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お買い物かご

清閑 PERSONAL DIARY

2023年8月の日記31本

2023.8.31(木) 白い花

仏壇に供える花は、冬は、いつ買ったものか忘れるほど長く保つ。対して夏のそれは、まったく保たない。白菊でさえ、2、3日で弱る。ところがいま仏壇に上がっている白い花は、いかにも丈夫だ。花の名は、家内に教えられた直後に忘れた。それはさておき気温の高い時期には、これが花屋にある限り、仏壇の花はこればかりにしようと思う。

ところで4日前の27日、履いている靴下に穴の開いていることに気づいた。よって翌28日に、家から3キロメートルほど離れたユニクロで靴下3足を買った。翌29日、これまた靴下に穴を見つけた。靴下が3足と少々では、時により洗濯が間に合わない。そこで今日は、銀行へ行くついでにユニクロまで足を延ばし、おなじ靴下3足を買い増した。ユニクロの店内は、ここ数日のあいだに夏物から秋冬物へと商品が入れ替わっていた。

会社に戻る途中で大谷川を渡る。右手つまり西の空の高いところには、綿を梳いたような雲がある。それを横目で見て「おいおい、まだ秋にはなってくれるなよ」と思う。

14時より、今夏3度目の麺つゆを仕込み始める。夜は夕食の前に屋上へ上がり、旧暦7月16日の月を撮る。


朝飯 鮭の焼きほぐし、揚げ茄子と揚げピーマン、目玉焼き、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、豆腐と若布と大根の葉の味噌汁
昼飯 梅干を添えたざる素麺
晩飯 夏太郎らっきょう、ウォッカマーティニ、トマトとオクラとベビーリーフのサラダ、南瓜の甘煮、細切りのじゃがいもと人参のソテーを添えたハンバーグステーキChateau Lumiere 1996

2023.8.30(水) 第42回日光MG(2日目)

目を覚ましたときの時刻は5時41分。「これはちと忙しいぞ」と起きて、着替えと洗面を済ませる。同室のタナカタカシさんとニシカワショーゴさんの姿は見えない。多分、風呂に行ったのだろう。フロントの不寝番に引換券を手渡し、クルマの鍵を受け取る。ロビーではまた、日に6キロは歩くことにしているというイヌイキョーコさんに会った。散歩に適した道を訊かれ、大国魂神社へ向かう上り坂をお教えする。時刻は6時2分だった。

途中、大瀞橋にホンダフィットを駐め、鬼怒川渓谷の写真を撮る。セブンイレブンでおむすびを買って会社に戻ると時刻は6時35分になっていた。

日中は銀行や取引先など、人がどんどん来る。僕が道の駅「日光街道ニコニコ本陣」へ納品をしている最中にも人はどんどん来て、それを知らせるメモが事務机の上に溜まっていく。「自営業の経営者は会社にいるもの」という常識が世間にはあるからだ。

夕刻、ひとりで店番をしているところに、日光MGを終えた方々が続々と、買い物に来てくださる。彼らの一部をトヨタハイエースにお乗せしてきた長男によれば、第5期の決算が長引かなかったことにより、2日目のマネジメントゲームは予定より早く終わったのだという。

「5.5期」と呼び習わされている直会の場所は、17時から夜の部の始まる中華料理屋「山泉楼」に設定された。今日のキャッシュレジスターは、3台とも1円の狂いもなくて助かった。そして18時15分に外へ出て日光街道を下り、5.5期の会場に急行する。


朝飯 2種のおむすび、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、豆腐と若布と長葱の味噌汁
昼飯 大根おろしを添えたざる素麺
晩飯 「山泉楼」の五目焼きそば皮蛋肉団子、他あれこれ、「浙江大越紹興酒有限公司」の「紹興貴酒」(オンザロックス)

2023.8.29(火) 第42回日光MG(1日目)

時間に追われることが分かっているときにはセイコーのソーラー電波時計を左腕に巻くとは、今月9日の日記に書いたことだ。鬼怒川温泉の一心舘を出たのは6時5分。途中、セブンイレブンでおむすびを買い、会社には6時30分に着いた。即、4階の食堂に上がり、朝食の準備にかかる。味噌汁のだしは、きのうの夜、家を出る前に仕込んでおいた。

日光MGに参加をするためきのう帰省した次男に食堂から声をかける。返事はあるものの、いつまでも自室から出てこない。事務局を務める長男は、きのうの前夜祭からきのうのうちに帰宅をして、今朝は7時30分に会場へ向かう。ふと気づいて次男に確かめると、果たして彼は、僕が家に帰り着く前に朝食を済ませていた。

朝礼が終わったのは8時5分。道の駅「日光街道ニコニコ本陣」の売場の掃除と納品を済ませて8時25分。販売係のヤギサワアヤカさんは日光MGに参加をするから、今朝は僕が店を開ける。10分も働くうち、着替えがしたくなるほど汗をかく。

9時すぎから10時すぎまでは、ふたつの銀行とあれこれをする。それと平行して、持ち込まれたしその実の計量もする。すこし落ち着いて、午後は道の駅へ納品をしながら、食品衛生責任者実務講習会の会場である日光総合会館へ赴く。

夕刻、パートタイマーのサイトーミホコさんには、いつもより長く店にいてもらった。閉店は17時30分。店の片づけは、シャッターを上げたまま18時に完了。18時15分に製造係を通用口から送り出すと同時に4階へ上がり、明日の釣銭を作る。このあたりでようやく人心地がつく。

一心舘5階の日光MGの会場に近づくと「西さん、これはアメリカにもありませんと、そのとき、孫正義は言ったわけですな」という、ニシジュンイチロー先生の元気な声が聞こえてきた。多分、戦略会計STRACについて説明をされているのだろう。マネジメントゲームは、第4期の経営計画の最中だった。それを以て1日目の講義は終了。時刻は19時45分。

20時からは交流会。全員の数分間スピーチを聴き合って後は、東京から参加のシブサワマミさん、四国から参加のイヌイキョーコさん、オカダショージさんと23時30分まで歓談をする。

0時ちかくの風呂場にいるのは僕だけだった。そこから出てエレベータへ向かう途中、壁に大書された”WE LOVE MG”の文字を見つける。その筆跡にはテック鉄道模型クラブの、つまりはハッカーの匂いがした。僕は笑って、それをスマートフォンに収めた


朝飯 2種のおむすび、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、豆腐と若布と長葱の味噌汁
昼飯 おろし生姜を添えたざる素麺
晩飯 「湯けむりまごころの宿一心舘」の酒肴あれこれ、ワインあれこれ、レッドアイ

2023.8.28(月) 第42回日光MG前夜祭

上澤梅太郎商店は2001年の春より、研修にマネジメントゲームを採り入れてきた。開催は初春と秋の年に2回。以降は2020年の初春まで、途切れさせることなく続けてきた。それを阻んだのが「コロナ」である。再開が成ったのは今年1月。そして今回、秋のそれも開催できることは大きな喜びだ。

初春の日光MGは、会社を休みにして全社員が参加をする。対して秋のそれは、2019年より会社は休まず、社内各部署より少数の参加とした。もっとも大きな理由は、その日程がしその実の買い入れに重なるからだ。また、ご来店のお客様も、1月ほどは少なくない、ということもある。

社員の参加は少数でも、日光や宇都宮、また遠く四国や中国地方から参加の方々に恵まれて、今回の日光MGには42名が参集する。そういう次第にて今日は、店を閉め、売上金額を数え、明日の釣銭を作ってから鬼怒川温泉へと向かう。

日光MGの会場である「一心舘」の前にホンダフィットを駐めると、頭上からは明るいさんざめきが聞こえてきた。その、4階の部屋にはマネジメントゲームの開発者でいらっしゃるニシジュンイチロー先生をはじめ、前泊の方々が10数名ほどもいらっしゃった。そこで僕もご相伴にあずかり、以降は二次会の会場へ移って22時30分まで歓談を尽くす。


