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お買い物かご

清閑 PERSONAL DIARY

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2016.12.21(水) 欲しいけれども必要はない

iPhoneの、人に聞けばよく切れるらしい電源コードが、僕の場合には隨分と保っていた。現在のそれは、docomoがiPhoneを扱うようになった初日に手に入れた”5c”の付属品だ。ということはこれを僕は、2013年9月20日から3年と3ヶ月のあいだ使い続けたことになる。その電源コードの皮膜が裂け、中の電線のささくれ立っていることに今朝は気づいた

ウェブ上には、このコードの耐久性を高めた商品がたくさん売られている。「耐久性が高い」とは大好きな性能のひとつで、ほとんど何にでも、僕はそれを求める。しかし悲しいかな、僕の使い方ではたとえ純正のコードでも、3年3ヶ月も保ってしまうのだ。

皮膜の裂けた電源コードを捨て、ことし6月に機種交換をした、”6s plus”のそれを取り出す。これまた3年と3ヶ月くらいは保つのではないか。耐久性を高めたコードに興味はあるけれど、これを買う機会は永遠に訪れないかも知れない。

どこかに僕の必要とする品物はないか。仕事ばかりをしていると、たまには買い物くらいしたくなるのだ


朝飯 豆腐の卵とじ、白菜とハムのソテー、揚げ湯波と小松菜の淡味炊き、すぐき、メシ、揚げ湯波と貝割れ菜の味噌汁
昼飯 ラーメン
晩飯 トマトとマカロニとゆで玉子のサラダマッシュドポテトを添えたハンバーグステーキ“Pommard 1er cru LEROY 1998”ロールケーキ、”Glenfiddich”(生)

2016.12.20(火) 乃木坂ちかく

所用にて、下今市駅12:35発の上り特急スペーシアに乗る。日光から東京へ出るに際しての服装は、この時期がいちばん難しい。日光の気温に合わせると東京で汗をかく。東京の気温に合わせると帰り道が寒い。温度調節の楽な、つまり山用の服は仕事には適さない。今日は結局のところ、素肌に木綿のシャツを着てネクタイを締め、”HOFER”のジャケットを着た。

日本橋から南青山の外れというか六本木の外れというか、そういう妙なところへ移動をする。そこから階段を上がって乃木坂へ向かい、しかしその乃木坂に達する前に路地へと折れる。冬の西日を背中から浴びて、行く手には僕の長い影が伸びている。木綿のシャツと毛のジャケットの2枚しか着ていないにもかかわらず、うっすらと汗をかいている。

夏の汗はどうということもない。しかし冬の汗はひどく不快だ。冬至の前日にもかかわらずジャケットを脱ぎ、素肌に木綿のシャツ1枚でしばらく歩く。


朝飯 五目おから、小松菜とエリンギの胡麻和え、鰯の梅煮、すぐき、トマトのスクランブルドエッグ、メシ、昆布と玉葱と揚げ湯波の味噌汁
昼飯 「セブンイレブン」の3種のおむすび
晩飯 「加賀屋北千住店」のあれやこれやチューハイ

2016.12.19(月) ノンストップ

昼食は、すべての社員が職場に戻る13時30分から家内と摂っていた。しかし20名の社員のうち5名が妊娠、あるいは出産を経て産休という非常事態にできるだけ人員を確保するため、僕は11時30分から、家内は13時30分からと、その昼休みを分けることにした。この日記を遡ると、9月のはじめにはそのシフトが敷かれていたことを知って驚いた。既にして僕は、4ヶ月ちかくもひとりで昼食を摂っていたのだ。

今日は事務係のカワタユキさんと共同で仕事をする必要があった。「オレはメシは、今日に限っては昼すぎ1時半から食べるから」と伝えて仕事を始めたものの、その時間が来ても終わりは見えない。心配するカワタさんには「当然、ノンストップだ」と声をかけ、頭や手を休ませることはしない。

そうして遂に、中途半端な時間ではあったけれど、ケーキと紅茶をそそくさと腹に収め、ふたたび事務室へと戻る。3食のメシは、ピッチャーのローテーションとおなじく間隔を守り、乱れが生じたときには素早く調整をすることが僕の身体には必要なのだ。

その調整のお陰で、18時からの会食には万全の調子で臨むことができた。「頭がすこしばかり悪くても、健康でありさえすれば仕事はできる」と、今市小学校の4年間をお世話になったエダタダシ先生はおっしゃった。大人になって、はじめて腑に落ちる言葉である。


