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清閑 PERSONAL DIARY

2016.11.7 (月) ハツマゴ

20161107f生来のアレルギー体質にて、子供のころはアトピー性皮膚炎に悩まされた。「何とかならないかねぇ」とか「大人になれば治るでしょう」とは、そのころかかった医師の言葉である。皮膚の病はなるほど、20歳にちかづくころから徐々に収まり、気にならなくなった。

ところが齢を重ねるにつれ、昨年あたりからまたぞろ、からだのあちらこちらに皮膚の不具合が出始めた。先ずは、6月から8月までの僅々3ヶ月ではあるけれど、かかとからアカギレの消えていた時期にもそれが絶えなくなった。湿疹が頻発し始めた。冬の朝にはかならず口角が切れるようになった。

この秋にタイから帰ると、しばらく消えていた湿疹がぶり返してきた。病院へ行こうにも、忙しくてその時間を割くことができない。そして本日ようやく、かかりつけのアライジンクリニックを訪ねる。アライ先生には昨年の診察時に「この皮膚病は治らない」と太鼓判を押された。すこし良くなってはまた悪くなることを繰り返すのだという。

そうして待合室で名を呼ばれるのを待っているところに家内から電話が入り、長男の嫁に子供の生まれたことを知る。いわゆる初孫である。

終業後、三菱デリカの助手席に家内を乗せ、宇都宮の病院に嫁を見舞う。そして新生児室のガラス越しに赤ん坊を見る。「無事ならそれでいいじゃねぇか」と、僕は一瞥したのみで充分のところ、家内はその赤ん坊の、栗の実に円空が目鼻を入れたような顔を3、40分も飽かずに眺めている。そのあいだ僕はずっと、ニコンの重いカメラを首に提げたまま突っ立っているのだから容易ではない。

家内は明日も赤ん坊を見に行くのだろうか。ただただ、世界の子供たちの上にマガゴトの降りかからないことを祈るばかりである。


朝飯 生のトマト、じゃこ、昆布と牛蒡と蓮根の佃煮、胡瓜と蕪のぬか漬け、生玉子、揚げ湯波と蕪の葉の炒め煮、納豆、メシ、若布と揚げ湯波と万能葱の味噌汁
昼飯 弁当
晩飯 “FLYING GARDEN”のグリーンサラダアンガス牛のステーキカラフの赤ワイン

  

上澤卓哉

上澤梅太郎商店・上澤卓哉

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