朝飯 切り昆布の炒り煮、冷や奴、ハムエッグ、炒り豆腐、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃんj」、ごぼうのたまり漬、メシ、大根と胡瓜と若布の味噌汁
昼飯 たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、揚げ玉、鮭の焼きほぐし、なめこのたまり炊によるお茶漬け
晩飯 「湯けむりまごころの宿一心舘」の酒肴あれこれ、日本酒(冷や)、ワインあれこれ

2023.8.27(日) 使い放題

目を覚ましたのは2時44分。即、起床する。洗面所を経て食堂に来ると、食器棚の電波時計は2時50分だった。5時台の起床は寝過ごしたことによる損した感が強い。4時台の起床にはありがたみが無い。3時台の起床には得した感が強い。2時台の起床については、特に感想は無い。

「オバサンって『寝るのはもったいない』とか考えて、つい何時間もテレビを見ちゃうらしいですよ」と聞いたことがある。インターネットが世に出はじめたころのことだ。オバサンが夕食の後に、つい何時間も見てしまうのは、今もテレビなのだろうか、あるいは今は、youtubeやTikTokやインスタグラムなのだろうか。

食堂は角部屋。その、直角に交わった2枚の窓を開けても部屋の空気は動かない。南東のはるか先に稲妻が見える。遠雷とは、どれほど遠くの雷をさす言葉なのだろう。光の明滅は見えても音は聞こえない、それは、遠雷と呼ぶには遠すぎるものなのかも知れない。

ところで遠雷といえば立松和平。この作家について調べるうち、ふたつの国際ラリーに参加し、本にしていることを知った。amazonで検索をすると、香港から北京までのそれを記録した「地上の翼-香港-北京ラリー優勝記」は50円、写真は何と本橋成一による「パリ・ダカ砂の水平線」は499円で出ていた。即、注文したことは言うまでもない。

ここで時刻は3時40分。朝の時間はジャブジャブと、使い放題である。


朝飯 鮭の焼きほぐし、炒り豆腐、生玉子、切り昆布の炒り煮、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、トマトと若布と長葱の味噌汁
昼飯 揚げ玉を添えたざる素麺
晩飯 松浦漬け、鮒鮨の飯、ウォッカマーティニトマトとレタスのサラダ2種のパンポトフMerlot Semi Dry Chateau Corin 2021

2023.8.26(土) できるときは一瞬でできる。

9月のなかばに店舗を改装する。ご来店が可能なお得意様にはご案内をお送りすべきとの、事務係カワタユキさんからの提案に「なるほど、それはそうだ」と周囲は賛同した。ところがそれから2か月を経ても、その内容が決まらない。「素案を出して欲しい」と長男に言われたのは2週間ほども前のことだった。「素案なんかねぇよ」と僕は答えた。

ご案内は、遅くも改装の数日前には投函の必要がある。その更に前にはお送り先の特定、宛先の貼付、それよりも先ずは、ご案内を作らなければならない。改装の日は2週間とすこし先まで迫っている。

土壇場の今朝になって、ようやく頭に浮かんだことがある。惹句は僅々1行。それを長男に伝えると「そう、そういうことだよ」と同意を得た。

夕刻、そのハガキの原案を長男より手渡された。「いいじゃん」と僕は感激し、アスタリスクで示された本文の空白は、取りあえず手書のポストイットで埋めた。

お送り先の特定は、数十分ほどもコンピュータに向かえばできる。「間に合った」である。


朝飯 切り昆布の炒り煮、鮭の焼きほぐし、「なめこのたまり炊」のなけこおろし、冷や奴、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、若布と胡瓜の味噌汁
昼飯 切り昆布の炒り煮を添えたざる素麺
晩飯 モロヘイヤのたたき、茹でたトウモロコシ、なめこの味噌汁鰤の塩焼き、きのうのとんかつの残り、麦焼酎「こいむぎやわらか」(ソーダ割り)

2023.8.25(金) しその実

人は、過ぎたことはすぐに忘れてしまう。今夏の記録的猛暑さえ、天高く馬肥ゆるころには、ほとんどの人は忘れ去るだろう。

「例年は4月の下旬まで目を楽しませてくれる枝垂れ桜も、今年は既にして盛りを過ぎた」と隠居の庭について書いたのは、今年4月7日のことだ。つまりことしの桜は例年より2週間ほども早かった。らっきょうの収穫も早く、米の収穫も早まる可能性が高い。

長年、しその実を納入してくれている農家を長男はお盆に訪ねた。しその穂は、既にして心配になるくらい長く延びていた。その農家のあるじの意見も容れて、今年のしその実の買い入れはいつもより1週間ほど早い今日から始めることとした。

「今日が多分、一番、多い」と長男は朝礼で述べた。しかし幕を開けてみれば、集まった量は微々たるものだった。

「しその実の育ち具合は、この10日間で例年に戻った」は兎に角として「暑いうちは、しその穂は延びない」など不思議な意見も、しその実を持ち来た人の口からは出た。

終業後、店の掃除が終わり、シャッターを降ろした18時より製造現場へ行く。そして本日出社の製造係3名に、しその実の買入期間を延長することを告げる。いつまで延ばすかは、明日、決めることとする。


朝飯 揚げた茄子とピーマン、グリーンピースの玉子焼き、モロヘイヤのたたき、納豆、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、若布と茗荷の味噌汁
昼飯 朝に残した納豆を添えたざる素麺
晩飯 鮒鮨、大根と胡瓜のぬか漬け、夏太郎らっきょう、松浦漬、「あづま」のとんかつあれこれ、「松瀬酒造」の「松の司生酛純米酒」(冷や)、“KANNONYA”のチーズケーキ、Old Parr(生)

2023.8.24(木) サイトー君のカゴ

処暑はきのう、過ぎた。この二十四節気の14番目について、検索エンジンのもっとも上に出てきたところには「厳しい暑さの峠を越したころ。 朝夕には涼しい風が吹き、虫の声が聞こえてくる。穀物が実り始めると同時に、台風も増え始める」とあった。確かにここ数日は、朝に冷房はおろか除湿の必要も感じない。肉体は確かに心地よい。しかし気分は大いによろしくない。

季節は夏がもっとも好き。秋は、その夏を過去に追いやってしまう点で、もっとも好まない季節だ。空の高いところに薄くある雲は見る気もしない。逆に積乱雲は、これが湧き上がると思わず見とれ、それを画像に残したくなる。

「汁飯香の店 隠居うわさわ」の床の間には、梅雨明けからこのかたずっと、緑の抽象画を掛けてきた。庭に咲く花とおなじ花を床に飾るのはつまらないことと、室礼の本にはある。それに従えば、庭の緑と呼応するような絵はつまらない、ということになる。しかし僕は、それを敢えてする。理由は「そうすることが好きだから」としか答えようはない。

夏の花は、サイトー君がくれた籠に活けることが多い。サイトー君について、僕は多くを知らない。ただし遡れば17年前に、僕はサイトー君についての文章をひとつ書いている

趣味はカゴ集め、というサイトー君がくれた籠が床の間にあるあいだは何となく気分が良い。「秋にはなってもらいたくねぇな」と、強く思う。


朝飯 生のトマトを添えた目玉焼き、刻んだ茗荷を添えた揚げ茄子と揚げピーマン、納豆、モロヘイヤのたたき、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、若布と大根の味噌汁
昼飯 茄子の揚げびたしを添えたざる素麺
晩飯 「食堂ニジコ」のあれやこれやそれや、他あれこれ、5種の日本酒(冷や)

