2024年11月の日記30本
2024.11.30(土) 勤労奉仕
日光市今市旧市街の町内は、各々が江戸末期に建造された彫刻屋台を持つ。そのうちの2台は道の駅「日光街道ニコニコ本陣」の、観光客がガラス越しに見ることのできる屋台庫に年変わりで収められる。我が春日町1丁目の屋台も現在はそこにあって、今日はその雨屋を外す勤労奉仕が10時より行われると、町内のグループラインで知らされていた。僕は繁忙にて手伝うことはできない。しかし顔だけは出すこととした。
春日町1丁目の屋台は、2台が縦に並ぶ後ろにあった。あるいは来年は、これが前に移されるのかも知れない。天屋の取り外しと、その町内の屋台庫への片づけは、いずれ30分や1時間で終わる作業ではない。僕は会計係として皆の昼食の席を蕎麦の「やぶ定」に確保し、集金は午後にでも上澤梅太郎商店の方に来てくれるよう、女将に伝えた。
この週末、特に明日は、年末ギフトの申込みが店に集中するだろう。現在の、受注からお届けまでの日数は4日から5日。この納期が来週はすこし延びそうな気もする。僕は僕で、できる仕事に集中をしよう。
朝飯 トマトと菠薐草とウインナーソーセージのソテーを添えたスクランブルドエッグ、昆布の佃煮、なめこのたまり炊、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、小松菜の味噌汁
昼飯 にゅうめん
晩飯 ブロッコリーのソテーとたまり漬によるソースを添えたビーフステーキ、BOURGOGNE Jean GROS 1994、焼き林檎のカスタードクリーム添え、Old Parr(生)
2024.11.29(金) 琴の音
とかく人は「お得感」を欲しがる。僕も例外ではない。4時台の起床は当たり前。5時台のそれは寝過ごしにより「損した感」がつのる、「お得感」がもっとも得られるのは3時台の起床で、今朝はそれに成功した。
早朝にすることは、仕事と遊びである。仕事とは「汁飯香の店 隠居うわさわ」への予約の受け付け、各方面の電子会議室への返信や書き込み、TikTokの朝食動画に寄せられたコメントへの返信、また昼の喧噪の中ではしづらいあれこれ。遊びとは主にこの日記の作成、欲しいものや行きたいところの検索と調査、あたりだろうか。3時台に起きることができれば、これらに余裕をもって当たれるのだ。
今日は店舗の人員が揃っているため、10日ほど前から先延ばしにしていた、日本酒に特化した飲み会「本酒会」の会長宅への訪問を果たす。そして会の今後についてを聞き、書記としてそれを会員に伝えることを約束して会社に戻る。
紅葉狩りの観光客は毎年の例に違わず、勤労感謝の日のからむ連休を最後として去った。もっとも当方はオマル・ハイヤームではないから酒姫の琴の音に酔っているヒマはなく、年末ギフトの繁忙が既にして始まっている。それが収まるのはクリスマスのころになるだろう。
朝飯 トマトのスクランブルドエッグ、小松菜のソテー、揚げ湯波の甘辛煮、なめこのたまり炊、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、けんちん汁
昼飯 にゅうめん
晩飯 わかめパン、メリメロサラダ、ピッツァ其の一、其の二、其の三、其の四、其の五、其の六、其の七、Chablis Billaud Simon 2018、“Chez Akabane”のイチゴのショートケーキ、Old Parr(生)
2024.11.28(木) 捲土重来
曖昧な記憶をたぐり寄せれば多分、1991年のことと思うけれど、11月のはじめから12月のおわりまで2ヶ月のあいだ、毎晩、仕事に失敗する夢ばかりを見たことがある。神経の弱い人なら欝病になっていたかも知れない。当時の、お盆前と年末の仕事から受ける重圧は大変なもので、僕はその、年に2度の繁忙を「ギャー」と呼んでいた。
そういう夢を見なくなったのは、こちらは明確に証拠が残っているけれど翌1992年からで、新しいコンピュータの導入による。コンピュータはそれ以前から存在したものの、あるべき使い方ができていなかったのだ。以降、30年以上を経た今は大変に楽なもので、それは人の成長による。人の成長を促すものは、環境に他ならない。
1990年代のはじめに話を戻せば、当時の年末は、配達を除いては会社の敷地から1歩も外へ出ることなく1週間が過ぎる、ということも珍しくなかった。そんなときの唯一の楽しみは、夕刻に館内電話で夕食の内容を家内に訊き、それに合う酒を選ぶことだった。
ところで今日の夕食も非常に楽しみにしていたものの、1キログラムの鶏肉は意外と少なく、自分にとっては呆気なかった。来週は1.5キログラムに量を増やし、捲土重来の予定である。
朝飯 きのうのカレー南蛮鍋の残りのぶっかけメシ、ごぼうのたまり漬、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、小松菜の味噌汁
昼飯 にゅうめん
晩飯 菠薐草の胡麻和え、薩摩芋の甘煮、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、豆腐よう、鶏と白菜の鍋、泡盛「久米島の久米仙」(生)
2024.11.27(水) メールマガジンの作成
朝、食堂に来てふと「今日は暖かい、かも知れない」と感じた。
あたりが明るくなり始めると、南東側には100メートル先も見えないほどの、南西側にはそれよりすこし薄い霧があった。その方角を違えた濃淡は、時を経るに従って濃くなったり薄くなったりを繰り返した。
霧が立ちこめれば「マッチ擦る…」を思い出さないわけにはいかない。その寺山修司の歌の調子は決して明るくない。しかし今朝の空は食事の準備をはじめるころには晴れ、やがて霧も消えていった。
ところで、お得意様にはすっかりお馴染みとなっている「日光の美味七選」を、今年も企画した。日ごろより「これは美味い」と僕が感じ入りつつ味わっている地元の優れた品々を、それぞれの生産者にお願いをして、限定数40でお送りする、大晦日必着の年越しセットである。販売の開始をお知らせするメールマガジンは、12月1日の朝9時に一斉配信する。その文章を完成させて、取りあえずは長男とSEが確認できる電子会議室に上げる。
なおメールマガジンは、文尾のリンクからご登録いただけます。ちなみに昨年の「日光の美味七選」は、メールマガジンを配信してから29分で完売しました。→メルマガ登録
朝飯 玉子焼き、ピーマンと人参のソテー、納豆、揚げ湯波の甘辛煮、なめこのたまり炊、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、けんちん汁
昼飯 にゅうめん
晩飯 らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、なめこのたまり炊、カレー南蛮鍋、「福光屋」の「加賀鳶極寒純米無濾過生原酒」(冷や)
2024.11.26(火) ものいり
むかしfacebookのストーリー、今はTikTokが物欲を刺激する。高級車や高級時計には、とんと興味を持たない。しかしシャツやブーツには、ときどき欲しいものが現れる。その欲を消し去ってくれるのは時間。もうひとつは「どうせ着ない」、「どうせ履かない」という経験則である。
重ね着、着ぶくれを嫌うにもかかわらず、普段着以外のセーターが、いつの間にか4着になってしまった。そのうち1年以内に着たものは1着のみ。ポロシャツは洒落たものが4着あるものの、やはり1年以内には、どれにも袖を通さなかった。よそ行きのパンツ3本は、この13年間で13キロも痩せて胴回りが緩くなり、今は出かけるときにも、普段のユニクロ製を穿いていく。
ブーツは、trippenのそれを履いて上から見おろすと「これほど見た目が良く、また楽なブーツがありながら、まだ欲しがるのか」と、もうひとりの自分が牽制にかかる。その静かな声は、正論には違いない。
そうしてシャツやブーツは取りあえず脇へ置いて、今日はオールドパーとティオペペを1ダースずつ、それぞれの店に注文した。お墓には3日前に職人が入り、今日の午前に現場へ出かけたところ、すっかり綺麗になっていた。そしてその作業料は、午後にスマートフォンから振り込んだ。
