2021年10月の日記31本
2021.10.31(日) 日光ごはん良し
道の駅「日光街道ニコニコ本陣」に本日2度目の納品をした、その足で今市小学校にホンダフィットを乗り入れる。そして第49回衆議院議員総選挙の投票を済ませる。投票所に、投票をしようとしている市民は僕ひとりだった。いずれにしても、今夜のテレビは賑やかになるに違いない。
道向こうの駐車場に白いドイツ車を駐めたお客様が、横断歩道を渡ってご来店になる。あたりを見まわしてからやおら「たまり漬を使った料理を食べられるところは…」と、お声がけをくださった。即、ポケットからiPhoneを取りだして0288-25-5844(日光ごはん良し)と、覚えやすい番号をタップする。昼にちかい時間とあって、椅子席の8畳と6畳、和室の「杉の間」とも、生憎と満席だった。お客様には隠居の名刺をお渡しし、次の機会には是非ご予約をくださるよう、お願いをする。
初売り、5月の黄金週間、お盆、紅葉時期と、店が忙しくなる時期は決まっている。このうちもっとも長く続くのは、日光、鬼怒川、川治の木々が色づく今だ。GoToトラベルキャンペーンのあった昨年ほどではないものの、今秋は10月10日の日曜日から忙しさが増してきた。僕は機関車の釜に石炭をくべ続ける機関士のように、といえば針小棒大、白髪三千丈ではあるけれど、釣り銭をキャッシュレジスターに補給する。
秋の繁忙は明日より漸減するも、来月下旬の飛び石連休までは続くだろう。
朝飯 焼き鮭、千枚漬け、「夏太郎」らっきょう、ごぼうのたまり漬のお茶漬け
昼飯 うどん
晩飯 キウイを添えた蛸の刺身、明太子、千枚漬け、菠薐草のおひたし、カマスの干物、ごぼうのたまり漬、ごはん、「木村酒造店」の「角右衛門純米大吟醸」(燗)、栗餡を小豆餡で包んだ菓子、Old Parr(生)
2021.10.30(土) オセオセ
いつもより30分はやく社内に入れてくれと、きのう包装係のヤマダカオリさんに乞われた。それにより今朝は7時10分に事務室のシャッターを上げた。「有り難うございます」とヤマダさんは礼を口にした。「こちらこそ」と僕は応えた。仕事量が多いことによる早出である。
道の駅「日光街道ニコニコ本陣」に本日2回目の納品を終えると時刻は8時40分。業者用の駐車場に戻ったところで日本橋タカシマヤに出張中の長男から電話が入る。「お客様が予想以上に多い。本日の出荷数を、予定より増やすことはできないだろうか」という内容の連絡だった。
そうは言われても、上澤梅太郎商店は毎日、厳密な生産計画を立てている。今日の今日に品物を増やせと言われても、それは乾いた布を絞るようなものだ。それでも「どうにかしてみる」と答えて電話を切る。
「汁飯香の店 隠居うわさわ」では、渋滞に阻まれてご予約いただいた時間に辿り着けないお客様が複数、いらっしゃった。一方、きのうの撮影隊が、今日は店舗の内外と料理の映像を撮るべく午後の早い時間に到着した。隠居のお客様がお帰りになるまでは、撮影はできない。紅葉時期の日光では、ほとんどすべてが「押せ押せ」である。
現場監督は完璧な映像をカメラに納めようとして、試行を繰り返す。家内は求められるまま「なめこのたまり炊のフワトロ玉子」を3回、作った。
19時より町内の役員会に出席をする。夕食の時宜を逸したため、公民館から帰宅後は自分でスパゲティを茹でて、これを白ワインの肴とする。
朝飯 トマトとマカロニのサラダ、ウインナーソーセージと菠薐草のソテー、納豆、「夏太郎」らっきょう、ごぼうのたまり漬、メシ、油揚げと長葱の味噌汁
昼飯 「大貫屋」のタンメン
晩飯 トマトと長葱のスパゲティ、スパゲティの皿に残ったソースをかけたトースト、Chablis Billaud Simon 2015
2021.10.29(金) 数え切れない諸々に
今日はテレビのバラエティ番組の撮影がある。その打合せにはこれまで長男が当たってきた。しかしその長男は日本橋タカシマヤS.C.で開催中の「グルメのための味百選」の売場に立つべく、販売係のササキユータ君と共に昨夜、東京へと発った。
旅番組などで、本当に、いきなり芸能人と撮影隊の現れることがある。しかし今日のそれは、これまでに何度も取材を受けている。今回の主題は日光街道の古い家による新しい取り組みと、伝えられていた。
長男は僕に、詳しい説明書を残していた。撮影隊は先ず、春日町の交差点はす向かいでガソリンスタンドを経営するオーハシタダオ君の家で何ごとかを撮る。上澤梅太郎商店に来るのはその後、という段取りである。
撮影開始は13時45分と知らされていた。しかしどうも、オーハシ君の家での撮影が延びているらしい。そのうち若い人が走ってきて15分ほど遅れる旨が伝えられた。その人は更にもう一度来て、更に遅れそうだと詫びた。当方に特段の問題は無い。
僕とやり取りをする芸能人の名は知らされていなかった。やがて道の向こうにカメラやマイクを手にした一団が見えてくる。時代劇のような扮装をした人もいる。遠目が利くのか、その人の名を、販売係のサイトーミホコさんは教えてくれた。
店舗と隠居での撮影は上手く運んだ、と思う。数え切れない諸々に感謝をしたい。放映は新春の予定だという。
朝飯 トマトとじゃがいもとハムのサラダ、明太子、焼き鮭、千枚漬け、「夏太郎」らっきょう、ごぼうのたまり漬、メシ、トマトと玉葱と若布の味噌汁
昼飯 「やぶ定」の「大もり」
晩飯 「コスモス」のトマトとモッツァレラチーズのサラダ、牡蠣フライ、ドライマーティニ、TIO PEPE、家に帰ってからのアップルパイ、Old Parr(生)
2021.10.28(木) 朝めし
家内はおととい、きのう、そして今日まで日光と日本橋のあいだを往復する。上りに使うのは始発の特急で、それは7時3分に出る。朝食については、家内はひとりで早々に済ませる。僕はその後に、自分の分を用意する。お盆に5品を揃えたところで家内を下今市駅まで送る。
戻ってそそくさと、小鍋にきのうから引いておいただしを火にかける。そこに日光味噌「梅太郎赤味噌」を溶き入れる。あらかじめボウルに整えておいた具をそこに投入する。ごはんは炊きたてを茶碗に盛る。おかずのすべてが冷たくても、飯が温かく汁が熱ければ、何の痛痒も無い。
その飯と汁を食卓のお盆に運びながら「おかずのすべてが冷たくても… は西洋の朝食にも通じることだろうか」と考える。野菜やハムや果物が冷たくても、パンが温かく、コーヒーが熱ければ、彼らは満足するはずだ。
スタインベックの「朝めし」の人たちは、貧しくても朝食は温かい、あるいは熱いものばかりを口にしていた。あの小説によれば、サリナス渓谷の朝はいかにも美しい。僕がそこへ行くことは、生涯、無いだろう。しかし鉄のオーブンで焼いたパンにベーコンの肉汁をかけたものは、ひと月に1度くらいは食べても良いと思う。そして「こいつはうめえや」と嘆息するのだ。
朝飯 揚げ湯波と蕪の葉の炒り煮、納豆、トマトとレタスとキャベツのサラダ、蕪と胡瓜のぬか漬け、「夏太郎」らっきょう、ごぼうのたまり漬、メシ、若布と長葱の味噌汁
昼飯 「食堂ニジコ」のスーラーメン
晩飯 「和光」のお通しの里芋と大根のそぼろ餡かけ、生牡蠣、鰹の刺身のたたき風、酢蛸、モツ煮、柿、麦焼酎「吉四六」(お湯割り)
