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清閑 PERSONAL DIARY

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2017.9.10(日) 汗牛充棟

2時30分の目覚めはいかにも早すぎる。睡眠時間の短さは昼の活力の低下に繋がりそうだ。しかし眠気は遂に訪れない。仕方なく、そのまま起床する。

もっともそのお陰で、おとといのそれはおろか、きのうの日記まで書けてしまった。すると何やら、卓上のコンピュータから見えない糸で繋がっている、これまた目に見えないところにあるサーバの、自分の日記の領域が汗牛充棟、この言葉は出典と現在とではいささか意味が異なっているようだけれど、とにかく余裕の有様になって、気分は悪くない。

「好きこそ物の上手」のたとえを超えて、物事に熟達するには対象に「淫する」ことが必要だ。ベーゴマの名人は、それこそ朝から晩まで、あるいはかけ算九九を覚えるべき授業のあいだもベーゴマを手放さない。職業音楽家になる人も、おなじく起きている時間の大半を、その楽器と共に過ごす。

僕にその「淫した」経験があるとすれば、それは稀代のデータベースソフト「マイツール」においてのことで、それ以外は思い出せない。一方、興味の無いこと、自分より他者がそれに当たった方が合理的なことについては、覚える気がまったく起きないか、あるいは覚えてもすぐに忘れてしまう。

キャッシュレジスターの精算もそのひとつで、若いころから今に至るまで、指折り数えるほどしかしたことはない。大体いわゆる「レジ上げ」などは、経営者がするより社員がした方が、税務署の信用度も上がろうというものだ。しかし現在の販売係には新人が多く、身につけるべきは他にも多々ある。そして来週から再来週にかけては新宿高島屋での出張販売があり、店舗の人員は薄くなる。

よってすっかり忘れていたことをふたたび家内に教えてもらい、このところは毎日、閉店と共に、キャッシュレジスターの記録と現金をつき合わせている。四十の手習いならぬ六十の手習いが身につくか否かは分からない。


朝飯 巻湯波の淡味炊き、茄子と2種のピーマンの「日光味噌梅太郎・赤味噌」炒め、トマトとサラダ菜のサラダ、牛蒡と人参のきんぴら、納豆、たまり漬「おばあちゃんのホロホロふりかけ」、メシ、豆腐と揚げ湯波とベビーリーフの味噌汁
昼飯 「ふじや」の冷やし味噌ラーメン
晩飯 カレー南蛮鍋麦焼酎「田苑シルバー」(ソーダ割り)アイスクリーム

2017.9.9(土) 味噌汁三百六十五日

amazonで買ったミルクパンで朝、味噌汁を作る。

昭和34年11日1日に婦人画報社から出版された、辻嘉一による「味噌汁三百六十五日」では、17ページを費やして、時には横軸に時間、縦軸に水温のグラフまで用いて出汁の引き方を詳細に説明している。しかし僕は無精者につき、そこに書いてあることをなぞりはしない。

水の量はひとりあたり180cc。煮干しは水180ccにつき1尾半。前の晩から出汁を引く場合には、朝、鍋から煮干しを拾い上げるのみにて完了。しかし朝になってから出汁を引くときは、煮干しの入った鍋を火にかけ、沸騰する直前に煮干しを拾い上げる。

今朝の具は、豆腐とトマトと蕪の葉。トマトと蕪の葉の茎のところは細かく刻み、弱火で煮る。トマトから酸味を引き出し、また蕪の茎の固さを食べやすくするためだ。次に豆腐を沈め、これは温めるだけ。最後に幅5ミリほどに刻んだ蕪の葉を投入して、これはほとんど煮ない。

伊丹十三の映画「タンポポ」の「老人」は、ラーメンの食べ方について長々と講釈をした挙げ句、スープではなく、麺から食べ始める。僕は朝食においては断然、味噌汁の汁から飲み始める。日本の、それも家にいる限り、朝は味噌汁で決まり、である。


朝飯 揚げ湯波と小松菜の炊き合わせ、切り昆布の炒め煮、胡瓜の「日光味噌のたまり浅漬けの素・朝露」漬け、厚焼き玉子、巻湯波の淡味炊き、松茸ごはん、豆腐とトマトと蕪の葉の味噌汁
昼飯 牛蒡と人参のきんぴら、巻湯波の淡味炊き、2種のピーマンと茄子の「日光味噌梅太郎・赤味噌」炒め、「なめこのたまりだき」の玉子焼き、らっきょうのたまり漬「黒太郎」、松茸ごはんのおむすび、たまり漬「おばあちゃんのホロホロふりかけ」のおむすび
晩飯 「ユタの店」のピータン、えび春巻き、栃木県産生ハムとチーズの 包み揚げ山椒風味、餃子、しそ餃子ざる担々麺「鏡月」(オンザロックス)