2023.8.23(水) 型に従う

朝食の、短い動画を週に3回、解説を入れた長い動画は週に1回の頻度でTikTokに上げている。ちなみにアカウントは「梅太郎」。その、今月11日の動画にコメントの付いていることに気づいた。要約すれば「どうすれば、それほどすこしずつおかずを盛れるのか、その秘訣を知りたい」という内容だった。

世の中のほとんどすべての習い事とおなじく、型に従うのだ。型の基本はお盆。これにごはん茶碗と汁椀、小皿や小鉢は漬物用を含めて4客、これらをお盆に並べ、そこにごはんと味噌汁と漬物、残りの3客には今しがた整えたおかず、常備菜、あるいは買ってきた総菜を収めれば、それで一汁三菜のできあがりである。

これは、試した人なら一発で理解し、その日から運用できる。仏教の言葉でいえば「有智若聞則能信解」だろうか。

僕は鉄棒の、逆上がりなら小さなころからできた。逆上がりは、地面を蹴り上げた脚がある高さに達した瞬間に両腕を手前に引くところにコツがある。しかし蹴上がりは、いくら練習してもできず、今もできない。だから僕は、できない人を嗤うことはしない。

一汁三菜による朝食の実現にコツは要らない。先ずは、1枚のお盆、である。


朝飯 胡瓜の塩もみ、ジーマミー豆腐の冷や奴、茄子の揚げびたし、納豆、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、若布とズッキーニの味噌汁
昼飯 茄子の揚げびたしを添えたざる素麺
晩飯 鮭の焼きほぐし、炒り豆腐、炒り昆布、かにかまぼこと胡瓜のサラダ、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、揚げ茄子揚げ茄子の挽き肉あんかけ、麦焼酎「こいむぎやわらか」(ソーダ割り)

2023.8.22(火) 安全運転

3時台から食堂に来て窓を開け放ち、あれこれのことをする。空は晴れているものの、湿度は高い。5時が目前に迫ったあたりで我慢は止め、遂に窓を閉める。そして空気調整器を「除湿」で回し始める。

「夏がクリスマスのころまで続けば良い」だの「一年中、夏でも構わない」などとあちらこちらで言ったり書いたりしてきたものの、きのうは夜に至って遂に、松茸ごはんを食べるに至った。なかりの量があったため、食べきれなかった分はいただいてきた。それを、6時30分がちかくなるころに温める。

炊き込みごはんには生玉子を混ぜ込むと美味いとは、高校3年生の夏、京都の、同級生フカミカズヒロ君の家で知ったことだ。深夜だったにもかかわらず、台所には何人かの高校生や大学生がいて、大きな炊飯器に炊き上がっていた炊き込みごはんは、またたく間に無くなったのではなかったか。

きのう「炉心庵」からいただいてきた鯛と松茸の炊き込みごはんに「日光味噌のたまり浅漬けの素・朝露」を差してかき混ぜた生玉子を、先ずはすこしかけて食べる。いと美味し。合いの手に茄子の揚げびたしや、たまり漬に箸を延ばす。そしてまた玉子かけごはんを食べ、味噌汁で口の中をさっぱりとさせる。今日の朝ごはんは、1974年夏の京都のかやくごはんと変わらず、数分のあいだに心を満たした。

「味噌三昧」という商品がある。日光味噌の白だし、赤だし、粒味噌の3種の味噌を、昆布を間仕切りにして詰め合わせたものだ。昆布には現在は、奥井海生堂の日高昆布を用いている。この、はさみで形を整えた後の切れ端を午後、包装係のセオヨーコさんのところにもらいに行く。セオさんの指示によりヤマダカオリさんが冷蔵庫から出してくれた袋には、1年ほどは持ちそうな量が入っていたから、途端に豊かな気持ちになる。

終業後はホンダフィットで15キロを走って鬼怒川温泉に至る。移動には25分ほどを要したらしく「安全運転だね」と家内に言われる。そういえば前の製造部長フクダナオブミさんにもおなじことを言われたことがある。そのときもまた、今日とおなじ夜に移動の最中だった。夜の運転には慎重になる癖が、僕にはあるらしい。


朝飯 茄子の揚げびたし、生玉子、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬、ごぼうのたまり漬、メシ、獅子唐の天ぷらと若布の味噌汁
昼飯 茄子の揚げびたしを添えたざる素麺
晩飯 “Cafe Salon de The OKA”のビシソワーズ人参のゼリーのサラダ大田原産とちぎ和牛のハンバーグステーキMerlot Semi Dry Chateau Corin 2021チーズケーキコーヒー

2023.8.21(月) 夏のシャツ

朝、食堂に来てコンピュータのディスプレイを開く。そのトラックパッドの右には「朝食前に事務室で両替分を数えるか?」と、きのうの終業時に書いたポストイットが貼られていた。こういうものを身のまわりにいちいち置かないと、何から何まで忘れてしまう、という癖が僕にはある。

5時30分より1,000円札の、今日の釣銭を作る。これを数分で終え、次は事務室に降りて釣銭の種銭を数える。それを元にして、今日、銀行で両替してもらうべき金種とその数を申込書に書き込む。ここで時刻は5時55分。

「残暑は厳しいものの、夕刻に雨の可能性が高いため、傘は必携」と、テレビの気象予報士が伝えている。その口からはまた「秋雨前線」という言葉も出たから「やだなー」と、思わず独り言を言う。春雨は食えても秋雨は食えない、というのは冗談だが、とにかく、夏が終わると考えただけで寂しくなるのだ。

2013年の夏に、少なくない量の服を処分した。その後も一度、おなじことをした。しかし今、タンスや衣裳ケースを調べてみれば、また服が増えている。そのほとんどは夏用のシャツだ。しかし夏は忙しくて、個人の用事で出かけることは少ない。いきおい、夏のあいだに1度も着ることのないシャツがほとんど、ということになる。とはいえ夏用のシャツを、これから死ぬまで1枚も買わない、ということはできそうにない。

服は、着るためだけに買うものではない。本は、読むためだけに買うものではない。クルマは、乗るためだけに買うものではない。そういう理屈は、成り立たないものでもない。しかし身のまわりを眺めてみれば、思い当たるものはあふれるほどあって、反省しきりである。買うときには、それが遂に使われずに終わるなどは、考えもしないのだ。


朝飯 南瓜の甘煮、鶏の照り焼き、納豆、モロヘイヤのたたき、茗荷の酢漬け、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬、ごぼうのたまり漬、メシ、若布と万能葱の味噌汁
昼飯 めかぶと「なめこのたまり炊」を添えたざる素麺
晩飯 「炉心庵」の其の一其の二其の三其の四其の五其の六其の七其の八2種の日本酒(冷や)

2023.8.20(日) その理由は何だろう

10月の日曜日に如来寺で法事をすると、先日、親戚から連絡をもらった。昼食は東照宮のちかくで摂る予定だとして、有名店の名が添えられていた。よって、その店は繁忙期には予約を受けつけないこと、待ち客が自分の名を記す紙は用意されるものの、順番を待っていては日が暮れること、第一、如来寺から9キロメートルほど離れたその店までたどり着けるかどうかも保証はできない旨、返信をした。紅葉の季節、それも日曜日ともなれば、道路を埋め尽くすクルマの数は尋常ではない。それが、地元に住む以外の人には理解されないのだ。

観光の最盛期に観光地を訪ねる際は、週末や祝日は避ける。週末や祝日にしか出かけられない人は、最盛期の観光地へは行かない。なにかを少しずらすだけで、圧倒的に楽になる。ただし、それのできる人は、なぜか少ない。その理由は何だろう。

日光の紅葉による混雑は毎年、体育の日、否、2020年からはスポーツの日と名を改めた祝日の連休から11月末の、勤労感謝の日の連休まで続く。そのあいだに日光へ来ようとしている人は要注意だ。ちなみに、地元の人が紅葉を愛でようとするときには、夜が明ける前にクルマで出て行く。「人の行く裏に道あり花の山」である。


