2023年9月の日記30本
2023.9.30(土) 草刈り
新型コロナウイルスの蔓延などによりしばらく途絶えていた今市屋台まつりが、10月15日に再開をされる。その資金は先日、ウカジシンイチ自治会長から預かった。ウカジさんと相談の上、それは町内の一般会計には入れず、特別会計とすることとした。そして即、専用の金銭出納帳を作った。
日光市今市旧市街の各町内はそれぞれ、古いものは江戸の末期に造られた屋台を持っている。春日町1丁目の屋台庫周囲の草刈りは、今年は6月18日に行なわれた。しかし夏草の勢いは半端ではない。先月の会議にて、9月の最後の土曜日に2度目の草刈りをすることが決められた。
僕は本業が忙しいため、現場へは作業が始められる9時に顔のみ出した。そして会計係として、昼食のための席を用意する旨を周囲に伝えて会社に戻った。
11時55分に相生町の蕎麦屋「やぶ定」の暖簾をくぐる。予約した席には大膳のシバザキトシカズさんのみがいた。しばらく待つうち三々五々、労力を供出してくれている面々が集まりはじめ、その数は12名に達した。草刈りは、いまだ途中だという。
「草刈り終了!」の知らせが婦人会のツカハラノリコさんより町内役員のライングループに入ったのは13時50分だった。そこには120リットルの袋に15個ほどの、刈り取った草の画像が添えられていた。頭の下がる思いである。
お祭の当日、JR今市駅と日光街道をつなぐJR通りの交通規制が解除されるのは20時。屋台を屋台庫まで曳き上げれば時刻は21時、すべてを完了して扉を閉めるのは22時になるかも知れない。よってこの日に直会をすることはしない。後日、その席が設けられればと考えている。
朝飯 きのうの夜のおかずのぶっかけ飯、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、若布と小松菜の味噌汁
昼飯 「やぶ定」のカレー南蛮蕎麦、ライス
晩飯 3種のきのこのたまり漬、厚揚げ豆腐と肉団子と野菜の鍋、麦焼酎「こいむぎやわらか」(生)
2023.9.29(金) 新調
2008年の秋から使い続けてきた、土屋鞄製のパスケースがある。鉄道の回数券と57.5mm×88mmのD型券、他にクレジットカードなどが収まる大きさで、僕が所有する、多分、数百におよぶ道具の中でも、もっとも便利なうちのひとつだ。しかし15年を経てあちらこちらはほころび、剥がれ、ポケットの中で逆さになると、回数券は抜け落ちてしまうようになった。
服からクルマまで、道具は上質なものを直しつつ長く使うことが好みだ。パスケースは今年の4月10日に、土屋鞄の日本橋店に修理に出した。
現在、土屋鞄はこのパスケースを作っていない。そして担当者とひと月ほどメールのやり取りをするうち、僕の求める水準までの修理には、税込11,770円の代金のかかることが知らされた。「道具は直しつつ長く使うことが好み」とはいえ、買ったときの3倍ちかい修理代は心理的に出しがたい。
それから2か月ほどして、顧客の求めに応じて革製品を作ってくれる工房を神戸に見つけた。そして土屋鞄から引き上げた、使い古したパスケースを見本として送った。
店主のホシノトモヤさんは、壊れた個所と僕の使い方を照らし合わせつつ、幅は5ミリ伸ばした方が壊れにくくなると提案をしてきた。本職の意見には従うたちだから、僕はそれを承諾した。代金は税込13,200円となった。
完成まで2か月と伝えられていたそのパスケースは、1ヶ月と3週間を経て届いた。ブライドルレザーに特有の白い粉は、使ううち艶に変わるだろう。
朝飯 きのう孫の残した秋刀魚の塩焼き、納豆、モロヘイヤのたたき、牛蒡と人参のきんぴら、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、若布と揚げ湯波と万能葱の味噌汁
昼飯 にゅうめん
晩飯 鮒鮨の飯、夏太郎らっきょう、空心菜炒め、「食堂ニジコ」から持ち帰った豆腐の塩煮、同じく海老春雨、同じく中華焼きそば、同じく鶏の唐揚げ、「紅星」の「二鍋頭酒」(生)
2023.9.28(木) さがしもの
きのうの夕刻、会社を締めようとして、鍵の手元にないことに気づいた。自宅と会社の鍵をまとめたキーホルダーは、日中は事務室内の特定の場所に保管をしているにもかかわらず、だ。よって今朝は、考えられるところから「そこにあるわけはない」というところまで広く探したものの、やはり見つからない。
この日記のどこに書いたかは忘れたけれど、携帯電話の紛失に気づかず、それを知ったのは保管している旨のハガキが上野警察署から届いたとき、ということがあった。おなじく携帯電話が見あたらず、遂に探し当てた場所は町内の物置、ということもあった。失せ物は大抵、奇想天外なところにある。だから見つけられないのだ。
きのうの夕刻から見失っていたキーホルダーは、10時35分に見つかった。事務室の、部外者には見えないよう扉で隠された流し台の、洗った食器の水を切る場所にあった。
見つかるまでは「鍵にはエアタグが必須だわな」と考えていたものの、喉元過ぎれば熱さ忘れるで、キーホルダーはふたたび、事務室内の特定の場所に納められた。先ずはめでたし、である。
朝飯 ブロッコリーの茎のソテー、「なめこのたまり炊」のフワトロ玉子、納豆、酢蓮の梅肉和え、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、揚げ湯波と万能葱の味噌汁
昼飯 にゅうめん
晩飯 牛蒡と人参のきんぴら、モロヘイヤのたたき、夏太郎らっきょう、松浦漬け、鮒鮨の飯、薩摩芋と南瓜の甘煮、麩団子の吸い物、秋刀魚の塩焼き、「栗林酒造店」の「春霞純米吟醸」(冷や)
2023.9.27(水) 10月の室礼
アメリカからのものと思われる「汁飯香の店 隠居うわさわ」へのご予約が、7月下旬にインターネット経由で入った。ご来店は10月の上旬である。先日は香港からの電話によるご予約が、やはり10月上旬に入った。
現在、隠居の床には高久隆古の「秋景山水之図」が掛けられている。さて10月の室礼はどのようにしようかと、ここしばらくは考えてきた。
今となってはどちらのお店のものかは思い出せないけれど、あるときインターネット上で、酒蔵の運営する食事処の画像が目に留まった。その内装は、まるでカンフー映画に出てくる日本人、もちろん悪役だが、その屋敷の雰囲気にそっくりだった。つまり外国人の考える「日本風」である。僕は「なるほど」と得心をした。そのような室礼の飲食店は、日光にもある。あるいはそのような内装のホテルは、秋葉原にもある。
隠居には田崎草雲の「巌菊之図」を夏のあいだに運んであった。そしてこれを、今日は床に掛けた。床脇にはいささか奇を衒って、麒麟に乗った阿弥陀如来像を置いてみた。家内や長男は反対をするかも知れないけれど、とりあえずはこれでいってみよう。
実は、床の間の飾りについての本を、僕は持っている。しかし勉強は苦手なたちにて、結局は好き勝手にしてしまう。それが自分の短所であることは重々、承知をしているものの、どうにもならないのだ。
朝飯 キャベツとハムのソテー、生のトマトを添えた目玉焼き、納豆、酢蓮、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、若布と揚げ湯波の味噌汁
昼飯 「セブンイレブン」のサンドイッチ、牛乳