そういう次第にて、11月の小遣いは予算を大幅に超過した。12月のそれもまた、右へ倣えとなるだろう。いろいろと、あるのだ。
朝飯 揚げ湯波の甘辛煮、豆腐の玉子とじ、納豆、蓮根のきんぴら、なめこのたまり炊、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、けんちん汁の具を流用した味噌汁
昼飯 にゅうめん
晩飯 蕪鮨、ポテトサラダ、豆腐よう、焼き餃子、泡盛「久米島の久米仙」(生)
2024.11.25(月) 秋季小祭
おととい23日の日記の昼食で、にゅうめんのお椀の下に敷いた日本経済新聞は、手帳の特集だった。その紙面の左上に写っている「マンダラ手帳」については、2003年に使い方の教室に出たものの、1ページか2ページで途絶えさせたまま今に至っている。手帳は、1992年までは、かなりマメに使っていた。ところがその年の6月よりコンピュータで日計表を付けるようになり、やがて日程管理も行うようになったあたりから、手帳にはとんと手が伸びなくなった。
そういう僕も、事務机の左手に掛けたカレンダーには日々、目を遣る。カレンダーにはたくさんの書き込みがある。その中でも特に忘れてならないことは、ポストイットに記して貼る。今日のそれには「9:30神社」とある。その文字に従って9時に自宅へ戻り、白いシャツに縞のネクタイを締める。本来であればスーツを身につけなくてはならないところだろうけれど、気温の低さに負けてツイードのジャケットを重ねる。
総鎮守瀧尾神社の秋季小祭は、つまり新嘗祭だ。各町内の自治会長、神社総代、神社世話人と共に、神社の責任役員として昇殿をする。神社のお祭りは、人口の減少と共に簡略化をされ、特に春と秋の小祭は20分ほどで完了する。数年前までは社務所で行っていた直会も、いまでは拝殿の中で小さな紙コップの酒をきこしめして締め、である。それでも、お祭が無くなるよりはよほど良いと思う。
秋季小祭が過ぎれば、神社に参ずる仕事はしばらく途絶える。次に宮司と顔を合わせるのは役員の忘年会だろうか。とにかく初詣でまでは、仕事に専心する日々が続くだろう。いや勿論、仕事以外のことも考えたり、したりはするが。
朝飯 3種の野菜とウインナーソーセージのソテー、揚げ湯波の甘辛煮、なめこのたまり炊、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、きのうの鍋を作り直した味噌汁
昼飯 にゅうめん
晩飯 「食堂ニジコ」のキュウリの辛子和え、ピータン、チャーハン、麦焼酎「二階堂」(お湯割り)
2024.11.24(日) 掉尾のいっしん
多くの人にとって週末は「休み」ということで嬉しいのではないか。僕にとって週末は「より多くの商品を買っていただける」という点で、平日より嬉しい。
今年の紅葉は夏の猛暑により、例年より1週間ほど遅れているとの説が早くからあった。6日前の月曜日に知人を東照宮まで送り届けた長男によれば、日光山内の紅葉は頂点の美しさだったという。またおととい来社した取引先によれば、鬼怒川温泉の紅葉は今が盛りだという。とはいえ紅葉見物による混雑は、いずれ今日が今年の最後になるに違いない。
この1週間は、特に販売係と事務係に風邪で休む者が複数に及んで、人のやり繰りが大変だった。しかしきのう今日はほぼ普段に復して、胸をなでおろした。生産性とか合理化とか言われても、お客様へのサービスは対応に当たる人数に依存する、ということは、やはりあるのだ。「アップルショップの店員の数を見てみろ」である。
きのうまで、11月の売上金額は3日のそれが最高だった。その数字を今日のそれは超えた。「掉尾の一振」の「いっしん」を変換してくれない僕のワードプロセッシングのソフトは何だろう。コンピュータの設定は人まかせのため、そういうことも、僕は知らない。
朝飯 大根おろしを薬味にした納豆、生玉子、揚げ湯波の甘辛煮、昆布の佃煮、なめこのたまり炊、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、けんちん汁の具を流用した味噌汁
昼飯 にゅうめん
晩飯 豚薄切り肉と菠薐草と厚揚げ豆腐と茸の鍋、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、なめこのたまり炊、麦焼酎「こいむぎやわらか」(お湯割り)
2024.11.23(土) 最大公約数
きのうに引き続いて、辛うじて4時台の起床。「辛うじて」ではダメなのだ。今夜こそは早寝を成功させようと朝のうちは考えるものの、果たしてどうなるだろう。
所属する団体のなかで、メールの読み書きの不自由な会員がひとりいる、ということをきのう知った。その人はスマートフォンにメールのアプリケーションをダウンロードしていず、家にあるコンピュータには手を触れないらしい。
現在、団体内のやりとりはメールで行っているものの、そのひとりを考慮して、今後は電話を使うこととする、という案がきのう、なかば決定した。「それはいかにも」と僕は考えたものの、しばらくは黙っていることにした。
一夜が明けて今日になると「電話の件は中止。今後もメールで行く」との通達が事務局からメールであった。よって「電話は出もの腫れもの所きらわずの時代遅れの通信手段。今やNTTもdocomoも、客と電話でのやり取りはしたがらない。その会員にはどうにかしてメールの読み書きができるようになってもらおう」との返信を送った。
「多様性の時代」とはいえ「やっぱり最大公約数には従って欲しいわな」と思う。第一「そのひとり」は、老人でもないのである。
朝飯 湯波の甘辛煮、豚挽き肉と春雨の中華風炒め、昆布の佃煮、なめこのたまり炊、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、けんちん汁の具を流用した味噌汁
昼飯 にゅうめん
晩飯 天ぷらあれこれ、ざる蕎麦、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、なめこのたまり炊、「宮坂醸造」の「真澄すずみさけ純米吟醸」(燗)
2024.11.22(金) 平日にもかかわらず
久しぶりに4時台の起床。とはいえ寝室から洗面所を経由して食堂に入り、明かりを点けたのは4時52分だったから、威張るほとのことでもない。このところ、どうにも早起きができない。明日こそは、早寝を成功させよう。
Keith Jarrettの”Bye Bye Blackbird”、Chet Bakerの同曲、Blue Mitchellの”I’ll Close My Eyes”、Dusko Goykovichの同曲と、YouTubeをサーフィンしながらおとといの日記を公開し、更にはきのうの日記も完成させる。僕にはこのような、ひとりの静かな時間が欠かせない。一日が始まれば、人、人、人、電話、電話、また電話、なのだ。
日中、キャッシュレジスターの前に立ちながら「足尾から日光を抜けてきたけど、あの渋滞には参った」とおっしゃるお客様のお相手をする。今日は平日にもかかわらず、だ。そういえば地理不案内な友人を今週の月曜日に東照宮までクルマで送った長男によれば、普段なら15分の行程に90分を要したとのことだった。
「那須塩原まで下道で行けますかね」と、四葉マークを貼ったトヨタクラウンでご来店くださったお客様に訊かれる。午後も遅い時間であれば「高速道路の方がお楽ですが…」とお答えをするも、どうしても一般道でいらっしゃりたいらしい。途中に「有名どころ」も無ければ、こちらは快適なドライブになるかも知れない。
火曜日からの、2台のバスに分乗してのお客様は、4日目の今日が最後。すべて無事にご案内ができて良かった。紅葉狩りの賑わいも、今週の日曜日が最後になるだろう。
朝飯 茹でたブロッコリー、じゃがいもの味噌バター、炒り卵、紅白なます、なめこのたまり炊、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、恵比寿講のけんちん汁の具を流用した味噌汁
昼飯 にゅうめん
