2023年7月の日記31本
2023.7.31(月) 逡巡のわけ
素麺のつゆは、昨夏、5つのレシピを試し、5回目にしてようよう納得できるものに辿り着いた。それが記してあるノートの日付けは9月21日。季節は既にして秋になっていた。
ラーメンに対する欲を失ったことについては、今月19日の日記に詳しく書いた。しかしラーメンを除く麺類には、依然として欲がある。一方「夏の頂点は7月31日」と、今月27日の日記に書いた。そうであれば、素麺のつゆ作りを急ぐ必要がある。
ステーキのソース作りには、それほど逡巡しなくても取りかかれる。しかし素麺のつゆとなると、腰が重くなる。理由のひとつは、始めから終わりまでが数十分のうちに完結しない、というところにありそうだ。そして遂に、きのうの夜は大きな鍋に水1リットルを張り、そこに昆布を沈めた。
今朝は目覚め、起床ともに3時台だった。食堂に入ったときから頭はつゆ作りに支配をされていたものの、鍋にはもうすこし昆布を浸しておくべしと考え、先ずは既にして書けていたおとといの日記に画像を加えて「公開」した。続いてきのうの日記にとりかかり、その途中、5時を過ぎたところで席を立つ。
昨夜来のだしに熱を加え、鰹節を投入し、時間を計りつつ保温や蒸らしを経て、だしはようよう完成した。それを専用のピッチャーに移し、粗熱を取るため調理台に置く。
昼はそのだしで、しかし素麺ではなく、うどんを食べた。乾麺が100グラムを計って茹でたものの、その量はおやつほどのものだった。明日は、120グラムは茹でようと思う。
朝飯 トマトサラダ、納豆、「なめこのたまり炊}のなめこおろし、生玉子、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬、ごぼうのたまり漬、メシ、獅子唐の天ぷらと若布の味噌汁
昼飯 大根おろしを添えたざるうどん
晩飯 生のトマト、菠薐草の胡麻和え、紅白なます、枝豆、蒸したトウモロコシ、らっきょうのたまり漬、塩らっきょう、ピーマンと椎茸の肉詰め、麦焼酎「こいむぎやわらか」(ソーダ割り)、スイカ
2023.7.30(日) 第一位
日光市今市旧市街の真ん真ん中にある道の駅「日光街道ニコニコ本陣」が、一体全体、どれくらいの品を置いているかは分からない。コンビニエンスストアの扱う商品数が2,500から3,000ということだから、多分、道の駅も1,000の単位にはなるだろう。6月は、その中で上澤梅太郎商店の「らっきょうのたまり漬」が、販売個数第一位になったという。お買い上げくださったお客様はもとより、関係の方々にも厚く御礼を申し上げたい。
今年の元旦の日記を調べてみれば、僕は道の駅に数回の配達をしている。翌2日の日記には具体的な記録があって、8回の配達をしている。回数の多さは、たくさん売れたから、というよりも「新鮮な商品を小まめに補充すべし」という当方の主義による。
「真面目にマメに仕事をしていれば結果はついてくる」と書けば何やら「いい話」めくが、現実は、そう単純なものではない。幾千もの集積の上に、数字はできあがるのだ。
朝からあちらこちらに積乱雲が立ちのぼっている。雲は積乱雲がいちばん好きだ。その様子を画像に収めようとしながら、それがなかなかできない。
朝飯 ラタトゥイユ、数日前の串揚げ、冷や奴、納豆、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬、ごぼうのたまり漬、メシ、オクラの天ぷらと若布の味噌汁
昼飯 ハスカップジャムのトースト、牛乳
晩飯 ガスパチョ、桃とチーズのサラダ、2種のパン、生ハム其の一、生ハム其の二、コロッケ、ソーセージのソテー、Chablis Billaud Simon 2018
2023.7.29(土) 手順
夕刻、amazonから荷物の届いていることに気づく。きのう今日と、立て続けに本を買った。しかしその箱は、本にしては大きすぎる。不審に感じつつ荷を解いてみる。中には万歩計と小さなスピーカーが収められていた。そこではじめて、これらも本と共に注文していたことを思い出す。
万歩計はこれまで、2つを手に入れたことがある。ひとつはベルトに挟む式のもので、見た目が良くないこと、胴に何とはなしの違和感を感じるところから、ほとんど使わなかった。次に手に入れたものは腕時計と一体になったもの。こちらは小さなボタンを操作することが面倒で、やはりほとんど使わなかった。今回のオムロン製は「3軸加速度センサー」と説明されても何やら分からないけれど、とにかくポケットに入れても荷物に入れても首から提げても正確に歩数を数えるという。
その万歩計の初期設定をしながら、年、月、日、時間まで合わせたところでその行為を中断し、1分後に戻ると、分の入力ができなくなっていた。5分を待てば設定前に戻ると説明書にはあるものの、その5分が待てない。よって電池を外して初期化し、ふたたび電池を元に戻そうとすると、これが入らない。力を込めても入らない。ふたたび説明書に当たる。すると、電池には差し込む方向があるという。力を込めたときに、その部分を壊さなくて良かったと胸をなでおろす。手順に従わない悪癖が僕にはあるのだ。
スピーカーは、早ければ明日から、隠居の厨房で使われ始めることになるだろう。万歩計の使い初めは来週の水曜日になると思う。
朝飯 ラタトゥイユ、トマトとブロッコリーのサラダ、肉団子、鮭の「日光味噌梅太郎白味噌」漬け焼き、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬、ごぼうのたまり漬、メシ、キャベツと若布の味噌汁
昼飯 ハスカップジャムのトースト、牛乳
晩飯 オリーブ、チーズ、トマトとベビーリーフのサラダ、ブロッコリーと細切り大根、細切り人参のソテー、自家製ソースを添えたビーフステーキ、Chateau Lumiere 1996
2023.7.28(金) 論理的には
9月のなかばより店で売る本を、今日は選び始めた。条件は、旅と食べもの関するもの。もちろん、そのほとんどは、僕が過去に読んだことのあるもの。それ以外には、信頼のおける人の本棚に見つけて記録をしておいたもの、信頼のおける著者によるもの、信頼のおける出版社によるもの等だ。
既読の中から選ぶ基準は面白かったもの。それと、僕の能力では面白さは感じられなかったものの、僕より優秀な人なら面白さを感じられるだろうと想像されるもの。「その面白さとやらを、もうすこし具体的に」と問われると、それは困る。
僕は本を読むことを好む。外へ出るときには、本を携えないことにはどうにもならない。一方、読書感想文を書くことは、子供のころから大の苦手だった。僕の、本に対する判断の基準は「面白かったか、そうでなかったか」のみ。批評、評論のできる人については、子供のころから舌を巻く思いと共に傍観し続けてきた歴史がある。
一部、家内の勧めるものも含めて、今日は40冊を選んだ。そのうちの半分は、いまや絶版だ。だからこの一覧のすべてが店に並ぶことはないだろう。
ところで「これまで味噌、醤油、漬物を商っていた店で本が売れるものだろうか」と疑問を呈されれば、まず売れないだろう。「だったらなぜ置くのか」とたたみかけられれば「とにかくそうすることに決めたから」としか答えようは無い。僕の頭は、そうそう論理的にはできていないのだ。
朝飯 ソーセージエッグ、冷や奴、納豆、茹でたブロッコリー、鮭の「日光味噌梅太郎白味噌」漬け焼き、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬、メシ、若布とジュンサイの味噌汁
昼飯 ハスカップジャムのトースト、牛乳
晩飯 冷たいコーンスープ、チーズの「日光味噌のたまり浅漬けの素・朝露」漬け、刻みキャベツを添えた串揚げあれこれ、麦焼酎「こいむぎやわらか」(ソーダ割り)
2023.7.27(木) 少ない理由
