について「(旅先の)いやなことはすべて忘れて、その美しいところ、面白いところだけをたっぷりと味わうという、珍しくもまた重宝な能力に恵まれていたのである」と記している。

未知の土地を訪ねるに当たっては、旅行記の集積である”4travel”に検索をかけることがある。すると中には、徹頭徹尾、旅を恨み節と愚痴で塗りつぶしている人がいる。そのような人を「可哀想な人」と評する人もいるけれど、僕は「マイナス評価を趣味にしている人」なのだと思う。

成島柳北は、そのような人の対極に位置する人物で、僕はできれば、そのような人の文章を読みたい。注文した二冊はいずれ、南の国でひもとくことになるだろう。

さて現実に戻れば、町内の会計係として、2025年度の決算書を午前中に仕上げた。昨年は公民館の修理に数百万円を使い、市から借金をした。そのお金は再来年からの5年間で返す。そのための資金として、営繕積立金の通帳には予算の倍の金額を入れた。諸物価高騰の折であれば、引き締められるところはより、引き締めていきたい。


朝飯 納豆、グリーンアスパラガスとハムのソテーを添えたスクランブルドエッグ、胡瓜のぬか漬け、なめこのたまり炊、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、豆腐と春菊の味噌汁
昼飯 にゅうめん
晩飯 鮨其の一鮨其の二、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、「齋彌酒造」の「雪の茅舎山廃純米」(燗)揚げ饅頭、Old Parr(生)


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2026.4.7(火) 記念写真

寝室から洗面所を経由して食堂に来た時刻は5時30分。今朝の起床は遅きに失した感がある。しかしおとといの日記は勿論のこと、きのうの日記も昨日のうちに書けているから、焦るほどのこともない。

ところで今日は、昨秋に七五三のお参りを済ませた孫のシンとカコの、遅ればせながらその記念写真を撮る日だ。よって8時50分に会社から自宅へ戻り、2019年に誂えた、しかし以降は体重が減り続け、昨年は緩くて着ることのできなかったスーツを、クローゼットから試しに取り出す。そしてそのパンツを身につけてみれば、昨年より胴回りが7センチメートルも太くなったため、いまだ緩いながらも何とか履くことができた。それを幸いとして白いシャツを羽織り、オヤジの遺した”Dominique France”の銀色のネクタイを締め、上着を着る。そして先に出た皆を追いかけるようにして写真館を目指す。

撮影は嫁のモモ君のご両親も交えたものではあったけれど、そして今日の催しは祝い事のひとつではあっただろうけれど、会社は動いているため、僕と家内だけは先に戻り、仕事に復帰する。

昼には、長男が用意してくれた上出来の弁当を家内と摂る。僕は弁当を肴に日本酒を飲むことを好む。しかし仕事中であれば、緑茶で我慢をした。

夕食は、昼のそれとは打って変わって簡素なものだった。しかし、それはそれで悪くない。そしていつものように、いまだ遊んでいる孫たちを横目にしつつ寝室に入る。


朝飯 牛蒡と人参のきんぴら、目玉焼き、納豆、春菊の胡麻和え、なめこのたまり炊、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、豆腐と小松菜の味噌汁
昼飯 「高井屋」の弁当
晩飯 レタスとベビーリーフのサラダミートソースのペンネChablis Billaud Simon 2018、チョコレートケーキ、Old Parr(生)


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2026.4.6(月) AIの言うことは話半分に聞いておけ

ユニクロの超極暖ヒートテックタートルTを、先月の25日からは普通のヒートテックタートルTに替えた。しかしその上にPatagoniaの優れた発明品であるR1エアクルーを重ねることは、きのうまで続けていた。こちらもそろそろ薄手のものにすべしと考えても、ベッドの下の衣裳ケースには長袖のTシャツしかなく、それはいかにも早すぎる。

「インフラは、寄らば大樹の陰」とは、ウェブショップ黎明期の外注SEマエザワマコトさんの言葉だ。まったく卓見と思う。だから普段着は、ユニクロの品に限るのだ。そうして夜の明ける前に「ユニクロ セーター メンズ」と、検索エンジンに入れる。そしてその結果からひとつの品に目星をつけ、ページのURLをエディタに保存する。ここでひと息をついて屋上へ上がれば、旧暦2日19日の月が、鶏鳴山の真上にいまだ残っていた。