晩飯 チーズ、FRONTERA CABERNET SAUVIGNON CONCHAY TORO、トマトとレタスのサラダ、パンの其の一、パン其の二、パン其の三、生ハムのムース、鶏とペンネのグラタン、Chablis Billaud Simon 2018、「宇都宮大学農学部」のシャインマスカット
2023.9.26(火) 来夏の準備
おととい仕事から上がって洗面所で手を洗おうとして、掌の乾きに気づいた。唇の特に両端が、リップクリームを求めている。左のかかとには、早くもアカギレの予兆が現れた。
むかし社員旅行で金太郎温泉というところへ出かけたとき、夜の宴会場でかかとのアカギレを触っていた記憶がある。日計表の備考欄を「金太郎温泉」で検索してみると、それは1993年9月27日のことと知れた。つまり「30年前の明日」である。
僕は手指の爪は、鮨の職人のように、常に短くしている。特に小指のそれが伸びると、ペンを使うたび気に障る。ところがこれからの季節に爪を切り詰めると、爪と指の肉のあいだにアカギレができて、爪の先が肉から剥がれる。そのままでは仕事ができないから、キズパワーパッドを巻く。それを固定するため、更に2枚のキズパワーパッドを巻く。多いときには、両手10本の指のうち6本がキズパワーパッドに覆われる。そうしてかかと用の大きなものも含めれば、ひと冬に20箱ちかくのそれを使う。その在庫は充分と思われるものの、いまいちど調べてみることにしよう。
ところで今朝は、夏のあいだは忙しくしていたに違いないスドー石材のおやじさんがようやく顔を出してくれた。隠居の柴折り戸から勝手口に続く場所は周囲よりも低く、大雨が降るたび飛び石が水没する。よってその飛び石はそのままとしつつ、別の通り道も作るよう頼んであったのだ。
その工事は午後の遅い時間に完了した。秋に大雨の降ることはないだろうけれど、取りあえずはひと安心、である。
朝飯 刻みオクラの鰹節かけ、揚げ湯波と蕪の葉の炒り煮を薬味にした納豆、ナスとパプリカの味噌炒り、蕪と胡瓜のぬか漬け、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、揚げ湯波と小松菜の味噌汁
昼飯 にゅうめん
晩飯 夏太郎らっきょう、キャベツのナムル風とブロッコリーの塩ゆで、焼き餃子、「紅星」の「二鍋頭酒」(生)
2023.9.25(月) 夏は追いかけられるか
早朝、空の写真を撮るため屋上へ上がる。上半身は半袖のポロシャツ、足元は裸足に草履。夜明け前の戸外にこの格好で立てるのは、今が限界のような気がする。「暑さ寒さも彼岸まで」は本当のことなのだ。
僕が使っているデータベースソフトでファイルと呼ばれる場所は一般にはフォルダ、ページと呼ばれる単位は一般にはファイルに相当する。
「旅行」を略して”TR”と名づけたファイルには、2007年からの海外旅行の日程が納められている。日付け順に並んだ最初は「2007.0531-0604/西安敦煌」で、これは栃木県味噌工業協同組合の親睦旅行だった。直下は「2009.0822-0828/チェンライ」。このとき僕は、1982年以来、実に27年ぶりにタイへ行った。
1970年代から80年代にかけて、アジアで最も安く航空券が買えるのは香港、次いでバンコクと言われていた。僕は先ずバンコクへ飛び、コロンボ経由マドラス行きの航空券を求めた。そういう次第にて、タイはバンコク、それもほとんど、木賃宿の点在した中華街しか知らなかった。
その僕が2009年に初めて最北部を訪れてみると、その風光や食べものに一瞬で魅了された。以降はコロナ騒ぎの勃発する前年の2019年まで、おばあちゃんの初彼岸のあった2012年を除いてずっと、秋になれば夏を追いかけるようにしてチェンライへ行くことを繰り返した。
今年の秋はどうかといえば、今回は諸般の事情にて諦めざるを得ない。来年の秋に、夢を繋ぐのみである。
朝飯 茄子とパプリカの味噌炒り、冬瓜と豚三枚肉の淡味炊き、納豆、鮭の焼きほぐし、昆布の佃煮、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、若布と万能葱の味噌汁
昼飯 茄子とパプリカの味噌炒りを添えたざる素麺
晩飯 合い挽き肉と3種の茸とトマトのスパゲティ、Chablis Billaud Simon 2018、あんみつ
2023.9.24(日) 予想
このところは雨の降る日が多かった。よって干上がって枯れることもなかろうと考えたこと、もうひとつは、傘を差しながらではいかにも面倒、そのふたつの理由により、お墓を訪ねることはしなかった。彼岸の入りから4日後の本日、空はようやく朝から晴れた。その機会を逃すまいとして、午前の早い時間に如来寺を訪ねる。
お墓で枯れたままの花は枕草子の「灰がちになりてわろし」とおなじく、見た目が良くない。あるいは逆供養という感じさえする。そういう次第にて9対の花を片づけ、その花立てを洗う。墓参りは今年中に、もう3回を行う予定である。
…と、ここまでを書いたのは、実はきのうのことだ。僕は明日、あさっての日記までしばしば書いてしまう。
その、きのう書いた今日の日記にしたがって今朝は如来寺へ行った。2度目のお参りなのか、それともお彼岸の入りには都合がつかなかったのか、お墓には人の姿が目立った。そして先ずは古い方のお墓を見に行ったところ、花はいまだいささかも萎れていなかった。よって新しい方のお墓は見ないままきびすを返した。
未来の日記を書くと、こういうこともまた、しばしば起きるのだ。
それはさておき今日は夕刻までに、道の駅「日光街道ニコニコ本陣」へは随分と商品を運んだ。「これくらいは買っていただけるだろう」という予想は、ある程度は立てられる。しかし今日はそれが良い方に何度も外れた。そして来月からは、いよいよ紅葉狩りの混雑が始まる。こころしてかからなければならない。
朝飯 「なめこのたまり炊」を具にしたにゅうめん
昼飯 道の駅「日光街道ニコニコ本陣」に出ていたキッチンカー”Pino”のオムライス(大盛り)
晩飯 ポテトサラダ、パン、3種の茸のソテーとたまり漬によるソースを添えたビーフステーキ、FRONTERA CABERNET SAUVIGNON CONCHAY TORO
2023.9.23(土) 理由
目を覚ましたのは2時10分。今月5日から8日までの4日間を出たり入ったりしたところ、そこから疲れが抜けず、きのうまでは5時台の起床が続いた。しかし今朝はその疲れをまったく感じない。2時13分に起床し、洗面を終えると2時15分。そのまま食堂に来てコンピュータを開く。
日記を書くWordPressには現在、4日分の在庫がある。そのうち昨夏に書いて秋まで使われないまま他の場所に移し、今初夏に戻した2日分を、ふたたび元の場所に返す。この2日分はTシャツや冷たい飲物について書いたもので、夏以外の季節にはそぐわないのだ。
日記の在庫は、どうにも書けない日のために持っている。しかし僕の場合、日記は書けて書けて仕方がない。よってなかなか使われず、いつまで置かれることが少なくない。
ところで今朝は、夏のあいだ「除湿」で回していた寝室の空気調整器が動いていなかった。季節は既にして秋、ということか。もっとも、疲れの消えた理由は季節の変化にあるのではない。暑さや湿度に弱ければ、好んで南の国へ行くなどはしないからだ。
元のように2時台に起きられるようになったのは、きのうの夜に食べた鰻にあるのではないか。というわけで、今後、今回のように疲れが長引いたときには、鰻のことを思い出してみよう。