鳥は啼き始めているものの、4時10分の東の空は、いまだ明るさが足りない。3時台から明るみを帯び始めた夏至の直後にくらべ、現在の朝は明瞭に、後ろへ倒れている。大体、夏至が6月にある、ということが気に入らない。夏至というからには、夏の頂点に位置すべきではないか。だったら夏の頂点とはいつか。僕の感覚からすれば、それは7月の31日をおいて他にないような気がする。その7月31日には、僕は何をしているか。事務机の左に提げたカレンダーを思い浮かべてみれば、そこには銀行関係のあれこれが書き込まれている以外には、何も無かったはずだ。
5時がちかくなると、部屋の中も明るくなってくる。これに天井の灯りが加われば本が読める。そう考えて読みさしの本を開く。なるほど読めるには読める。しかし更に明るければ、その方が楽だ。そこで食器棚の引き出しから折りたたみ式の読書灯を出し、その助けを借りて数十分ほども本を読む。
僕は活字中毒ではあるけれど、活字への渇望は、コンピュータのブラウザでもスマートフォンでも満たされる。だから家では本はほとんど読まない。にもかかわらず食卓に持ち来た今朝の本は、いま現在の僕と、よほど相性が良い、ということなのだと思う。
5時55分より、1,000円札の新券と並券を交互に重ねて、計20万円の釣銭を作る。そのあいだはテレビをつけてニュースにチャンネルを合わせる。アナウンサーが伝えているのは、きのうに続く全国的な猛暑とFRBの利上げについて。6時10分からは、ふたたび本に戻る。
日中、道の駅「日光街道ニコニコ本陣」の業者用搬入口で、農家の顔見知りと挨拶を交わす。きのうのことを思い出して、現在の、ズッキーニの少なさについて訊いてみる。ズッキーニの旬は夏。しかし暑くて辛いため、自分は梅雨時までで、以降の収穫は止めているとのことだった。しかし胡瓜は棚に山盛りなのである。収穫するときの暑さは、胡瓜も変わらないのではないか。もうすこし情報を集めてみることにしよう。
朝飯 ラタトゥイユ、ジュンサイの酢の物、「なめこのたまり炊」のフワトロ玉子、厚揚げ豆腐と小松菜の炊き合わせ、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬、ごぼうのたまり漬、メシ、オクラの味噌汁
昼飯 「食堂ニジコ」から持ち帰った塩焼き蕎麦、葡萄パンのトースト、牛乳
晩飯 蒸した玉蜀黍、蕗と胡瓜の佃煮、生のトマト、ジーマミー豆腐、らっきょうのたまり漬、椎茸の網焼きと茹でたブロッコリーを添えたハンバーグステーキ、「松の司2021[R3BY]特別純米」(冷や)
2023.7.26(水) 回り回って
今日は上澤梅太郎商店の味噌や漬物に、町内の湯波屋「松葉屋」の揚げ湯波や直売所のズッキーニを加えた商品が全国37ヶ所へ送られる。僕が好きで食べている朝食の内容が、回り回ってお客様に求められることがあるのだ。ズッキーニの購入は、社内で最もヒマと思われる僕が請け負った。
今の時期、ズッキーニなどはどこにでもたくさんあるだろう。そう高を括って先ずは、JAかみつが森友直売所スマイル館へホンダフィットを走らせる。しかしここで37本を確保することはできなかった。大きさも粒ぞろいではなく、普通のサイズから大きなものまでの入り交じりだった。
それから80分ほどのあいだに走り回った距離は20キロほどに及んだかも知れない。あちらこちらを訪ねてようやく、全量を確保した。ついこの前までは大量にあったズッキーニの代わりに並んでいるのは胡瓜ばかりだった。
トマトの旬は真夏と思いきや、実は5月なのだという。ズッキーニについては、どうなのだろう。野菜はほとんど、どれもこれも好きだ。その中でも夏の野菜は特に好きだ。野菜から季節感の失われた今こそ旬の野菜を食べるべしと、強く思う。
朝飯 鮭の日光味噌「梅太郎白味噌」漬け焼き、納豆、厚揚げ豆腐と小松菜の炊き合わせ、茄子の揚げびたし、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬、ごぼうのたまり漬、メシ、若布と揚げ湯波と三つ葉の味噌汁
昼飯 「食堂ニジコ」から持ち帰った塩焼きそば
晩飯 レタスとセロリのサラダ、パンあれや、これや、2種のチーズ、ズッキーニを添えた鶏手羽のソテー、Chablis Billaud Simon 2018
2023.7.25(火) 人間ドックの結果
この12年のあいだに、特に何もしていないにもかかわらず、体重が10キロ減った。久しぶりに会う人には「痩せましたか」と訊かれ、久しぶりでない人からも「ガリガリだ」とか「その痩せ方は気になるよ」などと言われるに至った。自分でも、この体重の減り方は不思議である。そういう次第にて、先月20日に獨協医科大学日光医療センターの人間ドックに入った。
ひと月ほど待つよう伝えられていた結果は、きのう24日にようやく届いた。即、開封したことは言うまでもない。
腫瘍マーカーは、どの項目も基準値の2分の1から5分の1でA判定。すべての内臓機能もA判定。特筆すべきはγGTPの低さで、6月は新型コロナウイルスワクチンの副反応で発熱した15日、および人間ドック前日の19日を除き、すべて飲酒活動にいそしんだものの、基準範囲13~64の真ん中より低い31だった。他のほとんどすべての項目もA判定。しかし上部消化管にはD2(要精検)の判定が出て、消化器内科医への紹介状が添えられていた。
今朝は道の駅「日光街道ニコニコ本陣」の売り場の掃除と納品を済ませると、その足で同センターへ向かった。早いに越したことはない。
08:54 獨協医科大学日光医療センターのロビーに入る。
08:55 総合受付に紹介状を示し、2枚の用紙を受け取る。
08:57 その2枚の用紙への記入を完了。
09:06 初診の受付を完了。
09:28 呼び出されて入口の脇で身長と体重を測定。
09:32 Dの外来受付に2枚の用紙を提出。
09:34 受付の人に促され、ちかくの血圧計で自ら血圧を測定。
09:44 呼び出されてD9の部屋の前で待つよう指示される。
東京大学医学部附属病院にオフクロが入院していたときもそうだったが、大病院での待ち時間を僕は苦にしない。それはひとえに、本が読めることによる。
11:28 D9の部屋に僕の受付番号が点灯し、ノックの後、その戸を引く。
11:35 問診とピロリ菌検査のための採血を伝えられて部屋を出る。
11:52 採血室に入る。
11:56 採血を終えて部屋を出る。
11:57 計算窓口にファイルを提出。
12:20 自動精算機により1,790円の支払いをクレジットカードで完了。
「D2 要精検」などとおどかされた割りに、その検査がピロリ菌を対象とするもののみだったことには肩すかしを食らった気分だ。その肩すかしはもちろん、良い意味での、である。
13時よりズーム会議が予定されていたため、併設の食堂にて昼食を済ます。空は朝からずっと晴れている。気温は高く、湿度は低い。トヨタハイエースの外気温計は36℃を示している。とても気持ちが良い。
12:49 会社に帰着。以降は普段の仕事に復帰する。
朝飯 菠薐草と海苔のおひたし、納豆、茄子の揚げびたし、細切り人参の酢漬け、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬、ごぼうのたまり漬、胡瓜と蕪のぬか漬け、メシ、三つ葉の味噌汁
昼飯 「獨協医科大学日光医療センター」併設のレストランのカレーライス
晩飯 「食堂ニジコ」の酒肴あれや、これや、それや、他あれこれ、4種の日本酒(冷や)
2023.7.24(月) 沢山は要らない
京都のTシャツ屋「イージー」のキシモっちゃんからメールマガジンが届いたのはきのうだったか、おとといだったか。それはユナイテッドアスレのスタンダードドライTシャツを勧めるものだった。価格は、普通のサイズなら500円台の安さである。
子供のころアトピー性皮膚炎に悩まされた僕は、シャツは綿や麻など天然素材のものしか身につけなかった。そんなところに「これまで木綿のTシャツしか着てこなかった方にこそ」というような惹句でこの化繊のTシャツを勧めるキシモっちゃんのメールマガジンが舞い込んだ。それは多分、10年以上も前のことで、僕はキシモっちゃんの誘いに乗ってみた。具合はとても良かった。
