トップへ戻る

MENU

お買い物かご

清閑 PERSONAL DIARY

2017.6.23 (金) タイ日記(2日目)

今日は2013年に亡くなった、おばあちゃんの祥月命日だ。そのような日に線香の1本も上げないでは、気持ちが納まらない。朝食を済ませ、一昨日から昨日にかけての服を洗濯袋に入れてフロントに預けるなどしてから外へ出る。時刻は9時をすこし過ぎていた。

お寺は、”BTS”を使うとしたらトンローの隣のエカマイにワットタートンが、”MRT”ならサムヤーンにワットファランポーンがる。しかしよくよく考えて、王宮にほど近いワットサケートまで足を延ばすことにする。

先ずは赤バスに乗って、センセープ運河の船着場ソイトンローに行く。西のプラトゥーナムまでは12バーツ。ここで船を乗り換え、更に西の終点パンファーリーラードまでは10バーツの運賃である

桟橋から階段を上がっていくと、左手に白い橋がある。橋の名前はサパーンサケートだったかも知れない。橋を渡りきって真っ直ぐに進む。間もなく左手に消防署が見えてくる。これを過ぎればワットサケートへの入口はすぐに見つかる。

入場料は20バーツと聞いていたから、最初に目についた、線香などを売るブースの箱に20バーツを入れる。すると次のブースに「旅行者の入場料は20バーツ」との英語の表記があった。お寺からすれば「さっき入れた」という僕の理屈は通じないだろうけれど、その前を黙って通り過ぎる。上への階段は、そのブースの左奥にあった

平地がどこまでも広がるバンコクには珍しく、このお寺は小山に造られている。頂上までの階段はいかにもお寺らしく、右繞をしている。階段の一段一段は低いから、2段ずつ昇る。登り詰めたところにお堂があって、その中央には4体の仏像が四方を向いていた

“iPhone”のコンパスを働かせ、丸いお堂の中で真東を探す。そこではふたりの信者が4人の僧侶を頼み、経を上げていた。その脇から真東を向いた仏像の安置されている中央部に階段を上がり、日本から持参した線香の半分に火を点ける。

一昨年の9月にチェンライ奥地の寺で線香を上げたときには、その線香立ての灰の固さに驚いた。そのことを忘れて、数十本の線香をまとめて灰に立てようとすると、今回も、まるで歯が立たない。タイの線香は細い竹が中心にあり、これを1本ずつ立てるなら、灰が固くても問題は無いのだ。それに気づいて、今度は線香を1本ずつ立てる。日本の線香は、タイの線香立てに何とか収まった。

そうして仏像に手を合わせ、深く頭を垂れていると、僕の横に黒いポロシャツを着たオバチャンが来た。オバチャンは恐縮をした様子で何やら言った。どうやら「この線香立ては、先ほどの読経のためのもので、でも、それももう終わってしまったから、片付けなければならない」ということらしい。宗教施設で下手を打ち、関係者に叱られるとは、僕がしばしば経験をすることだ。

金色の仏像の前を去り、短い階段を降りると、オバチャンはすぐ脇の台に、とりあえず線香立てを置いたところだった。「ごめんなさい」と謝ると、おばちゃんはしかし「いえ、却ってすみませんでした」という意味の言葉を、これは想像だけれど、笑顔で呟いた。

勤めを果たした気分で、南側に設けられた出入り口に向かう。見覚えのあるビルが、遠くにいくつも見えている。日影にいる限り、風はとても爽やかだ。長い階段を降りきって、来たときとは異なる出口を抜ける。僧坊なのかどうかは知らないけれど、とにかくそのような雰囲気のところをジグザグに歩いて元の通りに出る

東へ向かう舟に乗り、プラトゥーナムまでの切符を10バーツで買う。その際、まわりの人たちの声に気をつけていると、乗り換えのプラトゥーナムの先までの桟橋名を言う人が何人もいる。それが可能なことを僕は知らず、馬鹿正直に、小間切れで切符を買っていたのだ。次に機会があれば、そのときには「通し」で切符を買ってみよう。

ソイトンローで舟を下りる。時刻は11時13分だった。橋の下から赤バスに乗り、すこし高級なショッピングモール「エイトトンロー」の前で降りる。

この「エイトトンロー」の、トンロー通りを隔てた真向かいに、建物と建物の隙間を使ったガオラオ屋がある。きのう14時に訪ねたところ、売り切れにより店を閉めたところだった。よって今日は満を持して、その狭い隙間に入って行く。ガオラオの中身は豚の心臓、肝臓、腎臓、子袋、そして血の煮こごりに菜っ葉だった。この手の食べ物は、僕の大好物である。

ところでタナカタカシさんからは、18時30分にホテルのフロントで待ち合わせ、明日からのMG会場の準備をすることが、メッセンジャーにより知らされていた。その時間に階下に降りると、ちょうどsoi8を、昨年6月にも参加をしたオーサトユーイチさんと、その弟さん、また社員さんが近づいてくるところだった。

トンローsoi10にある会場は、19時30分には整った。我々は主催者のひとりタイラマサキさんのクルマでスクムビット通りまで送ってもらう。

フカヒレの「スクムビットシャークフィン」には、第5回バンコクMGに参加をする面々が、三々五々集まってきた。そこで2時間ほども歓談をし、前夜祭は無事に完了した。皆は二次会に流れる様子だったけれど、僕は夜は極端に弱い。ひとり集団を離れ、トンローのパクソイから北に進む。

金曜日の夜の渋滞は特にひどい。赤バスの乗り場には長い列がある。一旦はその最後尾に並び、しかし今夜はホテルまでの1キロちかくを歩くことにする。僕がsoi8に達するまで、赤バスに追い越されることは遂になかった。


朝飯 “Nantra Retreat & Spa”の朝のブッフェ
昼飯 エイトトンロー真向かいのセブンイレブンに向かって右側の隙間にあるガオラオ屋のガオラオ、カオスアイ
晩飯 「スクムビットシャークフィン」のフカヒレスープパックブンファイデーン焼売ヤムウンセンタレークンオップウンセンガチョウの足の蒸し物プーパッポンカリー鱸の唐揚げ鯛の唐揚げ、他あれこれ、ラオカーオ(ソーダ割り)

  

上澤卓哉

上澤梅太郎商店・上澤卓哉

2024

2023

2022

2021

2020

2019

2018

2017

2016

2015

2014

2013

2012

2011

2010

2009

2008

2007

2006

2005

2004

2003

2002

2001

2000