朝飯 冬瓜と豚三枚肉の淡味炊き、菠薐草を添えたハムエッグ、納豆、昆布の佃煮、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、三つ葉の味噌汁
昼飯 にゅうめん
晩飯 夏太郎らっきょう、ウォッカと白ワインを混ぜた名の無いカクテル、生ハム、トマトとレタスのサラダ、2種のパン、マッシュルームとじゃがいものオムレツ、チーズ、Chablis Billaud Simon 2018
2023.9.22(金) お知らせやご挨拶
長くつきあいのある農家への、しその実を買い入れるお知らせは、お盆過ぎに投函した。異常と騒がれた暑さのため、今年の買い入れは、その時期を早めた。しかしいざフタを開けてみると、持ち込まれる量はとても少なかった。そこで今度は買い入れ期間を延長する旨のハガキを再送した。本文の印刷、宛先の印刷と貼付、そして投函は、僕ひとりでもできる。しかし、これ以外の郵便やメール便によるお知らせは、集団の力を借りなくては、とてもではないけれど、できるものではない。
今月の第2週には、店舗改装、9月と11月の高島屋での出張販売をお知らせするハガキと、相次いで投函をした。お客様名簿からの宛先の抽出は、今のところ僕の仕事である。そして今日は、晩秋のご挨拶のお送り先を特定すべく、11時前に自宅の食堂へ上がった。
毎度ここに書いていることだが、この仕事はより良い方法を見つけるたび更新する手引き書に従いつつ行う精密なものにて「こちらはNTT代理店の…」などという電話や「ちかくまで参りましたのでお寄りしました」などという迷惑の、日常的に舞い込む事務室ではできないのだ。
今日の作業は、百貨店での催しのお知らせにくらべれば簡単で、40分ほどで完了した。それでも手引き書に複数のペンで書き込みをしつつ慎重に進める仕事には緊張が伴う。終わるころには軽い酸欠状態に陥った。
夜はほとんど土砂降りの中をちかくの鰻屋まで歩き、胆焼きと鰻重を肴にして焼酎を飲む。
朝飯 冬瓜と豚三枚肉の泡味炊き、スペイン風目玉焼き、納豆、菠薐草のおひたし、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、小松菜の味噌汁
昼飯 揚げ玉の熱いつゆによるざる素麺
晩飯 「魚登久」の胆焼き、鰻重、漬物、肝吸い、「片山酒造」の酒粕焼酎「粕華」(生)
2023.9.21(木) 本の販売
今月の13日は店を休みにして内部を改装し、翌14日に新装開店をしたことは、先週の日記に書いた。「上澤梅太郎商店書籍部」と名乗るのはいかにも大げさながら、新しい店には小さな棚を置き、そこで本を売ることも始めた。
これまで味噌、醤油、漬物を扱ってきた店で本など売れるものだろうか、しかし、このような本を選ぶ者どもが経営する店であるということは、すくなくともお客様にご理解いただけるのではないか、そういう淡い期待と共に本は並べられた。選択の基準は日光(栃木県)、旅、食、発酵の4点で、その範囲から逸脱することは慎重に避けた。
売れることに半信半疑で置いた本は、予想に反して初日から売れ始め、在庫が少なかったこともあって、3日後の17日には追加の発注を取次店にするに至った。
おとといは千葉雅也の「動きすぎてはいけない ジル・ドゥルーズと生成変化の哲学」が売れて一驚を喫した。「こんなものは売れないに違いない」という先入観は、分かってはいるものの、やはり持つべきでは無いのだ。ちなみに僕が選んだ本は、いまだ1冊も、否、1冊くらいは売れたかも知れない。
朝飯 小松菜のおひたし、玉子焼き、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、かやくごはん、万能葱の味噌汁
昼飯 すり胡麻を添えたざる素麺
晩飯 めかぶの酢の物、ジーマミー豆腐、冬瓜と豚三枚肉の泡味炊き、鶏つくね団子、菠薐草の胡麻和え、夏太郎らっきょう、麦焼酎「こいむぎやわらか」(生)、2種の葡萄
2023.9.20(水) 「たまり」とナッツ
本日は彼岸の入りにて、僕、家内、帰省中の次男との3人で、6時より墓参りに行く。お墓が近ければ、朝食の前に墓参ができる、これは有り難いことだ。新旧のお墓、そして叔父のお墓に花や水や線香を供えて帰ると、それでも小一時間は経っていた。とういわけで、朝食は普段より急いで摂った。
「最近、この街に越してきた。ご近所に料理の好きな人がいて『たまり』は上澤梅太郎商店のものが美味しいと聞いた」というお客様が午前にいらっしゃった。よってその陳列してある場所までご案内し、きのうはこれによるマグロのヅケを食べたことをご説明したところ、1本をお買い上げくださった。
午後、事務室にいてふと店に目を遣ると、そのお客様がふたたびお見えになっていた。急行してお声がけしたことは言うまでもない。買い物カゴには更に3本の「日光味噌のたまり浅漬けの素・朝露」が載せられたいた。お客様は、最初のお買い物の帰りがけにスーパーマケットでマグロをお求めになり、しかし「たまり」が1本ではいかにも少ないと、裏を返してくださったとのことだった。多いにありがたい。
「朝露」は味噌から一滴ずつを絞った正真正銘の「たまり」のため、小さな瓶でしか販売できない欠点がある。量産しようとすればできるものの、それでは現在の味が保てない。何とも、もどかしい限りだ。
夕刻がちかくなるころ、今度はナッツとドライフルーツのたまり漬「山のにぎわい」を一度に5本もお買い上げくださった母娘連れ様がいらっしゃった。過去にお召し上がりになったことのあるなしをうかがうと「最初に口にしたときは衝撃でした」と、娘さんは嬉しいことをおっしゃってくださった。僕は喜んで、1本ずつ緩衝紙でお包みをした。
「日光味噌のたまり浅漬けの素・朝露」も「山のにぎわい」も、考えてみれば、嫁のモモ君の開発した商品である。モモ君には、ゴミ出しの手伝いくらいは、してあげなくてはならないと思う。
朝飯 揚げ湯波と蕪の葉の炒り煮、胡瓜の塩もみ、納豆、ナスとパプリカの味噌炒り、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、菠薐草とグリーンアスパラガスの味噌汁
昼飯 牛蒡と人参ときのこのつゆのざる素麺
晩飯 夏太郎らっきょう、ウォッカマーティニ、レタスとベビーリーフのサラダ、2種のパン、チーズ、ミートソース、グリーンアスパラガスのソテーを添えた生ハム、Chablis Billaud Simon 2018
2023.9.19(火) 空間と興味
現在の南東に面した食堂は、2013年まではおばあちゃんの台所と居室だったところをぶち抜いたものだ。おばあちゃんは生前、季節により大きく移動する日の出の位置を、その台所から外を指しつつ説明した。そのころの僕の部屋は南西に面していて、朝日を見ることは無かった。だからおばあちゃんの熱心な解説も、生返事と共に聞いていた。
おばあちゃんが亡くなって4階のほとんどすべてを改装した結果、僕が家にいてもっとも長く過ごす場所は食堂になった。すると不思議なことに、僕もおばあちゃんと同じく、朝日の昇る場所の、季節ごとの移り変わりが気になるようになった。
今朝もこの日記を書きつつ朝日の直射を受け、夏至のころにくらべてその方角が東北東から真東ちかくに移りつつあることを実感した。孟母三遷の教えではないけれど、生活する空間が変われば興味を持つ方向も変わるのだ。
