トップへ戻る

MENU

お買い物かご

清閑 PERSONAL DIARY

2021年5月の日記31本

2021.5.31(月) 随意小酌

オールデンの短靴とホワイツの半長靴は、湿度が高くなるとコバにカビを生やす。多分、昨年の梅雨どきにそのカビを発生させたらしい2足は、今年2月に宇都宮の皮革修理店”amor”で完璧に手入れをしてもらった。若い女店主の仕事を無駄にすることは避けなければならない。きのうに続いて晴れた今朝も、その2足をベランダに出す。「鬼の居ぬ間に洗濯」ならぬ「梅雨の前の靴の乾燥」である。

定時の17時30分に店を閉め、キャッシュレジスターを締める。明後日のための釣り銭を準備し、今日の売り上げ金と共に金庫に収める。上澤梅太郎商店はいかにもタイムカードのある会社らしく、終業時間の18時を15分も過ぎれば社内には誰もいなくなる。

日の隨分と延びた今ごろは、4階の自宅へ戻っても、外はいまだ明るい。夕刻からの驟雨は既にして上がった。既にして降ろされていたカーテンを、天井まで巻き上げる。クルマのタイヤが路上の水を切る音をより明らかに聞きたいから、窓も開ける。

そうして5月の最後の暮れ方を存分に味わいつつ、みずから整えた肴にて小酌を為す。


朝飯 飛竜頭、牛肉のカレー煮、焼き鮭、水菜の甘辛煮、ごぼうのたまり漬、しその実のたまり漬、メシ、トマトとズッキーニと小松菜の味噌汁
昼飯 「ふじや」の味噌ラーメン
晩飯 めかぶの酢の物、蒲鉾、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、「山本酒造店」の「天杉山廃純米吟醸」(燗)、鰺鮨、「らっきょうのたまり漬」と「きゅうりのたまり漬」によるタルタルソースとレタスとトマトを添えた鶏の南蛮漬け、キャベツとベーコンの味噌汁、西瓜

2021.5.30(日) 蔵見学

昼食は大抵、ひとりで作ってひとりで食べる。その食事を終え、食器も洗い、日本経済新聞の朝刊を拾い読みしているところに家内から電話が入る。「汁飯香の店 隠居うわさわ」のお客様が、蔵の見学をご希望になっていらっしゃるという。準備を調えてからお迎えに上がると答えて電話を切る。

上澤梅太郎商店の蔵見学は、日曜と祝日のみに、ご予約をいただいた上でお受けをしている。「そうか、今日は日曜日だったか」と、そそくさと事務室に降りる。そして半纏を身につけ、40数年前に隠居の庭に建てた蔵へ急ぐ。3名様と言われたものの、男性か女性かまでは聞いていなかった。よって上履きは様々な大きさのものを多めに並べた。

親子連れのお客様は、きのうは湯西川温泉にお泊まりになったとのことだった。日光の標高の高いところで新緑を愛でようとすれば、今が絶好の日ごろである。

見学を終え、蔵の潜り戸から明るい外へお出になると、お客様は隨分と満足してお帰りくださった。

今日は朝からめまぐるしく天気が変わったものの、昼の前後は晴れて幸いだった。梅雨に入る直前は、日本の四季の中でも、もっとも気持ちの良い日々のひとつだと思う。


朝飯 納豆、冷や奴、赤魚鯛の網焼き、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、なめこのたまり炊、メシ、揚げ茄子とパプリカと蕪の葉の味噌汁
昼飯 冷やし中華
晩飯 トマトとレタスとアボカドのサラダ、半熟玉子の「朝露」マヨネーズかけ、カレーライス、らっきょうのたまり漬「浅太郎」、チーズ、Old Patt(お湯割り)

2021.5.29(土) 香炉

社内の繁閑は、部署によって異なる。それは季節的な要因によるものだ。たとえば自社製品の中で僕がもっとも好んで口にしている「なめこのたまり炊」の仕込み時期である冬には、製造係は毎週、これを炊くことを繰り返す。

要冷蔵の「生」の商品は、繁忙期においても作り置きをせず、毎朝の蔵出しを目指している。そのため包装係は、贈答が活発になる盆暮れや行楽の季節にこそ忙しい。

先日、お得意様へ向けて夏のご挨拶をお送りした。それから数日を経た現在は、有り難いことに地方発送の受注と出荷が多くなっている。

昼前、その注文の電話の一段落した事務室に「いま隠居、2名様、入れますか」と販売係のタカハシカナエさんが顔を出す。今日のご予約は朝一番のご常連のみだったから「多分、大丈夫」と答えて隠居に電話をする。

その2名様を店から隠居の玄関までご案内をする。空は晴れ、空気は乾いてとても気持ちが良い。「汁飯香の店 隠居うわさわ」は、床の間のある八畳にはフリのお客様がいらっしゃったものの、隣の六畳は空いていて幸いだった。

隠居の床脇には先々週から中国の香炉を置いている。明日あたりはそれを、何か他のものに替えようと考える。


朝飯 温泉玉子、納豆、牛肉とエリンギのすき焼き風、ラタトゥイユ、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、豆腐と三つ葉の味噌汁
昼飯 冷やし中華
晩飯 冷やしトマト、だし巻き玉子、キムチ豆腐、なめこの味噌汁、鮭と玉葱とシメジのフォイル焼き、らっきょうのたまり漬「浅太郎」、「小林酒造」の「鳳凰美田純米吟醸生酒」(冷や)

2021.5.28(金) 対策

新型コロナウイルスの、いま以上の蔓延を防ぐための3度目の緊急事態宣言は、東京、大阪、京都、兵庫の4都府県を対象地域として、4月25日に発令された。期限は5月11日までの17日間。それが愛知、福岡の2県を加えて5月31日まで延長されることになったのは、今月6日のことだ。

緊急事態宣言はその後、対象地域を北海道、岡山、広島、沖縄の4道県にも広げ、計10都道府県になった。そしてその期限は、先週の初めころから薄々と伝えられていたとおり、6月20日まで再延長されることに決まった。

上澤梅太郎商店は6月16日から22日までの7日のあいだ、新宿高島屋の地下1階で出張販売をする。会期のほとんどが緊急事態宣言の発令期間に収まることは、なかば予想されていた。そしてこの10日ほどは、その対策に当たってきた。「動いているのは風なのか、それとも旗なのか」だ。淡々粛々と進んで行くのみである。

ところで孫のシンは、明日で生後6ヶ月だという。そういう次第にて、夜は街のフランス料理屋へ出かけてお祝いをする。


朝飯 キャベツのソテー、納豆、トマトのサラダ、焼き鮭、揚げ湯波の甘辛煮、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、トマトとズッキーニの味噌汁
昼飯 和え麺
晩飯 “Finbec Naoto”の其の一、其の二、其の三、其の四、其の五、其の六、其の七、安いサンセール、お任せのアルマニャック

2021.5.27(木) 味噌汁の作り方を140文字で

先般、TikTokに上げた朝食の動画に「トマトサラダって、どんな味付けですか?」と質問があった。想定外のことではあったものの「オリーブオイルとバルサミコと塩少々を上から振りかけて完了です」と返信をした。そのできごとを今日、人に話したところ「味噌汁の作り方をtwitter用に書けますか」と訊かれた。得意分野である。