そのTシャツと平行するようにして着始めたのはおなじユナイテッドアスレの化繊のポロシャツで、こちらは仕事着、旅行着として今も着続けている。着ても着ても傷まないから、処分する必要もなければ買い足す必要もない。
すり減らない道具が好きだ。すり減っても修理の利く道具が好きだ。クルマが道具なら食器も道具、服も道具なら靴も道具。靴は、トリッペンの2足を修理しながら20年も履き続けている。そういう僕にとって、きのうの日本経済新聞朝刊第12面の「パタゴニアが紡ぐ新しい消費」は、思わず膝を打つものだった。
そういえば同じきのう、夏の贈り物をお選びになるお客様に「先様のご家族がそれほど多くていらっしゃらなければ…」と小さな商品をお勧めし、お客様はそれをお買い上げくださった。
沢山は要らない。ちょうど良いのがちょうど良いのだ。それは多分、誰にとっても。
朝飯 トマトサラダ、ピーマンの炒りつけ、炒り豆腐、めかぶの酢の物、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬、ごぼうのたまり漬、メシ、獅子唐の天ぷらと若布の味噌汁
昼飯 ブルーベリージャムのトースト、牛乳
晩飯 胡瓜とジュンサイの酢の物、「なめこのたまり炊」の酢がけ、生のトマト、牛蒡と人参のきんぴら、薩摩芋の蜜煮、鮪の「にんにくのたまり漬」和え、浅蜊の味噌汁、塩らっきょう、鰤の塩焼き、「松瀬酒造」の「松の司2021[R3BY]特別純米」(冷や)
2023.7.23(日) 未来の修正
早く起きないと、ひとりの時間が確保できない。家内が朝食専門店「汁飯香の店 隠居うわさわ」の調理場へ向かう土、日、月の3日間は特に、早く目を覚ます必要がある。にもかかわらず、今朝の目覚めは4時台の後半だった。
「あれこれ注意書きのある会社は、それができていない証拠」と一倉定は言った。おっしゃる通りかも知れない。そして僕の場合には「風呂上がりには素早くパジャマを着て部屋の明かりを落とすべし」と、枕元の壁に貼るべきかも知れない。ほんのすこしのあいだ涼むつもりで寝台の上にバスタオルを敷き、そこに横になって、天井の灯りは点けたまま深夜まで寝てしまう、ということがたびたびあるのだ。それでは熟睡ができず、したがって早起きもできない。
今日の日記のここまでを書くと時刻は6時15分。朝食の準備にはいまだ余裕があるため、1,000円札の、新券と並券を交互に重ねて釣銭を作る。関東地方はきのう梅雨明けをした。しかし今朝は晴れず、窓からの風は湿気を多く含んでいる。
と、ここでキーボードを叩く指を止めて現在時刻は6時17分。釣銭を作るより優先すべきことがあったではないかと気づき、TikTokに「梅太郎」のアカウントで上げている「10分でできる頑張らなくても美味しい朝食」の撮影に取りかかる。
朝飯 オクラとジュンサイの酢の物、炒り豆腐、「なめこのたまり炊」のなめこおろし、生玉子、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬、ごぼうのたまり漬、メシ、トマトとズッキーニの味噌汁
昼飯 ミックスベリージャムとブルーベリージャムのトースト、牛乳
晩飯 冷や奴、なめこの味噌汁、レタスとトマトを添えた鶏の唐揚げ、らっきょうのたまり漬、麦焼酎「こいむぎやわらか」(ソーダ割り)、桃のゼリー
2023.7.22(土) 曖昧な指示
目を覚まし、数分の後に時刻を確かめると3時6分だった。3時台の目覚めは久しぶり、という気がする。「久しぶり」の理由は分かっている。今月14日の大旅行の疲れが尾を引いたのだ。その復旧に8日間を要するとは、僕も老いたものである。
おとといの日記は書けている。きのうの日記もすぐに書き終えた。ここで時刻は4時25分。食堂の、開け放った窓から窓へと涼風が吹き抜けていく。快晴ではないものの、空は綺麗だ。そこで椅子を離れ、階段室に出て屋上へ上がる。
「夜の深々と更けていく時間が好きで、勿体なくて、机に着いたままでいる」と言う人がいる。それが僕には分からない。その時間、その場所で起きていても、目に入るのは明かりの届く数メートル四方だけではないか。
屋上から降りて、きのう能代から届いたジュンサイの下ごしらえに取りかかる。能代の天洋酒店に、この時期に注文を出すことがあれば、僕はかならず、そこにジュンサイも含めるよう、店主のアサノさんに頼む。ジュンサイは当然のことながら、採れたての生である。
ジュンサイを下ごしらえするときにはいつも、検索エンジンに頼る。1年も経てば、その手順を忘れてしまうからだ。あらわれたページには、水で丁寧に三度洗いしてから「充分なお湯で」「2、3分茹でる」とある。こういう曖昧な指示が、僕は好きでない。「重量比にして〇倍のお湯で」とか、2分なら2分、3分なら3分と書けないものか。「茹で上がったら充分な冷水で冷まし」の「充分」も、また曖昧である。
そうしてとにかく下ごしらえを終え、今朝の味噌汁の分を取り置いた残りは保存容器に収めて冷蔵庫へ仕舞う。
朝飯 炒り豆腐、納豆、缶詰の鮭と胡瓜の塩もみのマヨネーズ和え、めかぶの酢の物、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬、ごぼうのたまり漬、メシ、揚げ湯波とジュンサイの味噌汁
昼飯 ブルーベリージャムのトースト、牛乳
晩飯 生のトマト、ジャーマンポテト、ポテトサラダ、カレーライス、らっきょうのたまり漬、Old Parr(生)
2023.7.21(金) 終業式
事務机の左の壁に提げたカレンダーの、今日の余白には「終業式」と覚え書きがある。学校の春夏冬の休みは、小学校や中学校、高等学校などの違い、また地方により、いつからいつまで、ということは異なる。だから今日の「終業式」は、大まかな目安として書き込んだ。夏休みに入れば家族による行楽が増える。そうなれば店も、それだけ忙しくなる。道の駅で売れる商品も、これまでとが違った動きになるに違いない。
列島は西から徐々に、現在は中部地方まで梅雨は明けたという。隠居の庭の紫陽花は、10日ほど前から枯れ加減になってきた。「汁飯香の店 隠居うわさわ」のお客様には、これからしばらく、百日紅が咲くまでは、様々な葉の緑をお楽しみいただくことになるだろう。
ことし小学校に入学した孫のリコが、取りあえずは一学期をこなしたお祝いということで、夕食の卓には彼女の好きなマカロニグラタンが上がった。それは僕の好物でもあるから、皆が集まる前から白ワインを抜いた。そのグラタンをお代わりして、食後のために用意をしたというチョコレートケーキまでは食べられなかった。
風呂から出てからだに2枚のバスタオルを巻き、寝台に横になる。部屋の明かりは落としてある。そこに孫のリコと弟のシンが入ってきて、寝台へ上ってきた。以降の記憶は、無い。
朝飯 生のトマト、炒り豆腐、ウインナーソーセージとピーマンのソテー、納豆、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬、ごぼうのたまり漬、メシ、若布と万能葱の味噌汁
昼飯 ブルーベリージャムのトースト、牛乳
晩飯 トマトとレタスとルッコラのサラダ、パンあれやこれや、それや、鶏肉とマカロニのグラタン、チーズ、Chablis Billaud Simon 2018
2023.7.20(木) 夏の雨
北東に面した遮光カーテンの隙間から光が差している。天気はどうやら晴れらしい。梅雨前線はいまだ日本海から去らないものの、今年の梅雨は、こと関東地方に限ったものかも知れないけれど、毎日シトシトと降り続いて気温も低い、というものではない。つまり実感しづらい梅雨である。
道の駅「日光街道ニコニコ本陣」への開店前の配達は、きのう午後の検品後に売り切れた商品があったため、2度、足を運ぶこととなった。その2度目の帰りに目と鼻の先の如来寺に寄る。そして1週間前に供えた花を片づけ、花立てと線香立ての周囲を水で洗う。今回の花は色とりどりのものを家内が選んだ。そのうちの百合は、花びらと雄しべを地面に散らしていた。その雄しべを砂の上から拾い集めるには手間がかかった。もし覚えていることができたなら、来年は、百合は避けてもらおうと思う。