2021.10.27(水) 大人しく
白いシャツに、ほとんど黒に見える灰色のネクタイを締める。汗をかくのはいやだから、スーツは夏用を着る。しかし風邪をひくのも困るから、LとVの字を、織りを変えて浮き立たせた黒いスカーフを首に巻く。スカーフは絹製である。一方、僕の手や指は、特に秋以降は荒れてささくれ立っている。そのため長く使ってきたスカーフは、いまや襤褸にちかい。
下今市08:32発の上り特急きぬがわ号に乗る。桜新町で地上に出ると、時刻は11時をすこし過ぎていた。叔父すなわちオヤジの弟が24日の日曜日に没した。その告別式に、11時30分より臨む。代々幡の斎場から葬儀場に戻ると14時50分。それから精進落としの食事をいただき、15時50分に会場を去る。
桜新町のプラットフォームに入ってきたのは、南栗橋までの直通だった。これで北千住まで行けば早く帰れるものの、表参道で銀座線に乗り換え、日本橋で降りる。そして今日が初日の「第42回グルメのための味百選」を視察するため、日本橋タカシマヤS.C.の8階へ上がる。売場に立つ家内ふたことみことを交わし、会場を3周して下りのエレベータに乗る。
銀座線で浅草まで行けば下り特急の始発に乗れる。しかし上野で日比谷線に乗り換え北千住に至る。飲酒活動の場としては、僕は浅草より北千住の方が好きなのだ。浅草に「うまいち」のあった時代が懐かしい。
北千住には17時18分に着いた。次の下り特急は18時13分発。1時間に満たない持ち時間では飲酒は難しい。それよりもなによりも、つい先ほどの食事により腹は満ちている。この状態で酒を飲んでも美味くないことは、酒飲みなら誰でも分かることだ。
そういう次第にて大人しく18時13分発の特急に乗り、20時前に帰宅を果たす。
朝飯 納豆、揚げ湯波と蕪の葉の炒り煮、冷や奴、胡瓜と蕪のぬか漬け、「夏太郎」らっきょう、ごぼうのたまり漬、メシ、トマトと若布と玉葱の味噌汁
昼飯 「くらしの友桜新町式場」のお膳
晩飯 チーズ、SMIRNOFF VODKA(生にTIO PEPEを少々)
2021.10.26(火) 第42回グルメのための味百選
上澤梅太郎商店は日本橋タカシマヤS.C.で明日より開かれる「味百選」に出店をさせていただく。今回は必要に迫られて、この出張に関わる人員をきのう入れ替えた。先ずは長男に代わって販売主任のハセガワタツヤ君がトラックを運転し、助手席には家内が収まって、会場準備のため、昼前に会社を出発する。
このことにより、パートタイマーの販売係であるサイトーミホコさんとタカハシカナエさんが16時30分に退社をした後は、僕がひとりで店に立つ。17時30分の閉店後は外に飾った花を片づけ種々の看板を片づけ、キャッシュレジスターを締める。明日の釣り銭を整えると、時刻は18時25分になっていた。
明朝の仕事に備えて白衣を蔵へ運ぶ。19時前に自宅へ戻り、風呂に湯を溜める。19時20分に家を出て、月に一度の、本酒会の例会に出る。20時40分に帰宅すると、間もなく家内も戻ってきた。家内は明日より2日間、通いでタカシマヤに出張をする。
明日から6日間の東京の天気は、予報によれば概ね良好のようで、嬉しい。お客様には「いま食べごろの品」を毎日、日光から東京へ直送させていただきます。
朝飯 榎茸と菠薐草のおひたし、納豆、2種の茸とパプリカの味噌炒り、揚げ湯波と蕪の葉の炒り煮、「夏太郎」らっきょう、ごぼうのたまり漬、蕪と胡瓜のぬか漬け、メシ、若布と玉葱の味噌汁
昼飯 きのうの夜のおかずを流用した弁当
晩飯 「魚登久」の酒肴あれや、これや、それや、鰻丼、6種の日本酒(冷や)
2021.10.25(月) 鮎並と豆腐
財界を引退したMさんと、ある集まりを終えた後で立ち話になった。話題は、行きつけの店についてである。互いの好みには通じるところがあった。我々はいつの間にか、連れだって歩いていた。行き先は、先ほどMさんが口にしたうちのいずれかと思われた。しかし違った。
場所は銀座の2丁目だった。中央通りと外堀通りのあいだの一角である。その店の玄関は、傷むたび分厚い木っ端を釘で打ち付けたらしく、でこぼこしている。そのでこぼこには砂埃が溜まっている。馴染みのMさんはさっさと座敷に上がった。僕はかまちに腰をかけたまま、しばし躊躇っている。その逡巡は、まるであばら屋のようなその店の様子によるものではない。ここまで着いてきてしまって何ではあるけれど、僕はひとり飲みを好む。しかし遂に心を決めて、靴を脱ぐ。
床には左手の壁から5尺ほども間を開けて、一枚板がカウンターのように奥まで延びている。店主は壁を背にして仕事をする。客は煎餅布団に座る。畳はなくて板敷きで、その板と板の隙間から縁の下の砂が見えている。
できる料理は渋団扇のような紙に墨で書かた3品のみ。先ずはアイナメと豆腐の炊いたもの、3ミリ角ほどの刺身を10種ほど細長い皿に並べたものは4万5百円、そして炙った魚の干物。
特に注文もしないうちに、とりあえずは燗酒が出る。もっとも安いひと品と銚子1本で中座をしようと考えていたものの、この酒がやたらに美味い。
店の名は以前は「ささき」だったという。それなら現在の名は何だろう。しかし店主は気むずかしそうな男だから、何も訊かずに黙っている。店主によれば、漱石の三四郎の家とこのあばら屋とは、梁と煙突を共有しているという。また先の天皇の養育係が引退後に開いた居酒屋が、すぐ裏手にあるという。
ふと、自分はいま眠りの最中にあることに気づく。しかしこの夢は面白いから、いましばらく見ていられるよう、努めてみる。
朝飯 椎茸とシメジの味噌炒り、納豆、生玉子、「夏太郎」らっきょう、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、ごぼうのたまり漬、メシ、舞茸の天ぷらとパプリカの味噌汁
昼飯 「大貫屋」のチャーハン
晩飯 柿と菠薐草の白和え、刺身湯波、マカロニサラダ、豆腐と大根の味噌汁、豆苗の玉子とじ、鶏肉の味噌酒粕漬け、麦焼酎「こいむぎやわらか」(お湯割り)
2021.10.24(日) 話はまた別
このところ、朝、目を覚ますと同時に勢いよく布団から抜け出すことができない。枕の下からiPhoneを取りだし、ついTikTokのアイコンをタップしたりする。するとこのSNSは時間泥棒のようなものだから、20分や30分はまたたく間に経ってしまう。すべての原因は、寝室の気温の低さにある。
ようよう起きて、半袖ポロシャツに長袖のTシャツを重ねる。仏壇に花と水とお茶と線香を供えたら、製造現場へ降りて、いつもの仕事に従う。蔵の中は、いまだそれほどは冷え込まない。
朝食を済ませてから西側の洗面所へ行く。窓を開けると日光の山々はその上の方に、粉をはたいたような雪を乗せていた。それを目にしてあらためて、ここ数日の寒さに得心する。
僕は厚着を嫌う。身動きの邪魔になるからだ。すこしの寒さなら、それに耐えて薄着を選ぶ。しかし半袖のポロシャツは、流石に仕舞いどきではないか。
そういう次第にて夕食の前に、しばし寝室へ籠もる。そして箪笥の半袖シャツと、押入の箱に仕舞っておいたヒートテックの長袖シャツを入れ替える。半袖のポロシャツが次に日の目を見えるのは、来年の初夏になるだろう。それ以前に海外への渡航が可能になれば、話はまた別である。
