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清閑 PERSONAL DIARY

2021.4.29 (木) 記憶

所用の合間に本屋に入り、併設の喫茶店で持参した「東京オリンピック 文学者の見た世紀の祭典」を開く。ここに書かれているのは2020年に開かれるはずが2021年に延期をされ、更に開催の危ぶまれている東京オリンピックではない。1964年の、夢と希望の横溢していた東京オリンピックだ。

獅子文六による「開会式を見て」に、以下の一節がある。

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ヤレヤレと思った。日本もムリして、こんな大仕事をやって、ともかく、ここまでこぎつけたのかという感慨でいっぱいだった。貧乏人が帝国ホテルで、結婚式をあげたようなものだが、ともかく無事にすみ、関係者のみなさんに、お役目ご苦労さまと、本気で、ごあいさつ申し上げる気になった。
—–

木村治美の「曙のイスラマバード」から言葉を借りれば、オリンピックの開催国は「生きよう、生きようとしている」国にこそふさわしいと、僕は考えている。功成り名を遂げ、今や「死ぬまい、死ぬまいとしている」国は、もうオリンピックなんてやらくていいじゃねぇかと、僕は感じている。

そうしてiPhoneのgoogleに「オリンピック 開催国 歴代」と入れてみる。

「生きよう、生きようとしている」国は、熱帯や亜熱帯に多い。しかし見たところ、そこに含まれるのは1968年のメキシコのみだ。どういうわけだろう。

1964年、僕は小学2年生だった。テレビに映し出されるアベベ・ビキラや円谷幸吉には目を見張った。「あんなに大きなからだで押さえ込みじゃぁ、日本の選手は敵うわけないよ」と、アントン・ヘーシンクへの恨みぶしを唱える大人の様子も、よく覚えている。

僕にとってのオリンピックは、1964年の東京でお終い、という気がする。以降のオリンピックについては、山下泰裕とモハメド・アリ・ラシュワンの決勝戦以外、ほとんど記憶が無いのだ。


朝飯 トマトサラダ、生玉子、干し海老を薬味にした煮奴、炒り豆腐、らっきょうのたまり漬「小つぶちゃん」、ごぼうのたまり漬、メシ、玉葱と万能葱と揚げ玉の味噌汁
昼飯 「丸亀製麺」のわかめとろろうどん
晩飯 蛍烏賊とセロリのサラダ、ポテトサラダを添えたローストビーフ、白魚とブロッコリーのスパゲティ、TIO PEPE、Chablis Billaud Simon 2015


美味しい朝食のウェブログ集は、こちら。

  

上澤卓哉

上澤梅太郎商店・上澤卓哉

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