と、ここまで書けば様々なことが頭に去来するものの、いちいち記していては日記が長くなるから、それは止めておく。
それにしても、僕の日記は朝で終わることが多い。しかし夜のことも記せば、僕が書記を務める日本酒に特化した飲み会「本酒会」の353回目の月例会を「汁飯香の店 隠居うわさわ」で開催した。庭の鈴虫は、いつまで鳴いてくれるだろう。
朝飯 生のトマト、なめこのたまり炊のフワトロ玉子、キャベツのソテー、納豆、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、若布とグリーンアスパラガスの味噌汁
昼飯 茄子の味噌炒りを添えたざる素麺
晩飯 「汁飯香の店 隠居うわさわ」の其の一、其の二、其の三、其の四、其の五、5種の日本酒(冷や)
2023.9.18(月) 4番目のつゆ
早朝、この夏になって4度目の麺つゆを作る。今日の日付けは9月18日でも、気温はいまだ秋のそれにはなっていない。冷たい素麺にも、いまだ飽きていない。にもかかわらず、つゆは先週の金曜日に尽きた。となれば、また作るしかないではないか。
麺つゆを自分で作るようになってからは、レシピは必ず書き留めている。今回は、3回目とおなじ調合で作ろうとしたものの、何ごとも同じようにはいかないものだ。今朝のそれは、昆布と椎茸を沈めた水の鍋を36時間も冷蔵庫に置いたせいか、あるいはそれを今朝、沸騰したところで火を止めず、しばらく煮立つままにしていたせいか、出汁の量が前回より3割ちかくも少なくなった。そしてその減った分には水を足した。
そんなギクシャクとした、出たとこ勝負による麺つゆだったが、今年は最後になるだろうそれを昼に試したところ、普通に美味かった。来年も、6月には材料をそろえようと思う。
夜は長男の調理により、3日ぶりにアルコールを摂取する。
朝飯 菠薐草のおひたし、納豆、冷や奴、茄子とパプリカの味噌炒り、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、若布と小松菜の味噌汁
昼飯 茄子とパプリカの味噌炒りを添えたざる素麺
晩飯 夏太郎らっきょう、ウォッカマーティニ、胡瓜とレタスのサラダ、野菜スープ、パン、生ハム、チーズ、オリーブ、鮭のバター焼き、Chablis Billaud Simon 2018
2023.9.17(日) 飲まず食わずのまま
今月の6日、ある人にあることを訊ねたところ、それについては今月の12日から18日のあいだにこれこれの人に訊いてくれと言われた。よってその日程を決めようとしつつ、いささか頭を悩ませた。普段、週末は会社を空けないことにしている。平日の3倍ほども店が忙しくなるからだ。まして今週末はシルバーウィークの最中にある。しかしどうにも調整がつかず、今日は下今市10:05発の上り特急に乗った。
「これこれの人」には昼さがりの銀座で会えた。しかし結論には辿り着けなかった。またまた別の人の名を挙げられ、そちらに確かめてくれ、ということになったのだ。探索は更に続く、である。
帰りは浅草16:00発の下り特急に乗る。東京へ行きながら、何も飲まず、何も食べていない。このようなことは、この日記には書いていないから調べようもないけれど、義理のある人の、教会での葬儀に参列して以来だ。
帰社して、いまだ開いている事務室から社内に入る。そして家内と長男よりキャッシュレジスターの精算を引き継ぐ。4日前の模様替えにより大きな作業台を失ったことから、この仕事には倍以上も時間がかかるようになった。良い方法を見つけていかなくてはならない。
朝飯 ナスとパプリカの味噌炒り、梨と胡瓜の浅漬け、生玉子、めかぶの酢の物、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、豆腐とオクラの味噌汁
晩飯 イクラの大根おろし和え、茹でたトウモロコシを添えた豚の生姜焼き、茗荷の浅漬け、塩らっきょう、なすのたまり漬、メシ、里芋と椎茸と芹の醤油汁
2023.9.16(土) クルクマ
先月31日の日記に書いた花の名が分かった。上澤梅太郎商店が運営する朝ごはん専門店「汁飯香の店 隠居うわさわ」は毎週、土日月の営業。その床の間の花を選ぼうとした家内がきのう花屋で先月に続いてそれに目を留め、忘れていた名を思い出したのだ。
「クルクマ」と検索エンジンに入れてみると、ショウガ科ウコン属に属する球根植物で、原産は南半球。呼び名は、花として鑑賞するときにはクルクマ、生薬や香辛料として用いるときにはウコン。花弁に見える部分は葉が変形した苞であるため、保ちが良い、とあった。
球根から育つなら、鉢に植えた状態で仏壇に置けば、数日おきに花を替える手間からは解放される。しかし仏壇の花については、そのようなことは避けるべきなのだろうか。
クルクマの飾られた隠居に、今朝は味噌の器を持って向かう。そこから戻る途中、花火の音により午前6時の現在時刻を知る。きのうの夕刻から降り始めた雨は、夜のうちに上がったらしい。花火は、小学校の運動会の開催を報せるものだろう。
敬老の日は明後日の18日。町内の会計係として、午後、町内の70歳以上の方々にお配りする祝儀を整える。71枚の祝儀袋の上に赤で「寿」、下に黒で「春日町一丁目自治会」の判を捺し、新札を納めていく仕事には結構、気を遣った。
この敬老の祝金を使わずに、町内の御神輿に賽銭として上げてくださった方がいる。もちろん、配られた当日に酒代としてしまうのも、また自由である。
朝飯 きのうの夜の豆腐の塩煮による中華丼、梨と胡瓜の浅漬け、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、椎茸と小松菜の味噌汁
昼飯 「カルフールキッチン」のおむすび弁当、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬
晩飯 梨と芹の白和え、とろろ昆布と三つ葉の吸い物、手巻き鮨の種あれこれ、胡瓜のぬか漬け、塩らっきょう、茗荷の酢漬け
2023.9.15(金) 裸足の季節
東京の、夏至の日の出は4時25分。対して冬至のそれは6時47分。その差は2時間22分。これを365日の半分の182.5で割ると、1日あたりの差は46秒。夏至から今日までは87日が経っている。つまり夏至のころにくらべれば、いまの日の出は… とややこしい計算をするよりも「2023年9月15日 東京 日の出」と検索エンジンに入れてみた方が話は早い。その時間は5時23分と出た。
夏を好むもっとも大きな理由は夜明けが早い、ということだ。晴れた朝は特に美しくなる空を、何かをしながらではあっても、何時間も眺めていられることは嬉しい。夏を好む2番目の理由は薄着でいられることだ。今は廃れ加減と思うが、東南アジアや南アジアの男は、こと自宅では腰巻き1枚でいることが多い。それはまた、僕の理想の服装である。3番目の理由は寒くない、ということだ。寒くなければ精神も肉体も伸び伸びとする。肉体は軽やかに動く。それが心地よい。
今朝は、きのうの日記を書きつつふと気づくと、東の空の雲と雲のあいだに朝日の予兆が見えた。朝の空は、ひとときもおなじ形を留めない。即、屋上に上がってその様子をスマートフォンに収める。そして裸足に草履の足元に目を落とし「一年中、裸足で過ごせれば良いのに」と思う。
朝飯 菠薐草のおひたし、納豆、なめこのたまり炊のなめこおろし、獅子唐の炒りつけ、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、小松菜の味噌汁