朝飯 3種のおむすび揚げ湯波と万能葱の味噌汁
昼飯 レモンパウンドケーキ、紅茶
晩飯 「三彩」の懐石10品、獺祭「磨き二割三分」(冷や)、魔王(生)

2016.12.18(日) 忘年会

きのう今日と続けて、いまだ深夜とおなじ暗さの製造現場に降りている。早朝の味噌蔵などはさぞかし寒かろうと想像されるけれど、それは大して感じない。その仕事を終えてようやく、空に明るみの差していることに気づく。新聞を取るため外へ出る。井戸水を引いた手水の水が凍っている。初氷を目にしたのは、今日がはじめてではない。

店の冷蔵ショーケースに置かれたワインらっきょうの、リボンがいつの間にかクリスマスのものに変わっている。このらっきょうはカベルネソービニョンによる2種のワインに長く漬けられたもので、半割にして新鮮な生チーズにのせて食べると美味いのだ。

一人で気ままにしていることを好む社交下手の僕にも、いそいそと出かけて行く集まりはある。町内の役員による飲み会も、そのひとつである。

年末に忙しい上澤梅太郎商店は忘年会を持たない。どこかの団体から、あるいは誰かから呼ばれることもない。そして僕にとっては唯一の忘年会である、春日町1丁目役員のそれに18時より参加をする


朝飯 納豆、豆腐の卵とじ、揚げ湯波と小松菜の淡味炊き、生のトマト、すぐき、メシ、舞茸の天ぷらと万能葱の味噌汁
昼飯 ラーメン
晩飯 「ふじや」の焼き餃子酢豚刻みキャベツ(特注)、ほかあれこれ、焼酎(生)

2016.12.17(土) 万両

ユニクロの襟の高いヒートテックシャツ、おなじくユニクロの襟の高いフリースセーター。この2枚では、特に背中に寒気を覚えるところまで気温が下がってきた。「季語の中でいちばんカッコ悪いのは『着ぶくれ』じゃねぇか」などと感じる僕ではあるけれど、今朝からはその2枚の上に”montbell”のダウンベストを着ることにした。さすがに暖かい。

開店の時間に合わせて「花一」のヤマサキジュンイチさんが万両6鉢を届けてくれる。この万両を、僕はしばしば千両と呼び間違える。今この瞬間こそ万両と認識をしているけれど、明日になれば、否、数分の後には、またあやふやになってしまうだろう。とにかくこれが店の前に並ぶと、にわかに「年末ちかし」の気分になる。

1月の第1週は店が忙しい。ウェブショップについて、いまノートに書き溜めているあれこれは、第2週にはシステムエンジニアに作業を依頼できるかも知れない。第3週には全社を挙げての研修がある。第4週には「なめこのたまりだき」の仕込みが佳境に入っているはずだ。しかしその前に、先ずはこれから2週のあいだの義務を粛々と果たしていこう。


朝飯 蓮根のきんぴら、ほうれん草のソテー、納豆、ベーコンエッグ、茄子と大根のぬか漬け、メシ、豆腐と納豆と白髪葱の味噌汁
昼飯 朝飯のおかずを流用した弁当
晩飯 若布と三つ葉の酢の物、鯛の昆布締め、里芋と牛肉による肉じゃが、銀鱈の西京焼き、舞茸の天ぷら、うずら豆、「雪の茅舎」の「美酒の設計」(冷や)「湯沢屋」の酒饅頭

2016.12.16(金) ラオスの田舎

「ラオスへ行こうかどうしようか、迷っているんだよ」と夕食の席で口にすると「そりゃぁ、行くべきだよ。ラオスは良いと思うなぁ」と長男が僕の背中を押す。「しかしたとえば、ルアンパバーンは良い街と聞くけど古都だろ。古都を売り物にするなんてのは観光地だろ。観光には興味はねぇんだよ」と僕の迷いを告げると「だから行くなら田舎だよ」と長男は更に、ラオスへ行くことを僕に勧めた。

インドシナではベトナムもカンボジアもミャンマーも経験をしているけれど、なぜかタイばかりに惹かれる。ラオスへ行って「やっぱりタイだわなぁ」となることが、ちと怖い。あるいは「やっぱりタイだわなぁ」となっても、それを再確認するための旅だったと考えれば、ラオス行きも大したリスクではない。

ラオスの田舎とは、どこだろう。これからゆっくり調べたい。


朝飯 蓮根のきんぴら、納豆、揚げ湯波と小松菜の淡味炊き、鰯の丸干し、ほうれん草のソテー、里芋と牛肉による肉じゃが、メシ、蕪と若布と万能葱の味噌汁
昼飯 「大貫屋」のチャーハン(大盛り)
晩飯 トマトとゆで玉子のサラダミートボールスパゲティ“TIO PEPE”きのうの本酒会でお土産にもらった”Chez Akabane”のロールケーキ、”Glenfiddich”(生)

