2021年6月の日記30本
2021.6.30(水) 弁当
年に何度、そのお店の品物をいただくか分からない和菓子屋がある。「仏様に」と持ってきてくださることもあれば、季節のものとしていただくこともあり、方便かも知れないけれど「作りすぎた」といただくこともある。いただくばかりでは申し訳ないから、あるとき何かのついでにお酒は嗜むかと、長男に訊いてもらった。「酒の名のつくものなら何でも」と、店主は相好を崩したという。以降、そのお店には毎年暮れに「酒と名のつくもの」を届けさせていただいている。
「弁当と名のつくもの」ならほとんど何でも、僕は好きかも知れない。思い出に残っているのは台湾の阿里山鉄道のどこかの駅で買った弁当だ。それは、主婦が家の台所で作って自分で売りに来た、という風情のものだった。中国系の人は、弁当でさえ冷えたものは好まないと聞いていた。その、ごはんの上に目玉焼きと青菜炒めと焼いた中華ハムの載った弁当も、もちろん作りたてらしく温かかった。そして美味かった。
京都の「志る幸」の利久辨當も好きなら、タイの駅で売っている20バーツのガパオ弁当も好きだ。残りものの総菜をメシの上に並べただけの自作の弁当も、また例外ではない。
上澤梅太郎商店が運営する朝ごはんの店「汁飯香の店 隠居うわさわ」は、月ごとに新しい弁当をお出ししている。その7月の弁当を今日は家内が試作し、長男が写真を撮った。
日光湯波の即席味噌汁が付いて税込1,000円のその弁当は、7月3日の土曜日から毎週土、日、月に販売の予定です。ご予約は前日の15時までに、電話番号0288-21-0002まで、お願い申し上げます。
朝飯 温泉玉子、納豆、牛肉と舞茸のすき焼き風、揚げ湯波と小松菜の炊き合わせ、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、若布と小松菜の味噌汁、桜桃
昼飯 「ふじや」の雷バターラーメン
晩飯 生の胡瓜、茹でたグリーンアスパラガスとブロッコリー、トマトと玉葱とベーコンのスパゲティ、Chablis Billaud Simon 2015
2021.6.29(火) 保養
「チチチチチッ」と鳥の啼く声がする。それが、いかにも夏の朝を感じさせる。通るクルマもないにもかかわらず、外にスクラッチノイズのような音がある。カーテンを巻き上げると、雨が降っていた。鳥は、夜が明けると共に啼く。雨の朝には、なぜか大きな鳥は啼かない。
製造現場へ降りるまでに、いささかの時間がある。しかしそれは、数十分とまとまったものではない。嵐山光三郎の「文人悪妻」を本棚から取りだし、そのうちの「泉鏡花の妻 泉すず」を読む。きのう包装係のヤマダカオリさんに言われたことに従って、製造現場へはいつもより1時間はやく降りた。
先週24日の木曜日、日本テレビ系列「ヒルナンデス!」にて上澤梅太郎商店が紹介をされた。小倉ヒラクさんの「世界の発酵食品3,000種類を食べ比べた発酵マニアがおすすめするお取り寄せ発酵食品ベスト3」において、上澤梅太郎商店の「らっきょうのたまり漬」が1位に選ばれたのだ。
また2日後の26日には、BS朝日「バトンタッチ!」にて、上澤梅太郎商店の持続可能社会への取り組みが紹介をされた。
特に前者による反響はすさまじいもので、社内各部は対応に追われている。折しも、夏の贈答時期の入りばなである。普段、地方発送は、ご注文をいただいた翌日には出荷をされる。その納期が今は10日ほどに延びている。それをお知らせするメールマガジを、16時に配信する。
朝の3時、4時に起きて窓を開け、鳥の声を聞く。それが現在の僕の「保養」である。
朝飯 南瓜の煮付け、納豆、菠薐草と榎茸のおひたし、ひじきとパプリカの炊き物、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、胡瓜のぬか漬け、メシ、油揚げと茄子とパプリカの味噌汁
昼飯 焼き鮭、揚げ湯波の炒り煮、昆布の佃煮、ごぼうのたまり漬、梅干のお茶漬け
晩飯 生の胡瓜、牛肉と榎茸のすき焼き風、ひじきとパプリカの炒り煮、玉子焼き、ホウレンソウの胡麻和え、鮪の「日光味噌のたまり浅漬けの素・朝露」漬け、肉団子、蒲鉾、刺身湯波、胡麻焼酎「紅乙女」(生)、梅干と塩鰹のふりかけのお茶漬け
2021.6.28(月) カタツムリ
毎週木曜日には「汁飯香の店 隠居うわさわ」の弁当の宣伝をSNSに上げる。金曜日にはおなじく隠居の朝ごはんの宣伝をSNSに上げる。弁当は月替わりだから、画像はひと月にひとつあれば足りる。朝ごはんの宣伝に用いる画像もそれにあわせてひと月にひとつとすると、これは見る人が飽きそうだ。そういう次第にて、隠居へはたびたび新しい写真を撮りに出かける。出かけるのは大抵、晴れた日だ。
と、ここまで書いて、子供のときのことを思い出す。小さなころには、なにもかもが大きく見える。隠居の庭も、子供には隨分と広く見えた。雨の上がったある日、その庭に、お手伝いさんとカタツムリを探しに行った。なかなか見つけられない僕に「デンデンムシムシの歌を歌いながら探すと、すぐに見つかるんだよ」と、お手伝いさんは言った。
お手伝いさんは、結婚が決まると引退をした。そうして僕が子供のときだけでも、お手伝いさんは何人も替わった。カタツムリを一緒に探したお手伝いさんが誰だったかは、今となっては思い出せない。
梅雨どきではあるけれど、今、隠居にカタツムリはとんと見かけない。見つからなくても構わないから、歌を歌うことはしない。
朝飯 鶏の幽庵焼き、ズッキーニと竹輪の天ぷら、納豆、茄子とパプリカの素揚げ、ホウレンソウの胡麻和え、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、油揚げと長葱の味噌汁、桜桃
昼飯 「大貫屋」の冷やし中華
晩飯 レタスとプチトマトのサラダ、カレーライス、胡瓜のピクルス、らっきょうのたまり漬「浅太郎」、Old Parr(ソーダ割り)、マンゴー
2021.6.27(日) 食べくらべ
きのう土曜日の売上金額は、年初来4番目の高さだった。そして今日のそれは、きのうより3割以上も落ちた。コロナ以前は、金曜日、土曜日、日曜日と、加速度的に増えていくのが売上げの相場だった。しかしコロナが世に蔓延して以降は、この常識の覆される週末が増えた。「台風の予報が出ていたからじゃないですか」と販売係のササキユータ君は推した。しかし天気に関係なくこの傾向の現れる週末もある。いずれにしても、現状に沿って、粛々と商売をさせていただこう。
夜は2種の素麺を食べくらべる。ひとつは国産の小麦によるもの、もうひとつはオーストラリア産の小麦粉によるものだ。結果は風味、歯ごたえ、舌ざわりとも、その場にいるおとな全員が一致して後者を「美味い」とした。もちろん、すべての用途において国産の小麦がオーストラリア産のそれに負ける、ということではない。