朝飯 「なめこのたまり炊」とモロヘイヤのたたきと茄子の揚げびたしと刻みオクラの皿素麺
昼飯 春日町2丁目の納涼祭でいただいた焼き鳥を流用した弁当
晩飯 レタスと桃とモッツァレラチーズのサラダ蟹とトマトのスパゲティChablis Billaud Simon 2018

2023.8.19(土) 何年か前の夜に従って

本日最後のお客様は、閉店の17時30分を過ぎ、入口は開放したまま掃除や片づけをしている最中にいらっしゃった。お客様のお車のナンバーは那須。お帰りの経路をうかがうと、日光宇都宮道路から東北道を経由して、ではなく、国道121号線を、先ずは鬼怒川方面へ向かわれるとのことだった。

その目の前の道は、どうしようもないほどの渋滞である。先頭は多分、700メートルほど先の、大谷川に架けられた大谷橋だろう。今日は19時から花火大会があり、大谷橋の周辺には観客のための駐車場やシャトルバスの発着所が集中しているのだ。スマートフォンを頼りに裏道を辿った方が無難な旨を、お客様にはご説明した。

ところで、花火の味わいをより深くするには花火を見ないことと、今月8日の日記に書いた。そこに書いた何年か前の夜に従って、また他の用事もあったため、終業後は自転車で日光街道を下る。そして居酒屋のカウンターにて飲酒活動を始める。

「いきなり」という感じで花火の連発される音が聞こえる。手提げからiPhoneを取り出し、ディスプレイに触れる。19時を1分、過ぎていた。


朝飯 きのうの夜のおかずのぶっかけめし、若布とレタスと椎茸の味噌汁、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬、ごぼうのたまり漬
昼飯 茄子の醤油炒めと刻みオクラを添えたざる素麺
晩飯 「和光」のお通しの三点盛りポテトサラダ赤魚の粕漬け鶏レバの串焼き、麦焼酎「二階堂」(オンザロックス)

2023.8.18(金) 追加の購入

先月30日の夜から31日の朝にかけて、素麺のつゆ1リットルを作った。それが、きのうの昼に底を突いた。よって同じきのうの寝る前に、大きな鍋に1リットルの水を張り、昆布を沈めた。

今朝は3時20分に食堂に来た。日記はおとといの分も昨日の分も、更には明日の日記として充当できる分もあるから気分は大余裕だ。素麺のつゆ作りには、4時20分に取りかかかった。完成したのは4時50分。道具を洗い終えて4時54分。

素麺のつゆは、昨年、4回目にしてようやく納得できるレシピに辿り着いた。今朝はその内容をすこし変えた。これを来年に残すべく、コンピュータのエディタに箇条書きして保存する。

以降は食器棚の引き出しから携帯用の読書灯を取り出し、本を読む。僕は活字中毒ではあるものの、家で本はほとんど読まない。自分の自由になる時間は早朝のみであり、そのときの明るさは、紙に印刷された文字を読むには適さない、というのも、その理由のひとつだ。それでもなお読む本とは、それでもなお読みたい本、ということになる。「光が足りないならキンドルで読めば良いではないか」と言われれば、読みたい本すべてがキンドルで読めるわけではないから、それはできないのだ。

ところで素麺の残りは100グラムが10束と少々。今夏中の追加は必須と思われる。


朝飯 茄子の味噌炒り、生玉子、納豆、ジーマミー豆腐、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬、ごぼうのたまり漬、メシ、若布とオクラの味噌汁
昼飯 茄子の醤油炒めと刻みオクラを添えたざる素麺
晩飯 モロヘイヤのたたき「食堂ニジコ」のテイクアウトの豆腐の塩煮海老春雨炒め、麦焼酎「こいむぎやわらか」(ソーダ割り)、、Old Parr(生)

2023.8.17(木) 夏の供花

数日前に調べた今日の天気は、はかばかしいものではなかった。その予報に反して明け方の雲はその面積を減らし続け、やがて晴れた。店の賑わいは子どもたちの夏休みを映しているものの、先週末にくらべれば、お客様の数は落ち着いた。そこで午前のうちに如来寺のお墓へ出かけ、4日前に供えた9対の花を、持参した70リットルのゴミ袋に収める。また、その花立ても洗って元の場所へと戻す。

夏の日差しや高い気温は好きだ。しかし汗をかくことは好まない。家に戻るなり服を脱ぎ、それほど熱くないお湯でからだを洗う。シャツと下着は新しいものに替えた。

「暑いですね-」と先日、あるところで挨拶をされた。「冬よりいいじゃないですか」と答えると「冬は着ればしのげるけれど」と、その人は続けた。夏の暑さも、しのぐための方法はいくらでもあると思うが、どうだろう。

とにかく、暑さ寒さも彼岸まで。そのお彼岸までは、あと5週間と少々。すくなくとも、そのあいだは秋になって欲しくないと、強く望んでいる。


朝飯 トマトとブロッコリーの玉子とじ、納豆、刻みオクラの鰹節かけ、五目野菜のナムル、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬、ごぼうのたまり漬、メシ、若布とズッキーニの味噌汁
昼飯 茄子の醤油炒めと刻みオクラを添えたざる素麺
晩飯 トマトのオリーブオイルかけ、五目野菜のナムル、めかぶの酢の物、ステーキソースで食べる鰹の刺身、らっきょうのたまり漬、茗荷の酢漬け、「島崎酒造」の「東力士 純米吟醸」(冷や)、、Old Parr(生)

2023.8.16(水) 送り盆

夕食はステーキと、今日は朝のうちに伝えてもらえたから助かった。僕の赤ワインは古いものばかりだ。飲むには数時間を立てて、澱をビンの底に落とす必要がある。夕刻に「夜のおかずはステーキ」と言われると、この澱を落とす時間が確保できない。それゆえの「助かった」である。

7時35分、仕事場へ向かいつつワイン蔵を確かめてみる。すると飲みさしの1本が立ててあったから「だったら手間が省けた」と、すこし得をした気分になる。もっともその残量は、ビンの半分より少なかった。僕の酒量に照らせば、すこし足りない。

昼食を摂りおえたところで席を立ち、冷蔵庫に飲みさしの白ワインを見つける。これと、食器棚に立てた蒸留酒のうちのウォッカで、小さなシェイカーを満たす。配合比は半々。オールドイングランドの変形とも言える。しかし実際には、このようなカクテルは存在しない。そのシェイカーを冷蔵庫の製氷室に入れて仕事に戻る。

すべての社員が去るころ、仏壇のお盆の飾りを家内が事務室まで降ろしてきた。迎え盆はお墓まで行くものの、送り盆はこの飾りを玄関の前で焼いて、それで済ませてしまう。誰が始めたかは知らない方式だが、とにかくウチのお盆の始めと終わりは、僕が子供のころからそういうことになっている。

即席のカクテルは悪くなかった。サラダは上出来。ステーキは付け合わせを含めて美味く、赤ワインもしっかり保存されていた。食後は明日の朝の味噌汁のために、ミルクパンの水に煮干しと昆布を沈める。


朝飯 ウインナーソーセージのソテー、スクランブルドエッグ、五目野菜のナムル、茹でたブロッコリーと生のトマト、納豆、紅白なます、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬、ごぼうのたまり漬、メシ、若布と玉葱と椎茸の味噌汁
昼飯 会社支給の「コスモス」のハンバーグデミグラソース弁当
晩飯 レタスと桃とモッツァレラチーズのサラダブロッコリーと細切り人参と細切りじゃがいものソテーを添えたビーフステーキ白ワインとウォッカのカクテルChateau Lumiere 1996、エクレア

