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お買い物かご

清閑 PERSONAL DIARY

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2022.3.31(木) 静かに、一気に

僕は、焼酎にはうるさい注文をつけない。日本酒は、好みはあるものの、あちらこちらのものをあれこれ飲む。しかし白ワインだけはBillaud Simonに限りたい。この蔵の酒のどこが好きかといえば「無味の味」というか、これ見よがしの香りを持たないところが自分には好もしい。

Billaud Simonのワインは、すこし前までは、どこにでもあるものではなかった。しかし3年前の春に、まとまった数を扱う店を見つけた。そのとき手に入れたものが、いよいよ1ダースを切った。よって久方ぶりに、その店も含めてウェブ上に在りかを探してみた。

新型コロナウイルスによる経済の落ち込みを防ぐため、世界中に大量の貨幣が供給された。そのせいなのかどうなのか「コロナ慣れ」したここ数ヶ月は、隨分と物価が上がってきた。そこに泣きっ面に蜂のようにして、東欧の資源国で戦争が勃発した。これにより諸物価は更に上昇の一途を辿っている。果たしてワインについてはどうなのか。

Billaud Simonの2018年物の価格は、2015年物の約1割高で落ち着いていた。相次ぐ「宣言」や「措置」により、外食の需要が落ち込んだことが関係しているのかも知れない。

僕は夜遊びはしない。家で飲む酒は外で飲むそれと等しく美味い。そしてこれを言ってはおしまいかも知れないけれど、家で飲む酒は安い。そういう次第にて今回も、静かにメールを送り、返事を待ち、一気に買った。これでしばらくは、こと白ワインに関しては、心穏やかに過ごすことができるだろう。


朝飯 菠薐草のおひたし、納豆、ミートボールのケチャップ煮、コールスロー、しもつかり、沢庵、ごぼうのたまり漬、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、メシ、豆腐と絹さやの味噌汁
昼飯 「CoCo壱番屋」のポークカレー、野菜サラダ
晩飯 人参と八朔の酢の物、菠薐草のオリーブオイルかけ、しもつかり、沢庵、ごぼうのたまり漬、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、蛸のマリネ、鶏とコンニャクの炊き合わせ、「福禄寿酒造」の「一白水成槽垂れ純米吟醸」(燗)


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2022.3.30(水) ほぼ全快

出版系なのか音楽系なのかは不明ながら、とにかくインディーズ、といえば聞こえは良いものの、素人の出店といった趣のブースから離れようとしている。ノベルティは1枚の半紙だった。二つ折りにして額にかざし、日差しを避けるためのものだという。僕は帽子を被っている。半紙1枚でも不要なものは持ちたくない。さてゴミ箱はどこだろうかと、あたりを見まわす。

そういう夢を見ながら目を覚ます。喉の痛みはほぼ全快していた。

日曜日の夜の風呂上がり、半裸のまま食堂へ来て水を飲むうち椅子で眠ってしまった。目を覚ますと喉の左奥に痛みを感じた。

数時間後の未明、その痛みは「これはまずい」というところまで達していた。過去にセキネ耳鼻科で処方された鎮痛解熱剤を飲み、ふたたび眠った。以降は、やはりセキネ耳鼻科から処方された消炎剤を飲んで凌いだ。

1日おいたきのう火曜日になってセキネ耳鼻科を訪ねた。喉の痛みは左奥から右奥に移っている。服用している薬の処方箋を見せると、だったらそれを飲み続ければ良いと、先生は指示してくれた。

子どものころ勉強を教えていただいていたナガシマリサブロー先生の家には「一日不作、一日不食」など、みずからを戒め鼓舞する標語が、半紙に墨書していくつも貼ってあった。うたた寝を防ぐ良い標語は無いか。あってもついしてしまうのがうたた寝、というものだろうけれど。


朝飯 鶏とコンニャクの炊き合わせ、切り昆布の炒り煮、納豆、人参と八朔の酢の物、蕪と胡瓜のぬか漬け、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、トマトと若布と菠薐草の味噌汁
昼飯 「ふじや」の雷ラーメン
晩飯 「やぶ定」のカツ煮盛り蕎麦「末廣酒造」の「末廣」(常温)


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2022.3.29(火) 古書の効用

春日町の交差点はす向かいでガソリンスタンドを営む同級生オーハシタダオ君の家には、勝海舟の見事な書がある。それが今年の正月にテレビで紹介をされた。細かいことは避けるが、日光は勝海舟に、隨分と世話になった。それを先日、あれこれ調べるうち、未知の人のウェブログに行き当たった。「勝海舟の氷川清話は必読の一冊」と、そこにはあった。