1)夜、カップ1の水に煮干2尾を沈める。(一人前)
2)翌朝、煮干を取り出す。
※急ぐときは、同量の水で同量の煮干を沸騰するまで煮る。
3)上記のダシで具を煮る。具は、その性質や体積の大小により火加減と煮る時間を工夫する。
4)上記に大さじ1の味噌を溶かして好みの温度まで加熱する。

これで137文字。しかしレシピを頼りに料理をしようとする人に「火加減と煮る時間を工夫する」は不親切だろうか。更に簡便な味噌汁なら、以下の99文字となる。

1.カップ1の水を沸騰させ、大さじ2の鰹節を投入。(一人前)
2.鰹節は取り出さなくてOK。火を弱めて具を投入。具は豆腐や三つ葉など生食可のものが便利。
3.大さじ1の味噌を溶かして好みの温度まで加熱。

大昔、この日記に「オリーブオイルで焼き、バルサミコと塩を振れば、大抵のものは美味くなる」と書いたところ「オリーブオイルとバルサミコは、どのブランドを選ぶべきか」というメールがアメリカに住む人から届いた。

「考える前にやっちゃえ」である。料理に失敗して死んだ人はいないのだ。


朝飯 トマトサラダ、納豆、揚げ湯波と小松菜の炊き合わせ、玉子焼き、菠薐草の胡麻和え、鶏の幽庵焼き、蕪と胡瓜のぬか漬け、メシ、揚げ湯波と蕪の葉の味噌汁
昼飯 冷やし中華
晩飯 南瓜の甘煮、うずら豆、胡瓜とカニかまの酢の物、豆腐と小松菜とエリンギと小海老の中華風炒め、東坡肉、芋焼酎「妻」(前割のお燗)、“Chez Akabane”の杏仁豆腐

2021.5.26(水) 6月の弁当

きのうは朝から晴れて気温も上がった。しかし夕刻には予報のとおり雷雨があった。「梅雨は雷に始まり、雷に終わる」と聞く。しかしきのうの雷は、頭上直下で炸裂するたぐいのものではなかった。日光が梅雨に入るまでには、いましばらくの日があるように思う。

宇都宮で開かれた業界の総会から昼に自宅へ戻ると、食卓の家内の席に、弁当がひとつあった。「汁飯香の店 隠居うわさわ」の、6月の弁当の試作品である。その、菠薐草の胡麻和え、玉子焼き、ズッキーニと竹輪のかき揚げ、鮭の日光味噌と地酒粕漬け焼き、鶏の幽庵焼き、茗荷の甘酢漬け、南瓜の甘煮、ごはん、各種たまり漬によるそれをしげしげと眺めながら「これで酒が飲みたいものだ」と感じる。

「一体、朝の食ぜんにのぼせて、あったかいご飯でたべてうまいものは、同時に、酒のさかなにしてもいいものが多い」と池田弥三郎は「私の食物誌」に書いた。「一体、弁当のおかずとしてうまいものは、同時に、酒のさかなにしてもいいものが多い」とも、僕は思う。

5月の弁当は「新緑山見弁当」だった。6月の弁当にも、名前はあるのだろうか。隠居の弁当については、毎月、新聞に広告を入れていくことを考えている。


朝飯 じゃこ天の網焼き、水菜の甘辛煮、茹でたブロッコリーと生のトマト、揚げ湯波の佃煮、紅白なます、蕪と胡瓜のぬか漬け、メシ、トマトと揚げ玉と蕪の葉の味噌汁
昼飯 「新三」の「花より弁当」
晩飯 コーンポタージュスープ、ラタトゥイユ、マカロニサラダ、パン、グリーンアスパラガスのソテーを添えた鯛のバターソース、Chablis Billaud Simon 2015

2021.5.25(火) 知らない言葉

マンガのひとつひとつの絵を四角く区切る空間は「コマ」。その四囲の線を、水木しげるは筆と墨で描いている。穂がふくれるほど墨を含ませた筆で引かれたものだから、直線ではない。それどころかその線は「山下白雨」で北斎が富士山のふもとに描いた稲妻のように、紙の上を奔放に走っている。その内側に、水木はしかし、几帳面に四角い絵を描いていく。そういう夢を見ながら目を覚ます。時刻は3時45分だった。

「ニューズウィークを購読していますが、毎号、知らない言葉が2つか3つは、どうしても出てきてしまいますね」と、自由学園の英語教師アカギヒデヤ先生はおっしゃった。僕などは、たとえ日本語であっても日々、知らない言葉が増えていく。このごろは毎日のように耳にする「副反応」も、そのひとつだ。

新型コロナウイルスのワクチン接種に伴う副反応のひとつとして「注射した部分の痛み」がテレビで盛んに言われている。僕はかつて、コレラの予防接種を4回、受けている。接種をされると数日は腕に痛みが残った。筋肉に注射をされれば、その部分が痛むのは当たり前ではないのか。

もっとも今般のワクチンについては「接種した夜に、腕が上がらないほど痛んだ」と、左腕を押さえてみせた知り合いの看護師がいる。そこまで痛みが亢進すれば、僕もいささかゲンナリするだろう。6月14日の、2度目の接種の待たれるところである。


朝飯 油揚げの網焼き、菠薐草と榎茸のおひたし、めかぶとジュンサイと「なめこのたまり炊」、水菜の甘辛煮、蕪と胡瓜のぬか漬け、メシ、胡瓜とトマトと油揚げの味噌汁
昼飯 冷やし中華
晩飯 蒲鉾、めかぶの酢の物、刺身湯波の「日光味噌のたまり浅漬けの素・朝露」かけ、天ぷら盛り合わせ(其の一)、天ぷら盛り合わせ(其の二)、「やぶ定」の茶そばによる盛り蕎麦、「山本酒造店」の「天杉山廃純米吟醸」(冷や)、メロン

2021.5.24(月) マゼマゼ系のぶっかけ系

昨年の5月29日より、2日に1度の頻度で朝食の動画をTikTokへ上げている。これまでの経験では、端正なたたずまいのものより雑駁、更に言えば行儀の悪いくらいのお膳の方が閲覧数は上がる。これまでの最高は今年2月28日の朝食で、数字は今日現在で62万5千。次は3月8日のそれで、55万1千。いずれもマゼマゼ系のぶっかけ系である。

きのうの、日光市長選挙の投票へ行く時間を捻出するための朝食もまた、マゼマゼ系のぶっかけ系だった。普段、動画はiPhoneで撮っているものの、この日はニコンの一眼レフを使った。一眼レフで動画を撮ることは、これまでもたびたびあった。しかし今回は見事にピントがずれていた。マゼマゼ系のぶっかけ系だったにもかかわらず、である。よって今朝もお膳はきのうとおなじ内容とし、しかし大事を取って、三脚にはiPhoneを取り付けた。

ところで今日は、新型コロナウイルスのワクチンを接種する日だ。セキネクリニックには、指定された10時のすこし前に着いた。僕はこの施設における最初の被接種者にて、注射を打たれるまでには25分を要した。接種後は診察室内の椅子に15分のあいだ座ってから会社に戻る。