ところで、そんなことをしながら、この日記の、多分AIによるものだろう、要約をウェブ上に見つけた。その内容は以下。
……
日々のささやかな出来事や風物詩を、静かに温かく紡ぎ出しています。季節の移り変わりや日常の風景を丁寧に観察し、平凡な中に潜む美しさや味わいを繊細に表現。淡々とした語り口に、そこに暮らす人や場所の息遣いが感じられます。
……
個人の感想としては「AIは、口が上手いね」だ。

朝礼の後は開店前の「汁飯香の店 隠居うわさわ」へ行き、昨年より一週間ほどはやく咲き始めた枝垂れ桜の画像を撮る。


朝飯 鰈の煮付け、納豆、なめこのたまり炊、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、菠薐草と若布の味噌汁
昼飯 にゅうめん
晩飯 「コスモス」のトマトとモッツァレラチーズのサラダカツレツカラフの白ワイン


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2026.4.5(日) 「温め酒」は春の季語ではないけれど

枕の下にiPhoneを手探りし、デイスプレーを明るくすると時刻は3時49分だった。ここでTikTokを開いたりすれば、一日の初動を誤る。即、起床して、洗面所を経由して食堂に来る。時刻は3時54分。仏壇にお茶と水と花と線香を供えて食堂に戻れば時刻は4時8分。つまり朝の仏事には10分ほどの時間がかかる、ということだ。

ところでこの時期に涙とくしゃみが出るのは、檜の花粉によるらしい。僕の花粉症はそれほどのこともないけれど、きのうは目と鼻にそれなりの違和感を覚え、今朝も立て続けにくしゃみが出た。そういう次第にて、皮膚科で処方され、しかし今は湿疹が治まっているから使わずに溜まっている抗アレルギー薬ビラノア錠をひとつ服用する。これは僕の場合、花粉症にも効くのだ。

さてきのうの日記に書いた、町内の日光街道沿いにお祭のための注連縄を張る仕事は、予定通り15時から始められた。集まった役員は8名で、必要にして充分な数である。小一時間ほどの奉仕にて、作業は滞りなく完了した。

夕刻に店へ行くと、生活の道具を展示している壁から割烹着が消えて、大きな空間ができていた。販売係のワタナベサクラさんに訊くと、お買い上げいただけたのだという。その空間は、明日の朝にも長男が他の品で満たすだろう。

夜のおかずは回鍋肉と訊いて食器棚から白酒の瓶を食卓へ運ぶも、思い直して冷蔵庫から日本酒を取り出す。晩秋よりも燗酒の欲しくなる、今日このごろである。


朝飯 納豆、揚げ玉、梅干、鱈子、なめこのたまり炊、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬のお茶漬け
昼飯 にゅうめん
晩飯 冷やしトマトとゆで玉子、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、回鍋肉、「齋彌酒造」の「雪の茅舎山廃純米」(燗)、エクレア、Old Parr(生)


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2026.4.4(土) 祭の準備

仏壇にお茶と水と花と線香を供えて時刻は4時59分。知らないオニーチャンの弾くイタリア協奏曲の第三楽章をTikTokで聴きつつコンピュータを起動する。このオニーチャンはときどきテンポをずらし、音の強弱を極端に変え、「そんな音、元からあったか?」という装飾を入れるから、僕はその都度「オイッ」と声を上げる。しかしこのオニーチャンの演奏は、それはそれで、悪いものでもない。

ところできのうの日記に書いた来年3月の航空券は、きのうの終業後に、なじみの旅行社の馴染みの係にメールで注文をしておいた。検索エンジンによれば、タイ航空の航空券は出発の340日前から買えるらしいから、多分、大丈夫だろう。その「AIによる概要」にはまた「最もお得に購入できる目安は、出発の2〜3か月前が一般的です」の説明もあったものの、現在の乱世を考えれば、その公式は当てはまらないと思う。

それはさておき今日は、総鎮守瀧尾神社の春の大祭を一週間後に控えての準備日に当たる。よってあらかじめ定められた10時のすこし前に春日町一丁目の公民館へ行く。そこには既にして役員の数名が集まっていた。そのうちのアイザワヒロシさんが、町内に注連縄を張り渡すべく定められた時間は13時でも、雨の予報が出ていれば、今からしてしまった方がよろしいのではないかと提案をした。僕に異論は無い。アイザワさんは、町内の西地区に住むクロスカオルさんおよびヨシダカツノリさんと共にその場を去った。

