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清閑 PERSONAL DIARY

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2018.2.4(日) 五月三十五日

子供のころ個人的に勉強を教えていただいていたナガシマリサブロー先生の家には、半紙に筆書きしたスローガンが、壁に何枚も貼られていた。「一日不作、一日不食」は、そのうち唯一、それから50年を経た今でも頭を離れない「激」である。「一日不作、一日不食」を遵守すれば、僕などはたちまち飢えて死んでしてしまうだろう。

それはさておきナガシマ先生には、名前に「秀」の付く、文字通りの優秀な息子さんがいた。そのシューちゃんがある日「五月三十五日」という本を借してくれた。僕は子供のころから活字中毒だった。しかし好みに片寄りがあり、その「五月三十五日」は、なかなか読めなかった。読めなければ感想を伝えることもできず、その気まずさにより「そろそろ返せ」と言われても、本は遂に返せなかった。

その「五月三十五日」をamazonで検索してみて、それがケストナーの作品であることを初めて知った。今から取り寄せて読んでみようか。しかし50年前とおなじく本棚に死蔵されれば買うだけ無駄である。思いは行きつ戻りつして、結論はいつまでも出ない。


朝飯 生玉子、納豆、ごぼうのたまり漬(試作品)、油揚げと小松菜の炊き合わせ、塩鮭、メシ、揚げ湯波と三つ葉の味噌汁
昼飯 ラーメン
晩飯 ほうれん草のおひたし、豆腐と生姜の吸い物パクチーサラダ豚の腸とキャベツともやしの炒め、「軸屋酒造」の芋焼酎”Rin precious”(お湯割り)、チョコレートケーキ、”Old Parr”(生)


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2018.2.3(土) 節分

朝、起きるとiPhoneがフワリと明るくなった。見ると「ダウ急落、666ドル安」の文字が見えた。ダウ平均株価については、これが18,000ドルを超えようとするところで「下げに転じる」と大見得を切った経済評論家がいた。あるいはこれの売りに2016年から賭けてきた人もいる。それがまさかの26,000ドル台だ。ここで1日に666ドルばかり下げても、騒ぐほどのことではないのではないか。

着替えて食堂に来て、茶箪笥ではないから何と呼べば良いのか、とにかく作り付けの棚から茶筒を取り出す。そうしてフタを引き抜くと、中身が少なくなっている。よって2階の倉庫の、ティッシュペーパーや乾物や蒸留酒を買い置きしている場所から真空パック入りの茶葉2袋を持って4階に戻る。

ひと月ほど前に「買い溜めは大抵、損をする。」という日記を書いた。しかし2階の品々は、しっかりした計算に基づき買った消耗品ばかりのため、捨てなくてはならないようなことは、まず発生しないだろう。

ところで1月の小遣いは、正月に特有の出費があったにもかかわらず、予算の54パーセントしか使わなかった。赤字が常の僕としては、上々の結果である。そして今月も、小遣いはそれほど使わないような気がしている。


朝飯 塩鮭、明太子、切り昆布の炒り煮を添えた納豆、肉じゃが、塩豆、油揚げと小松菜の炊き合わせ、ごぼうのたまり漬、メシ、揚げ湯波と万能葱の味噌汁
昼飯 ラーメン
晩飯 「コスモス」のトマトとモツァレラチーズのサラダマカロニグラタンドライマーティニ、”TIO PEPE”


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2018.2.2(金) 降雪

朝、寝室の遮光カーテンをすこしずらして外を見ると、先月の22日から23日にかけてのそれほどは深くないものの、雪が積もっている。

子供のころは、朝、外を走るクルマのチェーンの音が、夜に雪の降ったことを知らせてくれた。スタッドレスタイヤが全盛の今は、何とはなしの気配は感じるものの、とにかく目で見ないことには、積雪に確信を持つことができなくなった。

7時20分から続々と出社する社員たちは、喫緊の仕事を持つ者を除いてすべて、即、雪かきに当たる。

道の駅「日光街道ニコニコ本陣」の検品と売り場の拭き掃除には、僕はいつも自転車でおもむく。しかし今日ばかりはゴム長靴で雪を踏み、徒歩で日光街道を下る。

歩行者のために、早朝、歩道の雪を掻いてくれる人がいる。その、誰とも知れない人を有り難く思いながら、その人の作ってくれた、雪のない部分をふたたび辿って日光街道を戻る