2017.9.8(金) とんぼ返り

所用により、下今市07:45発の上り特急スペーシアに乗る。iPhoneが勝手に東武鉄道のwifiに繋がろうとしてローミングが遮断されるため、これまではその都度、wifiを外していた。それがいかにも煩わしく、今朝は遂に意を決して、iPhoneに東武鉄道のwifiを設定する

ひとつ用事を日本橋で済ます。寄っていきたいところは多々あるものの、この日記にも2度ほど書いた9月は繁忙にて、少々の道草のみ食っただけで、11時29分に浅草に戻る。11:30発の下り特急には間に合わない。次の12:30発の特急券を買い、あたりを散歩する

空が晴れて、暑さが戻ってきている。湿度も低くない。14時過ぎに下今市に着き、デッキからプラットフォームに降りると、気温は東京のそれと変わらなかった。これは結構、珍しいことだ。

すっかり肌寒くなっていたため、焼酎を割るためのソーダは買わずにいた。それが今日は、きのうまでの雨から一転しての晴れである。終業後は自転車でちかくのスーパーマーケットに出かけ、ソーダ1本を買って帰る。


朝飯 トマトとレタスのサラダ、ベーコンエッグ、塩鮭、切り昆布の炒め煮、胡瓜のぬか漬け、メシ、豆腐とシメジと三つ葉の味噌汁
昼飯 「ドトール」のチーズトースト、アイスコーヒー
晩飯 蕪と胡瓜の塩もみ、巻湯波の淡味炊き、揚げ湯波と小松菜の炊き合わせ、豆腐と松茸の吸い物秋刀魚の塩焼き、麦焼酎「田苑」(ソーダ割り)

2017.9.7(木) 日光MG(2日目)

目を覚ましたのは3時だった。マネジメントゲームは紛う方なき勉強である。しかしスポーツとしての面もまた、持ち合わせていると僕は思う。囲碁や将棋の職業棋士は勝負を終えると著しく体重を減らす、それに似ていると感じるのだ。

充分に回復していないからだを布団に横たえ、うつらうつらしながら、今日の売値は、きのうの夜に立てた第4期の経営計画より2円だけ上げることを決める。安ければ売れやすいのは山々ながら、会社を維持しづらくなるのは明白である。

同室のカワナベコージンさんは、4時を過ぎて戻ってきた。きのうの夜からずっと、どこかの部屋で交流をしてくださっていたのだろう。その精神と肉体の強靱さに大いに驚きつつ、また浅い眠りに入って行く。

きのうの朝に引き続き、いまだ暗いロビーに降りる。そしてテーブルにコンピュータを開き、ウェブショップにご注文をくださったお客様おひとりおひとりに、受注確認書は明日、係からお送りすること、商品の出荷も明日になること、お届けご希望日、ご希望時間帯をお選びくださったお客様には、その日時に間違いなく商品をお届けする旨を、メールでお送りする。

マネジメントゲームの2日目は、ニシジュンイチロー先生の講義により始まる。そしていよいよ全員が、第4期に備えて椅子から立ち上がる。

第4期初にはアタッチメント付き小型機械に加えて大型機械も揃える、というのが、きのうの朝に立てた計画だった。しかし第3期の赤字により自己資本が300円を下まわり、第4期初の借り入れ可能枠は半分に狭まった。期首処理を終えての現金残高が47円では、200円の大型機械を買うことはできない。銀行借りができないから個人借りの手も無いではないけれど、僕の性格では、それもできない。

その第4期では52円の経常利益を上げた。通常なら累積損を一掃して浮上できるところながら、期中に「得意先倒産」と「盗難」のカードを引いたことにより、税引き前の当期利益は僅々11円。ここまで来ても、自己資本300円の水面からは頭を出すことができない

いよいよ第5期。わずかにできた借り入れ可能枠の20円すべてを借りる。現金残高は161円。それが8手目で222円になったところでアタッチメント付き小型機械を売却し、大型機械を購入する。計画ほど大きな会社にはできなかったものの、進撃の開始である。期末には175円の経常利益を上げ、納税充当額を差し引いた次期繰越利益は73円。いつになるかは不明ながら、次の機会にも、またこの戦型を試してみよう