朝は積乱雲が綺麗だった。しかしそれは数時間のみで、以降の雲は黒みを帯びてきた。雨は閉店の17時30分ころより降ってきた。いきなり、静かに、しばらくすると強く、しかし豪雨にはならない。これが明日の朝に上げってくれれば、まさに理想的な、夏の雨、である。
朝飯 獅子唐の炒りつけ、茹でたブロッコリー、茄子の揚げびたし、納豆、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬、ごぼうのたまり漬、メシ、トマトと揚げ湯波と茗荷の味噌汁
昼飯 オレンジマーマレードといちごのジャムのトースト、牛乳
晩飯 ジーマミー豆腐、炒り豆腐、玉蜀黍、ポテトサラダと刻みキャベツとトマトを添えたメンチカツ、Chablis Billaud Simon 2018
2023.7.19(水) ラーメン
ラーメンを食べたいと感じる気持ちを失ったことは、今年5月28日の日記に詳しく書いた。更に日記を遡ってみれば、みずから進んでラーメンを食べたのは、昨年の10月7日の「フジヤ」が最後だった。2023年が明けてから食べたラーメンは以下。
1月26日昼 家内の調理によるラーメン
3月22日昼 家内の調理によるラーメン
5月17日夜 集団で行った「フジヤ」で小鉢に分けてもらった雷ラーメン
6月6日昼 家内の調理による冷やしラーメン
ひと晩のうちに赤坂、六本木、新橋で各1杯ずつという記録を持ち、以降も週に複数杯のラーメンを食べていた僕が、今年は半年で僅々3杯と少々である。そして今日は家内に誘われ、小倉町の「ユタの店」で冷やし担々麺を食べた。誘われなければ、きのうと同じくトースト2枚と牛乳を昼食としていただろう。
それにしても、ラーメンをみずから進んで食べる気持ちが無くなったとは、寂しい限りだ。これで酒を飲みたい気持ちも無くなったらどうしようとは思うものの、そうなればそうなったで、却って便利かも知れない。
朝飯 獅子唐の炒りつけ、細切り人参の酢漬け、菠薐草の玉子とじ、納豆、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬、ごぼうのたまり漬、メシ、若布と大根の味噌汁
昼飯 「ユタの店」の冷やし担々麺、サービスの杏仁豆腐
晩飯 胡瓜の塩もみ、茄子の揚げびたし、トマトと千切りキャベツとブロッコリーを添えた豚とシメジのソテー、麦焼酎「こいむぎやわらか」(生)、西瓜
2023.7.18(火) こまったもの
防災の点からすれば問題なのだろうけれど、仏壇の下の戸棚には20箱ほどのマッチを備蓄していた。そのマッチの最後の1本を今朝は使った。マッチは、数年前までは、スーパーマーケットのキャッシュレジスター手前のカゴにあったような気がする。今はどうなのだろう。
線香は、2005年にオヤジ、2013年におばあちゃん、2014年にオフクロが亡くなったとき、またその初彼岸などにいただいたものを本棚の下の引き出しに溜めておいた。こちらは今年の2月に底を突き、街で見つけた安価なものを手に入れ「こいつは経済的で良いや」と喜んだものの、いざ使ってみれば香りに優れず、灰の色もそれまでの灰色ではなく茶色くて、買ったことを後悔した。
すこしはまともな線香も、そしてマッチも、いまだ我が街に残る専門店で同時に手に入れば有り難い。
夕刻に店番をしているところに家内が顔を出し、手招きをする。近づくと、紙の箱にたくさんの絵の具の瓶、そして僕が小学2年生のときの名札が入っていた。店舗に置くための、めぼしい什器を探していた長男が見つけたらしい。こういうものを取り置いては倉庫はいつまでも片付かない。しかしゴミ箱に直行させるのも躊躇われる。こまったものだと思う。
朝飯 菠薐草と海苔のおひたし、細切り人参の酢漬け、茄子の揚げびたし、納豆、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬、ごぼうのたまり漬、メシ、豆腐と若布の味噌汁
昼飯 オレンジマーマレードのトースト、牛乳
晩飯 菠薐草の胡麻和え、細切り人参の酢漬け、刺身湯波、鮭の「日光味噌のたまり浅漬けの素・朝露」漬け焼き、水茄子のぬか漬け、麦焼酎「こいむぎやわらか」(ソーダ割り)
2023.7.17(月) 明々白々
後輩のゴールド・ロベルト君が日曜日に来てくれることは知らされていた。しかし朝一番で、それも大型のオートバイで、とは予想していなかった。小旅行の目的はダムカードを得ることで、早朝にいろは坂を上り、中禅寺ダム管理所まで行ったものの、早すぎたため、一旦、山を降りて上澤梅太郎商店に来たとのことだった。ダムにはダムカードというものがあり、これを集める趣味の存在することを、僕は初めて知った。
「酒の肴になるもの」とゴールド君に訊かれて僕は、洋酒にはナッツとドライフルーツをたまりに漬けた「山のにぎわい」、日本酒には大根おろしと合わせると最高な「なめこのたまり炊」、別途「ごぼうのたまり漬」を紹介した。ゴールド君はそれらすべてを備えつけのザルに載せ、奥さんには「らっきょうのたまり漬・淺太郎」を選んだ。
今朝、ゴールド君からメッセージが届いていることに気づいた。貼付された画像は行きつけのバーなのだろう、竹鶴のボトルの脇には「山のにぎわい」の瓶があった。
「店の人のお勧めに乗ると思わず高額の買い物などをする羽目になって損をする」と頑なに信じる人がいる。一方、ゴールド君のような素直な人もいる。相手が詐欺師でもない限り、どちらがトクかは明々白々のことと思う。
朝飯 ブラックオリーブと生のトマト、蒸しベーコン、納豆、めかぶの酢の物、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬、ごぼうのたまり漬、メシ、若布と玉葱とズッキーニの味噌汁
昼飯 オレンジマーマレードのトースト、牛乳
晩飯 豆腐と玉子と若布のスープ、春雨サラダ、「正嗣」の焼き餃子、麦焼酎「こいむぎやわらか」(ソーダ割り)、「久埜」のどら焼き、Old Parr(生)
2023.7.16(日) いまだ梅雨は明けないものの
「もう、梅雨は明けたんじゃないですかね」という挨拶というか、世間話のきっかけというか、とにかくここ数日は、そのことばをたびたび耳にする。連日の猛暑によるものだろう。
おととい長男は隠居の小屋から益子の大甕を運び出し、それを係のタカハシリツコさんに洗ってもらったという。その甕は池水の脇に置かれ、水を張られ、その水はきのうから地面に打たれるようになった。
「汁飯香の店 隠居うわさわ」のごはんは、お客様ひと組ごとに土鍋で炊く。その炊きあがりを待つあいだ、庭に出て、たわむれに打ち水をされるお客様もいらっしゃると聞く。夏休みに入ってお子さんを同伴されるお客様がいらっしゃれば、打ち水は格好の遊びになるに違いない。
「梅雨明け 関東 予想」と検索エンジンに入れてみる。あらわれたページには、気象の専門家であっても明言はしづらい様子があった。それでも梅雨は、1週間以内には上がるのではないか。
隠居の軒先に風鈴を提げる仕事は楽でない。高い脚立を持って数百メートルを移動する必要があるからだ。それでも風鈴は、明日の朝には提げようと思う。
朝飯 生のトマト、鮭缶のマヨネーズかけ、ピーマンとズッキーニのソテー、納豆、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬、ごぼうのたまり漬、メシ、獅子唐の天ぷらとブロッコリーの味噌汁
昼飯 オレンジマーマレードのトースト、牛乳
晩飯 冷や汁、生のトマト、鯵の南蛮漬け、豚の冷しゃぶ、胡瓜のぬか漬け、らっきょうのたまり漬、メシ、「島崎酒造」の「東力士純米吟醸」(冷や)、桃
2023.7.15(土) 夏の空
「秋田県で記録的大雨。半日で平年1か月分の雨量」と、夜のテレビニュースが伝えている。画面には、集合住宅の駐車場のクルマの水没した様子が映し出され、続いて秋田県の各地に降る雨の強弱を示す地図があらわれた。僕の目はその北西部に吸い寄せられていく。