僕は歴史に弱い。NHKの大河ドラマは、ぼんやりと眺めているだけだ。「三国志」は登場人物の名を覚えることができず、すぐに読み進むことを諦めた。歴史に関するものはほどんとすべて、右から左へと抜けてしまう。それでも聞き書きなら読めるだろうと、amazonから「氷川清話」を取り寄せた。もちろん古書である。

届くなり荷をほどき、ページを繰るにつけ「これならオレにも読める」と感じた。難題は元号である。
……
これは安政三年のことだが、その秋はちやうど海軍伝習所の学年代りで、生徒も教師もたいてい代わつたけれど、おれはなほ残って居つたので、その際三日ばかり休日があった。
……
と言われても、その安政と文化、文政、嘉永、文久、元治などの関係が分からない。第一、勝はそのとき何歳だったのか。いちいち検索エンジンに当たっていては、頭が文章から離れてしまう。

そういう次第にてウェブ上に江戸末期から明治にかけての元号と西暦の対照表を探し、使い慣れたソフトに取り込んだ。そこに、各年における勝の満年齢を加え、更にそのとき将軍は誰だったかを添えた。そしてそれを印刷して講談社学芸文庫版の「氷川清話」の裏見返しに貼った。

以降は読む速度が格段に上がった。文章を早く読むことを戒めたオフクロも、このようなたぐいの速度向上であれば、反対はしなかっただろう。

それにしても、今回、僕がしたようなことは本来、編集者がしておくべきことではなかったか。なお、裏表紙を繰り返し圧して完全に開き、そこに自作の年表を貼るなどは、古書だからこそ、惜しげなくできたことだ。古書の効用とは、そのようなところにもあると思う。


朝飯 納豆、菜花のおひたし、刻みキャベツを添えたハムエッグ、しもつかり、ごぼうのたまり漬、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、胡瓜と蕪のぬか漬け、メシ、若布と長葱の味噌汁
昼飯 うどん
晩飯 蛸のマリネ、TIO PEPE、スパゲティナポリタン、Chablis Billaud Simon 2015、エクレア、Old Parr(生)


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2022.3.28(月) チキュー

「味の手帳」の出版元である「株式会社味の手帳」は、毎年「味のカレンダー」という日めくりカレンダーを出す。ウチにはこれがなぜか毎年、届く。

日めくりカレンダーを日々めくるのは面倒だ。それが部屋の、自分が位置するところから遠く、しかも高いところにあったりすると、面倒さは更に増す。しかし「味のカレンダー」は卓上や食器棚に置いてちょうど良いようにできている。しかも毎日毎日、食べものについてのことが150から180文字ほどで書かれている。書いているのは複数の料理人や食いしん坊だ。だからこの日めくりカレンダーは例外的に、めくることに喜びがある。

3月28日のそこには伊藤章良という人が鮪について書いていた。彼が最も美味く感じた鮪は東京の高額鮨屋ではなく、ボストンの和風居酒屋で出された大西洋ものだったという。文章は「漁法やエリアではなく地球は一つと感じた瞬間だ」で閉じられていた。

行きつけだった銀座の「鮨よしき」のあるじは、ウェブ上の情報によれば、鮪の産地を客に訊かれて「チキュー?」と答えたらしい。僕と同様、商売が下手だった割に激戦地で生き延び、現在はビルの建てかえによりお休み中だという。どこかで仕事を再開したら教えて欲しい。

ところでボストンといえば、レッドソックスよりロバート・B・パーカーの方が僕には馴染みがある。スペンサーシリーズは隨分と読んだ。そして月並みな意見だろうけれど、とどめを刺すべきは、やはり「初秋」と思う。


朝飯 切り昆布の炒り煮、キャベツとポテトのサラダ、焼き鮭、豆腐干絲と青葱の油和え、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、沢庵、メシ、蕗のとうの天ぷらの味噌汁
昼飯 焼き鮭、ごぼうのたまり漬、沢庵、梅干のお茶漬け
晩飯 めかぶの酢の物、蕪のぬか漬け、「旭酒造」の「獺祭純米大吟醸磨き二割三分」(冷や)、菠薐草と赤パプリカの白和え、菜花のおひたし、しもつかり、人参と八朔の酢の物、鶏とコンニャクの炊き合わせ、「福禄寿酒造」の「一白水成槽垂れ純米吟醸」(冷や)、“Briest”のパリ・ブレスト「ブリエスト」、Old Parr(生)


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2022.3.27(日) to buy or not to buy.

