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清閑 PERSONAL DIARY

2018.7.6 (金) 数十年に1度

「台風にともなう強風による落下物に注意。早めの帰宅が望ましい」とのニュースがテレビで繰り返し流された日に、銀座の、どこかの百貨店で開かれた展覧会を、僕は観ていた。その日は確かに、晴海通りに面したマツモトキヨシの前の木が縦に裂けるほどの風が吹いたものの、夕刻には収まって、僕は百貨店から数寄屋通りまで、傘を差すことなく歩けた。

「頭の上からバラバラとモノが落ちてくるぞ、早く帰れ」と繰り返し聞かされれば確かに、人は家路を急ぐだろう。「営業妨害です」と、おでん屋のオヤジは僕ひとりしかいないカウンターの内側で溜息をついた。

「数十年に1度の大雨」と、テレビのニュースが伝えている。「数十年に1度の大雨」という表現に、僕はここ数年で慣れてしまった気がする。「数十年に1度の大雨」が、列島にはこのところ毎年のように降るのだ。とすればそれはもはや「数十年に1度の大雨」ではないだろう。

一目散に家を目指すサラリーマンとおなじく僕もテレビのニュースに脅かされ、お祭の提灯は、それが濡れて破れることを恐れて遂に、今日は夕刻まで外へ出すことはしなかった。日光地方に降る雨はしごく穏やかだったにもかかわらず、だ。

それにしても「数十年に1度の大雨」である。この豪雨により、列島の各地では死者と安否不明者が続々と増え続けている。亡くなった方や、その近しい方々の無念はいかばかりか。安否不明者のすべてが無事に戻ることを祈りたい。


朝飯 大根と大根の葉の浅漬け、納豆、茄子と2種のパプリカの炒りつけ、鰯の塩焼き、メシ、浅蜊と万能葱の味噌汁
昼飯 「ふじや」の雷ラーメン
晩飯 牛蒡と人参のきんぴら、鶏とズッキーニの炊き合わせ、豆腐の卵とじ、万願寺唐辛子の網焼き、銀鮭の「日光味噌のたまり浅漬けの素・朝露」漬け焼き、ごぼうのたまり漬、「南陽醸造」の「花陽浴瓶囲無濾過原酒純米大吟醸」(冷や)、さくらんぼ小豆と求肥の冷たいお菓子

 

  

上澤卓哉

上澤梅太郎商店・上澤卓哉

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