晩飯 胡桃の胡麻和え、昆布の佃煮、豚挽き肉と春雨の中華風炒め、菠薐草の胡麻和え、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、鰤の蕪鮨、「菊姫合資会社」の「にごり酒」(燗)
2024.11.21(木) もうそんな時期
ヒマをかこち、退屈さを嘆く人がいる。僕からすれば、退屈は、最高の贅沢だ。当方は忙しくて、どうにもならない。「忙しさは段取りの悪さによるもの」と断ずるむきもある。そうかも知れない。しかしどうにもならない忙しさも、あるのではないか。
あす金曜日までの、僕も含めて販売係と事務係の、いつどこで何をすべきかのガントチャートをきのう、嫁のモモ君に作ってもらった。それに従って、11時30分から12時30分までは事務室で電話番を務めた。その電話が、ひとつ終わるとすぐに次が鳴り、ということが延々と続いて、いつまでも収まらない。一時は昼食を抜くことも考えたものの、それはどうにか避けることができた。「食事を抜くなどは日常茶飯事」という人もいるかも知れない。しかし野球における投手のローテーションとおなじく、それを狂わせると、後に害が及ぶのだ。
16時をすぎてからはようやく楽になって、店に立つ。終業後は僕が書記を務める日本酒に特化した飲み会「本酒会」の、本日の出品一覧を、本日の参加者の数だけ紙に出力する。そして19時30分の直前に今月の会場に入る。店の壁には既にしてクリスマスの飾り付けがあった。「もうそんな時期」なのである。
朝飯 菠薐草のおひたし、銀鱈の煮付け、紅白なます、なめこのたまり炊、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、きのうの夜のけんちん汁の具を流用した味噌汁
昼飯 にゅうめん
晩飯 “Johnny’s Cafe 638″の其の一、其の二、其の三、其の四、4種の日本酒(冷や)
2024.11.20(水) 恵比寿講
今日はオヤジの祥月命日にて、朝9時をすぎてから、家内と如来寺へ墓参りに行く。ウチのお墓は特殊な作りにて、土の部分が多い。その平らかさは、毎年、お盆までは何とか保つものの、以降は驟雨や長雨より荒れる。整備の職人が入るのは毎年11月。今年は22日のため、惜しいところで今日には間に合わなかった。
きのうから金曜日までの4日のあいだ、15時すぎよりバス2台のご予約が連続している。バスの駐まる場所を確保するため、僕は14時45分ころより駐車場に立ち、クルマでご来店のお客様の誘導に努める。数十分ほども外にいて、きのうは寒さに震え上がった。よって今月10日の日記「コロモガヘ」の内容には逆らって、今日は朝からモンベルのU.L.サーマラップジャケットを着た。
2台のバスに分乗されたお客様には、今日も何とか、気持ち良く買い物がしていただけたと思う。
今日はまた給与計算の日にて、家内は事務室に長く留まった。買い物のため外へ出られたのは、終業の18時がちかくなるころだった。菠薐草のおひたし、紅白なます、煮魚、けんちん汁、ごはんは、19時30分までにできあがった。それを床の間に安置した恵比須大黒の像にお供えをして、今年の恵比寿講を無事に完了させる。
朝飯 茹でたブロッコリー、 納豆、目玉焼き、揚げ湯波の甘辛煮、なめこのたまり炊、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、じゃがいもと若布の味噌汁
昼飯 にゅうめん
晩飯 紅白なます、菠薐草のおひたし、鱈の煮付け、けんちん汁、夏太郎らっきょう、残り少なくなった3種の日本酒の寄せ集め(燗)、「久埜」の栗饅頭、Old Parr(生)
2024.11.19(火) 予約最強
馴染みの旅行代理店に、先週の金曜日にメールで注文した来年2月の航空券が、きのう確定した。
羽田とバンコクの往復は深夜便だから、僕が指定をしたのはギャレーからできるだけ離れた右列または左列の通路側。バンコクとチェンライの往復はいずれも午前便のため、指定をしたのは主翼に邪魔をされない前部あるいは最後尾か最後尾にちかいところの、往路は左の窓側、復路は右の窓側。この希望に、代理店はすべて応えてくれた。
バンコクからチェンライまでの便で左の窓側を選んだのは、チェンライへの着陸が近づいたときの、山の緑を愛でたいからだ。チェンライからバンコクまでの便で右の窓側を選んだのは、バンコクへの着陸が近づいたときの、摩天楼が作るスカイラインを眺めたいからだ。
運賃と諸経費を教えるよう送ったメールには、今日の午前に返事があった。即、スマートフォンを介して先方の口座に送金をする。eチケットはpdfをメールに添付してくれれば済むところ、代理店は義理堅くも、明日、領収書と共に持参してくれるという。
その余勢を駆って、ということもないけれど、12月28日に宇都宮で泊まるホテル2室も予約をする。楽天トラベルのサイトではなぜか「2人2室」と指定をしているにもかかわらず、ダブルとツインのみが提示される。よって「1人1室」を続けて予約しようとすると、2室目の予約で「重複予約の可能性があります」と警告が出て、どうにもならない。仕方なく1室目は「うわさわたくや」、2室目は予約者名を「うわさわたかや」に変えて、ようやく部屋が確保できた。
またまたその余勢を駆って、ということもないけれど、東京での忘年会の夜に泊まるホテルも予約する。予約最強。行き当たりばったりでは、どうにもならない。
朝飯 菠薐草のおひたし、蓮根のきんぴら、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「こつぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、なめ玉丼、豆腐とブロッコリーの味噌汁
昼飯 にゅうめん
晩飯 菠薐草の胡麻和え、揚げ湯波の甘辛煮、夏太郎らっきょう、もろこの佃煮、鶏の水炊き、水炊きのスープによる雑炊、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、麦焼酎「こいむぎやわらか」(お湯割り)、板チョコアイス、Old Parr(生)
2024.11.18(月) 582。
南東に面した廊下から食堂に入る。夜明け前の真っ暗闇の中で、孫の椅子にスネをぶつける。食卓には大人用の椅子5脚に加えて孫の椅子も3脚があるため、目隠しの状態でそれらを避けて歩くのは、なかなか難しいのだ。
応接間の仏壇に花と水とお茶を供えて食堂へ戻り、きのう事務室から持ち帰ったコンピュータの、電源を入れたい気持ちをグッとこらえる。
書きたくて書きたくて、つまり仕事がしたくてしたくて、夜の会合、食事、観劇などから家に戻ればすぐに書斎の机に着くと、林真理子がどこかの週刊誌に書いていた。僕の朝の気持ちも同様である。しかし日記を書き始めれば、他のことができなくなる。
よってコンピュータに伸ばしかけた手を途中で止めて、先ずは食器棚の引き出しからバンドエイドのキズパワーパッド、常備の軟膏「ハクシン」、爪楊枝を取り出し食卓に戻る。そしてハクシンを爪楊枝の先に付け、それを右手親指の、爪と肉の剥離した赤い部分に詰め込む。それを包むのは3枚のキズパワーパッドだ。
キズパワーパッドは貼る前に掌で1分のあいだ温め、柔らかくする必要がある。貼った後は固定を確かにするため、またまた手で1分のあいだ抑える必要がある。3枚ともなれば10分以上の時間を費やすことになり、そのあいだのヒマさを解消するためTikTokを開く。兵庫県の知事選挙では、開票からいくらも経たないうちに、斎藤元彦が当選を確実にしていた。
と、ここまで書いて文字数は582。よって今日の日記はここで終える。
朝飯 キャベツとトマトとウインナーソーセージのソテー、納豆、なめこのたまり炊、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、里芋と若布の味噌汁
昼飯 にゅうめん
晩飯 「陶」のあれや、これや、それや、他あれこれ、麦焼酎(お湯割り)、家に帰ってからのSMIRNOFF VODKA(ソーダ割り)
2024.11.17(日) 収束、そしていきなり