2016.12.15(木) 撮れない理由

かなり大きな会社の社長にも拘わらず、タクシー券を使った社員の名とその使い道、あるいは営業の社員が客を接待した際の明細書に残されたビールの本数、そういうところまで事細かに知っていなくては気の済まない人の話を耳にしたことがある。一方、コトが上手く運んでいる限り、自分の知らないところで何が行われていようと気にしない社長がいる。すなわち僕である。複数の意見を聞く限り、褒められるべきは前者らしい。

1998年10月15日に立ち上げ、何度かの改装を経て今年の9月1日まで続いたウェブページのデザインや階層構造は、僕の考えによる。一方、以降のウェブページは、僕や長男による調査、また仲間内からの情報により決めた会社の主導による。

そしてこの新しいウェブページは、ウェブショップの世界ではかなりの有名人でさえうっとりするほどの出来らしい。

僕の考えによる以前のウェブページに「四季のお味噌汁」というコンテンツがあった。そしてこれが新しいウェブページでは「味噌汁ギャラリー」として復活をしたことは知っていた。しかし「コトが上手く運んでいる限り自分の知らないところで何が行われていようと気にしない」僕の悪癖により、それがどこにあるかなどは知らないままこの3ヶ月を過ごしていた。

「四季のお味噌汁」は文字だけのページだった。それを引き継いだ「味噌汁ギャラリー」はギャラリーだけに、画像を欠いては話にならない。画像は長男が1日を割いて自分で味噌汁を作り、自分で撮影をしたものが現在は上がっている。しかし画像を欠いて、いまだウェブ上に出せていないものも多々ある。

「味噌汁は毎朝、作るんだから、だったら毎朝、こつこつ撮りためようぜ」と僕が長男に言ったのは先月末のころだっただろうか。そしてきのうの朝は豆腐と納豆と白髪葱の味噌汁を作り、画像も良いものが撮れたと満足をした一瞬あとで、鍋から注ぐ際にこぼれた味噌汁がお椀にべったり付いていることに気づいた。これではウェブページには使えない

よって今朝は捲土重来を期し、おなじ味噌汁を作る。そうして朝飯を終え、今日の画像を見直してみると、今度は撮る位置が高すぎたため、お椀の腹が見えていない。しかも具のほとんどが汁の下に沈んでいる。これではやはり、ウェブページには使えない

明日もまた、我々は豆腐と納豆と白髪葱の味噌汁を食べるのだろうか。「撮った画像は都度、確認をしながら、時間をかけて撮影すれば良いではないか」と言われれば、味噌汁はできるだけ出来たてを食べたい。味噌汁が冷めようが不味くなろうが見ばえのする画像さえ得られれば良しとするスタジオのカメラマンとは違うのだ。

これから毎日、味噌汁の画像を撮るにしても、明日はさすがに別の味噌汁を作ろうと思う。


朝飯 納豆、里芋と牛肉による肉じゃが、トマトのスクランブルドエッグ、揚げ湯波と小松菜の淡味炊き、蓮根のきんぴら、大根のぬか漬け、メシ、豆腐と納豆と白髪葱の味噌汁
昼飯 ラーメン
晩飯 「魚登久」の鰻づくし其の一其の二其の三其の四其の五、他あれこれ、12種の日本酒(冷や)

2016.12.14(水) ミニマリストの資格あり?

きのう日記を書きながら「断捨離」だの「ミニマリスト」と検索エンジンに入れ、あちらこちらのウェブサイトを八艘飛びするうち「ミニマリストはおなじ服、同じ靴をいくつも持つ」というようなことを書いているウェブログに行き当たった。「オレじゃんか」である。

「ウワサワさんはいつもおなじ服を着て感心ねー」と、むかし甘木庵にひとり住む僕を、しばしばメシに呼んでくれた人に褒められた。「感心」とは僕の質素さを指してのことだろう。質素には違いないけれど、僕はおなじ服を同時に2着、3着と買う癖があったのだ。

その癖はいまだに続いていて、たとえば”trippen”の2足も、甲の部分はおなじデザインで、ひとつは短靴、ひとつはブーツ、という具合である。

「モノを持たなければミニマリスト、ということではない。自分が本当にしたいことをするために、それ以外のことを極限まで削いでいくのがミニマリストだ」と書いている人もいて、やはり僕は膝を打った。