僕はおなじ中央地区に住むタノベタカオさんと二人で中央地区に縄を張ろうとするものの、回覧板では13時からと周知をされていたため、いまだ縄を張るための赤柱を外へ出していないお宅もある。よって縄のことは取りあえず諦めて、公民館の倉庫から提灯台を引き出し、それを組み立てる。公民館の中の掃除は、東地区のイケダツトムさんがひとりで仕上げてくれた。

会計係の仕事としては、労力を提供してくれる役員に昼食の場を設定する、ということもある。こういうときの昼食は大抵、蕎麦の「やぶ定」にて、11時30分より皆と蕎麦を食べ、お店の人には、後から来る役員もいることを伝えて会社に戻る。このころより予報の通りに、雨が降り始める。

13時にふたたび公民館へ行く。そこに集まった面々は、ウインドブレーカーをポケットに入れた僕とは異なって、おしなべて完璧な雨具を身につけている。しかし雨の中で縄を張ろうとすれば、地面を引きずったそれは、どうしても汚れるだろう。そこで僕は、縄を張る仕事は明日に延期すべきではないかと皆に諮る。それが受け入れられて、日光街道に沿ったところの縄貼りは、明日の15時から再開ということになった。

午後は事務室にいたり、あるいは店に手伝いに入ったりして夕刻を迎える。雨では、お祭の赤い柱に提灯を出すこともできない。明日には止んで欲しい、春の雨である。


朝飯 納豆、生玉子、大根おろし、なめこのたまり炊、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、大根と若布の味噌汁
昼飯 「やぶ定」のカレー南蛮蕎麦
晩飯 納豆、鱈子、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、なめこのたまり炊鶏とシメジと厚揚げ豆腐と水菜の鍋、「齋彌酒造」の「雪の茅舎山廃純米」(燗)


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2026.4.3(金) 週末を目前にすると

今朝も5時より前に屋上へ上がり、東の空の黎明と、西の空の、満月の次の日の月を愛でる。その屋上から降りて、食堂の丸テーブルできのうの日記を完成させ、食器棚の電波時計に目を遣ると、長針と短針がもっとも下のところで重なっている。「もう6時半か、メシの準備を始める時間だ」と、やや残念に思う。しかしいまいちどその針を注意しつつ見れば、時刻はいまだ5時30分を過ぎたばかりで「やった、5時半だ」の言葉が自然に漏れる。

きのうの日記には、諸物価、殊に原油関係の高騰により、来春のタイ行きの航空券は今のうちに買ってしまおうか、という考えを書いた。日程としては、南の国とはいえ1月では僕ごのみの暑さが得られないため、3月のお彼岸の直後が狙い目か、と遅らせてみた。

即、それをコンピュータ上に、目に見える形にしてみる。すると最後のあたりは瀧尾神社のお祭りの準備日に重なった。町内の会計係を務めている関係上、その時期には日本を留守にしたくない。だったら旅程は1月と3月のあいだに定めようか。

そしていまいちど、日程表の日付けの部分を変えてみる。すると2月17日の夜に羽田空港へ行き、18日になったばかりの00:20発の深夜便に乗る。バンコクで飛行機を乗り換えてウドンタニーに着くのはその日の午前。ウドンタニーには24日まで滞在し、先月も使った、快適ではないけれど時間の合理性は抜群の夜行バスでチェンライに移動。チェンライには25日の朝から3月3日の朝まで滞在してバンコクに戻る。バンコクでは1泊のみして4日の深夜便で5日の朝に羽田着、という案が出た。

ところで本日は金曜日にて、9時になると同時に銀行へ入り、種銭を5,000円札と1,000円札、それと100円硬貨にしてもらう手続きを取る。ついでに町内の複数の預金通帳をATMに入れて、新たな出納を記録する。

そこから帰社したら、今度は如来寺のお墓へ行って、先月17日に花を供えた計9対の花立てを洗い、雨水の入らないように伏せて置く他、隠居の床の間から野村素軒の「筑後途上後絶」を降ろし、堂本印象の「更佳」を掛ける。

午後は長男と共に会計事務所を訪ね、諸々の報告と相談を行う。夕刻には体制入替のため臨時休業中の道の駅「日光街道ニコニコ本陣」へ赴き、明朝の大量の納品に備えて売場に拭き掃除を施す。