服飾関係の、興味の惹かれるものをウェブ上に見つけると、とりあえずそのURLをエディタに保存する。そしてそれをときおりクリックしては、いまだそこにあるかどうかを確かめる。

ベイズリー模様の紅色の絹のスカーフも、そのように保存したひとつだ。本日、数ヶ月ぶりでそのURLをクリックすると、それは果たして売り切れていた。これほど良さそうなものが、セール価格で、これほど長く市場に存在し続けるのは解せないと感じながら、手を出さずにいた。それは、買っても身につけるのは年に1度くらいのものだろう、そのうち年に1度どころか箪笥の肥やしになるに違いない、という考えによる。しかしいざ売り切れてみれば、後悔の念が沸き上がる。

そのスカーフの下の、アロハのURLをクリックする。数ヶ月を放置するうち、こちらもまた売り切れていた。その商品名を検索エンジンに入れてみると、他の店にはいまだ在庫がある。買うべきか、あるいは退くべきか。

アロハは大きすぎでも小さすぎても格好が悪い。エディタにURLを保存したアロハとおなじメーカーのそれを寝室の箪笥に探す。それを取り出し着てみると、いまだウェブ上に存在する”M”で問題ないことが分かった。それにしても、アロハは既にして、プラスティック製の衣裳ケースに満杯の数がある。僕が死んだら社員に形見分けしてもらいたいと思う。


朝飯 切り昆布の炒り煮、生玉子、納豆、豆腐干絲と青葱の油和え、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、沢庵、メシ、若布と長葱の味噌汁
昼飯 ラーメン
晩飯 「コスモス」のトマトとモッツァレラチーズのサラダマカロニグラタンドライマーティニ


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2022.3.26(土) 松に鶴、梅に鶯、月に雁

「汁飯香の店 隠居うわさわ」は朝食に特化した飲食店だ。朝のおかずは炊きたてのごはんは無論のこと、酒肴としても、まことに具合が良い。とはいえ営業時間が朝から昼にかけてであること、またお客様のほとんどがクルマでいらっしゃることにより、お酒を所望されることは珍しい。

今朝の8名様は懇意にしている方からのご紹介ということもあり、時間を見計らって隠居へ赴き、ご挨拶をさせていただいた。飲み物の注文を承るのは係のタカハシリツコさんの仕事だ。彼女が帳場に戻ってくると、自家製発酵飲料「ミキ」の他に燗酒3合と冷酒3合が伝票に書かれていた。

家内に教えられるまま冷蔵庫から未開封の四合瓶を取り出し、湯島天神下の「シンスケ」ばりに、正一合を徳利に満たす。薄手のオールドファッションドグラスにも満たす。日本酒の在庫が見る間に減っていく。冷や汗ものである。

「汁飯香の店 隠居うわさわ」は当初、ビールも置いていた。しかし問屋が定めた最低配達数を賞味期限内にさばくことができず、品書きから外した。それもあって、今日の8名様は僕が隠居を去って以降も、お酒をお代わりしてくださったと、後から聞いた。

隠居の、現在は3種をご用意している地酒の在庫は、明らかに増やすべきだ。四合瓶が残り3本を切ったら新たに1本を買い入れる、というような基準を設けても良いかも知れない。


朝飯 焼き鮭、めかぶの酢の物、煮奴、納豆、沢庵、ごぼうのたまり漬、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、メシ、トマトと白菜の味噌汁
昼飯 ラーメン
晩飯 トマトと文旦とベビーリーフのサラダパンパンのための生ハムのムースきのうのポークソテーの残りと「ポポラマーマ」の生スパゲティ三河赤鶏手羽元のスパイシーカチャトーラソースチーズChablis Billaud Simon 2015


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2022.3.25(金) 団体旅行考(下)

団体旅行は「見物」を廃して「道中」と「飲み食い」のみで構成しても差し支えはない、あるいはその方が却って思い出に残ると、今月4日および10日の日記に書いた。そこから更に「道中」のみ、「飲み食い」のみにしてしまったら、それでも楽しいか、ということを今日は書きたい。