朝飯 納豆、春雨サラダ、トマトとキャベツとウインナーソーセージのソテー、めかぶの酢の物、「夏太郎」らっきょう、ごぼうのたまり漬、メシ、菠薐草の味噌汁
昼飯 うどん
晩飯 もやしナムル、里芋と鶏そぼろの炊き合わせ、らっきょうのたまり漬、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、揚げ春巻き、刻みキャベツとトマトを添えたハムカツ、麦焼酎「こいむぎやわらか」(お湯割り)、バナナクリームチーズ春巻き、Old Parr(生)
2021.10.23(土) 陽光礼賛
空は晴れた。よってきのうの日記に書いた大黒の掛け軸を小脇に抱え、隠居へ行く。そして数週のあいだ床の間にあった柏木弘の絵を、大黒の軸にかけ替える。さてこの軸は、恵比寿講を旧暦でおこなう直前の、来月22日までの期間限定である。それ以降は何を掛けようか。あるいはまた、柏木の朱色の絵に戻すかも知れない。
「床の間になぜ現代の抽象画を掛けるか」と以前、「汁飯香の店 隠居うわさわ」のお客様にご指摘をいただいたことがある。
新しい建物の、日当たりの良い床の間に、新しい軸が掛けられている、それなら僕も平気である。しかし隠居は幕末のころの建物であり、大黒の軸も、描かれたのは多分、同じころだろう。古いもの同士の組み合わせはまるで森の中に人知れず存在する底なし沼のようで、僕には不気味に感じられるのだ。しかし隠居の座敷には、晴れれば南からの日が燦々と差す。それがあるから、そんな僕にも古い軸が掛けられるのだと思う。
隠居には午後、インターネット経由でふたつのご予約が立て続けに入った。電話によるご予約もあって、明日は開店時から閉店時まで満席になった。「汁飯香の店 隠居うわさわ」にご来店をご希望のお客様は、どうぞ前日の15時までに、以下までご予約ください。どうぞよろしく、お願い申し上げます。
・上澤梅太郎商店 TEL.0288-21-0002(08:30~17:30)
・ぐるなび予約フォーム
朝飯 焼売、納豆、トマトとマカロニのサラダ、菠薐草のおひたし、「夏太郎」らっきょう、ごぼうのたまり漬、メシ、キャベツの味噌汁
昼飯 うどん、おむすび、「夏太郎」らっきょう
晩飯 4種のらっきょうの食べくらべ、菠薐草のおひたし、キムチ鍋、麦焼酎「こいむぎやわらか」(お湯割り)、自由学園のクッキー、Old Parr(生)
2021.10.22(金) 恵比寿と大黒
「恵比寿講」という家の中のお祭がある。これを旧暦で行おうとすれば師走に近い、心が忙しなくなってくるころがその日に当たるから、油断はならない。
事務机の左手に提げたカレンダーの、10月22日のところには「大黒の軸 隠居」の文字がある。この日が来たら、大黒の軸を隠居の床の間に掛けるべし、という忘備である。しかし今朝は生憎の雨にて、箱に収められているとはいえ、古い掛け軸を外へ持ち出す気はしない。朝の時間が密にはなるものの、この仕事は明日に回すこととする。
「恵比寿講の時期になぜ大黒か」と問われれば、家にある恵比寿の軸は、まるで夜店にぶら下げられているようなつまらさであり、一方、それと対の大黒の方は、保存こそ良くないものの嫌いではない、それが理由である。
閑散期には、いつ両替をしたか忘れてしまうほど、釣り銭は長く保つ。逆に繁忙期、特に紅葉の時期などは、週に1度はそれを整える必要がある。今日は久しぶりにその両替のため銀行へ行く。
店の売上金額は、今月初より漸増を続けている。きのうの数字はすこし異常だった。普段であればそれほどお客さまのいらっしゃらない木曜日にもかかわらず、日曜日のそれとほぼ同じ額を記録したのだ。理由についてはわからない。
明日は土曜日にて、道の駅「日光街道ニコニコ本陣」への納品分は普段の倍を作るよう、包装係には伝えた。お客さまには「いま食べごろの品」を、途切らせることなくお届けしたい。
朝飯 菠薐草のおひたし、納豆、キャベツのソテー、温泉玉子、「夏太郎」らっきょう、ごぼうのたまり漬、メシ、揚げ湯波と若布の味噌汁
昼飯 「やぶ定」の魚天ぷら蕎麦
晩飯 春雨サラダ、菠薐草のナムル風、「夏太郎」らっきょう、うずら豆、焼売、麦焼酎「こいむぎやわらか」(お湯割り)、葡萄、チーズケーキ、Old Parr(生)
2021.10.21(木) 帳面の使いみち
小遣い帳は、学生や修行中には無駄遣いの防止として役立った。あるいは金を貯めることに役立った。しかし家に戻って以降はなぜか、それを付ける習慣が途絶えた。
小遣い帳を再開したのは2006年6月。理由はふたたび昔に戻って無駄遣いを避けることにあった。
しばらくして、小遣い帳を付けても無駄遣いは無くならないことに気づいた。ただし無駄遣いを数字として残すことはできる。それを振り返ることにより、ことその用向きに限っては、徐々に無駄を減らせているような気がする。
ところで第三者から見れば無駄遣いでも、本人は一向にそれを無駄遣いとは考えていない、そういうたぐいの出金がある。これは残念ながら減らせない。当たり前のことだ。
と、ここまで書いてきたことは戯れ言のようなもので、小遣い帳の使い途は別にある。それは行動の記録に他ならない。自分はいつどこで何をしていたか。それを一瞬で探し出してきてくれるのは、コンピュータの中の小遣い帳である。ウェブログでも検索はできる。しかし日記には、たとえば買った本の名や価格までは残していない。昨年、小遣い帳の5年分を失ったことは痛かった。
夜はひとり街の居酒屋へ行く。この店に最後に来たのはいつだったか。その日は小遣い帳の失われた部分にあったことだから、すぐには調べはつかない。
朝飯 メカブの酢の物、生のトマトとマカロニサラダ、ウイナーソーセージと菠薐草のソテー、「夏太郎」らっきょう、ごぼうのたまり漬、メシ、揚げ湯波と菠薐草の味噌汁
昼飯 「大貫屋」の味噌ラーメン
晩飯 「和光」のお通しの里芋と大根の挽き肉あんかけ、酒肴三点盛り、鮪の山かけ、もつ煮、麦焼酎「吉四六」(お湯割り)
2021.10.20(水) なぜ失うことを繰り返すか
午前、銀行や道の駅「日光街道ニコニコ本陣」を回るついでに如来寺のお墓へ行く。そしてオフクロの祥月命日10月15日に供えた花の様子を見る。水は枯渇していなかったものの、白菊の葉は寒さに萎れ気味だった。しかし花はいまだしばらくは保ちそうだったため、花立ての水を新しくする。また線香立てのまわりを水で洗って会社に戻る。
おなじ午前のうちに、きのうおとといに出て行ったお金を小遣い帳に記録する。すべてを入力した直後に、ほんの少しの手違いから、今月の出金すべてを消してしまう。このデータの消滅については、大抵、ふたつの行いのどちらかが関係している。ひとつは「消す」、もうひとつは「別のものを上書きする」である。今日は「上書き」だった。
日計表は1990年6月1日からコンピュータに残している。こちらは失ったことがない。顧客名簿は1993年5月1日からコンピュータに更新をし続けている。こちらも消したことはない。それに対して2006年6月1日から始めた小遣い帳は、極端な場合には数年分をまとめて消滅させることを繰り返している。個人のことについては、気を抜くのだろうか。今日は、よそ見をしながらキーボードを操作したことが原因だった。