朝飯 シチューかけごはん、温泉玉子、ごぼうのたまり漬、ズッキーニの味噌汁
昼飯 なめこのたまり炊、揚げ湯波と小松菜の炊き合わせ、焼き鮭、塩鰹のふりかけのお茶漬け
晩飯 けんちん汁、ブロッコリーの胡麻和え、生のトマトと刻みキャベツを添えた豚の生姜焼き、芋焼酎「妻」(前割のお燗)、メロン

2021.5.23(日) Old England

はじめて期日前投票をしたのはいつだっただろう。そのころの手続きは簡単だった。

次の機会に期日前投票へ行くと、何やら紙があって、投票日に投票できない理由を以下から選べ、というようなことが書いてあった。いくつか並んだ項目は「出張」など仕事に関するものばかりで「旅行」のような遊びに類するものは無かった。僕には生真面目あるいは融通の利かないところがあって「なるほど、オレには期日前投票をする資格は無いらしい」と考えた。以降、この仕組みは利用していない。

そして今日は日光市長選挙の投票日だ。僕の日曜日は平日よりよほど忙しく、日中は投票しづらい。投票所は7時に開く。出社する社員のために事務室のシャッターを上げるのは7時40分。投票はこの40分のあいだにすることとして、朝食は、後片付けも含めて簡単なものにする。

ところでワイン蔵では白ワインの在庫に先が見えてきた。僕の愛用品は、それほど高くはないものの、市場には豊富に出回らない。よって今夜はそちらへは手は伸ばさずに、ドライシェリーとウォッカを半々に混ぜて飲む。


朝飯 シチューかけごはん、温泉玉子、らっきょうのたまり漬、蕪の葉の味噌汁
昼飯 「大貫屋」の醤油チャンポン麺
晩飯 トマトとブロッコリーのサラダ、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、チーズ、グリーンアスパラガスとズッキーニとパプリカとベーコンのスパゲティ、Old England

2021.5.22(土) 観音経文

「むかし事務室の棚にあった、小さな双耳の壺、高けぇもんじゃねぇだろうけど、良かったよなぁ、どこにいっちゃっただろう」と考え始めたら、もういても立ってもいられない。通路のロッカーの上、中、資材置き場などを歩きまわって見つからない。「だったら」と2階の倉庫へ行く。こちらにはガラクタが鬱蒼と重なり合って、余計に見つからない。その代わり、何十年も前から気に入っていた、文字を浮き彫りにした壺が目に付いた。

この壺は、ここ20年ほどは日の目を見ることなく仕舞われたままだった。しかし考えてみれば、今は隠居で商売をしている。置けば、これを目の愉しみとされるお客様もいらっしゃるだろう。そう考えてこの、先ずはこれを4階の食堂へと運ぶ。そして外側に加えて内側も入念に洗う。

口縁の直下には「観音経文」の4文字が右から左へ、胴には「澍甘露法雨滅除煩悩焔」の10文字が、こちらは左から右へと巡らされている。たっぶりと掛けまわされた緑の釉は、まるで山中の深い沼のようだ。何となく、日本のものではないような、気もする。早く、隠居へ、運びたい。


朝飯 揚げ湯波と小松菜の炊き合わせ、納豆、キャベツとベーコンのソテー、ジャコ天の網焼き、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、しその実のたまり漬、メシ、蓴菜の味噌汁
昼飯 たまり漬「鬼おろしにんにく」と唐辛子と青海苔のスパゲティ
晩飯 めかぶの酢の物、蓴菜の酢の物、トマトサラダ、「ほぼタラバガニ」と胡瓜のマヨネーズ和え、玉子焼き、揚げ茄子、獅子唐の天ぷら、鶏の幽庵焼き、赤魚鯛の粕漬け、「山本酒造店」の「天杉山廃純米吟醸」(燗)

2021.5.21(金) じゅんさい

蛙の卵とはこのような食感に違いない、と思われるあれこれが好きだ。それはたとえばコンソメスープに浮かべるロワイヤルであり、なめこであり、蓴菜である。

僕が書記および酒の手配係を務める飲み会「本酒会」のお酒は現在、3つの酒屋から取り寄せている。そのうちのひとつ秋田の天洋酒店は、頼めばお酒に地元の産物を同梱してくれる。今ごろなら真っ先に、蓴菜が浮かぶ。今年もその蓴菜を注文し、それはきのう届いた。

今朝は先ず、片手鍋に湯を沸かす。そして手にずしりと重い、袋に満杯の蓴菜を水洗いしてその湯に放つ。生でも色鮮やかな蓴菜は、更に青味を増す。蓴菜は頃合いを見計らってザルに茹でこぼし、ザルごと氷水と流水により冷ます。

蓴菜に添えられた説明書には、様々な料理が紹介をされている。とはいえ僕は、これを味噌汁の具にするという、もっとも簡便、もっとも雑駁と思われる食べ方が好きだ。蓴菜は、なぜか赤味噌の汁に似合う。蓴菜は、これから数日は、愉しむことができるだろう。


朝飯 温泉卵、納豆、揚げ湯波と小松菜の炊き合わせ、トマトのサラダ、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、しその実のたまり漬、メシ、蓴菜の味噌汁
昼飯 揚げ湯波と小松菜の炊き合わせ、塩鰹のふりかけ、なめこのたまり炊、焼き鮭のお茶漬け
晩飯 「大昌園」のあれや、これや、それや、他あれこれ、「田苑酒造」の麦焼酎「田苑シルバー」(オンザロックス)

2021.5.20(木) 静かな時間

寝室を出て応接間を歩きながら、鳥の声に気づく。外はいまだ暗い。食堂の電波時計は3時48分を指していた。夜明けが近いらしい。そして雨は降っていないらしい。

ウチには書斎というものがない。僕はほとんどのことを食堂でする。食堂の天井の明かりは、本を読むには適していない。しかし冬が過ぎ、春も過ぎ、初夏が近づくにつれ、朝の光は豊かになる。その外光の力を借りて、このところは早朝にも本が読めて具合が良い。

その静かな時間は、家内が起きてくると同時に破られる。食堂に来るなりテレビの電源を入れるのだ。時ここにいたって僕は本を閉じ、コンピュータを閉じる。

新型コロナウイルスの接種証明書を「差別につながる」という理由から、政府はこれを発行しないとしていた。しかしそれでは済むまいと、発行を検討している部署もあることを、テレビのニュースが伝えている。

接種証明書の発行により生じることが懸念される差別とは、一体全体、どのようなものだろう。「入館に際しては、接種証明書が必要です」という施設や「入店は、接種証明書を持つ方のみとさせていただいています」という飲食店が現れかねない、ということなのだろうか。

「コロナ 接種証明書 差別 どのような」と検索エンジンに入れてみる。すると僕が上に書いたような卑近なことに留まらない、たとえば倫理学者による難しい話なども出てきた。しかしまぁ、接種証明書は間違いなく発行されるだろう。


朝飯 納豆、めかぶの酢の物、スペイン風目玉焼き、刻みオクラ、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、しその実のたまり漬、メシ、キャベツの味噌汁
昼飯 「食堂ニジコ」のスーラーメン
晩飯 リガトーニのオリーブオイル和え、チーズ、オールドイングランド、“Panification U”の4種のパン、きのうのポトフによるトマトスープ、Chablis Billaud Simon 2015