昼飯 獅子唐の炒りつけを添えたざる素麺
晩飯 梨と胡瓜の浅漬け、薩摩芋の甘煮、空心菜の中華風炒め、「食堂ニジコ」から持ち帰った豆腐の塩煮、同エビ春雨炒め、同鶏の唐揚げ、「浙江大越紹興酒有限公司」の「紹興貴酒」(生)
2023.9.14(木) 改装した店舗の1日目
新造以来40数年を経た店舗の、2004年春のそれから数えれば2度目の改装を、きのう行った。僕なら3日はかける工事や模様替えを、長男は1日で完了させることを決めたとは、きのうの日記にも書いた。普請についてはお陰様にてきのうのうちにほぼ終えた。しかし設えについては、いまだ試行錯誤の最中にある。注文してあるものの、できあがってきていないパネル類も少なくない。
その見切り発車の店舗の、朝一番のお客様は女性でいらっしゃった。気づいていらっしゃるのか、そうでもないのか、あるいは口にお出しにならないだけなのか、いつもお買い上げくださっているとおぼしきお客様も、特に戸惑われることなく買い物をしてくださっている。
僕も、何度も店舗の中を見てまわる。値札に添えられた商品説明を見て、不足の部分があれば、販売係に書き足してもらう。きのうから泊まり込んだデザイナーふたりも間断なく店内を観察する。
ある品の説明は、卸元のカタログのそれをそのまま引用してあった。それに気づいて「自分だったら」という惹句を口にすると「それ、そういうことですよね」とデザイナーが反応する。長男に言われて販売係のヤギサワアヤカさんが、商品説明の紙とペンを僕に手渡す。僕は2度、3度と書き損じながらそれを完成させ、当該の商品の脇に置く。
そんなことをしながら夕刻に至る。案内状を手にご来店くださったお客様は、今日は3名。とても有り難いことと感謝をしながら即、その記録を残す。
朝飯 キャベツとパプリカのソテー、ソーセージエッグ、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、蓮根の酢漬け、メシ、若布と三つ葉の味噌汁
昼飯 梅干と万能葱を薬味にしたざる素麺
晩飯 刻みキャベツを添えたコロッケ、Chablis Billaud Simon 2018
2023.9.13(水) 店舗の改装
上澤梅太郎商店の現在の店舗は、日光宇都宮道路の今市I.C.から日光市今市旧市街の中心までを結ぶバイパスの建設に伴い、ほぼすべてを新造することとなった1977年ころからのものだ。「ころから」と曖昧なのは、工事は複数年にわたるものであり、またそのとき僕は地元を離れていたことによる。
この店舗に最初に改装を施したのは、2004年4月のことだった。その主な内容は、木とガラスによる販売台を冷蔵ショーケースにすることだった。それから19年を経た今回の改装は、これまでの商売の延長線上にあることは論を待たないものの、実は大きな変化を目指してのものということを、9時30分からの、全社員を対象としたミーティングでは述べた。
僕なら少なくとも3日はかけるであろう改装を、長男は1日でやり遂げると決めた。デザイナーや建具、施工の関係者は8時より集まり始めた。製造係と事務係は、ミーティングを除いては普段の仕事に従った。販売係は商品説明の札を半日かけて手書きした。
夕刻、社員と技術者が帰った後は、僕と長男がデザイナーの指示に従いつつ店舗の飾り付けを続けた。そして夕食をはさみ、日付けの変わった0時21分に現場を離れる。
朝飯 小松菜のおひたし、コールスロー、なめこのたまり炊のフワトロ玉子、納豆、鮭の焼きほぐし、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、メシ、きのう残った天ぷらと三つ葉の味噌汁
昼飯 土鍋炊きのごはん、たまり漬「ホロホロふりかけ」、朝に残した納豆によるざる素麺
晩飯 「食堂ニジコ」のエビタマ丼の頭だけ、麦焼酎「二階堂」(オンザロックス)
2023.9.12(火) お役に立てれば幸い
状況に応じた検索条件を顧客名簿に与えて特定のお客様を抽出する件につき、今月7日の日記に書いた。また、そのことはfacebookにも上げた。それに気づいた横浜の勉強仲間コイズミサトシさんから、ぜひその方法を教えて欲しいと連絡があった。時間と場所さえ確保できれば喜んで説明すると、僕は返信を送った。そうしたところ、コイズミさんからは12日または13日を候補日として日光まで行くと、また即、返事があった。そこで12日なら対応が可能な旨を、またまた僕は書き送った。
コイズミさんはきのう、日光入りをした。理想的な時間配分である。そして夜、地元の勉強仲間ヌマオアキヒロさんも交えて、居酒屋であれこれと情報を交換した。僕のみたところ、コイズミさんの会社は、財務的には「楽勝」だと思う。しかしコイズミさんにはそれに甘んじることなく、会社を可能なかぎり精密に運営したい気持ちのあることが分かった。
旅館まで迎えに行くと伝えていたものの、コイズミさんは約束の時間より前に店に来た。コイズミさんにはあることで恩のある長男が、先ずはコイズミさんを製造現場に案内した。9時30分からはコイズミさんに4階の食堂へ上がっていただき、いよいよ本題に入った。用意した紙の資料はA3が2部にA4が1部の計3部。同席した長男は、方向を修正するための合いの手や質問をときどき挟んだ。
昼食はこれまた勉強仲間のヌマオアキヒロさんを誘い、3人で摂った。僕が長年にわたって練り上げてきた仕事がコイズミさんの役に少しでも立ってくれれば嬉しい。
朝飯 刺身湯波、鶏肉のそぼろ、茄子とパプリカの味噌炒り、キャベツのピクルス、納豆、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、獅子唐の天ぷらと若布の味噌汁
昼飯 「玄蕎麦河童」のとろろ冷やし蕎麦
晩飯 胡瓜と蕪のぬか漬け、蓮根の酢漬け、天ぷらあれこれ、ざる素麺、「松瀬酒造」の「松の司生酛純米酒」(冷や)
2023.9.11(月) しその実のその後
今年のしその実は当初、例年より早めて8月25日から9月2日までの、日曜日を除く9日間で買い入れることとしていた。猛暑により育ちが早いと踏んだためだ。お盆すぎには、むかしからつきあいのある農家の畑を訪ね、育ち具合を検分したりもした。
ところがふたを開けてみれば、しその実はとんと持ち込まれなかった。「今年は早い」と8月の中ごろには言っていた農家の人も「なんだかおかしいね」と、いぶかしんだ。
僕は即、しその実の買入期間を延ばすことを決めた。しかしいつまで延ばすべきか。長男は数日の延長を考えた。しかし製造現場の面々は9月11日まで延ばすことを主張した。それには様々な理由があったものの、ここでは割愛する。
そして今日はその最終日。最後のひとりとの取り引きが済むと、僕は伝票の、今日の分を集計して記録した。昨年の倍以上、3倍ちかい日数を買い入れに費やしたものの、その総量は昨年の6割に留まった。
今年のらっきょうは豊作傾向だった。米についても、いまのところ異変は伝えられていない。しその実だけは、どうにも理解しがたいことになった。それでもとにかく今年のしその実は、すべて塩漬けにされて冷蔵庫に収まった。来年も粛々と、在庫を確保するのみである。
朝飯 メシ、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、厚揚げ豆腐と2種のきのこと菠薐草のカレー鍋
