2022.3.19(土) リブレット
「女房が後ろを向いているあいだが勝負。その一瞬の隙を突いて、コレで仕事をするわけです」と、むかし電子会議室に書いた人がいる。「コレ」とは東芝が1996年に発表した極小コンピュータ”Libretto 20″だった。そのころ”ThinkPad 530″を使っていた僕は「それは流石に無理でしょ」と感じた。”Libretto 20″は画期的なWindows機ではあったものの、いかにも小さすぎて操作性が悪かった。その人の発言も、9割方は冗談だったように思う。
活字中毒でありながら、僕は本は、ほとんど家の外でしか読まない。読む機会が少ないにもかかわらず、本は次から次へと買う。それでは糞詰まりである。今朝は2日分以上の日記を書いて、いまだ時間は5時台だった。前述の人が「女房が後ろを向いているあいだが勝負」なら、僕は「家内が起きてくるまでが勝負」だ。
2月2日から読み始めていまだ読み終えない「三島由紀夫紀行文集」を、本棚から食堂に持ち来て開く。後々調べ直したいページを折りながら読み進むうち、残りのページは呆気なく尽きて「解説」に至った。しかしてこの佐藤秀明による解説が29ページもある。「ウンザリか」と問われれば、とんでもない、大いに得をした気分である。
今朝のうちに読み終えることのできなかった解説は、明日の朝から、また読もうと思う。
朝飯 ハムとキャベツとポテトのサラダ、焼き鮭、納豆、ひじきと人参と揚げ湯波の炒り煮、沢庵、ごぼうのたまり漬、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、メシ、きのうのキムチ鍋の残りを具にした味噌汁
昼飯 うどん
晩飯 いぶりがっこ、TIO PEPE、キウイと苺とベビーリーフのサラダ、浅蜊と蛍烏賊と菜花のスパゲティ、Chablis Billaud Simon 2015、チーズパン、TIO PEPE
2022.3.18(金) 春彼岸
朝食前に家内と如来寺のお墓へ行く。氷雨とばかり思っていたが、降っているのはミゾレだった。
「寒さは必ずぶりかえす。隠居の暖房絨毯は、梅雨が明けるまで片付けるべきでない」と、数日前に長男が言っていた。僕はダウンベストから毛糸の帽子にいたるまで、すべて洗濯屋に出してしまった。考えてみれば、おととしは桜の花に雪が積もったのだ。
妹が病没した1972年に新しくしたお墓、また昨年に亡くなった叔父のお墓に線香と花を供える。いずれミゾレであれば、墓石を布で拭くまではしなかった。
9時を過ぎたところで花も売るテーラーシマダヤへ行く。そして叔母が頼んであった9対の花を受け取る。それを持ってふたたび如来寺のお墓へ行く。先ずは1972年以前のお墓のうち花立てを持つ7基にそれぞれ1対ずつ花を供える。今朝、お参りしたばかりのふたつのお墓にも1対ずつ花を供える。ミゾレは有り難いことに、こぬか雨に変わっていた。
お彼岸の連休に遊べる人は、どんどん日光へ来てください。僕のお彼岸は、墓参りと仕事である。
朝飯 目玉焼き、揚げ湯波と小松菜の炊き合わせ、納豆、ひじきと人参と揚げ湯波の炒り煮、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、キャベツと若布の味噌汁
昼飯 ラーメン
晩飯 めかぶの酢の物、ステーキソースで食べる鰹の刺身、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、キムチ鍋、麦焼酎「こいむぎやわらか」(お湯割り)
2022.3.17(木) ガーベラ
きのうの夜の地震は強くて長かった。目を覚まして布団の中で収束を待つものの、揺れはいつまでも止まない。寝室から廊下に出る引き戸は揺れの最中だから、いつものように軽くは開かない。応接間では、飾り戸棚の一輪挿しが倒れたため、横にしたまま床に落ちない場所に置き直した。仏壇の中で、気になる音がする。ようよう揺れの落ち着いたところで扉を開けば、菓子を載せた高台1客と位牌1基が落ちていた。