というわけで今月の分は諦めて、小遣い帳は来月の1日から、またつけ始めることとする。
朝飯 里芋の淡味炊き、納豆、焼き鮭、菠薐草のおひたし、「夏太郎」らっきょう、ごぼうのたまり漬、メシ、トマトと揚げ湯波の味噌汁
昼飯 カレーライス、「夏太郎」らっきょう
晩飯 レタスと二十日大根ほかあれこれのサラダ、「ぱんいしづか」のトースト、南瓜のグラタン、Chablis Billaud Simon 2015
2021.10.19(火) 行間
多くの人の知る、重い障害を持つ娘を風呂に入れる母親の写真が、水俣のユージン・スミスからニューヨークの”LIFE”に届く。それをひと目見るなり編集長は”fuckin’ guy”とつぶやいたように、僕には聞こえた。字幕は特に出なかった。「あいつ、やりやがった」くらいの意味だろうか。
映画を映画館で観るのは多分、1年8ヶ月ぶりくらいになる。TOHOシネマズ日本橋の3番スクリーンの部屋で”MINAMATA”を観ていたのは、僕もふくめて8人だった。
午後は大井町のソーマ歯科室にて検診を受ける。最後に来たのは昨年の10月。半年ごとにと言われているにもかかわらず、きのうの眼科とおなじく、隨分と無沙汰をしてしまった。
夕刻より日本橋にて飲酒活動に入る。「三つは行けるだろう」と考えていたものの、きのうすこし多めにやらかしたせいか、今日は2合しかからだが受けつけない。それでも古い酒場でひとむかし前の本を読むについては、格別の感がある。
そうして浅草18:59発の下り特急に乗り、21時前に帰宅を果たす。
朝飯 「大戸屋」の朝の定食
昼飯 「ドトール」のトースト、ホットコーヒー
晩飯 「ふくべ」の刺身三点盛り、板わさ、くさや、「菊正宗」の「純米樽酒」(常温)
2021.10.18(月) 規則性
3年前の10月、埼玉県のオーミヤナナサト眼科にて、先ずは右目、その3日後には左目に、白内障の手術を受けた。以降は半年に1度の診察を義務づけられ、その言いつけは概ね守り続けてきた。しかし昨年からは、その規則性を保てなくなった。理由はひとえに「コロナ」にある。
今日は昨年の10月10日以来、ほぼ1年ぶりに当該の眼科で診察を受けた。すべて異常なし。視力は両眼とも、遠近双方で1.0。「次は半年から1年後に」と医師には告げられた。
大宮、東京と列車を乗り継いで本郷三丁目に至る。
改札口を出て右へ進むと、右手に新しい立ち飲み屋ができている。本郷通りに突き当たる左角の上島珈琲は無くなっている。その角を左へ折れる。ドトールコーヒーのショウウインドーにスパゲティの食品サンプルががいくつも並んでいて驚く。何度となく世話になった小諸蕎麦は保険屋に変わっていた。「かねやす」にはシャッターが降りて「貸店舗」の紙が貼られている。
三丁目の交差点から春日通りを南へ歩く。右手にはいつの間にかセブンイレブンができている。左手の、何があったか思い出せない場所が更地になって、東京大学の欅の大木が間近に迫っている。本郷消防署手前の鶏肉屋の左隣には何があっただろう。とにかく鶏肉屋も含めた2軒が消えて、新しいマンションが建っている。その1階はローソンで、向かいのサンクスは廃業をしたらしい。
しばらく来ないうちに、街の景色は激変する。森田芳光の「の・ようなもの」で主人公の志ん魚は深夜、堀切から浅草まで歩きながら道中付けをする。その場面を思い出しつつ本郷消防署、次いで本富士警察署の前を過ぎる。
かつては僕が、そして長男が、今は次男の住む甘木庵の風呂は、この45年のあいだにいちど新しくしている。しかしそれもいつのまにか時代遅れとなって、この夏には水漏れを起こした。そういう次第にて、16時に初対面の設備屋モトムラさんが甘木庵に来る。モトムラさんは現場の採寸をして、30分後に去った。
僕はふたたび本郷三丁目に戻り、銀座に出る。8丁目の鮨屋では隨分と酒の進んだ気もするが、手帳に正の字で記録をしたりはしていないから、どれだけ捗ったかは分からない。そして今夜の会食の相手と取りあえずは新橋まで歩く。
朝飯 たぐり湯波の淡味炊き、生玉子、コールスローと生のトマト、納豆、「夏太郎」らっきょう、ごぼうのたまり漬、メシ、若布と玉葱と舞茸の天ぷらの味噌汁
昼飯 「スマトラ」のスマトラカレー
晩飯 「鮨よしき」のあれや、これや、他あれこれ。「山本酒造」の「フォレストグリーン純米吟醸」(冷や)、ヱビスビール
2021.10.17(日) ようやく収まって
「隠居、朝のうち、満席だそうです」と、事務係のカワタユキさんに教えられる。「汁飯香の店 隠居うわさわ」から電話が入ったのだという。「お店の人には」と、事務室に隣接した店舗の方を見遣ると「もう伝えました」と、カワタさんは答えた。
それから小一時間ほど経ったところで、着信と同時にビジネスフォンの窓に「隠居」と出たから、すかさず受話器を取る。「お昼も満席です」と、家内の声が飛び込んでくる。緊急事態宣言が解除されたとはいえ、いつ平時に戻るかの予想はつかない。隠居は現在、6人テーブルにおひとりのお客さまでも満席にする。だから「満席です」と言われても、一体全体、どれくらいのお客様がお入りになっているかは分からない。
忙しくて持っていけないから取りに来てくれと、またまた隠居から電話が入る。店でお受け取りを予約されたお客様の弁当のお運びのため、傘を差して隠居へ向かう。行楽の季節の週末にもかかわらず、生憎の雨である。それでも忙しく働けることは有り難い。
夕刻、水を飲もうとして4階の食堂へ上がる。明け方からの雨はようやく収まって、東の空には月が見える。旧暦9月12日の月である。時刻は16時56分。その月の様子をカメラに納めて即、閉店準備のためふたたび店に戻る。
朝飯 たぐり湯波の淡味炊き、納豆、コールスローと生のトマト、めかぶの酢の物、「夏太郎」らっきょう、ごぼうのたまり漬、メシ、ブロッコリーとパプリカの味噌汁
昼飯 「ふじや」の広東麺
晩飯 「コスモス」のトマトとモッツァレラチーズのサラダ、カツレツ、ドライマーティニ、TIO PEPE
2021.10.16(土) 偉そうなことは言えない
上澤梅太郎商店では繁忙期においても商品の作り置きはせず「いま食べごろ」の商品のみをお客さまに提供することを旨としている。この方針が社員にどのような傾向をもたらすかといえば、針の穴を通すような、精密な販売予測を立てがちになる。
仕事にはカミソリのような細心さと同時に鉈のような大胆さも必要だ。毎日の朝礼や週に1度のミーティングでは、予測が外れた際の売り切れは絶対に避けるべく、いくらかの余裕を持つべきと言い続けている。それはまた自分へのいましめ、という側面も否定はしない。
店の販売予測は社員に任せている。僕が予測を立てるのは道の駅「日光街道ニコニコ本陣」に置く商品のみだ。お客様の目に触れる棚や冷蔵ショーケースにも、また関係者のみが立ち入れる奥の冷蔵庫にも、その容量には限界がある。よって道の駅には、時には日に5回も納品のため足を運ぶ。
夕刻、今日もまた最後の検品のため売場へ行くと「なめこのたまり炊」が残りが3本になっていた。大人買いをされたお客さまがいらっしゃったのだろうか。僕も偉そうなことは言えない。「なめこのたまり炊」は明朝までに数を整えて、開店の9時までには棚に並べることとする。