生姜について「長くたまりに漬ける場合、国産とタイ産とでは、諸々の点において、タイ産の方が圧倒的に優れる」と、製造顧問のフクダナオブミさんはかつて主張した。「そんなこと言っても、日本人は国産偏重だからなぁ」と、僕は答えた。現在、上澤梅太郎商店では、生姜は国産とタイ産の双方にて、ご用意をしています。
朝飯 昆布の佃煮、納豆、鶏の幽庵焼き、なめこのたまり炊、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、油揚げと胡瓜の味噌汁
昼飯 うどん
晩飯 生のトマトと白菜漬け、大葉と薩摩芋の天ぷら、ピーマンと茄子の肉詰め焼き、国産の小麦粉による素麺、オーストラリア産の小麦粉による素麺、胡麻焼酎「紅乙女」(生)
2021.6.26(土) いつか、ギラギラする日々
四季のうち夏を最も好む僕が、夏至を待ち望まないわけはない。しかし今年のそれは、意識しないうちに過ぎてしまった。夏至は梅雨の最中に巡ってくる。それについては、どうにも納得のいかないものがある。河野典生の「いつか、ギラギラする日々」は、いまだ本棚にあるだろうか。「夏至」という言葉には、ギラギラと照りつける太陽こそが似合いと思うけれど、どうだろう。
予報によれば、今日は芳しい天気には恵まれない可能性が高かった。それでも早朝から空を眺めるうち雲は切れ、やがて日が差しはじめた。雨は夜にのみ降って夜明けと共に上がる、その理想が今朝は実現した。雨の後の日の光は殊に美しい。
「汁飯香の店 隠居うわさわ」は本日、正午までご予約で埋まっていた。そのことは朝礼で皆に伝えた。
昼前に販売係のササキユータ君が「隠居、どうでしょう」と事務室に顔を出す。彼の行いは正しい。「無理を承知で訊くけれど…」と隠居に電話を入れる。早めにいらっしゃって早めにお帰りになったお客様がいらっしゃって、ちょうど席の空いたところだという。僕は喜んで、そのお客様を隠居までご案内する。
午後は、今秋より容器の意匠を一新する10種の商品についての、新しい惹句を考える。小一時間ほど考えて作ったそれらを電子メールで長男に送る。駄目を出すよう伝えたものの、長男はそれらにひと文字も加えず削らず、複数の取引先が出入りする電子会議室へ上げた。最終の意思決定は、いずれ面談の上で成されることになるだろう。
朝飯 酒の粕味噌漬け焼き、鶏の幽庵焼き、めかぶの酢の物、「なめこのたまり炊」の冷や奴、油揚げの網焼き、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、小松菜の味噌汁
昼飯 きのう「食堂ニジコ」から持ち帰ったソース焼きそば
晩飯 トマトとモッツァレラチーズとベイジルのサラダ、2種のパン、オムレツとラタトゥイユを添えた鱈のバター焼き、Chablis Billaud Simon 2015、メロンと桜桃
2021.6.25(金) 人流
きのうは「緊急事態」をどうにか乗り切るべく、夕刻より社内の各方面と対策を協議した。その話し合いにより導き出された様々なことが、今朝から始められる。電話によるご注文は、カワタユキさんが発送伝票にしている。ウェブショップからのご注文は、ツブクユキさんが発送伝票にしている。ふたりの手を休ませないため、電話連絡の必要なお客様には、長男がその任に当たる。
午後もなかばに至るころ、きのうウェブショップで承ったご注文のすべてに、ツブクユキさんが返信を送り終える。返信には納期を記入する必要がある。よってこの仕事には、荷作り係との意思の疎通が欠かせない。その荷作りには、販売係からひとりが配置転換をされている。
夕刻、明日に出荷する分の発送伝票が箱にまとめられる。その量に、ふたりの事務係は驚き、笑い声を上げた。こう書けば何やら景気が良さそうに思われる。しかしコロナ以降、人の流れはさっぱりだ。観光のお客様は、いつ、日光に戻るだろう。
外では強い雨が、降ったり止んだりしている。
朝飯 めかぶの酢の物、スペイン風目玉焼き、菠薐草のソテー、納豆、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、なめこの味噌汁
昼飯 焼き鮭、梅干、ごぼうのたまり漬、なめこのたまり炊のお茶漬け
晩飯 「食堂ニジコ」の酒肴盛り合わせ、青椒肉絲、トマトと玉子と海老の中華風、牛薄切り肉のたたき、3種の日本酒(冷や)
2021.6.24(木) 緊急事態
目を覚ましたのは2時台、起きたのは3時台だった。5時台に仕事のため製造現場へ降りながら「今日は日記が書けなかったなー」と、声を出さずに独りごとを言う。
午前10時より取引先とのZOOM会議が予定されている。今朝は先ず、その取引先に求めた修正が資料に正確に反映されたかどうかの確認をした。しかしそれに取られた時間は、そう長くもなかった。以降はきのう読み終えた本田靖春の「現代家系論」の、後藤正治による解説を読んでいた。そうするうち5時を過ぎてしまったのだ。
製造現場から戻って以降は「一戔五厘の旗」のしおりを挟んだページを開き、読みさした「重田なを」を読み終える。
正午前より環境を整えた事務机に着く。
小倉ヒラクさんは「発酵文化人類学 微生物から見た社会のカタチ」や「日本発酵紀行」の著者であり、また「発酵デパートメント」の代表でもある。その小倉さんが日本テレビの「ヒルナンデス」で「らっきょうのたまり漬」を発酵食品の日本一として推薦してくださることは、すこし前に知らされていた。youtubeの同時配信で同番組を見ながら、その時を待つ。「らっきょうのたまり漬」が紹介され始めたのは12時30分ころ。その直後より、電話が鳴り止まなくなる。
電話は、2本の回線が埋まれば「お話し中」になる。ウェブショップには、その制約が無い。まるで瀧の水のように、注文が入り続ける。緊急事態である。
夕刻、事務係のカワタユキさんとツブクユキさんから状況を聞く。それを受けて、社内の各方面と対策を協議する。そして本日ご注文くださったお客様への「らっきょうのたまり漬」は、何としても、今月末日までに出荷することを決める。
朝飯 木須肉丼、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、若布とキャベツの味噌汁
昼飯 「食堂ニジコ」のスーラーメン
晩飯 空心菜の豆豉炒め、鴨のコンフィ、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、蒸し焼売、「飯沼名醸」の「杉並木無濾過原酒純米吟醸」(冷や)
2021.6.23(水) “UD”
昨年の夏まで愛用した汁椀は、2012年8月30日に手に入れた。
その日、日本橋タカシマヤでは「バーナード・リーチ展」が開かれていた。これを観た僕は、おなじ階の「民藝展」へと回った。会場を歩くうち目についたのは、漆器の売場にあった”UD”の2文字だった。責任者らしい人に問うと、それはユーティリティデザインの略で、体の機能の衰えた人にも使いやすい設計と、教えてくれた。