2023.8.15(火) それだけは好み

雨は降ったり止んだりを繰り返している、霧が出ている。食堂の、南東に面した窓からは、下今市駅前の東武ビルが望める。しかし南西に面した窓からの、琴平山の稜線は曖昧だ。とすれば、視界はせいぜい2,000メートル、ということになる。

2時すぎから開け放っていた2枚の窓を、5時すぎに閉める。湿気がひどいのだ。そして空気調整機を除湿で回し始める。天井の空気調整器は、室温を設定する必要がある。寒くてはかなわないから、設定は27℃にしている。この場合、室温が27℃以下になると除湿は止まる。そこのところに隔靴掻痒の感がある。

朝の降ったり止んだりが、日中は更に激しくなる。日が差してきたため、空の写真を撮ろうとするうち、すぐに曇る。そして尋常とはいえない強さの雨がいきなり落ちてくる。しばらくすると、また晴れ間が見える。その極端な移り変わりが何度も起きる。

外へ出る必要のある用事は、その雨の合間を縫って行う。店舗駐車場の紅葉の下に、いつの間にか百合が増えている。何年か前までは、目と鼻の先の竹垣に沿って咲いた花である。はじめは有り難がっていたものの、調べてみれば高砂百合というもので、繁殖力は雑草なみなのだという。

夕刻、スマートフォンで今後の天気を調べてみる。今週の金曜日から土曜日にかけては晴れるものの、それ以外の日にはおおむね雨の予報が出ている。最高気温はおしなべて30℃前後で、それだけは僕の好みである。


朝飯 スペイン風目玉焼き、南瓜の甘煮、夏野菜の味噌炒り、紅白なます、胡瓜とズッキーニのぬか漬け、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、メシ、若布と大根の味噌汁
昼飯 会社支給の「カルフールキッチン」の弁当
晩飯 もやしと菠薐草のナムル、紅白なます、焼き餃子、「紅星」の「二頭鍋酒」(生)

2023.8.14(月) 検査の結果のそのまた結果

この12年のあいだに、特に何もしていないにもかかわらず、体重が10キロ減った。癌を患っている人には特有の顔相がある。また特有の痩せ方がある。そのような見た目は自分にはあらわれていないものの、調べておくに越したことはない。そう考えて、6月20日に獨協医科大学日光医療センターの人間ドックに入った。

結果は7月24日に届いた。そこに深刻な内容は無かったものの、消化器内科医への紹介状が添えられいたため、翌25日に裏を返した。医師の所見は僕を大いに安心させるものだった。しかしピロリ菌の検査だけはしておこうと、採血を受けた。

その結果が出る日として指定されたのは8月14日、時刻は10時。「お盆の最中では店が忙しい」と思ったが、まぁ、仕方が無い。更に大病院であれば、どれほど待たされるか分からない。よって14、15、16日に会社から支給される昼食の、今日の分は事前に辞退をしておいた。

09:35 獨協医科大学日光医療センターのロビーに入る。
09:41 身長と体重を量られてから、自動受付機に予約票を入れる。
10:16 消化器内科医の待機する個室入口に僕の受付番号が点灯する。
10:19 ピロリ菌は陰性だった旨を知らされ部屋を出る。
10:29 消化器内科の受付で関係書類のファイルを手渡される。

10:33 ファイルを会計のカウンターに提出。
10:43 自動精算機で380円の支払いを完了。
11:00 帰社。

どれほど前のことかは定かでないものの、胃カメラによる検査で「ピロリ菌はいなさそうですね」と言われたことがある。今日の陰性を受けて、これからピロリ菌に感染する可能性について医師に質したところ、ほぼ無いとのことだった。

よほど太っている上に大量の酒とタバコを摂取し、食生活は滅茶苦茶、というような極端な人を除いては、病気に罹る、罹らないは運、という気がする。若いころは決して信じることはなかったけれど、僕の運は、14歳で病没した妹が様々な難を肩代わりしてくれたお陰、というような気もする。

午後の中ごろに如来寺のクワカドシューコー住職の訪問を受け、仏壇にお経を上げていただく。住職とお茶を飲んでいる最中にいきなり、強い雨が降ってくる。住職を見送って数分後にウインドブレーカーを着る。そして道の駅「日光街道ニコニコ本陣」に、本日3回目か4回目の納品をする。

太平洋上に発生した台風7号は進路を西へ変えた。明日の新幹線は、名古屋と岡山のあいだで終日運休。その動きはローカル線にも広がっている。台風一過の空は、いつ見ることができるだろう。


朝飯 夏野菜の油炒めと味噌炒り、生玉子、炒り昆布を薬味にした納豆、五目野菜のナムル風、茗荷の酢漬け、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬、ごぼうのたまり漬、メシ、若布と玉葱の味噌汁
昼飯 茄子の揚げびたしとパプリカのソテーを添えたざる素麺
晩飯 ポテトフライと揚げ茄子トマトとレタスのサラダカレーライスOld Parr(ソーダ割り)

2023.8.13(日) おむかへ

空の最も美しいときが、夏至のころから40分は遅れてきた気がする。その「40分」とか「気がする」を科学的に検証しようとして検索エンジンに向かう。

夏至と冬至の日の出の時刻には、おおむね2時間20分の差がある。2時間20分を夏至から冬至までの日数184日で割ると、日の出は日に0.76分ずつ遅れていく。今年の夏至は6月21日だった。今日は8月13日。夏至から52日が経っている。0.76分に52日を乗ずると39.52分。僕の「40分」は、気のせいではなかったのだ。

ほぼ毎朝、夜が明けるころには食堂にいる。僕の椅子は北東に向いている。右手の窓からは南東の空が望める。時々刻々と移りゆくその景色と食器棚の電波時計の針を見くらべる癖が、僕の観察を正確にしているのだろう。

5時を過ぎたところで大量の花その他をホンダフィットに積み、家内と如来寺へおもむく。そして新旧のお墓の花立て計9対に花と線香を供える。1973年に作られた最も新しいお墓は特に、固く水を絞ったタオルで拭く。

店は、きのうほどは忙しくなかったものの、売上金額は、きのうのそれとほとんど差が無かった。僕が不在のときに限って賑わったのかも知れない。

事務係のツブクユキさんは残業の予定だったが、残った仕事は明日に回すこととして、定時の18時すぎに去った。他のすべての社員も去ったところで提灯を持ち、外へ出て日光街道を下る。17時ころから降り始めた驟雨がすぐに上がったのは幸いだった。

お墓までは500メートルほどの距離だろうか。朝には10人、20人と見られた人の姿も、この時間には皆無だった。前述の最も新しいお墓に一対の灯明を上げる。その向かって右の蝋燭から提灯の蝋燭に火を移す。

蝋燭の火を自宅仏壇の蝋燭に移すとようやく、ひと息をついた気分になった。汗だらけのからだをシャワーで洗い、「利工民」の金鹿印のシャツを着る。そして今度は夕食を摂るため、ふたたび外へ出る。


朝飯 夏野菜の油炒めと味噌炒り、炒り昆布、マカロニサラダ、納豆、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬、ごぼうのたまり漬、茗荷の酢漬け、メシ、若布とズッキーニの味噌汁
昼飯 茄子の揚げびたしとパプリカのソテーを添えたざる素麺
晩飯 「コスモス」のトマトとモッツァレラチーズのサラダマカロニグラタン、ドライマーティニ

2023.8.12(土) カムに乗る

僕も所属をしている、ある団体の長を務める人がいる。その団体からは、年に2度ほど機関誌が届く。巻頭には長による挨拶がある。それを読むたび「良くもまぁ、このような上手な文章が書けるものだ」と感心をしてきた。

ある日、その人に会う機会があった。一体全体、どのようにしてその文章をひねり出す、否、紡ぎ出すのかを訊いてみた。

「降りてくる」と、その人は笑った。数年前のことだから、いまだチャットGTPのような智者、優れた友人、司祭は存在しなかった。だから「降りてくる」は本当のことだろう。