さて一般の人は、週末を目前にすると「さぁ、ようやく休みだ」と喜ぶのだろうか。僕は「一週間ぶりに忙しくなるぞ」と、嬉しく感じるのだ。


朝飯 茹でたブロッコリーと生のトマト、ハムエッグ、納豆、鮭の焼き漬け、なめこのたまり炊、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、豆腐と三つ葉の味噌汁
昼飯 にゅうめん
晩飯 らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、なめこのたまり炊、すき焼き「齋彌酒造」の「雪の茅舎山廃純米」(燗)


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2026.4.2(木) 諸物価高騰の折

「日本航空と全日本空輸は、6月から燃油サーチャージを大幅値上げの予定」と、きのう何気なく見ていたテレビのニュースが伝えていた。とすれば、今年5月と9月のそれに続いて来春の航空券も、早めに確保をしておきたい。

むかしは、正月の賑わいは1月15日の成人の日まで続いた。しかし今の人の出は、せいぜい最初の週末までだ。そこでコンピュータの、使い慣れたデータベースソフトを開いてC、A、L、E、とキーボードを打ち、最後にエンターキーを叩く。すると来年1月の最初の週末は2日、3日と出た。それではいかにも早すぎるから、繁忙は仮に10日までとする。

上澤梅太郎商店は、月の半ばあたりの水曜日を多く店休日としている。この日には設備の修理や会議などが行われるため、僕も在社をしている必要がある。とすればその、13日の水曜日の夜に羽田へ行って、翌00:20発の深夜便に乗る、という手が考えられる。帰りは29日のバンコク発の深夜便。とすればタイにいられる日数は16日。まぁまぁ、である。

しかしいくらタイとはいえ、僕の行く最北部の1月は、結構、気温が下がる。”chiang rai temperature january”と検索エンジンに入れてみると「日中は心地よい暖かさで、通常は22℃から28℃。夜はしばしば10℃から16℃まで冷え込みます」と出た。この気温では、プールサイドで本を開いても気勢は上がらない。とすれば3月のお彼岸の直後が狙い目か。いましばらく考えてみることにしよう。

一方、いまだ決めていなかった9月のバンコクの宿については「5月にアソークの周辺を歩いて、いろいろと検証をしてから決めるつもりでいる」と昨月20日の日記に書いたものの、諸物価の高騰を恐れてきのう、予約を完了した。youtubeに上がっていたagodaでの予約の裏技、つまりGoogleを経由してagodaに入るという方法を使ったら、その動画の通り、2割以上も価格が下がって驚いた。忘備録に残したことは言うまでもない。


朝飯 スクランブルドエッグ、トマトとレタスのサラダ、鮭の焼き漬け、なめこのたまり炊、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、豆腐と若布と長葱の味噌汁
昼飯 にゅうめん
晩飯 茹でたブロッコリーと刻みキャベツと生のトマトを添えたコロッケ、沢庵、「齋彌酒造店」の「雪の茅舎山廃純米」(燗)


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2026.4.1(水) むなぎ

きのうの日記を書きつつ「腹、減ったー」と独り言が漏れる。食器棚の電波時計は4時44分を指している。それから10分ほどが経つと、いよいよ東の空が明けようとしてくる。「まだ早いかな」とは思うものの、朝の美しさの逃げ足の速さには油断がならない。即、屋上へ上がり、その黎明へiPhoneを向ける。

おとといの日記はその最上部へ置く画像が定まらないから公開はできず、きのうの日記を書き上げても時刻はいまだ5時30分。盲腸のような行き止まりの廊下の本棚から岩波文庫の「摘録断腸亭日常」の上巻を取り出し、それを食堂のテーブルに持ち来て開けば、意外やページが捗る。しかしこの本は南の国で読むために購ったものであれば、先へ進みたい気持ちを抑えて閉じ、元の場所へと戻す。

きのうの朝は光が弱く、TikTokのアカウント「梅太郎」に上げるべき動画の撮影はできなかった。今朝の食卓は一変して、日が差して明るすぎる。よって朝食の様子は遮光カーテンを降ろして撮る

その、ひさかたの朝の光を喜んだにもかかわらず、好天は長くは続かなかった。そしてしばらくすると、大きめの地震があった。上澤梅太郎商店の店舗と事務室のある棟は、東日本大震災までは、ほとんど揺れなかった。しかし以降はどういうわけか、揺れるようになった。高いところは更に揺れただろうと、しばらくしてから四階へ行ってみる。棚から落ちているものは幸い無く、仏壇のお茶と水が、それらを載せた小さなお盆にこぼれているのみだった。