昼飯 茄子の味噌炒りを添えたざる素麺
晩飯 「やまだ宴楽」のあれや、これや、それや、他あれこれ、芋焼酎「三岳」(ソーダ割り)
2023.9.10(日) 鋭い包丁
町内の会議は大抵、週末に開かれる。僕の週末は、平日より忙しい。よって会議のある夕刻には、店を閉め、売上金を記録と照合し、帰宅する社員を送り出して後は「すこしは落ち着かせてくれ」という気分になっている。
会議に出かける前の酒は、昼のうちに調合して冷凍庫に入れておいた。その小さなシェイカーから古いグラスに注いだ強めの酒を、簡単な肴で2杯ほども飲む。
町内の公民館へ向かいながら、雷の音を聞く。空の、雲と雲のあいだには星が見えている。不思議な空模様である。会議の途中でいきなり、激しく雨が降ってくる。霧状のしぶきを避けるため、開け放った窓の一部が閉じられる。しかしその雨はすぐに上がり、帰りの道ではまた星をうかがうことができた。
むかし銀座に、ある飲み屋があった。店主の持つ鋭い包丁は、料理に使われるものではなかった。あるいはそれも料理のうちに入るのだろうか、店主は諸方から取り寄せた美味いものをその包丁で整え、小体な店にふさわしい器に盛って出した。
会議から戻って後は、その店主を思い出しつつみずから肴を整える。もっとも僕は本職ではないから、お盆に並べられるものはたかが知れている。それでも、自分勝手にこしらえたものを自分勝手に飲み食いする行いには楽しさが伴う。そうしてつい、飲み過ぎる。
朝飯 コールスロー、茄子の味噌炒りとピーマンの炒りつけ、冷や奴、納豆、ごぼうのたまり漬、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、なめこのたまり炊、メシ、椎茸と小松菜の味噌汁
昼飯 「幸楽」のつけ麺
晩飯 チーズ、夏太郎らっきょう、ウォッカマーティニ、キャベツのピクルス、生のトマト、オイルサーディン、ソーセージエッグのトマトソース、2種のパン、Chablis Billaud Simon 2018
2023.9.9(土) 夏と秋のあいだ
早朝、事務室に入ろうとして、その裏手の掲示板に貼られた、おととい下野新聞に掲載された「汁飯香の店 隠居うわさわ」の紹介記事に気づく。隠居はこのところ、相次いで新聞の取材を受けた。そのひとつが早くも紙面に載ったのだ。
「汁飯香の店 隠居うわさわ」へのご予約は、主にぐるなび、上澤梅太郎商店への電話、隠居への電話の3方向から入り、上澤梅太郎商店の事務室で一元化される。おなじ時間帯に相次いでご予約が殺到すると、いわゆるダブルブッキングが発生しやすくなる。それを避けるためには、ウェブ担当の僕は、よほどしっかりしなくてはならない。
今日のお客様のための刺身湯波が8時20分に届く。すかさずそれを隠居へ運ぶ。気温は既にして夏と秋のあいだのそれになっている。それでも個室「杉の間」に提げられたノレンはいまだ麻によるもので、4台の扇風機は開店前から回っている。
先月25日から買い入れを始めたしその実は、今日になって急に持ち込まれる量が増えた。この仕事が終わるころには、季節は「夏と秋のあいだ」からまた一歩、先へ進んでいることだろう。
朝飯 豆腐とカニかまと椎茸の中華風煮込み、同蒸し焼売、納豆、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、若布と小松菜の味噌汁
昼飯 ピーマンの炒りつけを添えたざる素麺
晩飯 レタスとグレープフルーツのサラダ、クロワッサン、生ハム、じゃがいものガレット、煮込みハンバーグ、Chablis Billaud Simon 2018
2023.9.8(金) 濡れネズミ
お盆が過ぎるころ、右下の奥歯に痛みを感じた。よって即、かかりつけであるソーマ歯科室のウェブページを開いた。誠実かつ精密な仕事ぶりにより、予約はかなり先まで埋まっていた。僕は自分の予定と照らし合わせて9月8日の朝一番を確保した。
雨は風を伴っている。新橋駅前の喫茶店で朝食を取り終えても席は立たない。本を読みつつ濡れたズボンの乾くのを待つ。ズボンは夏用の薄いものを穿いてきた。濡れても乾きは早いだろうと踏んでのことだ。
その生乾きのズボンは、大井町の駅からソーマ歯科室へ歩くまでに、また濡れた。今度の濡れようは尋常ひととおりのものではない。シャツは腹から下、ズボンは全部、更には靴の中までびしょ濡れである。こんなことなら上は数十年も持っているPatagoniaのレインコート、足元はミンクオイルをたっぷり染ませたブーツにすべきだったものの、もう遅い。
雨風は、ソーマ歯科室を去るころには更に強くなっていた。大井町の駅へ向かうなだらかな下り坂に差しかかったところで身動きが取れなくなる。坂下からは、雨滴を含んだ突風が間断なく吹き上げてくる。坂上の交差点から進入してきたオートバイが、風圧により一気に速度を落とす。そのエンジンは今にも止まりそうだ。
マンション入口の庇に避難しているのは僕も含めて3人。そのうちのひとりが意を決したように坂を下り始める。その人を風よけにして、僕も後を追う。モンベルのもっとも軽い折りたたみ傘は、取っ手、そして放射状に骨の広がる上の方を、それぞれ右手と左手で支えている。その傘を、突風が吹き上げてくる坂下へ向ける。傘の骨は大きくしなって、まるで大きな魚を釣り上げたときの釣り竿のようだ。道のそこここには、壊れたビニール傘が打ち捨てられている、雨から身を守ることを諦めて、手ぶらで歩いている人もいる。
ようよう大井町の駅に辿り着く。ソーマ歯科で着替えたシャツは、またまた腹から下がずぶ濡れになっている。ズボンも靴の中も濡れた状態で、これ以上は行動したくない。しかし今日は、東京ビッグサイトで開かれているLIFE & DESIGN展に行かなければならない理由があるのだ。
新橋から乗ったゆりかもめは強風により、ときおり速度を緩めた。展示会の会場では、最近、取り引きを始めたばかりの会社の社長と名刺交換をする。そして会場をくまなく回り、気になった品についてはパンフレットを受け取り、その場にいる人と名刺のやりとりをする。
「ほぼ年中無休」の僕は、このような仕事を終えた後は、すこしゆっくりして、夕刻は酒場に寄りたい。しかし腹から下はずぶ濡れである。よって今日ばかりは早く帰ることとして、会社には16時前に着いた。
17時30分より閉店作業をしながら日めくりカレンダーに「白露」の文字を見る。「そうであれば」と、犬走りの梁から提げた風鈴を外す。
朝飯 「新橋珈琲店」のモーニングAセット
昼飯 東京ビッグサイトのフードコートの「香房カレー」
晩飯 マカロニサラダ、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、韮ともやしの油炒め、蒸し焼売、豆腐とカニかまと椎茸の中華風煮込み、麦焼酎「こいむぎやわらか」(お湯割り)
2023.9.7(木) パンと白ワイン
期末期に特有の仕事にて、今日は東京へ行く必要がある。上りの特急は数日前より下今市10:53発を買ってあったものの、今朝になって12:05発に乗車変更した。東武鉄道の、座席指定券を兼ねる特急券は、スマートフォンで確保できる点、一度だけなら無料で日や時間の変更できるところが有り難い。