朝のテレビのニュースが日光の混み具合を報せている。今年の紅葉の見ごろは夏の猛暑により、例年より1週間ほど遅れていると聞く。それでも現在の混雑は、勤労感謝の日のからむ2連休までで収まるだろう。回転のそれほど速くない商品、特に道の駅「日光街道ニコニコ本陣」へのそれは、今週からその数を漸減させていくべきだ。そして25日からは年末ギフトの繁忙が、打ち上げ花火のように、いきなり始まるのだ。
社員のうち数名が出社したところで時刻は7時43分。8時の朝礼までには戻って来られると踏んで、ホンダフィットで今市小学校へ向かう。結果は明白。とはいえ投票用紙を無駄にするのは気が引ける。栃木県知事選挙への投票を済ませて会社に戻る。時刻は7時55分だった。
事務机の左手に提げたカレンダーへの、すべきことの書き込みがいよいよ混み合ってきた。人と会う、集まりに出る、検診のため病院へ行く、そのような時間の限定されたこと以外はほとんどすべて、夜明け前から早朝にかけて行うことになる。早寝早起きは今より増して、励行していかなければならない。
終業後、今週の売上金をまとめ、それを毎日の数字の合計と突き合わせる。そのふたつが一致するのは当たり前のことながら、初回で合えば、やはり嬉しい。ここで時刻は18時45分。即、4階の食堂へ上がってウォッカを小さなグラスで1杯だけ飲む。更に飲みたいところではあるけれど、それは許されない。
19時ちょうどに春日町1丁目の公民館に靴を脱ぐ。お祭の直前でもない限り、町内役員の会議は数十分で終わる。隣のアイザワヒロシさんが見せてくれたスマートフォンには、早くも栃木県知事選の結果が出ていた。
朝飯 揚げ湯波の甘辛煮、納豆、生のトマト、菠薐草のおひたし、なめこのたまり炊、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、若布と万能葱と揚げ玉の味噌汁
昼飯 にゅうめん
晩飯 もろこの佃煮、SMIRNOFF VODKA(生)、ベビーリーフを添えたキノコとベーコンのスパゲティ、PREDICADOR BLANCO 2015、どら焼き、Old Parr(生)
2024.11.16(土) 続・予約
携帯電話のいわゆるショートメールはほとんど見ない。仲間うちで使われる文字による意思の伝達手段はPCメール、メッセンジャー、LINEに限られるからだ。しかし今朝は何気なく、スマートフォンのそのアイコンをタップした。そうしたところ、先ずは「23,776JPY、不審な場合にはご連絡ください」とのメールが今月7日の19時46分に、また「先ほどのと利用について確認がございます。ご回答ください」とのメールはきのうの13時15分に入っていた。一体全体、何が起きているのか。
指先でチマチマと操作をしなければならないスマートフォンから離れ、コンピュータにパスワードを打ち込んで、自分のカード情報を見に行く。すると僕のクレジットカードに不正使用が疑われたため、現在、その有効性を止めているとの説明が出てきた。そこでそれに続く質問に答えたところ、カードは有効性をすぐに取り戻した。
「どうりで」と合点がいった。きのう伊豆の整体院ちかくのホテルを予約する際、いますぐカードで支払う方法を選んだところ、遂にその決済ができず、現地決済に切り替えた経緯があったのだ。
クレジットカードの使用履歴を遡った限りでは、SMSが知らせてきた23,776円の支払いは発生していなかったから、気分はすっきりした。そしてきのうの日記に書いた来春のタイ行きにおける、すべてのホテルを一気呵成に予約した。円安ドル高の急進により海外のホテル代も上がっていることを懸念したものの、つい先日に調べたときより料金はすこし下がっていた。更にはこれまたきのうの日記に書いた、来月に伊豆から帰宅する途中の料理屋にも席を確保した。
世の中には予約を嫌う人が、ある一定の割合で存在する。僕にはどうにも理解できない性向ではある。しかし「予約は自分を束縛する」という意見に触れて「なるほど、そういう考え方もあったか」と腑に落ちた。僕にとって予約は「自由の確保」に他ならない。路頭に迷うなどは、したくないではないか。
朝飯 茄子とピーマンの醤油炒め、生玉子、蓮根のきんぴら、なめこのたまり炊、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、豆腐と菠薐草の味噌汁
昼飯 にゅうめん
晩飯 蒲鉾、鰤の蕪鮨、らっきょうの「小つぶちゃん」、夏太郎らっきょう、牡蠣とモロコの佃煮、トマトと刻みキャベツを添えた”AGETE”のらっきょうのたまり漬入りメンチカツとコロッケ、「片山酒造」の「冷やおろし純米吟醸」(冷や)
2024.11.15(金) 予約
午前、きのうおとといとかかったばかりの伊豆の整体院に、来月の予約を入れる。整体院ちかくのホテルにも予約を入れる。その頃には2024年の年の瀬が、いよいよ迫っている。よって2日目の、帰宅途中の夕食の場所も、予約をしておく必要があるだろう。
ホテルの予約がインターネットでできる世の中が来たことは、僕にとって大いなる福音だった。「当日は生憎と全館満室でございまして…」とホテルの予約係に謝られることを思うと、どうにも受話器に手が伸びなかった。会話を必要としない予約は心の負担が少なく、とても有り難い。
来月の整体とホテルの予約に引き続いて、来年2月のタイ行きの航空券を、なじみの旅行代理店にメールで発注する。先方の係は、今日は仕事に忙殺をされていないらしく、返事は間もなく戻った。運賃および座席の位置は来週の月曜日に確定するとのことで、即、了承した旨を返信する。
いわゆるLCCには、タイ深南部のナラティワートからバンコクまでの路線に1度だけ乗ったことがある。国際線でも使ってみたい気持ちはあるものの、羽田空港にはその発着が無い、深夜便も無い、というふたつの「無い」により、いまだ経験できずにいる。深夜便を嫌う人もいるけれど、限られた時間を有効に使える点において、僕にはとても有り難い。
旅行代理店からの、月曜日の返事が楽しみである。
朝飯 スクランブルドエッグ、納豆、菠薐草の胡麻和え、蓮根のきんぴら、なめこのたまり炊、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、キャベツと若布の味噌汁
昼飯 にゅうめん
晩飯 ナッツとドライフルーツのたまり漬「山のにぎわい」、海老真薯の椎茸詰め、牡蠣の醤油煮、蛸の唐揚げ、「片山酒造」の「冷やおろし純米吟醸」(冷や)、リンゴ、ロールケーキ、Old Parr(生)
2024.11.14(木) 伊豆治療紀行(30回目の2日目)
目覚めて枕頭のiPhoneをたぐり寄せる。時刻はいまだ1時16分だった。それから6時までのあいだには多分、一睡もしなかったはずだ。温泉ホテルに泊まっても朝風呂はほとんどしない。しかし今朝は朝食までの時間調整として地下1階の大風呂へ行く。
伊豆高原痛みの専門整体医院での治療は「少し張っている」という背中にこそ9,000ボルトを発する電子ペンはお灸のような熱さを感じさせたものの、筋肉の緩みは早く、だから熱さも数秒で去って行った。ペンを打たれた個所は、背中の両側に10個所ほどだっただろうか。膝の関節の裏側、また膝の上部、両側、正面に打たれたそれは、触れているくらいの感触しか今日は感じさせず、つまり状態は良好、ということだ。
整体院から城ヶ崎海岸駅までの下り坂は勾配が大層きつい。この1,100メートルを徒歩で下って11:55発の上りに乗る。乗り換え案内によれば新橋に着くのは13時54分。よって熱海の新幹線プラットフォームから新橋の大衆床屋に電話を入れ、14時5分に予約を入れる。予約に500円の料金がかかるとは、今日のオネーサンに教えられて初めて知った。
新橋には乗り換えが上手くいって、13時44分に着いてしまった。散髪もそれに伴って、14時38分に終わってしまった。家内との待ち合わせは新橋で16時55分。それまで何をして過ごそうか。
新橋から銀座線で日本橋へ移動する。高島屋地下1階の味百選売場にて、上澤梅太郎商店の商品を視察する。陳列に乱れのあるものについては、それを綺麗に並べ直す。「汁飯香の店 隠居うわさわ」の仕込みのある明日から月曜日までは、長男夫婦や孫たちとは夕食を共にしないから、何かを買うことはしなかった。
