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清閑 PERSONAL DIARY

2019.10.18 (金) 彦名まで

夜、長男と次男との3人で列車に乗るべく、上野駅のプラットフォームに立つ。やがて列車が来てそれに乗り込む。我々に同行するわけではないけれど、町内の人が複数、ちかくにいると耳にして、僕のみプラットフォームに降りる。そしてそれらの人を探すうち、気づくと列車は走り出していた。速度は既にして、それに追いつきタラップに駆け上がれる限界を超えている。あるいはもとより、日本の列車の扉は、走り出したときには既にして閉じている。呆然とするうち上野駅は東武日光線の下今市駅に変わっていた。

こうなれば新幹線で追いかけるしか道は無い。行き先は彦名である。下今市駅からJR今市駅まで歩き、その待合室でiPhoneの乗り換え案内を調べる。旅館の宿泊券は僕が持っている。どうにか長男と次男に追いつかなくてはならない。

焦燥しながら目を覚ます。時刻は2時21分。枕の下からiPhoneを取り出し、乗り換え案内を開いて、JR今市から「彦名」という、これまで耳にしたこともない、だからそれが実在するかどうかも分からないところまでの経路を調べてみる。「彦名」という場所は鳥取県の米子市に実在した。夜に上野を発って、その晩のうちに着けるところではない。

先ほど上野駅で列車に置いていかれた顛末を、漫才師の僕は舞台で話している。相方の顔は見えない。二度寝の中で、先ほどの夢の続きを見ている。

しばらくすると季節は真冬で、僕は日光湯元にあるスキー場を目指している。いろは坂を上りきった先の道は幅50メートルほどもあって、長い下り坂だ。「子どものころは、湯元に行き着く前に、ここでスキーをしたものだ」と思い出しつつ、しかしその道に雪はなく、茶色い土が乾いている。

どこかの湖のほとりに出る。そこでは真冬にもかかわらず、大人や子どもが泳いでいる。驚いて水に手を入れてみると、それほど冷たいものでもない。「オレも泳いでみようかな」と呟いて、すぐ横にいる誰かに止められる。以降も、風景写真にひっかき傷のような螺旋模様の徐々に広がる夢を見る。

気づいてふたたび枕の下からiPhoneを取り出す。時刻は4時34分。このまま横になっていれば、すぐ5時になってしまう。5時台まで起床を引き延ばしたときの「損感」には僕の場合、馬鹿にできないものがある。よって慌てて服を着て顔を洗い、食堂に出て湯沸かしポットのスイッチを入れる。


朝飯 揚げ湯波と小松菜の炊き合わせ、納豆、大根おろしを添えた厚揚げ豆腐の網焼き、中華風春雨炒め、胡瓜のぬか漬け、たまり漬「おばあちゃんのホロホロふりかけ」、メシ、白菜の味噌汁
昼飯 「食堂ニジコ」のラーメン
晩飯 酒肴あれこれ里芋と鶏挽き肉の淡味炊きかき揚げトマトの蜜煮牛肉と三種の茸の「日光味噌のたまり浅漬けの素・朝露」炒めおむすび、隼人瓜のぬか漬け、夏太郎らっきょう、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、白菜とズッキーニの味噌汁小豆と桃の抹茶ゼリー4種の日本酒(冷や)


美味しい朝食のウェブログ集は、こちら。

  

上澤卓哉

上澤梅太郎商店・上澤卓哉

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