生来の不器用によるものか、あるは粗忽な性格によるものか、僕は手に持ったものを落としやすい。味噌汁の入ったお椀もまた、例外ではない。僕はその”UD”と表示のあるお椀を手に取り、その感触を確かめて、赤と黒の2色を買った。
お椀は手によく馴染み、文字通り手放せないものになった。赤も黒も自分の専用とし、その日の気分により使い分けた。そして8年が経つと、流石に「くたびれ」が見えてきた。”UD”の意味を教えてくれたイワダテタカシさんの名刺は、食器棚に大切に保管しておいた。
岩手県二戸市浄法寺町漆沢の「漆工房やまなみ」に2客を送ったのは、昨年の8月3日だった。イワダテさんによれば、塗りは若い女の人がする。その人はいま山に入って漆かきをしている。納品は来年の春になるだろうとのことだった。僕は、上質のものを修理しながら長く使うことを好む。待つことは厭わないと、イワダテさんには伝えた。
先月10日、塗師のヤマザキナミコさんから電話が入った。念には念を入れて、仕事をしているらしかった。次の電話は本日に入った。納品は明日とのことで、同時に伝えられた代金は、仰天するほど安かった。
この日記の公開ボタンをクリックするのは明後日。よって塗り直しの完了したお椀の画像は、ここに載せることができるだろう。
朝飯 納豆、春雨サラダ、菠薐草のおひたし、生のトマト、らっきょうのたまり漬、ごぼうのたまり漬、メシ、豆腐とキャベツの味噌汁
昼飯 「ふじや」のタンメンバター
晩飯 蓮根の梅肉和え、榎茸と菠薐草のおひたし、蕪と胡瓜のぬか漬け、鯛の煮付け、茄子とパプリカと牛肉の味噌炒め、「飯沼名醸」の「杉並木無濾過原酒純米吟醸」(冷や)
2021.6.22(火) 融通無碍ではあるけれど
道の駅「日光街道ニコニコ本陣」の商品の売れ具合を確認しながら、ふとお墓のことが気にかかる。関係者用通用口のそばに駐めた自転車を、目と鼻の先の、如来寺に乗り入れる。そのまま真っ直ぐに進んで水場のちかくにそれを駐める。閼伽桶に水を汲み、そこから先は歩いてお墓へ向かう。花立ての水は、果たして半分くらいのところまで減っていた。その水を捨て、新しい水で満たす。花は、おとといの朝より増えていた。多分、叔母が新たに加えたものだろう。
13時45分、事務机の引き出しの中でiPhoneが鳴る。左手に提げたカレンダーの「15:00 公民館」の覚え書きを見て、今度は14時45分に警告音を設定する。
公民館にはウカジシンイチ自治会長、イケダツトム公民館長、会計係の僕、イケダ建築のイケダミツヒロさんが集まった。そして現在の畳を木張りにするための打合せをする。
総鎮守瀧尾神社は春に2回、夏に1回、秋に1回のお祭を持つ。人口が減っていく今後、そのお祭をどのように維持していくかの話し合いは、各町内の公民館を会場として、数年に亘って続けられた。このとき畳に座布団を敷いて座る式の公民館の、今やほとんど淘汰されたことを我が町内の面々は知った。
和室の便利さは、融通無碍なところにある。しかし座って何かするには机と椅子が圧倒的に楽だ。工事は八坂祭の翌日の7月12日から始められ、数日で完了の予定だという。
朝飯 目玉焼き、納豆、菠薐草のソテー、竹輪とズッキーニの天ぷら、生のトマト、ごぼうのたまり漬、メシ、若布と長葱の味噌汁
昼飯 朝のおかずを流用した弁当
晩飯 菠薐草のナムル、春雨サラダ、キムチ冷や奴、白花豆の甘煮、木須肉、芋焼酎「妻」(生)
2021.6.21(月) トマトサラダ必勝法
「草野球必勝法」という文章が山口瞳にある。これを今朝は読んだ。登場するのは坂根進や柳原良平など、寿屋における山口の同僚だ。しかし社名は「東西電気」と仮のものになっている。山口瞳は熱血の人だ。その熱血漢が、同時に冷徹な目も持ち合わせている。その綾が面白い。
それはさておき先日「トマトサラダ必勝法」とでも呼ぶべきものを発見した。文字にすれば以下になる。
1.トマトを賽の目に刻む。種の苦手な人は真横から半割にし、種を除いてから賽の目に刻む。
2.それをボウルにとる。
3.塩、油、酢を振って箸で混ぜる。
4.塩と油と酢の馴染んだトマトをひとかけらずつ箸で器に盛る。
要点はひとえに「箸で器に盛る」ところにある。そうすればドレッシングの過剰分やトマトの水分はボウルに残り、一方、器に盛られたトマトの歯ごたえ、舌ざわりは良好なまま保たれる。
「なんだそんなことか」と嗤わば嗤え、だ。「職人はちょっとしたことを出し惜しんで人に伝えない」と、むかし街の真ん中にあった蕎麦屋「糸屋」のオヤジさんは言った。なぜ出し惜しむか、それはその「ちょっとしたこと」こそが勘所だからに違いない。
朝飯 鶏の幽庵焼き、納豆、トマトサラダ、らっきょうのたまり漬、ごぼうのたまり漬、昆布の佃煮、メシ、長葱の味噌汁
昼飯 焼き鮭、ごぼうのたまり漬、しその実のたまり漬、なめこのたまり炊のお茶漬け
晩飯 「食堂ニジコ」の胡瓜の辛子和え、ネギメンマ、ピータン、エビチャーハン、冷やし中華、麦焼酎「二階堂」(お湯割り)、家に帰ってからのエクレア、Old Parr(生)
2021.6.20(日) 西暦
2013年に102歳で亡くなったおばあちゃんの、今日は祥月命日だ。よって5時より準備を整え、家内と如来寺のお墓に参る。このところの雷雨によるものだろう、地面から跳ね上げられた土が、線香立てや花立てを汚している。それらを閼伽桶の水を換えながら、あるいは水場まで運んで洗う。元旦の墓参りとは異なって、いくら水を使ってもアカギレの心配の無いことは有り難い。
如来寺には、嘉永とか安政とか文久などと彫られた墓石が目立つ。いずれも幕末のものには違いない。しかしそれらが西暦のいつに当たるかは、僕には分からない。そういえばおばあちゃんは、特定の年を説明するのに元号を用いない人だった。明治の生まれとしては、珍しい例かも知れない。
ところでいわゆる「ワクチン証明書」は、7月の中旬から各市町村にて交付が始められるという。その報に接してfacebookでやり取りをする中に「証明書が日本語かつ令和暦で書かれていないことを望む」との発言が、アメリカ合衆国に長く住んだ下級生のスゲタミノル君よりあった。あり得ないことではない。しかし日本の役所もさすがに、それには英語と西暦を併記するだろう。
ふと思いついて、数日前に作った私製の接種証明書に目を遣る。生年月日は元号表記でも、接種年月日には2021年とあった。
朝飯 揚げ茄子、納豆、めかぶの酢の物、炒り豆腐、焼き鮭、ごぼうのたまり漬、メシ、レタスの味噌汁
昼飯 「大貫屋」の味噌ラーメン
晩飯 トマトサラダ、「ミラノピザ」のピッツァ其の一、其の二、TIO PEPE
2021.6.19(土) 雨の日
本日の「汁飯香の店 隠居うわさわ」には、12時30分に、日本語以外のお名前で3名様のご予約を戴いていた。よってその時間が近づくと事務室から店に移動をして、外に注意を払う。やがて道向こうの駐車場に傘を差した3名様があらわれ、そのうちのおふたりはスマートフォンを覗き込んでいらっしゃる。ほぼ、間違いはない。