2月24日に引き続いて、今日は隠居で2度目の撮影がある。写真は5月の設定だから床の間の「筑後途上五絶」は朝のうちに外して今井アレクサンドルの「ガーベラ」に掛けかえる。この、50号のキャンバスに描かれた絵は2011年3月、東日本大震災の見舞いとして今井が僕にくれたものだ。
きのうの地震により製造現場では、天井から照明が1台、外れて垂れ下がった。その照明を取り付けた業者に連絡をすると、30キロの道のりを数十分で駆けつけてくれた。隠居での撮影は、僕が見に行く前に首尾良く終わった。
銀行まわりなどが一段落した16時に隠居へ行く。そして「ガーベラ」を外して「筑後途上五絶」をふたたび掛ける。木造の古い家は、地震に強いところがある。隠居の食器や調度は何ひとつ落ちず、ずれてもいなかった。
朝飯 温泉玉子、ひじきと人参と揚げ湯波の炒り煮、納豆、揚げ湯波と小松菜の炊き合わせ、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、若布と菠薐草の味噌汁
昼飯 うどん
晩飯 胡瓜とセロリとレタスとルッコラのサラダ、2種のトースト、鶏とリガトーニのグラタン、Chablis Billaud Simon 2015
2022.3.16(水) 無味の味
数ヶ月先の、ある日の日記を書きつつ「無味の味」と検索エンジンに入れてみた。すると昭和6年の日付のある、魯山人の文章が出てきた。それによれば「無味の味」の海における究極はふぐであり、山におけるそれはわらびであると、あった。
僕は魯山人の言う「徳島、下関、出雲あたり」の人ではないから、ふぐを常に食べる習慣は持たない。わらびは、これを好むうちマメな人は自ら山で採り、茹で、灰汁を抜く。僕はそれを予期せずいただいて賞味する。今年、その機会は訪れるだろうか。ちなみに魯山人は、わらびは酢醤油で食べるという。僕なら酢と「日光味噌のたまり浅漬けの素・朝露」を合わせて使うだろう。「朝露」は浅漬けの素ではあるけれど、味の淡いものに差しても、また佳、なのだ。
「人はパンのみにて生くるものにあらず」という言葉がある。ところが僕にはパンのみにて生きているようなところがある。「今夜あたり、鮪を朝露で漬けたやつが食いてぇな」と思う。
朝飯 鶏とコンニャクの炊き合わせ、揚げ湯波と小松菜の炊き合わせ、蓮根のきんぴら、納豆、切り昆布の炒り煮、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、豆腐と長葱の味噌汁
昼飯 ラーメン
晩飯 揚げ湯波とひじきと人参の炒り煮、鮪の「朝露」漬け、うずら豆、雲呑、「栗林酒造店」の「春霞純米吟醸」(冷や)
2022.3.15(火) 健康診断
歯医者では口の中で道路工事まがいのことをされても平気だ。伊豆の治療院での、拷問のような治療にも絶えられる。鼻から入れる細いスコープが開発される以前の、喉から入れる胃カメラも苦にしなかった。ただ、血管注射だけが怖い。その怖さは、不気味さと言い換えるべきかも知れない。皮膚を透かして青黒く見えている血管に針を刺される、その不気味さは、たとえば蛙の活き作りがあったとして、そのいまだピクピクと動いている内臓を生で食えと無理強いされる気持ちに近い。
会社の健康診断は、総勢10名の医療関係者を社内に迎え、8時より始まった。視力、聴力、心電図。身長、体重、レントゲン。自分の問診票を手に、あちらこちらを巡る。そして最後に回したのが採血である。
血管注射を恐れる気持ちのあることを伝えると「でしたら細い針にしますね」と係の女の人は言ってくれたけ。その心遣いは有り難いものの、血管に針を刺される事実は変わらない。しかし今日の人は上手かった。文章が長くなるから細かくは書かないが、日進月歩する採血用の器具も、不気味さの軽減には大いに役立っている。