朝飯 納豆、たぐり湯波の淡味炊き、焼き鮭、茹でたブロッコリー、「夏太郎」らっきょう、ごぼうのたまり漬、メシ、缶詰の鯖と長葱の味噌汁
昼飯 ラーメン
晩飯 チーズ、TIO PEPE、ミートボールとマッシュルームのスパゲティ、Chablis Billaud Simon 2015、裏ごしした栗とクリームを添えたプリン、Old Parr(生)
2021.10.15(金) 狐火
「次の墓参りは、若くして病没した叔父の祥月命日、11月10日になるだろう」と今月3日の日記に書いた。とんでもない、オフクロのことを忘れていた。オフクロの祥月命日は今日だ。そういう次第にて、午前のうちに家内と如来寺のお墓へ行く。予報によれば、週末から来週の火曜日までは雨がち曇りがちで気温も低い。花の水の交換は、20日の水曜日でも間に合うに違いない。
文章は書けていても最上部に置く画像が決まらないから日記を公開できない、そういう日が少なからずあることは、以前にも書いた。おとといの日記も同様にて、昼前にそのための画像を撮る。ついでにおなじ防湿庫から”LEICA M6″も取り出す。
他のフィルムカメラとは異なって、これには電池が入っている。長く放置をすれば、電池はカメラの中で腐る。それを気にして操作をしてみると、赤い矢印がファインダーの中に鮮やかに見えた。この矢印を「狐火みたいでけしからん」と言ったのは大竹省二だ。「赤坂檜町テキサスハウス」は本棚にあって、いまだ読んでいない。とにかく電池の存命は確かめられた。それにしても”M6″の中のフィルムには、一体、何が写っているのだろう。
「なんやかんや、人の出は多いですね」と、夕刻に販売主任のハセガワタツヤ君が言う。「釣り銭の無くなるのが早いだろ」と返すと「早いです」とハセガワ君は応じた。もっともGoToキャンペーンのあった昨秋よりは、いまだよほど閑だ。釣り銭の準備は充分以上である。
朝飯 納豆、ハムとピーマンのソテー、茹でたブロッコリーと生のトマト、蓮根のきんぴら、「夏太郎らっきょう」、メシ、若布とズッキーニの味噌汁
昼飯 きのうの夕食のおかずを流用した弁当
晩飯 オニオンスープ、パン、茹でたブロッコリーを添えた鶏の網焼きトマトソース、チーズ、Chablis Billaud Simon 2015
2021.10.14(木) 焼け跡
先週金曜日、店にある冷蔵ショーケースの1台が、異音を発し始めた。その音は、温度調節のためにモーターが動いたり止まったりする、その断続音を極端に大きくしたようなものだった。今にも壊れるのではないかと、販売主任のハセガワタツヤ君は心細そうだ。よって東京にあるショーケース屋の営業担当者に電話を入れ、今週月曜日の修理の予約を入れた。
音はしかし、翌日の土曜日にはまったく聞こえなくなった。月曜日に来た修理担当者は「音については実際に聞いてみなければ何とも」と困り果て、作業報告書には「原因不明」と記録して去った。
「音のことを言われるのが一番イヤだ。音は、状況により出たり出なかったりする。音をあらわす言葉は多く抽象的で、理解することが難しい。持ち主には聞こえて自分には聞こえない音もある」と、自動車の修理に関わる人がむかしどこかに書いていた。まぁ、その気持ちは良くわかる。
ビジネスフォンの主装置や無停電装置やモデムなどは、事務室の高いところの棚にまとめている。きのうより、ここに置かれた機械のうちのどれかが音を発し始めた。冷蔵ショーケースのようなことになってもいけないため、今日まで待って、NTTに点検を頼んだ。音は、変電所に近づくと聞こえる「うなり」のようなもので、これは説明がしやすかった。修理の担当者は、原因を突き止めることができるだろうか。
初更、来週月曜日の予約をすべく、iPhoneから行きつけの店に電話を入れる。しかしいつまでも発信音は聞こえない。よって目の前の黒電話からかけ直す。緊急事態宣言の解除を受けて、その店は通常の営業を取り戻していた。
戦後の焼け跡で、むかし世話になった旦那を発見した仁輪加師の二代目一輪亭花咲は、思わず駆け寄って「大将、わてだす、花咲だす」と声をかける。激戦地の「行きつけ」がコロナ下に生き延びたことを確かめるたび、僕はこのときの花咲とおなじ気持ちを感じないわけにはいかない。
朝飯 きのうの焼き鳥の残りによる親子丼、シメジと榎茸とトマトの味噌汁、「夏太郎らっきょう」、ごぼうのたまり漬
昼飯 ラーメン
晩飯 ポテトサラダと刻みキャベツ、コーンポタージュスープ、串カツあれこれ、「夏太郎」らっきょう、麦焼酎「こいむぎやわらか」(生にTIO PEPEを少々)
2021.10.13(水) おなじ方法
小学校も低学年のころは、すべての授業を担任の先生がこなしていたような気がする。しかし学年が上がるにつれ、体育や音楽、美術や家庭科においては、専門の先生がそれそれ担当をするようになった。
ある年の美術の先生は女の人だった。名前は覚えていない。名前は覚えていないものの、この先生が児童の描いた絵に点数を付ける、その方法を僕に話してくれたときのことは、先生の、黒板に向かって立った位置も含めて、今でも目に浮かぶ。
先生は先ず、すべての絵を黒板に貼る。そして出来の悪いものから外していく。ここから先は僕の想像だけれど、最初に外された5分の1は五段階評価の1。最後に残った5分の1は評価5になったのではないだろうか。
僕はこの、半世紀以上も前のことを、毎日、思い出す。なぜなら、この日記に使う画像も、あのときの先生とおなじ方法で選んでいるからだ。
朝食の画像は、冬より夏の方が綺麗に撮れる。それは空の明るさによる。朝食の画像は秋の彼岸から徐々に光を失いはじめ、春の彼岸からは逆に、徐々に光を得はじめる。毎年、冬が近づくと”LEICA Q”が欲しくなる。しかし朝食の画像のみに数十万円は使えない。春の彼岸を待つのみである。
朝飯 秋刀魚の塩焼き、菠薐草のおひたし、「夏太郎」らっきょう、ごぼうのたまり漬、メシ、揚げ湯波とトマトとズッキーニの味噌汁
昼飯 ラーメン
晩飯 鮪ぶつ、「夏太郎」らっきょう、「鳥常本店」の焼き鳥、2種の茸とキャベツと豚肉の鍋、麦焼酎「こいむぎやわらか」(生にTIO PEPEを少々)
2021.10.12(火) 16時
「小さな郵便飛行機」という物語を子供のころに読んだ。郵便飛行機は、お金や手紙など、大切なものを運んでいると、そこにはあった。「お金はさておき、手紙のどこが大切なのか」と、子供だった僕は不思議に感じた。
数日前に続いて今朝も、facebookが繋がらない。どこかで悪の帝王が地球上の通信を妨害をしている姿が目に浮かぶ。取りあえず製造現場へ降り、仕事をして食堂に戻ると、先ほどの不具合は解消されていた。メッセンジャーにより届いていたあれこれに、取り急ぎ返信を送る。
このところ、夕刻の日がますます短くなってきた。看板の、空の明るさに連動する照明は、今日は16時に点灯した。
上澤梅太郎商店は閉店時間の17時30分が過ぎても、すぐには店は閉めない。入口を大きく開けて掃除をするからだ。掃除中にお客様がいらっしゃれば、もちろん商売をさせていただく。