中央通りを隔てて向かい側の丸善では、腕時計のベルトの調整をしてもらう。1階の書籍売場では松岡正剛特集に、壁のかなりの面積が割かれていた。ドナルド・キーンの「百代の過客」は、僕の持つ朝日選書のそれは正の上下、続の上下と4冊組みだが、講談社学術文庫の1冊にまとめられていることを知る。すこし離れたところには吉田武著「虚数の情緒」があって、一驚を喫する。枕のように分厚いこれは、しばらく前に仲間うちで話題になったことがある。しかしいくら活字中毒の僕でもこれは読めない。そうハナから決めて、手に入れることはしなかった。
他の棚に、僕の興味を引く数冊を見つけて記憶に留める。僕は手に持つものが多く、重くなることを嫌うから、本を実店舗で買うことはほとんどしない。
京橋のモンベルまで歩いて、ここでもあれやこれや見る。いま着ているユニクロのソフトタッチタートネックTは縮んで袖と裾が短くなっている。よって来春まで我慢をしながら着たら6着すべてを捨て、来秋からはモンベルの適当なもの6着を春と秋の普段着にするかも知れない。
新橋に戻っての夕食は、肴をひととおりこなした直後の白甘鯛の握りに大いに驚く。ひと切れの中に、歯ごたえのあるところと柔らかいところ、脂の乗っているところと淡泊なところが良い塩梅に混じっているのだ。この店に来るのは2007年以来の17年ぶり。前回は「よくお召し上がりになりました」と店主に感心されたものの、そして今回は「おまかせ」にしたものの、腹ははち切れんばかりになった。
新橋駅前の機関車には、既にしてサンタクロースが乗っていた。そうして浅草19:19発の下り特急に乗って、21時すぎに帰宅をする。最繁忙の来月も、伊豆にはいずれ、行くことになるだろう。
朝飯 「亀の井ホテル伊豆高原」の朝のブッフェ其の一、其の二、其の三
晩飯 「新橋しみづ」のおまかせ、おまかせの日本酒(燗)
2024.11.13(水) 伊豆治療紀行(30回目の1日目)
1987年、池波正太郎は初夏にフランス、秋はドイツ、フランス、イタリアと旅した。フランスはあちらこちらを歩いたものの、イタリアはヴェニスアのみ。この地に惹かれるようになったのは三岸節子の画集によると、本人の著作「ル・パスタン」にはある。
ヴェニスに着いた夜、池波は吉行淳之介の夢を見る。多分、吉行の紀行文「ヴェニス光と影」を読んだことによるものだろう。「船着場からゴンドラに乗って、運河にすべり出した吉行さんを大声でよびかけたが、吉行さんは振り向きもせず、ゴンドラの中で憮然としていた」というその夢の「憮然としていた」には苦笑を禁じ得ない。
「私は、今年の異常な夏の気候で、体調をくずしていたので」と池波は独白をする。そのとき池波は64歳。文章から気息奄々の雰囲気は伝わってこないものの「ヴェニスへは、もう一度、行きたいとおもうけれど、おそらくは行けまい」と、弱気である。
「ヴェニスに来て、何もしなかったおかげで、悪い思いもせず、よいホテルへ泊まった思いだけを胸にしまって帰ってきた。こういう旅行の方法というのもあるのだ」と、池波は帰国後に振り返る。僕などは元気にもかかわらず、旅先では何もしないから「楽」以外の何ものも無い。
「私は六白の星で、衰運のどん底が三年後にやってくる。この衰極にそなえ、いまから、種々の方法を考え、実行に移しつつあるところだ」とも池波は書いている。しかしその「三年後」である1990年の初夏に、池波は逝った。
青い海を眺めつつ、また「ル・パスタン」を読みつつ着いた伊豆高原からは、専用のバスでホテルまで運ばれた。そこから徒歩で行ける「伊豆高原痛みの専門整体医院」での治療には幸い、痛みは伴わなかった。この整体院の治療は、からだ、あるいはその一部の具合が良ければ痛くなく、反対に、悪ければ悪いほど、痛いのだ。
ホテルでの夕食は19時30分から。そして21時すぎに寝に就く。
朝飯 蓮根のきんぴら、里芋の味噌和え、菠薐草の胡麻和え、揚げ湯波の甘辛煮、なめこのたまり炊、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、キャベツとベーコンと万能葱の味噌汁
昼飯 「笹八」の爆弾おむすび、JAVA TEA
晩飯 「亀の井ホテル伊豆高原」の其の一、其の二、其の三、其の四、其の五、其の六、其の七、「澤乃井」の特別純米(冷や)、「三和酒造」の「臥龍梅」(燗)
2024.11.12(火) 一択
本日1回目の配達や開店準備、店番など、朝の一連の仕事を終えて4階の食堂でひと休みをしている最中に館内電話が鳴る。僕を呼ぶようおっしゃるお客様がいらっしゃっているという。
旧知のお客様は店内のベンチに腰かけ、お茶を飲んでいらっしゃった。現役時代は介護タクシーを自ら運行する経営者。現在は悠々自適のご隠居さんである。お客様の第一声は「タイ、行ってる?」だった。
このお客様の趣味は旅行で、普段は国内を、昔取った杵柄でクルマでお回りになる。海外はタイ一択。そこに僕との共通点がある。共通するところは他にもある。いわゆる「観光」は、なさらないのだ。
お客様はこのところ、タイではスワンナプーム空港に着くとエカマイまで鉄道を乗り継ぎ、ここのバスターミナルからミニバンでアユタヤへ移動をする。アユタヤは14世紀の遺跡群が世界遺産にも登録されている観光地ではあるものの、お客様は知り合いが経営する安いホテルに滞在し、昼は本読み、気が向けばマッサージ、夜は外で買ってきたおかずを肴に部屋でテレを見ながらビールを飲む、そうしてただただ気楽にしているのだという。
「今、タイ航空は安いよ」と、お客様は僕に笑いかけた。確かに、いまだコロナの余韻の残っていた昨年4月のハジャイ行きでは、航空券はコロナ前の3倍ほどもしていた。それが今年に入って随分と落ち着いてきた印象は、僕も持っていた。
「私は、次は来年の2月に行きます」と、お客様はおっしゃった。「えっ、僕も2月です」と、僕は反射的にお答えをした。ただし行き先は、お客様とは異なる。
チェンライは、王様のひとりがその研究者だったラオスとの国境も近ければ、岩波文庫の吉川一義訳「失われた時を求めて」全14巻を持参するのも悪くないかも知れない。そのような酔狂をする人がどこかにいないものだろうか。僕にはとてもできないことではあるけれど。
朝飯 ベーコンのソテーとスクランブルドエッグ、蓮根のきんぴら、牛蒡と人参のきんぴら、なめこのたまり炊、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、菠薐草の味噌汁
昼飯 にゅうめん
晩飯 鮨其の一、鮨其の二、鮨其の三、玉子とじの吸い物、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、夏太郎らっきょう、「鳳凰美田」(燗)、パウンドケーキ、Old Parr(生)
2024.11.11(月) 精進
先週金曜日の日記に画像のある「古本屋台2」の112ページ、常連客のセリフに「失われた時を求めて」があるものの、それについての解説は、巻末には無い。声を上げて笑ったのは140ページ。林望の「源氏物語の楽しみかた」を手にしたロバート・キャンベルが焼酎「白波」のお湯割りの2杯目を所望して、屋台のオヤジに断られる場面。屋台で売るものがラーメンでもおでんでもなく古本、というあたりに、久住昌之の面目躍如がある。
開高健によれば、大阪にはむかし、カクテルを売る屋台があったという。オヤジの決まり文句は「郵船で鍛えた腕」だったものの、長くは続かなかったらしい。
木曜日には鮨を食べる。ところが冬の僕の指はアカギレだらけ、バンドエイドだらけで、鮨を摘むには適さない。よって夜は入浴をしながらそれらすべてを剥がし、爪に残った粘着性の成分も、綺麗に落とした。そして寝る前には手にメンソレータムを擦り込み、木綿の手袋をした。
「今日はこれに集中しようと思って、朝からタバコも吸わずにがまんしているんだ。昨夜は昨夜で一滴もウィスキーを飲まなかった。毎晩、分量はべつとして、飲まないってことはないんだがね」と口を開いた開高健らしい男に「たいそうな御精進ですな」と、こちらは佐治敬三らしい男のからかってみせる会話が「ロマネ・コンティ・1935年」に出てくる。