外へ出て、国道121号線のこちら側から声をおかけする。そして蔵と隠居のあいだの信号機が青になるまで、そこでお待ちする。
辰巳に面した門までご案内をして、ノレンを跳ね上げる。目に飛び込んでくるのは緑、また緑だ。花は紫陽花。石の橋を渡りつつ「お写真は、どうぞご自由にお撮りください」と、ご説明をさせていただく。3名様のうちのおひとりは玄関前の壺に傘をお立てになった後、ふたたび庭にお戻りになり、しばらくあたりをお撮りになっていた。
水に浸けることにより、表情を一変させる陶器がある。草木の、雨による変わり様は、それ以上だ。雨の降る日は庭に明かりを点ける。その明かりは夜に見るより美しい。緑の力を借りて輝くのかも知れない。
朝飯 きのうのキムチ鍋の残りのぶっかけ飯、ごぼうのたまり漬、若布と長葱の味噌汁
昼飯 きのうのキムチ鍋の残りを具にしたうどん
晩飯 トマトとミートソースのスパゲティ、Chablis Billaud Simon 2015、スポンジケーキ、Old Parr(生)
2021.6.18(金) 薔薇宮
バンコクで三島由紀夫が取材を切望して果たせなかった「薔薇宮」について「いつか突き止めて、ちょっと覗いてみたい」と3日前の日記に書いた。
共産主義者鎮圧作戦本部と聞けば、場所としてはドゥシット地区が真っ先に浮かぶ。「薔薇宮」なら英名は”rose palace”だろう。そう考えて検索エンジンに当たっても、それらしい情報は一向に現れない。1960年代の大人のうち、生き残っているのは70代から90代。当時の社会情勢に詳しそうな長老を現地に探すしか方法はないかと考えた。
しかし今朝になってようやく、それらしい場所が特定された。現在の名はサンプラーン・リバーサイド。旧名はローズガーデン。
場所は予想したドゥシット地区からチャオプラヤ川を渡り、西へ数十キロほどのナコンパトム。現在は、象の芸やタイの伝統舞踊などを見せる観光施設や農産物の直売所、更にはホテルから結婚式場までも備えた複合体になっている。しかしその、サンプラーン・リバーサイドに関するページを開いても開いても「暁の寺」で三島が精密に描写した建物は出てこない。「薔薇宮」は、本当にここにあったのだろうか。
背表紙のみが記憶に残る「豊穣の海」の4冊は、今、家のどこにも見あたらない。嫁に行った叔母の私物だったのかも知れない。プールサイドに寝転がって読むには文庫が最適だ。しかしこの4冊に限っては、世に出たときのハードカバーで読みたい。第一、新仮名遣いでは感じが出ないではないか。
朝飯 納豆、めかぶの酢の物、炒り豆腐、生のトマト、蕪のぬか漬け、なめこのたまり炊、メシ、若布と長葱の味噌汁
昼飯 「ふじや」の味噌ラーメン
晩飯 蒲鉾、キムチ鍋、なめこのたまり炊、芋焼酎「妻」(お湯割り)
2021.6.17(木) 派手な色の名札
光輝燦然、凱風快晴、元気溌剌、千紫万紅。気分はまったく爽やかだ。新型コロナウイルスワクチンの副反応から完全に復帰、復活したのだ。
このワクチンの接種を1度でも受けたことのある者は、社内には僕しかいない。社員の家族にも、いまだこれを経験した人はいないらしい。今回の僕をモルモットとして、その様子を父母や祖父母に伝え、時が至れば自身も参考にするよう、朝礼では伝える。
日本に生まれれば、人は大人になるまでに相当数のワクチンを打たれる。それらにくらべて今般のワクチンが急ごしらえであることは否めない。よってその接種については、これを忌避する人がいる。まぁ、それは、いるだろう。
ワクチンの接種を望まない中には「自分は絶対に罹らない」と、自信満々の人もいる。「多分、罹らないだろう」と、根拠に欠ける確信の下に嵐の収束を待つ人もいる。「コロナも怖いがワクチンも怖い」と、じっと身を固くしている人もいる。
僕は、社会との関わりを絶つわけにはいかないから接種を受けた。「ワクチン接種済」と大書した派手な色の名札を国は作ってくれないか。そうすれば僕は、これを首から提げて歩くだろう。
北村敬の「天然痘が消えた」は、20代の前半に読んだ。今は古書の市場で高値が付いている。「コロナ」がその値を押し上げたのかも知れない。
朝飯 炒り豆腐、納豆、ハムのソテー、スクランブルドエッグ、菠薐草の胡麻和え、酢蓮の梅肉和え、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、メシ、若布と長葱の味噌汁
昼飯 弁当
晩飯 「コスモス」のトマトとモッツァレラチーズのサラダ、カレーライス、ドライマーティニ
2021.6.16(水) 手取り足取り
パソコン通信によるオンラインショップは1996年に立ち上げた。ウェブショップは1998年に試験版を開き、1999年より本格的な運用を始めた。この日記は2000年から書いている。そんなところから、僕はコンピュータやウェブを扱うことに習熟していると思われることがままある。しかしそんなことはない。
ハイパーテキストの書き方は、ウェブショップを始めるころ、当時は酒飲み仲間だったカトーノマコトさんに、毎週月曜日に来てもらって、数ヶ月で習得した。ドリームウィーバーの使い方は、自由学園を卒業して”Computer Lib”に勤めていたマハルジャン・プラニッシュさんに教わった。ワードプレスの扱い方は、これはそれほど昔のことではないから時期を特定できる、2016年8月に”FINDER”のハマムラアキノリさんに教わった。
いわゆる「トリセツ」は読む気がしない。先生に横に座ってもらい、手取り足取り教えてもらわないことには、僕は技術を習得することができない。
今朝の体温は37度3分だったから、今日も仕事は休むこととした。枕元には「五衰の人」とiPhoneを置いた。iPhoneがあれば、次から次へと出てくる疑問の点を、即、検索エンジンに当たることができる。そうして「なるほど」と感じたことがある。
電子書籍はiPadで読むよりkindleで読んだ方が集中できそうだ。しかしiPadで読めば、今日のような本の読み方が、より少ない道具立てで可能になる。僕はいまだ、本は電子版では読まない。しかしいずれは手を伸ばすことになるだろう。
相変わらずの他力本願である。電子書籍の扱い方を教えてもらう先生は、既にして決めてある。「今どきオフラインですか」と嫌がられるだろうか。その人はyoutubeに「手取り足取り」を載せることを常としているからだ。
朝飯 鶏卵雑炊、なめこのたまり炊、昆布の佃煮、梅干
昼飯 素麺
晩飯 レタスとブロッコリーとツナのサラダ、スパゲティミートソース、“Chez Akabane”のイチゴのショートケーキ、TIO PEPE
2021.6.15(火) 副反応