ことしのいまだ寒いころ、自分の本当に好きなことを突き詰めると、それは美味いメシと酒、本読み、旅の3つに集約をされた。そしてその3つに関係しない、学生のころから40年ちかく在籍したクラブを辞めた。あるいはまた、昨年、入ったばかりのクラブも辞めた。そもそも社交は不得手なのだ。

村上龍の著作ではないけれど「あの金で何が買えたか」である。


朝飯 生のトマト、大根のぬか漬け、たまり漬「刻みザクザクしょうが」、ブロッコリーのソテーを添えたハムエッグ、じゃこ、メシ、豆腐と納豆と白髪葱の味噌汁
昼飯 朝飯のおかずを流用した弁当
晩飯 白菜肉団子鍋、うどん、麦焼酎「博多小女郎」(お湯割り)、アップルパウンドケーキ“CAMUS XO”のボトルに移された謎の酒

2016.12.13(火) 動物園の檻

「明日は部屋の片づけ。捨てすぎに注意しよう」と先日、誰かがウェブログに書いていた。「うん、よく分かる」と、僕は腹の中で呟いた。

人に譲るにしろ捨てるにしろ、自分の身のまわりからモノを消し去る、つまり整理を行うと、モノの無い爽快さがやみつきになり、何でもかでも捨てたくなることがある。

この40年のあいだ玄関の上がりがまちに張られていた格子模様の床が嫌で堪らない、できれば無垢の板、それが叶わないならせめて木目のシートにしたいと家内が言い出した。玄関の床がどのような模様だろうと僕は気にしない。しかし「そこまで言うなら」と、家内の希望を容れることにした。

それに先立ち玄関を入った正面の、バンダチと呼ぶにはいささか派手に感じられる、とにかく朝鮮の飾り箪笥をどかさなくてはならない。そうしてそれを倉庫に片付けると、玄関からはすべてのモノが消えた。

「動物園の檻の中でもあるまいに」と、誰だったかいわゆる「断捨離」や「ミニマリスト的生活」を嫌う人が言っていたけれど、玄関がまるで「動物園の檻の中」のようになってみれば、これはこれで悪くない。

木目のシートが敷かれても、朝鮮の箪笥は倉庫に収めたまま、玄関には戻さないような気がしている。第一その方が、掃除も楽ではないか。


朝飯 ほうれん草と海苔のおひたし、豆腐の炒り卵、納豆、じゃこ、たまり漬「鬼おろしにんにく」、メシ、昆布と揚げ湯波と三つ葉の味噌汁
昼飯 「ふじや」の味噌バターラーメン
晩飯 蕪とレタスとポテトのサラダを添えた豚の生姜焼き“Chablis Billaud Simon 2014”アップルパイ自由学園のクッキー、”VINA MAIPO Cabernet Sauvignon/Merlot 2015″

2016.12.12(月) のりとダブル

11月7日に生まれた初孫の、「年が明けてからでいいじゃねぇか」とか「暖かくなってからでいいじゃねぇか」と考えていたお宮参りは結局、12月12日にすることに決まり、神社には11月のうちに予約をしておいた。

長男、嫁、赤ん坊、嫁の両親、そして僕と家内の7人が揃って9時20分に瀧尾神社へ行く。装束を整えたタナカノリフミ宮司に促されて昇殿をする。祝詞の中で孫の名が間違えて読まれたような気もしたけれど、独特の発声、独特の抑揚によるものと、気にもしなかった。

宮司が赤ん坊の額に指で大の字を書き、その小さな手に小槌を添えて振る。最後にお守りが手渡されたところで赤ん坊の名の正しい読み方を長男が伝えると「えっ」と驚きつつ宮司は僕が数週間前に記した申込書を取り出した。そこには果たして僕の字で、誤った読みが振ってあった。

宮司は神前に戻り、今一度、今度は正しい名で祝詞を上げ直してくれた。孫の名は、文字と読みが著しく乖離をしているわけではない。すべては僕の粗忽さによるものである

記念撮影は日光市旧市街の「フォトスタジオ久良多」にお願いをした。そしてその数軒となりの「晃寿司」にて会食をし、会社に戻る。


朝飯 昆布の沖縄風炒め、蒸かし南瓜イタリア風、揚げ湯波と小松菜の淡味炊き、ほうれん草のソテー、スクランブルドエッグ、納豆、揚げ湯波と蕪と三つ葉の味噌汁
昼飯 「晃寿司」のあれやこれやそれや。日本酒(燗)
晩飯 レタスと南瓜のサラダドリア“Chablis Billaud Simon 2014”アップルパイ

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上澤卓哉

上澤梅太郎商店・上澤卓哉

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