能代は茗荷の大産地だ。茗荷の出荷量は7月に最大となる。しかしその時期の上澤梅太郎商店は夏の贈答への対応で忙しい。8月は夏休みの帰省客や観光客への対応で忙しい。よって茗荷は9月に下ごしらえをする。そのころ市場に出まわる茗荷は能代産が多い。
能代に大雨が降ると、秋の茗荷は一気に不作となり、価格は高騰する。しかもその頻度は低くない。それに悩まされた僕は、2012年より茗荷の原材料を、市場を通さず、日光の農家から直に求めるようにした。以降、その供給量と価格は安定して現在に至っている。
茗荷は安定して買い入れられるようになったものの、大雨の被害はもちろん気にかかる。被災者の方々へは、心からの同情を禁じ得ない。雨は夜に静かに降り、その雨は朝に上がり、昼は強い陽光に恵まれ、午後の驟雨が乾いた土を潤す、夏の空にはそうあって欲しいものの、もちろん、思うようにはいかない。
朝飯 生のトマト、モロヘイヤのたたき、茄子の油炒め、「なめこのたまり炊」のなめこおろし、ごぼうのたまり漬、らっきょうのたまり漬、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、メシ、若布と茗荷の味噌汁
昼飯 ミックスベリージャムのトースト、牛乳
晩飯 オリーブ、グレープフルーツとレタスと紫キャベツのサラダ、玉村豊男の「料理の四面体」冒頭に紹介されるベドウィン風シチュー、パン其の一、パン其の二、チーズ、CHATEAU LYNCH BAGES 1982、“Briest”のパリブレスト、Old Parr(生)
2023.7.14(金) 伊豆治療紀行(17回目の2日目)
「伊豆高原痛みの専門整体院」へは一泊二日で来る。日光から行く身としては、1日目は最後の時間枠、2日目は最初の時間枠で予約ができれば最高だ。しかし、からだに痛みを抱える人たちが藁にもすがる思いで来てみてたら、そして先生に言われる頻度で通ってみたら治ってしまった、という事実は急速に地域に浸透するのだろう、宇都宮から伊豆に移って後も、すぐに混み合うようになった。だから次の予約が遅くなると、理想の枠はなかなか取れない。
夕食は、次男と待ち合わせて神田で摂った。「大きな山は小さく崩せ」とゴールドラット博士は言ったらしい。しかし紹興酒をグラスで頼む気にはどうにもならない。
「今年は『氷をバケツでください』というタイ語を覚えたよ」
「氷はタイ語でバーバーバーだっけ」
「それはベトナムのビールでしょ」
と会話をしていると、お運びのオネーサンが振り向いて「お客さん、ベトナム行ったことありますか」と口を開いた。それからしばらくは、オネーサンたちと言葉を交わす。次男とフーコック島へ行ったのは2011年の大地震の直後だった。
結局のところ、紹興酒はほとんど僕だけで1本を空けてしまった。浅草19:19発の下り特急は下今市21:04着。しかし気づくと栃木駅のプラットフォームのベンチで眠っていた。多分、乗り過ごしてはいけないと緊張のあまり、数十キロも手前で降りてしまったのだ。
折良く日光行きの普通列車が来たため、これに乗る。後から調べたところによると、これは栃木20:49発だったはずだ。次に目を覚ますと列車は下今市を通り過ぎて東武日光駅に停まっていた。
タクシー会社はコロナの最中から閉業を早め、今もその体制を変えていない。「さて、自宅までの6キロをどうしようか」と考え、とにかく車外に出る。そして振り返ると、列車の最後尾上部には「鬼怒川行き」の文字があった。「助かった」と胸をなでおろす。下今市は東武日光線の分岐駅だから、日光線も鬼怒川線も停まるのだ。これまた後から調べたところによれば、これは東武日光22:23発だったに違いない。
ふたたび眠って下今市を乗り過ごすことは、流石になかった。そして23時前に無事、帰宅を果たす。
朝飯 「伊東園別館」の朝のブッフェ
昼飯 「ギフトキヨスク熱海」のもち麦入りおむすびおかずセット
晩飯 「郭政良味仙東京神田西口店」の青菜炒め、子袋、あさり炒め、イカ団子、ホルモン唐揚げ、ピータン、「古越龍山紹興酒銀龍」(オンザロックス)
2023.7.13(木) 伊豆治療紀行(17回目の1日目)
2時48分に目を覚まし、洗面所を経由して3時3分に食堂の戸を引く。南西に面した窓を開けると信号機に照らされて、濡れた地面に雨滴が見える。きのうの夜に準備した持ち物に傘は含めていない。雨は朝までに上がるだろうか。
今日は中学2年生のときに病没した妹の祥月命日にて、6時に家内と外へ出る。雨は有り難いことに上がっていた。如来寺のお墓の、特に花立てのあたりは最近の夕立により土が跳ね上げられていた。それを水で洗い、墓石は固く絞った濡れ布巾で拭く。花は白菊ではなく、色とりどりのものを家内は選んだ。「献仏不假香多」により、線香は左右の線香立てに3本ずつを上げる。
下今市09:34発の上り特急に乗って、北千住には11:02着。北千住11:10発の上野東京ライン品川行きは、今日に限っては上野止まりだった。よって東京駅には予定より10分遅れで着いた。泣きっ面に蜂のように、いつも新幹線の往復切符を買う窓口には長蛇の列。仕方なく、慣れない自動券売機の短い列に並び、自由席の切符を確保する。
ひと月に一度の頻度で通う「伊豆高原痛みの専門整体院」では現在、肩と背中の軽い張り、および膝を診てもらっている。昨年までの拷問まがいの治療により、今年の4月からは、電子ペンを当てられても傷みはそれほど辛くない。
家内を伴わないときには、宿は伊東温泉の安いところと決めている。夕食は、ひと気の無いアーケードを歩きながら見つけた、店内の照明は真緑、店内のテレビは大相撲を中継中、という奇妙なイタリア料理屋で摂った。そして20時すぎに就寝する。
朝飯 ツナとピーマンのマヨネーズ和え、ベーコンとブロッコリーのソテー、めかぶの酢の物、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬、ごぼうのたまり漬、メシ、豆腐と若布の味噌汁
昼飯 「笹八」の爆弾おむすび
晩飯 ”TOSCANA”のトマトサラダ、蛸のサラダ、マカロニグラタン、カラフの白ワイン
2023.7.12(水) 入道雲を撮るだけのために
きのうのうちに完成させてあった一昨日の日記を公開したところで用を思い出し、洗面所へ行く。その狭い空間の、北東に面した窓の遮光カーテンを巻き上げて、今朝の空は、そちら方面が美しいことを知る。蝶つがいの関係により全面開放とはならないガラス越しにその景色を眺めるのはいかにも惜しい。そう考えて、屋上への階段を上がる。
屋上には涼しい風が吹いていた。山の端から数分前に昇ったと思われる朝日は、それほど眩しいものでもない。
極々みじかい、たとえば3時間ほどの睡眠で済む人は、夜の楽しさを味わうことも、また朝の美しさも愛でることもできる。しかし僕は、そういうわけにはいかない。もとより夜遊びには興味が無い。夜の楽しさにくらべて朝の喜びは、哄笑などを伴わない点で地味である。しかし朝にはなにか、豊穣の気味がある。
いま早朝に鳴く蝉はヒグラシだ。ヒグラシは夏の終わりを思わせる。しかし調べてみれば、実際には他の蝉に先駆けて、早いところでは6月の下旬から鳴き始めるという。
「一年中、夏ならいいな」と思うことがある。それとおなじく、無理は承知で「一日中、夏至のころの夜と朝のあいだの数分間だったらいいな」と考えることがある。しかし朝の静かさや美しさは舌の上の砂糖菓子のように、あるいはシャンペンの泡のように、すぐに消えてしまうのだ。
午後は、高速道路を乗り継いで取引先へ行く。帰途、入道雲の写真を撮るだけのために、パーキングエリアに立ち寄る。会社に戻ったのは15時30分。以降は普段の仕事に従う。そして残業をする事務係につき合って、20時すぎまで事務室にいる。