ところで9年ほど前より漸減を続けている体重は、昨年からまた2キロ減った。2キロも減れば漸減でもないと、この日記を検索してみた。どうやら昨年はすこし太ったらしく、そこからまた元に戻っただけのようだ。BMIは19.58で、適正体重より7キロ少ない。加齢と共に太る人もいるけれど、僕のような例も、またあるのだ。
午後、琴平山の手前の空を、雲のようにかたまった花粉が風に運ばれていくところを目撃する。視線を南に転ずれば、例幣使街道の杉並木が大量の花粉を吹きだしている。花粉の季節は、5月のなかばごろまでは続くらしい。
昼飯 「ふじや」の広東麺
晩飯 人参と夏みかんのサラダ、トマトと玉葱のサラダ、TIO PEPE、エリンギと菠薐草のソテーと自家製のソースを添えた2種のビーフステーキ、チーズ、そのチーズを塗ったトースト、Nuits Saint Georges Les Hauts Poirets Machard de Gramont 1983
2022.3.14(月) コロモガヘ
冬から春に向かうに連れ、僕はこれまで以下のように、着るものを軽くしてきた。
冬:長袖ヒートテックタートルネックT+長袖フリースセーター+ダウンベスト
春:長袖ヒートテックタートルネックT+長袖フリースセーター
晩春:長袖ヒートテックタートルネックT+長袖Tシャツ
ところが上記のうち、ユニクロの長袖ヒートテックタートルネックTは終売になり、9分袖のもののみになってしまった。仕方なく昨晩秋は、それを超極暖ヒートテックに買い換えた。超極暖は、冬のあいだは有り難い。しかし以降においては、いかにも過重装備だ。
よっておととい、きのうとこれからの季節にふさわしいものを探し、結局はワークマンのファインアシスト裏綿長袖ハイネックを森友地区の店舗で手に入れた。今朝はこれに長袖Tシャツを重ね、服装は真冬から春、晩春を飛び越えて、一気に薄くなった。
このファインアシスト裏綿長袖ハイネックは、秋からもまた必要になるだろう。きのう買ったのは1着のみだった。残りはウェブショップで注文し、実店舗で受け取ろうと思う。
朝飯 鶏とコンニャクの炊き合わせ、生玉子、納豆、切り昆布の炒り煮、蓮根のきんぴら、すぐき、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、蕗のとうの天ぷらと若布の味噌汁
昼飯 「食堂ニジコ」の麻婆丼
晩飯 チーズ、TIO PEPE、トマトサラダ、キャベツとコンビーフのスパゲティ、Chablis Billaud Simon 2015
2022.3.13(日) 検分と入力(続)
隠居に「汁飯香の店 隠居うわさわ」を開いたのは2020年3月。最初に掛けた軸は「三友争研」の題を持つ、椿椿山による松竹梅図だった。倉庫の棚から適当に抜き出したもので、決めたのは「松竹梅ならめでたかろう」くらいの理由による。
母屋にも床の間はあるものの、軸を掛けるなどは晩秋の恵比寿講を除いてまったくしてこなかった。しかしこれからは、隠居を飾る必要がある。季節に応じた軸を掛けるためには、先ず、どのような軸があるかを知らなくてはならない。そういう次第にて先月26日には、このところの日記に書いている「38軸」のうちの17軸をコンピュータに整頓した。
今日はその続きにて、残りの21軸を13時30分より長男とあらためていく。予定が詰まっていたこともあり、14時50分までに確認できたのは3幅のものも含めて12軸。そのうち「これなら隠居に掛けても良かろう」と思われたものは3軸。歩留まりは良くない。
さて、残る9軸を検分できるのは、いつになるだろう。そして夏に掛けられるものは、いまだひとつも出てきていない。