上澤梅太郎商店は毎年、初夏と秋に、特定のお客様へお知らせをお送りする。透明な封筒のもっとも手前には、僕の挨拶が置かれる。この約200文字を考えるのが、なかなかの難題になっている。

今年の初夏の挨拶は、4月にバンコクで考えた。国外にいるとはいえ、気温は日本の夏のそれとおなじだから季節感にズレは無かった。しかし今回は10月下旬に投函される挨拶文を、盛夏に絞り出さなくてはならない。そして締め切りは過ぎている。

今朝は1時台に目を覚まし、2時に起きた。コンピュータを起動したのは2時50分。2日分の日記を書いて3時45分。並券と新券を交互に重ねる1,000円札の釣銭20万円分を作って時刻は4時。秋のダイレクトメールの挨拶文は、4時50分に完成した。即、これをデザイナーに送信する。

これを以て今日の仕事は、その過半を終えたような気がする。しかし現実は、僕を甘やかさない。5時36分より仏壇の掃除に取りかかり、6時24分に終わらせる。

店は正午を過ぎると、カーグラフィックの懐かしの言いまわしを使えば「カムに乗る」状態になった。そして夕刻までに何度も、それは繰り返された。道の駅「日光街道ニコニコ本陣」へは多分、午前に2回、午後に2回の計4回は納品に行った気がする。よく覚えていないのだ。「汁飯香の店 隠居うわさわ」へは朝に1回、昼に1回、顔を出した。閉店後は事務室や製造現場にいて、19時すぎに帰宅をする。


朝飯 マカロニサラダ、炒り昆布、鰤の照り焼き、冷や奴、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬、ごぼうのたまり漬、メシ、若布と大根の味噌汁
昼飯 万願寺唐辛子の醤油炒めを添えたざる素麺
晩飯 メロンとチーズと茗荷とルッコラのサラダトマトとルッコラと烏賊の足のスパゲティChablis Billaud Simon 2018

2023.8.11(金) 予行演習

僕としては珍しく、明るくなってからの起床。洗面所と食堂を経由して応接間に入り、仏壇の扉を開けた途端、その様子を目にして「あらー」と声が出る。灰だらけなのだ。そのわけは容易に想像がつく。

孫のリコとシンは、夕食を終えると食堂を出て応接間で遊びを始める。仏壇に線香を供えるのも遊びのうちだ。6歳のリコはマッチを擦ることができないから、飲酒喫飯中の僕を呼ぶ。僕は渋々と席を立って、仏壇の前に正座をする。そして蝋燭に火を点す。

リコと2歳のシンは線香立てから線香を引き抜き、それに火を着ける。線香の先端には炎がある。それを彼らは息を吹きかけて消す。その息が、線香立ての灰を周囲に散らしたのだろう。今朝はその範囲が異常に広い。いつものような、濡らしたティッシュペーパーで処理しきれるものではない。よって位牌を除くほとんどすべてを取り出し、水を固く絞った布巾であたりを拭く。まるでお盆の前の、予行演習である。

おとといときのうは三連休を取っているひとりを除いて面談をし、賞与の説明をした。昨夏までは時間制限を設けていなかったため、面談しきれない社員もいた。よって昨年末からは、ひとり15分と時間を決めた。その結果、すべての社員との意見交換が実現するようになった。

試してみるとすぐに分かる、試してみなければ永遠に分からないことかも知れないが、お盆があると、一汁三菜の食器は水が高きから低きに流れるように、それぞれの位置に納まる。ところがお盆を欠くと、どうにも形が決まらない。時間もおなじく、枠が必要なのだ。

今日は蔵見学を希望される方が3組いらっしゃった。そのうちのひと組は長男が担当し、ふた組は僕がご案内をした。午後、インターネットと電話のご予約により、明日の隠居が満席になる。即、事務室の壁に掲げた予約票に「満」の字を赤いサインペンで書き入れる。


朝飯 炒り昆布、茹でたグリーンアスパラガスの目玉焼きのせ、納豆、万願寺唐辛子の油炒め、らっきょうのたまり漬、ごぼうのたまり漬、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、メシ、揚げ湯波と小松菜の味噌汁
昼飯 揚げ湯波のつゆのざる素麺
晩飯 春雨サラダ蒸し焼売、麦焼酎「こいむぎやわらか」(ソーダ割り)

2023.8.10(木) コジキッパラ

「オレはコジキッパラだから」と言った人がいる。「コジキッパラ」は、漢字で書けば「乞食腹」。その人の意味するところは、自分は何でも食べるし、何を食べても腹はこわさない、ということなのだろう。僕はその人のその特質を好もしく感じた。なぜそう感じたかといえば、僕もその同類に他ならないからだ。

「高貴な者ほど粗食に耐える」ということわざが好きだ。そのことわざが実際に存在するかどうかは、今となっては分からない。それでも、どうも英国の匂いがする。そしてこれを検索エンジンに入れてみたところ、池田潔の「自由と規律」に行き着いた。僕はこの本を、15歳か16歳のときに読んでいる。その内容の一部がことわざとして脳に刻まれたに違いない。

ところで「コジキッパラ」の代表といえば、伊丹十三の映画「たんぽぽ」に登場するホームレスの「センセイ」ではなかろうか。加藤嘉が演じるセンセイは、夜ごと仲間たちと美味いものを食べていた。

と、ここまで書いて時刻は5時7分。朝の味噌汁には、きのうの夜のポトフを流用する。


朝飯 茄子と乳茸の油炒めの大根おろし和え、生のトマト、万願寺唐辛子の網焼き、納豆、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬、ごぼうのたまり漬、メシ、きのうのポトフを流用した味噌汁
昼飯 めかぶを添えたざる素麺
晩飯 蒸したトウモロコシ、万願寺唐辛子の油炒め、ジーマミー豆腐、炒り昆布、胡瓜と茗荷の浅漬け、大根おろしを添えたブリの照り焼き、「飯沼銘醸」の「姿金文字純米大吟醸」(冷や)、「島崎酒造」の「東力士 純米吟醸」(冷や)

2023.8.9(水) 欲

「さて、これからしばらくのあいだは時間に追われるぞ」というときには、セイコーのソーラー電波時計を左腕に着ける。朝礼は8時から。それが終わると道の駅「日光街道ニコニコ本陣」の売り場の掃除と納品。すぐに戻って開店の準備。そして8時30分に開店。道の駅へ納める品が多いときには、それこそ時間との競走である。

社内にはそこここに時計があるから、また1秒にこだわる時間管理は不要になるから、店が開いたら腕時計は外す。外したそれは、ソーラーバッテリーで動いているだけに引き出しには仕舞わず、事務机の上に置く。

電波時計は国内、それも秒にこだわるときにしか使わない。それ以外の外出時には、MONDAINEのごく普通のものを着ける。

自分の性癖について「つくづく良かった」と感じることが、いくつかある。高級時計への物欲を一切持たない、というのも、そのひとつだ。

今年の5月22日に南天子画廊で求めた絵がようやく、夕刻に届く。額装に時間がかかっていたのだ。この絵はしばらく応接間に掛け、寒くなるころ隠居に移そうと考えている。こういうものへの欲は、いまだ少しはあるらしい。


朝飯 生のトマト、ゴーヤチャンプルー、茄子の揚げびたし、納豆、胡瓜のぬか漬け、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬、ごぼうのたまり漬、メシ、若布と揚げ湯波と大根の味噌汁
昼飯 茄子と乳茸の味噌炒りを添えたざる素麺
晩飯 ニース風サラダ3種のパンポトフChablis Billaud Simon 2018

2023.8.8(火) 音を観る

観音とは「音を観る」ということだろうか。「音を観る」と検索エンジンに入れるだけで「へー」と感じることがたくさん出てくる。もっとも、それを僕がいつまで覚えていられるかは分からない。