2021.5.19(水) 先ずはスマートフォンで検索すべし

TSUTAYA宇都宮駅東店の、入って右奥の一角は面白い。料理や民芸の本と共に写真や意匠に関する古書も、そこには置かれている。その中に欲しいものを今日は見つけた。価格は500円。amazonの古書には無論、送料が追加をされる。「ここで買ってしまった方が安いに違いない」と考え、迷わず帳場で勘定をしてもらった。

TSUTAYA宇都宮駅東店にはタリーズコーヒーが併設をされている。ここで紅茶を飲みながら本を読むことが、ここ数ヶ月の楽しみになっている。

高等学校を卒業するころまで、駅の売店では必ずマンガを買った。そのマンガは列車が走り出すまでは、決して開かなかった。駅弁も、列車が出発するまでは絶対に包みを開かない。いまだに抜けない、僕の癖のひとつである。

TSUTAYA宇都宮駅東店のタリーズコーヒーでも、今しがた買った古書は帯封を解かないまま席に置いた。そして持参の本を手提げから取りだし、それを数十分ほども読んだ。

帰社して閉店後、手に入れたばかりの古書をamazonで検索してみた。もっとも安いものは送料を入れても336円だった。「だっふんだ」である。


朝飯 菠薐草のおひたし、納豆、「なめこのたまり炊」のフワトロ玉子、茄子とピーマンのソテー、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、しその実のたまり漬、メシ、小松菜の味噌汁
昼飯 「丸亀製麺」のわかめうどん
晩飯 チーズ、トマトサラダ、Chateau Leoville Las Cases 1982、“Panification U”の3種のパン、ポトフ、Chablis Billaud Simon 2015

2021.5.18(火) 男のロマン

“romanticism”と、きのうの日記に表題を書き入れながら、ある年長の友人を思い出した。

あるとき、その友人のところに税務署の調査が入った。どこかに管理の甘さがあったらしい。「命の次に大切なお金について、あなたはどう考えているのですか」と、会計業務の改善を促された。その瞬間、友人は激情に駆られた。そして「命の次に大切なのは金などではない、男のロマンだ」と、長広舌を振るったという。

その長々とした演説は、税務署員の追求を逃れるための詭弁ではない。絶対に譲れない、心の底から噴出した言葉だった。その友人は、12時間でも口角泡を飛ばしながらしゃべり続けることができる。大した災難だったと、税務署員には同情を禁じ得ない。

ところで今日は隠居の保全に関して、ふたりの専門家が来た。ひとりは大工、ひとりは庭師だ。建物においては、南西に面した縁側の、土台の部分に傷みがある。虫歯のようなもので、できるだけ早く手を入れることとした。庭については、先ず枯れ木の処置から作業を始めることが決まった。これらについては近日中に、税理士とも相談をするつもりである。


朝飯 焼きおむすび、胡瓜と蕪のぬか漬け、ベーコンと長葱の味噌汁
昼飯 焼き鮭、なめこのたまり炊、しその実のたまり漬、胡瓜と蕪のぬか漬けのお茶漬け
晩飯 ハムとじゃがいもと胡瓜のサラダ、鶏の幽庵焼き、南瓜の甘煮、刺身湯波の「日光味噌のたまり浅漬けの素・朝露」がけ、エリンギとピーマンと豚肉の炒め、春雨スープ、野菜饅頭、黒胡麻餡饅頭、「紅星」の「二頭鍋酒」(生)

2021.5.17(月) romanticism

「家で飲む赤ワインは、美味い不味いではない、いまだ生きているか、それとも、もう死んでしまったか、それが唯一の大問題」と、きのうの日記に書いた。美味い不味いなら、スーパーマーケットでも売られている新世界製のワインの方が上かも知れない。古いワインを飲むとは、物語を飲むことと同義と思う。

クルマの価値を、より速く走り、より速く曲がり、より早く止まることと突き詰めれば、100年前のレーシングカーが現代の「ちょっと速い」くらいのクルマに勝てるのは、信号が青になった瞬間から1、2秒のあいだがせいぜいだろう。

古いワインを飲むことが「物語を飲むこと」なら、古いクルマに乗ることは「物語に乗ること」だ。それはまた、冒険譚を読むことに似ている。

現在はエアバスA350-900が、距離は16,000キロメートル超、時間は17時間超と、もっとも長く飛んでいられる飛行機だという。どこからどこへ飛ぼうが構わない。席は狭くて構わない。巨大な入道雲の更に上を飛びながら、古いワインや古いレーシングカーのような味わいの冒険譚を読んでいたい気分である。


朝飯 揚げ茄子、納豆、温泉玉子、焼き鮭、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、トマトと胡瓜の味噌汁
昼飯 「大貫屋」の餃子ライス
晩飯 レタスとブロッコリーのサラダ、冷やしトマト、カレーライス、ふきのたまり漬、大根のたまり漬、らっきょうのたまり漬、Old Parr(前割のお燗)、苺ゼリー

2021.5.16(日) 生きているか死んでしまったか

お爺ちゃんの祥月命日により墓参りをしたのは4日前の12日。そろそろ水を替えないと、花はみじめに枯れる。そう考えて、朝の仕事の一段落したところで如来寺へ行く。花を引き抜くと、水は花立ての底から5センチばかりがかろうじて残っていた。天気は今日から下り坂という。とすれば、花はいまだ数日は保つだろう。

午前も過ぎるころに郵便物が届く。そのうちの、僕あてのものを開封していく。中に、銀座のワイン屋からのものがあった。手紙には、5月末で店を閉める旨があった。このワイン屋の前身である「ミツミ」を初めて訪れたのは、1980年代も暮れかかるころだった。店長だったか番頭だったか、オジサンは初見の僕に、ワイン蔵の鍵を貸してくれた。そのあまりの大人物ぶりに、僕はひとつ文章を書いた。オジサンは、いまもどこかで生きているだろうか。

午後、昼食を摂るべく自転車で外へ出る。春日町の交差点の横断歩道を直角にふたつ渡りながら「オレが食べたいのはスパゲティだ」と確信する。よってふたたび2本の横断歩道を直角に渡って家に戻る。

家に赤ワインは古いものしかない。そのうちの1本を、数日前より廊下の奥、気温の低いあたりに立てておいた。その栓を19時前に抜き、恐る恐る味を見る。瓶の中味はいまだ生きていた。家で飲む赤ワインは、美味い不味いではない、いまだ生きているか、それとも、もう死んでしまったか、それが唯一の大問題である。肉を焼き終えた長男は、その39年前の酒をひと口すするなり「美味い」と言った。


朝飯 揚げ湯波の甘辛煮を薬味にした納豆、目玉焼き、ハムと玉葱とピーマンのサラダ、トマトサラダ、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、白菜の味噌汁
昼飯 にんにくのたまり漬と唐辛子と青葱のスパゲティ
晩飯 玉葱とパテの冷たいスープ、トマトとレタスのサラダ、じゃがいもの素揚げを添えたビーフステーキ、Chateau Leoville Las Cases 1982

2021.5.15(土) 寄り道

きのう目をつけた皿小鉢は、それぞれのURLをエディタをに記録しておいた。今朝はそれらをまたひとつひとつクリックし、ためつすがめつする。その行いをしながらときおり目が脇に逸れる。逸れた先とは中国の、今は失われた民窯の酒器だったり高台だったりする。