今日もその時間にふと気づくと、いつの間にか親子連れのお客様が店内にいらっしゃった。そして常連様らしく、迷うことなく2点をお買い上げくださった。お客様の父親の方は、長袖のダウンジャケットをお召しだった。対する僕は半袖のポロシャツ1枚だ。
「アメリカでは季節に関わらず、人は好きな服を着る。自分とかけ離れた服装の他人を見ても、誰も気にしない」と、むかしくろすとしゆきがどこかに書いていた。夕刻の、お客様と僕の服装は、まさにそれだった。外気温は18、9℃くらいだったと思う。
朝飯 柿と隠元豆の白和え、菠薐草のおひたし、2種のキノコの玉子とじ、納豆、里芋の淡味炊き、「夏太郎」らっきょう、ごぼうのたまり漬、メシ、揚げ湯波と菠薐草の味噌汁
昼飯 ラーメン
晩飯 蓮根のきんぴら、たぐり湯波と菠薐草の炊き合わせ、うずら豆、茹でたブロッコリー、「夏太郎」らっきょう、秋刀魚の塩焼き、ふりかけメシ、「天鷹酒造」の「天鷹心生酛純米大吟醸」(燗)
2021.10.11(月) おなじことが起きても
谷口正彦の「冒険準備学入門」については、この日記に幾度となく書いた。どこかへ出かけて何かをしようとするときには、その準備こそ楽しい、その実例を集めた本だ。僕もどこかへ行くときにはあれこれと調べる。むかしは人に訊くか書籍に頼るくらいしか、その方法は無かった。今はインターネットがある。
2018年3月にフアヒンへ行った。このときも事前に知識を蓄えようと、検索エンジンに様々な語句を入れた。もっとも参考になるのは、現地へ出かけた人による旅行記だ。その中に、ほとんどすべてのことに不満を述べている人がいた。現地で出会う面々はおしなべて感じが悪く、食べるものは不味く、マッサージは痛いばかり。バスは時間どおりに来ず、バンコクへ戻っても面白いことは何ひとつ無い。
ところでこの人とおなじ経験を、別の人がしたとしよう。その人は案外、すべてを愉快と感じ、快適に過ごしたかも知れない。はじめ無愛想と思われた相手はたったの一言、ほんの少しの心付けで破顔一笑する。食事で外れを引くのも旅の一興。痛いマッサージは効いた気にさせられる。バスが時間どおりに来ては、日本とおなじで却って面白くない。バンコクは喧噪の都ではあるものの、朝は緑陰に鳥が啼き、プールサイドは安逸に満ちている。
運とは大抵「自分は運が良い」と思っている人のところにのみ降りてくるものだ。
「次の旅先ではどれを読もうか」と考えながら、日々、棚を眺める。その本が、毎日のように変わる。悩みながら選ぶことも、また、楽しい。
朝飯 生のトマト、菠薐草とハムのソテー、大根おろし、納豆、「夏太郎」らっきょう、ごぼうのたまり漬、メシ、舞茸の天ぷらの味噌汁
昼飯 「麺屋ききょう」のネギ塩ラーメン
晩飯 チーズと無花果とレタスのサラダ、牛ミートボールのスパゲティ、Moulin a Vent La Rochelle Pierre Marie Chermette 2018、葡萄のショートケーキ、Old Parr(生)
2021.10.10(日) 22/30
経営者によるウェブログやSNSへの投稿を読むことがある。徹頭徹尾、仕事のことばかりを書く人がいる。「真面目なんだな」と感心する。「一生懸命なんだな」と畏敬の念を覚える。しかしてまた「仕事しかないのだろうか」と感じることもある。
自分は日記には仕事のことは書けないと、信じてきた。しかしここひと月のそれを遡ってみれば、30日のうち22日は仕事についてのことを書いていた。「遊びがねぇんだな」と反省をする。「遊びと余裕は同義だわな」とも考える。
朝から上澤梅太郎商店と「汁飯香の店 隠居うわさわ」のあいだを行ったり来たりする。それぞれのお客様の、ご予約の時間にあわせて弁当を店へ運ぶためだ。
隠居の弁当は、緊急事態宣言やまん延防止等重点措置により外食が難しくなったことを受けて、お作りを始めた。先月の下旬、新型コロナウイルスの新規感染者が前週にくらべて半数ちかくに減り続けている最中にも、緊急事態宣言が解除されるかどうかの見込みは立たなかった。よって10月も弁当はお作りすることとして、前月同様にチラシも新聞に折り込んだ。
緊急事態宣言は有り難いことに、9月末日を以て解除をされた。10月はじめこそ「そこそこ」だった人出は徐々に伸張し、今日はかなりの忙しさになった。僕は販売補助のため、たびたび店に立った。隠居では何組かのお客様を、満席によりお断りせざるを得なかったという。
終業後、11月の弁当について、家内と長男との3人で話し合う。そして弁当はこの10月を以て一旦終了という結論に至る。
朝飯 生玉子、納豆、焼き鮭、生のトマト、「夏太郎」らっきょう、ごぼうのたまり漬、メシ、なめこと長葱の味噌汁
昼飯 ラーメン
晩飯 小松菜のおひたし、生のトマト、大根の甘酢漬け、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、薩摩芋の蜜煮、ベーコンとキャベツの味噌汁、鰆の塩麹漬け、「松瀬酒造」の「松の司特別純米」(冷や)
2021.10.9(土) 新米
僕が在学中の、自由学園の体育はすべて、デンマーク体操だった。「ラジオ体操のようなものを50分も続けて飽きないですか」と問われれば、まったく飽きない。教師のハニジュン先生は笛を吹くか号令をかけるのみ。苦しい姿勢を何分間も強いられて「死ぬ」などと口走る者がいると「そんなことが言えるうちは、人は死なない」と一蹴された。
自由学園は運動会を体操会と呼ぶ。体操会は、毎年10月10日に開かれていた。1970年代のそのころには、特に朝方は息の白くなることがあった。2021年の現在はどうか。列島の各地では、10月に入って以降も連日、真夏日を記録し続けている。隔世の感、である。
そのような気候変動の最中にあっても、米は多く、むかしと変わらず10月に刈り入れられる。それが不思議といえば不思議だ。
「汁飯香の店 隠居うわさわ」の米は、ヤギサワヒロシさんの棚田に頼っている。そのヤギサワさんは現在、米の収穫に忙しくて配達ができない。そういう次第にて夕刻、長男は八木澤さんの家まで米を受け取りに行った。「汁飯香の店 隠居うわさわ」のごはんは明朝より新米になる。
朝飯 納豆、めかぶの酢の物、ほうれん草とハムのソテー、生のトマト、「夏太郎」らっきょう、ごぼうのたまり漬、メシ、若布とズッキーニの味噌汁
昼飯 ラーメン
晩飯 玉葱のスープ、梨と葡萄のサラダ、パン、ビーフステーキとレタスのサラダ、ベーコンエッグ、チーズ其の一、チーズ其の二、Chablis Billaud Simon 2015、Chateau Leoville Las Cases 1984
2021.10.8(金) 汁飯香
長男が主に担当している取引先の方があるとき「汁飯香の店 隠居うわさわ」にいらっしゃろうとして「一番のお勧めは何ですか」とお訊きになった。長男は「汁飯香です」と、お答えをした。「汁飯香」は、隠居では松竹梅の梅にあたる、もっとも安価な「お決まり」だ。
上澤梅太郎商店の店の古箪笥には汁飯香の、それぞれの器がお膳に載せられ、置かれている。そしてそこには「一汁一菜」の説明が添えられている。この「一汁」には飯と香(漬物)が含まれる。長男が「一番のお勧めは」と訊かれて「汁飯香」と即答をしたのは、それが和食の基本形に他ならないからだ。