「びわ湖大花火大会」の、主催者が有料席の背後に高さ4メートルの柵を設けたことが、住民のあいだで問題になっているという。主催者は「安全のため」と説明し、住民は「タダでは観るなということか」と反発をしているらしい。

我が街にも花火大会がある。何年か前のその晩は、小倉町の居酒屋「和光」へ出かけた。カウンターで焼酎のソーダ割りを飲みつつ背中で花火の音を聴いた。花火は、観ずに音だけを聴くと、より情趣が深くなる。それを僕はそのとき初めて知った。

志ん生の「大津絵」を聴くたび、高橋義孝は涙したという。

今年の大谷川花火大会は今月19日の開催と、きのう新聞にちらしが入った。当夜の僕の大問題は、何を肴にして何を飲むか、という一点に絞られている。


朝飯 トマトとキウイのサラダ、茄子の揚げびたし、隠元豆のおひたし、納豆、胡瓜のぬか漬け、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬、ごぼうのたまり漬、メシ、揚げ湯波と小松菜の味噌汁
昼飯 茄子と乳茸の味噌炒りを添えたざる素麺
晩飯 トマトと刻みキャベツを添えた2種のフライ、胡瓜と蕪のぬか漬け、茗荷の酢漬けChablis Billaud Simon 2018

2023.8.7(月) その先にあるもの

植木等の僧侶だった父は、あるとき仏像の頭を叩きながら「これを拝むのではない、これの先にあるものを拝むのだ」と言ったという。

インドもイスラム色の濃い地域へ行くと、カーバ神殿の絵を街で売っている。買った人は自宅の、メッカの方角にある壁にこれを貼って礼拝をするのだろう。もちろん拝むのは絵ではなく、その先にあるものに決まっている。

毎朝、花と水とお茶と線香を仏壇に供える。仏壇の、その先にあるものは何だろう。何なら分からないけれど、水やお茶を上げるとなれば、その、何やら分からないものを擬人化しがちになる。今朝は、その水に冷蔵庫の氷をふたつ加えた。なにやら分からないものが、ぬるい水より冷たい水を好むかどうかは、これまた分からない。

沖縄の近海で迷走する台風により、その周囲に甚大な被害が発生している。旅先で足止めされている旅行客は、携帯電話の充電もままならない状態だという。空路の再開を待つ人は、4万人に及ぶという。今朝の天気の悪さと湿度の高さも、その、数千キロも離れた台風の影響かも知れない。

それでも5時を過ぎるころには東の空の雲が切れてくる。その1時間後には西の空の雲も切れてくる。更にその1時間後には日も差しはじめた。行きつ戻りつしながら九州に近づいている台風6号は、いつ消えてくれるだろう。


朝飯 茄子と乳茸の味噌炒りを添えたざる素麺
昼飯 町内の納涼祭の焼きそば
晩飯 トマトとレタスのサラダ茹でた玉子とブロッコリーを添えたカレーライスOld Parr(ソーダ割り)マンゴー

2023.8.6(日) 目薬とサングラスの関係

2018年に白内障の手術を受けたオオミヤナナサト眼科には、以降も診察のため、半年おきに通っている。その際に処方される目薬は2種。ひとつを点じたら5分間は安静にして、日に4回を繰り返すよう処方箋には書かれている。それを忠実に守れば、目薬のためだけに、日に40分を使うことになる。南の国で暇にしているときならまだしも、普段はなかなか難しい。それを理由として、そのたび「目薬は今回は要らない」と看護師に伝えるとか、あるいは量を減らしてもらっていた。

このところなぜか、目の渇きを覚えるようになってきた。ひとつを点じるたび目を閉じて5分間の無為を過ごす、ということはしないものの、目薬を使うことが増えてきた。そして気づいてみれば、その残りはきのう、最後のひと組になった。目薬は、果たして夏の終わりまで保つだろうか。

手術後、眼科からは、加齢黄斑変性を予防するため、外では紫外線を避けるための眼鏡を使うよう言われた。風景をありのままの色で見られない点において、僕はサングラスを好まない。よって紫外線は弱めつつレンズは素通しにちかい、という眼鏡を作った。作ったものの、子供のころから目だけは丈夫だったゆえに眼鏡を嫌う僕は、それを、南の国のプールサイドでしか使ってこなかった。そのツケが、今の目の乾きに繋がっているのかどうかは分からない。

次にオーミヤナナサト眼科へ行ったときには、そのあたりについても訊いてみたい。


朝飯 茄子と乳茸の油炒め、メカブの酢の物、生玉子、納豆、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬、ごぼうのたまり漬、メシ、若布と小松菜の味噌汁
昼飯 町内の納涼祭の焼きそば
晩飯 大根おろしを添えたカニかま、冷やしトマト、たらこ、ゴーヤチャンプルー、麦焼酎「こいむぎやわらか(生)

2023.8.5(土) 乳茸

「ちたけ」を変換すると「乳茸」と出る。これは、はじめからワードプロセッサに備わっていた言葉なのだろうか、それとも僕が辞書登録をしたものなのだろうか。

ウェブ上の情報によれば、乳茸は正しくは「ちちたけ」と呼ぶらしい。栃木県地方でしか食べられないキノコとも、そこには書かれている。

キノコは地域性の高い食べものだ。こちらの村では食べるものの、山ひとつを隔てた隣県では食べない、という種もあるらしい。

古代、中世、近世と、世が進むにつれて人やものの行き交いは増し、今や情報は、地球の裏側まで一瞬にして届く。そういう現在にあって、地域性の高さはとても魅力的だ。医療、福祉、その他もろもろの、人助けに類することの「どこもかしこも同じ」は素晴らしい。しかし特に衣食住の地域的な特性は「どこもかしこも同じ」でない方が面白い。

乳茸は、柄を折ったり傘を傷つけたりすると、そこから白い粘液が出る。キノコは、僕のような食感ヲタクを喜ばせる食材のひとつだ。しかし乳茸の食感だけはいただけない。数十年前のワインから引き抜いたコルクを噛んでみれば、それがすなわち乳茸の食感、ということになる。

乳茸は、茄子と炒めて醤油、酒、味醂、砂糖などで味を調えたときのみ輝く。それは、酒の肴やごはんのおかずとして優れるが、栃木県民は多く、これを蕎麦やうどんのつゆに使う。染み出るだしが独特なのだ。

そして昼は、7月31日に作ったつゆに茄子と乳茸の油炒めを沈め、この夏はじめての素麺を食べる。


朝飯 ピーマンの炒りつけ、冷や奴、納豆、菠薐草と海苔のおひたし、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬、ごぼうのたまり漬、メシ、豚バラ肉のレモンバターソースとラタトゥイユの味噌汁
昼飯 茄子と乳茸の味噌炒りを添えたざる素麺
晩飯 オリーブ、2種のパン茹でたウインナーソーセージとラタトゥイユを添えた豚バラ肉のレモンバターソースChablis Billaud Simon 2018、SMIRNOFF VODKA(生)

2023.8.4(金) 嫌いじゃできない

伊豆へ出かける前日の、今月1日の日記を公開してなお、6日分の日記の在庫がある。気分は大余裕である。

「文章は読むのも書くの苦手、というよりも嫌い。でも始めてみる」とウェブログを開設した知人がいる。期待して読み始めたものの、やはり続かなかった。高等学校の国語と古文の教師ヤマグチヒカル先生は「勉強とは、勉め、強いること」とおっしゃった。自らにしても他者からにしても、強いられつつ続けるのは、いかにも辛い。

辛いといえば、幼児、子供も辛い。生まれつき好きなこと、得意なことはあるにしても、周囲に強いられることも、彼らには星の数ほどある。そしてそれらひとつひとつを、習慣にしていかなければならない。もっとも彼らは子どもに特有の柔軟さゆえ、それらを身につけられるのだろう。