手にメンソレータムを擦り込んで、更に手袋をして寝るという行いも、僕にとっては「御精進」のようなものだ。精進をしなければ鮨を食べることもできない。冬とはまことに厄介な季節である。
朝飯 納豆、生玉子、鶏肉そぼろ、焼き海苔、なめこのたまり炊、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、キャベツと若布の味噌汁
昼飯 にゅうめん
晩飯 「コスモス」のカプレーゼ、カツレツ、ホットバタードラム、ドライマーティニ、TIO PEPE、家に帰ってからのシュークリーム、Old Parr(生)
2024.11.10(日) コロモガヘ
所用により早朝、家内と外へ出る。家内はダウンパーカを羽織っている。僕は半袖ポロシャツに長袖のTシャツを重ねている。「寒くないの」と家内。「寒いよ」と僕。「寒さより、着ぶくれる方が不快なんだよ」と言葉を添える。
昨年より、仕事着に限れば年間で以下9回の衣替えをするようになった。
春:ソフトタッチタートネックT+パタゴニアRIクルー
晩春:ソフトタッチタートネックT+長袖Tシャツ
初夏:半袖ポロシャツ+長袖Tシャツ
盛夏:半袖ポロシャツ
初秋:半袖ポロシャツ+長袖Tシャツ
秋:ソフトタッチタートネックT+長袖Tシャツ
冬:極暖ヒートテックシャツ+パタゴニアRIクルー
真冬:極暖ヒートテックシャツ+パタゴニアRIクルー+ダウンベスト
厳冬:極暖ヒートテックシャツ+パタゴニアRIクルー+ダウンパーカ
上記に照らせば11月10日現在の僕の服装は、初夏あるいは初秋の服装になる。寒いのも当たり前にて、午後、押入の衣裳ケースからユニクロのソフトタッチタートネックTを取り出し、チェストに移す。そしてチェストの半袖ポロシャツは、押入の衣裳ケースに戻す。
その衣替えの作業中に、買ってはみたものの、そして着ようと思えば着る機会はいくらでもあるにもかかわらず着ない服の、結構あることを再確認する。貧乏性のため、他所へ行く際にもそれらは温存したまま仕事着で出かけてしまったりするのだ。
ところで上記一覧のうち、気に入って使ってきた長袖のTシャツが随分とヨレてきた。小遣い帳を検索してみれば、3着のうち2着は2017年5月に、1着は2022年10月に買っていた。7年ものあいだ着ていれば、ヨレも当然だろう。
先般、厚みは普通にもかかわらず丈夫さは天下一品と製造元は主張するTシャツを、FACEBOOKの広告で知った。価格は通常のTシャツの倍あるいは3倍。道具は丈夫で長持ちをするものが好きだ。年が明けたら現物を確かめに行こうと思う。
朝飯 ピーマンとベーコンのソテーを添えたスクランブルドエッグ、鶏肉そぼろ、なめこのたまり炊、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、トマトとキャベツと若布の味噌汁
昼飯 にゅうめん
晩飯 もやしナムル、夏太郎らっきょう、水餃子、担々麺、麦焼酎「こいむぎやわらか」(お湯割り)
2024.11.9(土) 料理をお出しできるまでに
早く起きたにもかかわらず、アカギレの切れた手指とかかとに計7枚のキズパワーパッドを貼るだけで、結構な時間を費消する。おまけにそれを貼った指で操作するトラックパッドは感度が落ちるため、いつものようには日記の作成が捗らない。更には日記のための画像をウェブ上に上げると拡張子に”-1″が付いてしまう現象を解決することにも時間を取られ、気づけば6時が過ぎていた。冬の寒さはそれほど厭わない。乾燥によるアカギレや、低い気温に対処するための重ね着がイヤなのだ。
日中、事務室と店舗のあいだを行ったり来たりしながら外を見る。日光街道や会津西街道を往くクルマの数は、先週の日曜日がこの秋の頂点になるかも知れない。とはいえ今日の道路が空いている、というわけでもない。紅葉見物の観光客の高原状態は、今月の24日までは続くだろう。
夜、ちかくのイタリア料理屋へ次男とふたりで出かける。木の扉に取り付けられた自然木の取っ手を引くと、週末ということもあって、お客の数はいつになく多かった。この店は凝りに凝った料理を提供する代わり、それがテーブルに運ばれるまでの時間が長くかかる。よって酒肴と締めのスパゲティは同時に頼む。
その肴で赤ワインを飲んでいる最中に、背後で扉の開く気配がする。ややあって「えーっと、えーっと、どうしよう。お客様が立て込んでいるので、料理をお出しできるまでに時間がかかると、ウワサワさん、伝えていただけますか」とオカミに頼まれ、振り向くと入口には白人の男女が立っていた。彼らは僕の説明に「飲み物だけなので」と答え、無事、ひとつだけ残ったテーブルに着くことができた。
しばらくするとまたオカミに促され、振り返ると、また白人の男女。カウンターにも空きは無く、彼らは夜の街へ引き返すこととなった。
いつごろからか、我が街にも旅行中らしい外国人の姿が目立ってきた。実質的な彼らは旧日光市や鬼怒川温泉を避け、それらの観光地の、川本三郎のことばを借りれば「ひとつ目小町」となる旧今市市街に滞在をする例が増えてきたのだろう。「エアビー、増えてきたからなー」と次男と話す。
朝飯 牛蒡と人参のきんぴら、生玉子、鮭の焼きほぐし、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、トマトと大根と若布と揚げ玉の味噌汁
昼飯 2種のおむすび、万能葱のスープ
晩飯 “JOHNNEY’S CAFE 638″のフォカッチャ、アンティパストの盛り合わせ、ムール貝と天使の海老のスパゲティ、カラフェの赤ワイン、栗のケーキ、おまかせのウイスキー(オンザロックス)
2024.11.8(金) 好きな仕事
目を覚まし、しばらくは布団の中でぐずぐずしたものの、好きな仕事の控えていたことに気づいて即、起床する。好きな仕事とは、上澤梅太郎商店が運営する朝ごはん専門店「汁飯香の店 隠居うわさわ」の予約の受付、および釣銭のための種銭の準備、である。
淹れたばかりのお茶を飲みつつコンピュータをインターネットに繋ぐ。きのうの終業後から今朝までにいただいたご予約により、今月の18日、23日、24日の隠居は満席になった。23日と24日にご予約をくださったお客様には渋滞に気をつけていらっしゃるよう、返信にひとことを加える。そして予約表の当該の部分に、丸で囲んだ「満」の文字を赤いフェルトペンで書き入れる。
ひと息をついたところでWordPressを開く。そしてきのうの日記に続いて今日の日記のここまでを書き、コンピュータを閉じる。次は保存容器を手に1階へ降り、帽子とマスクを着けて蔵の冷蔵庫に入る。日光味噌梅太郎白味噌は、きのう使い切った。その容器に今度は日光味噌梅太郎赤味噌を満たして4階の食堂に戻る。時刻は6時24分。ふたたびお茶を淹れて、久住昌之と久住卓也による「古本屋台2」を開く。
その「古本屋台2」の55ページに吉田健一著「汽車旅の酒」を見て早速、検索エンジンに当たる。これは書かれた時代はとにかく、出版は2015年だから古くない。そのamazonのページにはおなじ著者による酒と食べものに関する本が複数あって「へー、こんなに書いていたのか」と、すこし驚く。そして「あー、たこ梅、行きてぇな」と、痛烈に思う。
文章が長くなるので、以降については割愛をする。
朝飯 鮭の焼きほぐし、茄子とパプリカの味噌炒り、胡瓜のマヨネーズ和え、牛蒡と人参のきんぴら、なめこのたまり炊、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、豆腐と万能葱の味噌汁
昼飯 にゅうめん
晩飯 トマトとベビーリーフのサラダ、隠元豆のソテーと目玉焼きを添えたハンバーグステーキ、GRAND ANDES CABERNET SAUVIGNON CENTRAL VALLEY CHILE、リンゴ、エクレア、Old Parr(生)
2024.11.7(木) 初冠雪
土井たか子と無名の男がリングの上に対峙し、今まさにボクシングを始めようとしている。僕には背を向けているため、男の顔は見えない。という夢を見ながら目を覚ます。素っ裸である。きのう風呂に入ったか否かの記憶も無い。