そういえば先日、隠居係のタカハシリツコさんから興味深いことを聞いた。
そのとき隠居にはふた組のお客様がいらっしゃった。ひと組のお客様は「一汁七菜膳」をお召し上がりになっていた。もうひと組のお客様は「汁飯香」をお召し上がりになっていた。その「一汁七菜膳」のお客様が「汁飯香」のお客様の方を見遣って「あれが理想なのよ」と、タカハシさんに打ち明けられた、というのだ。
そのことを僕はすぐに、長男に伝えた。長男が満足げに笑ったことは、言うまでもない。
朝飯 筑前煮、めかぶの酢の物、焼き鮭、納豆、蛍烏賊の沖漬け、「夏太郎」らっきょう、ごぼうのたまり漬、メシ、トマトと大根と若布の味噌汁
昼飯 冷やし中華
晩飯 生ハムのサラダ、カレーライス、らっきょうのたまり漬、チーズのたまり浅漬け、SMIRNOFF VODKA(ソーダ割り)、「久埜」の豆大福、Old Parr(生)
2021.10.7(木) 腑
今日は、隠居を取材しに来てくださる方々がいらっしゃる。総勢6名様が、朝食をお召し上がりになりながらの仕事である。そのため家内は早くから厨房に籠もった。
「汁飯香の店 隠居うわさわ」の「お決まり」は3種類。上から「一汁七菜膳」、「上澤の朝食」、「汁飯香」の、いわば松竹梅だ。昨春の開店時には「一汁五菜膳」と「汁飯香」のふたつのみのご用意だった。そこに「上澤の朝食」が加わったのは、あるお客様からのご意見による。
そのお客様は「一汁五菜膳」と「汁飯香」のふたつを品書きにご覧になって腑に落ちない顔をされ「自分が食べたいのは、シャチョーの日記にある朝ごはんだ」と、おっしゃった。
かねてより僕も、お客様には、そのようなものをお召し上がり戴きたいと考えていた。そこで「一汁五菜膳」を「一汁七菜膳」に昇格させ、その下に「上澤の朝食」を、新たに加えた。
今ではその「上澤の朝食」が、もっともご注文の多いお膳になった。僕としては、嬉しい限りだ。
そして今日の取材陣も、ご所望になったのは「上澤の朝食」だった。ご案内は、家内と隠居係のタカハシリツコさん、そして長男の3名により、無事に完了した。ご一行は食後、本日の料理に使われた味噌や漬物を隨分とお買い上げくださったと、長男からは報告を受けた。
その長男がお客様にもっともお召し上がり戴きたいと考えているのは、僕とは異なって「梅」にあたる「汁飯香」だという。それについては明日の日記に書きたい。
朝飯 3種のキノコの味噌炒り、干し海老を振りかけた小松菜のおひたし、温泉玉子、納豆、胡瓜のぬか漬け、ごぼうのたまり漬、メシ、なめこと菠薐草の味噌汁
昼飯 「上澤梅太郎商店」の「日光丼」(試作品)
晩飯 3種のキノコの味噌炒り、筑前煮、蛍烏賊の沖漬け、胡瓜のぬか漬け、たまり漬「刻みザクザクしょうが」を使った豚のしょうが焼き、麦焼酎「こいむぎやわらか」(生にTIO PEPEを少々)、焼きバナナ、Old Parr(生)
2021.10.6(水) 見えないところこそ
店には4台の冷蔵ショーケースがある。年に1度はこれらの、奥の奥まで掃除をする。「奥の奥まで」となれば、素人の手には負えず、本職を頼むことになる。
昨年までは、東京にあるショーケース屋の関係する業者を、これまた東京から呼んでいた。その清掃料が、ここ数年のあいだにかなりの値幅を伴って上がってきた。そこで今年は、これまで何度か別の仕事を頼んだことのある地元の業者を使うこととした。
17時30分の閉店にあわせて、製造係のタカハシアキヒコ君が店に来る。そしてあらかじめ在庫を絞っておいた冷蔵ショーケースから、販売主任のハセガワタツヤ君と、商品を引き上げる。それらの商品は即、台車で蔵に運ばれ、冷蔵庫に格納された。所要時間は12分。想定外の早さだ。
即、外で準備中だったイソヤマビルサービスのウエノさんに声をかける。本日の人員は3名。彼らは手際よく床などへの養生から仕事を開始した。
閉店後の社内で業者に仕事をしてもらいながら「テキトーにやっておいてください」と席を外すことはできない。夕食は、店の隣の事務所で摂った。
作業は予想より早い20時すぎに完了した。現場を確認し、ショーケースの、清掃中は切っておいた電源を入れる。すべてが順調に動くこと確認して本日の業務は終了。ウエノさんたち3名は20時13分に退出をした。
冷蔵ショーケースの、次の掃除は来秋を予定している。「見えないところこそ綺麗に」である。
朝飯 3種のキノコの味噌炒り、小松菜のおひたし、切り昆布の炒り煮をのせた冷や奴、納豆、温泉玉子、ごぼうのたまり漬、メシ、若布と長葱の味噌汁
昼飯 冷やし中華
晩飯 舞茸の天ぷらと生のトマトとピーマン、TIO PEPE、「ぱんいしづか」の2種のパン、トマトとベビーリーフのサラダ、鶏とマカロニのグラタン、Chablis Billaud Simon 2015
2021.10.5(火) 何となく楽しみ
離れて見るとそれほど大きさは感じないものの、実際には畳4枚ほどの面積を持つ看板が、店の、国道121号線を隔てた向かい側の駐車場に3基ある。しかしそのうちの1基は店から遠く、実際にはほとんど役に立っていない。先日、そのちかくを歩きながら「この場所はむしろ隠居にちかい」と、遅ればせながら気がついた。
即、便せんに大まかな図案を描き、長男の机に載せた。「汁飯香の店 隠居うわさわ」に看板を設けるについては先送りをしていた長男も、それを目にしてようやく重い腰を上げた。そして今朝はデザイン会社「DDダック」のカワダオサムさんに電話を入れた。
15時に来たカワダさんと長男との3人で、先ずは現場を見る。更には国道121号線を隠居の側に渡って遠くから現在の看板を眺めたりする。
僕の図案には店名、営業日、営業時間、電話番号、非営業日の電話番号、場所の説明がある。それに対して「人は字を読まない」と、僕のオヤジと同じ意見を持つ長男は、文字はできるだけ少なくすべしと主張する。
カワダさんにはいくつか案を出すように頼んで、今日のところは解散をする。真新しい看板は、いつ完成するだろう。会社全体からすればそれほど大きなことではないものの、何となく楽しみである。
朝飯 里芋の淡味炊き、菠薐草のおひたし、大根おろしを薬味にした納豆、柿と3種のキノコの白和え、ごぼうのたまり漬、胡瓜のぬか漬け、メシ、大根とトマトと若布の味噌汁
昼飯 冷やし中華
晩飯 蒲鉾、生のトマト、めかぶの酢の物、蛍烏賊の沖漬け、「夏太郎」らっきょう、ポテトサラダ、大豆とひじきの豆乳和え、稲荷と小鯛と穴子の寿司、「伊勢廣」の焼き鳥あれこれ、麦焼酎「こいむぎやわらか」(生にTIO PEPEを少々)
2021.10.4(月) すっくと
「汁飯香の店 隠居うわさわ」には、今週の木曜日に取材が入る。「だから」というわけではないけれど、床の間の絵は庭の木々を映したような緑のものから、暖かみのある朱色のそれに換えた。床脇には、ここひと月かふた月のあいだ、朝鮮の小函を置いてきた。それを、2009年秋にタイ最北部の山の中で手に入れた土瓶に換えた。
「タイ最北部の山の中」などと書けば、まるで島津法樹の「骨董ハンター南方見聞録」めくが、当該の土瓶は骨董品ではなく、価格もせいぜい1,200バーツくらいのものではなかったか。