猪口の直径は45ミリとある。そのくらいあれば充分に酒は飲めるだろうと、ウェブ上の画像を見ただけなら感じられる。しかし家にある器に定規を当ててみれば、直径50ミリでさえ実用にはほど遠いことが分かる。

それとは別に、緑釉の皿もある。ページに示されている値段が気にならないのは、日本にいてそれを見ているからだ。中国の器はインドシナに隨分と流れてきている。タイに旅をしながら求めようとすれば、更に面白いものが更に安く手に入る可能性はある。あるいはこれを言ってはオシマイかも知れないけれど、窯跡まで足を延ばせば宝の山かも知れない。そう考えて、しばし脇道に逸れていた目を正面に戻す。


朝飯 揚げ湯波の甘辛煮、揚げ湯波と小松菜の炊き合わせ、揚げ玉と長葱を薬味にした煮奴、めかぶの酢の物、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、トマトとピーマンの味噌汁
昼飯 なめこのたまり炊、梅干、揚げ玉、焼き鮭のお茶漬け
晩飯 牛肉と牛蒡のすき焼き風、生のトマト、胡瓜のぬか漬け、薩摩芋の蜜煮、小松菜のおひたし、なめこの味噌汁、ヤシオマスの肉団子、ヤシオマスのムニエル、「南部美人」の「プリンセスミチコ純米吟醸」(冷や)

2021.5.14(金) 器えらび

朝食は、この日記やfacebookに画像を載せるほか、TikTokやyoutubeに動画も上げている。それらを見るにつけ、変わりばえのしない食器が気にかかってきた。食器はあれこれあっても気に入ったものしか使わないから、お膳の景色はいつまでも変わらない。よって今朝は新しい器を手に入れるべく、ウェブ上を逍遥してみた。

食器の実店舗は、それを肉眼で見て、手に取って確かめられるところに価値がある。ウェブ上の買い物は、実店舗が在庫しきれない数千数万の中から個体を選べるところに価値がある。

数千数万とはいえ、目に留まるもの、食指の伸びるものが、そうあるわけではない。しかしまったく無いわけでもない。そのようなものがあらわれるたび、画像を拡大し、しげしげと眺め、大きさを示す数字を確かめる。そこでふと立ち止まる。いま使っている器は一体全体、どれほどの大きさだろう。それを知らないまま購入に臨めば、野村克也が長嶋茂雄の采配を評して言った「頓珍漢」とおなじことになる。

そこで、普段づかいの器を食器棚から取り出し、食卓に並べ、その大きさを測ってみることにした。早起きだけに、朝飯前の時間はふんだんにある。そして記録したものが以下である。

波深皿 φ110×H30
菊深皿 φ110×H35
鼠志野皿 φ113×H23
笹文なます皿 φ140×H35
唐草文皿 φ155×H29
草花文皿 φ160×H28

白釉小鉢 φ95×H43
子の字文小鉢 φ98×H45
富士山小鉢 φ104×H45
藁引小鉢 φ105×H53
赤青麦藁手小鉢 φ110×H50

こうしてみると、特に小鉢の直径はおおむね110mmに収まっていた。また、小さく見えても数字にしてみれば、より大きく見えるものと大して変わらないこともあることが分かった。これは中々に面白い発見だった。

そうしてインターネットの大海に引っかかった店の、商品検索窓に「φ11」と入れてみる。次は「φ10」と入れてみる。それらの中からどれを選ぶかを大まかに決めて、以降は後日の楽しみとする。


朝飯 豆腐の玉子とじ、揚げ湯波と小松菜の炊き合わせ、納豆、若竹煮、上げ湯波の甘辛煮、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、白菜と長葱の味噌汁
昼飯 「大貫屋」のオムライス(ケチャップはかけないでね特注)
晩飯 帆立貝とパプリカと胡瓜とレタスのサラダ、スパゲティミートソース、チーズ、TIO PEPE

2021.5.13(木) マツタニ先生

きのうティオペペを飲むために使った藍色の小さなグラスを、朝、食器棚にしまう。定位置はすこし奥の方だから、先ずは手前に置いて、それを指先で奥の方へと押し込む。その際に、グラスの底が棚板とこすれてジャリジャリと音を発する。地震か何かでグラスが倒れ、割れ、それを片付けた後も、そこに小さな破片が残っているのだろう。気がついているならそれを掃除すれば良さそうなものを、そのままにしているのは僕の怠惰さのあらわれだろうか。

いざしようとすれば数分で片付くその小さな仕事を僕が怠っているのは、生来の怠け癖からのものともあながちは言えないと、心の中で思う。

日光街道に面して旧市街の中心にあったスーパーマーケット「かましん」は、4月のはじめにJR今市駅のちかくに移転をした。むかしそのあたりには古い洋館があって、そのマツタニ医院は僕のかかりつけだった。白髪にちょびひげを生やしたマツタニ先生は町医者だったから、内科も、また簡単なことなら外科もこなした。飼っているシェパードの具合が悪くなったときは、自分が注射を打って治す、などとも言っていた。

マツタニ先生は愛嬌のあるオジイサンで、僕は好きだった。診察室の窓際に寄ろうとすると「ガラスが危ない」と、いつも注意を受けた。注射液のアンプルは明るい窓際で割る、そういう習慣が、先生にはあった。

食器棚のガラスの破片をいつまでも拭かないのは、多分、僕がマツタニ先生を懐かしく思い出すために、無意識のうちにしていた行いなのだ。その破片を今朝は思い切って、綺麗さっぱりぬぐい取った。しかしまぁ、僕が先生を忘れることはないだろう。

マツタニ医院にはいつも、消毒液の匂いが濃く漂っていた。ひとけの無い待合室には、和田英作だか誰かの油絵が掛かっていた。シェパードは、善意の人が塀越しに投げ込んだ鶏の骨を食べて死んだと、後に聞いた。


朝飯 アスパラ菜と「ほぼカニ」のサラダ、納豆、若竹煮、ラタトゥイユを添えた目玉焼き、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、揚げ湯波とアスパラ菜の味噌汁
昼飯 「食堂ニジコ」の海老そば
晩飯 らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、「マルサン葡萄酒」の「醸し甲州2019」、トマトとキウイのサラダ、揚げ湯波と小松菜の炊き合わせ、玉子焼き、鮪の「にんにくのたまり漬」和え、鶏の唐揚げ、芋焼酎「妻」(前割のお燗)、自由学園のクッキー、Old Parr(生)

2021.5.12(水) いま観るべきは

本日はおじいちゃんの祥月命日により、6時前に家内と如来寺へ行き、墓参りをする。

おじいちゃんは酒もタバコもやらず、その代わり甘いものは好んで糖尿病に罹った。そして72歳で亡くなった。それを反面教師にしたか、オヤジは食事制限を好み、栄養失調と長年の喫煙により肺炎を起こして75歳で亡くなった。上澤家の男はおしなべて短命である。さて僕は何歳まで生きるだろう。

春先からのならいにて、今日も宇都宮の喫茶店でしばし本を開く。いま読んでいる「東京オリンピック 文学者の見た世紀の祭典」は、350ページまで進んだ。ここまででは、小田実の「メダルに縁のない国の話」と安岡章太郎の「オリンピック映画作り奮戦記」が心に残った。双方の文章に、勝者についての記述はひとつも無い。