空は晴れている。気温の低いはずはない。しかし二の腕に何とはなしの肌寒さを感じる。頭の皮膚と頭蓋骨のあいだのところどころに、20分に1度ほどの頻度で「ピクリ」と痛みを感じる。ことによると仕事を抜けて休むことになるやも知れない旨を、朝礼では皆に伝える。
それから10分もしないうちに自宅へ戻り、食器棚の引き出しから体温計を取り出す。体温は38度1分だった。とすれば、安静にしていた方が良いだろう。というわけで一旦、店に降り、家内や長男に事情を話してふたたび自宅に戻る。更には風邪のときに処方されて余っていたカロナール300を3錠、服用する。
このところ早朝に読んでいる「一戔五厘の旗」は大きすぎて適当ではないから、それと平行して読んでいる徳岡孝夫の「五衰の人」を寝室には持ち込んだ。
1966年、46日間という異例の長さに亘って自衛隊に体験入隊した三島由紀夫を、徳岡はサンデー毎日の記者として取材する。翌年、徳岡は特派員を命じられてバンコクへ飛ぶ。一方、三島は「暁の寺」の取材のためインドを経由してタイに入る。彼はこのとき前年に続いてノーベル文学賞の有力な候補者であり、帰国をすれば取材攻勢が待っている。それを避けるためつかの間、三島はバンコクに逗留する。その機を逃すまいとした本社は「直ちに会って、受賞に備えた予定談話を取れ」との電報を徳岡に急送する。
2年続きの大騒ぎに辟易していた三島は、その取材を断る。しかしバンコクでひとり無聊をかこっていた彼は「これ幸い」と、徳岡を若い友人として熱帯の昼夜を楽しみ始める。
それはさておき徳岡はこのとき、取材に先だって、三島が滞在しているホテルを探す。「知名度からいえばオリエンタルだが、政府観光局経営のエラワンの方が格が上である」と予想をして、それは一発で当たった。当時のバンコクに、選択肢はそれほど無かったのかも知れない。
前述のように、三島は徳岡の案内によりバンコクを探訪する。しかし三島も徳岡も、ただ遊んでいたわけではない。三島は「薔薇宮」の取材許可が下りないと、徳岡にこぼす。「私はもう顔パスで入っている」と、徳岡は仲介を約束する。しかし結局のところ、タイ外務省の、普段は協力的な情文局長は、徳岡の頼みを断る。インドシナはドミノ現象の渦中にあり、1967年当時「薔薇宮」にはタイ国内に頻発する共産主義運動を鎮圧するための本部が置かれていた。三島はバンコクに滞在中、ルアンパバーンまで足を延ばす。そしてマルセル・プルーストの「失われた時を求めて」が愛読書だったサワーンワッタナー王と親しく歓談をしている。王が再教育キャンプで亡くなるのは、それから約10年後のことだ。
それはさておき、この「薔薇宮」とはどこのことだろう。いくら検索エンジンに当たっても、それらしいところは一向に出てこない。いつか突き止めて、ちょっと覗いてみたい。もう一点、この本はバンコクで読みたかった。いずれにしても、次にタイへ行くときには、僕はこの本を持参するだろう。
夕刻の体温は37度8分。朝に続いてカロナール300を3錠、服用する。
朝飯 ハムエッグ、菠薐草の胡麻和え、納豆、生のトマト、蓮根の梅肉和え、蕪と胡瓜のぬか漬け、メシ、長葱とアイスプラントの味噌汁
昼飯 昆布の佃煮と梅干のおむすび、ごぼうのたまり漬
晩飯 ブロッコリーの胡麻和え、炒り豆腐、南瓜の煮付け、刺身湯波、蕪と胡瓜のぬか漬け、トマトのすり流し
2021.6.14(月) 梅雨の始まり
電子卓上計算機にはきのう「15:00 セキネ」と青いフェルトペンで書いた黄色いポストイットを貼った。またiPhoneには14時30分に警告音が鳴るよう設定した。その14時30分が過ぎたところで、今度は15分が経ったら報せるようキッチンタイマーのボタンを1、5、0、0と押す。どこかから電話が入り、その内容が急を要するものだった場合には、予定など簡単に頭から抜け落ちる、それを防ぐための、二重三重の備えである。
新型コロナウイルスのワクチンを接種するための書類は、日光市役所から届くなり金庫に収めた。その黄色い封筒は、午前のうちに事務室の大机に出しておいた。問診票には昼食の後に計った体温36度7分を書き込んだ。健康保険被保険者証は、朝のうちに財布に入れた。それをいまいちど確かめて、14時50分に会社を出る。
先月24日に続いて2回目のワクチン接種は簡単に済んだ。会社に帰るなり「クーポン」の「新型コロナウイルスワクチン予防接種済証」の部分を複写する。余分は鋏で切り取り、ピンク色の蛍光ペンで四囲を囲む。それを仕事中は常に首から提げているネームプレートに、名刺と背中合わせに入れる。
夕刻、盛大に雷が鳴って、雨が強く降り始める。梅雨の始まり、である。
朝飯 ズッキーニと竹輪の天ぷら、納豆、茄子とパプリカの揚げびたし、鶏の幽庵焼き、昆布の佃煮、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、豆腐とアイスプラントの味噌汁
昼飯 弁当
晩飯 茄子と舞茸の味噌汁、トマトと刻みキャベツを添えたハムカツとメンチカツ、キンミヤ焼酎(ソーダ割り)、チョコレート、Old Parr(生)
2021.6.13(日) 雑用は大切とミヤシン先生は言った
天井に埋め込まれた空気調和機は、一定以上の時間を稼働させると、フィルターの掃除を促す警告灯が点く。もっとも頻繁に点灯するのは食堂のそれで、頻度は2ヶ月に1度くらいのものだろうか。きのうの夜、ふと気づくと、その黄色い明かりが点いていた。よって廊下のどん詰まりから食堂に脚立を運び、それに昇り、フィルターを外した。そして入浴のついでにシャワーで洗って窓辺に干した。
今朝はまたまた食堂に脚立を立て、すっかり乾いたフィルターを元に戻した。そして「ひとり暮らしの老人は、こんなとき、どうするのだろう」と考える。サービスアパートメントなら、電話1本で係が飛んでくる。しかし当然のことながら、誰もがそのようなところに住めるわけではない。
ひとり暮らしの老人は、若い友だちを作れば良い。そうすれば、いろいろと助けてもらえるだろう。老人ばかりの住む限界集落に、若い人が赴任して雑用を引き受けながら暮らす、という仕組みを持つ自治体はどこかにないか。あればそこまで行かないまでも、インターネット上の動画か何かで、ちょっと見せてもらいたい気はする。
朝飯 トマトサラダ、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、焼きおむすび、豆腐と小松菜の味噌汁
昼飯 「カルフールキッチン」の豚カツ弁当
晩飯 「コスモス」のトマトとモッツァレラチーズのサラダ、ドリア、ドライマーティニ、TIO PEPE、家に帰ってからのエクレア、Old Parr(生)
2021.6.12(土) 一戔五厘の旗
目を覚まして時刻を確かめると3時2分だった。即、起床する。この時間に起きればおとといの日記を整えて公開し、続いてきのうの日記を書き、更に本を読むことができる。