先週の台風以来、晴れの日が続いている。今日も晴天にて、その朝の光の差し込む様子を確かめようとして隠居へ行く。
隠居には、お客様をご案内する以外は裏の柴折り戸から出入りをする。今朝もそうしたところ、玄関の前に、お客様がおひとり立っていらっしゃった。時刻は多分、8時57分くらいだったと思う。お客様は、予約をされた9時まで、そこで待つおつもりのようだった。僕はその律儀さに驚き、声をおかけしながら早足に近づいて、お客様の代わりに硝子戸を引いた。
床の間の朱色の絵は、朝のうちは庭からの日差し受けて光るから、正面からでないと、味わいは得られない。一方、緑の釉を薄くかけまわした土瓶は、床脇の陰影の中に、すっくと背を伸ばしている。
朝飯 めかぶの酢の物、生玉子、納豆、牛肉のそぼろ煮、糸こんにゃくの明太子和え、らっきょうのたまり漬、ごぼうのたまり漬、長芋のたまり浅漬け、メシ、トマトとズッキーニの味噌汁
昼飯 「大貫屋」のオムライス(ケチャップはかけないでね特注)
晩飯 コーンポタージュスープ、レタスのサラダ、スパゲティボロネーズ、TIO PEPE、Chablis Billaud Simon 2015
2021.10.3(日) 琴は静かに弾け
栃木県に緊急事態宣言が出されていたあいだは、店の給茶器を止めていた。お客様にお休みいただくための長椅子は片づけ、ひとり用の椅子を、間を開けて4客のみ置いていた。しかし宣言の明けた今月1日からは、長椅子を戻し、給茶器も動かし始めた。いろいろなことが、元に戻りつつある。ただし油断はしない。「ルバイヤート」の酒姫ではないけれど、琴を弾くにしても、しばらくは静かに奏でたほうが良さそうだ。
午前、プラスティックの袋を手提げに入れて、自転車に乗る。そして如来寺のお墓へ行き、先月20日に供えた花すべてを片付ける。またステンレス製の花立ても外して洗う。お墓の花立ては、ねじ込み式のものよりも、石に穿った穴に落とし入れる式の方が圧倒的に便利だ。次の墓参りは、若くして病没した叔父の祥月命日、11月10日になるだろう。
昼食の食器を洗い終えてから、オールドイングランドをシェイカーに調合して冷凍庫に仕舞う。いつもは1時間を確保する昼休みを、今日は早めに切り上げる。そして午前に予約しておいたライ麦食パンを、日光まで受け取りに行く。緊急事態宣言が解除されて初めての日曜日、とはいえ連休ではないから、街なかに渋滞はほとんど発生していない。
夜はそのパンにバターをたっぷり塗って、白ワインの肴にする。
朝飯 切り昆布の炒り煮、納豆、海老豆、揚げ湯波の淡味炊き、鰯の梅生姜煮、らっきょうのたまり漬、長芋のたまり浅漬け、メシ、若布とズッキーニの味噌汁
昼飯 琵琶鱒の焼きほぐし、揚げ湯波の淡味炊き、海老豆、ごぼうのたまり漬のお茶漬け
晩飯 「共働学舎新得農場」のレラ・ヘ・ミンタル、トマトとピーマンのサラダ、オールドイングランド、「ぱんいしづか」の2種のパン、マッシュルームのクリーム煮、ベビーリーフのサラダ、グリーンアスパラガスのソテーのベーコンのせ、Chablis Billaud Simon 2015
2021.10.2(土) 垂直
昼間、鰻の「魚登久」の前を通りかかると、青いアルピーヌA110と、ドイツ車には詳しくないからモデル名は知らない、とにかく第二次世界大戦中の、アメリカの戦闘機に描かれた”shark mouse”のような顔つきの銀色のメルセデスが駐まっていた。
先月、鰻が食べたくなってこの店に問い合わせたところ、営業は昼のみとのことだった。しかし緊急事態宣言は明けた。よって夕刻に電話を入れてみる。夜の営業は再開されていた。
「魚登久」の胆焼きは、肝の数が多い。その本体は舌ざわりが柔らかく、管の部分は歯ごたえが良い。お酒は決まって片山酒造の酒粕焼酎「粕華」を注文する。鰻重は、酒の肴にしながら少しずつ大切に食べる。
2本の鉄の角棒を、1000分の1度の狂いもなく垂直関係に溶接できる職人がいる。しかしそれは、人の目からは必ずしも垂直には感じられない。一方、やはり2本の角棒を組み合わせ、垂直ではないものの、完璧に垂直に見える絵を描く構造画家がいる。ここにひとりの垂直ヲタクが現れたら、彼はどちらを支持するか。
帰宅するなり入った風呂の湯に浸かりながら、そのような夢を見る。
朝飯 切り昆布の炒り煮、納豆、揚げ湯波と蕪の葉の炒り煮、秋刀魚の梅生姜煮、海老豆、らっきょうのたまり漬、長芋のたまり浅漬け、ごぼうのたまり漬、メシ、缶詰の鯖とトマトと長葱の味噌汁
昼飯 「大貫屋」のタンメン
晩飯 「魚登久」の胆焼き、鰻重、お吸い物、漬物、「片山酒造」の酒粕焼酎「粕華」(生)
2021.10.1(金) 1,000人にひとり
「このまえ連休のとき、日光まで行ったら、JR日光駅の手前からギッシリ渋滞で、戻ってきました」とは先日、町会費を持ってきてくれた地区委員長イケダツトムさんと交わした世間話のひとつだ。真冬や夜でもない限り、連休の日光市旧市街ではクルマは動かない。「それは誰でも知るところでしょう」という意味を込めて「地元なのに」と驚き訊くと「ちょっと様子を見ようと思って」とイケダさんは笑った。
いちいち覚えてはいられないから、コンピュータのエディタに記録をしておいた。昨年から今年にかけて、首都に出されたコロナ関連の宣言や措置は以下になる。
緊急事態宣言(1回目)2020年4月7日~5月25日(延長1回)
緊急事態宣言(2回目)2021年1月8日~3月21日(延長2回)
まん延防止等重点措置(1回目)4月12日~4月24日
緊急事態宣言(3回目)2021年4月25日~6月20日(延長2回)
まん延防止等重点措置(2回目)6月21日~7月11日
緊急事態宣言(4回目)2021年7月12日~8月22日(後に8月31日まで延長、更に9月12日まで再延長、更に9月30日まで再々延長)
この、長く続いたトンネルから、ようやく抜け出すときが来たのだろうか。首都圏や他県と共に栃木県にも出されていた緊急事態宣言は、きのうを以て解除をされた。
本日より10月。全国的に秋の行楽シーズンに突入をする。僕のところにも「いよいよ日光に行ける」というメールが複数、届くようになった。気をつけるべきは、冒頭に書いた渋滞である。
この秋、日光や鬼怒川に来ようと考えていらっしゃる方は、ぜひ僕の、2018年11月9日の日記をお読みください。聞く耳を持つ人は、1,000人にひとりくらいのものだろうけれど。
朝飯 揚げ湯波の淡味炊き、揚げ湯波と蕪の葉の炒り煮、ポテトサラダ、納豆、秋刀魚の梅生姜煮、らっきょうのたまり漬、長芋のたまり浅漬け、メシ、きのうのモツ煮の味噌汁仕立て
昼飯 ごぼうのたまり漬、揚げ湯波と蕪の葉の炒り煮、切り昆布の炒り煮のお茶漬け
晩飯 めかぶの酢の物、生のトマト、たまり漬「刻みザクザク生姜」と同「鬼おろしにんにく」を使ったステーキソースによる鰹の刺身のたたき風、湯豆腐、麦焼酎「こいむぎやわらか」(生にTIO PEPEを少々)





































































































