日本ヒッチハイカー連盟会長の和智香による「親指一本の旅」という本がある。年に2度の国内大会を催してきたこの団体は1976年、東京発アテネ着の国際大会を実現させる。参加を表明したのは300名の会員のうちの11名。彼らは7月25日、上野の西郷隆盛像の前に集合する。以降は離合集散を繰り返し、期限の10月までにアテネに辿り着いたのは10名。1名はパキスタンで病気に罹り、ペシャワールで療養をしていた。この旅が楽しいか否かといえば、参加した人たちは間違いなく楽しかっただろう。ほぼ「道中」のみの旅である。

2016年6月、僕は第1回バンコクMGに参加をした。講師のタナカタカシさんによれば、参加を表明した第1号は僕だったらしい。バンコクMGは年に4度の開催。僕は2020年3月まで、毎年1度は顔を出し続けた。

新型コロナウイルスの出現により海外への渡航が自由でなくなる直前の2020年3月、僕は羽田からウドンタニーへ飛んだバンコクに南下をしたのは4日後。その日は日本の各地、タイの各地から集まった人たちと夕食を共にした。翌日と翌々日の2日間は、朝から夕方までマネジメントゲーム。僕は諸般の事情により、ゲーム後の食事会は2日目のみ参加をする

日本ヒッチハイカー連盟の「東京からアテネ」が「ほぼ道中」の旅なら、このバンコクMGは、マネジメントゲームを除けば「ほぼ飲み食い」の旅といえる。「楽しいか」と問われれば、コロナ騒ぎが収まった暁には、次のバンコクMGの日程を、僕はただちにタナカさんに問い合わせるだろう。

結論。団体旅行は、その内容を削ぎ落として「道中」と「飲み食い」のみに絞ると面白さは倍増する。更に「道中」と「飲み食い」のどちらかを省いても、それはそれで楽しい。そのような旅は、旅行社では企画が難しい。しかし個人であれば、どうにでもなる。「一度、やってみたらどうですか」と、強く思う。


朝飯 切り昆布の炒り煮、ブロッコリーのオムレツ、筑前煮、納豆、沢庵、ごぼうのたまり漬、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、メシ、若布と菠薐草の味噌汁
昼飯 ラーメン
晩飯 チーズ、TIO PEPE、ポテトサラダ焼きトマトとスナップエンドウを添えた豚肉のソテーマッシュルームソースChablis Billaud Simon 2015


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2022.3.24(木) 安全余裕

日記は原則として一昨日のものを、早朝に公開することにしている。今朝は目を覚ますなり文章を思いつき、1、2分のうちに頭の中でまとめた。それを起きてから、きのうつまり3月23日の日記として書いて保存した。それからおもむろに、きのうのうちに書けていた一昨日の日記を公開した。この時点で日記の在庫は5日分。多少の増減はあるものの、在庫がゼロになることは珍しい。

在庫は、それが不良在庫になる前に使うことが肝要なことは言うまでもない。5日分のうち特に特定の1日分は、今月のうちに公開しようと考えている。

仕事中は仕事用の帽子をかぶる。いまだ寒いうちは、外出時にも私用の帽子をかぶる。つまり現在は、自宅にいるとき以外は頭を露出をしていない。更にマスクもしているから、人に見られるのは目と耳くらいのものである。いきおい床屋へ行く回数は減る。しかしいつまで伸び放題、というわけにもいかない。そういう次第にて、きのうの夕刻、昨年の正月から通うようになった「スティング」へ電話をして、今朝の9時30分に予約を入れた。

数十年も行きつけだったカトー床屋のオヤジさんが引退して以降、あるいは引退をする前から、タイでは「2番」のバリカンで髪も髭も丸刈りにしてもらい、東京の大衆床屋では、4ミリのバリカンでおなじく丸刈りにしてもらっていた。しかし昨年からはその4ミリを3ミリにした。1ミリ分だけでも長く保たせようという魂胆である。

と、ここまで書いたのが3月24日の朝食前。というわけで、日記の在庫は限りなく6日分に近づいた。この場合の在庫は”buffer”あるいは「安全余裕」と言い換えても良いかも知れない。


朝飯 独活のきんぴら、納豆、豆腐干絲と青葱の油和え、菠薐草のおひたし、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、沢庵、メシ、豆腐と若布と長葱の味噌汁
昼飯 ラーメン
晩飯 チーズ、ブロッコリーのニンニク焼き、鶏とコンニャクの炊き合わせ、いぶりがっこ、クリームコーンスープ、ポテトとレタスとゆで玉子のサラダ「ポポラマーマ」の生スパゲティラタトゥイユソース、TIO PEPE、「御門屋」の揚げまんじゅう、Old Parr(生)