春日町の交差点まで来ると、駐車場に積もった雪は、社員の働きにより、あらかた掻かれていた。店の入口に掲げられた季節の文字は「春隣」である。


朝飯 肉じゃが、油揚げと小松菜の炊き合わせ、塩豆の卵とじ、塩鮭、なめこのたまりだき、切り昆布の炒り煮、メシ、揚げ湯波と三つ葉の味噌汁
昼飯 ラーメン
晩飯 ミネストローネスパゲティカルボナーラパン“Petit Chablis Billaud Simon 2015”


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2018.2.1(木) 外だけでは済まず

隣家の全焼により皮膜の熔けた電話線を、それから半年を経てようよう交換するため、午前の早い時間に”NTT”の技術者が来る。きのうの日記にも書いたように、現場はきのうのうちに確認をしてもらっていた。

ところで当方は素人だから、電話線の交換は屋外部分のみと考えていた。しかし実際には、電話線は屋内まで、それも配線板のある3階まで新しいものを引き込まなくてはならないという。そういう次第にて午前中は、主装置、配線板、内線電話を置いた場所すべてに技術者を案内する。あるいはまた外へ出て、電話線と共に束ねられていた使途不明の電線の、処置について判断を求められたりする。

ところで、熱により熔けたパイプと電線を交換するため冷蔵庫の業者がきのう来たのは、予報されていた降雪を恐れてのことだ。その予報は幸いなことに外れたものの、今夜の雪は、どうも避けられないらしい。よって閉店の直前まで待って、店舗の駐車場に融雪剤を撒く。


朝飯 切り昆布の炒り煮、明太子、油揚げと小松菜の炊き合わせ、肉じゃが、ごぼうのたまり漬(試作品)、塩豆、塩鮭、メシ、揚げ湯波と三つ葉の味噌汁
昼飯 ラーメン
晩飯 ザーサイ、ポテトサラダ、トマトと春雨のサラダ、水餃子、「紅星」の「二鍋頭酒」(生)


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2018.1.31(水) 一気の投入

昨年の6月26日、店舗の裏側に接する木造アパートが全焼した。当方の被害の状況については即、専門の業者が入れ代わり立ち替わり調査をし、修理修復が必要な範囲と経費を特定した。しかしそのときには焼け跡に阻まれて足場が組めなかったため、漏電の認められた電線が交換されたのみだった。

火事の直後こそ「盆明けくらいから」と予想された復旧工事だったが、焼け焦げて炭のようになった2階建てのアパートは、住民が解体業者に頼らず、みずからの手で片付けることを決めたため、それが更地になったのは、クリスマスも近くなるころだった。

年が明けて今月の15日より、ようよう現場に足場が組まれた。以降、高熱に曝されて一部が剥落した壁が塗り替えられ、割れた窓ガラスが入れ替えられ、換気扇の溶けた雨よけが交換され、電線を支える鉄の柱が新しくされと、これまでの遅れを取り戻すよう、作業が効率よく進んできた。

本日、4階の北の窓から何気なく外に目を遣ると、店舗の屋根の、火事場に面した側の瓦が取り外されているところだった。この部分の瓦は炎に炙られ、2間ほど内側までもろくなっている。修理は屋根の上からも下からも、徹底的に為されるだろう。

今日はまた、熱により熔けたパイプと電線を交換するため冷蔵庫の業者が来ている。午後は、やはり熔けた電話線を交換するため”NTT”の技術者が下調べに来て、彼らを屋内外の現場に案内した。6ヶ月の遅れを取り戻すための、一気の投入である。


朝飯 肉じゃが、塩鮭、切り昆布の炒り煮、油揚げと小松菜の炊き合わせ、ごぼうのたまり漬(試作品)、明太子、メシ、豆腐と三つ葉の味噌汁
昼飯 ラーメン
晩飯 「しその実のたまり漬」を薬味にした納豆、ポテトサラダ、「日光味噌のたまり浅漬けの素・朝露」を垂らした半熟玉子、ごぼうのたまり漬(試作品)、塩豆、「軸屋酒造」の芋焼酎”Rin precious”(お湯割り)


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2018.1.30(火) 積雪のおそれ

列島にふたたび雪の降ることは、テレビやインターネットのニュースで知っていた。しかしそれがどれほどの量になるかは分からない。「山沿いは50センチ、平野部は20センチ」などと言われても、ウチはちょうど、その山沿いと平野部のあいだにあるからだ。