朝飯 大根おろしを添えた茄子とピーマンの油炒め、納豆、「なめこのたまり炊」のなめこおろし、モロヘイヤのたたき、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬、ごぼうのたまり漬、メシ、大根の茎の味噌汁
昼飯 オレンジマーマレードのトースト、牛乳
晩飯 夏野菜の冷やし素麺、麦焼酎「こいむぎやわらか」(生)
2023.7.11(火) 忙しくて面白いとは
人員の都合上、今日はひとりで店を開ける必要がある。8時からの朝礼は数分間。ホンダフィットに商品と濡れ布巾などを積んで道の駅「日光街道ニコニコ本陣」へ。今朝は「日光味噌のたまり浅漬けの素・朝露」の納品があるから、普段よりは時間がかかる。それを終え、日光街道を遡上して春日町の交差点を左折すると、植木屋のカシワギさんが事務室の扉を開けて案内を請う姿が見える。店の駐車場にフィットを乗り入れるなり窓を開け、すぐに隠居へ案内する旨を伝える。
カシワギさんを柴折り戸から隠居の庭へ導き、十数本の椿を植える場所について説明を受ける。辰巳に面した門はカシワギさんに開けてもらうこととして店に戻ると、蔵の作業場の直上、平面部分をきのうに引き続いて補修する人が、やはり事務所の扉を開けようとしていた。僕も続いて事務室へ入り、当該の場所へ上がるための鍵を引き出しから取りだし、その人を先導して外へ出る。ここで時刻は8時25分。開店の8時30分までは残すところ5分。
販売係のタカハシカナエさんの姿が社員用駐車場のある道向こうに見えたときには、上半身は既にして汗みずくになっていた。しかし南の国を旅しているときの、朝食を摂った後の汗とは異なって、即シャワー、というわけにはいかない。日光や鬼怒川に配達するものをホンダフィットに積み終えたタカクコータロー君を助手席に座らせ、昨年末より備蓄したままのガソリンでタンクを満たすべく、EBエンジニアリングへ向かう。
日本の高度成長期からバブル期にかけて在職したコイズミヨシオさんが晩年のおばあちゃんを見舞ったとき、おばあちゃんは「昔は忙しくて面白かったね」と、コイズミさんに笑いかけたという。「忙しくて面白い」とは一体全体、どういうことなのか。僕などは、小学生の頃から引退したくてたまらないのである。
朝飯 胡瓜の塩もみ、トマトのスクランブルドエッグ、キャベツのソテー、納豆、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬、ごぼうのたまり漬、メシ、揚げ湯波とズッキーニの味噌汁
昼飯 オレンジマーマレードのトースト、牛乳
晩飯 枝豆、人参とナッツとルッコラのサラダ、たまり漬によるソースとブロッコリーのバターソテーを添えたステークフリット、「共働学舎新得農場」のラクレット、CHATEAU LAGRANGE 1989、カステラ
2023.7.10(月) 元に戻るか戻らないか
4時を過ぎたところで屋上へ上がる。旧暦5月23日の月が天頂のちかくに出ている。街のあちらこちらに、まるで島のように残った林からは、鳥の鳴き交わす声が聞こえてくる。ときおり蝉の声も混じる。視線を転ずれば、里山の向こうには山があり、その奥にもまた山がある。その山と山のあいだ、つまり谷にはことごとく霧が降りている。
屋上からひとつ下の階の食堂に戻って「夏は夜と、清少納言は言ったけどなぁ」と考える。「夏はやっぱり朝じゃねぇのか」と思う。そして枕草子についてすこしばかり検索エンジンに頼り、興味を惹かれた本に行き当たるも「棚には未読があふれているじゃねぇか」と、それを注文しようとする気持ちを抑え込む。
3時台に起きれば時間は使い切れないほどにある。一時、これを「いちじ」ではなく「いっとき」と読んでいただくにはどう表記すべきか、とにかく一時、コンピュータを離れて本棚の前へ行く。読みさしの本は、今週の後半に予定している移動の、往路の途中で読み終えるだろう。とすれば、予備の1冊には何を選ぶべきか。「オレを読め」と呼びかけてくる本がハードカバーだと、荷物が重くなる点において、ちと辛い。
社員の親族の告別式に参列すべく、午後一番で黒いスーツを着る。昨年あたりまではベルトを必要としなかったスラックスが、今やベルトを欠いては腰まで落ちる。胴囲はここ1年で、6センチくらいは細くなったのではないか。食生活を振り返ってみれば、昨年と変わったのは、昼食が外食や、自家製のラーメン、カレーライス、お茶漬けなどから食パン2枚と牛乳になったのみだ。それだけで、これほど痩せるものだろうか。
コロナ以降のお通夜や告別式は、簡略を極めている。スペイン風邪のときと同様、コロナも、これが収まれば世界は元に戻るとの意見は多くあった。しかし葬式だけは、元には戻らないような気がする。
午後の中ごろより、降ったり晴れたり激しい雷雨になったりと、天気がめまぐるしく変わる。梅雨は雷に始まり雷に終わるという。九州北部から北陸沖にかけて延びる梅雨前線は、いつ去るだろう。
朝飯 「なめこのたまり炊」のなめこおろし、昆布の佃煮、鮭の「日光味噌のたまり浅漬けの素・朝露」漬け焼き、納豆、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬、ごぼうのたまり漬、メシ、トマトとズッキーニと若布の味噌汁
昼飯 ミックスベリージャムのトースト、牛乳
晩飯 菠薐草と海苔のおひたし、豚の薄切り肉とズッキーニのソテー、茄子の揚げびたし、細切り人参とミックスナッツの酢漬け、蕪のぬか漬け、刺身湯波の吸い物、麦焼酎「こいむぎやわらか」(生)
2023.7.9(日) むなぎ
いきなり花火の音がして、食器棚の時計を見る。時刻は6時ちょうど。「そうか、今日は八坂祭か」と、遅まきながら気づく。
総鎮守瀧尾神社の宮司が当番町の人たちと旧市街の各町内を巡行する、その会所の準備や町内に注連縄を張ることはしても、今やみこしを担ぐなどはしないため、また神社の責任役員を務めていても、お祭の簡略化に伴って祭礼のたび神社へ上がることも少なくなったため、いまひとつ、お祭に対しての実感が湧かないのだ。とにかく、雨の予報が覆ったことはめでたい。食堂の窓際のモンステラには朝日が差している。
社内外の撮影において、今日は悪天候などで予定が進まなかったときの予備日として設定をされていた。カメラマンとデザイナーによれば、写真はきのうまでにほぼすべてを撮り終えたという。しかし更に念を押したいとのことにて、撮影は今日も行われることとなった。そしてそれは開店の8時30分より前から始まった。
一方、前述の、お祭の渡御が我が春日町1丁目に立ち寄ってくれるのは9時30分。10時からは片づけのため、役員は公民館に集合を求められていた。しかしその時間には蔵見学の予約が入っていて、今日の担当には僕が振り当てられている。昼食の時間として知らされた11時30分にようやく蕎麦のやぶ定へ行く。そこで皆と食事をし、会計係として支払いを済ます。
最後の撮影は13時30分より隠居で始まり、十数分で完了した。最後は拍手。撮影隊が3日も滞在するとは、異例中の異例、である。
おみこしの笛の音が聞こえてきたのは15時過ぎ。朝に用意した祝儀袋を手に外へ出る。今夏は青年みこしはお休みで、子供みこし2基が町内を巡行している。僕が小学生だったころ、町内にはおみこしに触れないほどの数の子供がいた。今、おみこしを担ぐのは、ベトナムから日光へ仕事で来ている人たち。町内は国の縮図、である。
夜は鰻を食べて、体力の維持を図る。
朝飯 トマトのサラダ、生玉子、鮭の「日光味噌のたまり浅漬けの素・朝露」漬け焼き、菠薐草と海苔のおひたし、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬、ごぼうのたまり漬、メシ、ワカメと油揚げとズッキーニの味噌汁
昼飯 「やぶ定」の冷やしたぬき蕎麦
晩飯 「魚登久」の胆焼き、鰻重、肝吸い、「片山酒造」の酒粕焼酎「粕華」(生)
2023.7.8(土) ここへ来るのは十数年ぶり
きのうから始まった撮影の、今日は社内を撮る予定にて、撮影隊と長男は朝から蔵に入った。僕もときおり現場へ行き、折にふれて注文を出したり懸念を伝えたりはするものの、最終的には彼らの判断に任せることとしている。本職には従うタチなのだ。