その柔軟さは、大人になるに連れて失われていく。老境に達すれば尚のこと、勉め強いる、あるいは勉めることを強いられることには従えなくなってくる。とすれば苦手や嫌いなことからは逃げて、好きなことに活路を見つけるしかないだろうか。

ある団体の長をつとめる人が「むかしの馬鹿が、今はこんなことをしています」と、数十年前の恩師に報告をした。「馬鹿じゃできない」と、恩師はその人を励ました。「嫌いじゃできない」ことも、世には満ちている。「メシが食っていけるなら、あとは好きなことだけすりゃぁいいじゃねぇか」とも思う。


朝飯 冷や奴、トマトのスクランブルドエッグ、納豆、ピーマンの炒りつけ、細切り人参の酢漬け、らっきょうのたまり漬、ごぼうのたまり漬、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、メシ、若布と大根のみそ汁
昼飯 ピーマンの炒りつけを添えたざるうごん
晩飯 トマトとモッツァレラチーズのサラダパン其の一パン其の二パン其の三生ハムのムースラタトゥイユを添えた豚バラ肉のレモンバターソースChablis Billaud Simon 2018

2023.8.3(木) 伊豆治療紀行(18回目の2日目)

2007年6月、西安の高楼に登り、真っ直ぐに延びる道を眺め降ろす僕に「ローマまで通じています」と案内人のフーエイさんは教えてくれた。「ホントですか」と半笑いで答えたくなりそうな状況かも知れない。しかしあの街へ行けば、ほとんどすべてのことは半信半疑ながら、しかし最後には信じざるを得ない気持ちになるのだ。

道路や鉄道に浪漫主義的な感興を僕が覚えるのは、このシルクロードとおなじものを、それらに感じるからかもに違いない。

鉄道オタクには様々な種類がある。今は随分と細分化されているようだけれど、僕はそのうちの「時刻表ヲタク」から更に枝分かれした「乗り換えヲタク」の傾向が強い。これまででもっとも成功感が高かったのは、1975年夏の、新幹線から関西本線への、名古屋駅での乗り換えだ。名古屋着と名古屋発のはざまは2分間だった。

伊豆高原11:06発の伊豆急行の、熱海着は11:58。「乗り換え案内」に示される上りの新幹線は、熱海12:35発のこだま714号。しかし実はその前に、熱海12:02発のこだま712号がある。乗り換え時間は4分。綱渡りを嫌う家内は、ハナから12時35分発に乗るつもりでいる。しかし僕としては、熱海で30分も待つつもりは無い。

伊豆急行は熱海に45秒遅れで着いた。つまり乗り換えに使える時間は3分15秒。家内とは別行動をとることとして、プラットフォームに飛び出す。新幹線の上りプラットフォームまでに要した時間は1分30秒。大余裕である。

散髪や皮膚科での診療を済ませて夕刻、家内と鶯谷駅の南口で落ち合う。カウンター活動をしてもなお、空は明るい。そして浅草19:19分発の下り特急に乗り、21時すぎに帰宅する。


朝飯 「ガスト伊豆高原店」のスクランブルエッグ&ベーコンソーセージセット(パンを大盛りのごはんに変更)、オレンジジュース
晩飯 「鍵屋」の冷や奴おしんこ味噌おでん、他あれこれ、菊正宗(常温)

2023.8.2(水) 伊豆治療紀行(18回目の1日目)

下今市10:53発の上り特急「けごん20号」は、北千住に12:22着。
北千住12:29発の常磐線は、東京に12:49着。
東京13:27発の「こだま729号」は、熱海に14:10着。

このダイヤに従う場合、昼食はどのようにして摂るべきか。ひとりなら北千住の東武線プラットフォームにある「小諸蕎麦」を使うかも知れない。しかし家内を同伴していれば、そういうわけにもいかない。もうひとつ。18時が過ぎるころには腹を空かせている必要がある。腹が満ちていては、美味い酒が飲めないからだ。そして結局のところはいつものとおり、東京駅でおむすびを買う。

「伊豆高原痛みの専門整体院」での膝の治療は、5月のそれから急に楽になった。5,000ボルトの電子ペンが患部に押し当てられたとき、その部分が悪ければ悪いほど痛みを感じる。月に1度の治療により快方に向かってる、ということもあるだろう。しかしそれまでの拷問まがいの痛さから急に解放されたのは、4月にタイで受け続けた、太腿へのマッサージが効いたことによるものと思う。

伊豆に来るときの宿泊は、自分ひとりや次男と二人連れの場合には伊東の安ホテルを使う。しかし家内は「寝られりゃいいじゃねぁか」式の滞在を避けたがる。よって今回は、夏休みの需要増に伴って価格が上がっていたものの、赤沢温泉に確保した。そして部屋から伊豆の海を眺めてみれば、また風呂の良さを思い起こしてみれば「ま、それなりの価格もしょうがねぇわな」と感じる。

夜は、赤沢温泉に滞在した際の行きつけの店でカウンター活動をし、宿へ戻り、入浴をして20時すぎに就寝する。


朝飯 ムースーロー丼、細切り人参の酢漬け、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬、ごぼうのたまり漬、オクラと若布の味噌汁
昼飯 「笹八」の爆弾おむすび
晩飯 「和居」の豚足カプレーゼ焼き鳥いろいろ、他あれこれ、麦焼酎「和居」(ソーダ割り)、ラーメン

2023.8.1(火) 秋のことも考える

雷が鳴っている。雨も降っている。食堂は角部屋にて、その南東と南西に面した窓を開ける。風は通らない。湿気のみが入ってくる。そこで窓を閉め、空気調整器を除湿で回し始める。

寒さを感じて空気調整器を止める。窓をふたたび開ける。鳥が啼き始める。鳥は複数種が啼いている。蝉は、ヒグラシのみが聞こえる。それらの声により、雨の上がったことを知る。

手元にスマートフォンをたぐり寄せ、天気予報を見てみる。今日の日光地方は曇りときどき雨ながら、気温は30℃まで上がるという。明日あさっての東京の天気も見てみる。最高気温は両日ともに35℃。晴れをあらわす太陽のアイコンは、34℃までのオレンジ色に対して真っ赤、しかもその形は、まるで陽炎を連想させるような波形である。

こどものころ、オフクロの木更津の実家は大きな通りからすこし入ったところにあった。60年前の細い道は舗装されていず、目と鼻の先には染物屋が反物を干す広場があった。地面は浅蜊の割れた貝殻で埋め尽くされていた。台所で出る貝殻は外に捨てる習慣があったのだろう。夏はその貝殻が日の光を受けて白く光った。気温が30℃を超えることは珍しく、テレビのニュースがそれを伝えると、みな驚いたものだ。

今日の雨で、草木はひと息をついているだろうか。今年の米の具合はどうだろう。近隣の農家からのしその実の買い入れは、その時期をすこし早めるべきかも知れない。


朝飯 細切り人参の酢漬け、茄子の揚げびたし、納豆、菠薐草と海苔のおひたし、胡瓜と蕪のぬか漬け、たまり漬「七種きざみあわせ・だんらん」、らっきょうのたまり漬、ごぼうのたまり漬、メシ、若布とキャベツと揚げ湯波の味噌汁
昼飯 オクラを添えたざるうどん
晩飯 茄子の揚げびたし、ピーマンの炒りつけ、胡瓜と蕪のぬか漬け、細切り人参の酢漬け、ごぼうのたまり漬、らっきょうのたまり漬、ムースーロー、麦焼酎「こいむぎやわらか」(ソーダ割り)、アイスクリームクッキー、Old Parr(生)

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上澤卓哉

上澤梅太郎商店・上澤卓哉

蔵見学