「飲んじゃ日本酒がいちばん美味いわな」と言う人がいる。僕は必ずしもそうは思わないけれど、きのうは日本酒が捗った。多分、いつのものか知れない朝鮮の徳利と、薄い織部釉の猪口の組み合わせが良かったのだ。
天気も上々であれば、朝食の準備をはじめる前に屋上へ上がる。雲間に男体山の初冠雪が望める。ひとつ下の4階へ戻ってテレビの電源を入れてみれば、何と富士山の初冠雪の観測も、今朝だという。11月7日の富士山の初冠雪は、130年間の観測史上もっとも遅いものとも、気象予報士は伝えていた。これから訪れる冬の気温は一体全体、どのような具合になるだろう。
日中、店のキャッシュレジスターの100円玉と10円玉と5,000円札が何度も少なくなって、事務室の金庫から忙しく補給をする。「人はときおり、目に見えない何者かからの指令により同じ行動に及ぶ、そう考えたくなることは結構、多い」と、先月23日の日記に書いた。今日もそのような指令が天から降ってきて、電子決済より現金、それも1万円札でお支払いになるお客様が増えた。まぁ、そんなこともないだろうけれど、明日は釣銭を得るため、銀行へ行くことになるだろう。
朝飯 茄子とパプリカの味噌炒り、納豆、牛蒡と人参のきんぴら、なめこのたまり炊、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、大根と若布の味噌汁
昼飯 にゅうめん
晩飯 蒲鉾、鰤の蕪鮨、手巻き鮨、「小泉酒造」の「東魁盛ゆめかなえ純米吟醸」(燗)、“Chez Akabane”のチョコレートケーキ、Old Parr(生)
2024.11.6(水) 夜は和のおかずにて
久しぶりに3時台の起床を果たす。とはいえ食堂に出たときの、食器棚の電波時計は3時59分を差していたから、得をしたという感覚は、それほど覚えなかった。そしてお茶を淹れる前に、じっと手を見る。
爪が伸びている。手の爪は、まるで鮨屋の職人のように短く切りそろえるのが好みだ。しかし晩秋から春にかけてそれをすると必ず爪とその直下の肉のあいだにアカギレが発生し、バンドエイドのキズパワーパッドを指1本に対して3枚も巻くことになる。それを嫌って現在は、爪は伸ばし加減にしている。気持ちの悪いことではあるけれど、仕方の無いことでもある。
午前、先月7日に着た白いシャツがようよう洗濯屋から戻ってきた。ワインと醤油による染みを抜くのに時間がかかっていたのだ。これからは、そのような場所に木綿の白いシャツは着ていかないことにしようと一瞬は考えたものの、まさかあらたまった席に、シミなど付いても気にならない安いシャツを着ていくのも憚られる。いっそ、使い捨ての紙のエプロンでも持参しようか。
シャツと共に戻ったズボンを押入の衣装箱へ仕舞いつつ、別の衣装箱にパタゴニアのR1エアクルー2着のあることに気づく。思い返してみればこれは今年の2月に買ってすぐに着始めたものにて、その着心地の良さに、それまでの普段用のセーターはすべて捨てたのだった。今年、このセーターに袖を通すのはいつになるだろう。
終業後、検索エンジンに”HARRIS TRUMP WHICH”と入れてみる。あと4名の選挙人を獲得すればトランプの勝ちと、その赤と青の帯グラフは伝えていた。「事前調査で互角ならトランプの勝ち」とする意見は目にしていたものの、これほどの大差がつくとは思いもよらなかった。
夜は和のおかずにて燗酒を飲む。
朝飯 マカロニサラダ、コンビーフとスクランブルドエッグ、茄子とパプリカの味噌炒り、なめこのたまり炊、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、きのうのポトフの具による味噌汁
昼飯 にゅうめん
晩飯 かまぼこ、里芋の淡味炊き、菠薐草の胡麻和え、牛蒡と人参のきんぴら、鰊の蕪鮨、秋刀魚の塩焼き、夏太郎らっきょう、「小泉酒造」の「東魁盛ゆめかなえ純米吟醸」(燗)、「山田屋」の人形焼き、Old Parr(生)
2024.11.5(火) 共感
シーン1 海辺のこぢんまりとした温泉ホテル。「ザザー」と打ち寄せる波。
シーン2 男、大浴場で首まで湯に浸かり「あー」と声を漏らす。
シーン3 男、湯から上がって脱衣所へ向かう。
シーン4 男、「フーッ」と息を吐きつつ部屋への廊下を行く。
シーン5 男、部屋へ戻り窓際の椅子に着いて「こうなっちゃうよな、それは」と呟きつつ缶ビールをコップに注ぐ。
シーン6 男、「ゴクゴク」と、コップのビールを飲む。
シーン7 男、「あー、サイコー!」と胸を反らす。
シーン8 男、「おそい夏。海辺の安ホテルにひとり逗留」と独白。
シーン9 男、「厳選してきた五冊の文庫本を読みふける二泊三日…」と独白。
シーン10 左手に岬を遠望する海。間近を右から左へ歩いて行くカニ。男、「長年の夢、遂に実現」と独白。
シーン11 男、「って、明日の朝チェックアウトだけど、一冊も読んじゃいないや、ダラダラしただけで…。あー、楽」と独白。
おとといの日記の最上部に置いた画像の、久住昌之と久住卓也による漫画「古本屋台」に収められた上記は一編にて「これはまさにオレの旅じゃねぇか」と深く共感をした。「旅、かくあるべし」と思う。膝をたたく人は、多くはないだろうけれど。
朝飯 茄子とパプリカの味噌炒り、ブロッコリーソテー、温泉玉子、蓮根のきんぴら、なめこのたまり炊、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、豆腐と万能葱の味噌汁
昼飯 にゅうめん
晩飯 マッシュルームのソテー、3種のパン、ポトフ、Chablis Billaud Simon 2018
2024.11.4(月) 高原状態
早朝、食堂の丸テーブルにコンピュータを開き、それであれやこれやしながら視線を右手に移す。空は、1日でもっとも美しくなろうとする直前にあった。その画像を撮るため屋上への階段を上がるのは今しかないと考えつつ「今日はいいや」と、コンピュータに向かい続ける。そのとき僕が何を考えたかといえば「こうして機会を捨てると、日記の最上部に置くための画像を得られないまま1日が終わるんだよな」ということだ。
きのうは紅葉シーズンの、それも三連休の中日で忙しかった。今日はいくらかは落ち着き、お客様の足は早いうちに引くだろう。そう考えつつ日中は仕事をした。
その予想に反して道の駅「日光街道ニコニコ本陣」には、朝と昼だけでなく、15時10分から15時40分のあいだに3度も配達に行くことになった。これはなにも、補充するそばから商品が売り切れてしまう、ということではない。追加が必要な商品の完成に時間差があったゆえの3度、である。また夕刻にはお客様の多さにより、事務室から呼んだカワタユキさんは、1時間ものあいだ店から離れることができなかった。
店舗での販売の高原状態は、24日の日曜日まで続くはずだ。それまでは、すべきことを地道に積み重ねるのみだ。しかし忙しさは、そこで終わらない。11月の最終週からはいよいよ、年末ギフトの繁忙が始まる。ひと息がつけるのは、1月の最初の日曜日の夜になるだろう、多分。
朝飯 茄子とパプリカの味噌和え、マカロニサラダ、ゆで玉子、大根おろしを薬味にした納豆、なめこのたまり炊、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、メシ、大根と若布の味噌汁
昼飯 にゅうめん
晩飯 トマトとレタスとブロッコリーのサラダ、「ミラノピザ」のピッツァ其の一、ピッツァ其の二、ピッツァ其の三、Chablis Billaud Simon 2018
2024.11.3(日) そういう旅行
「日光の東武駅から東照宮までのあいだは渋滞でクルマが動かないとインターネットにありましたけど、本当ですか」と、きのうの夕刻に来店された二組のご夫婦に訊かれて「はい、その通りです」とお答えをした。「東武駅と東照宮のあいだの距離はどれくらいですか」と再度のご質問をいただいて「2キロです」と、お答えをする。「だったら東武駅のちかくにクルマを駐めて、歩こうとすれば歩けますね」と答えを求められるも「しかし駐車場は、いずれ満杯でしょう」と、ご返事をするしかなかった。やはり連休だった先月14日に来てくれた後輩は、旧日光市街の状況について「大渋滞により駐車はおろか停車をする場所すら見あたらなかった」と言っていたのだ。