朝飯 牡蠣の醤油煮、蓮根のきんぴら、納豆、鶏とコンニャクの炊き合わせ、すぐき、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、トマトと若布と長葱の味噌汁
昼飯 ラーメン
晩飯 「板門店」のあれや、これや、他あれこれ、済州マッコリ、林檎のシャーベット
2022.3.12(土) 筑後途上五絶
ウチにある80余の掛け軸のうち「まぁまぁ」と専門家に言われたもの、そこに「これもまた悪くない」と僕が感じたものを加えると38軸になる。このうちの17軸を、先月26日にコンピュータに整頓した。
80余軸を倉庫の棚に見たときからうすうす気づいていたことではあるが、季節は秋のものが圧倒的に多い。日本では、秋こそ絵になる季節なのだろうか。あるいはこれらを集めた4代、5代前の人の好みを映してのものだろうか。
「汁飯香の店 隠居うわさわ」の庭には梅が咲き始めた。庭に梅、床の間も梅では何やら季重なりのようで具合が悪い。小杉放菴による「梅花」を下げたとして、他には何があるだろう。そして先月26日に入力したばかりの一覧を見る。春に関わるものは、果たして野村素軒の「筑後途上五絶」のみがあった。書道教室を営む先輩タケムラキヨシさんに助けていただきながら解読した文字は、以下の通りである。
行尽連山険
如看平野長
天鵯聲不絶
十里菜花黄
1982年2月20日、早朝ポカラを出発したバスがいくつも山を越え、夕刻、最後の峠に達すると、眼下のカトマンドゥには一面に菜の花が見えた。野村素軒が九州に遊んだのも、おなじく2月の終わりごろだっただろうか。
日光に菜の花は、いまだ咲かない。「筑後途上五絶」は、きのう白木屋に頼んだ「佳更」の額装が成るまで掛けておけるだろう。
朝飯 牡蠣の醤油煮、納豆、しもつかり、蓮根のきんぴら、すぐき、ごぼうのたまり漬、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、メシ、若布と長葱の味噌汁
昼飯 「CoCo壱番屋」のポークカレー、野菜サラダ
晩飯 じゃがいもと人参とピーマンのサラダ、たたき胡瓜のにんにく風味、春子漬け、冷や奴、水餃子、「紅星」の「二鍋頭酒」(生) 、林檎のゼリー、TIO PEPE
2022.3.11(金) 益子
小さなころ、おじいちゃんと益子へ行った。クルマはおそらく会社のもので、とすれば運転手はツカゴシヤスオさんだった可能性が高い。ツカゴシさんは製造にも営業にも属さず、クルマの運転だけを仕事にしていたような気がする。
登り窯の焚き口のあたりに、僕は無言で立ち尽くしていた。その脇を通りながら「ここにいる人間がみな真っ黒だから驚いているのか」とういう意味のことを発しつつ、オバサンが笑って通り過ぎたことは覚えている。
その日の買い物は、素焼きの土管のようなもので、藁に包まれていた。「割れないから平気だ」とおじいちゃんには言われたが、僕は心配で、それに足をのせることを躊躇った。「土管のようなもの」と書いたが、まさか益子まで出かけて土管を買うわけはない。
午後、長男の運転により、60数年ぶりに益子を訪れる。中心部の通りは整備され、その両脇には窯元の店やお土産屋が整然と並んでいた。長男は共販センターの駐車場で方向を転ずると、街から出て山の方へハンドルを向けた。
グンジツネヒサさんケーコさんの工房は、山の斜面にあった。グンジさんは作業場兼応接場にいた大きな犬を外へ出した。そして我々は1時間ほども話をした。
益子からはまっすぐに帰らず宇都宮を経由した。そして画材の白木屋に寄り、大きく重い額に納められている書画の、現代的で軽快な額への入れ替えを頼む。相手をしてくれたのは社長のサイトーさんだった。
「2代前の方でしょうか、おじいさんにはたびたび来ていただきました」と、サイトーさんは教えてくれた。おじいちゃんには文人画を描く趣味があった。「穏やかな方で」と続けるサイトーさんに「それは、ここだけのことだったと思います」と僕は応じた。