販売係のハセガワタツヤ君は、きのうの夕方、店の駐車場に融雪剤を撒いた。これを踏んだ足で歩きまわると店の犬走りや床に、油でも染ませたような跡が付いて汚らしい。しかし背に腹は替えられない。

夜はいつまでも起きていない。夕食を済ませれば即、入浴をする。入浴を済ませれば即、就寝をする。夜よりも朝の方が好きなのだ。というか、早くに寝れば、いまだ夜が終わる前に目が覚める。そして着替えて食堂へ行く。

食堂は東と南に窓を持つ角部屋だ。夏の暑さを避けるため、3枚の窓には遮熱の効果もあるカーテンが降ろされている。そのカーテンをひとつ巻き上げると、街灯に照らされた歩道にはすこしの雪、そして車道の雪はクルマに踏みつぶされて跡形もなかったから胸をなで下ろす。


朝飯 薩摩揚げの淡味炊き、納豆、油揚げと小松菜の炊き合わせ、切り昆布の炒り煮、「なめこのたまりだき」のフワトロ玉子、明太子、メシ、揚げ湯波とほうれん草の味噌汁
昼飯 ラーメン
晩飯 チーズと生ハムとレタスのサラダフォカッチャ鶏肉とトマトのオーブン焼き“Petit Chablis Billaud Simon 2015”


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2018.1.29(月) つぎあて

「自分の子供のときの写真などは、とてもではないけれど、人に見せられるものではない、まるで難民みたいで」と、むかしある作家が書いていた。その作家の年齢は多分、僕よりひとつふたつ上だろう。とすれば、その子供時代は僕とおなじく昭和三十年代に重なる。

子供のころ、僕の服には、オフクロによるつぎ当てが目立っていた。実は今でも、つぎの当たった服が好きである。「すり減らない道具が好き」とか「道具がすり減れば、修理を施して更に使うことが好き」という僕の好みにも、それは合致をしている。

2016年の4月にユニクロで手に入れた、木綿のズボン3本の裾が隨分とすり切れてきた。このまま放置をすれば、またたく間にみすぼらしくなるだろう。そう考えて先日はイオン今市店へ出かけ、2階の手芸屋で帆布を50センチほど買った。そしてその帆布とズボン3本を持って1階のリフォーム屋「マジックミシン」を訪ね、帆布をズボンの裾にぐるりと縫い付けてもらった。

小遣い帳によれば、ユニクロのズボンは3,225円だった。今回の修理にかかった経費は、1本あたり1,254円だった。

新品を買った方が安上がりに感じられないでもないけれど、僕の経験からすれば、ズボンは裾まわりを修理して更に使った方が、圧倒的に経済的である。それよりも何よりも「つぎの当たった服が好き」という好みがある以上、次のズボンにも、やはりつぎは当てるに違いない。


朝飯 ひじきと人参と揚げ湯波の甘辛煮、納豆、スペイン風目玉焼き、油揚げと小松菜の炊き合わせ、ごぼうのたまり漬、明太子、メシ、揚げ湯波と玉葱の味噌汁
昼飯 ラーメン
晩飯 ほうれん草の胡麻和え、肉じゃが、田作り、鮭と昆布の重ね煮、おでん、千枚漬け、「軸屋酒造」の芋焼酎”Rin precious”(お湯割り)、ロールケーキ、”Old Parr”(生)


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2018.1.28(日) 依存症

日本ではこの1週間に、インフルエンザの患者が一気に100万人も増えたと、ウェブニュースが伝えている。インフルエンザは、どこでそれほど流行っているのだろう。

この日記を直近の10年ほどで検索してみると、僕がインフルエンザの予防接種を受けたのは、2007年、2008年、2010年、すこし間を置いて2014年、そして2015年を最後として、以降は無沙汰を続けている。「インフルエンザの予防接種は効かない」という見出しや記事を、あちらこちらで見たり読んだりしたせいかも知れない。

ところで僕にはインフルエンザに罹患した記憶が一切、無い。そこにはアルコールへの依存が関係しているような気がする。アルコールへの依存とはいえ、飲む方ではない。それを手指に噴霧することにおいての依存である。

僕は何かをするたび、手指をアルコールで消毒しなければ気が済まない。ということは、その習慣を持つ酒屋、麹屋、味噌屋、醬油屋も、あるいはインフルエンザには、ほとんど罹らないのではないか。誰か調べてくれれ有り難い。