本は、おとといから花森安治の「一戔五厘の旗」を読んでいる。花森の文章は、はじめ詩か散文のように始まりながら、やがて核心へとまっしぐらに突き進んでいく。決意の強さによるものか、いささか偏執的な気質によるものか、ひとつのことを述べるにしても、使う文字数は多い。読むには骨が折れる。しかし僕にとっては未知のことがたくさん詰まっているから、すこし我慢をしながら読む。
「一戔五厘の旗」には29の文章がある。骨は折れても日にひとつずつ読めば、ひと月で読み終える。読み終えるころには、真夏が迫っているかも知れない。
午前、所用により宇都宮へ出たついでに白木屋へ寄る。この額縁屋には先月の中ごろ、ガラスの割れた額の修理、柏木弘の”UNTITLED 2008 Ⅲ”を収めるための黄袋と差箱の作成、そして隠居で使う短冊掛けを頼んであった。それらすべてを受け取り、代金を支払って、昼前に帰社する。
正午を数十分ほど過ぎたころ、食事をご希望のお客様にお声がけをいただく。隠居に連絡をすると、個室の杉の間のみ空いているという。よってそのお客様を、隠居までご案内する。今が見ごろの紫陽花は、数週間は保ってくれるだろう。
朝飯 納豆、トマトサラダ、煮奴、めかぶの酢の物、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、小松菜の味噌汁
昼飯 昆布の佃煮、なめこのたまり炊、塩鰹のふりかけ、ごぼうのたまり漬のお茶漬け
晩飯 生のトマト、稚鮎の淡味炊き、ポテトサラダ、茄子の豚三枚肉巻きソテー、玉蜀黍ごはん、豆腐となめこの味噌汁、「北雪」の「美水月純米大吟醸」(冷や)
2021.6.11(金) 梅の実の収穫
きのうは21時より前に寝に就いた。深夜にいちど目を覚ましたものの、首尾良く二度寝ができた。今朝は3時20分に目が覚めた。夜明けの空を見ようとして、すぐに起きた。天気は生憎と曇りだった。太陽は5時30分に、ようやく雲の合間からその姿を現した。「今日も暑くなれば良いな」と思う。
隠居の庭には幾本かの梅の木がある。そのうち座敷の目の前にある枝振りの良いもの、また味噌蔵の基礎に接して育った隨分と古く見えるもの、それら2本から今日は実を収穫する。その様子を見るため、午前もいまだ早いうちに隠居へ行く。
現場では長男が高所鋏で、隠居係のタカハシリツコさんは脚立に乗って、それぞれ梅の実を獲っていた。枝振りの良い方から収穫したものは、既にして大きなボウルふたつに満ちていた。長男によれば、梅の実は例年にない豊作だという。空梅雨により野菜の生育は遅れがちと聞いているけれど、梅はまた別らしい。
今日の梅の実は、いずれ「汁飯香の店 隠居うわさわ」のお膳かグラスを飾るに違いない。それは、盛夏のころになると思う。
朝飯 ウインナーソーセージとズッキーニのソテー、めかぶの酢の物、トマトとレタスとゆで玉子のサラダ、納豆、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、キャベツの味噌汁
昼飯 弁当
晩飯 蛸とレタスとブラックオリーブのサラダ、パン、茄子とズッキーニのソテーを添えた鶏のソテートマトソース、TIO PEPE、マンゴー
2021.6.10(木) 確認
朝4時28分、白い航跡により、北東から南西へ飛ぶ飛行機を認める。福島県の磐城平あたりから列島上空に入り、日光の真上を通ってそのまま行けば九州の西岸からふたたび洋上へ出ようとするその航路は、一体全体、どのような目的によるものだろう。それは民間機だろうか、あるいは自衛隊機だろうか。しかしいつまでそんなことを考えているヒマは無い。製造現場へ降りて、白衣を着る。
いつも半年分を買い溜め、冷凍庫に保管しながら使う煮干がきのう枯渇した。朝の味噌汁の出汁は、今朝より煮干から昆布によるそれへと変わった。今は、梅雨の走りに上がるという、長崎県沖の鰯を待つばかりだ。
ところで今朝の味噌汁は、昆布が持ち合わせる特有の粘性により、味噌と汁の部分が溶け合わず、不思議な見た目になった。明日はすこし作り方を変えてみよう。
来週の水曜日からは、いよいよ新宿高島屋地下1階での出張販売が始まる。終業後のミーティングでは、初日から一部の商品に品切れを発生させた2月の轍は踏まないよう、関係する各部に確認をする。
朝飯 薩摩芋とベビーコーンの天ぷら、ポテトサラダ、ウィンナーソーセージのソテー、揚げ湯波と小松菜の炊き合わせ、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、ブロッコリーの味噌汁
昼飯 しその実のたまり漬、揚げ湯波と小松菜の炊き合わせ、焼き鮭、塩鰹のふりかけのお茶漬け
晩飯 レタスとじゃがいもと3種の豆とゆで玉子のサラダ、TIO PEPE、茄子とベーコンとズッキーニとマッシュルームのスパゲティ、Chablis Billaud Simon 2015、アイスクリーム、Old Parr(生)
2021.6.9(水) 琴酒為誰携
それにしても気持ちの良い陽気だ。空気は乾き、暖かい。自転車に乗る二の腕が風を切っても、感じるのは快さのみだ。もっとも梅雨時とは思えない晴天と引き替えに、一部の作物には生育の遅れが目立つという。上澤梅太郎商店にとって重要ならっきょうも、またそこに含まれている。何とも悩ましい。
九州の宮崎は、らっきょうの大きな生産地だ。誰もが知るように、気候変動の激しい昨今は、その収穫時期を狙い澄ましたように、毎年、そのあたりを豪雨が襲う。そしてらっきょうの生産量を激減させ、価格は急騰の一途を辿るのだ。
終業後、ワイン蔵に保管した一升瓶を食堂へ運ぶ。このお酒を飲むのは19年ぶりのことかも知れない。レッテルには良寛の詩が、ある。
東山明月出
楼上正徘徊
思君君不見
琴酒為誰携
そしてその、篆書体の文字を目で追いながら、いびつな小壺に移した中味を更に猪口に注ぐ。一杯目は農耕の神に捧げるべきだろうか。今年の梅雨の穏やかなことを、祈るばかりだ。
朝飯 揚げ湯波と蕪の葉の炒り煮、納豆、菠薐草の胡麻和え、スペイン風目玉焼き、鮭の地酒粕と日光味噌漬け焼き、ごぼうのたまり漬、メシ、揚げ湯波とズッキーニの味噌汁
昼飯 焼き鮭、豚肉のそぼろ、塩鰹のふりかけ、梅干のお茶漬け
晩飯 めかぶの酢の物、ポテトサラダ、トマトとキウイのサラダ、薩摩芋とベビーコーンの天ぷら、クレソンを添えた牛肉の漬け焼き、「菊姫」の「山廃仕込吟醸」(冷や)、桜桃
2021.6.8(火) 黒い絵
店の駐車場の北側に、今年の春より蟻の巣穴がふたつできた。かなりの数が活発に出入りをしながら、時には羽虫の死骸などを運び込んでいる。放置をすれば、蟻はやがてそのちかくの木の幹に入り込み、それを枯らすかも知れない。おなじ駐車場の南側にある紅葉には、実際に被害が出ている。よって今朝は、除虫菊の成分によると説明のある蟻退治の粉末を、その巣の周辺に撒いた。
しばらくして戻ると、先ほどまで何十、何百とうごめいていた蟻は、ただの1匹も見えず、巣穴の周辺は静まりかえっていた。