36名の参加者の中で、もっとも高いところまでグラフを伸ばし、最優秀経営者賞を得たのは、東京から参加のヤナギダヨーコさんで、自己資本は556円。2位は日光市から参加のヌマオアキヒロさんで、自己資本は537円、3位は静岡県から参加のタケシトーセーさんで、自己資本は526円。1位から3位までが30円の範囲に集中する激戦だった。

遠くは神戸から参加の方々が羽田発の最終便に乗るため、今回の「日光MG」は夕方の早い時間に終了した。原稿用紙2枚ほどの感想文を書いて解散である。お忙しい日程をやり繰りして日光までお出かけくださったニシジュンイロー先生、ニシヨシエ先生、また社外から参加をしてくださった方々には、厚く御礼を申し上げたい。

鬼怒川温泉駅から帰宅の途に就く方々とは駅前の”BENTO CAFE KODAMA”で、また下今市からお帰りのタケシトーセーさんには「一心舘」の女将のヌマオマリコさん、地元のヌマオアキヒロさんが共に日光市小倉町の「コスモス」まで移動をして、最後の交流会を持つ。

しその実の買い入れ、また茗荷の買い入れはいまだ続いている。しかしこれで、9月の山のひとつは越すことができた。タケシさんを下今市の駅までお送りし、ホンダフィットの助手席に収まって帰社する。そして製造現場の冷蔵庫を長男と見まわる。


朝飯 「一心舘」の朝のお膳
昼飯 「一心舘」のカレーライス、生ハムとチーズとレタスのサラダ、らっきょうのたまり漬
晩飯 「コスモス」のトマトとモツァレラチーズのサラダマカロニグラタン“Cono Sur Reserva Especial Pinot Noir 2015”ハイボール

2017.9.6(水) 日光MG(1日目)

「日光MG」に遠方から参加の方々は、会場に前泊をされることが多い。それらの方々との会食を昨夜は楽しんだ。鬼怒川温泉の、女将みずからがマネジメントゲームで経営を学ぶホテル「一心舘」は、MGの会場としてはこの上なく適して有り難い限りだ。

MGは各自が会社を持ち、2日間で5期分の経営を盤上に展開していく。市場は5人から6人が囲む卓により構成をされる。今回の参加者は36名。よって市場は6つ。参加者は、売上高の高かった者から順に、A卓からF卓に配置をされる。ただし第1期に限ってはゲームは行われず、講師によりルールが説明される。そのルールが既知のものであっても、サラリと聞き流してはいけない。西研究所のMGは日進月歩で進化を繰り返す。またそれ以上に、この第1期はマネジメントゲームに入って行くための心と体の矯正の場であれば、決しておろそかにはできないのだ。

実際の勝負が始まるのは第2期から。今回の戦型は、今年1月の「日光MG」で表彰状を得ることになった、また先月の東京MGでも検証したものを踏襲することとした。

第2期末の自己資本は、期初の300円から微増して309円。ゲーム運びの下手な僕としては、上々の滑り出しである

今回の「日光MG」には、上澤梅太郎商店からは2名の初心者が参加をしている。また過去に数回の経験はあっても、子育てにより、2日間の日程の、すべてをこなせない初心者同様の者も複数いる。それらの者を、社外から参加の方々が親切に助けてくださる。本当に有り難い

第3期の結果は経常利益▲32円。前期の黒字を帳消しにして自己資本は▲275円に落ちた。原因はひとえに、ゲーム中の「欲」による。「欲」は大抵は利益の増大に役立つ。しかしその逆も、またあるのだ。明日に捲土重来を期すこととして、研修室を出る。

交流会は、入浴を済ませて19時45分に始まった。参加者全員によるスピーチに続いてニシジュンイチロー先生による講話があり、22時30分に中締めとなる。以降は稀代のデータベースソフト「マイツール」の勉強会が控えていたものの、夜に弱い僕は僕は中締めを以て部屋に引き上げる。


朝飯 「一心舘」の朝のお膳
昼飯 「一心舘」のカツ煮定食
晩飯 「一心舘」の夜の弁当

2017.9.5(火) 日光MG(前夜祭)

雨続きの夏が去りつつあり… 否、四季の中で最も好きな夏の終わってしまうのが嫌だから、このような書き方になるのだ、実際には初秋さえ、とうに過ぎたかも知れない。兎に角、ここ2日間ほどは、早朝の食堂から明け方の群青色の空と、その青を引き裂いて昇る朝日を愛でることができている。その景色は誠に麗しい。