昼は人員の薄くなる店に2時間は立とうと考えていたところ、パートタイマーのカワカミナオさんが出社をしてきたから安心をする。そうして事務室へ戻ると、新たな仕事が発生する。その仕事に区切りがつくと、また新たな事態が出来する。まったく忙しい。
その忙しさにより昼食は抜き、午後は所用にて湯元へ行く。今市I.C.から乗った日光宇都宮道路を清滝I.C.で降りる。ときおり降る雨に濡れたいろは坂を上がり、中善寺湖畔から竜頭の滝を経て戦場ヶ原へ。光徳を右手にうかがいつつ走れば間もなく左手に湯の湖が見えてくる。西園寺公望や孫の公一ともゆかりの深い湯元に滞在したのはごく短い時間のみ。帰路に見上げる戦場ヶ原の空は曇っているものの明るく、緑は深い。
夜はきのうに引き続いて撮影隊と食事。就寝は多分、23時ころのことだったと思う。
朝飯 獅子唐の天ぷら、トマトとブロッコリーのサラダ、ウインナーソーセージとピーマンのソテー、納豆、大根のなますの梅肉和え、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、油揚げと若布の味噌汁
晩飯 「和光」のポテトサラダ、タン焼き、茄子の生姜焼き、他あれこれ、麦焼酎「二階堂」(ソーダ割り)
2023.7.7(金) うっすらとは
7月7日、8日の金曜日と土曜日は写真の撮影で、9日の日曜日は予備日と、長男からは聞いていた。何を撮るかといえば、山や川や畑や田んぼ、会社の外観、内観、社員の集合写真、仕事中の社員、隠居の料理など、つまり会社の、周辺を含めて目で見えるほとんどと思われる。何のために撮るかについても、うっすらとは理解をしている。なぜ「うっすら」かといえば、今や会社のことはほとんど長男に任せているからだ。
今回の日程は、数ヶ月前には決まっていたように思う。梅雨の時期に重なるため天気を心配していたものの、幸い、晴れた。カメラマンふたりとデザイナーふたりはきのうの深夜より現地に入っていた。今朝は5時台からの写真撮りとのことで、家内は普段よりはやく朝食を摂った。
その家内と共に隠居へ行く。家内は食材を収めた大きな袋を提げている。僕はきのうのうちに玄関に降ろしておいた「緑の絵」を携えている。「掛け軸の方がいいかな」ときのう長男に訊いたところ、長男は首を横に振って「それより今のサラニヨシの方が良いし、緑の絵ならもっと良い」と答えたことによる。ちなみに「サラニヨシ」とは「佳更」という墨書のまわりにツクシや桔梗を金彩で散らした、いま隠居の床にかかっているものであり、「緑の絵」とは毎年、庭の万緑に合わせるようにして掛ける油彩の抽象画を指す。
「サラニヨシ」を外して「緑の絵」を床の間に掛けたところで僕は隠居を去る。数時間の後、社員の集合写真を撮るため店の前まで戻ってきた長男によれば、素晴らしい写真が続々と撮れているという。
次は社内で仕事中の社員を撮る予定だったものの、明日の天気は雨の予報にて、撮影隊は予定を変更し、明日に撮ることとしていた畑に午後は向かった。
彼らが炎天の戸外から戻ってきたのは19時ちかく。驚くべき体力である。夕食は彼らと共に摂り、22時40分に帰宅する。
朝飯 鮭の「日光味噌のたまり浅漬けの素・朝露」漬け焼き、若布と玉葱の酢の物、納豆、きのうの残りの天ぷら、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、大根とズッキーニの味噌汁
昼飯 オレンジマーマレードのトースト、牛乳
晩飯 「やまだ宴楽」のあれや、これや、それや、他あれこれ、芋焼酎「三岳」(ソーダ割り)
2023.7.6(木) ひとりの時間
タイでひとり遊びしていたことを上司に嗅ぎつけられた人がいる。上司は若いころからハワイ一辺倒で、東南アジアは知らない。「今度はオレも連れていけ」と言われて不承不承、頷いた。そしていざ現地で出迎えてみれば、上司には異常に細かいところがあり、朝食のためホテルのロビーで待ち合わせる時間を8時5分などと指定する。また常に助けを必要とし、10分でも離れれば電話をよこす。典型的な内弁慶。
ようやく最終日までこぎ着けて帰国した翌朝「次はいつだ」と上司は嬉しそうに近づいて来た。「私」は「勘弁してくれよ」と腹の中で叫び、更に「自分はひとりの時間がないと耐えられない性格だ」と、やはり腹の中でひとりごちた。
上記は、ある人のウェブログの数日分の要約だが、はやく起きるほど、僕にとってのひとりの時間は増える。ひとりの時間とは、いわば空白である。空白とは余裕であり、また緩衝装置でもある。空白とはつくずく、大切なものと思う。
先日、日曜日の朝は疲れにより、目は覚ましていても、なかなか起きられなかった。翌月曜日は3時30分から食堂に出て、静かな時間を存分に過ごして元気になった。そして今朝も3時台に起き、4時を過ぎると一斉に啼き始める鳥の声を聞いている。まったく悪くない朝である。
朝飯 刺身湯波、ウインナーソーセージとズッキーニのソテー、納豆、菠薐草のおひたし、大根のなますの梅肉和え、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、トマトと大根と若布の味噌汁
昼飯 オレンジマーマレードのトースト、牛乳
晩飯 3種の天ぷら、ざる素麺、麦焼酎「こいむぎやわらか」(生)、「鶴屋安藝」の利休饅頭、Old Parr(生)
2023.7.5(水) 新型特急スペーシアX見学記
事務机の上の電子卓上計算機には「9:30スティング、11:49下今市」と、ポストイットが貼ってある。
散髪は大抵、東京へ出た際に、新橋の大衆床屋でする。それまで待てないときにはオフクロが晩年に世話になっていた、隣の町内にあるヘアースタジオスティングへ行く。オヤジさんが引退するまで通っていたカトー理容所では、鋏による散髪に90分を要していた。今はバリカンで一気に丸刈りにしてもらい、50分で完了する。
帰社して家内、長男との3人で6つの議題につき60分の話し合いを持ち、各々に結論を出す。ここで時刻は11時30分。即、サコッシュに財布、iPhone、ボールペン、傘、必要な書類を入れて駅へ向かう。
下今市11:49発の下りワンマンカーは、12時05分に東武日光に着く。今月15日から浅草と日光、鬼怒川温泉のあいだに運行される新型特急スペーシアXの見学会は、案内によれば12時21分に開始とのことだったから、取りあえずは改札口を抜けてベンチで12時15分まで休む。
5月に出された案内には、見学は6番線ホームとあった。しかし白い新車両が入ってきたのは4番線だった。車両が停車するなり1号車から、その6両編成の外観を見ていく。運転席のある1号車と6号車のX型の窓脇は車両名を象徴するものだろうけれど、詳細は東武鉄道のウェブページに譲りたい。
車両に入れるのは12時40分より。「効率的なオペレーション実施のため、写真撮影はご遠慮ください」と案内にはあったものの、写真を撮る人が少なくないため、僕も右へ倣う。目を見張ったのは座席の種類の多さだ。先頭の車両から並べてみれば、1号車はコックピットラウンジ、2号車は新幹線のグリーン車にあたるプレミアムシート、3号車と4号車はスタンダードシート、5号車の約半分は手洗い関係で、もう半分はスタンダードシート16席と車椅子専用席が2つ、飛行機のファーストクラスのような2人がけのボックスシートが2つ。6号車はコンパートメントが4室と、最後尾はコックピットスイーツ。
東武日光線の下今市は、浅草と日光あるいは鬼怒川を結ぶ分岐駅だから、スペーシアXのすべてが発着する。僕が乗るとすればもっとも安価なスタンダードシートだろうけれど、その数は現行のスペーシアの260席から約半分の128席になる。座席指定券を兼ねる特急券は、これまで以上に早く確保する必要がありそうだ。
待合室の東武日光売店で弁当を買いながら、オネーサンふたりの丁寧な接客に驚く。そして12:58発のやはりワンマンカーに乗り、下今市には13:07分着。見学と内覧に要した時間は往復の移動を含めても1時間18分。非常に効率の良い行動だった。
