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清閑 PERSONAL DIARY

2020.8.28 (金) 合理的な考え

右下のいちばん奥、40年以上も前に抜いた親知らずの、ひとつ手前の歯が、今年の春ごろから異常を来した。具体的にいえば、口をゆすげば水でもお湯でも沁み、また菠薐草のおひたしなど、柔らかいものでも、これを噛むと痛みを覚えるようになった。

それは、時あたかも新型コロナウイルスによる非常事態宣言の最中のことだった。よって、かかりつけの、ソーマ歯科室のソーマ先生には「東京に行ける環境になったら、即、診てください」とメッセージを送った。以降、当該の大臼歯には、できるだけ負担をかけないようにしてきた。

大井町のソーマ歯科室へ行けたのは、それから2ヶ月半後の7月下旬だった。

僕の噛む力は数百人にひとりの強さであり、それに加齢が重なって、歯に目に見えないほどのひびが入っている、それが神経に障っているのだろう、神経を抜き、セラミックのクラウンをかぶせることが現状では最上の治療法と考えられる、大臼歯の神経を抜くには、顕微鏡によるマイクロサージェリーという方法を用いると、治療成績は格段に上がる、そしてその名人は大森にいる、よろしければ紹介をする、というのがソーマ先生の意見だった。

その勧めを耳にして僕は、東京大学の名誉教授で皇室医務主管だった金沢一郎が、明仁天皇の心臓の手術には順天堂大学の天野篤を指名したことを思い出した。「第一人者に任せる」という、それは合理的な考えだ。

大森の駅の西口から外へ出ると、目の前は池上通りだった。道は、海抜10メートルほどの高台の直下に、南西へ向けてゆるやかに延びている。その風景から、僕は湘南のどこかの街に、海水浴にでも来たような気分になった。

ウィステリアデンタルクリニックには10時15分に入った。入念な治療を受けて外へ出たのは12時10分だった。「大森では何を昼飯にしようか」などと呑気に考えていたものの、麻酔はいまだ効いていて、口には水さえ含めない。

昼食を摂らないまま新橋で床屋にかかり、お茶の水でカイロプラクティックにかかる。本日、奥歯を治療をしてくれたサトーヒロノブ先生には「酒は飲むな」とは言われなかった。よって北千住で少々の飲酒活動をしてから東武日光線の下り特急に乗る。


朝飯 3種のおむすび、豆腐と若布の茗荷の味噌汁
晩飯 「ささや」のあれやこれやそれや、他あれこれ、チューハイ、それを濃くするためのナカ


美味しい朝食のウェブログ集は、こちら。

  

上澤卓哉

上澤梅太郎商店・上澤卓哉

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