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お買い物かご

清閑 PERSONAL DIARY

2023.12.27 (水) 言うは易く

「貴方にとって仕事とは」と、むかし訊かれたことがある。「家業です」と答えると「まぁ、それはそうでしょうけれど」と、その新聞記者は鼻白んだような顔をした。

家業に関わる者は、ほとんど休みなく働いている。その家の子供も、勤め人の子供のようには休めない。孫のリコは本日、年末の挨拶でお取引先様を回る父親に同行した。僕も子供のころは、営業係のライトバンや配達係のトラックに揺られて半日を過ごすことかあった。歴史は繰り返す、である。

夕刻、買い物をしてくださったお客様にご質問をお受けする。僕の知らない大昔には、上澤梅太郎商店は荒物も取り扱っていたらしい。その名残の看板を、改装した9月のなかばより店に飾るようにした。古色を帯びたその看板は黒地に墨と赤い筆が浮き彫りにされ、その上には金文字で「松山堂製」とある。その女性によれば、ご実家のちかくに同じ名の筆屋があるとのことだった。場所は新潟県の長岡市。

その後、お客様の途切れたところで「長岡市 松山堂」と、スマートフォンで検索をしてみる。情報はいくつも出てきたものの、その老舗は20世紀から21世紀に入るころに廃業をしたらしい。

“drastic”という言葉がある。「言うは易く、行うは難し」なのだ。


朝飯 ハムとブロッコリーのソテー、納豆、スクランブルドエッグ、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、豆腐と菠薐草の味噌汁
昼飯 にゅうめん
晩飯 「魚登久」のお通しの肝煮胆焼き鰻重、お新香、肝吸い、「片山酒造」の酒粕焼酎「粕華」(生)


美味しいおうちごはんのウェブログ集はこちら。

  

上澤卓哉

上澤梅太郎商店・上澤卓哉

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