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清閑 PERSONAL DIARY

2017.3.28 (火) じいの一人言

長男、嫁、孫との4人で実家の父を見舞いに出かけた家内は「早めに帰る」と言って出かけたものの「いま横浜から高速道路に乗った」と電話があったのは、18時の閉店間際のことだった。「そうであれば」と帰宅する社員を見送り、自宅に戻って仏壇のお茶や水や花を片付け、風呂に湯を満たしておもむろに、廊下の片面に作り付けた本棚の前に立つ。僕は活字を欠いては一人で飲食のできないタチなのだ。

2月に日本橋の髙島屋で出張販売をした折、訪ねてくれた勉強仲間のオガワタイエンさんが、僕へと長男に言づけてくれた「中央公論」の2017年3月号をたずさえ、階下に降りる。そうして自転車で日光街道を下る。

「中央公論」の目当ては「2017年新書大賞」である。その肝心の部分はしかし、今夜の飲み場所「食堂ニジコ」のカウンターで未知の先客と話が弾んだため、それほど読み進むことはできなかった。目に愉しい活字は美味い飴玉と等しく、味わう余地がいつまでも残ることを脳が望む。よって今夜に読めなくても、どうということはない。

一方、先日ここで昼にお粥を食べているとき、文章を書くらしい人が自著をひと包み、置いていくところを目にした。それにつき店主に訊ねると、その「おくのほそ道奥州古道-日光から今市への直道をゆく」と題された本を出してくれた。著者は丹羽佳岐とある。即「オレ、これ、買うよ」と1冊を確保する。

僕のある種の性癖を読み取ったか店主は「こんな本もあるんですよ」と、すぐ裏に住む人が自費出版をした「じいの一人言」という自伝も本棚から引き抜いて見せてくれた。それを開けばこれまた興味深い内容にて、というか、とてもではないけれど、インターネット上には載せられないような実話の集積である。こちらについては、この店に来るたび、すこしずつ読ませてもらおうと思う。


朝飯 たまり漬を使ったおむすび、日光味噌梅太郎赤味噌と日光のHIMITSU豚によるフリーズドライ豚汁
昼飯 ラーメン
晩飯 「食堂ニジコ」のお通しのスパゲティサラダ胡瓜の辛子和えおつまみチャーシューラーメン、麦焼酎「二階堂」(お湯割り)

  

上澤卓哉

上澤梅太郎商店・上澤卓哉

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