額装は、1ヶ月弱で完成するという。書画には右から読むのだろうか「佳更」の文字に土筆と桔梗が金彩で描かれている。土筆と桔梗の季節は異なるものの、額装が完了したら即、隠居の床の間に掛けようと思う。
朝飯 オムレツ、しもつかり、納豆、生のトマト、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、若布と大根の味噌汁
昼飯 「やぶ定」の大もり蕎麦
晩飯 めかぶと松前漬けの混ぜ合わせ、蓮根のきんぴら、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、菜花のおひたし、切り昆布の炒り煮、鯛の煮付け、「栗林酒造店」の「春霞純米吟醸」(冷や)
2022.3.10(木) 団体旅行考(中)
今月4日の日記「団体旅行考(上)」を書きながら、ある年の、町内の親睦旅行を思い出した。「さて、あれはいつのことだったか」と、この日記の検索窓に「メリージェーン」と入れてみる。果たしてそれは、2004年1月25日のことと知れた。
この日帰り旅行を企画したのは、当時の青年会長カワナゴヨシノリさんだった。上りの特急は下今市09:02発。駅へ向かう途中で買った酒を朝から飲むのは昭和の遺習だろうか。隅田川の遊覧以外はすべて未定。特急スペーシアの車内で喧々がくがくの議論の結果、夕食の場所は「駒形どぜう」と決まった。
神田川から隅田川に出た屋形船が舳先を南へ向ければ、早くも宴会の開始である。「酔っ払う前に」とカミムラヒロシさんは競馬の予想を始めた。お台場まで下ったとき、タノベタカオさんがカラオケで歌った歌こそ「メリージェーン」である。開け放った障子の向こうにはフジテレビの社屋が見えていた。
屋形船が柳橋に戻ったのは14時前。浅草の場外馬券場へ急ぐ者、上野のアメヤ横町へ向かう者、とにかく皆が好き勝手に移動をする中、僕はひとり予約係として浅草橋から地下鉄に乗った。そして「駒形どぜう」の前まで来てみると、昼を大きく過ぎた今も、店に入れない人たちが路上に溢れていた。店員によれば、夜も満席とのことだった。すかさずカワナゴ青年会長に電話を入れ、ドジョウなら「飯田屋」もあると提案して諒承を得た。
あちらこちらに散らばっていた面々は、夕刻、浅草六区のROXの前にふたたび集まった。いまだ携帯電話を持たなかった、よって夕食の場所の変わったことを知らないカミムラヒロシさんは、シバザキトシカズさんとカワナゴ青年会長が「駒形どぜう」で見つけて「飯田屋」まで連れてきた。カミムラさんの予想に乗ったユザワクニヒロさんの手元には、3,000円分の外れ馬券が戻ってきた。泥鰌鍋をつつきながらの宴会は、もちろん大いに盛り上がった。
浅草の松屋デパートで土産を物色するうち19時発の下り特急に乗り遅れたタノベタカオさんに付き添うべく、次の北千住で下車したカワナゴ会長の男気には驚いた。特急スペーシアは、20時42分に下今市に着いた。そこから更に、居酒屋に引っかかる者もいた。
この旅行を構成していたのは「道中」と「飲み食い」だけで、それ以外は各々に任された。だから、と言って良いかどうかは分からないが、思い出に強く残るものになった。
今はコロナにより無理としても、これから団体旅行の幹事を引き受けようとする人は、行き帰りの交通、飲み食いの場所、泊まりなら部屋を決め、それ以外はすべて自由とすれば、楽しい旅になること請け合いと思うが、どうだろう。
朝飯 しもつかり、春子漬け、納豆、切り昆布の炒り煮、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、じゃこ、メシ、トマトと長葱の味噌汁
昼飯 ラーメン
晩飯 ブロッコリーとニンニクのソテー、じゃがいものグラタン、トマトのサラダ、4種のパン、ハムステーキ、夏みかん、Chablis Billaud Simon 2015