空は、日の出の数十分前の、ある一時がもっとも美しい。そして山は、日の出から数時間を経た、ある一時がもっとも美しい。

冬の空気は澄み、遠くの山まで明瞭に見える。夏の空気は澄んでいない、ということもないのだろうけれど、萬緑に覆われ、しっとりと湿気を含んだ日光の山々が、青い空から浮き上がって見える日は、僕の経験からすれば、年に1度か2度ほどしかない。幸運にもその一瞬をカメラに捉え、デザインの一部として使ったのが、ウチのウェブページである。

それはさておき、南東の窓から早朝の空を眺め、朝食の後は北西の窓から日光連山を望み、それから仕事場に降りていくことが、家にいるときの習慣になっている。

夕刻の閉店と同時に、明日と明後日の、社員研修による休みを報せる看板を店舗の正面に置く。おなじく店舗の、いつもは閉めない駐車場に鎖を張る。そして今朝に用意した持ち物に不足はないかもう一度確認してから「日光MG」の前夜祭が行われる鬼怒川温泉に向かう。


朝飯 牛蒡と人参のきんぴら、枝豆の薩摩揚げの甘辛煮、炒り卵とレタスのサラダ、納豆、切り昆布の炒り煮、納豆、胡瓜のぬか漬け、メシ、豆腐と若布と万能葱の味噌汁
昼飯 ラーメン
晩飯 「一心舘」の夜のお膳、スパークリングワイン、白ワイン、赤ワイン

2017.9.4(月) しその実

年に2度か3度は訪れているタイの「甘い、辛い、酸っぱい」が特徴とされる料理の記憶は、日本に戻れば綺麗さっぱり舌から消えると、おとといの日記には書いた。しかし野菜の珍しさ、味の濃さ、香りの強さ、またそれにより沸き立つ強烈な異国情緒については、片時も忘れない。

しその実の買い入れが今日から始まった。もの心のついたころより今に至るまで、この時期には蔵の中に若緑の香りが満ち、その爽やかさには常に、気持ちの充足を覚えてきた。東南アジアの野菜がいくら豊穣ではあっても、この芳香だけは、彼の地には無い。そちらからの旅人がいまウチの蔵に入ることがあれば、南の国にいるときの僕と同じく、強く五感を刺激されるに違いない。

しその実の買い入れは朝8時30分から15時まで。それを見越して、遠く離れた取引先との、スカイプを介しての会議は16時からに設定をしてあった。これが4時間の長さに及び、4階の食堂に上がったのは20時過ぎだった。

この週末、街の中では商店や飲食店を巻き込んだ催しがあるらしく、ウチは隠居で弁当を供する。夕食はその弁当のおかずの、いわば試食会だった。朝食や弁当は労働や運動のための糧であるだけでなく、なぜか酒の肴としても優秀である。夜の気温は既にして秋のそれだ。よって焼酎はソーダではなく、熱いお湯で割る。


朝飯 切り昆布の炒り煮、納豆、トマトのスクランブルドエッグ、枝豆の天ぷらの甘辛煮、胡瓜のぬか漬け、オクラの胡麻和え、メシ、豆腐と三つ葉の味噌汁
昼飯 ラーメン
晩飯 厚焼き玉子、牛蒡と人参のきんぴら、茄子と2種のピーマンの「日光味噌梅太郎赤味噌」炒め、牛肉の「日光味噌のたまり」漬け焼き、胡瓜とゴーヤのぬか漬け、麦焼酎「高千穂零」(お湯割り)、メロン

2017.9.3(日) 9月

以前、9月はしその実の買い入れが目立つくらいの、静かな月だった。ところが時代を経るに連れ様々なことが変わり、また「静かな月なら、いくらかは仕事も入れられるだろう」と考え実行するうち、却って忙しい月になってしまった。

「みょうがのたまり漬」の原材料は長く、秋田県産のものを宇都宮の市場から引いていた。ところが近年は、盆過ぎの大雨により一気に品薄になることが目立ってきた。よってこれを地元の農家に納入してもらうことを2012年に開始し、その量は年々、増えつつある。

近隣の農家からのしその実の買い入れは、これまで通り続けている。この、しその実の収穫時期と、全社員に外部からの参加者を加えて開く2日間の研修「日光MG」が重なる。「日光MG」の翌週には新宿高島屋での1週間の出張販売が始まる。これが完了すると、目の前にはシルバーウィークの行楽需要が控えている。

これら目に見える仕事とは別に、決算月の翌月ともなれば会計に関わる仕事もあり、また年末の贈答時期に向けての種まきもある。最終日曜日の24日には、毎月の恒例となった「伝統家屋でいただく、なんでもない日の食卓。」が隠居で開かれる。とにかくその日曜日までは、息を切らせることなく地に足を踏ん張っていきたい。