先週まで、野党はオリンピックの開催に対して懸念は示すものの、明確には反対の立場を取らなかった。「オリンピック中止」を主張したところにオリンピックが開かれ、感動の場面がいくつもテレビに映し出されれば、国民の反感と冷笑は野党へと向かい、与党は息を吹き返す。それを恐れるゆえの、態度の保留だったのではないか。

ところが今週に入ると、彼らは一転して「オリンピック中止」を声高に訴え始めた。オリンピックは開催されない可能性が過半に達し、更に伸張しつつあるとの確証を得たのかも知れない。

いま観るべきは、市川崑の「東京オリンピック」だと思う。小学生の僕はこの映画を妹と共に二宮町の千歳座で2回続けて観た。そして「帰りが遅い」とオフクロに叱られた。小学生が2回、飽きずに観られる記録映画など、滅多にあるものではない。


朝飯 胡瓜と「ほぼカニ」のサラダ、納豆、菠薐草と榎茸のおひたし、鶏とリガトーニのグラタン、めかぶの酢の物、ごぼうのたまり漬、メシ、アスパラ菜の天ぷらとトマトの味噌汁
昼飯 なめこのたまり炊、豚挽き肉とマッシュルームのそぼろ、焼き鮭、しその実のたまり漬のお茶漬け
晩飯 ラタトゥイユ、リガトーニのミートソース、パン、茹でたブロッコリーを添えた鱈のバターソース、グリーンアスパラガスの豚三枚肉巻き、TIO PEPE

2021.5.11(火) パクチーどころではない

きのういち早く、新型コロナウイルスワクチンの接種予約済ませた。その理由は、市民としては地域のため、経営者の立場からすればお客様と社員のため、そして極私的にばタイの最北部で寝転がっているため、となる。

「タイの北部は山ばかり。アンダマン海に浮かぶ宝石のような島々こそ楽園ではないですか」と言われれば、そういうところは”Let’s enjoy”と、元気溌剌とした人に絶えず声をかけられているような気がして、それほど好みでないのだ。「オレの勝手にさせてくれ」である。

タイといえば、おととい街のベトナム料理屋から長男が持ち帰った数々は、その香りによりタイを思い出させてくれた。ベトナム料理は香草を豊かに使いつつ、日本人には馴染みやすい。さらに南下してインドネシアの料理はどうかといえば、これまた驚くほど日本人の舌に親和する。「何だ、これは」という違和感、良く言えば異国情緒は、インドシナでは圧倒的にタイのそれだと思う。

チムジュムを生まれではじめて食べたのは、2009年8月24日。ミントの強烈な香りに思わずのけぞった。湿熱の土地で食べる鍋料理は、ことのほか美味い。


朝飯 菠薐草と榎茸のおひたし、納豆、若竹煮、胡瓜と茗荷の酢の物、揚げ湯波の甘辛煮、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、トマトと大根とズッキーニの味噌汁
昼飯 バターとママレードとらっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」のトースト、ミルク番茶
晩飯 ラタトゥイユ、コーンポタージュスープ、刻みキャベツと茹でたブロッコリーを添えたコロッケ、TIO PEPE、Chablis Billaud Simon 2015、西瓜の寒天寄せ

2021.5.10(月) 9分

日光市役所による「新型コロナウイルスワクチン予約について」というページを8時58分に開く。そして別窓に開いたウェブ時計が9時になると同時にキーボードの”F5″を押して、画面にリロードを加える。するとそれまでは見えていなかったURLが現れた。すかさずそれをクリックする。

新しい画面の中央には、混雑を示す丸い線が回り続けている。「さすがに初日の開始直後は混み合うようだな、2、3日経ってから、また試してみるか」と考えつつも、そのまま放っておく。画面はしかし、数分の後に次のページへと遷移をした。

自分の生年月日を示す8桁、接種券番号の10桁など、必要な数字はあらかじめエディタに保存をしておいた。それらを、次々と現れるテキストボックスにコピー&ペーストで入力していく。自分のメールアドレスは、何十年も前から辞書に登録済みだ。

そして1回目の接種は5月24日、2回目は6月14日と、もっとも早い日に予約を確定することができた。9時ちょうどから9分が経っていた。後からの確認は可能としても、接種日、接種時間、接種場所は画面に残らない。受付完了を報せるメールにも、それは記載されない。申込みに際しては、役所から届いた書類と共に、紙とペンを用意しておくと便利だろう。

2度の接種を終えたときには、申込書に添えられた接種済証明を複写して、蛍光ペンで縁取りをしよう。そして仕事中は、それを首から提げようと思う。


朝飯 刺身湯波、アスパラ菜の天ぷら、揚げ茄子、なめこのたまり炊のなめこおろし、生のトマト、ごぼうのたまり漬、メシ、ブロッコリーの味噌汁
昼飯 バターとフォアグラとママレードとらっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」のトースト、ミルク番茶
晩飯 生のトマト、マカロニサラダ、カレーライス、Old Parr(お湯割り)

2021.5.9(日) 新春山見弁当(其の二)

普段は日が改まらないと寝に就かない家内が、きのうは僕より早く寝室に入った。そして今朝は4時に起き、ひとりそそくさと朝食を済ませて5時に隠居へと去った。「汁飯香の店 隠居うわさわ」の規模からすれば少なくない数の弁当を作るためだ。

7時55分からの朝礼を終え、外へ出ると、駐車場の北側に、オートバイをお駐めのお客様がいらっしゃった。よって声をおかけし、開店前の店にご案内してお買い物をしていただく。

朝の仕事の一段落をしたところで隠居へ行ってみる。厨房では長男が、弁当の盛りつけをしているところだった。家内は開店直後よりお入りになったお客様に、食後の甘味をお出ししようとしている。

5月の「新緑山見弁当」は、本職の指導による。いざ本番に臨んでみると、2段重ねの弁当は当たり前のことながら、1段にくらべて倍の手間を要することが分かった。「さばき」に長けた本職ならともかく、朝食のお客様を座敷にご案内しながらの、この弁当のお作りは中々に大変だ。とはいえ31日の月曜日までは、とにかくこのままでいく。お陰様で、評判が良いのだ。

弁当のご提供は、毎週土、日、月の3日間。ご予約は前日の15時までに、0288-21-0002へお電話ください。どうぞよろしく、お願い申し上げます。


朝飯 なめこのたまり炊、生玉子、刺身湯波、焼き鮭、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、大根とズッキーニの味噌汁
昼飯 「ふじや」の野菜麺
晩飯 男体山漬け、トマトと玉子のスープ、「アオザイ」のサラダ、生春巻き、蒸し春巻き、揚げ春巻き、バインセオ、鶏と豚の鹵味、芋焼酎「妻」(前割のお燗)、チェー

2021.5.8(土) 新春山見弁当(其の一)

「来年は3連休だ」と、小学生のころ、クラスの誰かが気づいて皆で喜び合った記憶がある。当時の5月に祝日は、3日の憲法記念日と5日のこどもの日のふたつがあるばかりだった。西暦元年だろうが西暦5,000年だろうが、その月のカレンダーを見ることのできる命令を、コンピュータに与えてみる。「来年は3連休だ」は果たして1967年のことと分かった。小学5年生の5月、僕は何をして過ごしたのだろう。商売をする家の子供だから、行楽に出かけていなかったことだけは確かだ。