今月の13日に店舗を改装する。今月の20日からは新宿高島屋に1週間、11月1日からは日本橋高島屋に1週間の出店をする。その、ふたつのことをお得意様にお知らせするハガキの送り先は、既に特定してある。前者は事務係による最終確認を終え、本日午前に宛先の印刷をする。後者はやはり本日午前に、僕のコンピュータから事務係各人のコンピュータに配布し、最終確認を受ける。特急券の乗車変更は、それらの仕事を忙しないものにしないために行った。
今日の上り特急は、10:53発も、また12:05発も、新車両スペーシアXだった。この車両は、7月5日に東武日光線の終点である日光駅でお披露目が行われた際に、その外も中もつぶさに見ていた。しかし動くそれに乗るのは今日が初めてになる。
昼の腹ふさぎをカフェカウンターで買うため1号車へ入ろうとすると、その入口で係に阻まれた。入場のための予約をスマートフォンからして欲しいという。多分、このコックピットラウンジの客を煩わせないための施策だろう。
席へ戻り、前の席の背もたれ後ろに収められた案内の、QRコードを読み込む。下今市を出た車両は山あいを縫って進む。そのため電波状況は良くない。時間割にあるもっとも直近の入場枠を確保したときには、次の停車駅である新鹿沼が迫っていた。
日光のフランス料理屋「ジルエット」による「頂鱒とらっきょうのリエット」は非常に美味かった。「これに合わせるのはパンと白ワインでしょう」と思うが、車内にはパンもワインも置いてない。次の機会にはパンと白ワインを持ち込むべきか。しかし僕は昼酒はしない。だったら下りの車両で買って家で食べる手、だろうか。
室町で仕事を終えて中央通りへ出れば、神田は指呼の先にある。5月から通っている神田スズキ皮膚科の先生は僕の太腿や頭を診て「このまま何ごとも無ければ、もういらっしゃらなくても大丈夫でしょう」と太鼓判を押した。
台風13号が近づいているものの、雨は降らず、気温はそこそこ高い。ちかくの喫茶店で小一時間ほども本を読んでから新橋に移動をする。
朝飯 キャベツのピクルス、鮭の焼きほぐし、茄子とパプリカの味噌炒り、生玉子、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、茄子と獅子唐の油炒めの味噌汁
昼飯 東武鉄道スペーシアX車内で買った「頂鱒とらっきょうのリエット」、コーヒー
晩飯 「三政」のあれや、これや、それや、他あれこれ、紅茶ハイ
2023.9.6(水) 伊豆治療紀行(19回目の2日目)
目を覚ましたのは1時34分。隣のベッドには家内が寝ているため、灯りを点けて本を読むことはできない。TikTokを眺めたり、youtubeで音楽を低く流したり、メッセンジャーで問合せを下さった方に返信を付けたりするうち、ようやく夜が明けてくる。
朝一番の診察台にうつぶせになった僕の要所を押しながら、先生の口からはきのうの「いいねー」が出ない。頸椎の修正には、きのうの数倍の時間がかかった。きのう膝に押し当てられた電子ペンの感触は「ただ触れているだけ」ほどのものだった。しかし今日のそれは強烈に痛く、多分、ことし3月の状態とおなじ気がした。
「ホテルの枕が合わなかったんじゃない? ウワサワさんは、良いホテルより、安いホテルに泊まったときの方が、良い感じがするな」と先生は笑う。僕はホテルは、寝られさえすれば構わない。しかし家内はそういうわけにもいかない。次回はおなじホテルでも、和室にしようかと考える。あるいは家内が我慢できる程度の安宿に替える手もある。
「伊豆高原痛みの専門整体院」では、診療を終えると奥の部屋の診察台に移り、患部に低周波を流す。その台に上がろうとして「あっ」を声が出る。ギックリ腰の直前の、腰砕けのような状態になったのだ。「ダメだ、もう1回。布団も合ってなかったんだよ」と先生に促されて治療室へ戻り、今度は腰の数ヶ所に電子ペンを打たれる。一流のスポーツ選手が布団や枕を持ち歩くには、やはり理由があるのだ。
いつもなら拷問まがいの治療を受けても、それが終わればさっぱりした気持ちで帰路に着くことができる。しかし今回は、腰を慮りつつのそれになった。慰めは夕刻からの食事。「ぜひ、裏を返したいですね-」と、食後は降ったり止んだりの街を歩く。
朝飯 「ガスト伊豆高原店」のスクランブルエッグ&ベーコンソーセージセット(パンを大盛りのごはんに変更)、ドリンクバーのスープ
晩飯 Bistro Le Nougatのクレソンとマッシュルームのサラダ、2種のパンとバター、鰯と焼き茄子のマリネ、ピエドコション、サンセールの白(グラス)、ロワールの白(グラス)、クレームブリュレ、TALISKER 10YEARS(生)
2023.9.5(火) 伊豆治療紀行(19回目の1日目)
インドシナでは、気温が20℃くらいまで下がると凍死者が出はじめると、聞いたことがある。東京駅の新幹線プラットフォームの気温は推定35℃。太陽の直射を避けることさえできれば、僕には心地の良い温度である。そのプラットフォームは混み合っていたものの、11:57発の新大阪行こだま723号は空いていた。
伊豆高原痛みの専門整体院のワタナベ先生は、診察台にうつぶせになった僕の、先ずは両脚の足首、ふくらはぎ、膝の下の3個所を押して「いいねー」と口を開いた。次に首の両側を代わる代わる圧して「いいねー」と続けた。「これまでで一番、良いんじゃない」と言われて期待が膨らむ。症状が軽ければ、電子ペンを押し当てられたときの痛みは少ない。それに対する期待である。
僕の経験上、9,000ボルトを発する電子ペンは、膝の皿に代表される、肉の無い部分に打たれるときが一番、痛い。しかし今日、膝に押し当てられたペン先は、僕に何の苦痛も与えなかった。こんなことは、先生が宇都宮を離れる直前の、2020年の初夏以来のことと思う。
治療を終えてからは、伊豆高原駅前で借りたクルマをちかくのコンビニエンスストアに乗りつけ、買い物などをして時間を調整する。馴染みの焼鳥屋の開店は17時30分。そして20時まで飲酒活動にいそしむ。
朝飯 蒸したトウモロコシ、茄子とパプリカの味噌炒り、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、刻みオクラの鰹節かけ、刺身湯波、メシ、若布と小松菜の味噌汁
昼飯 「笹八」の爆弾おむすび
晩飯 「和居」のあれや、これや、それや、ほか、あれこれ、麦焼酎「和居」(オンザロックス)、麦焼酎「二階堂」(オンザロックス)
2023.9.4(月) 簡素、単純、緻密、複雑
今月の13日に店舗を改装する。それを来店が可能と思われるお得意様へハガキでお知らせするためのお送り先の特定は、今月1日に行った。上澤梅太郎商店にご来店くださったことのある方、「汁飯香の店隠居うわさわ」にご来店くださったことのある方、ご来店の実績については不明ながら栃木県内にお住まいの方、この三者を顧客名簿から抽出する作業は、それほど難しいものではない。
今月の20日より新宿高島屋に1週間、11月1日より日本橋高島屋に1週間の出店をする。そのお知らせのお送り先の特定は、きのう行った。こちらの方は、一筋縄ではいかない。ハガキを手に来店されるお客様の率は、百貨店の担当者も驚く高さなのだが、そしてその抽出作業は自分で編み出したものながら、複雑すぎるのだ。
優れた仕事、優れた商品は、得てして簡素であることが多い。前述の行程を頭の良い人に見直してもらえば、すこしは単純化できるだろうか。しかし簡素、単純の裏には、緻密さ、短縮することの難しい複雑さの隠れていることも少なくないような気がする。