朝飯 ほうれん草のおひたし、揚げ茄子と茹でたオクラ、揚げ湯波と小松菜の炊き合わせ、納豆、塩鮭、メシ、浅蜊と万能葱の味噌汁
昼飯 「ふじや」の冷やし味噌ラーメン
晩飯 魚貝類のサラダ南瓜とルッコラのサラダ雲丹と白魚のクリームスパゲティ“Petit Chablis Billaud Simon 2015″メロン

2017.9.2(土) 味の記憶

「タイの味は甘い、辛い、酸っぱいが特徴とは本当か」と訊かれることがある。そう問われて、年に2度か3度は訪れているタイの、食べ物の味を思い出そうとする。しかし僕の舌に「甘い、辛い、酸っぱい」は記憶されていない。

タイへ行けば、その第一食目から現地のメシを食べる。そのとき「さて、これからいよいよタイの味を楽しむぞ」というような意気込みは無い。日本にいるときと同じく、そこには恬淡とした気持ちのあるばかりだ。

家庭菜園で収穫した青唐辛子を、またまたフクダナオブミ製造部長がくれた。「気が遠くなるほど辛いから注意してくださいよ」と、先般に続いて今回も言われた。そう言われても、どうということはない。

昼にラーメンを作る。もらったばかりの青唐辛子は1本を水洗いし、種の入ったまま薄く小口切りにする。それをすべて、スープに投入する。冷蔵庫に半割にしたライムを見つけ、これまたスープに絞り入れる。食べながら飛び散らすスープでテーブルを汚さないよう、広げた新聞紙の上にドンブリを置く。

今日のラーメンのスープは、辛いといえば辛い。しかしその辛さは、しばらくすれば忘れてしまうほどのものだ。旅先で口にする諸々のように。

ラーメンを食べ終えたら、そのドンブリは鍋やザルや菜箸とともに、即、洗う。そして落ち着いて新聞を読む。


朝飯 生のトマト、茄子とピーマンのソテー、「なめこのたまりだき」のフワトロ玉子、揚げ湯波と小松菜の炊き合わせ、塩鮭、刻みオクラの鰹節かけ、メシ、豚肉と茗荷と万能葱の味噌汁
昼飯 ラーメン
晩飯 大根おろしを添えた揚げ茄子、鮭の昆布巻き、刺身湯波、烏賊の刺身、ほうれん草のおひたし、穴子の付け焼き、トウモロコシの炊き込みごはん「ほまれ酒造」の山田錦と五百万石による大吟醸(冷や)無花果のコンポート

2017.9.1(金) 赤ワインは立てておく

「今朝の東京は肌寒い気温です。外出の際には羽織るものが1枚あると良いでしょう」と、朝の天気予報は伝えていた。いくら9月に入ったからといって「羽織るものを持て」とは、ちと大げさではないか。しかし気象予報士の口ぶりからすれば、半袖では寒いかも知れない。そう考えて、白い麻の長袖シャツを着る。

下今市09:35発の上り特急スペーシアは、終点の浅草には隅田川を渡って11時15分に着く。デッキからプラットフォームに降りると、肌寒いどころか蒸し暑い。こんなことなら半袖シャツ1枚で来れば良かったと後悔しても遅い。

所用により日本橋へ出る。そこから新橋を経由して恵比寿に回る。乗り換え時間の限られる中で、何としても夕食までには帰宅すべく、北千住から下今市までの特急券はiPhoneを用いてウェブ上で買う。

白ワインは回転が速いから、常に新しいものを飲んでいる。しかし赤ワインは古い物ばかりで澱が多い。ワイン蔵の棚に横にしてあるものを夕食の直前に引き抜き持ち運んでは、濁らせて飲む羽目になる。よって最近は、飲む飲まないにかかわらず、常に1本は、蔵の床に立てておくことにした。

初更、その立てておいた赤ワインを手に4階に上がり、食堂のテーブルに置く。


朝飯 生のトマト、揚げ湯波と小松菜の炊き合わせ、「なめこのたまりだき」を載せ「日光味噌のたまり浅漬けの素・朝露」を垂らした冷や奴、茄子とピーマンのソテー、納豆、柴漬け、メシ、揚げ湯波とほうれん草の味噌汁
昼飯 “Delifrance”のトマトとベーコンのパン、コーヒー
晩飯 トマトとレタスとマカロニのサラダハンバーグステーキ“Cuvée des Jeux  Sodival Ville Jeux du Pacifique Sud”バナナとスポンジケーキのホイップクリームがけ

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上澤卓哉

上澤梅太郎商店・上澤卓哉

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