害虫や雑草を駆除するたび「お前たちが生きていることにより、この世は荒れゆくばかりだ」と、人間より遥かに大きな存在に人間が駆除される、そんなことを夢想する。それは子供のころより今に至るまで続く、僕の妄想である。
「美の旅人」という画文集がある。文章は伊集院静。これを本棚から取り出し、136ページからの「愚かなる者」を読む。そしてゴヤの「わが子を喰うサトゥルヌス」に、じっと見入る。
朝飯 蓮根の梅肉和え、納豆、ズッキーニと竹輪の天ぷら、玉子焼き、揚げた茄子とパプリカ、揚げ湯波と蕪の葉の炒り煮、ごぼうのたまり漬、胡瓜のぬか漬け、メシ、揚げ湯波と胡瓜の味噌汁
昼飯 「ふじや」の冷やし味噌ラーメン
晩飯 刺身湯波、めかぶの酢の物、鶏の幽庵焼き、薩摩芋のレモン煮、胡瓜のぬか漬け、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、茄子とパプリカの揚げびたし、鰤の地酒粕と日光味噌漬け焼き、「小林酒造」の「鳳凰美田純米吟醸生酒」(冷や)、西瓜
2021.6.7(月) あたりまえ
「明後日の釣り銭の準備に手間取り」ときのうの日記に書いた。3台のキャッシュレジスターのために自分は毎日、どれほどの紙幣や硬貨を数えているのだろう。そう考えて、今朝はコンピュータに自作した「両替計算機」を操作してみた。その数は実に501枚と出た。釣り銭の準備は手間食いだ。しかし中華人民共和国などにくらべて決済手数料の高い日本では、現金でのお支払は、やはり有り難い。
消費税が3パーセントから5パーセント、5パーセントから8パーセント、そして10パーセントに上がるたび、国民や報道関係は大騒ぎをした。ところがクレジットカードや電子マネーの決済手数料については、誰も何も言わない。それは、消費者が被る経費ではないからだろう。
昼食のため自宅へ戻るときにはかならず、朝には読めない新聞を持つ。今朝の日本経済新聞の第1面には「ワクチン証明今夏に」の大きな見出しがあった。「当たり前じゃねぇか」と思う。記事の冒頭は「既に一部の政府高官らは非公式の証明書を作成し、海外に持参している。欧米などで接種履歴を聞かれるケースが増えているためだという」だ。
「ワクチン 接種証明 否定的」と試しに検索エンジンに入れてみると、僕の常識からすれば目を疑うような見解の数々が出てくる。新型コロナウイルスワクチンの接種証明書が発行されることになれば、できるだけ早く、僕はこれを手に入れるつもりである。
朝飯 ズッキーニと竹輪の天ぷら、納豆、菠薐草の胡麻和え、トマトサラダ、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、しその実のたまり漬、メシ、キャベツの味噌汁
昼飯 ざる素麺
晩飯 炒土豆絲、煮卵、冷やしトマト、水餃子、焼き餃子、キンミヤ焼酎(ソーダ割り)、マンゴーとナタデココの杏仁豆腐
2021.6.6(日) 紫陽花
日曜日は平日にくらべて張り合いの度合いが高い。週の中でもっともお客様の多い日だからだ。上澤梅太郎商店の商品別販売数の半分は「らっきょうのたまり漬」が占める。それを明日、どれだけ蔵出しするかは、前日の夕刻に包装係と話し合って決める。蔵出しされたものを蔵から店に運び、冷蔵ショーケースに陳列するのは包装係と販売係の仕事だ。
毎朝、僕は道の駅「日光街道ニコニコ本陣」へ出向き、冷蔵ショーケースを拭き、棚を拭き、商品を補充する。各々の仕事に忙しい社員には頼めないからに他ならない。道の駅から帰ると、今度は「汁飯香の店 隠居うわさわ」のお客様をご案内すべく、事務室にて待機をする。
今日の朝一番のお客様はふた組、10名様が予約をくださっていた。そのうちの4名様は2度目のご来訪である。初見の6名様も、隠居の場所はご自分でお調べになったらしく、僕の出番は無かった。庭では花菖蒲が終わり、紫陽花が咲き始めているはずだ。
閉店は17時30分でも、それから18時までの掃除中は、店は開けておく。その30分のあいだにも勿論、お客様がいらっしゃれば商売をさせていただく。
今日は18時30分よりめかぶの酢の物と焼き鮭にて晩酌をすることとしていた。しかし明後日の釣り銭の準備に手間取り、4階に戻れたのは18時50分だった。よって晩酌は飛ばして即、カレーライスにありつく。
朝飯 マカロニのクリームチーズ煮、納豆、揚げ湯波と小松菜の炊き合わせ、揚げた茄子とパプリカ、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、トマトと長芋の味噌汁
昼飯 にゅうめん
晩飯 蛸とトマトと白インゲン豆とレンズ豆のサラダ、レタスとグレープフルーツのサラダ、「マルサン葡萄酒」の「甲州百2019」、カレーライス、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、Old Parr(前割のお燗)
2021.6.5(土) 「サスガデスネ」
本日のお客様の、すべてお帰りになった頃合いを見計らって隠居へ出向く。そして床の間の室礼を確かめる。「汁飯香の店 隠居うわさわ」の花は家内が活ける。それに対して置くもの、飾るものは僕の選ぶことが多い。
その中には先ず、拾ってきたものがある。「タダで手に入って良かったですね」と言われれば「おっしゃる通り」だ。もっとも、それが落ちていそうな場所まで足を運び、更には「コレ」と感じるものが見つかるまで歩きまわる、という手間はかかる。
拾ってきたものの次は、もらったものだ。「買わずに済んで助かりましたね」と言われれば、これまた「おっしゃる通り」。ただしものをもらうとは、吉田兼好いうところの「物くるゝ友」に恵まれてはじめて成り立つ。
今朝より隠居の花は、サイトー君からもらった籠に活けてある。「カゴは気持ち悪くなるほど持ってるの。これ、隠居の床の間に似合いそうだから」と、何やら由緒のありそうな、艶やかなそれをサイトー君は昨年のある日、僕の目の前に差し出した。
サイトー君とは大昔に書いた「サイトー君のメルセデス」のサイトー君である。サイトー君のくれた籠を、僕はひと目で気に入った。「サスガデスネ」と思う。
朝飯 牛肉と牛蒡のすき焼き風、揚げ湯波と小松菜の炊き合わせ、生玉子、茹でたブロッコリー、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、オクラの味噌汁
昼飯 にゅうめん
晩飯 揚げ湯波と小松菜の炊き合わせ、生のトマト、南瓜の煮付け、肉団子鍋、芋焼酎「妻」(前割のお燗)
2021.6.4(金) 朝の仕事
早朝に製造現場へ降りての仕事は、毎日あるわけではない。飛び石のように休みの入る週もあれば、毎日つづくこともある。その仕事をうっかりし忘れた日が、1週間ほど前にあった。
「明日の朝、これこれをしてくれ」とは、前日の夕刻に社員より言われる。「はい」と返事をしただけでは片手落ちだ。その場でiPhoneの時計に警告音を設定しなければならない。