夕食のおかずは秋刀魚の塩焼きだった。季節を知らせる料理の中で、毎年かならず食べたいものの筆頭は、秋刀魚の塩焼きである。それを肴に飲酒活動をする右手で柵のある寝台に腹ばいになり、ことし2月に生まれた孫のカコが僕に笑いかける。
「どうしようもないわたしが歩いている」というような僕に笑顔を向ける必要などひとつもないにもかかわらず笑っている孫を不憫に思い、秋刀魚を食べ終えたところで寝台から抱き上げ、椅子に戻り、膝に載せる。そうして彼女を左手で抱えたまま、右手のみで飲酒活動を続ける。
朝飯 刻みオクラ、キャベツのピクルス、揚げた茄子とパプリカ、昆布の佃煮を薬味にした納豆、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、茗荷の酢漬け、メシ、小松菜の味噌汁
昼飯 茄子と獅子唐の油炒めと刻みオクラの熱いつゆのざる素麺
晩飯 里芋の煮転がし、隠元豆の胡麻和え、「みょうがのたまり漬」を薬味にした冷や奴、蒸したトウモロコシ、なめこの味噌汁、秋刀魚の塩焼き、らっきょうの塩漬け、「松瀬酒造」の「松の司生酛純米酒」(冷や)、チーズ、ダークフルーツケーキ
2023.9.3(日) GEM
3日つづけて寝ることに失敗をしている。夕食の後に椅子で寝てしまうことにより、その後、寝台に移ってもなかなか眠れず、結果として睡眠の質が落ちるのだ。きのうは食堂でうたた寝をし、その後、風呂に入るため寝室でポロシャツを脱いだところで今度はベッドカバーの上で、また眠ってしまった。天井の灯りは点いたままだからやがて目覚め、風呂に入り、寝室に戻ると、今度は寝つけない。
それでもどうにかこうにか眠れたらしく、夢を見る。僕は夢は、ほとんど悪夢しか見ない。しかし今朝の夢は、なかなか心地の良いものだった。
家内の親戚の、午餐の会に出ている。人と共に過ごした後はひとりになりたい癖があるから、その、午後の陽光に満ちた店から歩いて行ける、南青山のフランス料理屋に予約の電話を入れる。いまだ明るいうちに、先ずはシェリー酒を飲もうと考えたのだ。若い女の歌手による「イマキル」という歌が聞こえる。夢からは覚めかけているものの、酔生夢死のような状態が続く。白い紙にチャコールグレーの色鉛筆で書いた”GEM”という文字が見える。その文字は、ひとつひとつがレモンのような、楕円に近い紡錘形をしている。このあたりでようやく、うっすらと目が覚めてくる。
“GEM”という、英和と和英が一体になった、革表紙の小さな辞書がある。それを僕は中学か高校のときに叔母からもらった。これは1982年のインドで役に立った。会話のために、ではない。日記を書きつつ漢字を調べたのだ。その後、この辞書はなぜか2冊に増えて、新しい方は長男に譲った。
完全に目を覚ましたところでyoutubeの検索窓に”monica evans waltz”と入れる。しかしスマートフォンのディスプレイには”3:21″の表示も見えたから「ラッキー」とブラウザを閉じ、すぐに起きる。寝ることに失敗をしたときには大抵、6時ちかくまで眠ってしまう。それが3時台に起きられるとは、幸運以外のなにものでもない。
寝室には空気調整器が除湿で回っているものの、涼しくはない。「良いかも知れない」と感じる。食堂に来て直角に交わった窓を開ける。空気はほとんど動かず、蒸し暑い。「これは良いかも知れない」と、ふたたび思う。
4時59分、空の写真を撮るため屋上へ上がる。
朝飯 鮭の焼きほぐし、茄子と獅子唐の油炒め、納豆、キャベツのピクルス、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、若布と三つ葉の味噌汁
昼飯 茄子と獅子唐の油炒めを添えたざる素麺
晩飯 チーズ、夏太郎らっきょう、SMIRNOFF VODKA(生)、トマトとレタスとモッツァレラチーズのサラダ、じゃがいものフリット、細切り人参のサラダ、グリーンアスパラガスのソテー、たまり漬によるソースを添えたビーフステーキ、Chateau Lumiere 1996
2023.9.2(土) フツーになっちゃう
「汁飯香の店 隠居うわさわ」の床の間には梅雨明け以来、方形にして緑色の抽象画を掛けてきた。その色、線、絵の具のしたたりは、庭の木々と呼応して、まことに具合が良い。しかし「隠居床の間」と題した記録には、9月からは高久隆古の「秋景山水之図」を掛けるべしとある。
午前、それと田崎草雲の「巌菊之図」のふたつの箱を抱えて隠居へ行く。本日の外気温は32℃。隠居にある4台の扇風機は、すべて回りつつ首を左右に振っている。とはいえ暦は既にして秋。「秋景山水之図」は、お客様の途切れたごく短いあいだに掛けた。本来であればきのうのうちに掛けておかなければならないところ、残暑により踏ん切りがつかなかったのだ。
今日の隠居は予約こそ2件しか入っていなかったものの、フリの方が相次ぎ、結局のところ、朝の数時間と昼の数時間は満席をいただいた。
夕刻、隠居から戻ってきた家内が「掛け軸にすると、フツーになっちゃうんだよ」と口を開く。「そうなんだよ」と僕は、我が意を得たりとばかりに返事をする。
朝飯 茄子とピーマンの炒りつけ、冷や奴、納豆、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、若布と三つ葉の味噌汁
昼飯 ピーマンの炒りつけを添えたざる素麺
晩飯 夏太郎らっきょう、SMIRNOFF VODKA(ソーダ割り)、トマトとレタスとアボカドのサラダ、スパゲティミートソース、Chateau Lumiere 1996
2023.9.1(金) フタ開け
ラーメンに対する欲を失ったことについては、7月19日の日記に詳しく書いた。昨年までは週に複数回を食べることもあったラーメンだが、今年は以下に示す通り、5杯と少々に留まっている。
1月26日昼 家内の調理によるラーメン
3月22日昼 家内の調理によるラーメン
5月17日夜 集団で行った「フジヤ」で小鉢に分けてもらった雷ラーメン
6月6日昼 家内の調理による冷やしラーメン
7月19日昼 「ユタの店」の冷やし担々麺
8月2日夜 「和居」のラーメン
そして7杯目は今日の昼に食べた。
残暑の長引く気配があるとはいえ、8月31日は、僕の感覚としては、夏の最終日だ。夏のあいだにフジヤの冷やし味噌ラーメンを食べなくてどうする、という、みずからを叱咤激励する気持ちが僕にはあった。しかし今年のその日は木曜日にて、フジヤは定休日に当たっていた。
初秋の冷やし味噌ラーメンは美味かった。しかし胃袋は満腹を超えた。明日からはまた、素麺の日々が続くだろう。
午後は、今年のいまだ寒いうちに、試験的に仕込んだ味噌の蓋を開ける。今後の育て方については、僕の意見より長男のそれを尊重することとする。
朝飯 スペイン風目玉焼き、刻みオクラの鰹節かけ、茄子の炒りつけ、納豆、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、若布と三つ葉の味噌汁
昼飯 「ふじや」の冷やし味噌ラーメン
晩飯 夏太郎らっきょう、茄子とピーマンの炒りつけ、「食堂ニジコ」から持ち帰った豆腐の塩煮、海老春雨炒め、鶏の唐揚げ、麦焼酎「こいむぎやわらか」(ソーダ割り)
































































































