今年の5月は、1日の土曜日も入れれば5連休。大きな工場などは、6日と7日の木金も休みにして9連休としたところもあったかも知れない。上澤梅太郎商店は「ほぼ年中無休」で商売をしている。よってコロナ禍が去っても、引退をしても、働く社員のことを慮って、僕がこの時期に会社を空けることは無いだろう。

「汁飯香の店 隠居うわさわ」には明日、これまでになかった数の弁当の予約をいただいている。「新緑山見弁当」と名付けた5月の弁当は2段でひと組。よって先月までの1段の、倍の量を作る必要がある。有り難いことと、感謝をしなければならない。


朝飯 納豆、炒り豆腐、揚げ湯波とアスパラ菜の炊き合わせ、トマトとブロッコリーとベーコンのサラダ、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、白菜とズッキーニの味噌汁
昼飯 バターとフォアグラとママレードとらっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」のトースト、ミルク番茶
晩飯 刺身あれこれ、鶏そぼろと夏野菜の冷やしかけ素麺、「小林酒造」の「鳳凰美田純米吟醸生酒」(冷や)

2021.5.7(金) 不要不急

新型コロナウイルスの、いま以上の蔓延を防ぐための、3度目の緊急事態宣言が発令をされたのは4月25日。対象地域は東京、大阪、京都、兵庫の4都府県。期限は5月11日までの17日間。それが愛知、福岡の2県を加えて5月31日まで延長されることになった。

第1次オイルショックは、1973年秋に勃発した第四次中東戦争による。当時、僕は高校1年生。寮の食料や用度品を確保するため、学校がどれほど苦労したかは知らない。呑気なものだった。しかし銀座の地下道の電飾看板が、すべて電源を落とされ真っ暗だったことは覚えている。

「酒は出すな、そして営業は20時までとせよ」と現在、東京の飲食店は都から要請をされている。僕が直近で東京へ行ったのは4月15日。このとき東京都は蔓延防止等重点措置、いわゆる「マンボー」の実施中ではあったものの、飲食店は、いまだ酒を売ることを許されていた。

現在の東京は、一体全体、どのような具合になっているのだろう。第1次オイルショックのときとおなじく、街は相当に暗くなっているのだろうか。

「不要不急」とは「潤い」とか「余裕」の別名だろう。「潤滑油」と言っても良いかも知れない。とすれば「不要不急」は「必需品」ということになる。「不要不急」はいつ、街に戻ってくるだろう。


朝飯 揚げ湯波と蕪の葉の炒り煮、納豆、菠薐草のおひたし、若竹煮、スペイン風目玉焼き、ごぼうのたまり漬、メシ、大根とズッキーニの味噌汁
昼飯 「食堂ニジコ」の冷やし中華
晩飯  胡瓜とサラダ菜とキウイとブロッコリーのサラダ、3種のパン、フォアグラ、リングイネと鶏とベーコンのグラタン、チーズ、Chablis Billaud Simon 2015、西瓜

2021.5.6(木) 今日わかったこと

このところ、週に1度は宇都宮の本屋へ行く。本を買うためではなく、クルマを駐めるために行く。その本屋は、かかりつけのカイロプラクティックのちかくにある。併設の喫茶店で何かを飲めば、駐車代はタダになる。本はほとんど、amazonの古書でしか買わない。

先日、この本屋に興味を惹かれる本があった。いつものように書名を覚え、帰宅してからamazonに検索をかけた。案に相違してその古書は、本屋のそれより5割も高かった。刷り部数は少なく、しかし求める人は予想外に多かった、それゆえの価格だろうか。

その「恥ずかしい料理」は7日を経た今日も、売れずにそこにあった。即、棚から取り上げて帳場へ持っていったことは言うまでもない。喫茶店では、買ったばかりの本は開かず、持参したものを読んだ。タリーズコーヒーでコーヒーは頼まない。いつも紅茶ばかりである。

家に帰って、それを食べていることは家族にも隠したいほどの「恥ずかしい料理」が自分にはあるかと、考えてみる。梅干の種の「仁」は好きだが、あれは料理ではない。魚の煮汁の煮こごりなら、かろうじて料理と言えるかも知れない。しかし別段、それを食べて恥ずかしい、ということはない。

僕は何でも食べてしまう、いわゆる「乞食腹」である。そういう人間に「恥ずかしい料理」はなかなか思いつかない、ということが今日は分かった。


朝飯 鮭の味噌漬け焼き、揚げ湯波と蕪の葉の炒り煮、納豆、菠薐草のおひたし、炒り豆腐、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、キャベツの味噌汁
昼飯 カレーライス、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」
晩飯 トマトと春雨のサラダ、男体山漬け、水餃子、キンミヤ焼酎にTIO PEPEチョロリ

2021.5.5(水) 鯉のぼり

黄金週間も終わり間近のきのう、鬼怒川温泉方面へ向かおうとするクルマは、いまだ会津西街道に多く見られた。その光景から「ことによると昨日、今日に続いて明日も忙しくなるかも知れない」と感じた。テレビのニュースは「晴れの続かないゴールデンウィーク」と伝えている。しかしそれは限られた地方での夕立などによるもので、日光の上空はおおむね穏やかだ。

「あのー、隠居は5日は営業してないですよね」と数日前に電話を下さったお客様が、食事を終えられて、昼すぎに店にいらっしゃった。「汁飯香の店 隠居うわさわ」を1日から5日まで通しで営業したことは、お客様にとってもウチにとっても良かった。隠居は木、金と休んで、土曜日からまた通常どおりの営業を再開する。端午の節句は旧暦では6月14日でも、床脇の鯉のぼりの額は、他のものに掛けかえる必要があるだろう。

定時を30分すぎてもお客様が途切れなかったきのうとは異なって、今日は17時30分に店を閉められた。連休の賑わいは、やはり昨日までだったらしい。

明日からは、いつも通りの週日が戻ってくる。それに先だって、商談の電子メールを新しい取引先へと送る。


朝飯 炒り豆腐、納豆、キャベツとベーコンのソテー、揚げ湯波とアスパラ菜の炊き合わせ、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、大根とズッキーニの味噌汁
昼飯 「やぶ定」のカレー南蛮蕎麦、「久埜」の柏餅
晩飯 豚汁、アスパラ菜のおひたし、生のトマト、胡瓜のぬか漬け、男体山漬け、浅蜊とアスパラ菜の酒蒸し、天ぷらあれや、これや、キンミヤ焼酎にTIO PEPEチョロリ

2021.5.4(火) 大したもの

2013年の秋に、中味ごといくつも箪笥を捨てる断捨離をした。大きな改装を住まいに加え、生活は一気に快適になった。2014年の秋にオフクロが亡くなった。それを機に、オヤジの分も含めて2トン車で5台分のモノを捨てた。

住まいが簡素になれば、身辺も整理したくなる。自分の本当に好きなことを突き詰め、それは美味いメシと酒、本読み、南への旅の3つと分かった。そして学生のころから40年ちかく在籍した日本クラシックカークラブを辞めた。前の年に入ったばかりの日本ブガッティクラブも辞めた。するとクルマ関係の情報はほとんど入ってこなくなった。