朝飯 エノキダケの酢の物、塩鮭、納豆、「なめこのたまりだき」のフワトロ玉子、切り昆布の炒め煮、油揚げと小松菜の炊き合わせ、しその実のたまり漬、メシ、揚げ湯波と三つ葉の味噌汁
昼飯 ラーメン
晩飯 鱈と牡蠣と牛肉の鍋、「軸屋酒造」の芋焼酎”Rin precious”(お湯割り)、2種のチョコレート、”Old Parr”(生)


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2018.1.27(土) 大記録

この日記を遡ると、2013年12月9日の朝食は、和室の朱塗りのテーブルで食べている。しかしその日の夕食は、食堂に置かれた無垢のテーブルで食べている。つまり、今の住まいのリフォームがおおかた完了したのは、その2013年12月9日ということになる。以来、もっとも高い頻度で使われてきた冷暖房機は、食堂の天井に埋め込まれたそれだ。

その冷暖房機の「フィルター」の警告灯が点くたび、僕は2枚のフィルターを水洗いしてきた。その際に覗くことのできる内側が、このところは隨分と汚れてきた。よって今日は午前から、その冷暖房機の掃除が専門の業者により行われた。

その業者の仕事に立ち会ううち、応接間の館内電話が鳴る。それは、ウチのコンピュータや、それに関するあれこれの仕事を頼んでいる、シバタサトシさんの来訪を伝えるものだった。

1995年からの16年間に、僕は9台の”Thinkpad”を使ってきた。そして最後の”X61″を、2011年8月4日からは”Let’s note CF-N10″に乗り換えた。

それから2年数ヶ月の後、この”Let’s note”の東芝製のハードディスクがおかしな兆候を見せ始めたため、それをシバタさんに頼んで”SanDisk”の”Solid State Drive”に換装してもらった。その2013年12月21日以来5年のあいだ、その”SSD”には何の問題も発生はしなかったけれど、シバタさんによれば、そろそろ新しくした方が無難だという。

冷暖房機の掃除の現場から離れるわけにはいかないため、シバタさんには4階に上がってもらい、応接間にて、その交換作業に当たってもらうこととした。

冷暖房機の掃除は昼前に完了した。”SSD”の換装は午後に完了した。

現在の”SSD”の寿命は5年より長いと聞く。それを心臓部とする現在の”Let’s note CF-N10″は、果たして5年後の2023年まで保ってくれるだろうか。もしも保てば12年間にコンピュータは1台のみという、大した記録の樹立である。


朝飯 雑炊、塩鮭、油揚げと小松菜の炊き合わせ、みょうがのたまり漬なめこのたまりだき、明太子
昼飯 ラーメン
晩飯 「一葉亭」の刺身の盛り合わせマカロニグラタンキムチ鍋、他あれこれ、「霧島酒造」の芋焼酎「黒霧島」(お湯割り)


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2018.1.26(金) たまり漬を使った料理の撮影

下今市07:03発の上り特急スペーシアに長男と乗る。北千住を経由して、表参道には9時20分ころに着いた。長男は、本日、たまり漬を使った料理を作ってくれるフジムラさんと待ち合わせのため、A3出口へと向かった。僕はA4出口から外へ出てスタジオを目指す。

南青山の家々の屋根には、月曜日から火曜日にかけて降った雪が、いまだ残っている。今朝は毛糸の手袋を持参した。東京で手袋を身につけるなどは、校庭で雪合戦をした高校生以来のことではなかったか。

今月12日に打ち合わせた内容の料理が、壁に貼られた紙の順序に従って作られていく。その料理ひとつにつき、何点もの写真が撮られていく。数秒の間を置いてモニターにあらわれる画像を検分しつつ、ディレクターはカメラマンに、様々な注文を付けていく。

一時は予定から1時間以上も遅れた撮影が、夕刻に近づくに連れて徐々に追いついていく。すべての料理を撮り終えたとき、時刻は予定より5分を遅れたのみだった。

撮影のために作られた料理は最後に、大きな板の上に並べられた。それを肴にして、本日の撮影に関わった6名で酒盛りをする。


朝飯 雑炊、明太子、ごぼうのたまり漬、ひじきと人参と揚げ湯波の甘辛煮、揚げ湯波と小松菜の炊き合わせ、塩鮭
昼飯 「料理倶楽部」の日替わり弁当
晩飯 たまり漬を使った料理あれこれスタジオに保管されていた3種の日本酒(燗)


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上澤卓哉

上澤梅太郎商店・上澤卓哉

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