夜は孫3人の進級のお祝いという名目にて、家族8人が揃って鰻を食べに行く。


朝飯 スペイン風目玉焼き、納豆、菠薐草のソテー、なめこのたまり炊、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、ズッキーニの味噌汁
昼飯 にゅうめん
晩飯 「魚登久」の胆焼きお吸い物鰻重、漬物、片山酒造の酒粕焼酎「粕華」(生)


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2026.3.31(火) 温と冷の期間的考察

きのうの日記に、更に続けて。

ここ数年の昼食は、熱い汁の有り難い季節はにゅうめん、冷たい麺が欲しくなる季節はざる素麺と、おなじ乾麺を異なる食べ方で続けている。そして昨年の日記によれば、新春から6月19日まではにゅうめん、6月20日からタイへ行く直前の9月24日までは、ざる素麺を食べていた。ということは、熱い汁麺の期間は9ヶ月、冷たいざる麺の期間は3ヶ月で、だから日本の四季においては、いかに夏が稀少なものかが分かる。

今月の2日はウドンタニーにいて、夕刻の蒸し暑さに感動した。タイの暑季は3月から5月ということになっている。しかし2020年3月のウドンタニーは雨がちで寒かったから、今年の暑さには、嬉しさもひとしおだった。次の訪タイは5月の下旬にて、いまだ暑季の続いていることを祈りたい。

ところでインドシナは高温多湿にもかかわらず、そして麺の種類は豊富にもかかわらず、冷たさを楽しむ麺料理は存在しない。冷たい水や氷を得ることが難しかった、という歴史的な背景が関係しているのだろうか。

僕がタイで食事をしていてもっとも違和感を覚えるのは、春雨サラダの、春雨が温かいまま供されることだ。その都度「どうにかならないものか」とは思うものの、それがその国の常識であれば、諦めて従うまでだ。

一方、インドシナは高温多湿にもかかわらず、鍋料理はどこの国にもあって、それについては嬉しい。もっともここ数年のタイの土鍋料理は具を多くして値段を高くする傾向があり、それが一人旅には悩ましいところではある。


朝飯 グリーンアスパラガスとウインナーソーセージのソテーを添えた目玉焼き、納豆、鮭の焼き漬け、胡瓜と蕪のぬか漬け、なめこのたまり炊、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、大根と万能葱の味噌汁
昼飯 にゅうめん
晩飯 レタスとベビーリーフのサラダキャロットラペとグリーンアスパラガスのソテーとマッシュドポテトを添えたハンバーグステーキCono Sur Bicicleta Reserva Cabernet Sauvignon 2018


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2026.3.30(月) 麺の在庫

きのうの日記に続けて。

本居宣長の「敷島の、やまとごころを人問はば、朝日ににほふ、山桜花」について、僕は下の句の最後を「山桜かな」と覚えていた。ところがきのう改めて検索エンジンに当たったところ「山桜花」が正しいと学んだ。しかしいつまで脳に刻んでおけるかは分からない。

「汁飯香の店 隠居うわさわ」にご来店くださったお客様による感想カードの、タイへ行っているあいだからきのうまでの分を、午前の数時間をかけてコンピュータに入力する。隠居の営業日は毎週の土日月で、その三日のあいだに毎日の入力を心がければ、滞留は無い。「分かっちゃいるけど」である。

午後に四階へ戻ったところで、素麺の残りが101束になっていることに気づく。残りが101束なら101日のあいだは保つ、というものでもない。

僕の場合、熱い汁のにゅうめんは、乾麺100グラムひと束で足りる。しかし冷たいざる素麺には1.5束を使う。昨年は6月20日に、にゅうめんをざる素麺に切り替えた。ということは、現在の在庫は7月中には枯渇する。

頼みつけの素麺屋は盛夏にすべてを売り切って、次の品は、仲秋のころにならないと出てこない。そのあいだに当方の在庫が払底したら一大事である。そういう次第にて、次の注文は5月のはじめにすべきと決めて、それをカレンダーに記す。更にはそのボールペンによる細い文字を、緑色の蛍光ペンで強調する。


朝飯 カレーライス、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」
昼飯 にゅうめん
晩飯 菠薐草の胡麻和え、牛蒡と人参のきんぴら、おでん、胡瓜と蕪のぬか漬け、「日の丸醸造」の「まんさくの花神力70」(燗)、いちごのロールケーキ、Old Parr(生)


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上澤卓哉

上澤梅太郎商店・上澤卓哉

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