ウスイベンゾーさんの追悼記事がカーグラフィックの2021年5月号に載っていると、きのう、誰かがfacebookに上げていた。即、そのCGをamazonに注文した。本日、早くも届いたそれを夕刻に開く。

ウスイさんが”BUGATTI T37″を、オヤジが”BENTLEY 3L”をマカオ・グランプリのエキシビション・レースに送ったのは1978年。ふたりは共に1930年の生まれだから、当時の年齢は48歳。大したものだったな、と思う。


朝飯 揚げ湯波とアスパラ菜の炊き合わせ、納豆、温泉玉子、炒り豆腐、らっきょうのたまり漬、ごぼうのたまり漬、メシ、揚げ湯波とズッキーニの味噌汁
昼飯 揚げ湯波とアスパラ菜の炊き合わせ、梅干、ごぼうのたまり漬、塩鰹のふりかけのお茶漬け
晩飯 長芋、厚焼き玉子、生のトマト、豆腐となめこの味噌汁、鮪の刺身の「にんにくのたまり漬」和え、カジキマグロのソテー「日光味噌のたまり浅漬けの素・朝露」がけ、「片山酒造」の純米吟醸「素顔」(冷や)

2021.5.3(月) 楽な仕事

朝は、日中にも増して時間に制約が多い。よって腕に時計を着けて「汁飯香の店 隠居うわさわ」へ行く。厨房には、保温機能つきの鍋に網状の布がかけられている。甘味のための甘酒を仕込んでいるらしい。隠居は普段は土、日、月の週に3日の営業のところ、この連休中に限っては、1日の土曜日から5日の水曜日まで、通しで開けられている。そのための作り増しだろう。

床の間の室礼を確かめてから庭に出る。そして会社のfacebookページに載せるべき写真を撮って事務室に戻る。

連休中はまた、店のショーケースの中味も通常とはすこし変えている。山へ遊びにいらっしゃるお客様のための、たまり漬や「たまり」や味噌を使ったローストビーフ弁当、サンドイッチ、野菜スティック、更には夜の団欒のためのステーキソースなども販売をしているのだ。

ところで上澤梅太郎商店は、繁忙が予想されても商品の作り置きはしない。針の穴を通すような数量予測を立て、それに従って「いま食べごろ」の品を毎朝、蔵出ししている。本日、閉店の17時30分に残った「らっきょうのたまり漬」は1袋。「あー、売り切れなくて良かった」と販売主任のハセガワタツヤ君が安堵の溜息をつく。ところが直後に「まだ大丈夫ですか」と入っていらっしゃったお客様により、その最後のひと袋も売れてしまった。

その売り切れを受けて、明日の朝は4時より蔵出しの準備を始めるよう、包装主任のヤマダカオリさんに言われる。行楽地の渋滞に閉じ込められているよりは、よほど楽な仕事である。


朝飯 ソースかつ丼、トマトのサラダ、らっきょうのたまり漬、ごぼうのたまり漬、大根とズッキーニの味噌汁
昼飯 「ふじや」のタンメンバター
晩飯 “Parrot”のチキンカントリー、HENRY FESSY Beaujolais 2017

2021.5.2(日) 得意分野

目を覚まし、枕の下からiPhoneを取り出す。時刻は02時37分。少なくない雨の、天空から垂直に落ちる音が聞こえ続けている。眠気が訪れないのは、睡眠が足りている証拠だろう。そう考えながら起床する。

雨は、明け方に上がった。裾に雲をまとって朝日を浴びる鶏鳴山が、映画「南太平洋」のバリ・ハイ島に見える。われに五月を、である。

もっとも現在、東京、大阪、京都、兵庫には緊急事態宣言が発令をされている。4月25日から5月11日までの17日間は、できるだけ外へ出るな、帰省などはもってのほかとの、政府や4都府県の大合唱だ。なぜ大合唱かといえば、言うことを聞かない人が多いからだ。

僕はといえば毎日やすみなく、会社か、またはそこから半径数キロメールの範囲内にいて、仕事をしている。それで一向に、不満は無い。今朝は「汁飯香の店 隠居うわさわ」のおかずのための筍を、森友地区の直売所まで買いに行った。

引きこもりは元より得意分野だ。コロナ禍が収まったら、そのときにはタイの最北部に出かけて外こもりをしたい。


朝飯 揚げ湯波とアスパラ菜の炊き合わせ、納豆、ベーコンエッグ、大根葉のマヨネーズ和え、らっきょうのたまり漬、ごぼうのたまり漬、メシ、大根葉の味噌汁
昼飯 「カルフールキッチン」のソースカツ弁当
晩飯 オールドイングランド、鶏のソテーとレタスのサラダ、トマトとケイパーとブラックオリーブのスパゲティ、TIO PEPE、Chablis Billaud Simon 2015、「こけし屋」のマドレーヌ、Old Parr(生)

2021.5.1(土) そう感じたから

朝7時55分からの朝礼が完了すると同時に玄関に入る。家の中で「緑の絵」と呼び習わされている油彩画は、早朝のうちに降ろしておいた。それを「汁飯香の店 隠居うわさわ」へと運び、床の間の、きのう夕刻に掛けたガーベラの絵と交換をする。口の欠けた古い壺も、床の間から6畳間の隅に戻す。今日は先ず、8時30分に8名様のご予約をいただいている。作業は迅速に行わなくてはならない。きのうの室礼をなぜ急に変えたかといえば、今朝の方がより良かろうと感じたからだ。

8名様がお帰りになり、次のご予約のお客様がいらっしゃる合間を見計らって、ふたたび隠居へ行く。そして庭の草花を観る。藤はここ数日のあいだに大きく育って、ほぼ満開になった。大葉擬宝珠は、梅の根元にいまだ目立たない。花菖蒲は葉を隨分と伸ばしたものの、つぼみをつけるには至っていない。紫陽花の全盛までは、これからひと月半ほどは必要だろう。

隠居の庭にはまた、椿とつつじが多い。その野放図なはびこり様は、実生で育ったことを示している。いずれ植木屋を呼び、その半数ほどは引き抜いてしまおうと考えている。

僕が好きな庭は、広々とした下草の真ん中に大きな広葉樹が1本だけ、というようなものだ。しかしまさか、今の庭を造り直すわけにはいかない。隠居には明日も、開店の8時30分からご予約をいただいている。有り難いことと思う。


朝飯 トマトサラダ、揚げ湯波とアスパラ菜の炊き合わせ、納豆、炒り豆腐、らっきょうのたまり漬、ごぼうのたまり漬、メシ、レタスと万能葱の味噌汁
昼飯 塩鰹のふりかけ、揚げ湯波とアスパラ菜の炊き合わせ、塩鮭、しその実のたまり漬のお茶漬け
晩飯 トマトとキウイのサラダ、揚げ湯波とアスパラ菜の炊き合わせ、炒り豆腐、男体山漬け、豚キムチ炒め、キンミヤ焼酎にTIO PEPEチョロリ

< 2021年4月の日記へ  2021年6月の日記へ >

上澤卓哉

上澤梅太郎商店・上澤卓哉

蔵見学