日光の旧市街にお泊まりなら、ホテルにクルマを置いたまま徒歩で東照宮へ向かえる。しかし1ヶ月前に今回の日程を決め、ホテルを予約しようとされたときには、日光市旧市街のホテルに空きは無く、やむなく鬼怒川温泉に宿を取られたという。鬼怒川温泉から東照宮までの距離は、おおむね20キロメートル。
僕は店に備えつけの地図をお客様に差し上げると共に、霧降大橋の先からは大渋滞になるだろうけれど、大谷向のセブンイレブンの角から日光カンツリークラブの脇を通って東照宮の直下まで通じる道をお教えした。またiPhoneのGoogleマップを開き、日光市旧市街の、大谷川沿いの裏道もお教えした。そしてまた、明日の朝はできるだけ早くホテルをお出になるよう、お勧めをした。とにかく三連休の最中に来てしまわれたのだから、どうにもならない。
15時15分、道の駅「日光街道ニコニコ本陣」への本日4回目の納品をするため、台車を押して外へ出る。すると「宇都宮方面って、なんであんなに渋滞してるんですか」と、たまたまそこに立っていらっしゃったお客様に訊かれて「道の駅です」と、即答をする。目の前の日光街道の渋滞の先頭は道の駅。その車列は後方、日光方面の杉並木の中まで続いていて、最後尾がどこにあるのかも分からない。
「このあたりって、いつもこんなにクルマが多いんですか」と、ふたたびそのお客様に訊かれて「観光シーズンの観光地。しかも今日は三連休の中日ですから」とお答えをする。お客様は苦く笑われた。このところ、お客様の苦笑いをよく目にする気がする。それは、僕の言動によるものなのだろうか。いまだ昼食も摂れていないというそのご夫婦に蕎麦屋の場所を求められ、昼から夜まで通しで営業をしている近所の「やぶ定」をお教えする。
閉店の17時30分もちかいころ、マイクロバスが店の前に横付けされる。レンタカーであれば、親戚か、親しいお仲間によるご旅行だろう。ご一行には随分とお買い上げをいただいた。
「もう連休はこりごり」とおっしゃる年配の女性にはこれまた蕎麦屋を教えてくれと頼まれ、前出の「やぶ定」に電話を入れる。街場の蕎麦屋には18時より他の予約が入っているとのことだったが、何とか受け入れてもらえた。
それにしても、人は本当に、週末にしか行楽に出られないものだろうか。マイクロバスのご一行はともかくとして、夫婦や友人など人数の少ない集団であれば、平日の行動も可能なのではないか。
夫婦で海外から帰ってきたある人が「疲れに行ったような旅行でしたが」と、笑いながら話してくれたことがある。その人は僕からすれば「疲れに行ったような旅行」を繰り返しているように見える。とすれば、実はそういう旅行が好きなのかも知れない。「いやはや」である。
朝飯 なめこのたまり炊の大根おろし和え、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、メシ、ベーコンと小松菜の味噌汁
昼飯 にゅうめん
晩飯 豚肉と厚揚げ豆腐と小松菜と椎茸の鍋、なめこのたまり炊、夏太郎らっきょう、麦焼酎「こいむぎやわらか」(お湯割り)
2024.11.2(土) 小さなカメラ
きのうは19時30分より入浴をし、19時47分に食堂で水を飲んで、寝室へ退いた。本日最初の目覚めは0時15分。起きるにはいかにも早すぎる。その後、深く眠った感触というか感慨というか、そういうからだの感じと共に2度目の目覚めを迎え「もう4時くらいにはなっただろうか」と枕頭のiPhoneを見ると、時刻はいまだ1時18分だった。しばらくは躊躇をしたものの、結局は起床をして、1時38分に食堂に入る。
上澤梅太郎商店が運営する朝食の専門店「汁飯香の店 隠居うわさわ」は毎週、土日月の営業。そちらに家内が去った6時すぎに寝室へ戻り、秋に着ようとして遂に着ることのなかったシャツをチェストから押入の衣装箱に移す。続いて晩秋のための襟の高いシャツ4着をベッドの下の引き出しからチェストへ移す。「晩秋のため」とはいえ、それは一般には春と秋のものだろう。夏以外の季節に汗をかくことを僕は極端に嫌う。ゆえの薄着である。
夕刻、支払いのためキャッシュレジスターの前にいらっしゃった中年女性が”DJI Pocket”を握っていらっしゃったため、思わずその小型カメラについて、質問をさせていただいた。
この動画撮影用のカメラを意識するようになったきっかけは、日本のどこかのプロ野球球団が数年前に優勝し、そのときベンチからマウンドに駆け寄った集団の中に、これを手にした選手がいたことによる。現在、旅行中の動画は”Ulanzi”の小型三脚にiPhoneを取り付けて撮っている。この組み合わせにジンバルの機能は無いから、歩きながらの撮影では、どうしても揺れる。だから”DJI Pocket”には興味津々なのだ。
一方、僕には取扱説明書が読めないという、学習障害なのか、ただのなまけ者なのかは分からないけれど、そういう癖がある。だから新しい道具を手に入れたときにはどうしても、その使い方を手取り足取り教えてくれる人が必要になる。ちかくに誰か”DJI Pocket”を使用中の人はいないだろうか。
「ようやく使えるようになってきた」とおっしゃるお客様は「ほら、こうして自然に仕舞えるの」と、その小さなカメラがETの頭のようなレンズ部分をみずからクルリと回転させる様子見せてくださった。僕の使用環境であれば、高い”Pocket 3″は必要ない。安い”Pocket 2″で充分のはずである。
朝飯 鮭の焼きほぐし、切り昆布の炒り煮、炒り豆腐、牛肉と牛蒡と舞茸のすき焼き風、なめこのたまり炊、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、若布と小松菜の味噌汁
昼飯 焼きおむすび、鶏とマッシュルームとマカロニのケチャップ煮、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、若布と玉葱のスープ
晩飯 「コスモス」のトマトとモッツァレラチーズのサラダ、オムレツカレー、ドライマーティニ、赤ワイン
2024.11.1(金) 来年のカレンダーをお分けします。
業務日報をコンピュータで付けるようになった1992年から手帳を離れ、現在は「手帳つかわない歴32年」の上澤卓哉です。しかしカレンダーは、やはり必要です。
鬼が笑うかも知れませんが、事務机の左手に、来年のカレンダーを提げてみました。上澤梅太郎商店のカレンダーは、B4サイズで、昔ながらの、ありきたりのデザインのものです。ただそれだけに…
・予定を書き込むには最適です。
・「大安」「先勝」などの六曜や旧暦、日本の伝統行事を知ることができます。
・筒のように丸めて、またはコピーして持ち運べば、直近の日程管理に便利です。
ご入り用のお客様は、ご注文の際【通信欄】に「カレンダー希望」とお書きください。在庫の続く限り、商品に同梱いたします。
ご注文は以下から、お願い申し上げます。
http://www.tamarizuke.co.jp/fs/tamarizuke/c/item
・店頭でお買い物のお客様は、販売係にお求めください。
・電話やファクシミリでご注文のお客様は、口頭またはメモで受注係にお求めください。
・品切れの際は、ご容赦ください。
朝飯 切り昆布の炒り煮、目玉焼き、炒り豆腐、鮭の焼きほぐし、なめこのたまり炊、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、若布と大根とトマトの味噌汁
昼飯 にゅうめん
晩飯 「ユタの店」の焼き餃子、チャーハン、「萬世酒造」の芋焼酎「黒壱」(お湯割り)、サービスの杏仁豆腐






























































































