午後は社会保険労務士の先生を迎え、夏の賞与について話し合う。
朝飯 ラタトゥイユ、菠薐草のソテー、納豆、大根のなますの梅肉和え、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、ワカメとズッキーニと揚げ玉の味噌汁
昼飯 「四季彩」のおむすび弁当
晩飯 「共働学舎新得農場」のラクレット、豆もやしのナムル風、レタスとベビーリーフのサラダ、カレーライス、Old Parr(ソーダ割り)、西瓜
2023.7.4(火) 夏、早朝、空
目を覚ましたのは2時30分。その時間から寝に就こうとしている家内によれば、真夜中に盛大な雷雨があったという。
3時37分、北東に面した洗面所のカーテンをずらして外の様子をうかがう。空は既に明るんできている。「夏ってのは有り難てぇな」と感じる。きのうの日記の文章部分を完成させると時刻は3時57分。今度は応接間から延びる細い廊下の先の、と、ここまでを一気に変換すると《修飾語の連続》とワードプロセッサに叱られる。とにかくそこにある、やはり北東に面した窓のカーテンを巻き上げる。そして「そろそろだな」と、階段を伝って屋上へ上がる。
北東の空ばかりに気を取られていたが、南西の空の低いところには赤い、旧暦5月17日の月があった。カッコウの声が聞こえる。その、西の方から徐々にからだを南へ向けていく。斜め45度に見上げる空は桔梗の色だ。そのままからだを東、そして北東へと向ける。寒さはまったく感じない。「夏ってのは有り難てぇな」と、ふたたび嬉しさを覚える。
朝飯 トマトジュースの絞りかすを添えた目玉焼き、茄子とピーマンのソテー、納豆、大根のなますの梅肉和え、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、若布とトマトとズッキーニの味噌汁
昼飯 オレンジマーマレードとブルーベリージャムのトースト、牛乳
晩飯 玉蜀黍のバターソテー、ラタトゥイユ、茹でたブロッコリーを添えたハンバーグステーキ、「共働学舎新得農場」のラクレット、Robert Mondavi Twin Oaks Cabernet Sauvignon
2023.7.3(月) STICKY
旅をするときの英語には特に不自由は感じないものの、商売のそれにはしばしば難渋をすると、先月28日の日記に書いた。きのうは常温で落ち歩ける商品でおすすめはあるかと、カナダからのお客様にご質問をいただいた。
上澤梅太郎商店の売れ筋は「らっきょうのたまり漬」で、全商品に占める割合は圧倒的である。しかし僕が子供のころから今に至るまでもっとも好きな商品は「なめこのたまり炊」で、しかも包装形態は瓶詰めのため、冷蔵を必要としない。よってこれを推そうとしながら「なめこ」は英語でどう説明すべきかが出てこない。
お客様には日本人のお連れ様がいらっしゃって、その方の英語は僕のそれよりかなり確かだ。よって「ヌルヌルという英語が分からなくて」と助けを求めると「それは”STICKY”でしょう」と、お答えをいただいた。
“STICKY”という言葉はタイのレストランでは”STICKY RICE”として、しばしば目にする。「ヌルヌル」ならむしろ”SLIMY”ではないか。しかし”SLIMY MUSHROOM”などと口にすれば、いかにも気味悪げに聞こえそうだ。カナダからのお客様は結局のところ「なめこのたまり炊」を3本、お買い上げくださった。
「そういう次第にて」でもないけれど、夜は「なめこのたまり炊」のなめこおろしから夕食を始める。
朝飯 豆モヤシのナムル風、生のトマト、ソーセージエッグ、大根のなますの梅肉和え、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、若布とズッキーニと万能葱の味噌汁
昼飯 ブルーベリージャムのトースト、牛乳
晩飯 菠薐草と海苔のおひたし、玉子と刺身湯波の和風スープ、「なめこのたまり炊」のなめこおろし、鮭のバター焼き、水茄子のぬか漬け、メシ、麦焼酎「こいむぎやわらか」(生)
2023.7.2(日) どのあたりが狡猾なのか
起きて食堂に来て、東と南に面した窓を開ける。カッコウの声が聞こえ始めたのは4時3分。蒸し暑さを覚えて窓を閉めたのは4時17分。天井の空気調整器を除湿にして電源を入れる。
僕の通った学校では中等科、高等科、最高学部のすべてで、2学期の始まりに夏休み報告書というものを読みあった。最高学部1年の夏休みには、三重県海山町の演習林で労働をした。夏休みも終わるころに書いた報告書のほとんどは演習林でのことに終始し、それ以外のことは数行で済ませた。その書き方について「狡猾」と評した外部講師がいた。
おとといの日記はツバメの巣についてのことに463文字を費やし、それ以外のことは56文字にまとめた。これもまた「狡猾」な書き方なのだろうか。子供のころから今に至るまで、納得がいかなかったことは、いつまでも覚えているものだ。
朝食を終え、食器を洗い終えると時刻は7時20分。社員が出社するまでにはいまだ間があるため、毎日読みに行くウェブログの、保存してあるURLをクリックしようとして「そんな場合じゃねぇよ」と気づく。そしてきのう店で溜めた千円札の並券と、金庫からの新券を互い違いにまとめて釣銭を作る。
千円札の釣銭は、日中にも作った。ことしの3月から続く、千円札のみ大量に出ていく現象は、一体全体、どのような社会現象によるものなのだろう。
朝飯 納豆、大根のなますの梅肉和え、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、トマトと玉葱とズッキーニとピーマンとウインナーソーセージと玉子の味噌汁
昼飯 オレンジマーマレードとゴルゴンゾーラチーズのトースト、牛乳
晩飯 冷やし素麺、麦焼酎「こいむぎやわらか」(生)
2023.7.1(土) 線状降水帯
九州、四国、中国地方は山口県に大雨の降っていることを朝のニュースが伝えている。地元に降る雨より九州南部に降る雨の方が、よほど気にかかる。そのあたりは、らっきょうの大産地だからだ。「今年は豊作傾向」と業界紙が伝えても、収穫前や収穫中に大雨が降れば一気に不作になり、価格は高騰する。週が明けたら現地に電話を入れてみようか、とも考える。
日本では、大雨は主に夏に降る。夏から秋にかけて収穫される農産物の収穫量は、その雨により大きく左右をされる。茗荷もその典型にて、僕は2012年よりその手当を地元産に切り替えた。日光市に災害は皆無、ということはないものの、他とくらべれば圧倒的に少ないのだ。
朝に降っていた雨は、その後、傘を必要としないほどに弱くなった。10時に町内の役員が公民館に集まり、総鎮守瀧尾神社の八坂祭に向けての準備をする。僕は日光街道に注連縄を張る係に入り、脚立を持って数百メートルを移動する。この仕事から上がるとすっかり疲れてシャワーを浴びる。これで元気を取り戻して店に降りる。
昼食は町内の面々と摂った。今年も半分が過ぎた。夏にはできるだけ、長く続いて欲しい。
朝飯 昆布の佃煮、生玉子、納豆、大根のなますの梅肉和え、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、若布とレタスの味噌汁
昼飯 「やぶ定」の冷やしたぬき蕎麦(大盛り)
晩飯 トマトと玉葱のサラダ、たまり漬によるソースとピーマンの素揚げと薩摩芋のムースを添えたビーフステーキ、CHATEAU LAGRANGE 1986、Robert Mondavi Twin Oaks Cabernet Sauvignon、「鶴屋安藝」の利休饅頭、Old Parr(生)





































































































