朝は4時台、運が良ければ3時台に目を覚ます。早く起きながらなぜ警告音が必要かといえば、この日記を書くことや本を読むことに時を忘れるからだ。「うっかり」は大抵、iPhoneがウンともスンともいわなかった日に起きる。
食器棚に置いたiPhoneがコオロギの啼くような音を発する。それに「おぉ」と気づいて今朝も、ディスプレイとキーボードのあいだを行ったり来たりしていた視線を上げる。そしてそそくさと席を立つ。
製造現場から戻って食器棚のメモに気づく。今日は金曜日。「週末、店の釣り銭は、今の在庫で間に合うだろうか」と、その脇に置いた金庫の扉を開ける。「まぁ、大丈夫だろう」と、その扉を閉じる。味噌汁の具は、今朝は何があっただろう。
朝飯 巻湯波の淡味炊き、納豆、揚げ湯波と小松菜の炊き合わせ、牛肉と牛蒡のすき焼き風、トマトサラダ、なすのたまり漬と茗荷の酢漬け、メシ、豆腐とアスパラ菜の味噌汁
昼飯 にゅうめん
晩飯 マカロニのクリームチーズ煮、トマトのすり流し、キャロットラペと茹でたブロッコリーを添えたビーフシチュー、Chateau Lalande Borie 1985、ケーキ、Old Parr(生)
2021.6.3(木) 万事簡略化
会社の宴会は、新年会、花見、夏期繁忙期前、年末繁忙期前の、年に4回を開いて30年ほどになる。使う店は、そのときどきでいろいろと変わった。
男子社員は、ほぼ何でも食べる。一方、女子社員には偏食が目立つ。以前は肉と魚の双方を受けつけない者がいた。生ものが食べられない、という者は今でも複数がいる。香り野菜はセロリから大葉までほとんど無理、という者も複数。そういう人は、インドシナにでも行けば一発で頓死だろう。
冗談はさておいて、現在は、新年会は焼肉屋、残りの3回は家内の手料理と、ほぼ定まってきた。その、会社の宴会を中断させたのが、言わずと知れた「コロナ」だ。
永年勤続表彰は毎年、花見に合わせてしてきた。一昨年は事務係のカワタユキさんの10年の表彰を隠居で行った。昨年は製造係のイトウカズナリ君が20年で、この表彰状は事務室で手渡した。そのときには、世に現れたばかりの「コロナ」が1年以上も収束せず、却って蔓延の度を強めるとは考えもしなかった。今年は製造係のタカハシアキヒコ君が勤続20年で、その表彰も、やはり事務室でせざるを得なかった。
僕は社員と摂る食事が好きだ。「早くまた、やりたいよなー」と、心の底から思う。
朝飯 納豆、菠薐草のおひたし、温泉玉子、ウインナーソーセージとキャベツのソテー、生のトマト、スナップエンドウの淡味炊き、ごぼうのたまり漬、メシ、ブロッコリーの茎の味噌汁
昼飯 トマトのすり流し、「醍醐」の「京風ちらし寿司」、巻湯波とキヌサヤの淡味炊き、豆腐とお麩とアスパラ菜の吸い物、なすのたまり漬と茗荷の酢漬け、しその実のたまり漬と塩もみ胡瓜、いちご
晩飯 カニかまとアスパラ菜のマヨネーズ和え、なすのたまり漬と茗荷の酢漬け、しその実のたまり漬と塩もみ胡瓜、お多福豆、巻湯波とキヌサヤの淡味炊き、豆腐と鶏挽き肉の真薯、「山本酒造店」の「天杉山廃純米吟醸」(冷や)
2021.6.2(水) 朝鮮の小壺
カーテンが降ろされているにもかかわらず、目を覚ますと部屋の中は既にして薄明るかった。時刻は04時01分。良い季節になったものだ。
「19時から7時までのあいだは必ずヘッドライトを点灯せよ」という法律上の決まりが、シンガポールにはあった気がする。赤道のちかくでは春夏秋冬、日はおなじ時間に昇り、おなじ時間に沈む。天文に詳しい人には嗤われるだろうけれど、毎日が夏至、という場所がどこかにないか。あれば住んでみたい。
と、ここまで書いて「2021年 夏至」と検索エンジンに入れてみた。すると「毎年6月21日から7月7日ごろ」と、それが2週間にも及ぶという解説を目にして一驚を喫した。二十四節気のうち夏にかかるものは6つ。夏至はその4番目にして立夏と立秋の真ん中と、そのページは教えてくれた。無知蒙昧とは自分のことと、深く認識をする。
ところで今日は、玄関に置いた朝鮮の飾り箪笥から朝鮮の器を食堂に運び、洗っておいた。初更、それらの器で晩酌を始める。徳利だか花瓶だか知れない小壺が、猪口に注がれた日本酒が、いまだ明るい空を映して青味を帯びている。つくづく、良い季節になったものだと思う。
朝飯 納豆、スナップエンドウの粟味炊き、キャベツとソーセージのソテー、南瓜のサラダ、鰯の梅煮、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、なめこのたまり炊、メシ、揚げ湯波とトマトと小松菜の味噌汁
昼飯 「食堂ニジコ」のスーラーメン
晩飯 めかぶの酢の物、揚げ湯波と小松菜の炊き合わせ、冷蔵庫のペットボトルに入っていた謎の日本酒(冷や)、冷や奴、鯛の煮付け、牛肉のすき焼き風、パイナップルケーキ、Old Parr(生)
2021.6.1(火) その日を待つ
「この指では鮨が食えねぇ」と、冬のあいだはしばしばじっと手を見る。石鹸で頻繁に洗うことに加えて、妙なはやり風邪が世に出現するはるか以前から、僕は手をアルコールで消毒することを好んできた。そのため冬は、手指のアカギレに絆創膏を巻いていることが多いのだ。
5月13日の、おじいちゃんの祥月命日に供えた花を見まわるためお墓へ行ったのは、いつだっただろう。花は如来寺の係により片付けられていたから、仕事は花立てを洗うだけで済んだ。その際に、濡れた手を手拭いで拭くことを面倒がったところ、指にはまたまたアカギレができた。その結果としての、季節外れの絆創膏、である。
緊急事態宣言や蔓延防止等重点措置の出されている地域の飲食店は特に、思い通りの営業ができなくなっている。そんなお店の中に、毎日、飽きることなく美味そうな画像と共に、近況を報告し続ける鮨屋や蕎麦屋がある。「食べに行きたいな」とは思うが現在、それらの店は酒類の提供を止めている。
延長に延長を重ねて結局のところ2ヶ月にも及ぶことになってしまった規制は、果たして6月20日を以て明けるのか、どうなのか。兎に角、濡れた手はすぐに拭いて、その日を待つことにしよう。
朝飯 紅白なます、菠薐草と榎茸のおひたし、納豆、玉子焼き、ズッキーニと竹輪の天ぷら、スナップエンドウの淡味炊き、ナスとパプリカの素揚げ、ごぼうのたまり漬、メシ、揚げ湯波と小松菜の味噌汁
昼飯 スパゲティ
晩飯 菠薐草の胡麻和え、鰯の梅煮、南瓜とうずら豆の炊き物、スナップエンドウの淡味炊き、豚とシメジの生姜焼き、芋焼酎「妻」(前割のお燗)、苺のゼリー寄せ、Old Parr(生)

































































































