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2022.3.23(水) サーランギ

毎年5月になると、かならず南方へ出かける人がいた。特に苦手とする花粉が5月に飛ぶ、それを避けるための旅とのことだった。

僕は、子どものころは湿疹と運動性喘息に悩まされた。走ると気管支の狭まった感じがして苦しくなる。そのことを僕は親にも言わなかった。誰でもそうなると思い込んでいたからだ。湿疹について、当時かかっていた医者は「やくざな肌だね」とか「何とかならんもんかね」とか「大人になったら治る」と言うばかりで、大して頼りにならなかった。

そういうアレルギー体質の僕ではあるけれど、花粉症にだけはならなくて、それが自慢だった。しかし2000年4月のことと記憶するけれど、ある風の強い日に杉林の中にいて、一瞬で花粉症になった。生まれてこのかた風邪ひとつひいたことのなかった人が、ある極寒の日に薄着で外に立っていたら肺炎になった、というようなことなのだろうか。

僕の花粉症は幸いなことに、日に幾度か目薬を差せば済むほどの軽いものだ。ただ、目を覚ませばただちに今日の天気を当てられる、くらいの敏感さはある。違和感が強ければ晴れ、それほどでもなければ雨で、大抵は外れない。

サーランギという、バイオリンの原型のような楽器がネパールにある。これを弾くのは、若いころの髙橋竹山や瞽女のような門付けの芸人である。カトマンドゥの郊外で農道を歩いていると、このサーランギの音が向こうの土手から聞こえてきたものだ。

ネパールで谷を渡るのはサーランギの音色でも、いまの日本で山や谷を越えるのは花粉の黄色い雲である。早く夏にならねぇかな、と思う。


朝飯 菠薐草のおひたし、蒲鉾の網焼き、独活のきんぴら、スペイン風目玉焼き、ひじきと人参と揚げ湯波の炒り煮、沢庵、ごぼうのたまり漬、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、メシ、シメジと椎茸と白菜の味噌汁
晩飯 豆腐干絲と青葱の油和え、チーズ、いぶりがっこ、TIO PEPE、4種の野菜を添えたコロッケChablis Billaud Simon 2015「御門屋」の揚げまんじゅう、Old Parr(生)


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2022.3.22(火) 或る童話

朝礼は、最初は7時55分から始められたように記憶をしている。しかし徐々に早くなって、現在は、その2分ほど前には、みな指定の場所に集まっている。朝礼を終えると僕はすぐに水拭き用のタオルを手提げに入れて道の駅「日光街道ニコニコ本陣」へ向かう。今朝はいつもの掃除に加えて納品もある。

道の駅の開店は9時だから、掃除と納品はそれまでに済ませればよい。時間を見計らって出かければ、そこから直に、開店直後の銀行に回れる。しかしせっかちな性格が、その合理的な行動を阻む。道の駅へは8時すぎに出かけ、銀行へは9時を過ぎてから、今度は徒歩で出かけた。早朝からの雪は一時、雨に変わった。しかしまた雪になり、今は積もりつつある。五輪真弓の「冬ざれた街」の聞こえてきそうな風景である。

14時30分、雪の一つ一つが大きく、まばらになり始める。15時過ぎよりNTTの営業係サトーさんと、ビジネスフォンの主装置について商談をする。サトーさんを見送るため外へ出ると、雪はいつの間にか上がっていた。

いまだ降っているとばかり思っていたものが知らないうちに止んでいる、それに気づいたときの気分には、名状しがたい感興がある。ある童話を読み終えたときの気持ちに、それは似ているような気もする。何という題名の童話だったかは思い出せない。


朝飯 茄子とピーマンとパプリカの味噌炒り、グリーンアスパラガスのソテーを添えた目玉焼き、納豆、独活のきんぴら、胡瓜と蕪のぬか漬け、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、メシ、若布と長葱の味噌汁
昼飯 「やぶ定」の海老天ぷら蕎麦
晩飯 鶏とコンニャクの甘辛煮、めかぶの酢の物、蒲鉾の網焼き、刺身湯波、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」豚肉と白菜と厚揚げ豆腐の鍋、麦焼酎「こいむぎやわらか」(お湯割り)、「翠園」の杏仁豆腐、Old Parr(生)


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上澤卓哉

上澤梅太郎商店・上澤卓哉

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